JP3328303B2 - センターディファレンシャル装置付4輪駆動車 - Google Patents

センターディファレンシャル装置付4輪駆動車

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JP3328303B2
JP3328303B2 JP30240191A JP30240191A JP3328303B2 JP 3328303 B2 JP3328303 B2 JP 3328303B2 JP 30240191 A JP30240191 A JP 30240191A JP 30240191 A JP30240191 A JP 30240191A JP 3328303 B2 JP3328303 B2 JP 3328303B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、センターディファレン
シャル装置を備えた4輪駆動車に関し、詳しくは、セン
ターディファレンシャル装置に付設されて差動制限機能
と前後輪へのトルク配分機能,及び第5速等の増速用変
速段機能を生じる油圧多板クラッチ装置の構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、センターディファレンシャル装置
を備えた4輪駆動車においては、センターディファレン
シャル装置に差動機能や前後輪へのトルク分割機能を付
与する以外に、前後輪のトルク配分を可変制御したり、
減速または増速装置として利用して、走行性能、操縦
性、安定性、制動性等を一段と向上させることが提案さ
れている。このようにセンターディファレンシャル装置
に種々の機能が付与されると、その機能を生じるために
複数の油圧多板クラッチやブレーキ等の摩擦係合要素が
付設されることになる。従って、この複数の油圧多板ク
ラッチ、ブレーキ等をいかに配置して、どのように構成
するかが重要な課題になる。
【0003】従来、上記多機能を備えたセンターディフ
ァレンシャル装置付4輪駆動車に関しては、例えば特願
平2−134306号のものがある。ここで複合プラネ
タリギヤのセンターディファレンシャル装置に、動力接
断する油圧多板クラッチと、差動制限すると共に前後輪
へのトルク配分を可変する油圧多板クラッチと、第5速
の変速段を得る多板式ブレーキとが付設され、これらを
軸方向に順次並べて配置構成することが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記先行技術
のものにあっては、センターディファレンシャル装置に
付設される油圧多板クラッチや多板式ブレーキが独立し
て各別に構成されているので、トランスミッション全長
が長大化し、縦置き配置の場合にはコンソール付近のフ
ロアとの車載性が悪く、室内設計の自由度が小さくな
る。また、構成部材が大型化するため重量も嵩み、潤滑
系路が複雑になる等の問題がある。
【0005】本発明は、この点に鑑みてなされたもの
で、多機能のセンターディファレンシャル装置に付設さ
れる複数の油圧多板クラッチやブレーキ等の摩擦係合要
素の全体構造を簡素化して、軽量、コンパクトに構成
し、潤滑も有利にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のセンターディファレンシャル装置付4輪駆
動車は以下の特徴を具備するものである。第1には、変
速機出力要素に対して、第1及び第2の中間出力要素と
前後輪の一方へ動力を伝達する第1の出力要素とを同軸
上に配置し、前記第1の出力要素と、前記第2の中間出
力要素を介して前後輪の他方へ動力を伝達する第2の出
力要素との間で、少なくとも差動機能とトルク配分の可
変制御を行うセンターディファレンシャル装置におい
て、前記第1の出力要素と前記第2の中間出力要素との
間に設けられ、前後輪の一方へ動力を伝達又は遮断する
ための第1の摩擦係合要素と、前記第1の中間出力要素
と前記第1の出力要素との間に設けられ、前記センター
ディファレンシャル装置の差動制限を行うと共に前後輪
へのトルク配分を可変にする第2の摩擦係合要素と、前
記第2の中間出力要素に対して設けられ、前記センター
ディファレンシャル装置による変速段を得る第3の摩擦
係合要素とを備え、前記第1の摩擦係合要素は前記第2
の摩擦係合要素の周りに配置され、前記第3の摩擦係合
要素は前記第1の摩擦係合要素の周りに配置され、更に
は、前記各摩擦係合要素は多重に重合して同軸上に配置
されることを特徴とする。第2には、第1の特徴を有す
るセンターディファレンシャル装置付4輪駆動車におい
て、前記第1及び第2の摩擦係合要素は油圧作動クラッ
チであり、前記第3の摩擦係合要素は油圧多板ブレーキ
であることを特徴とする。第3には、このような特徴を
有するセンターディファレンシャル装置付4輪駆動車に
おいて、前記油圧作動クラッチは、複数のドラム部材間
にドライブ板とドリブン板が設けられると共に、前記ド
ラム部材内部に油圧室及びピストンが設けられることを
特徴とする。第4には、第1の特徴を有するセンターデ
ィファレンシャル装置付4輪駆動車において、前記セン
ターディファレンシャル装置は、プラネタリギヤを備
え、該プラネタリギヤは、前記変速機出力要素に形成さ
れる第1のサンギヤと、前記第2の中間出力要素に形成
される第2のサンギヤと、前記第1の中間出力要素に接
続されるキャリヤと、該キャリヤに一体形成される第1
及び第2のピニオンとを有し、前記第1のピニオンが前
記第1のサンギヤに噛合うと共に前記第2のピニオンが
前記第2のサンギヤに噛合い、前記キャリヤが前記第2
の出力要素に接続されることを特徴とする。第5には、
第1の特徴を有するセンターディファレンシャル装置付
4輪駆動車において、前記各摩擦係合要素には、中心に
設けられた出力要素に供給されたオイルが最内に配置さ
れた摩擦係合要素から最外に配置された摩擦係合要素に
向けて順次連続的に給油されるような潤滑経路が形成さ
れることを特徴とする。第6には、第1の特徴を有する
センターディファレンシャル装置付4輪駆動車におい
て、前記第1の中間出力要素が前記各摩擦係合要素の中
心に配置され、前記第2の中間出力要素が該第1の中間
出力要素の周りに配置されて、前記第2の出力要素は前
記キャリアに噛合う連結要素を持って前記変速機出力要
素の外側に配置されることを特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成に基づき、センターディファレンシャ
ル装置に付設される複数の摩擦係合要素が選択的に作動
して、例えば前後輪の一方に動力伝達され、差動制限す
ると共に前後輪へのトルク配分が可変制御され、しか
も、主変速機より高速の変速段が得られるようになる。
そしてこの複数の摩擦係合要素が多重に重合して同軸上
に配置されることで簡素化、短縮化し、部品点数が少な
くなって軽量化し、更に中心の出力要素から給油するだ
けで、遠心力により内側から外側の摩擦係合要素に順次
確実にオイル供給して充分に潤滑することが可能にな
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1において、本発明が適用されるセンターディ
ファレンシャル装置付4輪駆動車として、エンジン、自
動変速機を車両前後方向に縦置き配置した第1の実施例
の駆動系について説明する。先ず、トルクコンバータケ
ース1、ディファレンシャルケース2の後部にトランス
ミッションケース3が接合し、トランスミッションケー
ス3の後部にトランスファケース4およびエクステンシ
ョンケース6が接合し、トランスミッションケース3の
下部にはオイルパン5が取付けられる。
【0009】符号10はエンジンであり、このエンジン
10のクランク軸11がトルクコンバータケース1内部
のロックアップクラッチ12を備えたトルクコンバータ
13に連結し、トルクコンバータ13からの入力軸14
がトランスミッションケース3内部の自動変速機30に
入力する。自動変速機30からの変速機出力軸15は入
力軸14と同軸上に出力し、この変速機出力軸15がト
ランスファケース4内部のセンターディファレンシャル
装置50に同軸上に連結する。
【0010】トランスミッションケース3内部におい
て、入,出力軸14,15に対してフロントドライブ軸
16が平行配置され、このフロントドライブ軸16の後
端はセンターディファレンシャル装置50に一対のリダ
クションギヤ17,18を介して連結し、フロントドラ
イブ軸16の前端はディファレンシャルケース2内部の
フロントディファレンシャル装置19を介して前輪に伝
動構成される。一方、センターディファレンシャル装置
50の後部には油圧多板クラッチ装置60が設けられ
て、この油圧多板クラッチ装置60から出力するリヤド
ライブ軸20は、プロペラ軸21、リヤディファレンシ
ャル装置22等を介して後輪に伝動構成される。
【0011】自動変速機30は、2組のフロントプラネ
タリギヤ31,リヤプラネタリギヤ32により前進4段
と後進1段を得る構成である。即ち、入力軸14がリヤ
プラネタリギヤ32のサンギヤ32aに、フロントプラ
ネタリギヤ31のリングギヤ31bおよびリヤプラネタ
リギヤ32のキャリア32cが変速機出力軸15に連結
する。そしてフロントプラネタリギヤ31のキャリア3
1cと一体的な連結要素33と、リングギヤ32bとの
間に、第1のワンウエイクラッチ34、フォワードクラ
ッチ35が直列的に設けられ、連結要素33と固定部材
であるケース側との間に、第2のワンウエイクラッチ3
6、ローリバースブレーキ37が並列的に設けられる。
連結要素33とリングギヤ32bとの間には、オーバラ
ンニングクラッチ38がバイパスして設けてある。
【0012】また、サンギヤ31aと一体的な連結要素
39には、バンドブレーキ40が設けられ、入力軸14
と一体的な連結要素41およびキャリア31cと一体的
な連結要素42との間には、ハイクラッチ43が設けら
れる。更に連結要素39と41との間には、リバースク
ラッチ44が設けられている。
【0013】この自動変速機30の構成により、Dレン
ジまたは3レンジと2レンジの1速ではフォワードクラ
ッチ35が係合し、加速の場合は両ワンウエイクラッチ
34,36の作用で連結要素33と共にリングギヤ32
bをロックすることで、入力軸14からサンギヤ32
a,キャリア32cを介して変速機出力軸15に動力伝
達する。このとき、惰行時は第1のワンウエイクラッチ
34がフリーになり、オーバランニングクラッチ38を
係合して第1のワンウエイクラッチ34のフリー回転を
規制しても、第2のワンウエイクラッチ36がフリーに
なってエンジンブレーキは作用しない。1レンジの1速
では、ローリバースクラッチ37の係合でオーバランニ
ングクラッチ38を介してリングギヤ32bを常にロッ
クするため、エンジンブレーキが作用する。
【0014】Dレンジまたは3レンジと2レンジの2速
では、上記フォワードクラッチ35とバンドブレーキ4
0とが係合し、このバンドブレーキ40によりサンギヤ
31aをロックする。そこで、キャリア31cとリング
ギヤ32bとが、連結要素33、フォワードクラッチ3
5、第1のワンウエイクラッチ34を介して回転し、1
速時よりもリングギヤ32bが回転する分だけ増速した
動力が出力する。このとき減速時には、オーバランニン
グクラッチ38の係合により連結要素33とリングギヤ
32bとを連結状態に保つことで、エンジン側に逆駆動
力が伝達してエンジンブレーキが作用する。
【0015】Dレンジまたは3レンジの3速では、フォ
ワードクラッチ35とハイクラッチ43とが係合し、こ
のハイクラッチ43により入力軸14が連結要素41,
42、キャリア31c、連結要素33、フォワードクラ
ッチ35、第1のワンウエイクラッチ34を介してリン
グギヤ32bに連結する。このため、リヤプラネタリギ
ヤ32は一体化して、入力軸14と変速機出力軸15と
は直結する。このとき、減速時にオーバランニングクラ
ッチ38の結合で第1のワンウエイクラッチ34の空転
を規制することで、2速と同様にエンジンブレーキが作
用する。
【0016】Dレンジの4速では、上述に加えてバンド
ブレーキ40の係合でサンギヤ31aをロックする。こ
のため、フロントプラネタリギヤ31でハイクラッチ4
3によりキャリア31cに入力した動力でリングギヤ3
1bを増速することになり、これが変速機出力軸15に
伝達する。この場合は、第1、第2のワンウエイクラッ
チ34,36を介しないため常にエンジンブレーキが作
用する。
【0017】Rレンジでは、リバースクラッチ44の結
合でサンギヤ31aに入力軸14の動力が入力する。ま
た、ローリバースクラッチ37の係合で連結要素33と
共にキャリア31cをロックするため、フロントプラネ
タリギヤ31でリングギヤ31bに逆転してギヤ比の大
きい動力が出力し、この逆転動力が変速機出力軸15に
伝達して後進速になる。こうして、自動変速機30にお
いて前進4段後進1段の変速段が得られる。
【0018】一方、自動変速機30の前方にはオイルポ
ンプ45が設置され、トルクコンバータ13のポンプイ
ンペラ側のドライブ軸46で常に駆動される。オイルパ
ン5にはコントロールバルブボデー47が収容され、上
述の各クラッチ、ブレーキに給排油して選択的に係合す
るようになっている。
【0019】図2において、センターディファレンシャ
ル装置50、油圧多板クラッチ装置60の部分について
説明する。先ず、変速機出力軸15の後方に第1、第2
の中間軸23,24を介してリヤドライブ軸20が同軸
上に配置される。また、変速機出力軸15には前輪側の
リダクションギヤ17が回転自在に嵌合し、これらの変
速機出力軸15、リダクションギヤ17及び第1、第2
の中間軸23,24の間に、センターディファレンシャ
ル装置50が同軸上に配置される。
【0020】センターディファレンシャル装置50は複
合プラネタリギヤに構成されるものであり、変速機出力
軸15に形成される第1のサンギヤ51と、第2の中間
軸24に形成される第2のサンギヤ53を有する。ま
た、キャリヤ55は左右のフランジ55a,55bをア
ーム55cにより一体化して成り、両フランジ55a,
55bの間に装架されたピニオン軸56に、軸方向に一
体形成される第1、第2のピニオン52,54が、ニー
ドルベアリング27を介して回転自在に装着される。そ
して、第1のサンギヤ51に第1のピニオン52が、第
2のサンギヤ53に第2のピニオン54がそれぞれ噛合
い、トルク配分した動力を第2の中間軸24に出力する
ように構成される。
【0021】一方、第2の中間軸24の内部には更に第
1の中間軸23が遊嵌され、この第1の中間軸23の前
端で2つのサンギヤ51,53の間隙の箇所に連結部材
57が結合され、この連結部材57がキャリヤ55のア
ーム55cに一体的にスプライン結合して、差動制限等
の作用を行うようになっている。更に、キャリヤ55の
一方のフランジ55aにはリダクションギヤ17が、キ
ャリヤ55の動力を出力するように結合される。ここ
で、キャリヤ55の前方はそれと一体的なリダクション
ギヤ17がトランスミッションケース3の壁部3aにボ
ールベアリング26aで支持され、後方はフランジ55
bのボス部55dの外周がトランスファケース4に対し
てボールベアリング26bで支持され、且つ内周が第2
の中間軸24に対してボールベアリング26cで支持さ
れ、両端支持で回転自在に設置される。
【0022】このセンターディファレンシャル装置50
の構成により、第1のサンギヤ51に入力する動力を、
第1、第2のサンギヤ51,53と、第1、第2のピニ
オン52,54との歯車諸元によるトルク配分比でキャ
リヤ55と第2のサンギヤ53に伝達して、前後輪へ不
等トルク配分する機能を有する。また第1,第2のピニ
オン52,54の遊星回転により、旋回時の旋回半径の
差によって生じるキャリヤ55と第2のサンギヤ53と
の回転数差を吸収する差動機能を有する。
【0023】ここで、図4の略図を用いてセンターディ
ファレンシャル装置50の不等トルク配分機能について
詳記する。第1のサンギヤ51の入力トルクをTi、そ
の噛合いピッチ半径をrs1、キャリヤ55のフロント
側トルクをTF、第1,第2のピニオン52,54の噛
合いピッチ半径をrp1,rp2、第2のサンギヤ53
のリヤ側トルクをTR、その噛合いピッチ半径をrs2
とすると、 Ti=TF+TR (1) rs1+rp1=rs2+rp2 (2) が成立する。
【0024】また、第1のサンギヤ51と第1のピニオ
ン52との噛合点に作用する接線方向荷重Pは、キャリ
ヤ55に作用する接線方向荷重P1と、第2のサンギヤ
53と第2のピニオン54との噛合点に作用する接線方
向荷重P2との和に等しいので、次式が成立する。 P=Ti/rs1 P1=TF/(rs1+rp1) P2=TR/rs2 Ti/rs 1={(TF/(rs1+rp1)}+TR/rs2 (3) そこで、(1),(2)式を(3)式に代入して整理す
ると、以下のようになる。 TF=(1−rp1・rs2/rs1・rp2)×Ti TR=(rp1・rs2/rs1・rp2)×Ti
【0025】このことから、第1,第2のサンギヤ5
1,53と、第1、第2のピニオン52,54との噛合
いピッチ半径により、フロント側トルクTFおよびリヤ
側トルクTRの基準トルク配分比を自由に設定し得るこ
とがわかる。ここで、rs1、rp1、rp2、rs2
は各歯数Zs1、Zp1、Zp2、Zs2に置き換える
ことができ、Zp1=Zp2=21、Zs1=33、Z
s2=21とすると、 TF:TR=36.4:63.6 になる。従って充分に後輪偏重の基準トルク配分比に設
定し得る。
【0026】次に、センターディファレンシャル装置5
0を増速機として使用する場合について説明する。この
複合プラネタリギヤ式センターディファレンシャル装置
50では、第2の中間軸24を固定することで所定の増
速ギヤ比を得ることができ、この増速ギヤ比単独または
自動変速機30の所定の変速段との共動により更に第5
速に変速するようになっている。そこで、例えば第2速
の変速段を用いる場合について説明すると、第2速のギ
ヤ比i2、センターディファレンシャル装置50の増速
ギヤ比ipにより、第5速のギヤ比i5は以下のように
なる。 i5=i2・ip ここで、センターディファレンシャル装置50の歯車諸
元に上述のものを用いると、ip=(33−21)/3
3=0.363になり、例えばi2=1.545とする
と、i5=0.561になり、第4速よりギヤ比の小さ
い第5速が適正なギヤ比間隔で得られることになる。一
方、この第5速では、油圧多板クラッチ62を走行状態
や路面状況に応じて油圧を制御することで伝達トルクを
生じ、前後輪のトルク配分が制御可能な4輪駆動とな
る。
【0027】図3において、油圧多板クラッチ装置60
について説明する。先ず、第2の中間軸24とリヤドラ
イブ軸20の間に介設され、トルク伝達用の摩擦係合要
素としての油圧多板クラッチ61と、第1の中間軸23
とリヤドライブ軸20との間に介設され、差動制限とト
ルク移動用の摩擦係合要素としての油圧多板クラッチ6
2と、第2の中間軸24に設けられ、センターディファ
レンシャル装置50の差動機能を阻止してキャリヤ55
を増速回転させる摩擦係合要素としての第5速用ブレー
キ63とを有する。そして、これらの油圧多板クラッチ
61,62と第5速用ブレーキ63は、センターディフ
ァレンシャル装置50の直後において、第1中間軸23
等の周囲の径方向に3重に重合して同軸上に配置され
る。即ち、油圧多板クラッチ61,62は共にリヤドラ
イブ軸20に連結され、油圧多板クラッチ61と第5速
用ブレーキ63は共に第2の中間軸24に連結されるこ
とから、油圧多板クラッチ61が中間に配置され、この
油圧多板クラッチ61の外側に第5速用ブレーキ63
が、内側に油圧多板クラッチ62が配置される。
【0028】そこで、第2の中間軸24にドラム部材6
4がスプライン結合され、このドラム部材64の内側に
リヤドライブ軸20の前端に一体形成されるドラム部材
65が配置され、これらのドラム部材64,65の間に
油圧多板クラッチ61が設けられる。油圧多板クラッチ
61はドラム部材64,65の間にドライブプレート6
1aとドリブンプレート61bが交互に設けられ、ドラ
ム部材64の内部に油圧室61c、ピストン61d、リ
ターンスプリング61eが設けられ、第2の中間軸24
をリヤドライブ軸20に連結または遮断するように構成
される。
【0029】第5速用ブレーキ63は、ドラム部材64
とトランスファケース4との間に交互にドライブプレー
ト63aとドリブンプレート63bが設けられ、トラン
スファケース4の壁部4aの内部に油圧室63c、ピス
トン63d、リターンスプリング63eが設けられ、第
2の中間軸24を固定またはフリーにするように構成さ
れる。
【0030】油圧多板クラッチ62は、第1の中間軸2
3にスプライン結合するハブ部材66とドラム部材65
との間に、ドライブプレート62aとドリブンプレート
62bが交互に設けられる。また固定側のエクステンシ
ョンケース6のボス部6aの内部に油圧室62c、ピス
トン62d、リターンスプリング62eが設けられ、大
きい押圧力を発生すると共に、遠心油圧の影響のない状
態で油圧を正確に制御することが可能に設けられる。そ
してこのピストン62dがボールベアリング62f、押
圧部材62gを介してプレート側に連結され、可変制御
される差動制限トルクや伝達トルクを生じるように構成
される。尚、軸嵌合部にはブッシュ28が介設され、軸
同志や軸と他の部材との突き当て部にはスラストベアリ
ング25が介設されている。
【0031】これらの油圧多板クラッチ61,62及び
第5速用ブレーキ63は、コントロールバルブボデー4
7で自動変速機30の変速制御等と共に油圧制御され
る。即ち、自動変速機30で前進4段後進1段に変速さ
れる場合は、第5速用ブレーキ63を解放して油圧多板
クラッチ61を係合し、このとき後輪スリップ等に応じ
て油圧多板クラッチ62に差動制限トルクを生じる。ま
た、第4速で車速が設定値より上昇すると、逆に第5速
用ブレーキ63を係合して油圧多板クラッチ61を解放
し、このとき前輪スリップ等に応じて油圧多板クラッチ
62に伝達トルクを生じる。
【0032】以上、自動変速機30とセンターディファ
レンシャル装置50のDレンジと、Rレンジの各変速段
におけるクラッチ、ブレーキ動作を纏めて示すと、表1
のようになる。
【表1】 この表1において、○印はクラッチ,ブレーキの係合動
作を、●は油圧多板クラッチ62による差動制限トルク
の発生を、◎は油圧多板クラッチ62による前後輪への
駆動力配分制御をする場合の伝達トルク状態をそれぞれ
示す。
【0033】また各変速段におけるギヤ比、ギヤ比の
例、トルク配分率をまとめて示すと、表2のようにな
る。
【表2】 この表2において、α1はフロントプラネタリギヤ31
のサンギヤ31aの歯数Zs1とリングギヤ31bの歯
数Zr1の比で、α1=Zs1/Zr1、α2はリヤプ
ラネタリギヤ32のサンギヤ32aの歯数Zs2とリン
グギヤ32bの歯数Zr2の比で、α2=Zs2/Zr
2を示す。
【0034】フロントプラネタリギヤ31の各要素の回
転数の関係を示すと、次式のようになる。 Nr1+α1・Ns1=(1+α1)・Nc1 但し、α1=Zs1/Zr1 リヤプラネタリギヤ32の各要素の回転数の関係を示す
と、次式のようになる。 Nr2+α2・Ns2=(1+α2)・Nc2 但し、α2=Zs2/Zr2 ここで、フロントプラネタリギヤ31のリングギヤ31
bの回転数Nr1、サンギヤ31aの回転数Ns1、キ
ャリヤ31cの回転数Nc1であり、またリヤプラネタ
リギヤ32のリングギヤ32bの回転数Nr2、サンギ
ヤ32aの回転数Ns2、キャリヤ32cの回転数Nc
2である。
【0035】更に、潤滑系として特に油圧多板クラッチ
装置60の部分の潤滑系について説明する。先ず、中心
の第1の中間軸23の内部にオイル通路70が形成さ
れ、ドラム部材64,65やハブ部材66の内側でスラ
ストベアリング25が介設される箇所等にオイル通路7
0からのオイル孔71が3つの経路で連通して設けられ
る。また、3重に重合されるドラム部材64,65とハ
ブ部材66の筒部の円周上には、スプライン溝と各別ま
たはその溝を兼ねたオイル孔72,73,74が多数設
けられ、これらの部材64〜66が回転する際に遠心力
によりオイルを内側から外側に連続的に供給するように
なっている。
【0036】次に、この実施例の作用について説明す
る。先ず、エンジン10の動力はトルクコンバータ1
3、入力軸14を介して自動変速機30に入力し、2組
のフロントプラネタリギヤ31とリヤプラネタリギヤ3
2の作動、クラッチ44,43,35,38,36,3
4とブレーキ40,37の選択的係合により、Dレンジ
にシフトすると前進速の第1速ないし第4速に自動変速
され、Rレンジにシフトする場合は後進速になる。そし
てこの変速動力が、変速機出力軸15からセンターディ
ファレンシャル装置50の第1のサンギヤ51に入力し
て、トルク配分される。またこの場合は、油圧多板クラ
ッチ装置60の油圧多板クラッチ61が係合して、セン
ターディファレンシャル装置50の第2のサンギヤ53
がリヤドライブ軸20に連結される。
【0037】ここでセンターディファレンシャル装置5
0の各歯車諸元により、例えばTF:TR=36.4:
63.6に設定されているため、変速動力の36.4%
がキャリヤ55に、63.6%が第2のサンギヤ53に
それぞれ配分して出力される。そしてキャリヤ55の動
力は、リダクションドライブギヤ17、リダクションド
リブンギヤ18、フロントドライブ軸16、フロントデ
ィファレンシャル装置19を介して前輪に伝達する。ま
た、第2のサンギヤ53の動力は、第2の中間軸24、
油圧多板クラッチ61、リヤドライブ軸20以降の後輪
に伝達し、後輪偏重の4輪駆動走行になり、このトルク
配分ではオーバステア気味になって回頭性、操縦性等が
良好になる。この4輪駆動走行の旋回時には、センター
ディファレンシャル装置50の第1、第2のピニオン5
2,54の遊星回転により、旋回時に生じる前後輪の回
転数差が吸収され、自由に旋回可能になる。
【0038】次いで、滑り易い路面走行時には、基準ト
ルク配分が後輪偏重のトルク配分のため通常は後輪が先
にスリップし、この場合に油圧多板クラッチ62の差動
制限トルクTcがスリップ状態に応じて制御される。す
ると、センターディファレンシャル装置50のキャリヤ
55と第2のサンギヤ53との間に、キャリヤ55、連
結部材57、第1の中間軸23及び油圧多板クラッチ6
2による他の伝動系路がバイパスして形成され、高回転
の第2のサンギヤ53の後輪側から低回転のキャリヤ5
5の前輪側に、差動制限トルクTcに応じてトルクバイ
パスする。そこで、前輪寄りにトルク配分制御されて後
輪スリップが防止され、走破性を向上する。
【0039】このとき差動制限トルクTcが最大になる
と、第2のサンギヤ53とキャリヤ55との直結により
センターディファレンシャル装置50はロックして直結
式4輪駆動になり、前後輪の輪荷重配分に相当したトル
ク配分になる。こうして差動制限トルクTcを制御する
ことにより、後輪偏重と直結式との間でトルク配分が可
変制御されることになる。
【0040】一方、第4速の走行条件より更に高速にな
ると、自動変速機30が第2速の状態になり、同時に第
5速用ブレーキ63の係合によりセンターディファレン
シャル装置50の第2のサンギヤ53が固定して、キャ
リヤ55が増速回転する。このため、自動変速機30の
第2速の動力が、センターディファレンシャル装置50
で大幅に増速されてキャリヤ55以降の前輪に伝達し、
第4速よりギヤ比の小さいオーバドライブの第5速に変
速されて高速走行することが可能になるのであり、この
場合はアンダーステア気味になって高速安定性を向上す
る。この時、走行状態や前輪スリップの状況等に応じて
油圧多板クラッチ62の伝達トルクTDが可変制御され
ると、キャリヤ55から第1の中間軸23、油圧多板ク
ラッチ62を介して後輪にもトルク伝達される。そこで
前輪スリップを防止すると共に、同様に前後輪のトルク
配分が制御可能な4輪駆動走行になる。
【0041】上記4輪駆動での走行時等においては、第
1の中間軸23のオイル通路70に潤滑用のオイルが常
に供給されており、このオイルがオイル孔71を通りス
ラストベアリング25等に供給されて潤滑し、その直後
に油圧多板クラッチ装置60のドラム部材64,65と
ハブ部材66の内部に3つの経路で流入する。そしてド
ラム部材64に流入する2つの経路のオイルで油圧多板
クラッチ61,62の主としてピストン側が強制潤滑さ
れる。また、特に走行中では各部材64〜66が高速回
転しているため、1つの経路でハブ部材66の内部に流
入するオイルは遠心力により自動的に外方に飛散され、
これにより先ずオイル孔72を通り油圧多板クラッチ6
2のプレート部に給油され、次いでオイル孔73を通り
油圧多板クラッチ61のプレート部に給油される。そし
て最後にオイル孔74を通り第5速用ブレーキ63のプ
レート部に給油され、更にトランスファケース4の案内
でそのピストン側にも給油されるのであり、こうして各
プレート部等にオイルが順次連続的に流れて良好に強制
潤滑される。
【0042】尚、油圧多板クラッチ装置60は上記実施
例のみに限定されるものではなく、例えば図5に示すよ
うに、第5速用ブレーキとしてドラム部材64にブレー
キバンド80を装着しても良い。また、差動制限作用す
るものとして例えばビスカスカップリング81を、第1
の中間軸23とドラム部材65の間に設けることもでき
る。
【0043】図6において、エンジン、自動変速機を車
両左右方向に横置き配置した他の実施例について説明す
る。この実施例では、車両の例えば前部の左右方向にエ
ンジン10、トルクコンバータ13及び自動変速機30
が配置されて伝動構成され、トランスミッションケース
3の内部にフロントディファレンシャル装置19が配置
されている。フロントディファレンシャル装置19の左
右から車軸90L,90Rを介して前輪91L,91R
に連結して、右車軸90Rのエンジン側にオフセットし
てトランスファケース4が設けられ、このトランスファ
ケース4内部でフロントディファレンシャル装置19と
同軸上に、センターディファレンシャル装置50、油圧
多板クラッチ装置60の油圧多板クラッチ61,62と
第5速用ブレーキ63が配置されている。
【0044】そして自動変速機30の出力軸15が、一
対のギヤ92、中間軸93、ファイナルギヤ94、中空
軸95を介してセンターディファレンシャル装置50の
第1のサンギヤ側に連結し、そのキャリヤ側が中間軸9
6を介してフロントディファレンシャル装置19と油圧
多板クラッチ62に連結してある。また、油圧多板クラ
ッチ62は、一対のギヤ97、トランスファ軸98、変
向ギヤ99、リヤドライブ軸20、プロペラ軸21、リ
ヤディファレンシャル装置22、左右の車軸100L,
100Rを介して後輪101L,101Rに伝動構成さ
れる。一方、この場合の油圧多板クラッチ61,62と
第5速用ブレーキ63も、3重に重合して同軸上に配置
される。
【0045】従って、この実施例では、自動変速機30
の変速動力が、一対のギヤ92、中間軸93、ファイナ
ルギヤ94、および中空軸95を介してセンターディフ
ァレンシャル装置50に入力して同様にトルク配分され
る。そしてキャリヤ側の動力は、フロントディファレン
シャル装置19を介して前輪91L,91Rに、第2の
サンギヤ側の動力は、油圧多板クラッチ61により一対
のギヤ97、トランスファ軸98、変向ギヤ99、リヤ
ドライブ軸20、およびプロペラ軸21等を介して後輪
101L,101Rに伝達する。また、上述と同様に油
圧多板クラッチ62により差動制限作用し、第5速用ブ
レーキ63と油圧多板クラッチ62との係合により第5
速に変速される。
【0046】以上、本発明の実施例について説明した
が、自動変速機は実施例に限定されず主変速機が3速や
2速の場合にも適用し得る。また、第5速のギヤ比は任
意に定めることができ、センターディファレンシャル装
置から得られる増速ギヤ比自体を用いたり、または主変
速機の所定の変速段と組合せることもできる。センター
ディファレンシャル装置は単純プラネタリギヤ、ベベル
ギヤで構成する場合や、減速機として使用する場合等に
も適応することができる。更に、横置き配置の場合に
は、フロントやリヤのディファレンシャル装置とセンタ
ーディファレンシャル装置の配置関係により、種々のレ
イアウトに構成することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
センターディファレンシャル装置付4輪駆動車におい
て、センターディファレンシャル装置が多機能を有する
ように構成されて複数の油圧多板クラッチ、ブレーキ等
を備える場合に、これらの油圧多板クラッチ、ブレーキ
が多重に重合して同軸上に配置構成されるので、軽量、
コンパクトになって車載性等が向上する。ドラム部材は
2つの油圧多板クラッチ、ブレーキに兼用されるので、
部品点数が少なくなって構造が大幅に簡素化し、組付性
等も向上する。
【0048】油圧多板クラッチ、ブレーキが、内側から
差動制限用、動力伝達用、ブレーキ用の順序で配置して
構成されるので、各クラッチで形状等に応じた所定のト
ルク容量を適確に得ることができ、ブレーキ側の放熱性
も良い。更に、油圧多板クラッチ、ブレーキが多重に重
合して同軸上に配置構成されるので、中心部からオイル
を供給するだけで、各部に遠心力により順次連続して給
油されて良好に強制潤滑することができ、耐久性、信頼
性が向上し、且つ潤滑系の構造が非常に簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセンターディファレンシャル装置
付4輪駆動車として、縦置き配置の実施例の全体を示す
スケルトン図である。
【図2】センターディファレンシャル装置と油圧多板ク
ラッチ装置の部分の拡大断面図である。
【図3】油圧多板クラッチ装置の部分の拡大断面図であ
る。
【図4】トルク配分状態,差動制限と直結用伝達トルク
の流れを説明する略図である。
【図5】本発明の他の実施例の要部を示すスケルトン図
である。
【図6】本発明に係るセンターディファレンシャル装置
付4輪駆動車として、横置き配置の実施例を示すスケル
トン図である。
【符号の説明】 15 変速機出力軸 16 フロントドライブ軸 17,18 リダクションギヤ 20 リヤドライブ軸 30 自動変速機 50 センターディファレンシャル装置 60 油圧多板クラッチ装置 61,62 油圧多板クラッチ 63 第5速用ブレーキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−293228(JP,A) 特開 平3−61122(JP,A) 特開 平4−27623(JP,A) 特開 平4−27622(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/28 - 17/36

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機出力要素に対して、第1及び第2
    の中間出力要素と前後輪の一方へ動力を伝達する第1の
    出力要素とを同軸上に配置し、前記第1の出力要素と、
    前記第2の中間出力要素を介して前後輪の他方へ動力を
    伝達する第2の出力要素との間で、少なくとも差動機能
    とトルク配分の可変制御を行うセンターディファレンシ
    ャル装置において、 前記第1の出力要素と前記第2の中間出力要素との間に
    設けられ、前後輪の一方へ動力を伝達又は遮断するため
    の第1の摩擦係合要素と、 前記第1の中間出力要素と前記第1の出力要素との間に
    設けられ、前記センターディファレンシャル装置の差動
    制限を行うと共に前後輪へのトルク配分を可変にする第
    2の摩擦係合要素と、 前記第2の中間出力要素に対して設けられ、前記センタ
    ーディファレンシャル装置による変速段を得る第3の摩
    擦係合要素とを備え、 前記第1の摩擦係合要素は前記第2の摩擦係合要素の周
    りに配置され、前記第3の摩擦係合要素は前記第1の摩
    擦係合要素の周りに配置され、更には、前記各摩擦係合
    要素は多重に重合して同軸上に配置されることを特徴と
    するセンターディファレンシャル装置付4輪駆動車。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の摩擦係合要素は油圧
    作動クラッチであり、前記第3の摩擦係合要素は油圧多
    板ブレーキであることを特徴とする請求項1記載のセン
    ターディファレンシャル装置付4輪駆動車。
  3. 【請求項3】 前記油圧作動クラッチは、複数のドラム
    部材間にドライブ板とドリブン板が設けられると共に、
    前記ドラム部材内部に油圧室及びピストンが設けられる
    ことを特徴とする請求項2記載のセンターディファレン
    シャル装置付4輪駆動車。
  4. 【請求項4】 前記センターディファレンシャル装置
    は、プラネタリギヤを備え、該プラネタリギヤは、前記
    変速機出力要素に形成される第1のサンギヤと、前記第
    2の中間出力要素に形成される第2のサンギヤと、前記
    第1の中間出力要素に接続されるキャリヤと、該キャリ
    ヤに一体形成される第1及び第2のピニオンとを有し、
    前記第1のピニオンが前記第1のサンギヤに噛合うと共
    に前記第2のピニオンが前記第2のサンギヤに噛合い、
    前記キャリヤが前記第2の出力要素に接続されることを
    特徴とする請求項1記載のセンターディファレンシャル
    装置付4輪駆動車。
  5. 【請求項5】 前記各摩擦係合要素には、中心に設けら
    れた出力要素に供給されたオイルが最内に配置された摩
    擦係合要素から最外に配置された摩擦係合要素に向けて
    順次連続的に給油されるような潤滑経路が形成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載のセンターディファレンシ
    ャル装置付4輪駆動車。
  6. 【請求項6】 前記第1の中間出力要素が前記各摩擦係
    合要素の中心に配置され、前記第2の中間出力要素が該
    第1の中間出力要素の周りに配置されて、前記第2の出
    力要素は前記キャリアに噛合う連結要素を持って前記変
    速機出力要素の外側に配置されることを特徴とする請求
    項1記載のセンターディファレンシャル装置付4輪駆動
    車。
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DE4235682A DE4235682C2 (de) 1991-10-22 1992-10-22 Einrichtung zum Steuern eines zentralen Differentials

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