JP3327452B2 - 電子部品用パッケージ - Google Patents

電子部品用パッケージ

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JP3327452B2
JP3327452B2 JP17554796A JP17554796A JP3327452B2 JP 3327452 B2 JP3327452 B2 JP 3327452B2 JP 17554796 A JP17554796 A JP 17554796A JP 17554796 A JP17554796 A JP 17554796A JP 3327452 B2 JP3327452 B2 JP 3327452B2
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達晴 井川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路チップ等
の電子部品の封止に用いられる電子部品用パッケージに
関し、詳しくはセラミック製のパッケージ本体にCu−
W(銅タングステン)等からなる放熱部材(ヒートシン
ク)が固着されてなる電子部品用パッケージ(以下、単
に「パッケージ」ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】放熱部材を備えたセラミックパッケージ
であって、集積回路チップ等の電子部品(以下、単に集
積回路チップともいう)が放熱部材に固着(接合)され
るヒートスラグ型といわれるものは、パッケージ本体と
放熱部材等から構成されている。図10及び図11は、
このヒートスラグ型のパッケージ101の一例を示して
いる。このものは、セラミックグリーンテープを積層し
て作られたパッケージ本体(以下、単に本体ともいう)
102の上面の内寄り部位にボンディングパッドをなす
パッド用金属層103が形成され、その内側のキャビテ
ィ105が上下(上面から下面)に貫通(開口)してい
る。そして、そのキャビティ(貫通孔)105を本体の
下面107側から閉塞するように板状に形成された放熱
部材131が、その上面132の周縁を本体102の下
面107に当接された状態とされ、ロー材(ロー材層1
41)によりロー付けされ、そして放熱部材131の上
面132の内寄り部位がダイアタッチ面(集積回路チッ
プが固着される部位)をなすように形成されている。
【0003】なお同図のパッケージ本体102は、放熱
部材131とのロー付け面とされる下面107のキャビ
ティ105寄りの周縁面がW(タングステン)やMo
(モリブデン)等でメタライズされ、そのメタライズ層
106aの表面にNi(ニッケル)メッキ106bが被
着形成され、放熱部材ロー付け用のロー付け用金属層1
06を形成している。また、放熱部材131の表面には
Niメッキ131bが被着形成され、そして、ボンディ
ングパッドをなすパッド用金属層103は、メタライズ
層103aの表面にNi(ニッケル)メッキ103bが
被着形成されることによって形成されている。
【0004】ところで、セラミックグリーンテープを積
層して作られる前記パッケージ本体102においては、
パッド用金属層103とロー付け用金属層106とを接
続したい場合があり、この場合には、パッド用金属層1
03から本体102を上下に貫通するビア121を介し
て、その下面のロー付け用金属層106に電気的導通を
とっているのが一般である。
【0005】ところが、このようにした場合には、各セ
ラミックグリーンテープにビアを形成する必要があり、
製造上面倒である。これに対して、ボンディングパッド
をなすパッド用金属層103からロー付け用金属層10
6への電気的導通を、図中2点鎖線で示したように、キ
ャビティ105の内壁面105aに導通用金属層108
を形成し、この導通用金属層108を介してとるように
すれば、上記のようなビアも不要となり製造上の問題を
解消できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ロー付け用金
属層106への電気的導通を、キャビティ105の内壁
面105aに形成した導通用金属層108を介してとる
ようにすると、次のような問題があった。すなわち、本
体102の下面107のロー付け用金属層106のNi
メッキ面(放熱部材131の接合面)106bに、Ni
メッキ131bが被着形成された放熱部材131をロー
付けするに際しては、その間にロー材を挟んで加熱溶融
することにより両者を接合することになる。ところが、
その際、溶融ローがロー付け用金属層106の表面のN
iメッキ面(以下、単にロー付け用金属層ともいう)1
06bに濡れて広がりキャビティ105の内壁面105
aの導通用金属層108の表面のNiメッキ面108b
を這い上がってパッド用金属層103の表面のNiメッ
キ面103bまで濡れ広がってしまう。
【0007】そして、このような這い上りがあると、パ
ッド用金属層103のNiメッキ面103b上にロー材
が存在することになる結果、その後、Niメッキ及びA
uメッキをした場合には、その表面の組織が変質してし
まうことになり、集積回路を搭載してワイヤボンディン
グする際にはボンディング不良等の不具合を招くなどの
問題を生じてしまう。こうしたことから、ロー付け用金
属層106への電気的導通を、キャビティ105の内壁
面105aを介してとることは従来、実現できないもの
とされていた。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みて案出された
ものであって、その目的とするところは、キャビティの
内壁面に形成された導通用メタライズ層を介してボンデ
ィングパッドからロー付け用金属層に導通が保持されて
いるものでありながら、放熱部材のロー付け時における
溶融ローが、内壁面の導通用メタライズ層を這い上がっ
てボンディングパッドに濡れ広がらないようにしたパッ
ケージを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、上下に貫通するキャビティを備えたパッ
ケージ本体はそのキャビティ寄りの上面にボンディング
パッドをなすパッド用金属層を備えると共に、そのパッ
ケージ本体の下面には放熱部材ロー付け用のロー付け用
金属層を備えており、しかも、前記キャビティの内壁面
には、前記パッド用金属層と前記ロー付け用金属層との
電気的導通を保持するように導通用金属層が形成され、
前記ロー付け用金属層に放熱部材がロー付けされてなる
電子部品用パッケージにおいて、パッケージ本体と放熱
部材とをロー付けするロー材層と、前記パッド用金属層
との間に、ロー付け時においてその溶融ローが前記導通
用金属層の表面を這い上がって前記パッド用金属層の表
面に濡れ広がらないように、ロー材濡れ広がり防止手段
が形成されてなることにある。
【0010】ここにロー材濡れ広がり防止手段は、パッ
ケージ本体の下面であってキャビティの内壁面寄り部位
に形成するのが好ましい。もっとも、ロー材濡れ広がり
防止手段の位置はこれに限定されない。また、これらの
手段においてロー材濡れ広がり防止手段としては、溶融
ローの流れを堰止め可能のロー流れ防止堰としてもよい
し、溶融ローが濡れないように形成されたロー不濡れ面
でもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態例を図1〜4
を参照しながら詳細に説明する。図中1は、本例のヒー
トスラグ型のパッケージであって、セラミック製のパッ
ケージ本体2と放熱部材31とを主体として次のように
構成されている。すなわち、パッケージ本体2は、複数
の所定のグリーンテープを積層、熱圧着して焼成するこ
とにより略正方形の薄板状に形成されてなるもので、上
面の内寄り部位にはボンディングパッドをなすパッド用
金属層3が形成され、その内側には平面視、略正方形に
て上下(上面から下面)に貫通(開口)するキャビティ
5が形成されている。なお、本例における本体2は、厚
み2mmで、平面視外寸□50mm、キャビティ寸法□
12mmの正方形の枠状のものである。
【0012】そして、下面7の放熱部材31の接合面す
なわちキャビティ5の開口の周縁面にはその開口縁から
所定の幅で放熱部材ロー付け用のロー付け用金属層6が
形成されている。また、本体2のキャビティ5の内壁面
(内側面)5aには、本例ではその全面に、ボンディン
グパッドをなすパッド用金属層3からロー付け用金属層
6への電気的導通を確保するように導通用金属層8が形
成されている。なお、パッド用金属層3、ロー付け用金
属層6及び導通用金属層8は、それぞれのメタライズ層
3a、6a、8aの上に、Niメッキ3b,6b,8b
が例えば1〜2μmの厚みで被着形成されることによっ
て形成されている。
【0013】一方、本体2の下面7のロー付け用金属層
6をなすロー付け用メタライズ層6aには、焼成前にお
いて、そのキャビティ5の内壁面寄り部位(下面7と内
壁面5aとの稜線近傍)に、底面視、枠状にセラミック
ペーストがスクリーン印刷され、同時焼成によってロー
材濡れ広がり防止手段をなすロー流れ防止堰11が隆起
(凸)状に形成されている。しかして、このような本体
2の各メタライズ層3a,6a,8aには上記のように
Niメッキ3b,6b,8bが被着形成されているが、
ロー流れ防止堰11はセラミックであるからNiメッキ
が被着形成されていない。なお、本例でのロー流れ防止
堰11は、幅0.3mm、厚さ(高さ)0.05mmと
され、キャビティ5の内壁面5aから0.5mm引き下
がった位置に、すなわち内壁面5aと下面7とがなす稜
線に沿ってその下面7のキャビティ5寄り部位に枠状に
形成され(図3参照)、溶融ローの流れを堰止め可能に
形成されている。
【0014】なお、このようなパッケージ本体2の製法
を図4を参照して詳述すると次のようである。すなわ
ち、アルミナ90%に焼結助材を10%加えた組成粉末
を、樹脂、可塑剤、有機溶剤と共に分散混合して、泥漿
とし、この泥漿をドクターブレード法にてグリーンテー
プ21に形成し、得られたグリーンテープに穴をあけ、
キャビティ及び電気的導通用ビアホール22を設け(図
4−A)、タングステン、モリブデンを主体とするメタ
ライズインク23をビアホール22に充填し、スクリー
ン印刷法にて電気回路パターン24を形成し(図4−
B)、以上の加工を施したグリーンテープ21を所定枚
数分積み重ね、積層加工する(図4−C)。
【0015】そして、図4−Dに示したように、キャビ
ティ5の内壁面5aと下面7の放熱部材のロー付け面と
にメタライズインクMを塗布し、下面7のメタライズイ
ンク上であって同下面のキャビティ5寄り部位に、本例
ではロー流れ防止堰11をなすように本体と同様のアル
ミナ主体の絶縁ペーストPをメタライズインク同様スク
リーン印刷法によってリング状に印刷する(図4−
E)。そして、上層部26を積層加工した後、温度約1
500℃、還元雰囲気中にて約3時間焼成し、上面の内
寄り部位のボンディングパッド形成面から内壁面を介し
て下面に連続するメタライズ層3a,6a,8aを形成
する。その後、Niメッキをすることにより、各メタラ
イズ層3a,6a,8aを含め露出しているメタライズ
層に、Niメッキ3b,6b,8bが被着形成され、各
々の金属層3、6、8が形成されるとともにロー流れ防
止堰11を備えたパッケージ本体(図4−F)2が得ら
れる。
【0016】さて一方、本例での放熱部材31は、銅タ
ングステン(Cu/W)からなり、本体2のキャビティ
5の内壁面5aの平面形状より大きい略正方形板状(2
5.4mm、厚さ0.97mm)をなし、全面にNiメ
ッキ31bが被着形成されている。
【0017】本例では、本体2の下面7のロー流れ防止
堰11の外側のロー付け用金属層6のNiメッキ面6b
に、枠状に形成されたロー材(本例では、外寸□25.
5mm、内寸□17mm、厚さ0.08mmの銀ロー
箔)を介在させて、Niメッキの被着形成された放熱部
材31を位置決めして重ね、温度約800℃でロー材を
リフローして、冷却することにより、本体2に放熱部材
31がロー付されたものであり、ロー流れ防止堰11の
外側においてロー材層41をなしている。
【0018】そして、このロー付け時においては、本体
2の下面7に放熱部材31を重ねた際、つまり、ロー材
(厚さ0.08mm)の溶融前は、Niメッキのかかっ
ていないロー流れ防止堰(厚さ0.05mm)11部位
の下面は、放熱部材31の上面から微小な空隙(0.0
3mm)分だけ離れているが、ロー材が溶融すると瞬時
に両者は当接し、溶融ローは両者の接合面を濡れ広がる
ものの、内側へはロー流れ防止堰11により堰止めら
れ、キャビティ5の内壁面5aの導通用金属層8への濡
れ広がりや、パッド用金属層3への這い上がりもなく、
本体2の下面7に放熱部材31がロー材層41により接
合されたパッケージ1となしている。
【0019】このように本例では、キャビティ5の内壁
面5aに形成された導通用金属層8を介してパッド用金
属層3から本体2の下面7のロー付け用金属層6に導通
が保持されているものでありながら、放熱部材31のロ
ー付け接合時における溶融ローが内壁面5aの導通用金
属層8を経てパッド用金属層3へ這い上がらないパッケ
ージとなすものである。したがって、以後、Auメッキ
されてもボンディングパッドの変質もなく、したがって
集積回路素子を搭載した後でワイヤボンディングする際
にも支障がない。
【0020】なお、ロー材濡れ広がり防止手段を本体2
の下面7に設ける場合、その位置は内壁面5aから外側
に間隔をおいて設けてもよいが、本例のようになるべく
内壁面5aに近付けるのが好ましい。とくに本例のよう
にロー材濡れ広がり防止手段がロー流れ防止堰11とさ
れ、本体2の下面7にその厚さ分突出しているもので
は、内壁面5aから外側に離れると、ロー付け後に本体
2の下面7と放熱部材31の上面32との間に、微小な
隙間が内壁面5aからロー流れ防止堰11までの範囲に
できるので(図2参照)、後工程のメッキ処理において
その隙間にメッキ液が残留する。そして、この隙間にメ
ッキ液が残留していると、それが触れている表面のメッ
キに変質や変色を起こし、そのような変質がダイアタッ
チ面などにも拡散し、パッケージの外観不良の原因とな
る等の問題を生じるからである。このような問題を防止
するため、ロー流れ防止堰11の内壁面5aからの引下
がり(間隔)は、0.5mm以下とするのが好ましい。
【0021】なお、ロー流れ防止堰11の横断面形状、
大きさについては、ロー付時におけるその溶融ローの濡
れ広がり、すなわち溶融ローの流れを堰止め可能の範囲
で適宜に設計すればよい。例えば、ロー流れ防止堰11
の幅は、0.05〜0.5mmとするのが好ましい。
0.05mm以下では、ロー材がこの堰11を越えてし
まうことがあり、0.5mm以上とすると、この堰11
と放熱部材31との間にメッキ液が残留して変色等を生
じることがあるからである。さらに、ロー流れ防止堰1
1の高さは、ロー材の厚みなどにもよるが、0.005
〜0.05mm(5〜50μm)とするのが好ましい。
5μm以下では、ロー材がこの堰11を越えてしまうこ
とがあり、50μm以上では、本体2と放熱部材31の
隙間が大きくなり、ロー材不十分となってロー材中にボ
イドを生じることがあるからである。
【0022】ロー材濡れ広がり防止手段として、本例で
はロー流れ防止堰11を本体2の下面7側に設けたが、
図5に示した例のように、このようなロー流れ防止堰1
2は本体2の内壁面5a側に設けてもよい。すなわち、
セラミックなどローに濡れない材質からなるロー流れ防
止堰12を内壁面5aに設けた場合には、ロー材が這い
上がったとしてもその部位までに堰止めることができ
る。また、このようにロー材濡れ広がり防止手段をキャ
ビティ5の内壁面5aに設ける場合には、内壁面5aの
最下端部に設けるのが本体2の製造上容易であるが、そ
れより上方に設けてもよい。パッド用金属層3の表面に
溶融ローが這い上がらない位置であればよい。なお図5
の例は、前例とロー流れ防止堰のみが異なるだけである
ので、前例と同一の部位には同一の符号を付すに止め
る。以後についても同様とする。
【0023】また、このようなロー流れ防止堰は、図示
はしないが本体の下面と内壁面との交差する稜線を覆う
ように設けてもよい。このようにしておけば、本体の下
面と放熱部材の上面との間に隙間もできないので、メッ
キ液が残留することもない。なお、ロー流れ防止堰は、
上記においてはセラミック製として本体と同時焼成で設
けたが焼成後、或いはNiメッキ後にロー付け温度では
軟化しない高融点ガラスなどで形成してもよい。さらに
上記においては本体に設けたが、後述するように放熱部
材に設けてもよい。
【0024】さらに、上記においてロー材濡れ広がり防
止手段(ロー流れ防止堰)は、本体の下面若しくはキャ
ビティの内壁面に、平面視、その内壁面に沿うように枠
状に設けたが、本発明においてはこのような形態に限定
されるものではない。すなわち、図6に示したように、
パッド用金属層3とロー付け用金属層6とを接続する導
通用金属層8が、所定の幅Wで内壁面5aに形成されて
いる場合には、溶融ローがその導通用金属層8の表面を
這い上がってパッド用金属層3の表面に濡れ広がらない
ようにその流れを塞き止め可能であれば良く、したがっ
てロー流れ防止堰13を同図中に示したように、導通用
金属層8をその幅W方向に横断するように設けておけば
よい。
【0025】上記例では、ロー材濡れ広がり防止手段と
して、ロー流れ防止堰を予め本体に設けた場合で説明し
たが、図7に示したように、ロー流れ防止堰14は、放
熱部材31のNiメッキ面31b上に設けておいてもよ
い。すなわち、放熱部材31のロー付け接合面の内側縁
で、本体2のキャビティ5の内壁面5a若しくは導通用
金属層8の表面の近傍又は外側にロー材の接合温度では
軟化しない高融点ガラス等を枠状に塗布、形成しておい
てもよい。このようにしておいてもロー付け時には、そ
の高融点ガラス等が堰となって溶融ローが導通用金属層
8の表面やパッド用金属層3へ濡れ広がるのを防止でき
るからである。
【0026】本発明におけるロー材濡れ広がり防止手段
は、本体の下面のロー付け用金属層に放熱部材をロー付
する際において、溶融ローが内壁面に形成された導通用
金属層の表面を這い上がってパッド用金属層の表面に濡
れ広がらないものであればよく、したがって、上記にお
けるロー流れ防止堰のように、溶融ローの流れを堰き止
めるように形成されたものである必要は必ずしもなく、
以下に例示するような手段であってもよい。
【0027】図8に示したように、本体2の焼成後、N
iメッキの前に、本体2の下面7のロー付け用メタライ
ズ層6a上であって、上記におけるロー流れ防止堰11
を設けた部位に、セラミックペーストの塗布に代えて、
所定の幅で、メッキレジスト15を塗布しておき、Ni
メッキ後にこのメッキレジスト15を除去し、それらの
部位にタングステン、モリブデンからなるメタライズ層
6aを露出させ、同部位にNiメッキが被着形成されな
いようにしてもよい。このようにすると、タングステン
等のロー材に濡れないメタライズ層が露出するので、溶
融ローが濡れないようしたロー不濡れ面が形成されたこ
とになる。そのロー不濡れ面の外側にロー材を配置して
放熱部材をロー付した場合には、ロー不濡れ面によって
内壁面の導通用金属層への溶融ローの濡れ広がりが防止
される。すなわち、ロー材濡れ広がり防止手段をロー不
濡れ面としておいても、放熱部材のロー付け接合時にお
ける溶融ローの導通用金属層ないしパッド用金属層への
濡れ広がりが防止される。
【0028】なお、このようなロー不濡れ面は、Niメ
ッキ後、導通用金属層若しくはロー付け用金属層の各N
iメッキ面に、所定の幅でメッキ不動態化(酸化処理)
しておくことでも形成できるし、Niメッキ面に所定の
幅でクロム(Cr)メッキなどのロー材に濡れないメッ
キを被着形成することでも形成できる。
【0029】さらに、本発明におけるロー材濡れ広がり
防止手段は、図9に示したように、本体2の下面7のロ
ー付け用メタライズ層6aのペースト印刷時に、そのキ
ャビティ5寄り部位を枠状に所定の幅Hで印刷されない
ようにしておき、本体2のセラミックが所定の幅Hで露
出するようにしておいても形成される。すなわち、この
ものでは、メタライズペーストの非印刷部分(幅Hの部
分)がロー材濡れ広がり防止手段をなすものである。も
っとも、このような場合でも、導通用メタライズ層8a
とロー付け用メタライズ層6aとの電気的導通が確保さ
れるように、所定の幅でメタライズ導通部16aを四隅
などに設けておく必要があるが、その接続部(メタライ
ズ導通部16a)の幅を小さくしておくことで、溶融ロ
ーの濡れ広がりが防止される。
【0030】また、上記実施形態例では、パッド用金属
層、ロー付け用金属層、及び導通用金属層として、タン
グステン、モリブデン等のメタライズ層を形成し、その
上にNiメッキを被着形成した場合を例示した。しか
し、これらの金属層の材質についてはこれに限定される
ものではなく、例えばAg(銀)、Cu(銅)、Ag−
Pd(銀パラジウム合金)等を用いてもよい。そして、
このようなものを用いた場合には、直接ロー付けが可能
であるので、Niメッキを施さないでもよい。さらに、
上記例ではメタライズ層をタングステン等で形成し、そ
の上にNiメッキを施したが、ロー材との濡れ性を考慮
した上で、Niメッキに代えて他のメッキを用いてもよ
く、例えばAu(金)、Ag、Cu、Co(コバルト)
等のメッキを施してもよい。また、上記において放熱部
材は、Cu−Wとし、これにNiメッキを施したものと
したが、これを直接ロー付け可能な金属(合金)で形成
すれば、同様にNiメッキ或いはそれに代わるメッキを
施さなくてもよい。
【0031】本発明に係る電子部品用パッケージは、P
GA(ピングリッドアレイ)、LGA(ランドグリッド
アレイ)やチップキャリアなどの各種のセラミック製等
の電子部品用パッケージに広く適用できる。さらに、放
熱部材は、上記においては平板状のものをロー付けする
場合で説明したが、中央が隆起した縦断面凸形をなす段
付状のものをその凸部を本体のキャビティに挿入するよ
うにしてロー付けする場合でも同様に適用できる。本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で様々な態様で実施し得
ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、キャビティの内壁面に形成された導通用金属
層を介してパッド用金属層からロー付け用金属層に導通
が保持されているものでありながら、放熱部材のロー付
け時における溶融ローが、内壁面の導通用金属層を這い
上がりパッド用金属層へ濡れ広がらないようにした電子
部品用パッケージとなすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子部品用パッケージの実施形態
例の中央縦断面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】図1の電子部品用パッケージをなすパッケージ
本体をロー付け用金属層側から見た図。
【図4】図1の電子部品用パッケージをなすパッケージ
本体の製造工程の説明図。
【図5】ロー流れ防止堰の別形態例を示す要部拡大断面
図。
【図6】導通用金属層を所定の幅で設けた場合のロー流
れ防止堰の一例を示す説明用部分斜視図。
【図7】ロー流れ防止堰を放熱部材に設けた形態例を示
す要部拡大断面図。
【図8】ロー材濡れ広がり防止手段の別例を説明する本
体の要部拡大断面図。
【図9】ロー材濡れ広がり防止手段の別例を説明する図
であって本体をその下面側から見た図。
【図10】従来の放熱部材付きの電子部品用パッケージ
の中央縦断面図。
【図11】図10の部分拡大図。
【符号の説明】
1 パッケージ 2 本体 3 パッド用金属層 3a パッド用メタライズ層 3b ニッケルメッキ面 5 キャビティ 5a キャビティの内壁面 6 ロー付け用金属層 6a ロー付け用メタライズ層 6b ニッケルメッキ面 7 本体の下面 8 導通用金属層 8a 導通用メタライズ層 8b ニッケルメッキ面 11,12,13,14 ロー材濡れ広がり防止手段
(ロー流れ防止堰) 15 ロー材濡れ広がり防止手段(ロー不濡れ面) 31 放熱部材 31b ニッケルメッキ面 41 ロー材層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−152985(JP,A) 特開 昭62−52949(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に貫通するキャビティを備えたパッ
    ケージ本体はそのキャビティ寄りの上面にボンディング
    パッドをなすパッド用金属層を備えると共に、そのパッ
    ケージ本体の下面には放熱部材ロー付け用のロー付け用
    金属層を備えており、しかも、前記キャビティの内壁面
    には、前記パッド用金属層と前記ロー付け用金属層との
    電気的導通を保持するように導通用金属層が形成され、
    前記ロー付け用金属層に放熱部材がロー付けされてなる
    電子部品用パッケージにおいて、パッケージ本体と放熱
    部材とをロー付けするロー材層と、前記パッド用金属層
    との間に、ロー付け時においてその溶融ローが前記導通
    用金属層の表面を這い上がって前記パッド用金属層の表
    面に濡れ広がらないように、ロー材濡れ広がり防止手段
    が形成されてなることを特徴とする電子部品用パッケー
    ジ。
  2. 【請求項2】 ロー材濡れ広がり防止手段が、パッケー
    ジ本体の下面であってキャビティの内壁面寄り部位に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の電子部品
    用パッケージ。
  3. 【請求項3】 ロー材濡れ広がり防止手段が、溶融ロー
    の流れを堰止め可能のロー流れ防止堰であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の電子部品用パッケージ。
  4. 【請求項4】 ロー材濡れ広がり防止手段が、溶融ロー
    が濡れないように形成されたロー不濡れ面であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の電子部品用パッケー
    ジ。
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