JP3325234B2 - 籾摺選別装置 - Google Patents

籾摺選別装置

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JP3325234B2
JP3325234B2 JP34762598A JP34762598A JP3325234B2 JP 3325234 B2 JP3325234 B2 JP 3325234B2 JP 34762598 A JP34762598 A JP 34762598A JP 34762598 A JP34762598 A JP 34762598A JP 3325234 B2 JP3325234 B2 JP 3325234B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、供給された籾を籾
摺りし選別して玄米を取り出すための籾摺選別装置に関
する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】一般的な
籾摺選別装置は、籾が投入される籾投入部と、籾投入部
から送られてくる籾を籾摺りする籾摺部と、籾摺部から
送られてくる玄米と籾との混合米を貯留する貯留部と、
貯留部から送られてくる混合米を玄米と籾と混合米に選
別する選別部と、を有し、前記選別部において選別され
た玄米を取り出す構成となっている。
【0003】籾投入部は、籾を籾摺部に供給する籾ホッ
パ部を備えた構成となっている。
【0004】籾摺部は、一対の籾摺ロールを備えてお
り、この籾摺ロールを所定の間隙寸法に設定しておき、
この間に籾を通過させる構成となっている。この一対の
籾摺ロールは、互いに回転速度(線速度)が異なってお
り(例えば、一方が1000rpm 、他方が1200rpm )、この
回転速度差によって籾が籾摺ロールの周面で擦られ、籾
殻が取り除かれるようになっている。
【0005】この一対の籾摺ロールを通過した米(籾摺
米)は、全てが玄米とはならず、一部は籾のまま残り、
玄米と籾とが混在した混合米の状態となる。籾殻は籾殻
排出ブロワの吸引力によって選別することができるが、
混合米は別途選別部によって選別する必要がある。
【0006】貯留部は、籾摺部から送られてくる混合米
と、選別部から戻される混合米とを貯留するタンクを備
えており、このタンクから混合米を選別部に所定量ずつ
安定した状態で供給する構成となっている。混合米を安
定供給しないと、選別部の選別性能が悪くなるからであ
る。
【0007】選別部は、表面に断面略三角形状の無数の
突起がエンボス加工によって形成された揺動選別板を備
えており、この選別板が若干傾斜した状態で左右に揺動
して混合米を選別する構成となっている。すなわち、玄
米と籾との比重の差によって、玄米が下層となり、籾が
上層となる。下層となった玄米は前記突起によって一方
向の位置に寄せられ、上層となった籾は突起に干渉され
ず、玄米とは反対方向の位置に寄せられ、混合米はその
中間の位置に寄せられて分離選別されるようになってい
る。
【0008】籾は、前記籾摺ロールの上流側に、混合米
は揺動選別部の上流側にそれぞれ戻され、玄米は玄米排
出口から装置外へ排出されて取り出される。
【0009】ここで、籾摺運転中にこの運転を停止(中
断)する場合、従来では、メインモータに関わる駆動系
(籾摺ロールの回転、揺動選別板の揺動等)が停止する
のみであり、籾投入部から籾摺ロールへ籾を送り込む案
内路、混合米を貯留する貯留部から揺動選別板へ混合米
を送り込む案内路、並びに玄米を装置外へ取り出すため
の玄米排出口が連通されたままであるため、籾や玄米が
そのまま次工程に流れ込んでいた。この状態でそのまま
再起動すると脱ぷ率の悪い籾摺状態となり、籾の多い混
合米が多量に揺動選別板に送られ、選別精度が低下する
ことになる。そこで、再起動は初期準備動作(籾摺ロー
ル間隙寸法や揺動選別板傾斜角度の初期調整等)から始
めなければならなかった。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、籾摺運転停止
後の再起動時において、初期準備動作のような非選別運
転が不要であり、迅速に選別作業を再開することができ
る籾摺選別装置を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、投入される籾を貯留する籾供給ホッパ及び籾供給ホ
ッパの供給口に設けられた籾供給シャッターを備えた籾
投入部と、前記籾供給ホッパから送られてくる籾を籾摺
りする籾摺部と、籾摺部から送られてくる玄米と籾との
混合米を貯留する混合米タンク及び混合米タンクの供給
口に設けられた混合米供給シャッターを備えた貯留部
と、前記貯留部から送られてくる混合米を所定の傾斜角
度で傾斜させた状態で揺動する揺動選別板によって、玄
米と籾と混合米に選別する選別部と、前記選別部におい
て選別された玄米を装置外へ取り出すための玄米排出シ
ャッターと、籾摺運転中にこの運転を停止させる指示が
なされたときに、前記籾供給シャッター、混合米供給シ
ャッターと、玄米排出シャッターを閉状態とするのと、
ほぼ同時に揺動選別板の揺動を停止させる停止制御手段
と、前記停止制御手段による運転停止中に運転を再開す
る指示がなされたときに、前記籾供給シャッター、混合
米供給シャッターと、玄米排出シャッターを開状態とす
るのとほぼ同時に揺動選別板の揺動を開始させる運転再
開制御手段と、を有している。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、停止制御
手段では、籾摺運転中にこの運転を停止させる指示がな
されたときに、前記籾供給シャッター、混合米供給シャ
ッターと、玄米排出シャッターを閉状態とするのと、ほ
ぼ同時に揺動選別板の揺動を停止させる。これにより、
何ら処理されていない籾や混合米が、次工程へ送られる
ようなことがなく、停止時の位置に保持される。
【0013】その後、運転を再開する指示があると、運
転再開制御手段では、前記籾供給シャッター、混合米供
給シャッターと、玄米排出シャッターを開状態とするの
とほぼ同時に揺動選別板の揺動を開始させる。これによ
り、運転停止前の状態から継続した状態で運転を再開す
ることができるため、装置の初期運転(籾摺ロール間隙
寸法や揺動選別板傾斜角度の初期調整等)のような、準
備期間が不要となり、迅速に選別作業を再開することが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1乃至図3には、本実施の形態
に係る籾摺選別装置10が示されている。なお、図3に
おいては、籾摺り選別のための搬送系を模式的に示した
ものであり、実際の構造とは若干異なる。
【0015】籾摺選別装置10では、籾を投入し、運転
スイッチ12(図4及び図5参照)を操作することによ
って、後の工程は自動的に実行され、投入された籾が玄
米となって排出されるようになっている。
【0016】籾は籾摺選別装置10の上面に開口された
籾投入部としての籾供給ホッパ14に投入されるように
なっている。この籾供給ホッパ14は、開口部が矩形で
底部に至るに従い徐々に狭くなるテーパ形状となってい
る。籾供給ホッパ14の最底部には、矩形状の供給口1
6が設けられ、籾はこの供給口16から順次籾摺選別装
置10の内部へと流入する。
【0017】この供給口16には、籾供給シャッター1
8が設けられている。この籾供給シャッター18は、籾
供給モータ20(図11参照)の駆動力で開閉させるこ
とができるようになっており、籾を最初に籾供給ホッパ
14に投入するときは閉状態となっており、所定量の籾
が籾供給ホッパ14へ投入され、前記運転スイッチ12
が操作された時点で開状態となるように制御されてい
る。
【0018】ここで、籾供給モータ20による籾供給シ
ャッタ18の開度は、後述する混合米タンク62内に配
設された混合米センサ76からの信号に応じて制御さ
れ、供給口16を通過する籾の量を制限することができ
るようになっている。この籾供給シャッター18の開度
は、籾供給シャッター18の回転軸と連結された回転摺
動抵抗器21によって検出するようになっている。この
回転摺動抵抗器21はボリューム回路23の構成部品の
一部であり、ボリューム回路23では、回転摺動抵抗器
21の抵抗変化に基づく電圧が出力されるようになって
いる。このため、前記籾供給シャッター18の開度を電
圧値によって認識することができる。
【0019】また、籾供給ホッパ14には、籾センサ2
2が取付けられており、籾供給ホッパ14に籾が有るか
否かを検出することができるようになっている。
【0020】供給口16から籾摺選別装置10の内部に
流入した籾は、まず籾摺部としての籾摺室24へ送られ
るようになっている。籾摺室24には、一対の籾摺ロー
ル26、28が配設されており、前記供給口16から籾
摺室24に流入した籾は、この一対の籾摺ロール26、
28の最接近位置に案内される。なお、一対の籾摺ロー
ル26、28の最接近位置の間隙寸法は、標準が0.8mm
であり、0.1mm 単位で調整可能となっている。なお、こ
の調整はロール間隔調整用モータ30によってなされる
ようになっている。
【0021】一対の籾摺ロール26、28は、その最接
近位置における接線が図2の右上がりに傾いている。
【0022】一対の籾摺ロール26、28は、それぞれ
同一の外径とされているが、メインモータ32の駆動力
をそれぞれ異なる外径のプーリ(図示省略)で受けるこ
とによって、それぞれの回転数が若干異なっている。す
なわち、図2の左側に位置する籾摺ロール26が1200rp
m とされ、図2の右側に位置する籾摺ロール28が1000
rpm とされている。このため、両者の最接近位置接触点
では、互いに相対回転しており、この最接近位置に入り
込む籾の厚みが前記間隙寸法よりも大きいため、籾が擦
られて、所謂籾摺りがなされる。
【0023】ここで、標準の間隙寸法を0.8mmとしたの
は、現在、主流となっている米の粒径に基づいて最適な
値として導き出したものであり、主流となる米の粒径が
変われば、この標準値も変更する必要がある。
【0024】0.1mm単位で調整可能としたのは、実験的
に行った過去のデータに基づくものであり、この過去の
データによれば、現在主流とされている米を対象とし
て、籾摺りを行った場合、籾摺ロール26、28の直径
が15分単位で0.05mmずつ磨耗切削されていくのがわか
った。
【0025】そこで、本実施の形態では、標準の間隙寸
法(0.8mm)を初期値として作動させ、その後、所定時間
(15分)毎0.1mmずつ、ロール間隙寸法を狭めるよう
に移動させている。
【0026】これにより、見掛け上、ロール間隙寸法を
常時一定とすることができ、脱ぷ率のばらつきを抑える
ことができる。
【0027】なお、以下は、籾が一対の籾摺ロール2
6、28によって籾摺り処理されたものを籾摺米とい
い、この中には、籾摺りされた多量の玄米と、籾摺りし
きれなかった少量の籾と、粃(未熟粒であり、殻ばかり
で実の殆どない籾)と、籾殻等が含まれている。
【0028】一対の籾摺ロール26、28の籾摺米排出
側には、拡散板34が配設されている。この拡散板34
は、一対の籾摺ロール26、28から排出される籾摺米
を、図2の紙面手前から奥側にかけて均一な量となるよ
うに拡散する役目を有している。
【0029】拡散板34によって拡散された籾摺米は、
第1のスロープ36(後述する吸引ダクト38の外板)
によって滑りながら第2のスロープ40へ案内される。
第1のスロープ36と第2のスロープ40とは、傾斜方
向が反対となっており、籾摺米は搬送方向が転換され
る。
【0030】この第2のスロープ40上には、吸引ダク
ト38の一端開口が対向配置されている。吸引ダクト3
8の他端部は、籾殻排出ブロワ42の吸引口と連通され
ている。この籾殻排出ブロワ42の排出口には、案内ダ
クト44が取付けられている。籾殻排出ブロワ42は、
前記メインモータ32からの駆動力で回転するようにな
っている。
【0031】前記吸引ダクト38は、第1のスロープ3
6及び第2のスロープ40を滑り落ちる、比較的軽い籾
殻を吸い取り、前記案内ダクト44を介して、外部に排
出する構成である。
【0032】ここで、吸引ダクト38は、2個の管路が
併設され、それぞれ第2のスロープ40の上流側及び下
流側にその吸引開口が対向された構造となっており、第
2のスロープ40の上流側において籾殻が吸い取られ、
下流側においては籾殻と共に粃が吸い取られるようにな
っている。ここで、下流側の管路には二番粒回収路46
が設けられている。これにより、粃は、籾殻よりも重い
ため、上流側の管路では上りきらず第2のスロープ40
に再度落下するが、下流側の管路では若干吸い上げられ
るとこの吸い上げに耐えられずに落下し、前記二番粒回
収路46に案内されることになる。
【0033】二番粒回収路46の下端部には、スクリュ
ウコンベア48が配設されており、籾摺選別装置10の
奥行き方向に散乱している粃を一端部(図2の手前側)
に集中回収することができるようになっている。スクリ
ュウコンベア48は、前記メインモータ32からの駆動
力で回転するようになっている。
【0034】第2のスロープ40を通過した籾摺米は、
第3のスロープ50へと案内され、最終的にはこの第3
のスロープ50の最下端に配設された一番粒回収路52
のスクリュウコンベア54に落下するようになってい
る。一番粒回収路52に落下する籾摺米は、籾殻や粃が
除去され、多量の玄米と少量の籾だけが混在した状態の
もの(以下、混合米という)である。スクリュウコンベ
ア54も前記メインモータ32の駆動力で回転するよう
になっている。
【0035】このスクリュウコンベア54は、軸線方向
において2分割され(図2の手前側:奥側=2:8程
度)、送り方向がそれぞれ互いに相反する方向となるよ
うにスクリュウの向きが設定されている。
【0036】なお、前記第3のスロープ50から落下し
てくる混合米は、図2の奥側のスクリュウに落下し、図
2の紙面奥側端へ搬送されるようになっている。ここ
で、図2の紙面手前側のスクリュウに落下するのは、後
述する選別部56によって選別され再度籾摺りが必要な
籾であり、この選別部56からの籾が戻されて落下する
ようになっている。この手前側に落下した籾は、図2の
紙面手間端に集められ、スクリュウコンベア54と同軸
上に取付けられてメインモータ32の駆動力で回転駆動
しているスロワ33によって上昇され、戻しダクト58
を介して一対の籾摺ロール26、28の上流側に返送さ
れる。
【0037】前記紙面奥側端に集められた混合米は、メ
インモータ32の駆動力で駆動する混合米昇降機60に
より籾摺選別装置10の最上部まで搬送され、この籾摺
選別装置10の最上に位置する貯留部としての混合米タ
ンク62へ送り込まれるようになっている。
【0038】混合米タンク62は、箱形のケーシング6
4によって被覆されており、前記混合米昇降機60によ
り送り込まれた混合米は、タンク底に形成された混合米
ホッパ部66に集積される。この混合米ホッパ部66は
側壁が徐々に接近するテーパ形状であり、集積された混
合米は混合米ホッパ部66の最底位置の供給口68へと
集められるようになっている。なお、混合米ホッパ部6
6の傾斜面の途中には、オーバフロー管70の一端部が
開口されており、所定量以上の混合米が混合米タンク6
2に集積された場合には、混合米の一部がこのオーバフ
ロー管70を通って、前記籾摺室24の一対の籾摺ロー
ル26、28の上流側に戻されるようになっている。
【0039】前記混合米ホッパ部66の最底部の供給口
68には、混合米供給シャッター72が取付けられてい
る。この混合米供給シャッター72は、混合米供給モー
タ74の駆動力で開閉させることができるようになって
おり、混合米タンク62内に配設された混合米センサ7
6からの信号によって、混合米タンク62内の混合米が
所定量以下のときは閉状態となり、所定量以上のときは
開状態となるように制御されている。そして、混合米供
給シャッター72の開度は、予め任意に設定しておい
て、供給口68を通過する混合米の量を制限することが
できるようになっている。
【0040】混合米センサ76は、一端が回転可能な軸
78に取付られたプレート80を備えている。このプレ
ート80は前記混合米ホッパ部66へ至る混合米の量に
応じて押圧量が変化する位置に配設されている。この押
圧に応じてプレート80は軸78を中心に回転するた
め、混合米の量と軸78の回転角度との間に相関関係を
持たせることができる。
【0041】図6に示される如く、軸78は、混合米タ
ンク62のケーシング64の外側(図2の奥側)に突出
されている。この軸78には、レバー82の一端部が取
付けられ、軸78の回転によってレバー82が回転する
構造となっている。
【0042】レバー82の他端部には、リンク棒84の
一端が取付られており、このリンク棒84の他端(下
端)は、前記レバー82とほぼ同一形状のレバー86の
一端部に連結されている。この下端部のレバー86の他
端部は、回転摺動抵抗器88の回転軸88Aに固着され
ている。このため、プレート80が回転すると、その回
転がレバー82、リンク棒84、レバー86を伝って回
転摺動抵抗器88の回転軸88Aの回転として認識でき
る。
【0043】すなわち、回転摺動抵抗器88が直列に接
続された電気回路(ボリューム回路90(図11参
照))を構成することにより、回転摺動抵抗器88の抵
抗変化によって変化する電圧を検出し、この電圧値に基
づいて、前記プレート80の回転角度を判断することが
できるようになっている。
【0044】前記混合米タンク62の混合米ホッパ部6
6における供給口68を通過した混合米は、選別部56
へと案内されるようになっている。
【0045】選別部56の最上部には、分配板92が設
けられている。分配板92は、図2の右下がりに傾斜し
ており、その表面には右側面が起立し左側面が緩傾斜し
た略階段状又は略三角形状の突起(図示省略)が無数に
連続して形成されている。この分配板92は、選別部5
6が図2の左右に揺動するときに同時に揺動され、供給
口68から分配板92の左端に落下した混合米を前記突
起の右側面で押し出すようにして徐々に右方向へ移行さ
せながら、分配板92の全面に散乱させるようになって
いる。なお、分配板92の右端近傍の天井部には、均平
板94が取付けられており、分配板92上に落下した混
合米を平らにならす役目を有している。
【0046】分配板92の最下流側端部には、図2の紙
面手前から奥側にかけて6の分配口96が配置されてい
る。
【0047】この分配口96は、分配板92の下部にそ
れぞれ所定の隙間をおいて積層配置された6枚の矩形の
揺動選別板100にそれぞれ独立して連通しており、分
配板92からの混合米を各揺動選別板100に均等に分
配供給することができるようになっている。
【0048】揺動選別板100は、左右方向の一側(図
2の右側)が高く他側(図2の左側)が低く傾斜してお
り、かつ、前後方向の一側(図2の紙面奥側)が高く他
側(図2の紙面手前側)が低く傾斜している。前後方向
の傾斜は固定しており、左右方向の傾斜は傾斜角度モー
タ101の駆動力によって変更されるようになってい
る。なお、前後方向の傾斜角度は4°、左右方向の標準
傾斜角度は5°とされている。
【0049】ここで、左右方向の傾斜角度の変化は、図
7及び図8に示される如く、リンク棒102を介して回
転摺動抵抗器104に伝達されるようになっている。従
って、前記混合米タンク62内の混合米センサ76とし
て適用したプレート80と同様に、揺動選別板100の
傾斜角度を回転摺動抵抗器104の抵抗値の変化による
電圧値(ボリューム回路106(図11参照))で認識
することができる。
【0050】この選別部56では、メインモータ32の
回転駆動力をリンク機構で往復駆動力に変換し、この往
復駆動力によって図2の左右に揺動させるようになって
いる。
【0051】図7にはこの選別部56を揺動(振動)さ
せるクランク機構の構成が示されている。
【0052】傾斜高位置とされた側(図7の右側)の底
部端縁には、一対のブラケット400が設けられてお
り、この一対のブラケット400が揺動連結軸402に
よって支持されている。なお、図7においては、紙面奥
側の一方のブラケット400を省略して示している。一
方、傾斜低位置とされた側(図7の左側)の底部端縁に
は、一対のブラケット404が設けられており、この一
対のブラケット404が揺動連結軸406によって支持
されている。なお、図7においては、紙面奥側の一方の
ブラケット404を省略して示している。
【0053】前記傾斜高位置とされた側の揺動連結軸4
02には、揺動アーム408が連結されており、この揺
動アーム408の下端は支軸410によって揺動可能に
支持されている。すなわち、選別部56の前記傾斜高位
置とされた側の端縁は、揺動連結軸402に揺動可能に
連結された揺動アーム408によって支持されている。
【0054】一方、前記傾斜低位置とされた側の揺動連
結軸406には、支持アーム412が連結されている。
この支持アーム412の下端は、支軸414によってベ
ルクランク416の一端に連結されている。ベルクラン
ク416は、支軸418によって回動自在に支持されて
いる。すなわち、ベルクランク416が固定状態であれ
ば(不動であれば)、選別部56及びこれを支持する揺
動アーム408、412は、全体として所謂平行リンク
機構を構成しており、揺動アーム408と支持アーム4
12が互いに平行状態のままで揺動することによって、
選別部56が図7の左右方向に揺動(振動)される構成
である。
【0055】また、揺動アーム408の中間部には連結
シャフト420の一端が連結されており、さらにこの連
結シャフト420の他端はクランク軸422に連結され
ている。このため、クランク軸422が回転すること
で、揺動アーム408を図7の左右方向に揺動(振動)
させることができる構成である。このクランク機構のク
ランク軸422に、メインモータ32の駆動力が伝達さ
れるようになっている。
【0056】一方、前記支持アーム412の下端が連結
されたベルクランク416の他端には、送り螺子部42
4が設けられている。この送り螺子部424は前記傾斜
角度モータ101によって作動される。すなわち、傾斜
角度モータ101により送り螺子部424を作動させて
ベルクランク416を回転させることで、支持アーム4
12が連結された揺動連結軸406の高さ位置が変更さ
れる構成である。
【0057】したがって、適宜に傾斜角度モータ101
を制御すれば、選別部56の傾斜角度を変更(調節)す
ることができる。
【0058】なお、このメインモータ32からの駆動力
伝達系の途中にはテンションクラッチ機構(図示省略)
が設けられ、このクラッチ機構を揺動制御モータ108
の駆動力によって制御している。すなわち、揺動制御モ
ータ108に連結したテンションアームがメインモータ
32と選別部56のプーリ間に巻掛けた伝達ベルトに対
して係合、離反することによりクラッチを繋いだり切っ
たりして揺動させるか否かを切り替えることができる。
【0059】揺動選別板100は、図8に示される如
く、その表面全体に、右側面が起立し左側面が緩傾斜し
た断面略三角形状の無数の突起98がエンボス加工によ
って形成されている。
【0060】前記分配口96によって分配された混合米
は、各揺動選別板100上の最も高い部位(図2の右
奥)にそれぞれ落下するようになっている。なお、この
落下位置(揺動選別板100の全体の表面積に比べて極
めて小さい領域)は平坦とされ、混合米の滑りを向上
し、混合米が揺動選別板100の表面全域に迅速に拡が
ることを助長している。
【0061】ここで、揺動選別板100に供給された混
合米は、揺動選別板100の左右の揺動によって玄米と
籾と混合米に選別されるようになっている。
【0062】すなわち、比重の重い玄米は混合米層の下
方に沈んで前記突起98により押し出されるようにして
揺動選別板100の右側へと順次移行し、比重の軽い籾
は混合米層の上方に浮いて層の表面上を滑り落ちるよう
にして、揺動選別板100の左側へと順次移行すること
になる。
【0063】この移行度合いの差によって、揺動選別板
100上では、右側の領域に玄米、中央の領域に混合
米、左側の領域に籾が集中し、もって選別(分離)され
るようになっている。
【0064】この現象は、揺動選別板100の奥側(供
給側)から手前側に自然に流下しつつ徐々にはっきり現
われてくる。しかして、揺動選別板100上の玄米と籾
と混合米(以下、混合米等という)は各段(6枚)の揺
動選別板100の手前側から底板部110に落下する。
【0065】ここで、揺動選別板100の落下側端部
(図2の手前側端部)には、固定仕切板112と、可動
仕切板114とが配設されている。固定仕切板112
は、混合米と籾との境界付近に位置しており、この固定
仕切板112よりも図2の左側から落下した籾は、底板
部110の最左端に位置する籾戻し口116から前記一
番粒回収路52の図2の手前側に設けた籾戻しホッパ1
17へ案内されるようになっている。
【0066】一番粒回収路52のスクリュウコンベア5
4は、前述の如く2分割され、その内の図2の紙面手前
側のスクリュウに落下するため、このスクリュウによっ
て集積された籾は、スロワ33によって上昇され、戻し
ダクト58を介して、一対の籾摺ロール26、28の上
流側に戻されることになる。
【0067】一方、可動仕切板114は、玄米と混合米
との境界付近に位置しており、仕切部114Aの下端部
が略逆Y字形に分岐された分岐案内部114Bを有し、
上部の仕切部114Aで仕切られた玄米と混合米を確実
に分離することができるようになっている。
【0068】底板部110には、2個の排出口が設けら
れ、その1つが玄米排出口118、他の1つが混合米排
出口120とされている。ここで、前記右側の分岐案内
部114Bで案内された玄米は前記玄米排出口118に
落下し、左側の分岐案内部114Bで案内された混合米
は前記混合米排出口120に落下する。
【0069】ここで、可動仕切板114は、その一部に
揺動選別板100の左右方向を軸線方向とする雄ねじが
形成されたシャフト122に螺合されている。このシャ
フト122は、軸線方向の移動は阻止され、かつ仕切板
モータ124の駆動力で軸回転するようになっている。
このため、仕切板モータ124が駆動してシャフト12
2が回転すると、その回転方向に応じて可動仕切板11
4を図2の左右方向に移動させることができる構成とな
っている。なお、この左右方向の移動量が回転運動に変
換された状態で回転摺動抵抗器123によって検出して
いる。これにより、前記回転摺動抵抗器123を含むボ
リューム回路125から出力される電圧値によって可動
仕切板114の位置を認識することができる。その構成
は、図示はしないが、図6や図7に示す回転摺動抵抗器
とレバーとリンク棒からなる連結機構と略同一である。
【0070】この可動仕切板114の移動は、揺動選別
板100の揺動による玄米選別時の選別度合いによって
その位置が定められる。すなわち、米の種類や周囲の環
境等により、選別がし易い場合としにくい場合とがあ
り、選別し易い場合には玄米を落下させる領域が拡がる
ためその分可動仕切板114を図2の左に移動させる。
一方、選別がしにくい場合には玄米を落下させる領域が
狭まるためその分可動仕切板114を図2の右に移動さ
せる。
【0071】また、最上段の揺動選別板100の手前か
ら落下する落下流路における、図2の左右端部近傍に
は、落下確認用の回転フィン126、128(図3参
照)がそれぞれ設けられている。このため、混合米等が
揺動選別板100から落下すると、この混合米等がフィ
ンに当接し、回転フィン126、128を回転させるこ
とができる。
【0072】図9に示される如く、この回転フィン12
6、128には、回転軸芯となる円柱形の軸部126
A、128Aと、この軸部126A,128Aの外周か
ら等ピッチで半径方向(放射方向)に延設された各8枚
のフィン126B、128Bと、からなり、フィン12
6B,128Bの延設方向先端部に永久磁石130が取
付けられている。なお、この永久磁石130は、全ての
フィン126A、128Bの先端部に取付けてもよい
が、本実施の形態では、1枚おきのフィン126B、1
28Bに取付けている。いずれにしても、永久磁石13
0の取付位置が軸部126A、128A周りで等ピッチ
であることが好ましく、例えば、8枚のフィン126
B、128Bであれば、永久磁石130が取付けられる
フィン126B、128Bの枚数として、1枚、2枚、
4枚、8枚を選択することができる。
【0073】軸部126A、128Aの両端面の中心位
置には、小径の円溝126C、128Cが設けられ、先
端がテーパ状に切削された軸受けピン131が挿入され
ている。
【0074】軸受けピン131は、その基部に雄ねじ1
35が形成されており、ブラケット133の互いに並行
な脚板133Aに設けられたねじ孔を貫通している。脚
板133Aの外側に突出した雄ねじ135には、ナット
137が螺合されており、この結果、軸受けピン131
の軸線が軸部126A、128Aの軸線と一致するよう
に固定される。
【0075】ブラケット133は、回転フィン126、
128の三方を被うように配設されている。回転フィン
126、128には、前記脚板133A間の中央位置に
配置され、このため、軸部126A、128Aの端面
と、脚板133Aとの間に軸受けピン131の長さ分の
所定の間隔(寸法10mm以上)を持たせることができ
るようになっている。
【0076】この間隔(10mm)は、混合米等が回転
フィン126、128と脚板133との間に挟まれて、
回転フィン126、128に動作(回転)不良が発生す
ることを防止するために設けている。このため、回転フ
ィン126、128は常に円滑に回転可能状態が維持さ
れる。
【0077】ブラケット133の基部133Bには、前
記回転フィンの回転時に永久磁石130に近接する近接
スイッチ132が取付けられている。
【0078】このため、回転フィン126、128が回
転すると、近接スイッチ132がオン・オフを繰り返
し、パルス信号を出力することができる。
【0079】この両方の回転フィン126、128のパ
ルス信号により揺動選別板100の傾斜角度が制御され
るようになっている。すなわち、両方の回転フィン12
6、128が同一回転数で回転するように傾斜角度が制
御されている。両方の回転フィン126、128が同一
回転数で回転することにより、揺動選別板100上に混
合米が均一に拡散したこと(換言すれば、揺動選別板1
00上の混合米の層厚が均一であること)が認識でき
る。そして、この状態の揺動選別板100が選別性能上
最良の傾斜角度である。
【0080】選別部56の下方、すなわち、前記玄米排
出口118及び混合米排出口120の開口と対向する位
置には、スクリュウコンベア134が配設されている。
このスクリュウコンベア134は、メインモータ32の
駆動力で回転するようになっており、その軸線が図2の
左右方向に向けられており、その中央部には、仕切板1
36が配設されている。この仕切板136を境に左右の
スクリュウの向きが互いに相反する方向に搬送するよう
に設定されている。
【0081】従って、混合米排出口120から排出され
た混合米は、このスクリュウコンベア134の左側のス
クリュウによって図2の左方向へ搬送され、前記一番粒
回収路52のスクリュウコンベア54(図2の紙面奥
側)へ落下することになる。この結果、この混合米は、
再度混合米昇降機60によって、混合米タンク62へ戻
され、選別部56での再選別が実行されるようになって
いる。
【0082】一方、玄米排出口118から排出された玄
米は、前記スクリュウコンベア134の右側のスクリュ
ウによって図2の右方向へ搬送される。
【0083】ここで、玄米排出口118には、玄米排出
シャッター138が設けられており、玄米排出モータ1
40の駆動力によって開閉する。本実施の形態に係る籾
摺選別装置10の運転開始直後から所定時間(すなわ
ち、過渡期)は、選別部56による選別が完全に行われ
ず、揺動選別板100の図2の右端においても混合米が
存在するこがある。このため、前記過渡期は、玄米排出
口118を玄米排シャッター138によって閉じてお
き、全て混合米排出口120へ案内するようにしてい
る。過渡期が終了すると、自動的に玄米排出シャッター
138は開放され、玄米は玄米排出口118から排出さ
れる。この玄米排出シャッター138の開度は、回転摺
動抵抗器142によって検出され、ボリューム回路14
4からの電圧信号で認識することができるようになって
いる。
【0084】前記スクリュウコンベア134の右端に
は、このスクリュウコンベア134と一体的にスロワ1
46が設けられている。このスロワ146による玄米の
送り出し方向には、玄米排出ダクト148が設けられて
いる。玄米排出ダクト148の上部は略U字形に屈曲さ
れている。この屈曲後の案内路には、塵埃回収ダクト1
50の一端部が連通されている。この塵埃回収ダクト1
50の他端部は、前記籾摺室24における第1のスロー
プ36の近傍に位置しており、塵埃を籾殻排出ブロワ4
2の吸引力によって吸引し、籾殻と共に外部に排出する
ことができるようになっている。
【0085】前記玄米は、スロワ146の投げ出し力に
より玄米排出ダクト148内を登り上がり、略U字状の
案内路を過ぎると、玄米取出口152から排出される。
このとき、玄米に混入していた塵埃は、前記塵埃回収ダ
クト150によって吸引されるため、玄米取出口152
からは玄米のみが排出されることになる。
【0086】なお、この玄米取出口152の開口部に
は、蓋体154が設けられている。この蓋体154は、
閉状態、開状態のいずれでも保持でき、かつ閉状態であ
っても、玄米の排出力によって押圧され、玄米を排出す
ることができるようになっている。従って、この蓋体1
54を閉状態としておけば玄米を餌とする外部からの小
動物(鼠等)の侵入を防止することができる。
【0087】図4及び図5には、籾摺選別装置10の正
面に配設された操作表示パネル200について説明す
る。
【0088】操作表示パネル200は、その表面上部に
電源スイッチ202、運転スイッチ12、排出スイッチ
204及び停止スイッチ206が横方向に配列されてお
り、停止スイッチ206を除くそれぞれのスイッチ周り
には、矩形シール状の案内表示板208、210、21
2が取付けられている。
【0089】電源スイッチ202の案内表示板208に
は、電源スイッチ202の上部に数字の「1」と「電源
投入」が印字され、これらの間に1個のLED214が
設けられている。すなわち、1番最初に操作するスイッ
チであることを示し、電源スイッチ202の操作で籾摺
選別装置10が起動したときにLED214が点灯、停
止したときにLED214が消灯するようになってい
る。
【0090】運転スイッチ12の案内表示板210に
は、運転スイッチ12の上部に数字の「2」と「準備
中」及び「運転中」が印字され、これらの間に8個(4
個で一対)のLED216、218が設けられている。
【0091】すなわち、2番目(電源スイッチ202の
操作による起動後)に操作するスイッチであることを示
し、運転スイッチ12の操作で運転が開始してからの状
況をLED216、218の点灯数で認識できるように
なっている。すなわち、図4の左側の4個のLED21
6は、「準備中」に対応しており、時間の経過と共に左
側のLED216から順次点灯していき、準備が進んで
いることが認識できる。また、右側の4個のLED21
8は、「運転中」に対応しており、時間の経過と共に前
記準備中に対応するLED216に続き左側のLED2
18から順次点灯していき、運転が進んでいることが認
識できる。なお、運転スイッチ12が操作されてから全
てのLED216、218が点灯するまでの間が過渡期
となる。
【0092】排出スイッチ204の案内表示板212に
は、排出スイッチ204の上部に数値の「3」と「残米
処理中」が印字されており、これらの間に3個のLED
220が設けられている。
【0093】すなわち、3番目(運転中において操作す
る)に操作するスイッチであることを示し、排出スイッ
チ204の操作で運転を終了する場合の状況をLED2
20の点灯数で認識できるようになっている。すなわ
ち、図4の左側のLED220から順次点灯してき、処
理が終了することが認識できる。
【0094】停止スイッチ206は、通常運転時に操作
されることにより、中断モード(図14(A)参照)と
称される予め定められた処理に従って中断し、この中断
時に再度操作されることによって、完全クリアとなり、
運転が終了するようになっている。
【0095】また、籾供給ホッパ14に籾がなくなり、
かつ、混合米ホッパ14に混合米がなくなり、自動停止
した後に操作された場合でも、停止スイッチ206が操
作されたと同様の処理がなされる(図12参照)。
【0096】このように、この籾摺選別装置10は、電
源、運転、排出、停止の4つのスイッチで自動運転をす
ることができるようになっている。一方、熟練者等が自
動運転に頼らず自分の好みに応じた任意の手動運転をし
たいときは、次に述べる蓋体222を開けて個々のスイ
ッチ等を手動で操作することができるようになってい
る。
【0097】操作表示パネル200の下部には、蓋体2
22が設けられている。この蓋体222は、下部長辺が
回転軸となって開閉できるようになっている。
【0098】この蓋体222が開放されると、その内部
には図5に示されるように、表示部224、手動操作部
226、ダイヤル設定部228が設けられている。
【0099】表示部224には、3桁の7セグメント表
示部230と、表示内容を指示する3個のランプ23
2、234、236と、表示切換スイッチ238とが設
けられている。ランプ232はメインモータ32の電流
値を指示し、ランプ234は揺動選別板100の傾斜角
度を指示し、ランプ236は可動仕切板114の位置を
指示しており、表示切換スイッチ238の操作の度に表
示部230の表示内容が各ランプの指示内容に変更され
る。
【0100】手動操作部226には、主に各モータを手
動操作するときに操作されるスイッチが配列されてい
る。左位置には、運転開始時に籾摺ロール26、28の
間隙を所定の初期間隙寸法位置(標準間隙寸法=0.8mm)
に作動させる初期ロールスイッチ226Aと、籾摺ロー
ル26、28の磨耗分を補うべくその間隙を所定時間
(15分)毎に所定寸法(0.1mm)ずつ狭めるように自動
制御する自動ロールスイッチ226Bが設けられてい
る。
【0101】中央位置には、メインモータ32を駆動さ
せる主モータスイッチ226Cと、選別部56を揺動さ
せるためのクラッチ機構動作用の揺動制御モータ108
を駆動させる揺動モータスイッチ226Dと、籾供給シ
ャッター18を開閉するための籾供給モータ20を駆動
させる籾シャッタスイッチ226Eと、混合米供給シャ
ッター72を開閉するための混合米供給モータ74を駆
動させる混合米シャッタスイッチ226Fと、玄米排出
シャッター138を開閉するための玄米排出モータ14
0を駆動させる循環、排出スイッチ226Gが設けられ
ている。
【0102】右位置には、前記籾摺ロール26、28の
間隙を広げるロール広スイッチ240と、同間隙を狭め
るロール狭スイッチ242と、揺動選別板100の傾斜
角度を緩める選別板緩スイッチ244と、同角度を急に
する選別板急スイッチ246が設けられている。
【0103】ダイヤル設定部228には、混合米供給シ
ャッター72の開度(選別部56への混合米の供給量)
を設定するための混合米供給量調整ダイヤル248と、
可動仕切板114の仕切位置を設定するための仕切位置
調整ダイヤル250が設けられている。なお、この両設
定ダイヤル248、250は、前述した自動運転の際
は、共に「標準」に設定しておき、必要に応じて途中で
設定変更(調節)することができるようになっている。
【0104】図10及び図11には、本実施の形態に係
る籾摺選別装置10に適用される制御ブロック図が示さ
れている。
【0105】コントローラ252には、8ビットマイク
ロコンピュータ254が搭載されており、このマイクロ
コンピュータ254は、CPU256、RAM258、
ROM260、入出力(I/O)ポート262及びこれ
らを接続するデータバスやコントロールバス等のバス2
64で構成されている。 (籾供給量制御/籾供給シャッター開度制御)図11に
示される如く、入出力ポート262には、D/A変換器
266を介して籾供給シャッター18を駆動するための
DCサーボ機構部268が接続されている。
【0106】DCサーボ機構部268は、差分器270
と増幅器272とで構成されており、DCモータである
籾供給モータ20を制御し、コントローラ252からの
信号に応じて籾供給モータ20を正逆方向に駆動させ、
籾供給シャッター18を開閉させるようになっている。
【0107】ここで、差分器270には、コントローラ
252からの信号(プラス信号)と、籾供給モータ20
の回転に対応して抵抗値が変化する回転摺動抵抗器21
を含むボリューム回路23からの信号(マイナス信号)
が入力されており、これらの信号の差分が籾供給モータ
20の駆動量とされている。すなわち、予め籾供給シャ
ッター18の開閉角度(閉状態で0°〜開状態で90
°)に基づいて、コントローラ252からの信号を電圧
値として0〜5Vと設定しておき、これに対応してボリ
ューム回路23からの信号を前記籾供給モータ20の回
転角度(90°)に基づいて0〜5Vとしておく。ここ
で、例えば、コントローラ252から5Vの信号が出力
されると、当初は差分器270による差分が5(5−0
=5)であるため、籾供給モータ20は籾供給シャッタ
ー18を開く方向に回転駆動する。この回転駆動によっ
て、徐々にボリューム回路23からの電圧値が5Vに近
づき、籾供給シャッター18が開状態となると、差分器
270からの出力が0(5−5=0)となり、籾供給モ
ータ20は停止する。
【0108】ここで、入出力ポート262からは、混合
米ホッパ部66に貯留する混合米の量の設定値が出力さ
れており、差分器271に入力されている。この差分器
271には、混合米センサ76、すなわち、プレート8
0の回動角度を検出する回転摺動抵抗器88を備えたボ
リューム回路90からの信号が増幅器274、A/D変
換器276を介して入力され、その差分が前記籾供給シ
ャッター18の開度を設定するための差分器273に入
力されている。この差分器273には前記コントローラ
252から籾供給シャッター18を45°開放させるた
めの信号が入力され、前記D/A変換器266への出力
は、この差分器273の出力値となっている。
【0109】このため、籾供給シャッター18は、45
°開放状態を基準として混合米ホッパ部66に貯留され
ている混合米の量に基づいて開閉度合いが制御されるこ
とになる。なお、混合米センサ76の信号は、A/D変
換された後、入出力ポート262にも入力されている。 (籾摺ロール間隙寸法制御)籾摺ロール26、28はメ
インモータ32の駆動力で回転するようになっている。
このメインモータ32は、3相200Vで1.9KW の定格
を持つモータである。このメインモータ32の所定の相
(R相)の電流値を電流検出器278によって検出し、
全波整流器280によって整流した後、A/D変換器2
82でA/D変換されてコントローラ252の入出力ポ
ート262に入力されている。また、入出力ポート26
2には、籾摺ロール26、28の間隙寸法を調整するた
めのロール間隔調整用モータ30が接続されている。
【0110】このロール間隙調整用モータ30は、運転
初期においてコントローラ252からの信号により籾摺
ロール26、28の間隙を一旦広げ、次いで徐々に狭め
ていく。やがて、籾摺ロール26、28同士が接触する
と、前記電流値が急上昇するので、これにより籾摺ロー
ル26、28の間隙が0になったことを認識し、ここか
ら籾摺ロール26、28を所定の初期間隙寸法位置(0.
8mm)まで広げるように制御されている。また、稼働中は
所定時間(15分)毎に所定寸法(0.1mm)ずつ狭めるよ
うに制御されている。 (可動仕切板位置制御)可動仕切板114は、コントロ
ーラ252からの信号に基づいた標準値と、操作表示パ
ネル200上の仕切位置調整ダイヤ250に基づく任意
値の何れかによってその仕切位置を設定することができ
る。
【0111】すなわち、仕切位置調整ダイヤル250
は、A/D変換器284を介して切換スイッチ286の
第1の接点に接続されている。この切換スイッチ286
の第2の接点には、コントローラ252内で設定した位
置情報が送出される信号線288に接続されている。こ
の切換スイッチ286では、仕切位置調整ダイヤル25
0が標準位置に設定されているときは第2の接点に切り
替わり(通常は自動設定で切り替わっている)、それ以
外の場合には第1の接点(手動設定)に切り替わってい
る。
【0112】ボリューム回路125は、可動仕切板11
4の移動に伴って抵抗値が変化する回転摺動抵抗器12
3を備え、A/D変換器290を介して差分器292に
マイナス値を出力している。この差分器292は、前記
切換スイッチ286のコモン端子と接続され、コモン端
子からプラス値が入力されている。このため、差分器2
92には仕切位置調整ダイヤル250が標準位置の場合
にはコントローラ252から標準的な仕切位置情報信号
が入力され、仕切位置調整ダイヤル250がそれ以外の
位置に操作されている場合には、仕切位置調整ダイヤル
250からその操作状態に応じた仕切位置情報信号が入
力されるようになっている。差分器292では、実際の
位置(ボリューム回路125からの信号)と目標の位置
(仕切位置調整ダイヤル250の指針値に相当する信
号)との差に基づいて、仕切板モータ124に信号を送
出し、仕切位置を変更するようになっている。 (選別部)入出力ポート262には、選別部56の揺動
選別板100を揺動させる駆動伝達系にメインモータ3
2を連結、連結解除するための揺動制御モータ108が
接続されており、コントローラ252において予め定め
られたタイミングで(運転スイッチ12を押してから所
定時間後に)揺動を実行することができる。なお、この
揺動制御モータ108は、揺動そのものを実行するもの
ではなく、メインモータ32の駆動力を選別部56へ伝
達するか否かを行うクラッチとしての役目を有してい
る。 (メインモータ)入出力ポート262にはメインモータ
32が接続されており、運転スイッチ12、排出スイッ
チ204、停止スイッチ206の操作に基づいて運転・
停止が制御される。 (揺動選別板傾斜角度制御)揺動選別板100の傾斜角
度に基づいて抵抗値が変更される回転摺動抵抗器104
を含むボリューム回路106は、A/D変換器294を
介して差分器296に接続され、この差分器296に実
際の角度(実際値)が入力されている。この差分器29
6は、入出力ポート262に接続され、設定された角度
(設定値)が入力されるようになっている。このため、
差分器296から設定値と実際値との差分が出力され、
この差分に応じて傾斜角度モータ101が制御される。
【0113】この設定値(設定角度)は、回転フィン1
26、128から得られるパルス信号に基づいて設定さ
れる。
【0114】すなわち、回転フィン126、128から
はパルス信号が入出力ポート262に入力され、コント
ローラ252では、この入力されたパルスを比較するこ
とによって、揺動選別板100上の混合米の拡散状況を
把握することができる。この両方のパルス信号の単位パ
ルス数が一致するように揺動選別板100の傾斜角度を
調整することにより、自動的、かつ迅速に揺動選別板1
00の傾斜を最適な位置に調整することができる。ま
た、玄米排出シャッター等の開閉時期制御にも適用可能
である。 (混合米供給シャッター)混合米供給シャッター72を
開閉するための混合米供給モータ74は、D/A変換器
75、差分器77、増幅器79を介して入出力ポート2
62に接続されている。差分器77には、操作表示パネ
ル200上に配設され、入出力ポート262に接続され
た混合米供給量調整ダイヤル248からの信号が入力さ
れている。また、この差分器77には、混合米供給モー
タ74の回転軸に連結され、この回転軸の回転角度を検
出する回転摺動抵抗器91を有するボリューム回路93
からの信号が入力されている。混合米供給モータ74
は、この差分に基づいて制御される。すなわち、コント
ローラ252からは、混合米供給シャッター72を一定
の開度で開放させておくための信号(電圧)が出力され
ている。また、ボリューム回路93からは、0Vから前
記コントローラ252からの信号(電圧)の最大値まで
変化する電圧が出力される。
【0115】従って、設定電圧が差分器77によりボリ
ューム回路93からの出力信号(電圧)に基づいて減じ
られていき、最終的に0Vとなった時点で混合米供給モ
ータ74の駆動が停止し、所定の開度を得ることができ
る。 (循環、排出切替制御)玄米排出シャッター138を開
閉するための玄米排出モータ140は、D/A変換器1
41、差分器143、増幅器145を介して入出力ポー
ト262に接続され、この玄米排出モータ140の回転
角度を検出する回転摺動抵抗器142を有するボリュー
ム回路144からの信号が差分器143に入力されるこ
とになり、この差分に基づいて制御される。すなわち、
前記籾供給量制御/籾供給シャッター開度制御に準ずる
制御である。 (籾センサ)籾センサ22は籾供給ホッパ14内に籾が
存在するか否かにより異なる信号を出力し、コントロー
ラ252へ送出している。なお、存在しない信号の出力
時期を、完全に籾が無い状態ではなく、籾供給ホッパ1
4内に最低限の籾が残っている時期としてもよい。
【0116】以下に本実施の形態の作用を図12乃至図
14のフローチャートに従い説明する。
【0117】図12に示される如く、ステップ300で
は、電源スイッチ202が操作されたか否かが判断さ
れ、この電源スイッチ202の操作によって籾摺選別装
置10がオン状態となると(肯定判定)、操作表示パネ
ル200のLED214が点灯し(ステップ302)、
コントローラ252に電源が投入されスタンバイ状態と
なる。
【0118】このスタンバイ状態では、籾供給シャッタ
ー18、混合米供給シャッター72、玄米排出シャッタ
ー138がそれぞれ閉じ状態とされ、可動仕切板114
が仕切位置調整ダイヤル250で予め設定された位置
(通常は標準位置)に移動される。さらに、揺動選別板
100の左右方向の傾斜角度が初期値である5°にセッ
トされる。
【0119】上記スタンバイの準備中に、籾供給ホッパ
14には、籾が投入される。
【0120】次のステップ304では、運転スイッチ1
2が操作されたか否かが判断され、肯定判定されるとス
テップ308でメインモータ32の駆動が開始される。
このとき、LED216、218、220の図4の最左
側から最右側までを順に216(No.1) 〜216(No.
4) 、218(No.5) 〜218(No.8) 、220(No.9)
〜223(No.11)とした場合において、LED216
(No.1) が点灯する。
【0121】このメインモータ32の駆動によって、籾
摺ロール26、28、籾摺排出ブロワ42、スクリュウ
コンベア48の駆動が開始される。
【0122】次のステップ310では、籾摺ロール2
6、28の間隙寸法が初期値である0.8mm にセットされ
ると共に、その動作に合わせて順番にLED216(N
o.2) 、LED216(No.3) が点灯する。次いでステ
ップ312において、選別部56を揺動させるべく、揺
動制御モータ108の回転位置を変更し、クラッチを繋
ぐ。これにより、揺動選別板100の揺動が開始され
る。これに伴い、選別部56と同じ動力伝達系である混
合米昇降機60、スクリュウコンベア54、134、ス
ロワ33、146の駆動も開始される。また、このと
き、LED216(No.4) が点灯する。
【0123】次のステップ314では、籾供給シャッタ
ー18が開放され、LED218(No.5) が点灯して、
籾供給ホッパ14に投入された籾が順次供給口16を通
過して籾摺ロール26、28の間隙へ案内される。ま
た、次のステップ316では、15分毎に籾摺ロール2
6、28の間隙寸法を0.1mm ずつ狭めていく制御をセッ
トし、ステップ318へ移行する。
【0124】この籾摺ロール26、28により籾摺りさ
れた籾摺米は拡散板34によって拡散されながら第1の
スロープ36を滑り落ち、第2のスロープ40へ至る。
この第2のスロープ40を滑り落ちる間に、籾殻が吸引
排除され、玄米や籾と分別される。また、粃も玄米や籾
と分別され、二番粒回収路46へ案内され、スクリュウ
コンベア48によって集積される。
【0125】また、第2のスロープ40を滑り落ちた玄
米と籾との混合米は第3のスロープ50に案内され、一
番粒回収路52へと至る。
【0126】この一番粒回収路52にはスクリュウコン
ベア54が配設され、混合米は図2の紙面奥側に配設さ
れた混合米昇降機60の下部に集積される。混合米昇降
機60では、集積した混合米を籾摺選別装置10の上部
へと搬送し、混合米タンク62へ放出する。
【0127】混合米タンク62には、混合米ホッパ部6
6が設けられており、混合米はこの混合米ホッパ部66
に集積されることになる。
【0128】ここで、混合米センサ76のプレート80
が、集積された混合米によって押圧され回転すること
で、混合米ホッパ部66の集積量を認識する。
【0129】すなわち、上記プレート80の回転量をレ
バー82、リンク棒84、レバー86を介して回転摺動
抵抗器88へ伝達することにより、この回転摺動抵抗器
88を含むボリューム回路90により電気的(電圧値)
に混合米の集積量を認識する。
【0130】すなわち、ステップ318において、前記
電圧値に基づいて混合米ホッパ部66の混合米が所定量
となったと判断されると、ステップ320へ移行して混
合米供給シャッター72が開放される。このとき、LE
D218(No.6) が点灯する。
【0131】この混合米供給シャッター72は、混合米
供給量調整ダイヤル248で予め設定された開度(通常
は標準開度)で開放され、混合米を選別部に所定量ずつ
安定供給する。
【0132】混合米は供給口68を通過して選別部56
の分配板92上の図2の左端に落下する。この分配板9
2に落下した混合米は、傾斜と、表面に形成された突起
との揺動作用によって徐々に図2の右端へ移行しながら
分配板92の全面に拡散する。
【0133】また、分配板92の図2の右側端近傍には
均平板94が設けられ、この均平板94を通過すること
により混合米は平坦化され、6個の分配口96へほぼ均
等な量で流下し、6枚の揺動選別板100へ供給され
る。
【0134】ところで、揺動選別板100に供給された
混合米は、始めの内は少量であるためうまく分離選別さ
れず、全てが傾斜の高い方へ移行し片寄る。この現象を
防ぐため、次のステップ322では、揺動選別板100
の傾斜角度を30秒だけ急傾斜(標準傾斜角度(5°)
+1°)するようにセットし、かつLED218(No.
7) を点灯する。
【0135】これにより、揺動選別板100に供給され
た混合米は、傾斜と表面に形成された突起98の揺動作
用により、供給部から徐々に拡散していき、玄米と籾と
混合枚とに分離選別されつつ、揺動選別板100のほぼ
全面に拡散する。
【0136】ところで、上記のような定常な選別が行わ
れるためには、揺動選別板100上に混合米等が所定の
層厚で均一にいきわたっていることが前提であるが、し
かし、籾摺選別運転初期においては、均一にいきわたっ
ていないため、この定常な選別がなされていない。
【0137】そこで、上記運転初期時には、前述した揺
動選別板100の左右方向の傾斜角度を標準傾斜角度
(5°)よりも、所定角度(本実施の形態では1°)増
加させ、揺寄側(玄米排出側、図2の右側)からの非揺
寄側(籾出口側、図2の左側)へのダウンスロープをよ
り急傾斜とする期間を設けている。
【0138】この急傾斜期間は、本実施の形態では、3
0秒に設定している。この急傾斜期間を設けることによ
り、所定の層厚よりは若干薄いものの、必要最小限の条
件として、混合米等を迅速に揺動選別板100上に均一
にいきわたらせることができ、短い期間で定常情報を得
ることが可能となる。
【0139】拡散した混合米等は、図2の紙面手前側か
ら落下することになるが、このとき、揺動選別板100
の両サイドに設けられた回転フィン126、128の羽
根に当接するため、回転フィン126、128が回転す
る。混合米等の落下量が多いほど、回転フィン126、
128の回転数が多くなるため、両者の単位出力パルス
数を一致させるように、揺動選別板100の傾斜角度を
制御することにより、迅速かつ容易に揺動選別板100
の傾斜角度を自動調整することができる。
【0140】これを詳細に説明すると、回転フィン12
6、128のフィン126B、128Bの先端部には、
1つおきに永久磁石130が埋設され、この永久磁石1
30の回転軌跡近傍の一部に対応してブラケット133
の基部133Bに近接スイッチ132が設けられている
ため、回転フィン126、128の回転による近接スイ
ッチ132がオン・オフを繰り返す。これを電気的に検
出することにより、パルス波形を得ることができる。
【0141】また、この回転フィン126、128は、
その軸部126A、128Aを軸受けピン131によっ
て支持し、該軸部126A、128Aの端面と、ブラケ
ット133の脚部133Aとの間に、米粒に比べて大き
めの隙間を設けている。このため、この間に混合米等が
入り込んでも、挟まるようなことがなく、回転フィン1
26,128を常に円滑に回転可能状態とすることがで
きる。
【0142】上記回転フィン126、128の回転数は
当接する混合米等の量に比例するから、コントローラ2
52は左右の回転フィン126、128の回転数(周波
数)の差を検出することで、揺動選別板100の混合米
等の層厚の片寄り状態を認識することができる。
【0143】ここで、コントローラ252では、両方の
回転フィン126、128からのパルス信号により、両
方の回転フィン126、128が同一回転数で回転する
ように揺動選別板100の傾斜角度を制御する。そし
て、両方の周波数が一致したことにより、揺動選別板1
00上の混合米等の拡散(層厚)状態が均等になったこ
とを認識することができる(ステップ324)。
【0144】この状態においては、揺動選別板100上
では玄米と籾と混合米とがはっきりと分離選別されてい
る。
【0145】ステップ328では、揺動選別板100上
のこれらの混合米等が均等になったと肯定判定される
と、この時点から所定時間経過後に玄米排出シャッター
138を開放するようにセットされると共に、LED
(No.8) が点灯する。
【0146】ここで、上記揺動選別板100上で選別さ
れた籾は、固定仕切板112の図2の左側から落下し
て、スクリュウコンベア54によって集積され、スロワ
33によって再度籾摺ロール26、28の上流側に戻さ
れる。
【0147】また、混合米は、固定仕切板112と可動
仕切板114との間から落下して混合米排出口120か
らスクリュウコンベア134へと至り、一番粒回収路5
2のスクリュウコンベア54に戻される。この結果、混
合米昇降機60によって再度混合米タンク62へと戻さ
れる。
【0148】玄米は、可動仕切板114の図2の右側か
ら落下して、玄米排出口118からスクリュウコンベア
134へと至り、スロワ146によって玄米排出ダクト
148を通って玄米取出口152から外部に排出され
る。
【0149】なお、玄米排出口118の玄米排出シャッ
ター138が閉じられている場合には、可動仕切板11
4の図2の右側から落下しても、混合米排出口120へ
と案内される。
【0150】次のステップ330では、混合米センサ7
6の検出信号に基づいて混合米ホッパ部66に必要最小
限の混合米があるか否かが判断され、肯定判定されると
ステップ332へ移行して、籾センサ22の検出信号に
基づいて籾供給ホッパ14内に籾が残っているか否かが
判断され、残っている場合にはステップ330に戻り、
上記ステップ330、332を繰り返す。
【0151】ここで、ステップ330、332において
否定判定された場合には、正常な選別ができないと判断
し、籾供給シャッター18、混合米供給シャッター72及
び玄米排出シャッター138を一旦閉じ(ステップ33
4)、混合米等を機内循環させる。
【0152】ステップ336では、籾切れがあったこと
をブザー等で警告する。次いでステップ338では、警
告後30秒間の間、籾供給ホッパ14に新たな籾が追加
投入されるのを待つ。ステップ340では、新たな籾が
投入されたか否かが判断され、投入された場合はステッ
プ340から314へ移行し、籾摺り選別作業が継続さ
れる。
【0153】また、否定判定、すなわち籾が投入されな
かった場合にはステップ340から342へ移行して、
揺動選別板100の揺動を停止すると共にメインモータ
32の駆動を停止し、ステップ344ヘ移行する。
【0154】ステップ344では、停止スイッチ206
が操作されたか否かが判断され、肯定判定された場合に
は、現状の状態で終了する。
【0155】ステップ344で否定判定された場合に
は、ステップ344からステップ346ヘ移行して、運
転スイッチ12が操作されたか否かが判断され、肯定判
定の場合には、ステップ348へ移行して、残米処理モ
ードの混合米排出コース(図13参照)が実行される。
【0156】ステップ346で否定判定された場合に
は、ステップ346からステップ350へ移行して、排
出スイッチ204が操作されたか否かが判断され、肯定
判定の場合には、ステップ352へ移行して、残米処理
モードの玄米排出コース(図13参照)が実行される。
【0157】なお、ステップ350において、否定判定
された場合には、ステップ344へ戻り、停止スイッチ
206、運転スイッチ12、排出スイッチ204の何れ
かが操作されるまで、ステップ344、346、350
を繰り返す。
【0158】図13には、残米処理モードを実行するた
めのサブルーチンが示されている。
【0159】まず、運転スイッチ12が操作されたとき
の混合米排出コースについて説明する。これは、機内の
残米をそのまま(混合米のまま)機外へ排出するコースで
ある。
【0160】ステップ360では、メインモータ32の
駆動を開始し、次いでステップ362において、揺動選
別板の駆動を開始する。
【0161】次のステップ364では、揺動選別板の傾
斜角度を標準傾斜角度(5°)よりも緩やかな傾斜角度
(−2°)とする。
【0162】次のステップ366において、可動仕切り
板114を非揺寄側へ移動させ、この状態で2分間運転
を継続する。この2分間で全残米の排出が終了する。
【0163】このように、残米処理モードにおける混合
米排出コースにおいては、揺動選別板100の左右方向
の傾斜角度を標準傾斜角度(5°)よりも所定角度(本
実施の形態では、2°)減少させ、揺寄側(玄米排出
側)からの非揺寄側(籾出口側)へのダウンスロープを
緩傾斜とする期間を2分間としているため、揺動選別板
100上に残留した混合米等を全て揺寄側から落下さ
せ、循環させずに玄米排出口を経て、装置外へ迅速に取
り出すことが可能となる。
【0164】なお、上記ステップ366のように、可動
仕切板114を標準位置よりも非揺寄側に移動している
ため、この可動仕切板114を標準位置に置いたときよ
りも、さらに装置外への取り出し時間を短縮することが
可能となる。
【0165】上記2分間の運転後、ステップ366から
ステップ368へ移行して、揺動選別板を標準傾斜角度
(5°)に戻し、次いでステップ370で可動仕切り板
114を、元に戻すと共に、次ぎのステップ372で玄
米排出シャッター138を閉じる。
【0166】次のステップ374では、揺動選別板10
0の揺動を停止し、次いでステップ376でメインモー
タ32の駆動を停止して、混合米排出コースの処理は終
了する。
【0167】次に、排出スイッチ204が操作されたと
きの玄米排出コースについて説明する。これは、機内の
残米を全て玄米にしてから機外へ排出するコースであ
る。
【0168】ステップ360Aでは、メインモータ32
の駆動を開始し、次いでステップ378において、籾摺
ロール26、28の間隙寸法を15分間毎に0.1mmずつ
狭める制御をセットし、次いで、ステップ362Aで
は、揺動選別板100の揺動を開始する。
【0169】次のステップ379では、揺動選別板10
0を標準傾斜角度(5°)よりも急な傾斜角度(+3
°)とし、4分間運転を継続する。
【0170】このように、残米処理モードにおける玄米
排出コースにおいては、揺動選別板100の左右方向の
傾斜角度を標準傾斜角度(5°)よりも所定角度(本実
施の形態では、3°)増加させ、揺寄側(玄米排出側)
からの非揺寄側(籾出口側)へのダウンスロープを急傾
斜とし、これを所定期間(4分間)継続したので、混合
米等は、全て非揺寄側へ落下し、籾摺ロールの上流側に
戻され、かつこれが所定期間(4分間)の間で何回か繰
り返されるため、全てを玄米としてから取り出すことが
できる。
【0171】上記4分間の運転継続後は、上記ステップ
364ヘ移行し、混合米排出コースと同様の処理が実行
される。
【0172】次に、籾摺選別装置10の稼動中に停止ス
イッチ206が操作されると、割り込みがかかり、中断
モードが実行される。
【0173】この中断モードでは、図14(A)に示さ
れる如く、ステップ380において現在の稼動状態に関
係なく、直ちに籾供給シャッター18、混合米供給シャ
ッター72及び玄米排出シャッター138が閉じられ
る。次いでステップ382において揺動選別板100の
角度制御と可動仕切板114の位置制御を中止し、その
ままの状態で保持する。
【0174】次のステップ384では、揺動選別板10
0の揺動が停止(テンションクラッチを切る)され、次
いでステップ386でメインモータ32の駆動が停止さ
れる。
【0175】なお、この中断モードは、約5秒間で実行
され、所謂緊急停止になるため、その後、このまま運転
を終了するか、残留米を処理するための再スタート処理
を行うかの選択が必要となる。この選択は、停止スイッ
チ206を操作するか、運転スイッチ12を操作するこ
とにより実行される。
【0176】すなわち、ステップ388において、停止
スイッチ390が操作されたと判断されると、現状のま
ま運転を終了する。また、ステップ390で、運転スイ
ッチ12が操作されたと判断されると、図14(B)に
示す再スタート制御が実行される。なお、停止スイッチ
206又は運転スイッチ12の何れかが操作されるまで
は、ステップ388、ステップ390を繰り返す。
【0177】図14(B)には、再スタート処理のため
のフローチャートが示されている。
【0178】ステップ392では、まずメインモータ3
2の駆動を開始し、次いで揺動選別板100の揺動を開
始する(ステップ394)。
【0179】次のステップ396では、揺動選別板10
0の傾斜角度と、可動仕切板114の位置制御を再開
し、次いでステップ398において籾供給シャッター1
8を開き、混合米供給シャッター72を開き、玄米排出
シャッター138を開いた後、割り込みがかかった時点
の処理ルーチンに戻る。なお、この再スタート処理は、
約10秒間で実行され、迅速な立ち上がりが可能であ
る。 (回転フィンの変形例)上記実施の形態で説明した回転
フィン126、128は、請求項2に記載の発明に対応
しており、請求項1に記載の回転体として限定されるも
のではない。従って、請求項1に記載の回転としては、
以下のような変形例を含む。
【0180】図15に示される如く、この回転フィン1
126、1128には永久磁石1130が埋設されてお
り、その回転軌跡の一部に沿って近接スイッチ1132
が配設されている。このため、回転フィン1126、1
128が回転すると、近接スイッチ1132がオン・オ
フを繰り返し、パルス信号を出力することができる。
【0181】この両方の回転フィン1126、1128
のパルス信号により揺動選別板100の傾斜角度が制御
されるようになっている。
【0182】揺動選別板100から落下した混合米等
が、揺動選別板100の両サイドに設けられた回転フィ
ン1126、1128の羽根に当接するため、回転フィ
ン1126、1128が回転する。混合米等の落下量が
多いほど、回転フィン1126、1128の回転数が多
くなるため、両者の単位出力パルス数を一致させるよう
に、揺動選別板100の傾斜角度を制御することによ
り、迅速かつ容易に揺動選別板100の傾斜角度を自動
調整することができる。
【0183】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る籾摺選別
装置は、籾摺運転停止後の再起動時において、初期準備
動作のような非選別運転が不要であり、迅速に選別作業
を再開することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る籾摺選別装置の外観を示す
斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る籾摺選別装置の概略構成図
である。
【図3】本実施の形態に係る籾摺選別装置の穀粒の流れ
を示す模式図である。
【図4】籾摺選別装置に設けられた操作表示パネルの正
面図(蓋閉状態)である。
【図5】籾摺選別装置に設けられた操作表示パネルの正
面図(蓋開状態)である。
【図6】混合米タンク内に設置されたプレートの回動動
作を回転摺動抵抗器へ伝達するためのリンク機構を示す
斜視図である。
【図7】選別部の揺動機構を含む正面図である。
【図8】選別部の傾斜角度の変位を回転摺動抵抗器へ伝
達するためのリンク機構を示す斜視図である。
【図9】(A)は回転フィンの側面図、(B)は図9
(A)のIXB−IXB線断面図である。
【図10】本実施の形態に係る籾摺選別装置の制御ブロ
ック図(コントローラ)である。
【図11】本実施の形態に係る籾摺選別装置の制御ブロ
ック図(周辺機器)である。
【図12】本実施の形態に係る籾摺選別装置の動作を示
す制御フローチャート(通常動作)である。
【図13】本実施の形態に係る籾摺選別装置の動作を示
す制御フローチャート(残米処理モード)である。
【図14】本実施の形態に係る籾摺選別装置の動作を示
す制御フローチャートであり、(A)は中断動作フロー
チャート、(B)は再スタート制御フローチャートであ
る。
【図15】本発明の回転体の変形例を示し、(A)は回
転フィンの側面図、(B)は図15(A)のXVB−X
VB線断面図である。
【符号の説明】
10 籾摺選別装置 14 籾供給ホッパ(籾投入部) 18 籾供給シャッター 22 籾センサ 24 籾摺室(籾摺部) 26、28 籾摺ロール 56 選別部 62 混合米タンク(貯留部) 66 混合米ホッパ部 72 混合米供給シャッター 80 プレート 88 回転摺動抵抗器(混合米タンク内混合米量検出
用) 100 揺動選別板 104 回転摺動抵抗器(選別板傾斜角度用) 112 固定仕切板 114 可動仕切板 123 回転摺動抵抗器(仕切板位置検出用) 126、128 回転フィン(回転体) 138 玄米排出シャッター 200 操作表示パネル 252 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石山 文弥 山形県天童市大字老野森404番地 株式 会社山本製作所内 (56)参考文献 特開 平3−254839(JP,A) 特開 昭56−15878(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B07B 1/00 - 15/00 B02B 5/02 B02B 7/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投入される籾を貯留する籾供給ホッパ及
    び籾供給ホッパの供給口に設けられた籾供給シャッター
    を備えた籾投入部と、 前記籾供給ホッパから送られてくる籾を籾摺りする籾摺
    部と、 籾摺部から送られてくる玄米と籾との混合米を貯留する
    混合米タンク及び混合米タンクの供給口に設けられた混
    合米供給シャッターを備えた貯留部と、 前記貯留部から送られてくる混合米を所定の傾斜角度で
    傾斜させた状態で揺動する揺動選別板によって、玄米と
    籾と混合米に選別する選別部と、 前記選別部において選別された玄米を装置外へ取り出す
    ための玄米排出シャッターと、 籾摺運転中にこの運転を停止させる指示がなされたとき
    に、前記籾供給シャッター、混合米供給シャッターと、
    玄米排出シャッターを閉状態とするのと、ほぼ同時に揺
    動選別板の揺動を停止させる停止制御手段と、 前記停止制御手段による運転停止中に運転を再開する指
    示がなされたときに、前記籾供給シャッター、混合米供
    給シャッターと、玄米排出シャッターを開状態とするの
    とほぼ同時に揺動選別板の揺動を開始させる運転再開制
    御手段と、を有する籾摺選別装置。
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