JP3325037B2 - ロール曲げ装置 - Google Patents

ロール曲げ装置

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JP3325037B2
JP3325037B2 JP06216892A JP6216892A JP3325037B2 JP 3325037 B2 JP3325037 B2 JP 3325037B2 JP 06216892 A JP06216892 A JP 06216892A JP 6216892 A JP6216892 A JP 6216892A JP 3325037 B2 JP3325037 B2 JP 3325037B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロール曲げ装置、特
に、相互に平行に設けた主ロールとピンチロールの間に
被加工板を挟んでこれを円弧状に曲げる装置に関する。
【0002】
【従来技術及び課題】上記ロール曲げ装置としては、図
1又は図2に示す形式のものがある。前者のロール曲げ
装置は三本ロール曲げ装置と呼ばれ、回転駆動器によっ
て駆動される主ロール(1) に対して、一対のピンチロー
ル(21)(21)を平行に対向させたものであり、これらピン
チロール(21)(21)と主ロール(1) との間隔が調節できる
ようになっている。従って、主ロール(1) とピンチロー
ル(21)(21)との間に被加工板(W) の端部を挿入して主ロ
ール(1) を駆動させると、被加工板(W) が同図の二点鎖
線で示すように、断面が円弧状に曲げられる。又、被加
工板(W) の長さを前記曲げ曲率との関係で予め所定の値
に設定すると、矩形の被加工板(W) が円筒状に曲げられ
る。この装置では、通常は、ピンチロール(21)(21)相互
が一体的に昇降させられるようになっていることから、
このピンチロールの高さ調節により主ロール(1) との間
隔が調節でき、この調節によって被加工板(W) の曲げ曲
率の調節ができる。
【0003】一方、後者のロール曲げ装置(図2)はウ
レタンロール曲げ装置と呼ばれ、ウレタンゴム層(20)に
よって被覆された一つのピンチロール(2) を主ロール
(1) に対して接離自在に対向させた構成となっている。
従って、主ロール(1) とピンチロール(2) との間に被加
工板(W) の端部を挿入して、前記ピンチロール(2) を主
ロール(1) に加圧させる。これにより、主ロール(1) の
断面の一部がピンチロール(2) のウレタンゴム層(20)の
断面の一部に埋没する状態とし、主ロール(1) 又はピン
チロール(2) を駆動すると、上記の前者のものと同様に
して被加工板(W)が円弧状又は円筒状に曲げられる。
又、この装置では、ピンチロール(2) と主ロール(1) と
の間隔を調節することにより曲げ曲率が調節できる。ピ
ンチロール(2) のウレタンゴム層(20)に対する主ロール
(1) の前記埋没度合が調節できることから、主ロール
(1) とピンチロール(2) との間に挟んだ被加工板(W) の
曲げ加圧力が変る。この結果、被加工板(W) の曲げ曲率
が調節できる。
【0004】ところが、上記何れのロール曲げ装置にお
いても次の問題がある。 .ロール曲げ加工後の製品の曲率の安定性が劣る。具
体的には、曲げ加工後において、経時的にその曲率が変
化すると言う不都合がある。この原因は、曲げ加工後に
おいて被加工板(W) の断面の内側には圧縮応力が残留し
且外側には引張応力が残留することがその原因である。
このような残留応力が存在したままで製品を放置してお
くと、経時的に残留応力が解消される方向に曲げ曲率が
変化する。つまり、曲率が小さくなる。特に、僅かな衝
撃が加わると、製品の曲率が変化し易い。 .曲げ曲率を調節できる範囲が小さい、という問題が
ある。
【0005】かかる不都合を解消するロール曲げ装置と
して、所謂ウレタンロール曲げ装置の主ロール(1) に改
良を加えたものが、特開昭61-140325 号として開示され
ている。このものは、図3に示すように、主ロール(1)
に沿わせた断面略三角形状の案内体(B) の両端にリング
部(31)(32)が設けられ、これらリング部が前記主ロール
の両端部に回動自在に嵌合しており、主ロール(1) の表
面における前記案内体(B) の位置を調節するための調節
装置(N) が基体(4) の一端上部に設けた側壁(42)に装備
されている。そして、主ロール(1) の自由端部が基体
(4) の側壁に設けた揺動可能な腕(43)によって支持され
るようになっている。
【0006】このロール曲げ装置では、図4に示すよう
に、主ロール(1) とピンチロール(2) との間の被加工板
(W) の出口側に前記案内体(B) が位置する。従って、前
記腕(43)が上方に回動されて主ロール(1) の自由端部を
支持した状態にセットし、主ロール(1) とピンチロール
との間に被加工板(W) を挟んた状態で主ロール(1) 又は
ピンチロール(2) を駆動させると、主ロール(1) とピン
チロール(2) によって挟まれた正曲げ部(A1)では被加工
板(W) が一旦円弧状に曲げられる。その後、このように
曲げられた部分が前記正曲げ部(A1)を越えて案内体(B)
に一致すると、案内体(B) によって外側に押出されてこ
れの曲率を小さくする方向に逆に曲げられる。
【0007】このように、正曲げ部(A1)で予め曲率が大
きく(曲率半径が小さく)なるように正方向に曲げられ
た被加工板(W) が、前記逆曲げ部(A2)において曲率が小
さく(曲率半径が大きく)なるように曲げられる。この
結果、前記逆曲げ部では、正曲げ部(A1)において被加工
板(W) に生じた残留応力が消失するようになる。そし
て、前記正曲げ部(A1)における正曲げ工程と、この近傍
での逆曲げ工程との連続により曲げ加工が進行し、被加
工板(W) の移動に伴って、被加工板(W) が全体として円
弧状又は円筒状に曲げられる。
【0008】又、図5のように、案内体(B) が正曲げ部
(A1)に近づけられると前記逆曲げの度合が大きくなり、
加工後の円弧の曲率は小さく(曲率半径は大きく)な
り、逆に、正曲げ部(A1)から離れると逆曲げの度合が小
さくなって加工後の円弧の曲率は大きく(曲率半径は小
さく)なる。従って、調節装置(N) の操作により案内体
(B) の位置を調節することによって製品の曲率半径が自
在に調節できる。
【0009】ところが、この従来のロール曲げ装置は、
案内体(B) の強度が不十分であることから、極薄く且幅
の狭い被加工板(W) には適用可能であるが、厚い被加工
板(W) を曲げることができない。又、曲げ加工の精度が
低い。これらの問題についてさらに詳述する。正曲げ部
(A1)における曲げ工程の後に逆曲げ工程が連続するが、
この逆曲げ工程では、案内体(B) の全体が被加工板(W)
と接触し、この接触部の摩擦力と被加工板(W) の移動力
によって決る荷重が前記案内体(B) の全域に曲げ力とし
て作用する。ところが、上記従来の案内体(B) は、断面
略三角形状の棒で且その両端が主ロール(1) の両端によ
って支持されるだけであるから、その剛性が不十分であ
り、前記逆曲げ工程において作用する曲げ力によって案
内体(B) は被加工板(W)の移動方向にたわむ。この結
果、案内体(B) の長手方向の各部と正曲げ部(A1)との距
離が一定しないこととなるから、被加工板(W) の端縁部
と中程部とでは逆曲げの度合が相違する。つまり、曲げ
加工精度が不十分となるのである。
【0010】又、被加工板(W) の曲げ加工開始初期に
は、被加工板(W) の端部が案内体(B)に衝撃的に接触す
る。このときの衝撃力は、前記被加工板(W) の板厚が厚
い程大きい。上記のように、剛性の不十分な案内体(B)
の場合には、この衝撃力によって破損する事態も生じる
のである。本発明の第1の課題は、上記のような、『回
転状態にある主ロール(1) とピンチロールの間に被加工
板(W) を挟むことによりこの被加工板(W) を曲率の大き
な円弧状に曲げる正曲げ部(A1)と、この正曲げ部(A1)の
近傍で且被加工板(W) の移動方向の前方に主ロール(1)
と平行に設けた案内体(B) により前記被加工板(W)を逆
曲げする逆曲げ部(A2)とを具備するロール曲げ装置』に
おいて、曲げ加工精度を向上させると共に厚い被加工板
(W) をも曲げられるようにすることをその課題とする。
【0011】本発明の第2の課題は、上記ロール曲げ装
置において、曲げ曲率の調節範囲を大きくできるように
することである。
【0012】
【技術的手段】この発明は、上記ロール曲げ装置におい
て『案内体(B) を、主ロール(1) に対して相対回動可能
に外嵌し且主ロール(1) に対する姿勢を固定可能にした
断面C字状の筒状体(3) に具備させ、筒状体(3) の開放
部(30)の端縁の一方を案内体(B) とした』ことである。
【0013】
【作用】上記技術的手段は次のように作用する。案内体
(B) は、主ロール(1) に対して相対回動可能に外嵌する
断面C字状の筒状体(3) に具備させている。従って、逆
曲げ部(A2)において被加工板(W) が案内体(B) に接触し
たときの荷重は、筒状体(3) によって支持される。ま
た、この筒状体(3) は、その全体が主ロール(1) に回動
自在に外嵌するから、この筒状体に作用する荷重は主ロ
ール(1) によって支持されることとなる。
【0014】従って、逆曲げ部(A2)において案内体(B)
に作用する曲げ力によってはこの案内体(B) がたわまな
い。つまり、案内体(B) の長手方向の各部と正曲げ部(A
1)との距離が予め設定された距離に維持される。また、
被加工板(W) の端部が案内体(B) に衝撃的に接触した場
合にも、この案内体(B) が変形したり損傷する心配がな
い。
【0015】
【効果】案内体(B) の長手方向の各部と正曲げ部(A1)と
の距離が予め設定された距離に維持されるから、加工後
の製品の曲げ精度が向上する。被加工板(W) の端部が案
内体(B) に衝撃的に接触した場合にも、この案内体(B)
が変形する心配がないから、厚い被加工板(W) も曲げ加
工できる。
【0016】案内体(B) を具備させた筒状体(3) は、主
ロール(1) に外嵌するものであるから、円弧状に曲げら
れた被加工板(W)が主ロール(1) を囲むように移動する
際に、邪魔になりにくい。従って、製品曲率の大きな
(曲率半径の小さな)製品の加工も可能とである。
【0017】
【実施例】次に、上記した本発明の実施例を図面に従っ
て詳述する。 [実施例1]この実施例は、所謂、ウレタンロール式の
ロール曲げ装置に本発明を実施したものである。図6及
び図7に示すように、主ロール(1) 及びピンチロール
(2) は、従来のロール曲げ装置と同様であり、ウレタン
ゴム層(20)によって被覆されたピンチロール(2) は機体
(4)内に収容され、その両端の軸部が支持軸(22)(22)に
よって回転自在に支持されており、このピンチロール
(2) の頂部は全域にわたって機体(4) の上面の矩形の開
口(40)から突出する。尚、前記ウレタンゴム層(20)に
は、多数の環状のスリット(S)(S)が一定間隔で形成され
ている。このスリット(S)(S)は、前記ウレタンゴム層(2
0)による加圧力をピンチロール(2) の長手方向において
均一化させるために採用される構成であり、公知の構成
である。
【0018】前記支持軸(22)(22)は、機体(4) 内に設け
た軸受部によって昇降自在に支持されており、この支持
軸(22)の下端は、クランク機構(23)によって駆動軸(24)
に連結されている。この駆動軸(24)はロータリ式のエア
ーシリンダ等から構成される往復回転装置(25)によって
約180度の範囲で往復回転される。又、この往復回転
装置(25)はスイッチ操作によって正転し又は逆転する。
従って、前記スイッチ操作により往復回転装置(25)が一
定角度正転すると、図6に示す初期状態からピンチロー
ル(2) は一定ストローク持ち上げられて主ロール(1) に
圧接され、この状態から往復回転装置(25)が逆転する
と、同図に示す初期状態に復帰する。
【0019】上記構成のピンチロール(2) の上方には主
ロール(1)が水平方向に支持されており、機体(4) の上
面の一端に取付けたモータ(M) の出力部に連結されてい
る。このモータ(M) を収容する室(41)の側壁(42)によっ
て前記主ロール(1) の端部が回転自在に支持されてお
り、他方の自由端部は、機体(4) の側壁に装備させた揺
動可能な腕(43)によって回転自在に支持されている。
【0020】前記主ロール(1) は、ピンチロール(2) と
対向するロール部の両側に小径部(11)(11)を形成し、こ
の一方の小径部(11)に続く主ロール(1) の自由端部はテ
ーパ部(12)となっている。そして、このテーパ部(12)に
外嵌する筒部(44)が前記腕(43)の先端に設けられ、この
腕(43)の支点部(45)が機体(4) の側壁に設けた軸受によ
って支持されている。前記支点部から入力部(46)が突出
し、この入力部(46)の先端にエアーシリンダ(47)の出力
軸が連結され、エアーシリンダ(47)の本体部が機体(4)
の側壁下部において回動自在に支持されている。
【0021】従って、エアーシリンダ(47)の出力軸が進
出した動作状態においては、図6のように、筒部(44)が
テーパ部(12)に外嵌して主ロール(1) の先端部が回動自
在に支持される。又、エアーシリンダ(47)の出力軸を復
帰させると、同図の二点鎖線で示すように、腕(43)が倒
れて、機体(4) の上面と主ロール(1) の先端との間が開
放される。
【0022】主ロール(1) には、図8に示すような断面
略C字状の筒状体(3) が外嵌する。筒状体(3) の胴部に
形成される開放部(30)が下方に向く姿勢で主ロール(1)
に外嵌されるが、同図では、逆向きの姿勢で図示してい
る。筒状体(3) の両端には同じ外径のリング部(31)及び
リング部(32)が連続し、リング部(31)の内径は主ロール
(1) のテーパ部(12)に続く小径部(11)の直径に適合さ
せ、リング部(32)の内径は筒状体(3) の内径に一致して
いる。前記筒状体(3)は、テーパ部(12)側から主ロール
(1) に外嵌され、リング部(31)と一方の小径部(11)との
間に軸受部材(13)を介在させると共に、リング部(32)と
主ロール(1) との間に軸受部材(13)を介在させると、図
6及び図9のように、筒状体(3) が主ロール(1) に対し
て回動自在に装着される。
【0023】前記筒状体(3) の内周径は、主ロール(1)
の直径と所定の嵌合公差に設定されて、筒状体(3) と主
ロール(1) とはほぼ密着した状態で相対回動可能とな。
そして、開放部(30)の対向辺の一方の端縁部がそのまま
案内体(B) となる。尚、筒状体(3) の断面の両端部の外
縁は、略円弧状に設定されている。従って、一方の案内
体(B) に相当する部分外面は、主ロール(1) の外周面か
ら滑らかに連続したものとなる。
【0024】又、リング部(32)には、ウオームホイール
(33)が一体的に取付けられており、このウオームホイー
ル(33)は、室(41)の上面から突出させた支持板(48)に取
付けた操作軸(34)のウオーム(35)とかみ合っている。
又、前記操作軸(34)は、前記支持板(48)とまわり対偶し
ている。従って、上端の操作ハンドル(36)を回動させる
と、前記ウオーム(35)が一定の位置で回転し、これとか
み合うウオームホイール(33)が及びこれと一体のリング
部(32)の回転により、主ロール(1) に対する筒状体(3)
の姿勢、つまり、正曲げ部(A1)と案内体(B) との距離が
調節できる。つまり、上記ウオームホイール(33)、ウオ
ーム(35)、操作軸(34)、及び、操作ハンドル(36)の組合
せが、案内体(B) の調節装置(N) となる。(図6〜図9
参照)上記実施例1の装置を用いて被加工板(W) を曲げ
加工するには、操作ハンドル(36)を操作して曲げ曲率に
合せて主ロール(1) に対する筒状体(3)の姿勢(案内体
(B) の位置)を設定する。この実施例では、操作ハンド
ル(36)を正転させると、ウオームホイール(33)が正転し
て筒状体(3) の姿勢が調節され、案内体(B) が主ロール
(1) とピンチロール(2) との対接点(正曲げ部(A1))に
近づき、操作ハンドル(36)を逆転すると、案内体(B) が
前記正曲げ部(A1)から離れる。
【0025】そして、ピンチロール(2) が主ロール(1)
から下方に離れた初期状態において主ロール(1) とピン
チロール(2) との間に被加工板(W) の端部を挿入する。
ついで、往復回転装置(25)を作動させてピンチロール
(2) を一定ストローク持ち上げると、ウレタンゴム層(2
0)に主ロール(1) の一部が埋没した状態になる。このと
き、被加工板(W) の先端部は、主ロール(1) とピンチロ
ール(2) とによって挟まれる。尚、これに先立って、エ
アーシリンダ(47)が作動してその出力軸が進出し、主ロ
ール(1) のテーパ部(12)に筒部(44)が外嵌した状態に腕
(43)がセットされている。
【0026】この後、主ロール(1) を回転駆動すると、
正曲げ部(A1)の部分では、被加工板(W) の曲率を大きく
する方向に曲げられる。例えば、図9に示すように、案
内体(B) がない場合の正曲げ部(A1)での曲げ曲率の延長
線、つまり、最大曲率線(L)よりも外側に案内体(B) が
セットされている場合には、前記のように曲げられた被
加工板(W) の端部はその直後に案内体(B) の下端と接触
しする。そして、この接触点と正曲げ部(A1)との間の逆
曲げ部(A2)で被加工板(W) が逆曲げされて、曲げ曲率が
小さくなる。このとき、案内体(B) には、被加工板(W)
との接触により、被加工板(W) の移動方向に一致する回
転力が作用するが、ウオームホイール(33)とウオーム(3
5)とのかみ合いによって案内体(B) の位置が固定されて
いるから、案内体(B) の前記回転が阻止される。
【0027】主ロール(1) の回転に伴って前記曲げ加工
が連続すると、最終的には同図の二点鎖線で示すよう
に、最大曲率線(L) よりも小さな曲率の円弧に曲げられ
る。ここで、被加工板(W) の長さを予め前記製品曲率に
基いて決定しておけば、曲げ加工完了時には、被加工板
(W) は円筒状に加工される。この加工が完了すると、往
復回転装置(25)が逆転してクランク機構(23)の作用によ
ってピンチロール(2) が初期状態に降下され、同時に、
エアーシリンダ(47)がどうして出力軸が復帰移動し、腕
(43)が倒れる。これにより主ロール(1) の端部とピンチ
ロール(2) との間が開放されて、筒状に成形された製品
は、主ロール(1) の先端の開放部から引出せることとな
る。
【0028】上記曲げ加工において、操作ハンドル(36)
の操作によって案内体(B) が図9に示す位置から正曲げ
部(A1)に近づけられた場合には、製品曲率が小さくな
る。この場合、最大曲率線(L) に対する案内体(B) の断
面の突出度合が大きくなることから、逆曲げ部(A2)にお
ける逆まげ度合が大きくなるからである。図10に示す
例は、案内体(B) の断面が最大曲率線(L) から突出しな
い位置に調節された場合である。この場合には、正曲げ
部(A1)において曲げられた被加工板(W) が案内体(B) に
接触しないから、上記逆まげ作用が生じないこととな
る。従って、この場合の製品曲率は、主ロール(1) の直
径と、ピンチロール(2) に対する主ロール(1) の埋没度
合によって決定され、上記実施例の装置によって加工さ
れる製品曲率の最大値(最小曲率半径)となる。
【0029】上記実施例1では、案内体(B) の位置が操
作ハンドル(36)を操作することで簡単に調節できるか
ら、既述の三本ロール式ロール曲げ装置の場合に比べて
製品曲げ曲率の調節が簡単である。又、曲げ加工中に操
作ハンドル(36)を操作すると曲率が一様でない円筒形以
外の製品の加工も可能となる。尚、この実施例では、図
11に示すように、筒状体(3) の断面の端縁部を除いて
筒状体(3) の内周面の略全域に滑り軸受材(39)を介在さ
せている。従って、筒状体(3) の内周面の摩耗や、主ロ
ール(1) と筒状体(3) との相対回動抵抗も緩和される。
尚、前記滑り軸受材(39)は、図12に示すように、筒状
体の内面に部分的に配設されるようにしてもよい。
【0030】上記案内体(B) によって逆曲げする構成を
採用する場合、曲げ加工の際には、被加工板(W) の内面
側が案内体(B) に接触して摺動する。従って、案内体
(B) が金属製の場合には、この摺動による痕跡が製品の
内面に生じる。かかる不都合を解消するためには、図1
3に示すように、筒状体(3) の案内体(B) に相当する部
分の材質を合成樹脂製とする。又、図14に示すように
案内体(B) に相当する部分をローラ(R) としてもよい。
【0031】このうち、前者の合成樹脂製の案内体(B)
を採用する場合には、同図に示すように、取り換え可能
とすることが望ましい。使用によって前記案内体(B) が
摩耗する度合が金属製の案内体(B) に比べて大きく、案
内体(B) の取り換え頻度が多くなるからである。上記の
実施例では、操作ハンドル(36)の手動操作によって案内
体(B) の位置調節を行い、これによって曲げ加工曲率を
調節する構成としたが、図15に示すように、操作軸(3
4)をステッピングモータ(5) によって駆動する構成と
し、このステッピングモータ(5) への入力信号に応じて
その出力軸が所定の角度正転又は逆転して、案内体(B)
の位置を設定する構成とすることも出来る。
【0032】この場合には、マイクロコンピュータ(C)
を用いることにより、製品曲率又は曲率半径に対応する
数値を前記マイクロコンピュータ(C) に入力させるだけ
で案内体(B) の適正位置を自動的に設定することが可能
となる。このためには、主ロール(1) の外周面における
特定の位置(例えば、案内体(B) が最大曲率線(L) に内
接する位置)を案内体(B) の原点位置とし、この原点位
置からの移動距離と曲げ曲率又は曲率半径との関数を、
被加工板(W) の板厚及び被加工板(W) の材質に合せて実
験的に求める。そして、この関数をマイクロコンピュー
タ(C) に記憶させ、曲げ曲率又は曲率半径に対応する数
値を前記マイクロコンピュータ(C) に入力させると、前
記移動距離に対応する出力信号がこのマイクロコンピュ
ータ(C) からステッピングモータ(5) に入力される構成
とする。
【0033】[実施例2]この実施例2は、所謂、三本
ロール式のロール曲げ装置に本発明を実施したものであ
り、図16のように、上記実施例1の筒状体(3) と主ロ
ール(1) との組合せをそのまま採用する。又、調節装置
(N) も同様の構成である。この場合には、主ロール(1)
の下方にピンチロール(21)(21)が配設されて、これら
が、支持軸(22)(22)の先端の腕によって一体的に連結さ
れ、往復回転装置(25)と連動するクランク機構(23)(23)
によって昇降駆動される。
【0034】この場合には、ピンチロール(21)(21)と主
ロール(1) との間が正曲げ部(A1)となり、主ロール(1)
を回転駆動すると、この正曲げ部(A1)において被加工板
(W)は曲率が大きくなる方向に曲げられ、この正曲げ部
(A1)を通過した被加工板(W)が案内体(B) に接触する
と、この接触点と一方のピンチロール(21)との間で逆曲
げされて、上記各実施例と同様の曲げ加工が進行する。
又、同様の効果を有するものとなる。尚、このことは、
ロール曲げ装置を四本ロール式のロール曲げ装置として
も同様である。
【0035】尚、上記何れの実施例も曲げ曲率を調節で
きるようにしたが、製品曲率の調節が不要な場合には、
上記実施例の筒状体(3) の姿勢を固定して案内体(B) の
位置を固定とすればよい。この場合にも、製品曲率の安
定性が確保できる、とする効果を有することに変わりは
ない。又、上記実施例1では、主ロール(1) を回転駆動
する構成としたが、ピンチロール(2) がモータ(M) によ
って回転駆動され、このピンチロール(2)によって主ロ
ール(1) が従動する構成としてもよい。
【0036】[実施例3]図17〜図18に示す実施例
3は、筒状体(3) の開放部(30)の端縁を案内体(B) とす
る場合であり、筒状体(3) の断面の前記案内体(B) に相
当する区間の内周及び外周を共に円弧状として、この区
間の全体を屈曲三角形状としたものである。そして、こ
の屈曲三角形状部の外周面の略全域には、断面円弧状の
帯状弾性板からなるスクレーパ(5) が取付けられてい
る。
【0037】このスクレーパ(5) の一方の長辺近傍は、
筒状体(3)に複数箇所でネジ止めされ、他方の長辺が主
ロール(1) の表面に接触する自由端(51)となっている。
又、前記ネジ止め部から前記自由端部(51)までの幅を前
記ネジ止め部から筒状体(3)の端縁迄の間隔よりも大き
くするとともに、スクレーパ(5) の曲率を屈曲三角形状
部の外周面の曲率よりも僅かに大きくしている。これに
より、スクレーパ(5)を筒状体(3) にネジ止めした時、
スクレーパ(5) の曲率が小さくなるように変形された態
様で取付けられることから、自由端部(51)が主ロール
(1) の外周面に対して加圧されることとなる。そして、
曲げ加工時にはこの状態で主ロール(1) が回転される。
【0038】この実施例のものでは、正曲げ部(A1)にお
いて一旦曲率が大きくなるように曲げられた被加工板
(W) の先端が自由端部(51)に移動したとき、自由端部(5
1)が主ロール(1) の外周面に加圧されているから、又、
スクレーパ(5) が薄板であるから、前記被加工板の先端
部がスクレーパ(5) の外面側に確実に案内される。従っ
て、曲げ加工の際に被加工板(W) の先端部が筒状体(3)
と主ロール(1) との間に侵入する不都合が防止できる。
また、スクレーパ(5) は、筒状体(3) にネジ止めされて
いるから、これが損傷した時には簡単に取り換えでき
る。
【0039】尚、前記スクレーパ(5) の表面に弗素樹脂
コーティング層等のように、摩擦係数の少ない素材から
なる被覆層(52)を形成しておけば、曲げ加工の際に、被
加工板(W) の内面に傷が付きにくくしかも被加工板(W)
の摺動抵抗が少なくなる。スクレーパ(5) を鋼板製とす
る場合、その板厚は0.4mm〜0.7mm程度が望ま
しく、円筒体(3)とのネジ止め部から自由端部(51)まで
の断面長さは、30mm〜70mm程度が望ましい。
又、スクレーパ(5) は円弧状断面に形成された帯状板材
を焼入れしたものとすることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な三本ロール曲げ装置による曲げ加工の
説明図
【図2】一般的なのウレタンロール曲げ装置による曲げ
加工の説明図
【図3】逆曲げ工程を具備させた従来のロール曲げ装置
の説明図
【図4】この場合のロール曲げ加工の説明図
【図5】曲げ曲率を小さくした場合の説明図
【図6】本発明の実施例1の断面図
【図7】その平面図
【図8】案内体(B) を具備させた筒状体(3) の斜視図
【図9】X−X断面の要部説明図
【図10】案内体(B) を被加工板(W) に接触させない場
合の曲げ加工の説明図
【図11】筒状体(3) の断面詳細図
【図12】筒状体(3) の他の例の断面詳細図
【図13】筒状体(3) に具備させた案内体(B) を合成樹
脂製とした場合の要部断面図
【図14】筒状体(3) に具備させた案内体(B) をロール
(R) とした場合の要部断面図
【図15】案内体(B) の位置の調節装置(N) の他の例の
説明図
【図16】実施例2の要部説明図
【図17】実施例3の要部断面図
【図18】スクレーパ(5) の要部斜視図
【符号の説明】
(1) ・・・主ロール (W) ・・・被加工板 (A1)・・・正曲げ部 (A2)・・・逆曲げ部 (B) ・・・案内体 (3) ・・・筒状体 (R) ・・・ロール (21)・・・ピンチロール (2) ・・・ピンチロール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−224822(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 5/14 B21D 7/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転状態にある主ロール(1) とピンチロ
    ールの間に被加工板(W) を挟むことによりこの被加工板
    (W) を曲率の大きな円弧状に曲げる正曲げ部(A1)と、こ
    の正曲げ部(A1)の近傍で且被加工板(W) の移動方向の前
    方に主ロール(1) と平行に設けた案内体(B) により前記
    被加工板(W) を逆曲げする逆曲げ部(A2)とを具備するロ
    ール曲げ装置において、 案内体(B) を、主ロール(1) に対して相対回動可能に外
    嵌し且主ロール(1) に対する姿勢を固定可能にした断面
    C字状の筒状体(3) に具備させ、筒状体(3) の開放部(3
    0)の端縁の一方を案内体(B) としたロール曲げ装置。
  2. 【請求項2】 筒状体(3) の内周面の主ロール(1) の表
    面と接触する部分に滑り軸受材(39)を具備させた請求項
    1に記載のロール曲げ装置。
  3. 【請求項3】 筒状体(3) の固定姿勢を調節可能とした
    請求項1又は請求項2に記載のロール曲げ装置。
  4. 【請求項4】 案内体(B) に相当する範囲の筒状体(3)
    の外表面に断面円弧状の帯状弾性鋼板からなるスクレー
    パ(5) をネジ止めし、このスクレーパ(5) の自由端部(5
    1)を主ロール(1) の表面に圧接するようにした請求項1
    から請求項3の何れかに記載のロール曲げ装置。
  5. 【請求項5】 スクレーパ(5) の表面に摩擦係数の小さ
    な被覆層(52)を形成した請求項4に記載のロール曲げ装
    置。
  6. 【請求項6】 スクレーパ(5) の板厚を0.4mm〜
    0.7mm程度に設定した請求項4又は請求項5に記載
    のロール曲げ装置。
  7. 【請求項7】 ピンチロールをウレタン層(20)によって
    被覆した一つのピンチロール(2) とした請求項1から請
    求項6の何れかに記載のロール曲げ装置。
  8. 【請求項8】 ピンチロールが、一対の平行なピンチロ
    ール(21)(21)から構成された請求項1から請求項7の何
    れかに記載のロール曲げ装置。
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