JP3324580B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3324580B2
JP3324580B2 JP25809299A JP25809299A JP3324580B2 JP 3324580 B2 JP3324580 B2 JP 3324580B2 JP 25809299 A JP25809299 A JP 25809299A JP 25809299 A JP25809299 A JP 25809299A JP 3324580 B2 JP3324580 B2 JP 3324580B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、動画表示に好適
な画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CRT等の表示装置に動画を表示するシ
ステムには、大きく分けて次の2つのシステムがある。
まず、第1の動画表示システムは、CPUと、VDP
(画像処理装置)、画像メモリと、表示装置とからな
り、VDPが画像メモリから画像を繰り返し読み出して
表示装置に供給し、CPUが画像メモリに格納されてい
る画像を画面単位で書き換えるシステムである。この第
1の動画表示システムは、CPUがフレーム毎に画像メ
モリ内の1画面分の画像を書き換えるので、画像データ
の転送速度を高める必要がある。このため、MPEGな
どの画像圧縮技術により動画像を圧縮してCPUから画
像メモリへ転送するデータ量を削減しているが、画像メ
モリ側に圧縮データを伸張する回路を設けなければなら
ない。従って、この第1の動画像表示システムは、低価
格なシステムには向かない。
【0003】次に、第2の動画表示システムでは、画像
メモリは、一画面分の画像ではなく、画面をキャラク
タ、背景、数字などのいわば部品に分け、これらの各部
品の画像データを記憶している。そして、VDPは、画
像の表示位置や色コードに対する色情報など、各画像デ
ータに付随する属性値を管理しており、この属性値と画
像メモリ内の各部品の画像データとを用いて画面を構成
し、表示装置に表示するのである。この第2の動画表示
システムでは、上記第1の動画表示システムのように画
像メモリ内の画像の書き換えを行うのではなく、CPU
が、例えば移動させるべき画像の属性値(表示位置)の
変更をVDPに指示し、VDPがこの指示に従って属性
値の変更を行うことにより動画表示が行われる。
【0004】この第2の動画表示システムは、ムービー
のような自然な映像の動画表示には向かないが、アニメ
ーションのような動画であればその表示を行うことに何
等問題はなく、また、上記第1の動画表示システムに比
べて、フレーム毎に変更が必要なデータ量が非常に少な
いので、特にCPUなどの性能が劣る低価格なシステム
に有効である。このため、第2の動画表示システムは、
主にビデオゲームなどのCG(コンピュータグラフィッ
クス)により動画を表現する安価なシステムに用いられ
ている。
【0005】この第2の動画表示システムによれば、キ
ャラクタの表示位置や背景面との表示優先度をフレーム
単位で変更したり、複数の画像が重なり合った部分にお
いて複数の画像の色を混合する際の混合比率をフレーム
単位で変更し、多彩な動画表現を得ることができる。
【0006】また、第2の動画表示システムにおいて、
表示位置や表示優先度、色の混合比率などをライン単位
あるいは画素単位で制御すれば、さらに多彩な動画表現
を得ることができる。例えばライン単位で画面の水平表
示位置を変更すると、図面全体を波打ったように見せる
ことができるのである。ここで、表示位置、表示優先
度、色の混合比率といった属性値を例えばライン単位で
制御するためには、これらの属性値をライン単位で求め
てVDPに与えるという方法が従来は採られていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述した第2の
動画表示システムによれば、CPUからVDPにライン
単位または画素単位で画像表示の態様を指定する属性値
を与えれば、VDPによりそれらの属性値を用いて多彩
な動画表示が行われる。
【0008】しかしながら、このように所望の動画表現
を得るための属性値をライン単位または画素単位で演算
してVDPに供給することは、CPUにとって大きな負
担であり、低価格で性能の低いCPUだとこのような負
担を負うことができず、所望の動画表現を得ることがで
きないという問題があった。
【0009】この発明は以上説明した事情に鑑みてなさ
れたものであり、多彩な動画表現を得るに当たってCP
Uの負担を著しく軽減することができるVDPを提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、表示装置の
走査タイミングに同期し、該表示装置に表示データを供
給する画像処理装置において、属性値を得るためのパラ
メータを受信するパラメータ受信手段と、前記表示装置
の各表示位置毎に、前記パラメータを用いた演算により
当該表示位置に位置する画像の属性値を求めて表示用画
面を構成し、該表示用画面の表示データを出力する画面
構成手段とを具備することを特徴とする画像処理装置を
要旨とする。
【0011】かかる発明によれば、CPUからパラメー
タを供給するのみにより、画像処理装置内の画面構成手
段により該パラメータから各表示位置に対応した属性値
が演算され、表示画面が構成される。従って、多彩な動
画の表示画面を得るに当たってCPUの負担を著しく軽
減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に理解しやすく
するため、実施の形態について説明する。かかる実施の
形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を
限定するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能
である。
【0013】A.実施形態の構成 (1)動画表示システムの全体構成 図1はこの発明の一実施形態であるVDP100を用い
た動画表示システムの構成を示すブロック図である。図
1において、画像メモリ3には、各種のスプライトやパ
ターンの画像データが格納されている。ここで、スプラ
イトとは、画面を移動するキャラクタなどの画像であ
る。また、パターンは、これらのスプライトの背景とし
て用いられる画像である。これらは、上述した画面の部
品に相当するものである。フレームバッファ4は、1ま
たは複数のスプライトを配置したスプライト画面を作成
するために使用されるバッファである。VDP100
は、画像メモリ3内のスプライトやパターンの表示位
置、カラー演算係数等の属性値を管理している。VDP
100は、フレーム毎に、これらのスプライトやパター
ンの属性値を参照し、必要なスプライトやパターンを用
いて1画面分の画像データを構成し、この画像データを
同期信号に同期して表示装置2に供給する。また、VD
P100は、CPU1からの要求に従い、スプライトや
パターンの属性値を更新する。これによりスプライトや
パターンの表示態様が変化することとなり、バラエテイ
に富んだ動画が表示装置2に表示されることとなる。本
実施形態におけるVDP100は、属性値そのものでは
なく、この属性値を生成するための僅かなデータ量のパ
ラメータをCPU1から受け取り、このパラメータを用
いて属性値を自動生成する機能を有している。この属性
値の自動生成では、スプライトやパターンの各部の表示
位置に応じて、生成される属性値に任意の変化を与える
ことができる。従って、CPU1からVDP100に対
し、僅かなデータ量のパラメータを送ることにより、複
雑な動画表現を得ることができる。
【0014】(2)VDP100の構成 図2は、本実施形態に係るVDP100の構成を示すブ
ロック図である。なお、同図には、VDP100の構成
の理解を容易にするため、画像メモリ3およびフレーム
バッファ4が併せて図示されている。以下、この図2を
参照し、本実施形態に係るVDP100の構成について
詳述する。
【0015】表示コントローラ101 表示コントローラ101は、CPU1から与えられる所
定周波数のクロックを分周して水平同期信号HSYNC
および垂直同期信号VSYNCを生成する回路である。
これらの水平同期信号HSYNCおよび垂直同期信号V
SYNCは、VDP100の外部の表示装置2に供給さ
れる。また、垂直同期信号VSYNCは、スプライト属
性テーブルアドレスカウンタ103にも供給される。
【0016】スプライト属性テーブル102およびス
プライト属性テーブルアドレスカウンタ103 スプライト属性テーブル102は、表示装置2に表示す
べき各スプライト毎に、スプライト名、表示装置2にお
ける表示位置(X、Y座標値)、各種属性値を記憶した
テーブルである。このスプライト属性テーブル102に
記憶内容は、CPU1が必要に応じて書き換える。図3
にこのスプライト属性テーブル102の記憶内容を例示
する。スプライト属性テーブルアドレスカウンタ103
は、垂直同期信号VSYNCが与えられる毎に、各スプ
ライトのスプライト名、表示位置および属性値を読み出
すための一連のアドレスをスプライト属性テーブル10
2に供給する。
【0017】メモリインタフェース104 メモリインタフェース104は、VDP100が画像メ
モリ3から所望のスプライトまたはパターンの画像デー
タを読み出す場合あるいはVDP100が画像メモリ3
に対してスプライトやパターンの画像を書き込む場合
に、VDP100と画像メモリ3との間の画像データの
引き渡しの制御を行う回路である。上述したスプライト
属性テーブル102から読み出されたスプライト名は、
このメモリインタフェース104を介することにより、
アドレスデータとして画像メモリ3に供給される。この
結果、当該スプライト名に対応したスプライトの画像デ
ータが画像メモリ3から読み出され、メモリインタフェ
ース104を介してフレームバッファコントローラ10
5に供給される。
【0018】フレームバッファコントローラ105お
よび関数テーブル106(スプライト画面を構成する手
段) フレームバッファコントローラ105は、このようにし
て供給されるスプライトの画像データをフレームバッフ
ァ4に書き込み、1または複数のスプライトが配置され
た一画面分のスプライト画面の画像データをフレームバ
ッファ4内に生成する。このスプライトの画像データの
書き込みの際、フレームバッファコントローラ105
は、スプライト属性テーブル102から読み出された属
性値を参照し、必要に応じて特定の属性値を自動生成
し、このようにして得られる属性値に従ってスプライト
の画像データの書き込みアドレスの制御、画像データそ
のものの加工を行う。ここで、属性値の自動生成の際に
は、関数テーブル106内に記憶された各種の周期関数
波形が参照される。
【0019】具体的には、フレームバッファコントロー
ラ105は、属性値としてカラー演算係数MXおよびX
座標オフセットXFの自動生成を行うことができる。こ
こで、カラー演算係数MXは、あるスプライトが他のス
プライトと重なり合う場合において各スプライトの色を
混合してその重複部分の色を決定する場合に、各スプラ
イトの色の混合比を決定するための係数である。また、
X座標オフセットXFは、あるスプライトを本来の表示
位置からX方向にずらして表示する場合にその本来の表
示位置と実際の表示位置との差分に相当する情報であ
る。フレームバッファコントローラ105は、カラー演
算係数MXおよびX座標オフセットXFをスプライト毎
に自動生成することができる。また、フレームバッファ
コントローラ105は、各スプライトの属性値を自動生
成する際に、関数テーブル106に記憶された周期関数
波形を利用し、当該スプライトの各部に対応した属性値
を表示画面上のY座標値に応じて周期的に変化させるこ
とができる。
【0020】フレームバッファコントローラ105は、
このような属性値の自動生成を行うために、係数オフセ
ットレジスタOFFを内蔵している。ここで、係数オフ
セットレジスタOFFは、カラー演算係数MXの初期値
MXINIおよびX座標オフセットXFの初期値XFI
NIを記憶するためのエリアを有するとともに、カラー
演算係数MXの自動生成の際に参照される第〇パラメー
タグループおよび第1パラメータグループと、X座標オ
フセットXFの自動生成の際に参照される第〇パラメー
タグループおよび第1パラメータグループの各記憶エリ
アを有している。
【0021】係数オフセットレジスタOFFに記憶され
る各パラメータグループは、増分DLT、乗数K、初期
アドレスINI、テーブル選択TS、読出モードTMの
各情報により構成されている。
【0022】ここで、テーブル選択TSは、関数テーブ
ル106に記憶された周期関数波形を使用して属性値の
自動生成を行う場合に、その周期関数波形を特定する情
報である。さらに詳述すると、関数テーブル106に
は、図5(a)に示す単調増加関数RAMPT(n)、
図5(b)に示す正弦波関数SINT(n)および図5
(c)に示す円弧関数ARCT(n)の波形データが各
々1周期分記憶されている。そこで、属性値の自動生成
を行うために単調増加関数RAMPT(n)の波形デー
タを参照する場合にはTS=“01”とされ、正弦波関
数SINT(n)の波形データを参照する場合にはTS
=“10”とされ、円弧関数ARCT(n)の波形デー
タを参照する場合にはTS=“11”とされるのであ
る。なお、TS=“00”の場合には、当該属性値のオ
フセットレジスタOFFに記憶されたカラー演算係数M
Xの初期値MXINIまたはX座標オフセットXFの初
期値XFINIがそのまま表示に用いられる。
【0023】読出モードTMは、波形データの読み出し
方法を指定する情報である。図6(a)〜(c)には、
円弧関数ARCT(n)の波形データを読み出す場合を
例に、各TMに対応した読み出し方法が示されている。
まず、TM=“00”とした場合には、図6(a)に示
すように、周期関数波形の各波形データがそのまま読み
出される。次に、TM=“01”とした場合には、読み
出された波形データの再上位ビットがマスクされる。こ
の結果、図6(b)に示すように、周期関数波形の後半
周期分の波形を反転したような波形が得られる。そし
て、TM=“10”した場合には、波形データの最上位
2ビットがマスクされる。この結果、図6(c)に示す
ように、周期関数波形の1/4周期分の波形を4回繰り
返したような波形が得られる。
【0024】増分DLT、初期アドレスINIおよび乗
数Kは、次のようにして使用される。まず、フレームバ
ッファコントローラ105は、増分DLTと、初期アド
レスINIと、Y座標値を用いて、次式により関数テー
ブル106内の波形データの読み出しアドレスnを算出
する。 n=DLT×(Y座標値%256)+INI ……(1) ここで、(Y座標値%256)は、Y座標値を256に
よって除算したときの剰余である。次に、フレームバッ
ファコントローラ105は、次式により、属性値(MX
またはXF)を求める。 属性値=ROMT(n)×K+属性値初期値 ……(2) ここで、ROMT(n)とは、テーブル選択TSに従っ
て選択された周期関数(すなわち、RAMPT(n)、
SINT(n)またはARCT(n)のいずれか)のア
ドレスnに対応した波形データであって、読出モードT
Mに従って読み出されたものである。
【0025】オフセットレジスタOFFには、以上のよ
うな属性値の演算に使用するパラメータグループをカラ
ー演算係数MXについて2グループ、X座標オフセット
値XFについて2グループ格納することができるのであ
る。
【0026】属性値の自動生成を行うか否か、属性値の
自動生成を行うとした場合にどのような手段を活用する
かは、各スプライト毎に、属性値としてスプライト属性
テーブル102に定義されている。
【0027】図3には、スプライトSP0の属性値とし
て、SLT、MXLN、XFLNが示されている。ここ
で、属性値SLTは、スプライトSP0に対応した属性
値を自動生成する場合に“1”とされ、自動生成しない
場合には“0”とされる。
【0028】属性値MXLNは、カラー演算係数MXを
自動生成する場合に活用する手段を特定する情報であ
る。すなわち、係数オフセットレジスタOFF内のMX
用の第〇パラメータグループを用いて自動生成を行う場
合にはMXLN=“00”とされ、第1パラメータグル
ープを用いて自動生成を行う場合にはMXLN=“0
1”とされる。また、これらのパラメータグループでは
なく、別途設けられたラインテーブル(図示略)を用い
て自動生成を行う場合にはMXLN=“1x”(xはD
on’t Care)とされる。ここで、ラインテーブ
ルは、表示装置2の各水平走査線に対応したレジスタか
らなるテーブルであり、CPU1はこのラインテーブル
の各レジスタに任意のデータ(例えば正弦波の各波形デ
ータ)を書き込むことができる。MXLN=1xである
場合、フレームバッファコントローラ105は、このラ
インテーブル内のY座標値に対応したレジスタからデー
タを読み出し、このデータをカラー演算係数の初期値M
XINIに加算することにより、当該Y座標値に対応し
たカラー演算係数MXを求める。
【0029】属性値XFLNは、X座標オフセットXF
を自動生成する場合に活用する手段を特定する情報であ
る。すなわち、係数オフセットレジスタOFF内のXF
用の第〇パラメータグループを用いて自動生成を行う場
合にはXFLN=“00”とされ、第1パラメータグル
ープを用いて自動生成を行う場合にはXFLN=“0
1”とされる。また、これらのパラメータグループでは
なく、上記ラインテーブルを用いて自動生成を行う場合
にはXFLN=“1x”(xはDon’t Care)
とされる。このラーンテーブルを用いたX座標オフセッ
トXFの自動生成方法は、カラー演算係数の場合と同様
である。
【0030】以上説明した属性値SLT、MXLNおよ
びXFLNは、各スプライト毎にスプライト属性テーブ
ル102に定義されている。これらの各スプライト毎に
定められた属性値SLT、MXLNおよびXFLNに従
い、フレームバッファコントローラ105による当該ス
プライトに対応した属性値の生成の制御が行われるので
ある。
【0031】フレームバッファコントローラ105は、
このようにして得られた属性値に従って、スプライトの
画像データをフレームバッファ4に書き込む。さらに詳
述すると、当該スプライトについて、各Y座標値毎にX
座標オフセットXFが求められている場合には、当該ス
プライトの画像を水平走査線に沿った複数の線画像に分
割し、各線画像の本来の表示位置に対応したアドレスに
対し、各々のY座標値に対応したX座標オフセットXF
を加算し、この加算結果をフレームバッファ4に書き込
みアドレスとして供給し、各線画像をフレームバッファ
4に書き込む。また、当該スプライトについて、各Y座
標値毎にカラー演算係数MXが求められている場合に
は、当該スプライトと重なり合うスプライトの画像デー
タがフレームバッファ4内に既に格納されているか否か
を判断し、そのようなスプライトが存在する場合には、
両スプライトの重なり合っている部分の画像を水平走査
線に沿った複数の線画像に分割し、各線画像毎に、その
Y座標値に対応した両スプライトのカラー演算係数を用
いて両スプライトの色の混合比率を演算し、当該線画像
の表示色をそのような混合比率で混合した色に変更し、
フレームバッファ4に書き込む。
【0032】このようにしてフレームバッファ4内に1
画面分のスプライト画面の画像データが書き込まれる
と、フレームバッファコントローラ105は、このスプ
ライト画面の画像データをフレームバッファ4から読み
出して表示データコントローラ108に供給する。この
フレームバッファコントローラ105による1画面分の
スプライト画面の画像データの作成および表示データコ
ントローラ108への供給は、各フレーム毎に行われ
る。
【0033】メモリアドレスジェネレータ107(背
景画面を構成する手段) メモリアドレスジェネレータ107は、画像メモリ3か
ら背景画面を構成するためのパターンの画像データを読
み出すために、各画像データの読み出しアドレスを生成
する回路である。ここで、メモリアドレスジェネレータ
107の構成や機能を詳細に説明するのに先立ち、本実
施形態における背景画面の構成方法について説明する。
【0034】本実施形態において表示装置2の表示画面
は、図7に示すように256×256の大きさの画素マ
トリックスにより構成されている。本実施形態では、こ
の256×256の画素マトリックスを水平方向に32
分割し、かつ、垂直方向に32分割し、このようにして
得られる32×32個の各エリアに、画像メモリ3に記
憶された8×8画素からなるパターンの画像データを配
置することにより背景画面を構成する。
【0035】メモリアドレスジェネレータ107は、3
2×32個の各エリアに配置すべきパターンのパターン
名を定義したパターン名テーブルPNTを内蔵してい
る。図8にこのパターン名テーブルPNTの内容を示
す。この図8に示すように、パターン名テーブルPNT
には、最初にパターン名PN(0、0)〜PN(31、
0)が定義されている。これらのパターン名PN(0、
0)〜PN(31、0)は、図7に示すように、32×
32個の各エリアのうち最初の行(第0行)にある8個
のエリアに配置すべきパターンのパターン名である。パ
ターン名テーブルPNTには、このパターン名PN
(0、0)〜PN(31、0)に続いて、パターン名P
N(0、1)〜PN(31、1)が定義されている。こ
れらのパターン名PN(0、1)〜PN(31、1)
は、図7に示すように、32×32個の各エリアのうち
2番目の行(第1行)にある8個のエリアに配置すべき
パターンのパターン名である。以下、同様に、パターン
名テーブルPNTには32×32個の各エリアの第2行
以降に配置すべきパターンのパターン名が定義されてい
るのである。
【0036】メモリアドレスジェネレータ107は、現
在の表示位置X、Yを用いて次式の演算を行い、アドレ
スPNAを求める。 PNA=Y[7:3]×32+X[7:3] ……(3) ただし、この実施形態では、X座標値およびY座標値は
各々8ビットのデジタルデータによって表現されてお
り、Y[7:3]はY座標値の上位5ビットによって表
される数値、X[7:3]はX座標値の上位5ビットに
よって表される数値である。
【0037】上記式(3)におけるアドレスPNAは、
32×32個の各エリアのうち表示位置X、Yが属する
エリアが、第0行第0列のエリアから数えて何番目のエ
リアかを示している。メモリアドレスジェネレータ10
7は、パターン名リストPNTの中からこのアドレスP
NAに対応したパターン名を読み出し、メモリインタフ
ェース104に送る。メモリインタフェース104は、
このパターン名を読み出しアドレスとして画像メモリ3
に供給する。この結果、画像メモリ3から当該パターン
名に対応したパターンの画像データが読み出され、メモ
リインタフェース104を介して表示データコントロー
ラ108に供給されるのである。以上が、メモリアドレ
スジェネレータ107の諸機能のうちパターンの読み出
し機能に関する部分の詳細である。
【0038】本実施形態におけるメモリアドレスジェネ
レータ107は、単にパターンの画像データを画像メモ
リ3から読み出すだけでなく、このパターンの属性値を
自動生成する機能を備えている。さらに詳述すると、本
実施形態では、ただ単に画像メモリ3に記憶されたパタ
ーンを読み出して表示装置2に表示するだけでなく、パ
ターンの表示に関しても、次のような動画的効果を付与
することができる。 a.パターンを水平走査線に沿った線画像に分割し、こ
れらを各々のY座標値に応じて決定される量だけ水平方
向にスクロールして表示する。 b.パターンを敷き詰めて構成される背景画面にパター
ンの存在しない表示窓を設ける。 c.上記表示窓の左右の境界線をY座標値に応じて水平
方向に変化させる。 d.何等かの色を混合することによりパターンの表示色
を変化させる。その際の混合比率をX座標値またはY座
標値に応じて変化させる。
【0039】メモリアドレスジェネレータ107は、こ
れらの動画的表現を得るために必要なパターンの属性値
の自動生成を行う機能を有している。また、メモリアド
レスジェネレータ107は、この属性値を演算する際に
必要な各種の情報を定義したパターン面制御レジスタP
TNCNTおよび係数オフセットレジスタOFFを有し
ている。図9にパターン面制御レジスタPTNCNTの
記憶内容を、図10に係数オフセットレジスタOFFの
記憶内容を示す。
【0040】まず、図9を参照し、パターン面制御レジ
スタPTNCNTに記憶される各情報を説明する。被演
算カラーPOSRGBは、何等かの色を混合してパター
ンの表示色を変化させる場合に、その混合する色を指定
する情報である。係数演算単位POLASZは、何ライ
ン(水平走査線)単位でパターンの表示の属性値を得る
ための係数を演算するかを指定する情報であり、1ライ
ン単位で演算を行う場合にはPOLASZ=“00”、
2ライン単位で演算を行う場合にはPOLASZ=“0
1”、4ライン単位で演算を行う場合にはPOLASZ
=“10”、8ライン単位で演算を行う場合にはPOL
ASZ=“11”とされる。
【0041】係数計算イネーブルLAEは、属性値を変
化させるための属性値計算を行うか否かを指定する情報
である。水平スクロール用係数計算イネーブルCPHS
は、Y座標値に応じてパターンの水平方向のスクロール
量を変えるための属性値計算を行うか否かを指定する情
報である。窓表示イネーブルWINEは、上記窓表示を
行うか否かを指定する情報である。表示窓左境界用係数
計算イネーブルCPWLは、表示窓の表示を行う場合に
おいて、その左境界線の水平方向の位置をY座標値に応
じて変化させるための属性値計算を行うか否かを指定す
る情報である。表示窓右境界用係数計算イネーブルCP
WRは、表示窓の表示を行う場合において、その右境界
線の水平方向の位置をY座標値に応じて変化させるため
の属性値計算を行うか否かを指定する情報である。
【0042】ブレンディングイネーブルBLNDEは、
パターンの表示色に被演算カラーPOSRGBを混合す
るか否かを指定する情報である。水平方向カラー演算係
数計算イネーブルCPHMXは、被演算カラーPOSR
GBをパターンの色に混合する場合において、その混合
比率を決定するカラー演算係数をX座標値に応じて変化
させるための計算を行うか否かを指定する情報である。
垂直方向カラー演算係数計算イネーブルCPVMXは、
被演算カラーPOSRGBをパターンの色に混合する場
合において、その混合比率を決定するカラー演算係数を
Y座標値に応じて変化させるための計算を行うか否かを
指定する情報である。
【0043】次に図10を参照し、係数オフセットレジ
スタOFFに記憶される各情報を説明する。まず、係数
オフセットレジスタOFFには、水平スクロール量HS
の初期値HSINIと、表示窓左境界WL(X座標値)
の初期値WLINIと、表示窓右境界WR(X座標値)
の初期値WRINIと、水平方向カラー演算係数HMX
の初期値HMXINIと、垂直方向カラー演算係数VM
Xの初期値VMXINIとが記憶される。
【0044】また、係数オフセットレジスタOFFに
は、これらの初期値とともに用いて水平スクロール量H
S、表示窓左境界WL、表示窓右境界WR、水平方向カ
ラー演算係数HMXまたは垂直方向カラー演算係数VM
Xといった属性値を計算するための増分DLT、乗数
K、初期アドレスINI、テーブル選択TSおよび読出
モードTMが各々記憶されている。これらを用いた各属
性値の演算方法は、上述したスプライトの属性値の演算
の場合と同様である。
【0045】そして、メモリアドレスジェネレータ10
7は、以下説明するように各属性値の演算を行う。ま
ず、例えば係数計算イネーブルLAEが“1”であり、
かつ、水平スクロール用係数計算イネーブルCPHSが
“1”である場合、メモリアドレスジェネレータ107
は、初期値HSINI、増分DLT、乗数K、初期アド
レスINI、テーブル選択TSおよび読出モードTMを
用いて、各Y座標値毎に水平スクロール量HSを演算す
る。そして、メモリアドレスジェネレータ107は、各
水平走査線(Y座標値)毎に、当該水平走査線に沿った
一連のパターンの線画像を水平スクロール量HSだけX
方向にスクロールした状態で画像メモリ3から読み出す
べく、スクロール後の各画素の画像データを指定する一
連のアドレスをメモリインタフェース104を介して画
像メモリ3に送る。この結果、各水平走査線毎に、その
Y座標値に応じた水平スクロール量HSだけX方向にス
クロールした一連のパターンの線画像の画像データが画
像メモリ3から読み出される。
【0046】また、例えば係数計算イネーブルLAE、
窓表示イネーブルWINE、表示窓左境界用係数計算イ
ネーブルCPWLおよび表示窓右境界用係数計算イネー
ブルCPWLがすべて“1”である場合、メモリアドレ
スジェネレータ107は、初期値WLINI、増分DL
T、乗数K、初期アドレスINI、テーブル選択TSお
よび読出モードTMを用いて、各Y座標値毎に表示窓左
境界WLを演算し、また、初期値WRINI、増分DL
T、乗数K、初期アドレスINI、テーブル選択TSお
よび読出モードTMを用いて、各Y座標値毎に表示窓右
境界WRを演算する。そして、各Y座標値毎の表示窓左
境界WLおよび表示窓右境界WRを表示データコントロ
ーラ108に供給する。
【0047】また、例えば係数計算イネーブルLAE、
ブレンディングイネーブルBLNDEおよび水平方向カ
ラー演算係数CPHMXがすべて“1”である場合、メ
モリアドレスジェネレータ107は、各X座標値毎に、
初期値HMXINI、増分DLT、乗数K、初期アドレ
スINI、テーブル選択TSおよび読出モードTMを用
いて水平方向カラー演算係数HMXを演算し、この各X
座標値毎の水平方向カラー演算係数HMXを表示データ
コントローラ108に供給する。
【0048】また、例えば係数計算イネーブルLAE、
ブレンディングイネーブルBLNDEおよび垂直方向カ
ラー演算係数CPVMXがすべて“1”である場合、メ
モリアドレスジェネレータ107は、各Y座標値毎に、
初期値VMXINI、増分DLT、乗数K、初期アドレ
スINI、テーブル選択TSおよび読出モードTMを用
いて垂直方向カラー演算係数VMXを演算し、この各Y
座標値毎の垂直方向カラー演算係数VMXを表示データ
コントローラ108に供給する。
【0049】また、例えば係数計算イネーブルLAE、
ブレンディングイネーブルBLNDE、水平方向カラー
演算係数CPHMXおよび垂直方向カラー演算係数CP
VMXがすべて“1”であったとする。この場合、メモ
リアドレスジェネレータ107は、まず、各Y座標値毎
に、初期値VMXINI、増分DLT、乗数K、初期ア
ドレスINI、テーブル選択TSおよび読出モードTM
を用いて、垂直方向カラー演算係数VMXを演算する
(特許請求の範囲における第1の演算)。次に、メモリ
アドレスジェネレータ107は、このようにして得られ
た各Y座標値毎の垂直方向カラー演算係数VMXを各々
初期値とし、各水平走査線(Y座標値)毎に、各X座標
値に対応したカラー演算係数を増分DLT、乗数K、初
期アドレスINI、テーブル選択TSおよび読出モード
TMを用いて演算する(特許請求の範囲における第2の
演算)。メモリアドレスジェネレータ107は、このよ
うにして得られたY座標値およびX座標値の各組み合わ
せに対応したカラー演算係数を表示データコントローラ
108に供給する。以上がメモリアドレスジェネレータ
107の機能の詳細である。
【0050】表示データコントローラ108(背景画
面を構成する手段および背景画面にスプライト画面を重
ね合わせて表示用画面を構成する手段) 表示データコントローラ108は、メモリアドレスジェ
ネレータ107によって画像メモリ3から読み出された
パターンの画像データを用いて背景画面の画像データを
構成する。この背景画面の画像データを構成する際、表
示データコントロール108は、メモリアドレスジェネ
レータ107から供給される各種属性値を参照し、背景
画面の画像データに対して必要な加工を施す。
【0051】すなわち、例えば各Y座標値毎の表示窓左
境界WLおよび表示窓右境界WRがメモリアドレスジェ
ネレータ107から供給される場合、表示データコント
ローラ108は、画像メモリ3から読み出されたパター
ンを敷き詰めた背景画像において、表示窓左境界WLお
よび表示窓右境界WRによって挟まれた領域を表示窓と
すべく、その領域の画像の色を表示窓に対応した色に変
更する。
【0052】また、例えば各X座標値に対応した水平方
向カラー演算係数HMXがメモリアドレスジェネレータ
107から供給される場合、表示データコントローラ1
08は、パターンを敷き詰めて構成した背景画像の各画
素について、そのX座標値に対応したカラー演算係数に
基づいて色の混合比率を計算し、その混合比率に従って
被演算カラーを混合することにより、各画素の色を変更
する。
【0053】また、例えば各Y座標値に対応した垂直方
向カラー演算係数VMXがメモリアドレスジェネレータ
107から供給される場合、表示データコントローラ1
08は、パターンを敷き詰めて構成した背景画像の各画
素について、そのY座標値に対応したカラー演算係数に
基づいて色の混合比率を計算し、その混合比率に従って
被演算カラーを混合することにより、各画素の色を変更
する。
【0054】また、例えばX座標値およびY座標値の各
組み合わせに対応したカラー演算係数がメモリアドレス
ジェネレータ107から供給される場合、表示データコ
ントローラ108は、パターンを敷き詰めて構成した背
景画像の各画素について、そのX座標値およびY座標値
に対応したカラー演算係数に基づいて色の混合比率を計
算し、その混合比率に従って被演算カラーを混合するこ
とにより、各画素の色を変更する。この表示データコン
トローラ108による背面画像の構成および各画素の色
の変更は、各フレーム毎に行われる。
【0055】そして、表示データコントローラ108
は、このようにして得られた背景画面の画像データに対
して、フレームバッファ4から読み出されるスプライト
画面の画像データを重ね書きし、表示用画面の画像デー
タを生成する。このようにして得られた画像データは、
そのままデジタル画像信号DRGBとして、あるいはD
/A変換器109によってアナログ画像信号RGBに変
換されて、表示装置2に供給される。
【0056】CPUインタフェース110(画像の属
性値や属性値演算のためのパラメータを受信する手段) CPUインタフェース110は、CPU1とこのVDP
100内の各部との間の情報の引き渡しの制御をするた
めの回路である。例えばCPU1は、このCPUインタ
フェース110を介することにより、スプライト属性テ
ーブル102の任意のスプライトに対応した属性値SL
T、MXLN、XFLN等を書き換えることができる。
また、CPU1は、このCPUインタフェース110を
介することにより、フレームバッファコントローラ10
5内の係数オフセットレジスタOFFの記憶内容の書き
換えを行うことができる。また、CPU1は、このCP
Uインタフェース110を介することにより、メモリア
ドレスジェネレータ107内のパターン面制御レジスタ
PTNCNTおよび係数オフセットレジスタOFFの各
々の記憶内容の書き換えを行うことができる。以上が本
実施形態に係るVDP100の詳細である。
【0057】B.実施形態の動作 次に図11〜図13を参照し、本実施形態の動作を説明
する。 (1)動作例1 既に説明した通り、VDP100では、各フレームにお
いて、垂直同期信号VSYNCを契機として、各スプラ
イトのスプライト名、表示位置および属性値がスプライ
ト属性テーブル102から読み出される。そして、各ス
プライトのスプライト名は、メモリインタフェース10
4を介して画像メモリ3に送られ、そのスプライト名に
対応したスプライトの画像データが画像メモリ3から読
み出される。フレームバッファコントローラ105は、
この画像メモリ3から読み出されたスプライトの画像デ
ータをフレームバッファ4における当該スプライトの表
示位置に対応したアドレスに書き込む。この画像データ
は、フレームバッファ4から読み出されて表示データコ
ントローラ108に送られる。この結果、表示装置2に
例えば図11(a)に示すような輪郭を持ったスプライ
トの画像が表示されることとなる。
【0058】CPU1は、任意のフレームにおいて、ス
プライト属性テーブル102内の属性値やフレームバッ
ファコントローラ105の係数オフセットレジスタOF
Fの記憶内容の書き換えを行うことができる。
【0059】ここで、スプライト属性値デーブル102
内の上記スプライトの属性値SLTおよびXFLNがC
PU1によって“1”に書き換えられると、フレームバ
ッファコントローラ105は、係数オフセットレジスタ
OFF内の初期値XFINI、増分DLT、乗数K、初
期アドレスINI、テーブル選択TSおよび読出モード
TMに従って、各Y座標値毎のX座標オフセットXFを
求める。そして、当該スプライトの画像データが画像メ
モリ3から読み出された際、当該スプライトを構成する
各水平走査線に沿った各線画像を本来の書き込みアドレ
スに対し、各線画像のY座標値に対応したX座標オフセ
ットXFを加算し、この加算後のアドレスを書き込みア
ドレスとして、フレームバッファ4への画像データの書
き込みを行う。
【0060】このようにして書き込まれた画像データ
は、フレームバッファ4から読み出されて表示データコ
ントローラ108に送られる。この結果、表示装置2に
は例えば図11(b)に示すように左右の輪郭がY座標
値に応じて周期的に揺らいだスプライトの画像が表示さ
れることとなる。
【0061】その後、CPU1が、フレームバッファコ
ントローラ105の係数オフセットレジスタOFF内の
当該スプライトに対応したX座標オフセットXFの計算
に使用されている乗数Kを書き換えて大きくしたとす
る。この場合、フレームバッファコントローラ4によっ
て計算されるX座標オフセットXFの振幅が大きくな
り、このX座標オフセットXFを用いてスプライトの画
像データのフレームバッファ4内の書き込みアドレスが
決定される。このため、表示装置2に表示されるスプラ
イトの左右の輪郭は、図11(c)に例示するように、
その水平方向の揺れの振幅を増すことになる。
【0062】本実施形態によれば、CPU1から僅かな
データ量のパラメータを供給するのみにより、フレーム
バッファコントローラ105において各Y座標値毎のX
座標オフセットXFが演算されるので、図11(a)〜
(c)に示すような動画画像を得るためのCPU1の負
担を著しく軽減することができる。
【0063】(2)動作例2 既に説明したように、フレームバッファコントローラ1
05は、スプライト画面を構成する際に複数のスプライ
トが同一表示位置において重なり合った場合、各スプラ
イトの色を混合して重なり合った部分の表示色を決定す
る機能を有している。そして、2つのスプライトの色を
混合する際の混合比率を決定するカラー演算係数を各表
示位置のY座標値に応じて変化させることができる。こ
のため、例えば図12に示すように、スプライトSP1
とスプライトSP2とが重なり合っている場合におい
て、この重なり合った部分の色を例えばY座標値が小さ
くなる(画素の位置が高くなる)に従い、スプライトS
P2の色からスプライトSP1の色に連続的に移行させ
ることができる。このような表示色の変更により、倒れ
た状態のスプライトSP2の上にスプライトSP1が乗
っている状態を巧みに表現することができる。
【0064】そして、本実施形態によれば、CPU1か
ら僅かなデータ量のパラメータを供給するのみにより、
フレームバッファコントローラ105において各Y座標
値毎のカラー演算係数が演算されるので、図12に示す
ような画像を得るためのCPU1の負担を著しく軽減す
ることができる。
【0065】(3)動作例3 既に説明したように、本実施形態では、パターンの画像
を敷き詰めて背景画面を構成する際に、被演算カラーを
混合することによって背景画面の各画素の色を変更する
ことができる。その際に、メモリアドレスジェネレータ
107は、CPU1から与えられた僅かなデータ量のパ
ラメータを用いて、背景画面の色と被演算カラーとの混
合比率を決定するカラー演算係数を各種演算することが
できる。
【0066】このカラー演算係数は、背景画面の各画素
のY座標値に応じて変化させることができる。この場
合、図13(a)に例示するように、Y座標値が高くな
る(画素の位置が低くなる)に従い、背景画面の色をパ
ターンの色から被演算カラーの色に移行させることがで
きる。また、このカラー演算係数を背景画面の各画素の
X座標値に応じて変化させることもできる。この場合、
図13(b)に例示するように、X座標値が高くなる
(画素の位置が右寄りになる)に従い、背景画面の色を
パターンの色から被演算カラーの色に移行させることが
できる。さらにこのカラー演算係数を背景画面の各画素
のX座標値およびY座標値の両方に応じて変化させるこ
ともできる。この場合、図13(c)に例示するよう
に、X座標値およびY座標値が高くなる(画素の位置が
下よりであり、かつ、右寄りになる)に従い、背景画面
の色をパターンの色から被演算カラーの色に移行させる
ことができる。
【0067】また、本実施形態では、カラー演算係数の
演算を1ライン単位で行う他、2ライン単位、4ライン
単位あるいは8ライン単位で行うことも可能であるた
め、背景画面の色を連続的に変化させるのみならず、2
ライン毎、4ライン毎あるいは8ライン毎という具合に
段階的に変化させることもできる。
【0068】そして、本実施形態によれば、CPU1か
ら僅かなデータ量のパラメータを供給するのみにより、
メモリアドレスジェネラータ107によって、各X座標
値毎、各Y座標値毎あるいはX座標値とY座標値の各組
み合わせ毎のカラー演算係数が演算されるので、図13
(a)〜(c)に示すような背景画面を得るためのCP
U1の負担を著しく軽減することができる。
【0069】C.変形例 以上、本発明の一実施形態について説明したが、この実
施形態はあくまでも例示であり、本発明の趣旨から逸脱
しない範囲で様々な変形が可能である。例えば上記実施
形態では、VDP100がCPU1から与えられるパラ
メータを用いて、同一座標に存在する複数の画像の色の
混合を行う場合の混合比率を決定するためのカラー演算
係数MXや、スプライトやパターンの移動距離(X座標
オフセットXF)を演算した。しかしながら、VDP1
00が演算する属性値はこれらに限定されるものではな
く、例えば画像の表示倍率や、同一座標に存在する複数
の画像の中の優先順位等をCPU1から与えられるパラ
メータを用いて演算するようにしてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、CPUから僅かなデータ量のパラメータを送るのみ
により、VDP内において画像の表示態様を決定する属
性値が各表示位置毎に演算され、これらの属性値を用い
て表示用画面が構成される。従って、多彩な動画表現を
得るに際して、CPUの負担を著しく軽減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態であるVDPを用いた
動画表示システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態に係るVDPの構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】 同VDPにおけるスプライト属性テーブルの
記憶内容を例示する図である。
【図4】 同VDPにおけるフレームバッファコントロ
ーラ内の係数オフセットレジスタの記憶内容を示す図で
ある。
【図5】 同VDPにおける関数テーブルに記憶された
周期関数波形を示す図である。
【図6】 同VDPにおける周期関数波形の読出モード
を説明する図である。
【図7】 同VDPにおける背景画面の構成方法を説明
する図である。
【図8】 同VDPのメモリアドレスジェネラータ内の
パターン名テーブルの記憶内容を示す図である。
【図9】 同VDPのメモリアドレスジェネラータ内の
パターン面制御レジスタの記憶内容を示す図である。
【図10】 同VDPのメモリアドレスジェネラータ内
の係数オフセットレジスタの記憶内容を示す図である。
【図11】 同実施形態の動作例1を示す図である。
【図12】 同実施形態の動作例2を示す図である。
【図13】 同実施形態の動作例3を示す図である。
【符号の説明】 100……VDP(画像処理装置)、101……表示コ
ントローラ、102……スプライト属性テーブル、10
3……スプライト属性テーブルアドレスカウンタ、10
4……メモリインタフェース、105……フレームバッ
ファコントローラ、106……関数テーブル、107…
…メモリアドレスジェネレータ、108……表示データ
コントローラ、109……D/A変換器、110……C
PUインタフェース、1……CPU、2……表示装置、
3……画像メモリ、4……フレームバッファ。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示装置の走査タイミングに同期し、該
    表示装置に表示データを供給する画像処理装置におい
    て、 属性値を得るためのパラメータを受信するパラメータ受
    信手段と、 前記表示装置の各表示位置毎に、前記パラメータを用い
    た演算により当該表示位置に位置する画像の属性値を求
    めて表示用画面を構成し、該表示用画面の表示データを
    出力する画面構成手段とを具備することを特徴とする画
    像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記属性値は、同一座標に存在する複数
    の画像の中の優先順位、該複数の画像の色の混合を行う
    場合の混合比率を決定するための係数、画像の移動距離
    または画像の表示倍率であることを特徴とする請求項1
    に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記画面構成手段は、背景画面を構成す
    る手段と、この背景画面上に配置されるスプライトの画
    像からなるスプライト画面を構成する手段と、背景画面
    上にスプライト画面を重ねて前記表示用画面を構成する
    手段とを具備することを特徴とする請求項1または2に
    記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記画面構成手段は、各々異なる複数の
    波形の波形データを記憶したテーブルを有し、 前記複数の波形の1つを指定するパラメータと、当該波
    形の波形データの読み出しピッチを指定するパラメータ
    と、読み出された波形データに対する加工内容を指定す
    るパラメータとが与えられ、これらのパラメータに従っ
    て、前記複数の波形の1つの波形データを読み出し、必
    要な加工を施し、前記属性値を生成することを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載の画像処理
    装置。
  5. 【請求項5】 前記画面構成手段は、前記テーブルから
    波形データを読み出すときの読み出し方法を指定するパ
    ラメータが与えられ、該パラメータにより指定された読
    み出し方法により前記テーブルから波形データを読み出
    すことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記画面構成手段は、前記パラメータを
    用いた第1の演算により属性値を演算し、該属性値をパ
    ラメータとして用いた第2の演算によりさらに属性値を
    演算する手段を具備することを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1の請求項に記載の画像処理装置。
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