JP3324515B2 - 引張試験装置 - Google Patents

引張試験装置

Info

Publication number
JP3324515B2
JP3324515B2 JP20834798A JP20834798A JP3324515B2 JP 3324515 B2 JP3324515 B2 JP 3324515B2 JP 20834798 A JP20834798 A JP 20834798A JP 20834798 A JP20834798 A JP 20834798A JP 3324515 B2 JP3324515 B2 JP 3324515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chuck
crosshead
test piece
pair
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20834798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000046709A (ja
Inventor
義和 田村
慶範 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP20834798A priority Critical patent/JP3324515B2/ja
Publication of JP2000046709A publication Critical patent/JP2000046709A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3324515B2 publication Critical patent/JP3324515B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は引張試験装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、被覆電線の端部に圧着された端
子の圧着状態を検査するため等の目的のため、試験片に
張力を付与して引っ張り強度を測定する種々の引張試験
装置が開発され、提案されている。
【0003】一般的な引張試験装置は、試験片の端部を
挟持する一対のチャック対と、両チャック対によって端
部がそれぞれ挟持されている該試験片に張力を付与する
張力付与手段と、付与された張力を計測する計測手段と
を有している。
【0004】そのような電線引張試験装置において、例
えば特開平8−62110号公報や特許第263332
4号には、電線の端部の挟持力を高めるためのチャック
対の改良が開示されている。
【0005】また、特公平7−26901号公報に開示
されているように、変位量の検出方法に改良を加えたも
の、特公平7−21443号公報や特公平7−3566
5号公報に開示されているように、一方のチャック対を
他方のチャック対に対して相対的に変位させるためのク
ロスヘッドの駆動方法を改善したもの、或いは特公平5
−75254号公報に開示されているように、故障の有
無を診断する自動故障診断装置を併設したものが知られ
ている。
【0006】上述した各先行技術のうち、多くのもの
は、クロスヘッドを用いて試験片の一方の端部を挟んで
いるチャック対を駆動し、このチャック対を筐体側に固
定されているチャック対と相対的に変位させて、張力を
付与する形式になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の形式のものにおいても、確実に試験片を挟持すること
と、試験片の着脱を容易にすることとを単純な構成で自
動的に両立させることは困難であった。
【0008】この点について、上述した特開平8−62
110号公報には、チャック対に連結された同期ギヤ
と、同期ギヤを開放可能に駆動する駆動シリンダの開示
があるが、チャック対の自動開閉のために駆動シリンダ
を設けることは、部品や制御のためのコストが高くな
り、好ましくない。
【0009】本発明は上記不具合に鑑みてなされたもの
であり、単純な構成で試験片の着脱を容易にすることの
できる引張試験装置を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、筐体と、筐体に対して相対変位可能に連
結されたクロスヘッドと、クロスヘッドを駆動する駆動
機構と、クロスヘッドの変位により、ホームポジション
にあるときの近接状態と試験時の離反状態との間で相対
的に変位する二組のチャック対とを備えている引張試験
装置において、張力付与終了後の離反状態から上記ホー
ムポジションに戻すときの駆動力によって各チャック対
を開くように、各チャック対と上記駆動機構とを連結す
る連結部材を設けていることを特徴とする引張試験装置
である。
【0011】この特定事項を含む発明では、予め試験片
を2組のチャック対に挟んで、駆動機構を駆動させ、ク
ロスヘッドをホームポジションから変位させて両チャッ
ク対を相対的に離反させることにより、両チャック対に
予め挟持された試験片に張力を付与し、張力の測定を行
うことが可能になる。他方、張力測定が終了した後は、
駆動機構がクロスヘッドをホームポジションに戻すこと
により、両チャック対を元の状態に戻すことになる。こ
のとき、駆動機構と各チャック対とが連結部材で連結さ
れていることにより、各チャック対がホームポジション
に戻る過程で試験片を自動的に解放し、試験終了後の試
験片を回収することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好ましい実施の形態について、詳述する。
【0013】図1は本発明の実施の一形態における引張
試験装置1の概略構成を簡略化して示す斜視図であり、
図2は図1の実施の形態に係る引張試験装置1の本体ユ
ニットがホームポジションにあるときの一部を欠載して
示す斜視図である。
【0014】図1および図2に示すように、図示の実施
の形態に係る引張試験装置1は、本体ユニット10と、
本体ユニット10に内蔵されている制御ユニット2とを
有している。
【0015】本体ユニット10は、筐体11を有してい
る。筐体11は、その骨格構造をなす板金製の底板12
および底板12上に立設された仕切り板13を有すると
ともに、これら底板12および仕切り板13が、上記底
板12の両側辺に立設された側板14および底板12の
後辺に立設されて両側板14と連続する背板15並びに
矩形のケース状に形成された天板カバー16によって覆
われている。そして、上記制御ユニット2は、この天板
カバー16内に収容されている。
【0016】さらに、筐体11の前部には、一方の側板
14にアクリル製の片開き扉17が取り付けられ、この
扉17の内側に2組のチャック対20、21が上下に対
向した状態で配置されている。図2に示すように、扉1
7の内側にはドグ棒17aが突設されているとともに、
筐体11の内側壁には、このドグ棒17aによって接続
/遮断される安全スイッチ17bが取り付けられてい
る。そして、この安全スイッチ17bにより、扉17の
開閉状態を検出するとともに、後述するように、試験を
自動的に開始するためのスタートスイッチを構成してい
る。 また、下側のクロスヘッド22の下方には、引き
出し状の回収部3が設けられ、後述するように試験終了
後の試験片が各チャック対20、21から解放されて自
重で落下した際に、該試験片を回収することができるよ
うになっている。
【0017】図3は図1の実施の形態に係る本体ユニッ
トがホームポジションにあるときの正面部分略図であ
り、図4は図1の実施の形態に係る本体ユニットの要部
を概略的に示す構成図であり、図5は図1の実施の形態
に係る本体ユニットの一部を欠載して示す正面略図であ
る。
【0018】これらの図を参照して、各チャック対2
0、21は、いずれも互いに上下に並んだ矩形のクロス
ヘッド22、23上に取り付けられ、それぞれ左右に対
向して試験片としての端子付電線を挟持可能に構成され
ている。
【0019】各クロスヘッド22、23は、一対のスラ
イドバー24によって上下に昇降可能に連結されてい
る。このスライドバー24は、仕切り板13の前部に取
り付けられた棚板部25の両側に立設されており、各ク
ロスヘッド22、23が上下に並んだ状態でつらいちに
連結している。
【0020】このうち、一方のクロスヘッド22の下部
には、ステー26が垂下しており、このステー26の下
部が、上記棚板部25の直下に取り付けられたロードセ
ル27に連結されている。従って、このクロスヘッド2
2が上方に力を受けることにより、その荷重をロードセ
ル27によって測定することができるようになってい
る。
【0021】このクロスヘッド22に取り付けられてい
るチャック対20は、一対の支軸20a、20bと、支
軸20a、20bにそれぞれ固定されて、クロスヘッド
22の前方に配置されているチャック片20c、20d
を有している。そして、これらチャック片20c、20
dを図示のように互いに接合状態で対向させることによ
り、両チャック片20c、20d間で試験片としての端
子付電線を挟持できるようになっている。また、図2の
矢印で示す鉛直方向に端子付電線の端子部分を押し込む
ことによって、これらチャック片20c、20d間に端
子部分を把持することができるようになっている。図示
の例において、一方のチャック片20cには、ハンドル
20eが下向きに突出した姿勢で取り付けられており、
このハンドル20eを把持して補助的に手作業でチャッ
ク片20c、20dの開閉動作を行うことができるよう
になっている。上記支軸20a、20bには、クロスヘ
ッド22の後方に配置されている噛み合いギヤ20f、
20gがそれぞれ固定されており、これら噛み合いギヤ
20f、20gが、互いに噛合して対をなしている。各
噛み合いギヤ20f、20gは、略扇形に形成されてお
り、その一方(噛み合いギヤ20g)には、クロスヘッ
ド22の裏面に一端部が固定された引っ張りコイルばね
28の他端部が固定され、この引っ張りコイルばね28
によって各チャック片20c、20dを閉じる方向に付
勢されている。
【0022】次に、ロードセル27と連結された上記ク
ロスヘッド22の上方に配置された他方のクロスヘッド
23の前面には、チャック対21を構成する固定片21
aが固定されているとともに、この固定片21aと対を
なす回動片21bが、支軸21cを介してクロスヘッド
23の前面で回動可能に連結されている。回動片21b
は、その重心が支軸21の取り付け位置を挟んで固定片
21aと反対側に設定されており、これによって自重で
固定片21aとの間に隙間Cを形成することができるよ
うになっている一方、この自重に抗して支軸21cを中
心に図3の時計周りに回動することにより、回動片21
bは、上記隙間Cを閉じて固定片21aとの間で試験片
を挟持することができるようになっている。なお、図4
に示すように、上記クロスヘッド23には、回動片21
bの回動量を規制するための円弧形状に形成された長孔
23aが形成されているとともに、回動片21bの背面
に突設されたガイド軸21dがこの長孔23aに係合し
ている。さらに、ガイド軸21dの後端部には、後述す
るリンク機構としてのカムフォロア21eが取り付けら
れている。
【0023】次に、図2並びに図4ないし図5を参照し
て、上述した各チャック対20、21間に挟持された試
験片に張力を付与するための駆動機構30について説明
する。
【0024】まず、図2を参照して、駆動機構30は仕
切り板13の背面に取り付けられたギヤードモーター3
1と、ギヤードモーター31の出力ギヤ32から動力が
入力される入力ギヤ33と、この入力ギヤ33が固定さ
れた状態で上下に延びて棚板部25上に支持されている
台形ねじ34と、台形ねじ34に螺合するナットホルダ
35とを有している。ナットホルダ35は、その側部取
り付けられたローラー36を仕切り板13に転がり接触
させることにより、上下に昇降可能な状態で回動を規制
されている。このナットホルダ35の前部には、カム凹
部35aが形成され、図4に示すように、組み付け時に
おいて、上側のクロスヘッド23に取り付けられたチャ
ック対21のカムフォロア21eは、上記カム凹部35
aに係合している。そして、上記モーター31を回転さ
せてその動力を上記台形ねじ34に伝達し、さらに、台
形ねじ34の回転によってナットホルダ35が昇降する
動力を上側のチャック対21に設けたカムフォロア21
eに伝達することにより、下側のチャック対20に対し
て上側のチャック対21を相対的に上側に離反させ、両
チャック対20、21間で張力を付与させることができ
るようになっている。
【0025】また、この上側のクロスヘッド23が初期
状態で停止するホームポジションを規定するために、上
記仕切り板13には、断面形状が六角形に形成されたロ
ッド13aが突設されており、後述するように、このロ
ッド13aの上部に、上記固定片21aを止定している
ボルト21fの頭部が該ホームポジションで着座するよ
うになっている。
【0026】ここで、図示の実施の形態では、駆動機構
30の一部を構成している上記ナットホルダ35の上部
には、フランジ37が固定されており、上記カム凹部3
5aの上方を覆っている。そして、このフランジ37
が、後述するように、所定のタイミングでカムフォロア
21eを下方に押し下げ、チャック対21の回動片21
bを開く方向に駆動することができるようになってい
る。
【0027】次に、ナットホルダ35の、上記ローラー
36と反対側の側部には、ロッド38が片持ち状に軸支
され、下方に垂下している。このロッド38は、ナット
ホルダ35が降下する際に、所定のタイミングで下側の
クロスヘッド22に取り付けられた噛み合いギヤ20
f、20gのうち、引っ張りコイルばね28が取り付け
られているものと反対側のもの(噛み合いギヤ20f)
に突設されているピン20hと当接することにより、上
側のチャック対21と同期して下側のチャック対20を
開くためのものである。図示の実施の形態では、あるス
トロークからさらにナットホルダ35が降下した場合
に、ロッド38をピン20hから離脱させるために、ロ
ッド38の側部にカムフォロア39を取り付けるととも
に、仕切り板13の前面に片持ち状のステー40を設け
ている。ステー40は、自由端側が上向きになるように
傾斜しており、その傾斜面40に炉都度38のカムフォ
ロア39を案内することにより、ロッド38を図4の実
線で示すように傾斜させ、ピン20hから離脱させるこ
とができるようになっている。なお、ロッド38とナッ
トホルダ35との間には引っ張りコイルばね41(図7
参照)が張設されており、カムフォロア39がステー4
0から離れているときには、ロッド38が鉛直な姿勢に
なるようにロッド38を付勢している。
【0028】図5を参照して、上記棚板部25には、台
形ねじ34の回転状態(速度、位相)を検出するための
フォトセンサ43が取り付けられている。また、仕切り
板13の前部には、下限センサ44が設けられており、
ナットホルダ35に付設されたドグ45を検出すること
によってナットホルダ35が予め設定された下限位置に
あることを検出できるようになっている。図5におい
て、46は上限センサである。
【0029】上記各センサ43、44、46或いはスイ
ッチ45は、本体ユニット10に内蔵された制御ユニッ
ト2に電気的に接続されている。制御ユニット2は、マ
イクロコンピュータその他の電装品や入力部2a並びに
表示部2bで構成されており、駆動機構30の制御の
他、ロードセル27によって計測された荷重を表示部2
bに表示することができるようになっている。
【0030】図6は図1の実施の形態に係る本体ユニッ
トの要部を示す側面部分略図であり、図7は図1の実施
の形態に係る本体ユニットの要部を示す正面部分略図で
ある。これらの図において、(A)はホームポジショ
ン、(B)は固着力試験時、(C)は復帰過程における
各部材の位置を示している。また、図6および図7にお
いて、Lは上述したロッド13aにボルト21aが着座
する高さを示している。
【0031】また、図8は、初期設定の際に原点復帰す
るときのタイミングチャートであり、図9は固着力試験
時のタイミングチャートである。
【0032】図2、図3、並びに図6(A)および図7
(A)を参照して、本体ユニット10がホームポジショ
ンにあるとき各チャック対20、21を担持しているク
ロスヘッド22、23は、概ね接合した状態で上下に対
向している。この状態では、下側のチャック対20につ
いては、ロッド38が、ピン20hから退避してチャッ
ク対20が開閉可能な状態になっている。 他方、上側
のチャック対21の可動片21bに設けたカムフォロア
21eが長孔23a下端で規制される位置にまで下がっ
ており、ナットホルダ35の凹部35aの上面に着座し
ている。
【0033】次に、図8を参照して、この状態で電源が
投入されると、制御ユニット2の制御により、原点復帰
動作が行われる。この過程では、電源投入後に扉17
(図1参照)が一旦開いてから閉じられると、モーター
31が下向きにナットホルダ35を駆動する方向に設定
されたまま駆動される。また、モーター31が駆動され
ると、上記フォトセンサ43による速度の検出が行われ
る。
【0034】仮に図8に示すように、何れかの工程での
作動中に扉17が開かれると、まず、モーター31の回
転が一時停止され、扉17が閉じられた時点で再び動き
出す。扉17は、安全スイッチとしての役割をも果たし
ている。扉17が閉じられ、モーター31が稼働したま
ま放置していると、ナットホルダ35が降下することに
より、遂には、下限センサ44がドグ45を検出するこ
とになる。この検出に基づいて、制御ユニット2は再び
モーター31の速度を低減し、Lになったところでモー
ター31の運転を停止する。
【0035】次に、図1ないし図7並びに図9を参照し
て、固着力試験時の各部の動作について説明する。
【0036】図1ないし図3を参照して、まず、作業者
は、ホームポジションから扉17を開き、各チャック対
20、21に端子部分を鉛直方向に沿って下向きに挿入
する。
【0037】そして、押しても動かない大きな端子につ
いては、ハンドル20cを操作して、下側のチャック対
20に試験片Pの端部を挟み込む。このとき、上側のチ
ャック対21には、上述した隙間C(図3、図7(A)
参照)が形成されているので、作業者は試験片をこの隙
間内に導入して試験片の上端部をチャック対21に添え
るだけでよい。
【0038】この状態で扉17を閉じることにより、安
全スイッチ17bが接続され、自動的に試験が開始され
ることになる。
【0039】図6(B)、図7(B)、および図9を参
照して、安全スイッチ17bが接続されると、原点復帰
が終了した本体ユニット10においては、まず、モータ
ー31の駆動方向が、ナットホルダ35を上昇する方向
に切り換えられ、切り換え後にモーター31が駆動され
る。この駆動動作は、図9に示すように、速度を漸増す
ることにより行われる。
【0040】図4も参照して、モーター31が予め定め
られた高速Hで駆動されることにより、ナットホルダ3
5は、その速度に対応して上昇し、上側のクロスヘッド
23に取り付けられた可動片21bのカムフォロア21
eを持ち上げる。そして、これにより、可動片21b
は、まず、長孔23aで規制される範囲で軸21C周り
に回動することにより、隙間Cに添えられた試験片Pを
固定片21aとの間で挟み込み、カムフォロア21eが
回動し切った後は、クロスヘッド23と一体的に上方へ
浮揚させることになる(図6(B)、図7(B)参
照)。この結果、試験片Pは、下側のチャック対20と
の間で張力が付与され、その力が当該クロスヘッド22
のステー26からロードセル27に伝達される。
【0041】図9を参照して、ロードセル27が張力を
検出し始めると、制御ユニット2は、モーターの速度を
一定の中速度に落として張力を測定する。この間、モー
ター31は、ナットホルダ35を上方に駆動しているの
で、試験片Pは、やがて強度限界に達して引きちぎられ
ることになる。試験片Pの破断が検出されると、制御ユ
ニットはモーター31の速度を低減してLに落とし、そ
の後、予め設定された時間tだけモーター31の稼働を
停止する。また、モーター31が停止すると、その回転
方向も逆向きに切り換えられる。この間、制御ユニット
2は、ロードセルによって検出された試験結果を表示部
2bに表示する。
【0042】上記時間tが過ぎると、再びモーター31
が駆動されることになるので、今度は、ナットホルダ3
5が下向きに駆動され、これに伴って、上側のチャック
対21は、クロスヘッド23と一体的に降下する。
【0043】図6(C)に示すように、クロスヘッド2
3がホームポジションに戻ることにより、固定片21a
のボルト21fがロッド13aに着座することになる結
果、クロスヘッド23の下方への移動はこの時点で規制
される。しかし、この段階では、図6(C)に示すよう
に、下限センサ44は接続されないので、モーター31
は回転し続け、ナットホルダ35は降下し続ける。この
結果、図7(C)に示すように、ナットホルダ35はカ
ムフォロア21eに対して相対的に降下し続けることに
なり、遂には、上部に固定されたフランジ37がカムフ
ォロア21eに当接する。これにより、回動片21b
は、図7(C)において、反時計回り方向に回動し、試
験片Pを解放する。
【0044】さらにフランジ37がカムフォロア21e
を下方に駆動するタイミングは、図6(C)に示すよう
に、ロッド38が下側のチャック対20に設けたピン2
0hを下方に押し込んでチャック対20を開くタイミン
グと一致している。この結果、両チャック対20は、略
同時に開き、試験片Pを解放するので、試験片Pは自重
によって下方にある回収部3(図1、図2参照)内に回
収される。
【0045】この自動回収動作が終了した後、ナットホ
ルダ35はさらに降下し、遂には、その下部に取り付け
られたドグ45が下限センサ44を接続する。これに基
づいて、制御ユニット2は、図9に示すようにモーター
速度を漸減し、速度がLに達したところでモーター31
の稼働を停止する。
【0046】以上説明したように、上述した実施の形態
では、連結部材としてのカムフォロア21e、ピン20
h、ロッド38等を設けて、張力測定が終了した後は、
クロスヘッド23をホームポジションに戻す際に、各チ
ャック対20、21が試験片Pを自動的に解放し、試験
終了後の試験片を回収部3内に回収するようにしている
ので、試験後の試験片の回収が容易になる。しかも、各
チャック対の解放動作は、連結部材によって行われてい
るので、クロスヘッド23を駆動するときの駆動力を利
用して自動的に開閉させることができる結果、開閉のた
めの駆動源を別個に設ける場合に比べて単純な構成にな
る。
【0047】従って、単純な構成で試験片の着脱を容易
にすることができるという顕著な効果を奏する。
【0048】上述した実施の形態は、本発明の好ましい
具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施
の形態に限定されない。本発明の特許請求の範囲内で種
々の設計変更が可能であることは云うまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
張力測定が終了した後は、試験片を自動的に解放し、試
験終了後の試験片を回収することが可能になるので、試
験後の試験片の回収が容易になる。しかも、各チャック
対の解放動作は、連結部材によって行われているので、
クロスヘッドを駆動するときの駆動力を利用して自動的
に開閉させることができる結果、駆動源を設ける場合に
比べて単純な構成になる。
【0050】従って本発明によれば、単純な構成で試験
片の着脱を容易にすることができるという顕著な効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における引張試験装置の
概略構成を簡略化して示す斜視図である。
【図2】図1の実施の形態に係る引張試験装置の本体ユ
ニットがホームポジションにあるときの一部を欠載して
示す斜視図である。
【図3】図1の実施の形態に係る本体ユニットがホーム
ポジションにあるときの正面部分略図である。
【図4】図1の実施の形態に係る本体ユニットの要部を
概略的に示す構成図である。
【図5】図1の実施の形態に係る本体ユニットの一部を
欠載して示す正面略図である。
【図6】図1の実施の形態に係る本体ユニットの要部を
示す側面部分略図である。
【図7】図1の実施の形態に係る本体ユニットの要部を
示す正面部分略図である。
【図8】初期設定の際に原点復帰するときのタイミング
チャートである。
【図9】固着力試験時のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 引張試験装置 2 制御ユニット 10 本体ユニット 20 チャック対 20h ピン 21 チャック対 21e カムフォロア 22 クロスヘッド 23 クロスヘッド 30 駆動機構 35 ナットホルダ 37 フランジ 38 ロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−62110(JP,A) 実開 平3−52654(JP,U) 実開 昭64−50342(JP,U) 特許2633324(JP,B2) 特公 平7−26901(JP,B2) 特公 平7−21443(JP,B2) 特公 平7−35665(JP,B2) 特公 平5−75254(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 3/00 - 3/62 B25J 15/08 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筐体と、筐体に対して相対変位可能に連結
    されたクロスヘッドと、クロスヘッドを駆動する駆動機
    構と、クロスヘッドの変位により、ホームポジションに
    あるときの近接状態と試験時の離反状態との間で相対的
    に変位する二組のチャック対とを備えている引張試験装
    置において、 張力付与終了後の離反状態から上記ホームポジションに
    戻すときの駆動力によって各チャック対を開くように、
    各チャック対と上記駆動機構とを連結する連結部材を設
    けていることを特徴とする引張試験装置。
JP20834798A 1998-07-23 1998-07-23 引張試験装置 Expired - Lifetime JP3324515B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20834798A JP3324515B2 (ja) 1998-07-23 1998-07-23 引張試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20834798A JP3324515B2 (ja) 1998-07-23 1998-07-23 引張試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000046709A JP2000046709A (ja) 2000-02-18
JP3324515B2 true JP3324515B2 (ja) 2002-09-17

Family

ID=16554781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20834798A Expired - Lifetime JP3324515B2 (ja) 1998-07-23 1998-07-23 引張試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3324515B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105092378A (zh) * 2015-08-13 2015-11-25 河南科技大学 一种拉伸试验装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5445154B2 (ja) * 2010-01-18 2014-03-19 株式会社島津製作所 小形材料試験機
KR101784491B1 (ko) * 2015-12-18 2017-10-11 (주)스케일트론 전기케이블의 장력 측정장치
CN106514515A (zh) * 2016-12-09 2017-03-22 安徽省建筑工程质量监督检测站 一种自锁型试验夹具
US10829332B2 (en) * 2018-11-21 2020-11-10 Illinois Tool Works Inc. Specimen clearing apparatus
KR102567280B1 (ko) * 2018-12-18 2023-08-16 주식회사 포스코 시편 굽힘 시험 시스템

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105092378A (zh) * 2015-08-13 2015-11-25 河南科技大学 一种拉伸试验装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000046709A (ja) 2000-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN209927972U (zh) 一种电路板检测装置
JP3324515B2 (ja) 引張試験装置
CN110763448B (zh) 一种多功能按钮开关检测设备
CN109406020B (zh) 一种微电机扭矩自动测试设备
US6429673B1 (en) Printed wiring board inspection apparatus
CN109540363B (zh) 针接触体和孔接触体零件拉拔力半自动检测设备及检测方法
CN209062493U (zh) 组装固定设备
CN115586072A (zh) 一种合成纤维面料用强度检测设备及其检测方法
CN115326572A (zh) 一种电机的零部件强度检测装置及其检测方法
CN216718071U (zh) 一种弯折度测试用治具
CN212083088U (zh) 一种用于建筑教学的混凝土强度拉伸实验装置
CN108716889A (zh) 汽车门锁启闭力和启闭行程试验装置
CN212022031U (zh) 一种自动进料检测及激光打标设备
CN208334086U (zh) 一种3a面料洗涤撕破力测试仪
CN211627618U (zh) 一种可切换式led背光模组测试治具
CN209894667U (zh) 一种粘扣寿命测试设备
CN216560105U (zh) 一种带有夹持结构的铸钢件硬度检测装置
CN216485276U (zh) 玻璃升降器老化试验台
JPH0336197B2 (ja)
CN219683841U (zh) 一种扭簧弯钩器
CN218121551U (zh) 一种用于检验科生化检验的样本处理装置
CN219039295U (zh) 一种微动开关自动检测机
CN212963660U (zh) 一种用于驱动轴的称重拉拔检测装置
CN218766556U (zh) 一种热封剥离试验机
CN213482268U (zh) 一种血栓弹力图仪

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100705

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110705

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110705

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120705

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120705

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130705

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term