JP3324371B2 - 調理器 - Google Patents

調理器

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JP3324371B2
JP3324371B2 JP31622895A JP31622895A JP3324371B2 JP 3324371 B2 JP3324371 B2 JP 3324371B2 JP 31622895 A JP31622895 A JP 31622895A JP 31622895 A JP31622895 A JP 31622895A JP 3324371 B2 JP3324371 B2 JP 3324371B2
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antibacterial
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英賢 川西
幸生 野村
修三 徳満
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Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミキサー、スピード
カッター、ジューサー、オーブン、オーブントースタ
ー、コーヒーメーカー、電磁調理器およびその他の一般
家庭用の調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、抗菌処理した電気湯沸器や炊飯器
など安心・安全また清潔・簡単などのキーワードのもと
抗菌や防汚性をセールスポイントとした調理器が多く出
回っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、使用される抗
菌剤や防汚剤の食品衛生上や、処理方法(樹脂成形品へ
の練り込み方式など)の関係からその効果の持続性など
に課題があった。
【0004】さらに、抗菌と防汚性の特性を一度の処理
また一つの処理剤で行うのは難しく抗菌と防汚性の両機
能を付与することは技術的また価格的にも困難であっ
た。
【0005】このため最近では抗菌と防汚性の両方の特
性を有し、なおかつ効果の持続性のあるものが望まれて
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、ガラス基材をチタンイソプロピルアル
コキシドを主成分とする処理液の中にディップし、乾燥
後、焼成することにより、ガラス基材表面に透明な酸化
チタンからなる光触媒層を形成し、太陽光等の紫外線に
より殺菌作用をおこなうことにより、抗菌や防汚性に優
れ、さらに効果の持続性に優れた調理器としている。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、ガラス基材をチタンイ
ソプロピルアルコキシドを主成分とする処理液の中にデ
ィップし、乾燥後、焼成することにより、ガラス基材表
面に透明な酸化チタンからなる光触媒層を形成し、太陽
光等の紫外線により殺菌作用をおこなうことにより、抗
菌や防汚性に優れ、さらに効果の持続性に優れた調理器
としている。
【0008】上記構成の調理器において、酸化チタンは
半導体物質であり、この物質のバンドギャップは約3e
Vで、波長に直すと約400nm(紫外線領域)に相当
し、これ以下の波長の短い光を照射すると励起され電子
が放出される。この電子は空気中の酸素分子と結びつき
活性な酸素を形成し有機物を分解する作用があり、抗菌
や防汚性に優れた効果を発揮する。
【0009】上述したこの酸化チタンの作用は光触媒機
能として表現され10年前より水の分解による水素発生
装置、また空気清浄器の脱臭装置などとして研究開発さ
れてきた。
【0010】本発明ではこの酸化チタンの光触媒層を調
理器の一部に形成し、一方紫外線照射を太陽光や照明灯
からの紫外線により行うことにより、簡単な構成により
抗菌や防汚性に優れた効果を発揮するものである。
【0011】このように紫外線を太陽光や照明灯より得
るため、抗菌や防汚性の効果の速攻性は期待できないも
のの効果の持続性に於いては大変優れたものである。
【0012】また、酸化チタンは過去より色々な所で使
用されてきた安全な物質であり、食品に触れる部材に使
用されても食品衛生上全く問題がないのものである。
【0013】さらに、構成部材がセラミック素材からな
るガラス容器、窓ガラス、ガラス蓋または天板などであ
れば、ゾルーゲル法などにより簡単に調理器の一部に透
明で密着性に優れた被覆層として処理することができる
ため、安価でなおかつ素材感を損なうことがない。
【0014】また、このゾルーゲル法では酸化チタンの
処理液をガラス容器などの構成部材の表面に塗布したの
ち焼成する必要があるが、この焼成時に処理液中に含ま
れる有機物が分解されて微細なピンホールを形成し、こ
れが光触媒の表面積を稼ぐように作用するため、光触媒
の効果を高めることができる。このような理由により光
触媒層の形成にはゾルーゲル法がよい。
【0015】なお、光触媒の効果を高める手段として、
上述したゾルーゲル法以外、またはこれと併用して光触
媒層の形成部分をブラスト処理などを利用してごく僅か
の梨地状仕上げに加工し梨地状処理部を設ければ、表面
積を高めることができ好ましい。
【0016】ところで、構成部材としてガラス容器や窓
ガラスまたガラス蓋などのようにガラス製品の場合、ガ
ラス端部には製造上からくる微細なクラックが発生して
おり、このクラックが起点となり機械的強度が著しく低
下するなどの問題があるが、この酸化チタンの光触媒層
を形成する際にこの微細なクラックの修復も兼ねること
ができ機械的強度を著しく高めることができるという、
付加的な効果も期待できる。このためミキサー、スピー
ドカッター、ジューサーなどのガラス容器や電磁調理器
のガラス蓋などに処理をすれば抗菌、防汚性の効果以外
に強度アップの効果が得られる。
【0017】一方、オーブントースターのガラス窓やコ
ーヒーメーカーなどのガラス容器、さらに電磁調理器の
天板の表面に処理をすると、調理中に100〜200℃
の温度に適宜さらされるため、抗菌や防汚性の効果はよ
り加速されることが期待できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例をミキサーに応
用した場合について図1に基づいて説明する。図1にお
いて、1は食材を入れるガラス容器で、セラミック素材
からなり、このガラス容器1の上層部の表面にはブラス
ト処理などを利用してごく僅かの梨地状処理部1aが設
けられている。この梨地状処理部1aは光触媒層1bが
形成される箇所の少なくとも一部に設けてあればよいも
のである。また光触媒層1bは透明な酸化チタンからな
り、梨地状処理部1aを含むガラス容器1の表面全体に
形成されている。この光触媒層1bは、チタンイソプロ
ピルアルコキシドを主成分とする処理液を準備し、この
処理液の中にガラス容器1をディップし、乾燥後、50
0℃で焼成することにより、ガラス容器1の内外表面の
全体に形成されるものである。2はガラス容器1を着脱
自在に載置しモータなどを内部に装着した本体であり、
本体2の中央付近には操作ボタン3が設置されている。
【0019】このようにして準備した本発明の実施例に
おけるミキサーと、光触媒層を形成していない従来のミ
キサー、および一般的な銀系無機抗菌剤をガラス容器に
コーティングしたものについて抗菌および防汚性の評価
を行った。
【0020】抗菌の評価方法は、ガラス容器1に大腸菌
の菌液を滴下したのち、減菌ポリエチレンフィルムをの
せて菌液とガラス容器1を密着させ、35℃で24時間
保存したのち生菌数を測定することにより行った。さら
に1年間ミキサーとして使用した後、同様の抗菌の評価
を実施し効果の持続性についても評価を行った。また防
汚性については一定期間使用したのち汚れ度合いを外観
にて評価した。
【0021】この結果、従来のミキサーのガラス容器で
は、生菌数は107以上であったが、本発明のミキサー
のガラス容器、および従来の抗菌剤をコーティングした
ものでは102〜103であった。しかし、1年間使用し
たのちの生菌数は、本発明のミキサーでは102〜103
と同様のレベルを維持したが、従来の抗菌剤をコーティ
ングしたものでは105以上にアップし効果の持続性は
得られなかった。
【0022】一方、防汚性については従来の光触媒層を
形成させてないもの、および従来の抗菌剤をコーティン
グしたものでは汚れ度合いが強く黄色味を呈している
が、本発明のガラス容器では透明性を維持したままであ
った。
【0023】このように本発明のミキサーでは抗菌およ
び防汚性の両方に効果が得れ、さらに効果の持続性にお
いても従来の抗菌剤に比較して著しい効果が得られた。
【0024】なお、参考のためにガラス容器1を10cm
より落下させガラス容器が割れるかどうか試験を行った
ところ、従来のものではn=10のうちn=3が割れた
が、本発明の実施例のものでは割れたものはn=0であ
り、機械的強度においても効果が得れた。
【0025】次に、本発明の第2の実施例をオーブント
ースターに応用した場合について図2に基づいて説明す
る。図2において、10は開閉自在な扉に設けたセラミ
ック素材からなる窓ガラスで、窓ガラス10の内外表面
の全体には酸化チタンによる光触媒層10aが形成され
ている。この光触媒層10aは第1の実施例と同様にし
て形成されたものである。なお、光触媒層10aの形成
の前に予め酸化ケイ素の透明な被膜をゾルーゲル法にて
形成させた。また光触媒層10aの形成時の焼成温度を
100℃〜600℃の範囲で変化をさせ種々の窓ガラス
を準備した。11は温度制御などを行う操作部である。
【0026】このようにして準備した本発明のオーブン
トースターと、光触媒層10aを形成していない従来の
オーブントースターについて、第1の実施例と同様の抗
菌および防汚性の評価を行った。
【0027】この結果、本発明のオーブントースターで
は抗菌および防汚性において、実施例1と同様な効果が
得られた。特に抗菌においては焼成温度が200℃以上
のものおいて効果が大で生菌数は少なかった。また防汚
性においては、使用中に200℃近い温度にさらされる
ため、第1の実施例のミキサーのガラス容器の汚れ度合
い以上の効果が得られ、ほとんど初期のガラス状態が維
持できた。なお、防汚性については焼成温度での差は抗
菌特性ほど顕著ではなかった。
【0028】なお、本発明の各実施例においては、ミキ
サーおよびオーブントースターについて説明したが、特
にこれに限定されるものではなく、スピードカッター、
オーブン、電磁調理器およびその他、ガラス基材を有す
る調理器でも同様の効果が得られる。また、光触媒層を
構成部材の表面全体に形成した場合を示したが、光触媒
層をガラス基材の一部のみ(例えば、内外表面の一方の
面、またはガラス容器の場合はその内面、あるいは開口
部周辺部のみ等)に形成してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
によれば、抗菌と防汚性の両方の特性を有し、なおか
つ効果の持続性のある、しかも強度アップがはかれた調
理器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるミキサーの外観
斜視図
【図2】本発明の第2の実施例におけるオーブントース
ターの外観斜視図
【符号の説明】
1 ガラス容器 1a 梨地状処理部 1b 光触媒層 10 窓ガラス 10a光触媒層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−106317(JP,A) 特開 昭56−78449(JP,A) 実開 平2−124421(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 36/02 F24C 14/00 F24C 15/00 F24C 15/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基材をチタンイソプロピルアルコ
    キシドを主成分とする処理液の中にディップし、乾燥
    後、焼成することにより、ガラス基材表面に透明な酸化
    チタンからなる光触媒層を形成し、太陽光等の紫外線に
    より殺菌作用をおこなう調理器。
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JP2003103075A (ja) * 2001-09-28 2003-04-08 Maruto Hasegawa Kosakusho:Kk 切断用具用保護カバー
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