JP3324314B2 - 加熱接合方法 - Google Patents

加熱接合方法

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JP3324314B2
JP3324314B2 JP31747994A JP31747994A JP3324314B2 JP 3324314 B2 JP3324314 B2 JP 3324314B2 JP 31747994 A JP31747994 A JP 31747994A JP 31747994 A JP31747994 A JP 31747994A JP 3324314 B2 JP3324314 B2 JP 3324314B2
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徳雄 吉田
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
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    • H05K3/3489Composition of fluxes; Methods of application thereof; Other methods of activating the contact surfaces
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加熱接合方法に関し、詳
しくは、半導体装置のアウターリードと半導体搭載基板
の導体回路との接合に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、二つの導体金属の接合面の間
にろう材を供給し、接触または近接状態に保持しなが
ら、加熱することによって接合する、いわゆるろう付け
法が行われている。このようなろう材としては、半田を
初めとして、金/シリコン共晶体、金/錫共晶体などの
いろいろなろう材が用いられている。しかしながら、こ
のような接合方法にあっては、フラックスを必要とし、
接合後洗浄しなければならないこと、また、接合部にフ
ラックスが含まれて空隙ができやすく、接合強度が弱く
なるなどの欠点がある。
【0003】以上の欠点に対処した接合方法として、ス
ポット溶接による方法が、特告平2−15975に電気
接点の接合方法として示されている。この方法は、図1
4に示すように、裏張り銀層20の形成された接点21
と台座22とを接触または近接状態に保ち、上下の電極
23より通電して接合部を加熱し、裏張り銀層20を溶
解させて接合する方法であって、噴霧器24によって水
などの液体25を霧状にして接合部周辺に吹きつけてい
ることを特徴としている。
【0004】このような方法によれば、霧状の液体25
が接合部を保護するので、接合部の濡れ性が良好に保た
れてきれいなフィレットが形成され、したがって、信頼
性の高い接合が成されるのである。また、フラックスを
用いていないので溶融して個化した接合部の金属内に空
隙ができにくく、したがって、強度の高い接合が成され
るのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
噴霧器を用いる従来例にあっては、加熱状態が長時間と
なりやすく、このため、絶縁基板上の導体金属とアウタ
ーリードなどの接合金属との接合には好適とは言い難い
ものである。なぜなら、長時間の加熱は、絶縁基板が樹
脂を用いた基板の場合には樹脂を劣化させるので、導体
金属の密着力および絶縁抵抗などの基板特性を損なう恐
れがある。また、セラミックスなどの耐熱性のある無機
基板であっても、熱による膨張収縮によって、導体金属
の密着力を劣化させることがあるためである。
【0006】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、絶縁基板に与
える熱影響を最小限にして絶縁基板を劣化させにくく
し、かつ、強度の高い接合が簡単確実に行われる加熱接
合方法の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明は、絶縁基板上の導体金属と接合金属と
の接合面を接触または近接状態に保持し、加熱すること
によって接合する加熱接合方法において、非酸化性の
ルコールの保護流体を接合部に供給して加熱し、このの
ち継続してアルコールの冷却流体を接合部に供給して冷
却することを特徴として構成している。
【0008】非酸化性の保護流体としては、アルコー
ル、シュウ三、蟻酸もしくは水などの液体または窒素、
水素、一酸化炭素、アルゴンもしくはヘリウムなどの気
体であって、不活性なものまたは還元性を有するものが
用いられる。また、冷却流体としても保護流体と同様な
液体または気体が用いられるが、液体であって、気化熱
の大きいものが特に好ましい。
【0009】請求項1記載の発明は、保護流体および冷
却流体として、ともにアルコールを供給することを特徴
として構成している。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、保護流体としてアルコール蒸気を供給し、
冷却流体として霧状のアルコールを供給することを特徴
として構成している。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、液状の保護流体を接合部を加熱するための
加熱ツールによって気化させ、蒸気にして供給すること
を特徴として構成している。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、溝が形成された接合金属の接合面に、液状
の保護流体を供給することを特徴として構成している。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、保護流体または冷却流体を含ませたスポン
ジ状の含浸体を圧縮し、流れだした保護流体または冷却
流体を供給することを特徴として構成している。
【0014】なお、スポンジ状の含浸体としては、スポ
ンジまたは種々の繊維から形成されるマット状のものな
ど、内部の空隙に流体を保持し、かつ、圧縮できるもの
であればよい。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、接合面と反対側の絶縁基板面または絶縁基
板よりはみ出した接合金属の部分に含浸体を配すること
を特徴として構成している。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項1記載の発
明において、対向させて配設される接合部を、この接合
部に近接させたそれぞれの加熱ツールで一括して加熱す
るとともに、対向する接合部の間に保護流体または冷却
流体を供給することを特徴として構成している。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項1ないし
記載のいずれかの請求項に記載の発明において、接合金
属の接合面に共晶合金の少なくとも一成分となる金属層
を形成するとともに、導体金属の接合面に共晶合金の前
記の少なくとも一成分とは異なる残りの金属層を形成
し、これらの接合金属と導体金属とを接合することを特
徴として構成している。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明では、接合部が非酸化性の
保護流体で覆われて保護された状態で加熱接合されるの
で、接合部の金属表面が酸化されず良好な濡れ性を保持
して接合される。したがって、良好なフィレットが形成
され接合強度の高い接合が成される。また、濡れ性が良
いことからフラックスを省略または最小限とすることが
できる。
【0019】そして、継続して接合部が冷却されるの
で、絶縁基板に対する熱影響が必要最小限に押さえられ
る。
【0020】請求項1記載の発明では、、アルコールに
よる保護作用とともに還元作用が働き、接合部の金属表
面が酸化されず良好な濡れ性を保持して接合される。ま
た、アルコールの気化によって冷却される。
【0021】請求項2記載の発明では、アルコール蒸気
によって、液状のアルコールよりも、より一層接合部の
金属表面が酸化されずに接合され、また、アルコールの
気化によって冷却されるとともに、霧状のアルコールが
接合部全体によく行き渡って冷却される。
【0022】請求項3記載の発明では、保護流体を気化
させるための熱源に、接合部を加熱するための加熱ツー
ルが利用されている。
【0023】請求項4記載の発明では、接合金属の接合
面に形成された溝内に液状の保護流体が供給されるの
で、接合面に十分な保護流体が供給される。
【0024】請求項5記載の発明では、含浸体を圧縮
し、この含浸体に保持されている保護流体または冷却流
体を、含浸体の圧縮量に対応して流出させ、供給してい
る。
【0025】請求項6記載の発明では、接合面の反対側
の絶縁基板の面または絶縁基板よりはみ出した接合金属
の部分に含浸体を配して、この部分に保護流体または冷
却流体を供給している。したがって、加熱される部分の
裏側をも酸化防止または冷却することができる。
【0026】請求項7記載の発明では、対向させて配設
される接合部を一括して加熱することによって、保護流
体および冷却流体が対向する接合部上に配される加熱ツ
ール間に挟まれ、この位置に保持されやすくなる。
【0027】請求項8記載の発明では、共晶金属の異な
る共晶成分が、それぞれ導体金属と接合金属とに別々の
金属層として形成されている。そして、導体金属と接合
金属とが接触または近接状態で加熱されることによっ
て、両共晶成分が溶融しあって、共晶して接合してい
る。共晶合金を別々の金属層として形成するので安価で
ある。
【0028】
【実施例】本発明の一実施例を以下に添付図を参照して
説明する。
【0029】図1は、この実施例の加熱接合方法の工程
を示す説明図である。また、この図は接合する絶縁基板
1および導体金属2などの断面を概略示している。
【0030】この実施例の加熱接合方法は、絶縁基板1
上の導体金属2と、接合金属3との接合面を接触または
近接状態に保持し、加熱することによって接合が成され
る方法である。
【0031】図1において、(A)は接合前、つまり絶
縁基板1上の導体金属2と、外部へのリード端子となる
接合金属3との接合面を接触または近接状態に保持し、
これから加熱しようとしている状態を示している。この
状態では、加熱ツール5はオフになっている。そして、
この状態で、導体金属2と接合金属3との接合部の周囲
に、非酸化性の保護流体4を供給している。次に、
(B)に示すように、加熱ツール5をオンとして通電
し、加熱すると、保護流体4は蒸気の状態または加熱状
態の流体4aとなって接合部を覆って保護している状態
となる。このような状態で、導体金属2と接合金属3と
が接合される。なお、保護流体4を供給し続けることが
好ましく、接合部の保護がより完全な状態で接合が成さ
れる。(C)は接合後に加熱ツール5をオフとして接合
部を冷却している状態を示している。継続して冷却流体
6を供給して冷却するのである。
【0032】また、この図に示す加熱ツール5として
は、常に一定の温度に保持されるコンスタントヒーター
と、通電時に必要温度に上昇すパルスヒーターとがあ
り、この図に示す場合はパルスヒーターを用いている。
コンスタントヒーターを用いる場合は、(C)の状態に
おいて、加熱ツール5を上昇させておくようにするとよ
い。
【0033】非酸化性の保護流体4としては、アルコー
ル、シュウ酸、蟻酸もしくは水などの液体または窒素、
水素、一酸化炭素、アルゴンもしくはヘリウムなどの気
体であって、不活性なものまたは還元性を有するものが
用いられる。また、冷却流体6としても保護流体4と同
様な液体または気体が用いられるが、液体であって、気
化熱の大きいものが特に好ましい。したがって、保護流
体4には接合部の保護の観点から、また冷却流体6には
冷却の観点から選ばれた異なる流体を用いることが、接
合部の保護および冷却の効率を最大とする点から好まし
い。しかし、同じものであっても実用上大きな問題もな
く接合が成され、また、このようにした方が装置構成を
簡単にできる利点がある。
【0034】たとえば、保護流体4と冷却流体6とに、
同じアルコールを用い、アルコール蒸気の還元作用を利
用して、接合部の金属表面の酸化を確実に抑えるととも
に、アルコールの気化によって冷却も効率よく行うこと
ができる。
【0035】以上に説明した構成の方法によれば、接合
部が外気から遮断されて酸化されず濡れ性がよいので、
加熱によって溶融した金属は導体金属2と接合金属3と
の表面によくなじんで広がることができる。このため、
良好なフィレット18が形成され、接合強度が高く、接
合信頼性の高い接合が成されるのである。また、継続し
て接合部が冷却されるので、絶縁基板1に対する熱影響
が必要最小限に押さえられる。したがって、絶縁基板1
を構成している樹脂が劣化しにくく、基板性能を損なう
ことがないのである。また、絶縁基板1がセラミックス
などの無機基板であっても、加熱膨張収縮による導体金
属2の密着力の低下が少ないのである。
【0036】さらに、濡れ性が良いことから、フラック
スを省略または最小限とすることができる。したがっ
て、フラックスを使用することの欠点を排除することが
できる。つまり、フラックスがあると、接合時に溶融し
た金属内にフラックスが含まれることによって空隙が形
成され、接合強度が低下しやすいが、このような空隙が
少なくなるために、さらに接合強度の高い接合を行うこ
とができる。また、フラックスを塗布する必要がないの
で、工程も簡単になる。
【0037】したがって、この発明は、熱に弱い絶縁基
板1上の導体金属2と接合金属3との接合に好適な加熱
接合方法となっている。
【0038】導体金属2と接合金属3との接合において
は、接合面にろう材などを介して行うことができるが、
以下の図2に示すようにしてより簡単に行うことができ
る。
【0039】図2は、導体金属2および接合金属3の詳
細を示す斜視図である。この図に示すように、接合金属
3の接合面には共晶合金の少なくとも一成分となる金属
層7として、錫めっき層が形成されている。なお、実際
には接合金属3の側面にも錫めっき層が形成される。ま
た、導体金属2の接合面には共晶合金の前記の少なくと
も一成分とは異なる残りの金属層8として、金がめっき
されている。なお、導体金属2は銅であって、表面にニ
ッケルがめっき層が施され、このニッケルの上に金がめ
っきされるものである。
【0040】これらの接合金属3と導体金属2とを、接
触させた状態で加熱加圧することにより、金と錫とが溶
け合って共晶合金となり、接合されるのである。
【0041】この時の製造条件としては、保護流体4お
よび冷却流体6としてエタノールを用い、加熱温度35
0℃、加熱時間(加熱ツール5の通電時間)2秒、加圧
力150gf/箇所で行っている。なお、加圧力150gf
/箇所とは、一箇所の接合金属3に対する加圧力が15
0gfであると言う意味である。また、接合金属3は寸法
が幅0.3mm、高さ0.15mm、ピッチ0.3mmの銅合
金である。
【0042】なお、冷却流体としては、エタノールの他
にメタノール、ブタノールなどの液状アルコールが用い
られ、接合金属3は銅合金の他に、鉄系合金、42アロ
イなどの一般的なリード端子用金属を使用することがで
きる。
【0043】図12は上記した条件に従って接合された
接合部を模式的に描いた断面図を示している。また、図
13は上記の製造条件において、アルコールを全く供給
しない比較例の同様な断面図を示している。また、図1
2に対応する実際の顕微鏡断面写真を図14に、図13
に対応する顕微鏡断面写真を図15に示している。
【0044】図13に示すように、本実施例において
は、導体金属2と接合金属3との濡れ性がよいので、両
側にきれいな形状のフィレット18が形成されている。
これに対して図14は、濡れ性が悪く、フィレット18
の形状が非常に悪いために接合がうまく行われず、隙間
18aができている。
【0045】なお、共晶合金の少なくとも一成分となる
金属層7として、錫の代わりに、鉛またはインジュウム
などを用い、共晶合金の前記の少なくとも一成分とは異
なる残りの金属層8としては、金の代わりに、それぞれ
銀または錫などを用いることができる。
【0046】以上のように構成することによって、ろう
材を供給することなく接合ができるので、簡単な装置で
接合を行うことができるのである。
【0047】以下に図3ないし図5を参照し、保護流体
4または冷却流体6の具体的な供給方法について説明す
る。
【0048】図3は保護流体4としてアルコール蒸気を
供給し、冷却流体6として霧状のアルコールを供給する
装置を概略示す断面図である。
【0049】この図において、9は霧状のアルコールを
供給する供給管であり、10はこの供給管9を加熱する
アルコール用ヒーターである。供給管9は加熱ツール5
を包み込むように湾曲し、複数本の供給管9を配設する
ことが好ましい。または、断面を偏平な管として、複数
本分をまとめたような効果を奏するように形成すること
もできる。
【0050】接合時に接合用の加熱ツール5をオンにし
ている状態では、アルコール用ヒーター9もオンにして
供給管9を通過する霧状のアルコールを加熱し、アルコ
ール蒸気としている。したがって、加熱して接合しよう
とするときには、アルコールが温度の高い蒸気となっ
て、接合部の温度上昇が容易に行われる。
【0051】そして、接合に必要な一定時間の加熱が終
われば、加熱ツール5およびアルコール用ヒーター9を
オフとし、霧状のアルコールを供給して冷却する。な
お、加熱ツール5の上方よりも別な供給口より霧状のア
ルコールを、保護流体4または冷却流体6として供給し
ている。
【0052】この図3に示す装置によれば、接合時に高
温度で活性化されたアルコール蒸気によって、酸化を確
実に防止し、冷却時には霧状の低温のアルコールによっ
て、冷却の効率がよく、また、霧状のアルコールが接合
部全体によく行き渡って全体が確実に冷却される。ま
た、供給管9を湾曲させているので、この湾曲させた内
部に保護流体4または冷却流体6が保持されやすくなっ
ている。このため保護または冷却の効率がよくなってい
る。
【0053】図4は、接合部を加熱するための加熱ツー
ル5によって、保護流体4を気化させて蒸気にして供給
しようとするものである。また、図5は、広い部分に保
護流体4を気化させて行き渡らせるようにした装置を示
している。なお、保護流体4としてはアルコールなどの
ように、気化した状態で接合部の酸化を防ぐような流体
を用いることができる。以下アルコールを例に説明す
る。
【0054】図4において、11は接合用の加熱ツール
5の上部に設けられたアルコールの溜め部であり、12
は加熱ツール5によって気化させられたアルコール蒸気
の吐出口である。この吐出口12は、吐出されるアルコ
ール蒸気が接合部を覆う方向に向けて形成されている。
したがって、この図の装置によれば、接合用の加熱ツー
ル5のオンに対応してアルコール蒸気が吐出され、オフ
に対応して液体のアルコールが吐出される。
【0055】図5の装置においては、加熱ツール5より
延設された金属製の網線13の上にアルコールを供給
し、気化させるようにしたものである。この装置によれ
ば、網線13の広い面積でアルコールが気化し、広い接
合部全体の酸化を防ぐことができる。また、網線13を
介して加熱ツール5の熱を接合金属3に伝えているの
で、多数の接合金属3に同時に網線13が接触し、確実
に加熱することができる。
【0056】以下に図6を参照して接合金属3の接合面
の形状について説明する。この図は、導体金属2および
接合金属3の要部を示す斜視図である。
【0057】この図において、14は接合金属3の接合
面に形成された溝を示している。導体金属2と接合金属
3とは接合時に接触または近接状態に保持されるが、こ
のような溝14を接合金属3に形成しておき、液状の保
護流体4を接合部に供給することによって、この溝14
を通して保護流体4が接合面全体に十分に行き渡るよう
になる。したがって、フラットな接合面のものよりも、
接合面の酸化をよりよく抑えて接合することができるよ
うになり、接合信頼性を向上させることができる。
【0058】以下に図7ないし図9を参照し、前述の図
3ないし図5の方法とは異なる保護流体4または冷却流
体6の供給方法について説明する。これらの図は、絶縁
基板1および接合金属3などの概略断面を示している。
【0059】図7において、15はスポンジ状の含浸体
であって、耐熱性のある合成樹脂製のスポンジ、または
ステンレス鋼等の金属繊維をマット状に形成したものな
どが使用される。また、絶縁基板1は熱硬化性のポリイ
ミド樹脂などを用いて形成される半導体搭載用の基板で
あって、周囲に半導体チップ17とワイヤーボンデング
によって接続される導体金属2が、端子回路として並設
されているものである。
【0060】以上の含浸体15に、保護流体4を含ま
せ、絶縁基板1の中心部の接合金属3の間に配し、この
含浸体15を上方より加圧板16を介して圧縮すること
によって、保護流体4を流出させて導体金属2とアウタ
ーリードとなる接合金属3との接合部に供給することが
できる。このとき、同時に加熱ツール5を接合に必要な
時間オンにして加熱加圧する。そして、加熱ツール5が
オフの冷却においても、冷却流体6を含浸させた含浸体
15を圧縮して、冷却流体6を流出させて接合部に供給
し接合部を冷却する。
【0061】なお、保護流体4と冷却流体6とに同じ流
体、たとえばアルコールなどを用いることによって、含
浸体15を途中で取り替える必要がなくなるので、製造
工程が簡単になる。
【0062】以上のような含浸体15によって、保護流
体4または冷却流体6を含浸体15の圧縮量に対応させ
て流出させ、供給することができる。したがって、簡単
な装置の構成で保護流体4または冷却流体6を供給量を
コントロールしながら供給することができるようにな
る。
【0063】図8は以上のようにして、導体金属2と接
合金属3とを接合したのち、半導体チップ17を搭載
し、ワイヤーボンドして導体金属2に接続した状態の断
面図を示している。このあと樹脂封止して半導体パッケ
ージを完成させることができる。
【0064】図9は絶縁基板1よりはみ出した接合金属
3の裏側の部分に、含浸体15を配した状態を示してい
る。また、図示しないが、接合面の反対側の絶縁基板1
の面にも含浸体15を配することもできる。さらに、絶
縁基板1よりはみ出した接合金属3の裏側の部分と接合
面の反対側の絶縁基板1の面との両方に含浸体15を配
すこともできる。このように含浸体15を配すことによ
って、加熱される部分の裏側をも酸化防止または冷却す
ることができるものである。
【0065】以下に、図10または図11を参照して、
接合部分が多数ある場合について説明する。図10は対
向する二辺に、図11は四辺に接合部分がある場合を示
し、それぞれ(A)断面図は、(B)は平面図を示して
いる。
【0066】これらの図に示すように、接合部を覆うよ
うに加熱ツール5を配置することによって、絶縁基板1
上に対向した状態で配設される接合部を、この接合部の
上方に近接させた加熱ツール5によって、一括して加熱
することができる。そして、保護流体4および冷却流体
6が、対向する位置にある加熱ツール5間に挟まれるの
で、保護流体4および冷却流体6は挟まれた位置に保持
されやすくなる。このため、接合部がより酸化されにく
く、また、冷却がより効率よく行われる。
【0067】特に、図11の場合は、周囲が加熱ツール
5に囲まれたいるので、この囲まれた中により安定して
保持されるようになる。
【0068】以上に説明したように、この実施例では、
保護流体4によって加熱接合時の接合部の酸化を保護し
ているので、接合される金属の濡れ性が良好に保持され
て接合されるものである。したがって、接合される金属
が加熱によって溶融しているろう材などによってよく濡
れて良好なフィレット18が形成され、信頼性の高い接
合が成されるのである。また、冷却流体6によって継続
して冷却するので、絶縁基板1に対する熱影響が最少に
コントロールされ、絶縁基板1の性能劣化が少ないた
め、熱に弱い絶縁基板1に好適な加熱接合方法になって
いるのである。
【0069】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、接合部が保護流
体によって加熱接合時の酸化から保護され、良好な濡れ
性を保持しているので、良好なフィレットが形成され
る。したがって、接合強度が強く、接合信頼性の高い接
合が成される。また、濡れ性が良いことから、フラック
スを省略または最少限とすることができる。このため、
フラックスが原因となって接合時に溶融した金属内に形
成される空隙がなくなり、さらに接合強度の高い接合を
行うことができる。
【0070】その上、継続して接合部が冷却されるの
で、絶縁基板に対する熱影響が必要最少限に押さえられ
る。したがって、熱に影響されやすい導体金属の密着力
などの基板性能を損なうことがない。
【0071】したがって、この発明は絶縁基板上の導体
金属と接合金属との接合に好適な加熱接合方法となって
いる。
【0072】請求項1記載の発明は、アルコールの還元
作用を利用して接合部の金属表面の酸化を確実に抑える
ことができるとともに、アルコールの気化によって冷却
も効率よく行われる。
【0073】請求項2記載の発明は、アルコール蒸気に
よって、請求項1記載の発明より一層接合部の金属表面
の酸化を確実に抑えるとともに、霧状のアルコールが接
合部全体によく行き渡ってより確実に冷却することがで
きる。
【0074】請求項3記載の発明は、保護流体を気化さ
せるための熱源に、接合部を加熱するための加熱ツール
が利用され、保護流体の気化を簡単な装置構成で行うこ
とができる。
【0075】請求項4記載の発明は、接合金属の接合面
に形成された溝を通して保護流体が接合面に十分に行き
渡るので、接合面の酸化をよりよく抑えて接合すること
ができる。
【0076】請求項5記載の発明は、保護流体または冷
却流体を含浸体の圧縮量に対応させて流出させて供給す
ることができる。したがって、簡単な装置の構成で保護
流体または冷却流体を供給量をコントロールして供給す
ることができる。
【0077】請求項6記載の発明は、接合面の反対側の
絶縁基板の面、または絶縁基板よりはみ出した接合金属
の部分に、保護流体または冷却流体を供給できる。した
がって、加熱される部分の裏側をも酸化防止または冷却
することができる。
【0078】請求項7記載の発明は、対向して配設され
る接合部を一括して加熱することによって、保護流体お
よび冷却流体が対向する位置にある加熱ツール間に挟ま
れるので、この挟まれた位置に保持されやすくなる。こ
のため、保護流体の接合部がより酸化されにくく、ま
た、冷却がより効率よく行われる。
【0079】請求項8記載の発明は、ろう材を供給する
ことなく、ろう付け接合ができるので、簡単な装置で安
価に確実に接合がすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の工程を示す説明図であり、
(A)は接合前の断面図、(B)は加熱時の断面図、
(C)は冷却時の断面図を概略示している。
【図2】同上実施例の導体金属および接合金属を示す斜
視図である。
【図3】同上実施例の保護流体または冷却流体の供給装
置を概略示す断面図である。
【図4】同上の別の供給装置を概略示す断面図である。
【図5】同上の別の供給装置を概略示す断面図である。
【図6】同上実施例の導体金属および接合金属の要部を
示す斜視図である。
【図7】同上実施例の保護流体または冷却流体の供給方
法を説明する断面図である。
【図8】同上実施例によって完成した半導体パッケージ
を示す断面図である。
【図9】同上実施例の保護流体または冷却流体の供給方
法を説明する断面図である。
【図10】同上の別の供給方法を説明する説明図であっ
て、(A)は断面図を、(B)は平面図を示している。
【図11】同上の別の供給方法を説明する説明図であっ
て、(A)は断面図を、(B)は平面図を示している。
【図12】同上実施例のフィレットを示す断面図であ
る。
【図13】比較例のフィレットを示す断面図である。
【図14】図12の断面図に対応する顕微鏡断面写真で
ある。
【図15】図13の断面図に対応する顕微鏡断面写真で
ある。
【図16】従来例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 導体金属 3 接合金属 4 保護流体 5 加熱ツール 6 冷却流体 7 金属層 8 金属層 9 供給管 10 アルコール用ヒーター 11 溜め部 12 吐出口 13 網線 14 溝 15 含浸体 16 加圧板 17 半導体チップ 18 フィレット 20 裏張り銀層 21 接点 22 台座 23 電極 24 噴霧器 25 液体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−145192(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/32 H05K 3/34 B23K 1/20 B23K 31/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上の導体金属と接合金属との接
    合面を接触または近接状態に保持し、加熱することによ
    って接合する加熱接合方法において、非酸化性のアルコ
    ールの保護流体を接合部に供給して加熱し、こののち継
    続してアルコールの冷却流体を接合部に供給して冷却す
    ることを特徴とする加熱接合方法。
  2. 【請求項2】 保護流体としてアルコール蒸気を供給
    し、冷却流体として霧状のアルコールを供給することを
    特徴とする請求項1記載の加熱接合方法。
  3. 【請求項3】 液状の保護流体を接合部を加熱するため
    の加熱ツールによって気化させ、蒸気にして供給するこ
    とを特徴とする請求項1の加熱接合方法。
  4. 【請求項4】 溝が形成された接合金属の接合面に、液
    状の保護流体を供給することを特徴とする請求項1記載
    の加熱接合方法。
  5. 【請求項5】 保護流体または冷却流体を含ませたスポ
    ンジ状の含浸体を圧縮し、流れ出した保護流体または冷
    却流体を供給することを特徴とする請求項1の加熱接合
    方法。
  6. 【請求項6】 接合面と反対側の絶縁基板面または絶縁
    基板よりはみ出した接合金属の部分に含浸体を配するこ
    とを特徴とする請求項5記載の加熱接合方法。
  7. 【請求項7】 対向させて配設される接合部を、この接
    合部に近接させたそれぞれの加熱ツールで一括して加熱
    するとともに、対向する接合部の間に保護流体または冷
    却流体を供給することを特徴とする請求項1記載の加熱
    接合方法。
  8. 【請求項8】 接合金属の接合面に共晶合金の少なくと
    も一成分となる金属層を形成するとともに、導体金属の
    接合面に共晶合金の前記の少なくとも一成分とは異なる
    残りの金属層を形成し、これらの接合金属と導体金属と
    を接合することを特徴とする請求項1ないし記載のい
    ずれかの請求項に記載の加熱接合方法。
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