JP3323644B2 - 連続鋳造用タンディシュへの溶鋼注入方法 - Google Patents

連続鋳造用タンディシュへの溶鋼注入方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造用タンディシ
ュへの溶鋼注入方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造に際しては、周知のごとく
バッファー機能を有する容器、即ちタンディシュ内へ複
数取鍋から交互に溶鋼を注入し、このタンディシュから
連続鋳造鋳型へ溶鋼を注入して連続鋳造するものであ
る。しかして、上記のごとく取鍋からタンディシュ内へ
の溶鋼注入末期においては、取鍋底部の溶鋼注入ノズル
の上部の溶鋼層で渦流が発生し、溶鋼表面に浮遊するス
ラグ層の一部が渦流に巻き込まれて溶鋼とともにタンデ
ィシュへ注入され、鋼製品の品質欠陥の原因となる。こ
のようにスラグを混入した溶鋼が溶鋼注入ノズルに位置
すると、電磁式スラグ流出検知器でスラグを検知し、こ
れに基づきノズルを閉めることが特開昭56−1226
56号、特開平5−277686号に開示されている。
このようなスラグの検出は、一般に2個のコイルを上ノ
ズル外周に配置し、一方のコイルに交流電流を付与して
磁界を発生させ、上ノズル内の溶鋼流にスラグが混入す
ると、コイル内部の透磁率が変化するために、他方のコ
イルに誘導起電力が発生する。この起電力を検出するこ
とによってスラグを検知するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、取鍋か
らのスラグ流出は溶鋼注入末期に溶鋼注入ノズル上部の
溶鋼層に渦流が発生し、溶鋼表面に浮遊しているスラグ
が渦流に引き込まれ溶鋼とともにタンディシュへ注入さ
れる取鍋の残溶鋼量が多いときから少なくなるまで、径
が小さく鋭利な形状をした溶鋼渦流が長時間発生するた
め、これにともない少量のスラグが流出しつづける。こ
の間の溶鋼流出量にしめるスラグ流出量の比は、ほぼ一
定である。次に、溶鋼残量が非常に少なくなると渦流の
径は急激に大きくなり、溶鋼流出量にしめるスラグ流出
量の比は急激に上昇する。
【0004】ところが、上記のごとく取鍋の残溶鋼量が
多いときから少なくなるまで流出量の比がほぼ一定であ
ると、前記スラグ検出器コイル内の急激な透磁率の変化
がないためスラグ流出検知はできず、一方、多量のスラ
グが巻き込まれると急激な透磁率の変化が発生してスラ
グを検知するため、少量のスラグを巻き込んだ溶鋼のタ
ンディシュへの流出(注入)が多量のスラグが巻き込ま
れ検知されるまで長時間続くことになり、スラグの混入
による鋼製品の品質を著しく低下させる課題がある。本
発明はこのような課題を有利に解決するためなされたも
のであり、長時間少量のスラグ流出を確実に防止し、溶
鋼の注入がほとんど終了しスラグが溶鋼注入ノズル位置
に達したときスラグを検出し、これに基づき溶鋼注入ノ
ズルを閉めることによってスラグのタンディシュへの流
出を抑止することを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記のような課題を解決
した本発明は、取鍋から溶鋼をタンディシュへ注入して
連続鋳造するに際し、取鍋内残溶鋼量と溶鋼注入量との
関係を示すグラフ上において溶鋼渦流を発生させない領
域を予め調査して制御器に入力しておき、取鍋内残溶鋼
量を常時測定しつつ取鍋からの溶鋼注入末期に制御器か
らの指示により上記領域内に入るまで溶鋼注入量を絞る
ことで検出不可能な少量スラグの溶鋼への混入を防止
し、次いで、取鍋内スラグ層の降下にともない取鍋の溶
鋼注入ノズル位置で該スラグを検知し、この結果に基づ
き溶鋼注入ノズルを閉めることを特徴とする連続鋳造用
タンディシュへの溶鋼注入方法を要旨とするものであ
【0006】
【作用】本発明等は、取鍋注入末期の溶鋼渦流発生に
及ぼす取鍋内残溶鋼量と、溶鋼注入量の影響を水モデル
を用いて定量的に調査した。その結果図3に示すごと
く、取鍋内残溶鋼量と溶鋼注入量との関係を示すグラフ
上において、注入最後まで溶鋼渦流を発生させない領域
があることを見出した。しかして図3の渦流発生限界ラ
インの左下領域内に注入量を絞ることにより、注入最後
まで溶鋼渦流によるスラグ流出を防止し、かつ注入最後
に例えば電磁式スラグ流出検知器の検知コイルを取り付
けた取鍋底部の注入ノズル内を流れる流体を、溶鋼から
スラグへ一気に変化させることことが可能となり、この
ときノズル内の透磁率が急激に変化するため、スラグ流
出検知が可能となり、この信号を基にノズルを閉める。
これによって確実にスラグ流出を防止することができ
る。
【0007】この絞り注入+電磁式スラグ流出検知器の
組み合わせでスラグ混入量は大幅に低減し、かつスラグ
早期検知性は大幅に向上する。もし何らかの理由で注入
量が図3の渦流発生限界ラインの右上の領域に入っても
注入最後(残溶鋼量3t以下)に注入量を3t/分以下
に絞れば前述したものと近い効果が得られる。なお渦流
発生限界ラインは取鍋底の形状やスライディングノズル
プレート位置の関係で若干の変化が生ずるので、設備仕
様毎にこれらの関係を把握しておくことが好ましい。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例をあげる。図1におい
て、取鍋1内に転炉(図示せず)から出鋼し、表面に浮
遊スラグ2の層を有する溶鋼3を満たしてこれを連続鋳
造用タンディシュ4へ位置せしめる。次に、取鍋1の溶
鋼注入ノズル5の上プレート6及び下プレート7からな
るノズル開閉装置を開き、ロングノズル8を介してタン
ディシュ4内へ溶鋼3を注入し、タンディシュ4の下部
に連設した連続鋳造鋳型(図示せず)へ溶鋼3を注入し
て連続鋳造するに際し、取鍋1からの溶鋼注入末期の溶
鋼注入ノズル5の上部の溶鋼3に渦流が発生し、電磁式
スラグ流出検知器で検出不可能な少量のスラグ2を巻き
込むような溶鋼3の層厚(溶鋼量)と順次溶鋼量減少に
ともなう渦流発生を抑止することのできる溶鋼注入量
(溶鋼注入減量)を予め制御器9へ入力しておき、ロー
ドセル10により取鍋1内の溶鋼3の量を常時計測し、こ
の結果を制御器9へ導いて溶鋼注入末期に至り渦流の発
生する溶鋼量になったとき、制御器9から渦流発生を抑
止できる通常の溶鋼注入量から減少溶鋼注入量に調整す
るように油圧ユニット11へ指示して下プレート7を移動
(スライド)させ、ノズルの面積を縮小せしめて溶鋼注
入量を減少し、渦流を確実に抑止してスラグ2を巻き込
みによるタンディシュ4への注入(排出)を抑止しつつ
鋳造する。そして、取鍋1内の溶鋼3の注入が終了しス
ラグ2がノズル5位置へ降下すると、検知器12によりス
ラグ2を検知し、この結果を制御器9へ導き制御器9か
ら油圧ユニット11へノズル5の閉塞を指示し、下プレー
ト7を移動してノズル5を閉にする。このようにしてス
ラグ2のタンディシュ4への排出を抑止しつつ溶鋼3の
注入を終了したならば取鍋1を移動させ、新たな溶鋼を
満たした取鍋を位置させ上記のごとく溶鋼の注入を施
す。
【0009】次に、本発明方法の操業例を比較例ととも
に挙げる。 操業例 一般に用いられている容量250tの取鍋にC:0.04%、M
n:0.25%、P:0.01%、S:0.01%、SolAl :0.04
%、残Fe及びその他不純物から1560℃の溶鋼をタンディ
シュへ12t/分で注入し、鋳片(巾1000mm、厚み245 mm)
を連続鋳造し、溶鋼注入末期の取鍋内溶鋼残留量が13t
(層厚180 mm)になったとき、溶鋼注入量を10t/分に減
少せしめ溶鋼注入ノズル上部の溶鋼渦流を抑止しつつ鋳
造し、以降取鍋内溶鋼が無くなるまで順次注入量を減少
せしめ最少量注入量3t/分まで減少し、溶鋼残留量が0
になったときスラグを検知してノズルを閉にした。
【0010】このように連々鋳(取鍋交換による連続鋳
造)を施したところ、図2に示すごとくタンディシュ内
の溶鋼表面に浮遊するスラグ層厚は僅かであり、鋳造後
通常工程で連続熱間圧延−冷間圧延−連続焼鈍−調質圧
延によって0.25mm厚のブリキ原板を製造したところ、取
鍋当りの溶鋼歩留り99.9%、スラグ混入の原因による表
面疵等品質欠陥での製品格落率は0.11%と優れた効果を
もたらした。
【0011】比較例 上記実施例と同条件の溶鋼注入量を12t/分で注入して連
続鋳造し、溶鋼注入ノズル位置で溶鋼の渦流陥没部が大
になり巻き込みスラグを検知してノズルを閉にし連々鋳
を施したところ、図2に示すごとくタンディシュ内の溶
鋼表面に浮遊するスラグ層厚は、本発明方法(操業例)
に比べ極端に大きくなり取鍋当りの溶鋼歩留り99.5%、
ブリキ原板に加工した製品格落率0.68%と大幅格落し
た。
【0012】
【発明の効果】本発明方法によりスラグ流出を確実に防
止し、かつ溶鋼を確実に注ぎきれるため鋳片の品質が大
幅に向上し、しかも溶鋼歩留りも大幅に向上させること
ができる。また本発明方法は操業上大きな負荷を要する
ことがないうえに新たな付帯装置を必要としないので、
工業的規模で容易にかつ確実にできる等の優れた効果が
得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一例を説明するための一連装置の
側面図である。
【図2】本発明方法の操業例と比較例による連続鋳造回
数とタンディシュ内溶鋼表面のスラグ層厚を示す図表で
ある。
【図3】本発明方法による渦流発生限界ラインを示す図
表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾島 将 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵 株式会社名古屋製鐵所内 (56)参考文献 特開 平5−329624(JP,A) 特開 平5−277686(JP,A) 特開 昭55−117549(JP,A) 特開 平3−281060(JP,A) 特開 平7−9096(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/18 B22D 11/10 B22D 11/16 104

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取鍋から溶鋼をタンディシュへ注入して
    連続鋳造するに際し、取鍋内残溶鋼量と溶鋼注入量との
    関係を示すグラフ上において溶鋼渦流を発生させない領
    域を予め調査して制御器に入力しておき、取鍋内残溶鋼
    量を常時測定しつつ取鍋からの溶鋼注入末期に制御器か
    らの指示により上記領域内に入るまで溶鋼注入量を絞る
    ことで検出不可能な少量スラグの溶鋼への混入を防止
    し、次いで、取鍋内スラグ層の降下にともない取鍋の溶
    鋼注入ノズル位置で該スラグを検知し、この結果に基づ
    き溶鋼注入ノズルを閉めることを特徴とする連続鋳造用
    タンディシュへの溶鋼注入方法。
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JP5047855B2 (ja) * 2008-03-28 2012-10-10 黒崎播磨株式会社 スライディングノズル装置の停止制御方法及びそれに使用されるプレート
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JP2020007419A (ja) * 2018-07-04 2020-01-16 Dic株式会社 ポリエステルポリオールの中和物、樹脂組成物、およびポリエステルポリオールの中和物の製造方法

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