JP3322988B2 - 電解水生成装置 - Google Patents
電解水生成装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱交換機能を備えた電
解水生成装置に関し、例えば水などの液体(以下、被電
解液または原水という)を電気分解することにより酸性
電解水とアルカリ性電解水に分離したり、あるいは単に
水などの液体を電気分解してイオン水を製造するための
電解水生成装置に関する。さらに詳しくは、電解水生成
器と熱交換器とからなり、これらの構成部品を汎用化し
て共用することにより、必要に応じて原水および/また
は電解水を冷却および/または加熱したり、さらに電解
能力(吐出量)や電解槽の大きさ等の諸条件を変更でき
る電解水生成装置に関する。
解水生成装置に関し、例えば水などの液体(以下、被電
解液または原水という)を電気分解することにより酸性
電解水とアルカリ性電解水に分離したり、あるいは単に
水などの液体を電気分解してイオン水を製造するための
電解水生成装置に関する。さらに詳しくは、電解水生成
器と熱交換器とからなり、これらの構成部品を汎用化し
て共用することにより、必要に応じて原水および/また
は電解水を冷却および/または加熱したり、さらに電解
能力(吐出量)や電解槽の大きさ等の諸条件を変更でき
る電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】飲料水を電気分解して得られるアルカリ
性電解水には、飲料水中に含まれるカルシウムCa、ナ
トリウムNa、マグネシウムMg、カリウムKなどのミ
ネラル分が陽イオンとして存在することから、これを飲
料用として用いると、胃腸内の異常醗酵や消化不良、下
痢、胃酸過多などを抑制するという医療効果がある。一
方、アルカリ性電解水の製造時に同時に得られる酸性電
解水は、アストリンゼント作用により皮膚を引き締める
効果がある。また、特にpHが2.7以下の強酸性電解
水は、エイズウィルス、メチシリン耐性ブドウ球菌(M
RSA)などに対して殺菌効果を発揮することが確認さ
れ、近年注目されている。
性電解水には、飲料水中に含まれるカルシウムCa、ナ
トリウムNa、マグネシウムMg、カリウムKなどのミ
ネラル分が陽イオンとして存在することから、これを飲
料用として用いると、胃腸内の異常醗酵や消化不良、下
痢、胃酸過多などを抑制するという医療効果がある。一
方、アルカリ性電解水の製造時に同時に得られる酸性電
解水は、アストリンゼント作用により皮膚を引き締める
効果がある。また、特にpHが2.7以下の強酸性電解
水は、エイズウィルス、メチシリン耐性ブドウ球菌(M
RSA)などに対して殺菌効果を発揮することが確認さ
れ、近年注目されている。
【0003】従来この種の電解水生成装置(電解水生成
器)は、例えば図20に示すように、飲料水などの原水
を収容する電解槽100を有しており、この電解槽内が
イオン交換樹脂からなる隔膜106によって陽極室11
0と陰極室108の二室に区画されている。陽極室11
0には陽極となる電極113、陰極室108には陰極と
なる電極112がそれぞれ設けられており、これら両電
極には直流電源114が接続されて、これら電極間に直
流電流が供給される。そして、電解槽内に例えば水道水
などの原水を供給して両電極間に直流電流を供給すると
電解槽内で水の電気分解が行われ、陽極側においては、 2H2O→4H++O2↑+4e- なる反応が生じ、この水素イオンH+ は、水道水中に含
まれる(若しくは故意に添加した)カルシウムイオン、
ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオ
ンなどの陽イオンとともに陰極側(112)に引き寄せ
られて陰極室108に集約する。一方、陰極側において
は、 2H2O+2e-→2OH-+H2↑ なる反応が生じ、この水酸イオンOH- は、水道水に含
まれる塩素イオンなどの陰イオンとともに陽極側(11
3)に引き寄せられ、陽極室110に集約することにな
る。このとき、陰極室108においては、陽極側から引
き寄せられた水素イオンが陰極112から電子を奪って
水素ガスとなり放出されることから、相対的に水酸イオ
ン濃度が高まりアルカリ性電解水となる。また、陽極室
110においては、陰極側から引き寄せられた水酸イオ
ンの電子が陽極113に奪われて酸素ガスとなって放出
されることから、相対的に水素イオン濃度が高くなり酸
性電解水となる。このような反応を経て、陽極室110
に設けられた取出口104からは酸性電解水が吐出し、
陰極室108に設けられた取出口102からはアルカリ
性電解水が吐出することになる。
器)は、例えば図20に示すように、飲料水などの原水
を収容する電解槽100を有しており、この電解槽内が
イオン交換樹脂からなる隔膜106によって陽極室11
0と陰極室108の二室に区画されている。陽極室11
0には陽極となる電極113、陰極室108には陰極と
なる電極112がそれぞれ設けられており、これら両電
極には直流電源114が接続されて、これら電極間に直
流電流が供給される。そして、電解槽内に例えば水道水
などの原水を供給して両電極間に直流電流を供給すると
電解槽内で水の電気分解が行われ、陽極側においては、 2H2O→4H++O2↑+4e- なる反応が生じ、この水素イオンH+ は、水道水中に含
まれる(若しくは故意に添加した)カルシウムイオン、
ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオ
ンなどの陽イオンとともに陰極側(112)に引き寄せ
られて陰極室108に集約する。一方、陰極側において
は、 2H2O+2e-→2OH-+H2↑ なる反応が生じ、この水酸イオンOH- は、水道水に含
まれる塩素イオンなどの陰イオンとともに陽極側(11
3)に引き寄せられ、陽極室110に集約することにな
る。このとき、陰極室108においては、陽極側から引
き寄せられた水素イオンが陰極112から電子を奪って
水素ガスとなり放出されることから、相対的に水酸イオ
ン濃度が高まりアルカリ性電解水となる。また、陽極室
110においては、陰極側から引き寄せられた水酸イオ
ンの電子が陽極113に奪われて酸素ガスとなって放出
されることから、相対的に水素イオン濃度が高くなり酸
性電解水となる。このような反応を経て、陽極室110
に設けられた取出口104からは酸性電解水が吐出し、
陰極室108に設けられた取出口102からはアルカリ
性電解水が吐出することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
酸性電解水やアルカリ電解水は、例えば飲料用,洗顔
用,殺菌用,洗浄用等々、広く用いられることから、用
途に応じて生成された電解水を所望の温度で提供したい
場合がある。ところが、原水温度を適切な温度に調節し
ておいても電気分解によって電解水の温度は原水に対し
て上昇するため、提供する際に得られた電解水を再び冷
却する必要があった。また、原水の電気電導度は原水温
度によって影響を受けることから、冷水として電解水を
提供したい場合でも原水の温度はそれより高い温度で電
気分解するほうが電解効率の点で好ましい場合もあっ
た。従来の電解水生成装置は加熱や冷却機能を備えてお
らず、得られた電解水または供給する原水の温度を調節
する場合には、別途加熱冷却器を並設する必要があっ
た。
酸性電解水やアルカリ電解水は、例えば飲料用,洗顔
用,殺菌用,洗浄用等々、広く用いられることから、用
途に応じて生成された電解水を所望の温度で提供したい
場合がある。ところが、原水温度を適切な温度に調節し
ておいても電気分解によって電解水の温度は原水に対し
て上昇するため、提供する際に得られた電解水を再び冷
却する必要があった。また、原水の電気電導度は原水温
度によって影響を受けることから、冷水として電解水を
提供したい場合でも原水の温度はそれより高い温度で電
気分解するほうが電解効率の点で好ましい場合もあっ
た。従来の電解水生成装置は加熱や冷却機能を備えてお
らず、得られた電解水または供給する原水の温度を調節
する場合には、別途加熱冷却器を並設する必要があっ
た。
【0005】一方、酸性電解水あるいはアルカリ性電解
水の何れにあっても、電気分解により得られる電解水の
pHを支配する要因は、電解槽を流れる被電解水の流量
(容量)、電極板の電流密度、および電極板に対する原
水の接水時間であるといえる。換言すれば、電解水のp
H、流量、および電解水生成器の大きさ(電解槽・電極
板・電源など)は相互に影響を受けることになる。した
がって、所望のpH値を維持しながら単位時間当りの電
解水の吐出量を高めようとする場合、原水に対して多量
の電力を供給する必要があり、このため、従来では電源
を大型化するか、あるいは電極の面積を大きくするか、
若しくは電極を幾重にも積層することが行われていた。
しかしながら、例えば電解水を飲料用に供する場合と消
毒殺菌用に供する場合や、家庭用に供する場合と業務用
若しくは工業用に供する場合など、電解水生成器の用途
によって求められるpH値、単位時間当りの吐出量など
の諸条件は種々様々であるため、従来の電解水生成器で
は、その都度要求に応じた仕様で電解槽、電極、電源な
どの構成部品を製造せざるを得なかった。そのため、各
部品を設計するために要する時間や、各部品を製造する
ために必要な金型、製造設備などの諸設備に多額の設備
費用がかかり、これに加えて専用部品が増加するために
組付時においても部品管理が煩雑となった。その結果、
電解水生成器のタイムリーな提供とコストダウンを実現
することが困難となり、特に、上述した強酸性水などの
強電解水は、医療用として社会的貢献度に極めて優れて
いるにも拘わらず、高価なままでしか提供できないとい
う問題があった。またこのような問題に加えて、原水若
しくは得られた電解水を加熱/冷却する装置も専用器と
なり、電解水生成器に応じてその都度加熱冷却器も設計
・製造する必要があった。
水の何れにあっても、電気分解により得られる電解水の
pHを支配する要因は、電解槽を流れる被電解水の流量
(容量)、電極板の電流密度、および電極板に対する原
水の接水時間であるといえる。換言すれば、電解水のp
H、流量、および電解水生成器の大きさ(電解槽・電極
板・電源など)は相互に影響を受けることになる。した
がって、所望のpH値を維持しながら単位時間当りの電
解水の吐出量を高めようとする場合、原水に対して多量
の電力を供給する必要があり、このため、従来では電源
を大型化するか、あるいは電極の面積を大きくするか、
若しくは電極を幾重にも積層することが行われていた。
しかしながら、例えば電解水を飲料用に供する場合と消
毒殺菌用に供する場合や、家庭用に供する場合と業務用
若しくは工業用に供する場合など、電解水生成器の用途
によって求められるpH値、単位時間当りの吐出量など
の諸条件は種々様々であるため、従来の電解水生成器で
は、その都度要求に応じた仕様で電解槽、電極、電源な
どの構成部品を製造せざるを得なかった。そのため、各
部品を設計するために要する時間や、各部品を製造する
ために必要な金型、製造設備などの諸設備に多額の設備
費用がかかり、これに加えて専用部品が増加するために
組付時においても部品管理が煩雑となった。その結果、
電解水生成器のタイムリーな提供とコストダウンを実現
することが困難となり、特に、上述した強酸性水などの
強電解水は、医療用として社会的貢献度に極めて優れて
いるにも拘わらず、高価なままでしか提供できないとい
う問題があった。またこのような問題に加えて、原水若
しくは得られた電解水を加熱/冷却する装置も専用器と
なり、電解水生成器に応じてその都度加熱冷却器も設計
・製造する必要があった。
【0006】そこで本発明者は、電解水生成器に熱交換
機能を付加するにあたり、この電解水生成器と熱交換器
とからなる電解水生成装置を構成する部品を最小限度と
し、これらを単に組み合わせることにより種々の能力を
備えた電解水生成装置を提供できれば上述した諸問題が
解消されることに着目し、必要最小限の部品を厳選する
とともに、これらの部品の組合せ方法について鋭意検討
した結果、本発明を完成するに至った。このように本発
明は、熱交換機能を有し、部品点数を削減するととも
に、仕様が相違する場合であっても部品点数が増加する
ことなく、あらゆる用途に対応できる電解水生成装置を
提供することを目的とする。
機能を付加するにあたり、この電解水生成器と熱交換器
とからなる電解水生成装置を構成する部品を最小限度と
し、これらを単に組み合わせることにより種々の能力を
備えた電解水生成装置を提供できれば上述した諸問題が
解消されることに着目し、必要最小限の部品を厳選する
とともに、これらの部品の組合せ方法について鋭意検討
した結果、本発明を完成するに至った。このように本発
明は、熱交換機能を有し、部品点数を削減するととも
に、仕様が相違する場合であっても部品点数が増加する
ことなく、あらゆる用途に対応できる電解水生成装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電解水生成装置は、陽極板と陰極板とが内
部に設けられた電解槽に流入口と流出口とを形成し、前
記流入口から前記電解槽に被電解液を流入させ前記流出
口から流出させる間に前記被電解液を電気分解する電解
水生成器と、当該電解水生成器に接続された熱交換器と
を有し、前記電解水生成器は、前記陽極板と前記陰極板
とを、前記被電解液が通過する通孔を有する同じ形状の
電極板により形成し、当該電極板の周縁の全周に電気絶
縁性のシール部材を嵌合させ、これら電極板を複数積層
することにより前記電解槽が構成され、前記熱交換器
は、前記電解水生成器に供給される被電解液および/ま
たは電解水生成器で生成された電解水と熱媒体との間で
熱交換を行うことを特徴としている。この場合、前記電
解水生成器の前記陽極板と前記陰極板との間には隔膜を
有する隔膜プレートが挟持され、前記陽極板と前記隔膜
プレートとの間には酸性電解水を生成する陽極室が形成
されていると共に、前記陰極板と前記隔膜プレートとの
間にはアルカリ性電解水を生成する陰極室が形成されて
いる。また、前記電解水生成器の前記電極板には、少な
くとも2つの通孔が開設されていると共に、当該何れか
の通孔には、前記電解槽を流れる被電解液の流路を酸性
電解水の流路とアルカリ性電解水の流路とに区画するパ
ッキンが設けられている。一方、前記熱交換器は、熱交
換板として機能する仕切板を積層して構成された熱交換
槽と、当該熱交換槽へ熱交換液と熱媒体とを導いて排出
する一対の流入口および一対の流出口とを有している。
また、前記熱交換器の前記仕切板には、前記熱交換液お
よび熱媒体がそれぞれ流通する通孔が開設されていると
共に、前記仕切板の周縁の全周にはシール部材が嵌合さ
れ、かつ前記熱交換槽は同じ形状の仕切板を積層して構
成されている。さらに、前記熱交換器の前記仕切板は、
前記電解水生成器の前記電極板と外形および厚みを含む
同じ形状の部材から形成されている。
に、本発明の電解水生成装置は、陽極板と陰極板とが内
部に設けられた電解槽に流入口と流出口とを形成し、前
記流入口から前記電解槽に被電解液を流入させ前記流出
口から流出させる間に前記被電解液を電気分解する電解
水生成器と、当該電解水生成器に接続された熱交換器と
を有し、前記電解水生成器は、前記陽極板と前記陰極板
とを、前記被電解液が通過する通孔を有する同じ形状の
電極板により形成し、当該電極板の周縁の全周に電気絶
縁性のシール部材を嵌合させ、これら電極板を複数積層
することにより前記電解槽が構成され、前記熱交換器
は、前記電解水生成器に供給される被電解液および/ま
たは電解水生成器で生成された電解水と熱媒体との間で
熱交換を行うことを特徴としている。この場合、前記電
解水生成器の前記陽極板と前記陰極板との間には隔膜を
有する隔膜プレートが挟持され、前記陽極板と前記隔膜
プレートとの間には酸性電解水を生成する陽極室が形成
されていると共に、前記陰極板と前記隔膜プレートとの
間にはアルカリ性電解水を生成する陰極室が形成されて
いる。また、前記電解水生成器の前記電極板には、少な
くとも2つの通孔が開設されていると共に、当該何れか
の通孔には、前記電解槽を流れる被電解液の流路を酸性
電解水の流路とアルカリ性電解水の流路とに区画するパ
ッキンが設けられている。一方、前記熱交換器は、熱交
換板として機能する仕切板を積層して構成された熱交換
槽と、当該熱交換槽へ熱交換液と熱媒体とを導いて排出
する一対の流入口および一対の流出口とを有している。
また、前記熱交換器の前記仕切板には、前記熱交換液お
よび熱媒体がそれぞれ流通する通孔が開設されていると
共に、前記仕切板の周縁の全周にはシール部材が嵌合さ
れ、かつ前記熱交換槽は同じ形状の仕切板を積層して構
成されている。さらに、前記熱交換器の前記仕切板は、
前記電解水生成器の前記電極板と外形および厚みを含む
同じ形状の部材から形成されている。
【0008】
【作用】本発明の電解水生成装置では、電解水生成器に
供給される被電解液および/または電解水生成器で生成
された電解水と熱媒体との間で熱交換を行う熱交換器を
電解水生成器に接続している。また、この電解水生成器
は、電極板を積層することにより構成された電解槽に流
入口と流出口とを形成し、前記流入口から前記電解槽へ
被電解液を供給して前記流出口から排出する間に、前記
被電解液の電気分解を行うように構成しているので、得
られる電解水および電気分解を行う際の被電解液の温度
を所望の値に設定することができる。また、陽極と陰極
とを同じ形状の電極板により形成し、この電極板の周縁
にシール部材を嵌合させ、これら電極板を積層すれば、
これにより電解槽が構成され、従来のように電解槽の容
器を必要としない。しかも、電極板とシール部材は全て
汎用品であることから、部品点数の減少によるコストダ
ウン効果が大きい。さらに、被電解液の流路は、陽極お
よび陰極となる電極板に被電解液が流通する通孔を開設
することにより構成され、特に当該通孔に用途に応じた
各種のシール部材を取り付ければ、流路パターンを種々
に変更することができる。また、陽極と陰極との間に隔
膜プレートを配置すれば、陽極と隔膜プレートとの間が
陽極室となり、陰極と隔膜プレートとの間が陰極室とな
ることから、酸性電解水とアルカリ性電解水を分離して
取り出すことが可能となる。加えて、熱交換器の熱交換
槽を、周縁にシール部材が嵌合されている同じ形状の仕
切板を積層することにより構成し、この熱交換槽に流入
口と流出口とを形成して流入口から熱交換槽へ熱交換液
と熱媒体とを供給して流出口から排出するように構成す
れば、上述した電解水生成器と同様に、特別な熱交換槽
の容器を必要としない。しかも、仕切板とシール部材は
全て汎用品であることから、部品点数の減少によるコス
トダウン効果が大きい。この場合、仕切板を電解水生成
器の電極板と同じ形状の板から形成すれば、上述した電
解水生成器および熱交換器それぞれの汎用効果がさらに
助長される。また、熱交換器の仕切板は通電によって劣
化しないので、電解水生成器の電極板が劣化したときに
互いに交換するか、あるいは電解水生成器で劣化した電
極板を他の熱交換器の仕切板に流用し、電解水生成器の
電極板のみを交換することができ、電解水生成装置全体
としての寿命が延びることになる。
供給される被電解液および/または電解水生成器で生成
された電解水と熱媒体との間で熱交換を行う熱交換器を
電解水生成器に接続している。また、この電解水生成器
は、電極板を積層することにより構成された電解槽に流
入口と流出口とを形成し、前記流入口から前記電解槽へ
被電解液を供給して前記流出口から排出する間に、前記
被電解液の電気分解を行うように構成しているので、得
られる電解水および電気分解を行う際の被電解液の温度
を所望の値に設定することができる。また、陽極と陰極
とを同じ形状の電極板により形成し、この電極板の周縁
にシール部材を嵌合させ、これら電極板を積層すれば、
これにより電解槽が構成され、従来のように電解槽の容
器を必要としない。しかも、電極板とシール部材は全て
汎用品であることから、部品点数の減少によるコストダ
ウン効果が大きい。さらに、被電解液の流路は、陽極お
よび陰極となる電極板に被電解液が流通する通孔を開設
することにより構成され、特に当該通孔に用途に応じた
各種のシール部材を取り付ければ、流路パターンを種々
に変更することができる。また、陽極と陰極との間に隔
膜プレートを配置すれば、陽極と隔膜プレートとの間が
陽極室となり、陰極と隔膜プレートとの間が陰極室とな
ることから、酸性電解水とアルカリ性電解水を分離して
取り出すことが可能となる。加えて、熱交換器の熱交換
槽を、周縁にシール部材が嵌合されている同じ形状の仕
切板を積層することにより構成し、この熱交換槽に流入
口と流出口とを形成して流入口から熱交換槽へ熱交換液
と熱媒体とを供給して流出口から排出するように構成す
れば、上述した電解水生成器と同様に、特別な熱交換槽
の容器を必要としない。しかも、仕切板とシール部材は
全て汎用品であることから、部品点数の減少によるコス
トダウン効果が大きい。この場合、仕切板を電解水生成
器の電極板と同じ形状の板から形成すれば、上述した電
解水生成器および熱交換器それぞれの汎用効果がさらに
助長される。また、熱交換器の仕切板は通電によって劣
化しないので、電解水生成器の電極板が劣化したときに
互いに交換するか、あるいは電解水生成器で劣化した電
極板を他の熱交換器の仕切板に流用し、電解水生成器の
電極板のみを交換することができ、電解水生成装置全体
としての寿命が延びることになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明に係る電解水生成装置を構成する
電解水生成器と熱交換器とを模式的に示した図であっ
て、図中に記載された「ET」は電解水生成器を表し、
「H」は熱交換器のうちの加熱器(温水等の加熱媒体を
用いたもの)、「C」は熱交換器のうちの冷却器(冷水
等の冷却媒体を用いたもの)、「R」は特別の加熱冷却
媒体を用いない一般的な熱交換器を表している。なお、
各機器ET,H,C,Rの基本構成については、電極板
6または仕切板6’の積層枚数や隔膜プレート9の有無
等以外は同じであり(いわゆる積層式の電解水生成器お
よび積層式の熱交換器からなる)、電解水生成器ETと
熱交換器H,C,Rとの組み合わせ例は図2〜4に示さ
れている。この実施例については後述する。
明する。図1は本発明に係る電解水生成装置を構成する
電解水生成器と熱交換器とを模式的に示した図であっ
て、図中に記載された「ET」は電解水生成器を表し、
「H」は熱交換器のうちの加熱器(温水等の加熱媒体を
用いたもの)、「C」は熱交換器のうちの冷却器(冷水
等の冷却媒体を用いたもの)、「R」は特別の加熱冷却
媒体を用いない一般的な熱交換器を表している。なお、
各機器ET,H,C,Rの基本構成については、電極板
6または仕切板6’の積層枚数や隔膜プレート9の有無
等以外は同じであり(いわゆる積層式の電解水生成器お
よび積層式の熱交換器からなる)、電解水生成器ETと
熱交換器H,C,Rとの組み合わせ例は図2〜4に示さ
れている。この実施例については後述する。
【0010】電解水生成器ETの基本構成 図5は本発明に係る電解水生成器を示す分解斜視図、図
6は同じく本発明の電解水生成器を示す要部断面図であ
って、図5のA−A破断線に相当する断面図である。一
方、図7〜図11は同実施例の電解水生成器を構成する
主要部品をそれぞれ示す図であって、図7(A)は電解
水生成器の電極板にシールパッキンを取り付けた状態を
示す平面図、図7(B)は図7(A)のB−B線に沿う
断面図、図8(A)は同電解水生成器の隔膜プレートを
示す平面図、図8(B)は同じく側面図である。また、
図9(A)は同電解水生成器のフレームを示す平面図、
図9(B)は図9(A)のB−B線に沿う断面図、図1
0(A)は図9に示すフレームに用いられる液導管ライ
ナを示す半断面図、図10(B)は同じくフレームに用
いられる液導管プラグを示す半断面図、図11(A)は
図7に示す電極板の通孔に嵌合されるスルーパッキンを
示す半断面図、図11(B)は同じく電極板の通孔に嵌
合されるプラグパッキンを示す半断面図、図11(C)
は同じく電極板の通孔に嵌合されるターンパッキンを示
す半断面図、図11(D)は図10に示す液導管ライナ
や液導管プラグに用いられる液導管パッキンを示す半断
面図である。
6は同じく本発明の電解水生成器を示す要部断面図であ
って、図5のA−A破断線に相当する断面図である。一
方、図7〜図11は同実施例の電解水生成器を構成する
主要部品をそれぞれ示す図であって、図7(A)は電解
水生成器の電極板にシールパッキンを取り付けた状態を
示す平面図、図7(B)は図7(A)のB−B線に沿う
断面図、図8(A)は同電解水生成器の隔膜プレートを
示す平面図、図8(B)は同じく側面図である。また、
図9(A)は同電解水生成器のフレームを示す平面図、
図9(B)は図9(A)のB−B線に沿う断面図、図1
0(A)は図9に示すフレームに用いられる液導管ライ
ナを示す半断面図、図10(B)は同じくフレームに用
いられる液導管プラグを示す半断面図、図11(A)は
図7に示す電極板の通孔に嵌合されるスルーパッキンを
示す半断面図、図11(B)は同じく電極板の通孔に嵌
合されるプラグパッキンを示す半断面図、図11(C)
は同じく電極板の通孔に嵌合されるターンパッキンを示
す半断面図、図11(D)は図10に示す液導管ライナ
や液導管プラグに用いられる液導管パッキンを示す半断
面図である。
【0011】まず、図5に示すように、本実施例の電解
水生成器ETは陽極2、陰極3、およびこれら両電極間
2,3に設けられる隔膜プレート9を有しており、さら
に、これらの両側にはそれぞれフレーム15aとターミ
ナルプレート15bが設けられている。
水生成器ETは陽極2、陰極3、およびこれら両電極間
2,3に設けられる隔膜プレート9を有しており、さら
に、これらの両側にはそれぞれフレーム15aとターミ
ナルプレート15bが設けられている。
【0012】[電極板6]陽極2および陰極3を構成す
る電極板6は、図7に示すように、例えばチタン製プレ
ートの表面に白金若しくは白金とイリジウムの合金を薄
膜状にコーティング(焼成によってもよい)したもので
あり、四隅にそれぞれ通孔7が開設されている。この電
極板6は陽極2としても陰極3としても汎用され、また
同じ極であっても天地の区別はないように通孔7が互い
に対称位置に開設されている。また、後述するように、
この電極板6は熱交換器H,C,Rの仕切板6’として
も汎用される。図7において「16」は電源17からの
端子を接続するためのフランジであり、当該電極板6を
陽極2として用いる場合にはプラス極、陰極3として用
いる場合にはマイナス極の端子がそれぞれ接続される。
なお、四隅に開設した通孔7が対称である限り、電極板
6を後述するように積層する場合に、このフランジ16
はそれぞれ上下何れの位置に配置してもよい。特に、フ
ランジ16と電源17の端子との接続スペースが狭小で
あるために端子等が干渉するときは、積層する電極板の
フランジ16を交互に位置せしめることが好ましいとい
える。また、この電極板6を熱交換器H,C,Rの仕切
板6’として使用する場合にはフランジ16は不要では
あるが、電極板6と仕切板6’との共用化を図るととも
に、長期使用ののちに電解水生成器ETの電極板6と熱
交換器H,C,Rの仕切板6’とを交換することを考慮
すると、フランジ16には電源を接続することなくその
ままにしておくことが望ましい。
る電極板6は、図7に示すように、例えばチタン製プレ
ートの表面に白金若しくは白金とイリジウムの合金を薄
膜状にコーティング(焼成によってもよい)したもので
あり、四隅にそれぞれ通孔7が開設されている。この電
極板6は陽極2としても陰極3としても汎用され、また
同じ極であっても天地の区別はないように通孔7が互い
に対称位置に開設されている。また、後述するように、
この電極板6は熱交換器H,C,Rの仕切板6’として
も汎用される。図7において「16」は電源17からの
端子を接続するためのフランジであり、当該電極板6を
陽極2として用いる場合にはプラス極、陰極3として用
いる場合にはマイナス極の端子がそれぞれ接続される。
なお、四隅に開設した通孔7が対称である限り、電極板
6を後述するように積層する場合に、このフランジ16
はそれぞれ上下何れの位置に配置してもよい。特に、フ
ランジ16と電源17の端子との接続スペースが狭小で
あるために端子等が干渉するときは、積層する電極板の
フランジ16を交互に位置せしめることが好ましいとい
える。また、この電極板6を熱交換器H,C,Rの仕切
板6’として使用する場合にはフランジ16は不要では
あるが、電極板6と仕切板6’との共用化を図るととも
に、長期使用ののちに電解水生成器ETの電極板6と熱
交換器H,C,Rの仕切板6’とを交換することを考慮
すると、フランジ16には電源を接続することなくその
ままにしておくことが望ましい。
【0013】[シールパッキン(シール部材)]図7に
示すように、電極板6の周縁にはシールパッキン(シー
ル部材)8が嵌合されており、このシールパッキン8は
例えばEPDMなどのゴムにより形成されている。そし
て、上述した電極板6のフランジ16を通過させるため
の通孔18が開設されており、電極板6にシールパッキ
ン8を嵌合させる場合には、まずシールパッキンの通孔
18に電極板のフランジ16を挿通させたのち、シール
パッキン8を電極板6の周縁に順次嵌合させるだけで、
容易に組み付けることができる。このシールパッキン8
は、図6に示すように電極板6と隔膜プレート9とを幾
重にも積層(図5および図6に示す実施例では4枚の電
極板と3枚の隔膜プレートを積層)したときに、その両
面が隔膜プレート9の周縁に圧着してシール性が確保さ
れる。そして、後述する各部品を組み立てたときには、
このシールパッキン8が隔膜プレート9と協働して電解
槽1の周壁を構成することになる。ちなみに、このシー
ルパッキン8の内面には、図7(B)に示すように、電
極板6を嵌合させたときに当該電極板6に対するシール
性を高めるための環状隆起部19がシールパッキン8の
全周にわたって形成されている。
示すように、電極板6の周縁にはシールパッキン(シー
ル部材)8が嵌合されており、このシールパッキン8は
例えばEPDMなどのゴムにより形成されている。そし
て、上述した電極板6のフランジ16を通過させるため
の通孔18が開設されており、電極板6にシールパッキ
ン8を嵌合させる場合には、まずシールパッキンの通孔
18に電極板のフランジ16を挿通させたのち、シール
パッキン8を電極板6の周縁に順次嵌合させるだけで、
容易に組み付けることができる。このシールパッキン8
は、図6に示すように電極板6と隔膜プレート9とを幾
重にも積層(図5および図6に示す実施例では4枚の電
極板と3枚の隔膜プレートを積層)したときに、その両
面が隔膜プレート9の周縁に圧着してシール性が確保さ
れる。そして、後述する各部品を組み立てたときには、
このシールパッキン8が隔膜プレート9と協働して電解
槽1の周壁を構成することになる。ちなみに、このシー
ルパッキン8の内面には、図7(B)に示すように、電
極板6を嵌合させたときに当該電極板6に対するシール
性を高めるための環状隆起部19がシールパッキン8の
全周にわたって形成されている。
【0014】[パッキン]電極板6に開設された通孔7
には、必要に応じて図11(A)に示すスルーパッキン
12、図11(B)に示すプラグパッキン20、若しく
は図11(C)に示すターンパッキン36などの各種パ
ッキンが選択的に取り付けられる。スルーパッキン1
2、プラグパッキン20、ターンパッキン36の選択方
法の詳細については後述するが、これらのパッキン1
2,20,36の内面にもシールパッキン8と同様な環
状隆起部21が形成されており、電極板6とのシール性
を高めている。スルーパッキン12は、流入口4から導
入された被電解液Wをそのまま通過させるが、陽極室1
0および陰極室11からスルーパッキン12が取り付け
られた電極板6の通孔7への流入を阻止する。これに対
して、プラグパッキン20は、流入口4から導入された
被電解液Wの通過も阻止するし、また、陽極室10およ
び陰極室11からスルーパッキン12が取り付けられた
電極板6の通孔7への流入も阻止する。一方、ターンパ
ッキン36は、流入口4から導入された被電解液Wの通
過は阻止するが、このターンパッキン36が取り付けら
れた電極板6の一方の面から他方の面へのターンを許容
する。つまり、図11(C)に示すように、被電解液W
は、隔膜プレート9に開設された通孔22から、当該隔
膜プレート9とターンパッキン36との間に形成された
隙間37を通過し、電極板6の一方の面に沿って流下す
ると共に、他方の面に沿って流下してきた被電解液Wは
隔膜プレート9とターンパッキン36との間の隙間37
を通過して下流側に流れて行く。また、図6に示すよう
に、スルーパッキン12若しくはプラグパッキン20を
通孔7に取り付けると、隔膜プレート9の通孔22の周
囲に形成された環状隆起部23(図8参照)がこれらス
ルーパッキン12若しくはプラグパッキン20に圧着す
ることになり、これによって、図5および図6に示す陽
極室10とアルカリ性電解水用流路14とのシール性、
および陰極室11と酸性電解水用流路13とのシール性
がそれぞれ確保される。
には、必要に応じて図11(A)に示すスルーパッキン
12、図11(B)に示すプラグパッキン20、若しく
は図11(C)に示すターンパッキン36などの各種パ
ッキンが選択的に取り付けられる。スルーパッキン1
2、プラグパッキン20、ターンパッキン36の選択方
法の詳細については後述するが、これらのパッキン1
2,20,36の内面にもシールパッキン8と同様な環
状隆起部21が形成されており、電極板6とのシール性
を高めている。スルーパッキン12は、流入口4から導
入された被電解液Wをそのまま通過させるが、陽極室1
0および陰極室11からスルーパッキン12が取り付け
られた電極板6の通孔7への流入を阻止する。これに対
して、プラグパッキン20は、流入口4から導入された
被電解液Wの通過も阻止するし、また、陽極室10およ
び陰極室11からスルーパッキン12が取り付けられた
電極板6の通孔7への流入も阻止する。一方、ターンパ
ッキン36は、流入口4から導入された被電解液Wの通
過は阻止するが、このターンパッキン36が取り付けら
れた電極板6の一方の面から他方の面へのターンを許容
する。つまり、図11(C)に示すように、被電解液W
は、隔膜プレート9に開設された通孔22から、当該隔
膜プレート9とターンパッキン36との間に形成された
隙間37を通過し、電極板6の一方の面に沿って流下す
ると共に、他方の面に沿って流下してきた被電解液Wは
隔膜プレート9とターンパッキン36との間の隙間37
を通過して下流側に流れて行く。また、図6に示すよう
に、スルーパッキン12若しくはプラグパッキン20を
通孔7に取り付けると、隔膜プレート9の通孔22の周
囲に形成された環状隆起部23(図8参照)がこれらス
ルーパッキン12若しくはプラグパッキン20に圧着す
ることになり、これによって、図5および図6に示す陽
極室10とアルカリ性電解水用流路14とのシール性、
および陰極室11と酸性電解水用流路13とのシール性
がそれぞれ確保される。
【0015】[隔膜プレート]図8に示す隔膜プレート
9は、例えばポリ塩化ビニルなどの合成樹脂からなる枠
体9aと、この枠体9aを射出成形する際に同時に埋設
された隔膜9bからなり、隔膜9bは例えばポリエチレ
ン系のイオン交換樹脂により構成されている。枠体9a
は被電解液Wの透過性と枠体自身の剛性を考慮して連続
した正六角形の格子から構成されており、さらに部分的
に突起24が形成されている。この突起24は、隔膜プ
レート9と電極板6とを積層したときに電極板6に当接
し、当該電極板6と隔膜プレート9との隙間を確保する
他、乱流の発生を引き起こして撹拌機能をも発揮するよ
うになっている。また、枠体9aの剛性を高めるという
効果もある。さらに、枠体9aの周囲には部分的に(あ
るいは連続的でもよい)ガイド25が形成されており、
電極板6の周縁に嵌合されたシールパッキン8の案内機
能を司る。すなわち、電極板6と隔膜プレート9とを積
層する際には、隔膜プレート9に形成されたガイド25
を位置決めとして電極板6を重ね合わせるだけでよい。
このとき、ガイド25の内側に連続的に形成された環状
リブ26が電極板6のシールパッキン8に押し付けられ
ることになり、これによって電極板6と隔膜プレート9
との間のシール性が高められることになる。また、隔膜
プレート9の4隅には、電極板6に開設された通孔7に
応じた通孔22が開設されており、さらに当該通孔22
の周囲には環状リブ23が形成されている。この環状リ
ブ23は、既述したように、電極板6と隔膜プレート9
とを積層したときに、電極板6に取り付けられたスルー
パッキン12やプラグパッキン20に押し付けられ、こ
れにより電極板6と隔膜プレート9との間に形成された
陽極室10および陰極室11と、被電解液Wの流路1
3,14との間のシール性を確保するようになってい
る。ちなみに、図8に示すように、隔膜プレート9に開
設された通孔22の周囲には、当該通孔22から吐出し
た被電解液Wを放射状に案内するための放射ノズル部2
7が形成されている。これは、電極板6と隔膜プレート
9との間に形成された陽極室10および陰極室11に被
電解液Wを吐出する際に、当該被電解液Wができるだけ
均等に電極板6にゆきわたるように機能するものであ
り、また、陽極室10および陰極室11の上部に溜まり
がちなエアーポケットを除去する機能もある。その意味
で、当該放射ノズル部27の具体的構造は図示する実施
例にのみ特に限定されることなく、必要に応じて適宜変
更することができる。
9は、例えばポリ塩化ビニルなどの合成樹脂からなる枠
体9aと、この枠体9aを射出成形する際に同時に埋設
された隔膜9bからなり、隔膜9bは例えばポリエチレ
ン系のイオン交換樹脂により構成されている。枠体9a
は被電解液Wの透過性と枠体自身の剛性を考慮して連続
した正六角形の格子から構成されており、さらに部分的
に突起24が形成されている。この突起24は、隔膜プ
レート9と電極板6とを積層したときに電極板6に当接
し、当該電極板6と隔膜プレート9との隙間を確保する
他、乱流の発生を引き起こして撹拌機能をも発揮するよ
うになっている。また、枠体9aの剛性を高めるという
効果もある。さらに、枠体9aの周囲には部分的に(あ
るいは連続的でもよい)ガイド25が形成されており、
電極板6の周縁に嵌合されたシールパッキン8の案内機
能を司る。すなわち、電極板6と隔膜プレート9とを積
層する際には、隔膜プレート9に形成されたガイド25
を位置決めとして電極板6を重ね合わせるだけでよい。
このとき、ガイド25の内側に連続的に形成された環状
リブ26が電極板6のシールパッキン8に押し付けられ
ることになり、これによって電極板6と隔膜プレート9
との間のシール性が高められることになる。また、隔膜
プレート9の4隅には、電極板6に開設された通孔7に
応じた通孔22が開設されており、さらに当該通孔22
の周囲には環状リブ23が形成されている。この環状リ
ブ23は、既述したように、電極板6と隔膜プレート9
とを積層したときに、電極板6に取り付けられたスルー
パッキン12やプラグパッキン20に押し付けられ、こ
れにより電極板6と隔膜プレート9との間に形成された
陽極室10および陰極室11と、被電解液Wの流路1
3,14との間のシール性を確保するようになってい
る。ちなみに、図8に示すように、隔膜プレート9に開
設された通孔22の周囲には、当該通孔22から吐出し
た被電解液Wを放射状に案内するための放射ノズル部2
7が形成されている。これは、電極板6と隔膜プレート
9との間に形成された陽極室10および陰極室11に被
電解液Wを吐出する際に、当該被電解液Wができるだけ
均等に電極板6にゆきわたるように機能するものであ
り、また、陽極室10および陰極室11の上部に溜まり
がちなエアーポケットを除去する機能もある。その意味
で、当該放射ノズル部27の具体的構造は図示する実施
例にのみ特に限定されることなく、必要に応じて適宜変
更することができる。
【0016】[フレーム15a,液導管ライナ29,液
導管プラグ30]図5,図6および図9に示すように、
本実施例の電解水生成器では、電極板6と隔膜プレート
9とを積層したときに、これらの一側面にフレーム15
aを設けている。このフレーム15aは、剛性が確保で
きる構造であれば材質や形状に特に限定されることはな
い。フレーム15aには、電極板6と隔膜プレート9に
それぞれ開設された通孔7,22に応じた通孔28が4
隅に開設されており、この通孔28に図10(A)に示
す液導管ライナ29若しくは図10(B)に示す液導管
プラグ30が必要に応じて選択的に取り付けられる。液
導管ライナ29は被電解液Wの流入口4若しくは流出口
5を構成し、その他の通孔28には液導管プラグ30を
取り付けて流路を閉塞しておく。本実施例に係るフレー
ム15aは、上下および左右に対称的に形成されてお
り、しかも液導管ライナ29と液導管プラグ30は、何
れも選択的に通孔28に取り付けることができるため、
後述する熱交換器H,C,Rと当該電解水生成器ETと
を種々に組み合わせて構成される電解水生成装置の仕
様、用途、取り付け場所等の諸条件に応じて自由に選択
することができる。これらの液導管ライナ29や液導管
プラグ30には、図11(D)に示す如き液導管パッキ
ン31が取り付けられ、フレーム15aと当該フレーム
に隣接する電極板6との間のシール性を高めるようにな
っている。特に、図11(D)に示すように、液導管パ
ッキン31に環状突起32を形成しておけば、この環状
突起32が電極板6の通孔7の周囲に密着することにな
り、フレーム15aと電極板の通孔7との間のシール性
が高められる。また、フレーム15aには、電極板6に
取り付けられたシールパッキン8に当接するリブ33が
連続的に形成されており、これによっても電極板全体と
フレームとの間のシール性が確保できるようになってい
る。なお、フレーム15aの周囲に形成された通孔34
は、ボルト挿通用の孔であり、電極板6と隔膜プレート
9とを積層して両側面にそれぞれフレーム15aおよび
後述するターミナルプレート15bを配置したのち、こ
れらボルト挿通用孔34にそれぞれボルト(不図示)を
挿通して締め付けることにより、本実施例の電解水生成
装置が組み立てられるようになっている。ただし、ボル
ト以外にも、例えばクランプなどの締結手段によっても
よいことは言うまでもない。また、「35」は電極板6
に形成されたフランジ16に対し、一括して電源17の
端子を接続する場合に用いられる通孔であり、例えば電
極板の陽極2を構成するフランジを同じ位置に配置する
とともに、陰極3を構成するフランジは異なる位置に配
置しておき、両フレームに形成された一対の通孔35,
35を陽極用として使用し、他の何れかの通孔35,3
5を陰極用として使用すれば、電解水生成装置に対する
端子の接続を簡素化することができる。ちなみに、本発
明では、上述したフレーム15aは必ずしも必要ではな
く、例えば電極板6と隔膜プレート9とを積層して構成
された電解槽1を、取り付けたい位置(壁や他の装置な
ど)に直接固定してもよい。
導管プラグ30]図5,図6および図9に示すように、
本実施例の電解水生成器では、電極板6と隔膜プレート
9とを積層したときに、これらの一側面にフレーム15
aを設けている。このフレーム15aは、剛性が確保で
きる構造であれば材質や形状に特に限定されることはな
い。フレーム15aには、電極板6と隔膜プレート9に
それぞれ開設された通孔7,22に応じた通孔28が4
隅に開設されており、この通孔28に図10(A)に示
す液導管ライナ29若しくは図10(B)に示す液導管
プラグ30が必要に応じて選択的に取り付けられる。液
導管ライナ29は被電解液Wの流入口4若しくは流出口
5を構成し、その他の通孔28には液導管プラグ30を
取り付けて流路を閉塞しておく。本実施例に係るフレー
ム15aは、上下および左右に対称的に形成されてお
り、しかも液導管ライナ29と液導管プラグ30は、何
れも選択的に通孔28に取り付けることができるため、
後述する熱交換器H,C,Rと当該電解水生成器ETと
を種々に組み合わせて構成される電解水生成装置の仕
様、用途、取り付け場所等の諸条件に応じて自由に選択
することができる。これらの液導管ライナ29や液導管
プラグ30には、図11(D)に示す如き液導管パッキ
ン31が取り付けられ、フレーム15aと当該フレーム
に隣接する電極板6との間のシール性を高めるようにな
っている。特に、図11(D)に示すように、液導管パ
ッキン31に環状突起32を形成しておけば、この環状
突起32が電極板6の通孔7の周囲に密着することにな
り、フレーム15aと電極板の通孔7との間のシール性
が高められる。また、フレーム15aには、電極板6に
取り付けられたシールパッキン8に当接するリブ33が
連続的に形成されており、これによっても電極板全体と
フレームとの間のシール性が確保できるようになってい
る。なお、フレーム15aの周囲に形成された通孔34
は、ボルト挿通用の孔であり、電極板6と隔膜プレート
9とを積層して両側面にそれぞれフレーム15aおよび
後述するターミナルプレート15bを配置したのち、こ
れらボルト挿通用孔34にそれぞれボルト(不図示)を
挿通して締め付けることにより、本実施例の電解水生成
装置が組み立てられるようになっている。ただし、ボル
ト以外にも、例えばクランプなどの締結手段によっても
よいことは言うまでもない。また、「35」は電極板6
に形成されたフランジ16に対し、一括して電源17の
端子を接続する場合に用いられる通孔であり、例えば電
極板の陽極2を構成するフランジを同じ位置に配置する
とともに、陰極3を構成するフランジは異なる位置に配
置しておき、両フレームに形成された一対の通孔35,
35を陽極用として使用し、他の何れかの通孔35,3
5を陰極用として使用すれば、電解水生成装置に対する
端子の接続を簡素化することができる。ちなみに、本発
明では、上述したフレーム15aは必ずしも必要ではな
く、例えば電極板6と隔膜プレート9とを積層して構成
された電解槽1を、取り付けたい位置(壁や他の装置な
ど)に直接固定してもよい。
【0017】次に電解水生成器ETの作用を説明する。
まず、本実施例の電解水生成器を組み立てるには、ま
ず、図7に示すように電極板6の周縁にシールパッキン
8を取り付け、必要に応じて通孔に図11(A)に示す
スルーパッキン12、図11(B)に示すプラグパッキ
ン20、若しくは図11(C)に示すターンパッキン3
6を取り付ける。このようにして組み付けられた電極板
6と、図8に示す隔膜プレート9とを交互に積層する。
この場合、各部品は汎用性を有しているため、積層枚数
は電解水生成器ETの仕様に応じて自由に選択すること
ができる。図5および図6に示す実施例では電極板を4
枚、隔膜プレートを3枚積層した。最後に、電極板6と
隔膜プレート9が積層された一側面に、通孔28に適宜
液導管ライナ29若しくは液導管プラグ30を取り付け
たフレーム15aを配置し、他側面には後述するターミ
ナルプレート15bを配置して、ボルト挿通用孔34に
ボルトを差し込んで締め付ける。このように、本実施例
の電解水生成器ETの組み付け作業は極めて容易であ
り、部品点数も少数であるため、コスト的メリットは著
しく大きいといえる。そして、図6に示すように、本実
施例の電解水生成器ETでは、フレーム15aとターミ
ナルプレート15b間に位置する電極板6と隔膜プレー
ト9が電解槽そのものを構成し、陽極2と隣接する隔膜
プレート9との間が陽極室10となる一方で、陰極3と
隣接する隔膜プレート9との間が陰極室11となる。し
かも、図5に示すように電極板6の通孔7に対するスル
ーパッキン12およびプラグパッキン20の取り付け位
置を考慮するだけで、陽極室10と陰極室11が隔離さ
れることになる。すなわち、図6に示すように、一方の
フレーム15aに取り付けられた液導管ライナ29(こ
れが被電解液Wの一方の流入口4となる)から導入され
た被電解液Wは、スルーパッキン12が取り付けられて
いない電極、つまり陽極2と隔膜プレート9との間の陽
極室10に流入する。このとき、陰極3を構成する電極
板6の通孔7にはスルーパッキン12が取り付けられて
いるので、この流入口4から導入された被電解液Wは陰
極室11に流入することはない(ただし、他の流入口か
ら導入された被電解液は陰極室にのみ流入する)。この
ように区画された陽極室10では、2H2O→4H++O
2↑+4e-なる反応が生じ、この水素イオンH+ は、水
道水中に含まれる(若しくは故意に添加した)カルシウ
ムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カ
リウムイオンなどの陽イオンとともに陰極側に引き寄せ
られて陰極室11に集約する。一方、陰極室11におい
ては、2H2O+2e-→2OH-+H2↑なる反応が生
じ、この水酸イオンOH- は、水道水に含まれる塩素イ
オンなどの陰イオンとともに陽極側に引き寄せられ、陽
極室10に集約することになる。このとき、陰極室11
においては、陽極側から引き寄せられた水素イオンが陰
極3から電子を奪って水素ガスとなり放出されることか
ら、相対的に水酸イオン濃度が高まりアルカリ性電解水
となる。また、陽極室10においては、陰極側から引き
寄せられた水酸イオンの電子が陽極2に奪われて酸素ガ
スとなって放出されることから、相対的に水素イオン濃
度が高くなり酸性電解水となる。したがって、この陽極
室10を通過してイオン化された酸性電解水は流路13
を通ってターミナルプレート15bに取り付けられた液
導管ライナ29(これが酸性電解水の流出口5になる)
に至る。この場合も、酸性電解水の流出口5に連通する
流路13には陰極室11からのアルカリ性電解水が流入
することはない(アルカリ性電解水は他方の流出口に導
かれることになる)。
まず、本実施例の電解水生成器を組み立てるには、ま
ず、図7に示すように電極板6の周縁にシールパッキン
8を取り付け、必要に応じて通孔に図11(A)に示す
スルーパッキン12、図11(B)に示すプラグパッキ
ン20、若しくは図11(C)に示すターンパッキン3
6を取り付ける。このようにして組み付けられた電極板
6と、図8に示す隔膜プレート9とを交互に積層する。
この場合、各部品は汎用性を有しているため、積層枚数
は電解水生成器ETの仕様に応じて自由に選択すること
ができる。図5および図6に示す実施例では電極板を4
枚、隔膜プレートを3枚積層した。最後に、電極板6と
隔膜プレート9が積層された一側面に、通孔28に適宜
液導管ライナ29若しくは液導管プラグ30を取り付け
たフレーム15aを配置し、他側面には後述するターミ
ナルプレート15bを配置して、ボルト挿通用孔34に
ボルトを差し込んで締め付ける。このように、本実施例
の電解水生成器ETの組み付け作業は極めて容易であ
り、部品点数も少数であるため、コスト的メリットは著
しく大きいといえる。そして、図6に示すように、本実
施例の電解水生成器ETでは、フレーム15aとターミ
ナルプレート15b間に位置する電極板6と隔膜プレー
ト9が電解槽そのものを構成し、陽極2と隣接する隔膜
プレート9との間が陽極室10となる一方で、陰極3と
隣接する隔膜プレート9との間が陰極室11となる。し
かも、図5に示すように電極板6の通孔7に対するスル
ーパッキン12およびプラグパッキン20の取り付け位
置を考慮するだけで、陽極室10と陰極室11が隔離さ
れることになる。すなわち、図6に示すように、一方の
フレーム15aに取り付けられた液導管ライナ29(こ
れが被電解液Wの一方の流入口4となる)から導入され
た被電解液Wは、スルーパッキン12が取り付けられて
いない電極、つまり陽極2と隔膜プレート9との間の陽
極室10に流入する。このとき、陰極3を構成する電極
板6の通孔7にはスルーパッキン12が取り付けられて
いるので、この流入口4から導入された被電解液Wは陰
極室11に流入することはない(ただし、他の流入口か
ら導入された被電解液は陰極室にのみ流入する)。この
ように区画された陽極室10では、2H2O→4H++O
2↑+4e-なる反応が生じ、この水素イオンH+ は、水
道水中に含まれる(若しくは故意に添加した)カルシウ
ムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カ
リウムイオンなどの陽イオンとともに陰極側に引き寄せ
られて陰極室11に集約する。一方、陰極室11におい
ては、2H2O+2e-→2OH-+H2↑なる反応が生
じ、この水酸イオンOH- は、水道水に含まれる塩素イ
オンなどの陰イオンとともに陽極側に引き寄せられ、陽
極室10に集約することになる。このとき、陰極室11
においては、陽極側から引き寄せられた水素イオンが陰
極3から電子を奪って水素ガスとなり放出されることか
ら、相対的に水酸イオン濃度が高まりアルカリ性電解水
となる。また、陽極室10においては、陰極側から引き
寄せられた水酸イオンの電子が陽極2に奪われて酸素ガ
スとなって放出されることから、相対的に水素イオン濃
度が高くなり酸性電解水となる。したがって、この陽極
室10を通過してイオン化された酸性電解水は流路13
を通ってターミナルプレート15bに取り付けられた液
導管ライナ29(これが酸性電解水の流出口5になる)
に至る。この場合も、酸性電解水の流出口5に連通する
流路13には陰極室11からのアルカリ性電解水が流入
することはない(アルカリ性電解水は他方の流出口に導
かれることになる)。
【0018】このように、本実施例の電解水生成器ET
は、必要最小限の部品をもとに、組合せを変えることで
従来の電解水生成器と同じ機能を果たすようにしている
ので、部品点数の削減や部品の汎用化にともなうコスト
ダウンのみならず、必要に応じて電解水生成器の仕様を
変更することが可能となる。例えば、比較的小流量の電
解水生成器として使用したい場合(図12参照)、比較
的大流量の電解水生成器として使用したい場合(図5参
照)、無隔膜電解水生成器として使用したい場合(図1
3,14参照)等には、以下のように応用できる。
は、必要最小限の部品をもとに、組合せを変えることで
従来の電解水生成器と同じ機能を果たすようにしている
ので、部品点数の削減や部品の汎用化にともなうコスト
ダウンのみならず、必要に応じて電解水生成器の仕様を
変更することが可能となる。例えば、比較的小流量の電
解水生成器として使用したい場合(図12参照)、比較
的大流量の電解水生成器として使用したい場合(図5参
照)、無隔膜電解水生成器として使用したい場合(図1
3,14参照)等には、以下のように応用できる。
【0019】[流量差による応用例]図12は同電解水
生成器ETを比較的小流量の電解水生成器として応用し
た実施例を示す分解斜視図、これに対して、上述した図
5は同電解水生成器ETを比較的大流量の電解水生成器
として応用した実施例を示す分解斜視図であり、互いに
共通する部材には同一の符号を付してある。図12に示
す実施例は、図5で説明した実施例に対して電極板6の
通孔に取り付けるパッキン12,20,36を改変した
ものである。図5で説明した実施例は、被電解液の流量
が大きくても、流入口から電解槽内に導かれた被電解液
は順次分岐して各陽極室と各陰極室を通過することにな
る(いわゆる並列流路)ので、比較的大流量の電解水生
成器として用いて好ましといえる。また、部品点数につ
いてもプラグパッキン20やターンパッキン36を使用
せずに主にスルーパッキン12のみで足りる構成であ
る。なお、図5に示す実施例では最下流の電極板6にプ
ラグパッキン20を取り付けているが、これをスルーパ
ッキン12に置き換えることは可能である。ただし、こ
の場合にはターミナルプレート15bに液導管プラグ3
0が必須となる。これに対して、図12に示す実施例
は、陽極2、隔膜プレート9および陰極3の構成は図5
に示す実施例と同じであるが、陽極2および陰極3の通
孔7に取り付けるパッキン12,20,36が相違して
いる。すなわち、流入口から電解槽内に導かれた被電解
液は順次分岐して各陽極室と各陰極室を通過するのでは
なく、流入口側の陽極室から順次蛇行して流出口側に至
る流路構成(いわゆる直列流路)となっている。図示す
る実施例では、酸性電解水もアルカリ性電解水も、それ
ぞれ都合3回電解水室を通過することになる。したがっ
て、比較的小流量の電解水生成器として用いることが好
ましく、電極板の面積が小さくとも、電極板6と隔膜プ
レート9との積層枚数を増加させれば、必要とするpH
値を確保することができるという利点がある。
生成器ETを比較的小流量の電解水生成器として応用し
た実施例を示す分解斜視図、これに対して、上述した図
5は同電解水生成器ETを比較的大流量の電解水生成器
として応用した実施例を示す分解斜視図であり、互いに
共通する部材には同一の符号を付してある。図12に示
す実施例は、図5で説明した実施例に対して電極板6の
通孔に取り付けるパッキン12,20,36を改変した
ものである。図5で説明した実施例は、被電解液の流量
が大きくても、流入口から電解槽内に導かれた被電解液
は順次分岐して各陽極室と各陰極室を通過することにな
る(いわゆる並列流路)ので、比較的大流量の電解水生
成器として用いて好ましといえる。また、部品点数につ
いてもプラグパッキン20やターンパッキン36を使用
せずに主にスルーパッキン12のみで足りる構成であ
る。なお、図5に示す実施例では最下流の電極板6にプ
ラグパッキン20を取り付けているが、これをスルーパ
ッキン12に置き換えることは可能である。ただし、こ
の場合にはターミナルプレート15bに液導管プラグ3
0が必須となる。これに対して、図12に示す実施例
は、陽極2、隔膜プレート9および陰極3の構成は図5
に示す実施例と同じであるが、陽極2および陰極3の通
孔7に取り付けるパッキン12,20,36が相違して
いる。すなわち、流入口から電解槽内に導かれた被電解
液は順次分岐して各陽極室と各陰極室を通過するのでは
なく、流入口側の陽極室から順次蛇行して流出口側に至
る流路構成(いわゆる直列流路)となっている。図示す
る実施例では、酸性電解水もアルカリ性電解水も、それ
ぞれ都合3回電解水室を通過することになる。したがっ
て、比較的小流量の電解水生成器として用いることが好
ましく、電極板の面積が小さくとも、電極板6と隔膜プ
レート9との積層枚数を増加させれば、必要とするpH
値を確保することができるという利点がある。
【0020】[無隔膜電解水生成器への応用]図13は
同電解水生成器ETを無隔膜電解水生成器として応用し
た実施例を示す分解斜視図、図14は同じく無隔膜電解
水生成器として応用した他の実施例を示す分解斜視図で
ある。本発明に係る電解水生成器ETは、必ずしも隔膜
プレート9を必要としない。つまり、隔膜プレート9を
設ける場合は、陽イオンと陰イオンとを分離して取り出
したい場合であり、例えば単に電解水を生成する場合に
は隔膜プレートを省略することができる。例えば、塩素
を含んだ水道水が酸性の場合は、塩素が液中で塩素イオ
ンとして存在することから腐食性を有する液体となる。
しかしながら、このような液体を無隔膜で電気分解する
と、水素イオンが水素ガスとなって液体から放出される
ので、結果的に電解水は塩素を含むアルカリ性の液体と
なる。塩素イオンは、上述したように酸性液体中におい
ては腐食性を有するが、アルカリ性液体中では腐食性が
抑制され殺菌作用のみが残ることが知られている。した
がって、塩素を含んだ水道水などを単に無隔膜で電気分
解することにより得られる電解水は、例えば腐食性がな
い殺菌液として有用となる。このような観点に基づい
て、図13および図14に示す本実施例の電解水生成器
は、隔膜プレート9を省略して陽極2と陰極3とを交互
に積層することにより電解槽1を構成している。したが
って、図13に示すように、流入口4から導入された被
電解液Wは陽極2と陰極3との間に形成された各電解水
室10aを通過する際に電気分解されるが、これらの電
解室10a内では陽イオンと陰イオンが混合した状態で
存在しているので、流出口5から取り出される電解水は
両イオンが混合された液体となる。特に、上述した塩素
を含んだ水道水などを被電解液Wとすると、流出口5か
ら取り出される電解水は塩素イオンを含んだアルカリ性
液体となり、殺菌用の溶液として用いれば極めて効果的
である。また、隔膜プレート9を省略して陽極2と陰極
3とを積層し、いわゆる無隔膜電解水生成器を構成した
場合、上述した図5および図12に示す実施例と同様
に、必要とされる流量に応じて流路を選択することがで
きる。図13に示す実施例では、被電解液Wの流路を1
系統とする一方で、電解水室10aに導く回数を3回、
すなわち1流路3回ターンの構成を採用している。この
場合には、比較的小流量の生成器として用いることが好
ましく、電気分解の効率に優れている。これに対して、
図14に示す実施例では、流入口4から導入される被電
解液Wの流路を3流路1回ターンとしており、電解効率
は図13の実施例に比較して多少劣るものの、被電解液
Wの流量が大きい場合に適している。仮に、大流量で電
解効率を高めたい場合には、電極板6の積層枚数を増加
させればよい。ちなみに、図13および図14では、流
入口から導入される被電解液の系統を1系統とし、他の
通孔28には全て液導管プラグ30を取り付けるように
しているが、これは、電解水の流通状態を理解し易くす
るために便宜的に示した実施例であって、本発明の電解
水生成器ETでは、他の通孔に液導管ライナ29を取り
付けて、被電解液Wの導入系統を2以上とすることも可
能である。また、図13および図14において逆方向
(ターミナルプレート15b側からフレーム15a側)
へ流すことも可能である。
同電解水生成器ETを無隔膜電解水生成器として応用し
た実施例を示す分解斜視図、図14は同じく無隔膜電解
水生成器として応用した他の実施例を示す分解斜視図で
ある。本発明に係る電解水生成器ETは、必ずしも隔膜
プレート9を必要としない。つまり、隔膜プレート9を
設ける場合は、陽イオンと陰イオンとを分離して取り出
したい場合であり、例えば単に電解水を生成する場合に
は隔膜プレートを省略することができる。例えば、塩素
を含んだ水道水が酸性の場合は、塩素が液中で塩素イオ
ンとして存在することから腐食性を有する液体となる。
しかしながら、このような液体を無隔膜で電気分解する
と、水素イオンが水素ガスとなって液体から放出される
ので、結果的に電解水は塩素を含むアルカリ性の液体と
なる。塩素イオンは、上述したように酸性液体中におい
ては腐食性を有するが、アルカリ性液体中では腐食性が
抑制され殺菌作用のみが残ることが知られている。した
がって、塩素を含んだ水道水などを単に無隔膜で電気分
解することにより得られる電解水は、例えば腐食性がな
い殺菌液として有用となる。このような観点に基づい
て、図13および図14に示す本実施例の電解水生成器
は、隔膜プレート9を省略して陽極2と陰極3とを交互
に積層することにより電解槽1を構成している。したが
って、図13に示すように、流入口4から導入された被
電解液Wは陽極2と陰極3との間に形成された各電解水
室10aを通過する際に電気分解されるが、これらの電
解室10a内では陽イオンと陰イオンが混合した状態で
存在しているので、流出口5から取り出される電解水は
両イオンが混合された液体となる。特に、上述した塩素
を含んだ水道水などを被電解液Wとすると、流出口5か
ら取り出される電解水は塩素イオンを含んだアルカリ性
液体となり、殺菌用の溶液として用いれば極めて効果的
である。また、隔膜プレート9を省略して陽極2と陰極
3とを積層し、いわゆる無隔膜電解水生成器を構成した
場合、上述した図5および図12に示す実施例と同様
に、必要とされる流量に応じて流路を選択することがで
きる。図13に示す実施例では、被電解液Wの流路を1
系統とする一方で、電解水室10aに導く回数を3回、
すなわち1流路3回ターンの構成を採用している。この
場合には、比較的小流量の生成器として用いることが好
ましく、電気分解の効率に優れている。これに対して、
図14に示す実施例では、流入口4から導入される被電
解液Wの流路を3流路1回ターンとしており、電解効率
は図13の実施例に比較して多少劣るものの、被電解液
Wの流量が大きい場合に適している。仮に、大流量で電
解効率を高めたい場合には、電極板6の積層枚数を増加
させればよい。ちなみに、図13および図14では、流
入口から導入される被電解液の系統を1系統とし、他の
通孔28には全て液導管プラグ30を取り付けるように
しているが、これは、電解水の流通状態を理解し易くす
るために便宜的に示した実施例であって、本発明の電解
水生成器ETでは、他の通孔に液導管ライナ29を取り
付けて、被電解液Wの導入系統を2以上とすることも可
能である。また、図13および図14において逆方向
(ターミナルプレート15b側からフレーム15a側)
へ流すことも可能である。
【0021】熱交換器H,C,Rの基本構成 次に本発明に係る熱交換器の構成および作用について説
明する。図15は本発明に係る熱交換器を示す分解斜視
図、図16は同じく本発明の熱交換器を示す要部断面図
であって図15のA−A線に沿う断面図、図17(A)
(B)は本発明に係るターンアタッチメントを示す斜視
図、図17(C)は本発明に係る芯出しスリーブを示す
斜視図、図18は他の実施例に係る熱交換器を示す分解
斜視図である。 [仕切板6’]まず、図15および図16に示すよう
に、本実施例の熱交換器H,C,Rは仕切板6’を有し
ており、この仕切板6’は上述した電解水生成器ETの
電極板6と同じ板材から形成されている。すなわち、図
7に示す電極板6と同様に例えばチタン製プレートの表
面に白金若しくは白金とイリジウムの合金を薄膜状にコ
ーティング(焼成によってもよい)したものであり、4
隅にそれぞれ通孔7が開設されている。また、この仕切
板6’の通孔7は天地の区別がないように互いに対称位
置に開設されている。
明する。図15は本発明に係る熱交換器を示す分解斜視
図、図16は同じく本発明の熱交換器を示す要部断面図
であって図15のA−A線に沿う断面図、図17(A)
(B)は本発明に係るターンアタッチメントを示す斜視
図、図17(C)は本発明に係る芯出しスリーブを示す
斜視図、図18は他の実施例に係る熱交換器を示す分解
斜視図である。 [仕切板6’]まず、図15および図16に示すよう
に、本実施例の熱交換器H,C,Rは仕切板6’を有し
ており、この仕切板6’は上述した電解水生成器ETの
電極板6と同じ板材から形成されている。すなわち、図
7に示す電極板6と同様に例えばチタン製プレートの表
面に白金若しくは白金とイリジウムの合金を薄膜状にコ
ーティング(焼成によってもよい)したものであり、4
隅にそれぞれ通孔7が開設されている。また、この仕切
板6’の通孔7は天地の区別がないように互いに対称位
置に開設されている。
【0022】[シールパッキン(シール部材)]この仕
切板6’の周縁にはシールパッキン8が嵌合されてお
り、このシールパッキン8も電解水生成器ETで用いら
れたシールパッキン8(図7参照)が流用されており、
例えばEPDMなどのゴムにより形成されている。この
シールパッキン8は、図16に示すように仕切板6’を
幾重にも積層したときに、その両面が隣接する仕切板
6’のシールパッキン8に圧着してシール性が確保され
る。そして、後述する各部品を組み立てたときには、こ
のシールパッキン8が熱交換槽(2系統の熱交換室1
0’,11’から構成される)の周壁を構成することに
なる。ちなみに、このシールパッキン8の内面には、図
7(B)に示すように、仕切板6’を嵌合させたときに
当該仕切板6’に対するシール性を高めるための環状隆
起部19がシールパッキン8の全周にわたって形成され
ている。
切板6’の周縁にはシールパッキン8が嵌合されてお
り、このシールパッキン8も電解水生成器ETで用いら
れたシールパッキン8(図7参照)が流用されており、
例えばEPDMなどのゴムにより形成されている。この
シールパッキン8は、図16に示すように仕切板6’を
幾重にも積層したときに、その両面が隣接する仕切板
6’のシールパッキン8に圧着してシール性が確保され
る。そして、後述する各部品を組み立てたときには、こ
のシールパッキン8が熱交換槽(2系統の熱交換室1
0’,11’から構成される)の周壁を構成することに
なる。ちなみに、このシールパッキン8の内面には、図
7(B)に示すように、仕切板6’を嵌合させたときに
当該仕切板6’に対するシール性を高めるための環状隆
起部19がシールパッキン8の全周にわたって形成され
ている。
【0023】[パッキン,ターンアタッチメント,芯出
しスリーブ]仕切板6’に開設された通孔7には、必要
に応じて図11(A)に示すスルーパッキン12、図1
1(D)に示す液導管パッキン31、図17(A)
(B)に示すターンアタッチメント38、および図17
(C)に示す芯出しスリーブ39が選択的に取り付けら
れる。スルーパッキン12は、流入口4から導入された
熱交換液Wをそのまま通過させるが、熱交換室10’,
11’からスルーパッキン12が取り付けられた仕切板
6’の通孔7への流入を阻止する。一方、ターンアタッ
チメント38は、図17(A)(B)に示すように筒状
に形成された例えば合成樹脂製の部材であって、図17
(A)に示す表面には放射状のスリット38aが形成さ
れ、図17(B)に示す裏面は図16に示すように上述
したスルーパッキン12に嵌合して取り付けることがで
きるように形成されている。そして、このターンアタッ
チメント38をスルーパッキン12に嵌合させ仕切板
6’を重ね合わせると、図16に示すように(左から1
番目の仕切板と2番目の仕切板,左から3番目の仕切板
と4番目の仕切板,または右から1番目の仕切板と2番
目の仕切板)、ターンアタッチメント6’の表面が仕切
板6’に当接し、当該表面に形成されたスリット38a
を熱交換液Wが通過できるようになっている。また、図
17(C)に示す芯出しスリーブ39は、表裏共にスル
ーパッキン12に嵌合して取り付けることができるよう
に形成された筒状の部材であって、例えばターンアタッ
チメントと同じように合成樹脂から構成されている。こ
の芯出しスリーブは流入口4から導入された熱交換液W
の通過を阻止したいスルーパッキンの接触面に取り付け
られ(図16に示す左から2番目の仕切板と3番目の仕
切板,左から4番目の仕切板と5番目の仕切板)、スル
ーパッキン12の面接触をより確実にすべく両スルーパ
ッキン12,12の芯出しを行う。この芯出しスリーブ
39はスルーパッキン12のシール性能を高めるために
取り付けられるものであるから、本発明の熱交換器では
省略することも可能である。このようなスルーパッキン
12、ターンアタッチメント38、および芯出しスリー
ブ39の取り付け位置を適宜選択することにより、仕切
板の間に形成された熱交換室が2系統の熱交換室1
0’,11’に区画され、一方の熱交換室には例えば酸
性電解水が供給され、他方の熱交換室には例えば熱媒体
が供給される。なお図示はしないが、複数枚積層されて
形成された熱交換室内10’,11’の撹拌性を高める
ために、仕切板6’の間に乱流を発生させるための部材
を設けることが望ましい。この場合、仕切板6’と電極
板6との共用化を犠牲にして仕切板6’を成形してもよ
いが、仕切板6’には電極板6と同じ部材を用いて乱流
発生部材を別体で構成してもよい。このような乱流を発
生させる部材を挟み込むことにより、撹拌効果によって
仕切板6’の表裏で行われる熱交換機能を高めたり、熱
交換室10’,11’に溜まりがちなエアーポケットを
除去することができる。
しスリーブ]仕切板6’に開設された通孔7には、必要
に応じて図11(A)に示すスルーパッキン12、図1
1(D)に示す液導管パッキン31、図17(A)
(B)に示すターンアタッチメント38、および図17
(C)に示す芯出しスリーブ39が選択的に取り付けら
れる。スルーパッキン12は、流入口4から導入された
熱交換液Wをそのまま通過させるが、熱交換室10’,
11’からスルーパッキン12が取り付けられた仕切板
6’の通孔7への流入を阻止する。一方、ターンアタッ
チメント38は、図17(A)(B)に示すように筒状
に形成された例えば合成樹脂製の部材であって、図17
(A)に示す表面には放射状のスリット38aが形成さ
れ、図17(B)に示す裏面は図16に示すように上述
したスルーパッキン12に嵌合して取り付けることがで
きるように形成されている。そして、このターンアタッ
チメント38をスルーパッキン12に嵌合させ仕切板
6’を重ね合わせると、図16に示すように(左から1
番目の仕切板と2番目の仕切板,左から3番目の仕切板
と4番目の仕切板,または右から1番目の仕切板と2番
目の仕切板)、ターンアタッチメント6’の表面が仕切
板6’に当接し、当該表面に形成されたスリット38a
を熱交換液Wが通過できるようになっている。また、図
17(C)に示す芯出しスリーブ39は、表裏共にスル
ーパッキン12に嵌合して取り付けることができるよう
に形成された筒状の部材であって、例えばターンアタッ
チメントと同じように合成樹脂から構成されている。こ
の芯出しスリーブは流入口4から導入された熱交換液W
の通過を阻止したいスルーパッキンの接触面に取り付け
られ(図16に示す左から2番目の仕切板と3番目の仕
切板,左から4番目の仕切板と5番目の仕切板)、スル
ーパッキン12の面接触をより確実にすべく両スルーパ
ッキン12,12の芯出しを行う。この芯出しスリーブ
39はスルーパッキン12のシール性能を高めるために
取り付けられるものであるから、本発明の熱交換器では
省略することも可能である。このようなスルーパッキン
12、ターンアタッチメント38、および芯出しスリー
ブ39の取り付け位置を適宜選択することにより、仕切
板の間に形成された熱交換室が2系統の熱交換室1
0’,11’に区画され、一方の熱交換室には例えば酸
性電解水が供給され、他方の熱交換室には例えば熱媒体
が供給される。なお図示はしないが、複数枚積層されて
形成された熱交換室内10’,11’の撹拌性を高める
ために、仕切板6’の間に乱流を発生させるための部材
を設けることが望ましい。この場合、仕切板6’と電極
板6との共用化を犠牲にして仕切板6’を成形してもよ
いが、仕切板6’には電極板6と同じ部材を用いて乱流
発生部材を別体で構成してもよい。このような乱流を発
生させる部材を挟み込むことにより、撹拌効果によって
仕切板6’の表裏で行われる熱交換機能を高めたり、熱
交換室10’,11’に溜まりがちなエアーポケットを
除去することができる。
【0024】[フレーム]図15および図16に示すよ
うに、本実施例の熱交換器H,C,Rでは、仕切板6’
を積層したときにこれらの一側面にフレーム15aを設
けている。このフレーム15aは、剛性が確保できる構
造であれば材質や形状に特に限定されることはなく、電
解水生成器で用いた(図9参照)ものを共用することが
望ましい。図9に示すように、このフレーム15aに
は、仕切板6’に開設された通孔7に応じた通孔28が
4隅に開設されており、この通孔28に図10(A)に
示す液導管ライナ29若しくは図10(B)に示す液導
管プラグ30を必要に応じて選択的に取り付けることが
できる。液導管ライナ29は熱交換液Wの流入口4若し
くは流出口5を構成し、その他の通孔28には液導管プ
ラグ30を取り付けて流路を閉塞しておく。本実施例に
係るフレーム15aは、上下および左右に対称的に形成
されており、しかも液導管ライナ29と液導管プラグ3
0は、何れも選択的に通孔28に取り付けることができ
るため、この熱交換器H,C,Rと上述した電解水生成
器ETとを種々に組み合わせて構成される電解水生成装
置の仕様、用途、取り付け場所等の諸条件に応じて自由
に選択することができる。また、これらの液導管ライナ
29や液導管プラグ30には、図11(D)に示す如き
液導管パッキン31が取り付けられ、フレーム15aと
当該フレームに隣接する仕切板6’との間のシール性を
高めるようになっている。特に、図11(D)に示すよ
うに、液導管パッキン31に環状突起32を形成してお
けば、この環状突起32が仕切板6’の通孔7の周囲に
密着することになり、フレーム15aと仕切板6’の通
孔7との間のシール性が高められる。また、フレーム1
5aには、仕切板6’に取り付けられたシールパッキン
8に当接するリブ33が連続的に形成されており、これ
によっても仕切板全体とフレームとの間のシール性が確
保できるようになっている。なお、フレーム15aの周
囲に形成された通孔34は、ボルト挿通用の孔であり、
仕切板6’を積層して両側面にそれぞれフレーム15a
とターミナルプレート15bを配置したのち、これらボ
ルト挿通用孔34にボルトを挿通して締め付けることに
より、本実施例の熱交換器H,C,Rが組み立てられる
ようになっている。ただし、ボルト以外にも、例えばク
ランプなどの締結手段によってもよいことは言うまでも
ない。ちなみに、本発明では、上述したフレーム15a
は必ずしも必要ではなく、例えば仕切板6を積層して構
成された熱交換槽を、取り付けたい位置(壁や他の装置
など)に直接固定してもよい。
うに、本実施例の熱交換器H,C,Rでは、仕切板6’
を積層したときにこれらの一側面にフレーム15aを設
けている。このフレーム15aは、剛性が確保できる構
造であれば材質や形状に特に限定されることはなく、電
解水生成器で用いた(図9参照)ものを共用することが
望ましい。図9に示すように、このフレーム15aに
は、仕切板6’に開設された通孔7に応じた通孔28が
4隅に開設されており、この通孔28に図10(A)に
示す液導管ライナ29若しくは図10(B)に示す液導
管プラグ30を必要に応じて選択的に取り付けることが
できる。液導管ライナ29は熱交換液Wの流入口4若し
くは流出口5を構成し、その他の通孔28には液導管プ
ラグ30を取り付けて流路を閉塞しておく。本実施例に
係るフレーム15aは、上下および左右に対称的に形成
されており、しかも液導管ライナ29と液導管プラグ3
0は、何れも選択的に通孔28に取り付けることができ
るため、この熱交換器H,C,Rと上述した電解水生成
器ETとを種々に組み合わせて構成される電解水生成装
置の仕様、用途、取り付け場所等の諸条件に応じて自由
に選択することができる。また、これらの液導管ライナ
29や液導管プラグ30には、図11(D)に示す如き
液導管パッキン31が取り付けられ、フレーム15aと
当該フレームに隣接する仕切板6’との間のシール性を
高めるようになっている。特に、図11(D)に示すよ
うに、液導管パッキン31に環状突起32を形成してお
けば、この環状突起32が仕切板6’の通孔7の周囲に
密着することになり、フレーム15aと仕切板6’の通
孔7との間のシール性が高められる。また、フレーム1
5aには、仕切板6’に取り付けられたシールパッキン
8に当接するリブ33が連続的に形成されており、これ
によっても仕切板全体とフレームとの間のシール性が確
保できるようになっている。なお、フレーム15aの周
囲に形成された通孔34は、ボルト挿通用の孔であり、
仕切板6’を積層して両側面にそれぞれフレーム15a
とターミナルプレート15bを配置したのち、これらボ
ルト挿通用孔34にボルトを挿通して締め付けることに
より、本実施例の熱交換器H,C,Rが組み立てられる
ようになっている。ただし、ボルト以外にも、例えばク
ランプなどの締結手段によってもよいことは言うまでも
ない。ちなみに、本発明では、上述したフレーム15a
は必ずしも必要ではなく、例えば仕切板6を積層して構
成された熱交換槽を、取り付けたい位置(壁や他の装置
など)に直接固定してもよい。
【0025】このように、本実施例の熱交換器H,C,
Rは既述した電解水生成器Eと同様に、必要最小限の部
品をもとに、組合せを変えることで従来の熱交換器と同
じ機能を果たすようにしているので、部品点数の削減や
部品の汎用化にともなうコストダウンのみならず、必要
に応じて熱交換器の仕様を変更することが可能となる。
例えば、比較的小流量の熱交換器として使用したい場合
(図18および図19参照)、比較的大流量の電解水生
成器として使用したい場合(図15および図16参照)
等には、以下のように応用できる。図15は同熱交換器
を比較的大流量の熱交換器として応用した実施例を示す
分解斜視図であり、図16は図15のA−A線に沿う断
面図である。これに対して、図18は同熱交換器を比較
的小流量の熱交換器として応用した実施例を示す分解斜
視図であり、図19は図18のA−A線に沿う断面図で
ある。なお、図15、16と図18、19において互い
に共通する部材には同一の符号を付してある。図18お
よび図19に示す実施例は、図15および図16に示す
スルーパッキン12、ターンアタッチメント38、およ
び芯出しスリーブ39に加え図11(B)に示すプラグ
パッキン20とともに、これらの取り付け位置を種々に
考慮して熱媒体と熱交換液との流路を改変したものであ
る。図15および図16に示す熱交換器では、熱交換液
の流量が大きくても、流入口から熱交換槽内に導かれた
熱交換液は順次分岐して各熱交換室を並列に通過するこ
とになるので、比較的大流量の熱交換器として用いて好
ましといえる。また、部品点数についてもプラグパッキ
ンを使用せずにスルーパッキン12、液導管パッキン3
1、ターンアタッチメント38、および芯出しスリーブ
39で足りる構成である。これに対して、図18および
図19に示す熱交換器の仕切板等の積層構造は図15お
よび図16に示す実施例と同じ構成であるが、仕切板
6’の通孔7に取り付けるスルーパッキン12,液導管
パッキン31、ターンアタッチメント38、および芯出
しスリーブ39以外にプラグパッキン20を採用してい
る点が相違している。つまり、熱媒体も熱交換液もそれ
ぞれ直列的に熱交換室を通過することになる。したがっ
て、比較的小流量の熱交換器として用いることが好まし
く、仕切板6’の面積が小さくとも、仕切板6’の積層
枚数を増加させれば、必要とする熱交換率を確保するこ
とができる点で有利である。
Rは既述した電解水生成器Eと同様に、必要最小限の部
品をもとに、組合せを変えることで従来の熱交換器と同
じ機能を果たすようにしているので、部品点数の削減や
部品の汎用化にともなうコストダウンのみならず、必要
に応じて熱交換器の仕様を変更することが可能となる。
例えば、比較的小流量の熱交換器として使用したい場合
(図18および図19参照)、比較的大流量の電解水生
成器として使用したい場合(図15および図16参照)
等には、以下のように応用できる。図15は同熱交換器
を比較的大流量の熱交換器として応用した実施例を示す
分解斜視図であり、図16は図15のA−A線に沿う断
面図である。これに対して、図18は同熱交換器を比較
的小流量の熱交換器として応用した実施例を示す分解斜
視図であり、図19は図18のA−A線に沿う断面図で
ある。なお、図15、16と図18、19において互い
に共通する部材には同一の符号を付してある。図18お
よび図19に示す実施例は、図15および図16に示す
スルーパッキン12、ターンアタッチメント38、およ
び芯出しスリーブ39に加え図11(B)に示すプラグ
パッキン20とともに、これらの取り付け位置を種々に
考慮して熱媒体と熱交換液との流路を改変したものであ
る。図15および図16に示す熱交換器では、熱交換液
の流量が大きくても、流入口から熱交換槽内に導かれた
熱交換液は順次分岐して各熱交換室を並列に通過するこ
とになるので、比較的大流量の熱交換器として用いて好
ましといえる。また、部品点数についてもプラグパッキ
ンを使用せずにスルーパッキン12、液導管パッキン3
1、ターンアタッチメント38、および芯出しスリーブ
39で足りる構成である。これに対して、図18および
図19に示す熱交換器の仕切板等の積層構造は図15お
よび図16に示す実施例と同じ構成であるが、仕切板
6’の通孔7に取り付けるスルーパッキン12,液導管
パッキン31、ターンアタッチメント38、および芯出
しスリーブ39以外にプラグパッキン20を採用してい
る点が相違している。つまり、熱媒体も熱交換液もそれ
ぞれ直列的に熱交換室を通過することになる。したがっ
て、比較的小流量の熱交換器として用いることが好まし
く、仕切板6’の面積が小さくとも、仕切板6’の積層
枚数を増加させれば、必要とする熱交換率を確保するこ
とができる点で有利である。
【0026】本発明の電解水生成装置の応用例 以上、本発明の電解水生成装置を構成する電解水生成器
ETと熱交換器H,C,Rのそれぞれの構成および作用
について説明したが、以下では上述した電解水生成器E
Tと熱交換器H,C,Rとを種々に組み合わせて本発明
の電解水生成装置を構成した場合の実施例について説明
する。実施例の冒頭で述べたように、図1は本発明に係
る電解水生成装置を構成する電解水生成器と熱交換器と
を模式的に示した図であって、図中に記載された「E
T」は上述した電極板積層式の電解水生成器を表す。ま
た、「H」は熱交換器のうちの加熱器(加熱媒体を用い
たもの)、「C」は熱交換器のうちの冷却器(冷却媒体
を用いたもの)、「R」は特別の加熱冷却媒体を用いな
い一般的な熱交換器を表し、流される熱媒体を除いては
何れの機器も仕切板積層式の熱交換器である。
ETと熱交換器H,C,Rのそれぞれの構成および作用
について説明したが、以下では上述した電解水生成器E
Tと熱交換器H,C,Rとを種々に組み合わせて本発明
の電解水生成装置を構成した場合の実施例について説明
する。実施例の冒頭で述べたように、図1は本発明に係
る電解水生成装置を構成する電解水生成器と熱交換器と
を模式的に示した図であって、図中に記載された「E
T」は上述した電極板積層式の電解水生成器を表す。ま
た、「H」は熱交換器のうちの加熱器(加熱媒体を用い
たもの)、「C」は熱交換器のうちの冷却器(冷却媒体
を用いたもの)、「R」は特別の加熱冷却媒体を用いな
い一般的な熱交換器を表し、流される熱媒体を除いては
何れの機器も仕切板積層式の熱交換器である。
【0027】まず、図2(A)〜(C)に示された実施
例では、原水を加熱器H(または冷却器C)で所望の温
度に調節したのち、このようにして得られた被電解液を
電解水生成器ETに供給して酸性電解水とアルカリ性電
解水とを生成しようとするものである。この場合、図2
(A)に示すように原水の全てを熱交換器H(C)で温
調したのち電気分解してもよいし、図2(B)に示すよ
うに原水のうちの幾らかのみを熱交換器H(C)で温調
し、この温調された被電解液と温調されていない電解液
とを電解水生成器ETにて電気分解してもよい。前者の
場合には熱交換器H(C)における熱交換効率は後者に
比べて劣るものの熱媒体の流量を増加させることによっ
て電解水生成器ETに供給される被電解液の温度を一定
に維持することが可能となり、例えば最も効果的に電気
分解を行い得る温度で電気分解を行うことができる。ま
た、図2(C)に示すように、原水を最初に電解水生成
器ETに供給して酸性電解水とアルカリ性電解水とを生
成したのち、必要な電解水(図2(C)では酸性電解
水)のみを熱交換器H(C)に供給して所望の温度に調
節することもできる。この場合は、提供先に所望の温度
に調節された電解水を供給することができる。一方、図
3(A)(B)に示された電解水生成装置は、特別な熱
媒体を用いることなく原水の潜熱を利用して熱交換を行
おうとするものである。すなわち、熱交換器Rを通過し
た原水は電解水生成器ETに供給されて酸性電解水とア
ルカリ性電解水が生成されるが、電気分解作用によって
酸性電解水とアルカリ性電解水の温度は原水に対して数
度上昇する。そこで、電解水(図3に示す実施例では酸
性電解水)を熱交換器Rに供給し、原水を熱媒体として
熱交換を行えば酸性電解水は原水の温度に漸近するよう
に冷却されることになる。図3(B)に示す実施例は熱
交換器Rに供給する原水の流量を少なくすることにより
熱交換効率を高めたものである。なお、図3(A)
(B)においては酸性電解水を冷却することとしアルカ
リ性電解水は廃棄等に供されるが、本発明では何れの電
解水を選択してもよい。図4(A)は電解水生成器ET
と熱交換器H,C,Rとを複数器組み合わせた実施例で
あり、熱交換器Rを通過した原水は電解水生成器ETに
よって電気分解されたのち、これにより生成されたアル
カリ性電解水を再び熱交換器Rに戻して、ここで原水を
熱媒体として冷却する。このようにして原水の温度近傍
まで冷却されたアルカリ性電解水を、さらに熱交換器
(冷却器)Cに導き、熱媒体(冷水)との間で熱交換を
行うことにより所望の温度まで冷却する。また、図4
(B)に示す実施例も電解水生成器ETと熱交換器H,
C,Rとを複数器組み合わせた実施例であり、原水を熱
交換器(加熱器)Hに供給して一旦加熱したのち、この
温水となった原水を電解水生成器ETに供給して電気分
解に適した温度で効率的に電気分解を行ったのち、得ら
れたアルカリ性電解水を熱交換器(冷却器)Cに導いて
所望の温度まで冷却し、提供先に低温のアルカリ性電解
水として供給する。このように、本発明の電解水生成装
置は、上述した電解水生成器ETと熱交換器H,C,R
とを種々に組み合わせることによって、きわめてフレキ
シブルな電解水生成装置となり、用途に最も適した温度
で電解水を提供することができる。
例では、原水を加熱器H(または冷却器C)で所望の温
度に調節したのち、このようにして得られた被電解液を
電解水生成器ETに供給して酸性電解水とアルカリ性電
解水とを生成しようとするものである。この場合、図2
(A)に示すように原水の全てを熱交換器H(C)で温
調したのち電気分解してもよいし、図2(B)に示すよ
うに原水のうちの幾らかのみを熱交換器H(C)で温調
し、この温調された被電解液と温調されていない電解液
とを電解水生成器ETにて電気分解してもよい。前者の
場合には熱交換器H(C)における熱交換効率は後者に
比べて劣るものの熱媒体の流量を増加させることによっ
て電解水生成器ETに供給される被電解液の温度を一定
に維持することが可能となり、例えば最も効果的に電気
分解を行い得る温度で電気分解を行うことができる。ま
た、図2(C)に示すように、原水を最初に電解水生成
器ETに供給して酸性電解水とアルカリ性電解水とを生
成したのち、必要な電解水(図2(C)では酸性電解
水)のみを熱交換器H(C)に供給して所望の温度に調
節することもできる。この場合は、提供先に所望の温度
に調節された電解水を供給することができる。一方、図
3(A)(B)に示された電解水生成装置は、特別な熱
媒体を用いることなく原水の潜熱を利用して熱交換を行
おうとするものである。すなわち、熱交換器Rを通過し
た原水は電解水生成器ETに供給されて酸性電解水とア
ルカリ性電解水が生成されるが、電気分解作用によって
酸性電解水とアルカリ性電解水の温度は原水に対して数
度上昇する。そこで、電解水(図3に示す実施例では酸
性電解水)を熱交換器Rに供給し、原水を熱媒体として
熱交換を行えば酸性電解水は原水の温度に漸近するよう
に冷却されることになる。図3(B)に示す実施例は熱
交換器Rに供給する原水の流量を少なくすることにより
熱交換効率を高めたものである。なお、図3(A)
(B)においては酸性電解水を冷却することとしアルカ
リ性電解水は廃棄等に供されるが、本発明では何れの電
解水を選択してもよい。図4(A)は電解水生成器ET
と熱交換器H,C,Rとを複数器組み合わせた実施例で
あり、熱交換器Rを通過した原水は電解水生成器ETに
よって電気分解されたのち、これにより生成されたアル
カリ性電解水を再び熱交換器Rに戻して、ここで原水を
熱媒体として冷却する。このようにして原水の温度近傍
まで冷却されたアルカリ性電解水を、さらに熱交換器
(冷却器)Cに導き、熱媒体(冷水)との間で熱交換を
行うことにより所望の温度まで冷却する。また、図4
(B)に示す実施例も電解水生成器ETと熱交換器H,
C,Rとを複数器組み合わせた実施例であり、原水を熱
交換器(加熱器)Hに供給して一旦加熱したのち、この
温水となった原水を電解水生成器ETに供給して電気分
解に適した温度で効率的に電気分解を行ったのち、得ら
れたアルカリ性電解水を熱交換器(冷却器)Cに導いて
所望の温度まで冷却し、提供先に低温のアルカリ性電解
水として供給する。このように、本発明の電解水生成装
置は、上述した電解水生成器ETと熱交換器H,C,R
とを種々に組み合わせることによって、きわめてフレキ
シブルな電解水生成装置となり、用途に最も適した温度
で電解水を提供することができる。
【0028】なお、以上説明した実施例は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施例に開示された各要素は、本発明の技術
的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨で
ある。
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施例に開示された各要素は、本発明の技術
的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨で
ある。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、仕様
が相違する場合であっても部品点数が増加することな
く、あらゆる用途に対応できる電解水生成装置を提供す
ることが可能となる。また、これに加えて得られる電解
水および電気分解を行う際の被電解液の温度を所望の値
に設定することができる。
が相違する場合であっても部品点数が増加することな
く、あらゆる用途に対応できる電解水生成装置を提供す
ることが可能となる。また、これに加えて得られる電解
水および電気分解を行う際の被電解液の温度を所望の値
に設定することができる。
【図1】本発明の電解水生成装置を構成する電解水生成
器と熱交換器を示す模式図である。
器と熱交換器を示す模式図である。
【図2】(A)〜(C)は本発明の電解水生成装置の実
施例を示す模式図である。
施例を示す模式図である。
【図3】(A)〜(B)は本発明の他の実施例を示す模
式図である。
式図である。
【図4】(A)〜(B)は本発明のさらに他の実施例を
示す模式図である。
示す模式図である。
【図5】本発明に係る電解水生成器を示す分解斜視図で
ある。
ある。
【図6】同じく本発明に係る電解水生成器を示す要部断
面図であり、図5のA−A線に沿う断面図である。
面図であり、図5のA−A線に沿う断面図である。
【図7】(A)は同電解水生成器の電極板にシールパッ
キンを取り付けた状態を示す平面図、(B)は図7
(A)のB−B線に沿う断面図である。
キンを取り付けた状態を示す平面図、(B)は図7
(A)のB−B線に沿う断面図である。
【図8】(A)は同電解水生成器の隔膜プレートを示す
平面図、(B)は同じく側面図である。
平面図、(B)は同じく側面図である。
【図9】(A)は同電解水生成器のフレームを示す平面
図、(B)は図9(A)のB−B線に沿う断面図であ
る。
図、(B)は図9(A)のB−B線に沿う断面図であ
る。
【図10】(A)は図9に示すフレームに用いられる液
導管ライナ、(B)は液導管プラグを示す半断面図であ
る。
導管ライナ、(B)は液導管プラグを示す半断面図であ
る。
【図11】(A)は図7に示す電極板に用いられるスル
ーパッキンを示す半断面図、(B)は同じく電極板に用
いられるプラグパッキンを示す半断面図、(C)は同じ
く電極板に用いられるターンパッキンを示す半断面図、
(D)は図9に示すフレームに用いられる液導管パッキ
ンを示す半断面図である。
ーパッキンを示す半断面図、(B)は同じく電極板に用
いられるプラグパッキンを示す半断面図、(C)は同じ
く電極板に用いられるターンパッキンを示す半断面図、
(D)は図9に示すフレームに用いられる液導管パッキ
ンを示す半断面図である。
【図12】同電解水生成器を比較的小流量の電解水生成
器として応用した実施例を示す分解斜視図である。
器として応用した実施例を示す分解斜視図である。
【図13】同電解水生成器を無隔膜電解水生成器として
応用した実施例を示す分解斜視図である。
応用した実施例を示す分解斜視図である。
【図14】同電解水生成器を無隔膜電解水生成器として
応用した他の実施例を示す分解斜視図である。
応用した他の実施例を示す分解斜視図である。
【図15】本発明に係る熱交換器を示す分解斜視図であ
る。
る。
【図16】同熱交換器を示す要部断面図であって、図1
5に示すA−A線に沿う断面図である。
5に示すA−A線に沿う断面図である。
【図17】(A)(B)は同熱交換器に用いられるター
ンアタッチメントを示す斜視図、(C)は同熱交換器に
用いられる芯出しスリーブを示す斜視図である。
ンアタッチメントを示す斜視図、(C)は同熱交換器に
用いられる芯出しスリーブを示す斜視図である。
【図18】同熱交換器の他の実施例を示す分解斜視図で
ある。
ある。
【図19】図18に示すA−A線に沿う断面図である。
【図20】従来の電解水生成装置を示す模式図である。
1…電解槽 1’…熱交換槽 2…陽極 3…陰極 4
…流入口 5…流出口 6…電極板 6’…仕切板 7…通孔 8…シールパッ
キン(シール部材) 9…隔膜プレート 9a…枠体 9b…隔膜 10…陽
極室 11…陰極室 10’,11’…熱交換室 12…スルーパッキン(パ
ッキン) 13…酸性電解水の流路 14…アルカリ性電解水の流
路 15a…フレーム 15b…ターミナルプレート 16…フランジ 17…
電源 18…通孔 19…環状隆起部 20…プラグパッキン 21…環状
隆起部 22…通孔 23…環状隆起部 24…突起 25…ガイド 26…
環状リブ 27…放射ノズル部 28…通孔 29…液導管ライナ
30…液導管プラグ 31…液導管パッキン 32…環状突起 33…リブ
34…通孔 35…通孔 36…ターンパッキン 37…隙間 38…ターンアタ
ッチメント 39…芯出しスリーブ W…被電解液 ET…電解水生
成器 H…加熱器(熱交換器) C…冷却器(熱交換器) R
…熱交換器
…流入口 5…流出口 6…電極板 6’…仕切板 7…通孔 8…シールパッ
キン(シール部材) 9…隔膜プレート 9a…枠体 9b…隔膜 10…陽
極室 11…陰極室 10’,11’…熱交換室 12…スルーパッキン(パ
ッキン) 13…酸性電解水の流路 14…アルカリ性電解水の流
路 15a…フレーム 15b…ターミナルプレート 16…フランジ 17…
電源 18…通孔 19…環状隆起部 20…プラグパッキン 21…環状
隆起部 22…通孔 23…環状隆起部 24…突起 25…ガイド 26…
環状リブ 27…放射ノズル部 28…通孔 29…液導管ライナ
30…液導管プラグ 31…液導管パッキン 32…環状突起 33…リブ
34…通孔 35…通孔 36…ターンパッキン 37…隙間 38…ターンアタ
ッチメント 39…芯出しスリーブ W…被電解液 ET…電解水生
成器 H…加熱器(熱交換器) C…冷却器(熱交換器) R
…熱交換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46 F28D 9/02
Claims (6)
- 【請求項1】 陽極板と陰極板とが内部に設けられた電
解槽に流入口と流出口とを形成し、前記流入口から前記
電解槽に被電解液を流入させ前記流出口から流出させる
間に前記被電解液を電気分解する電解水生成器と、当該
電解水生成器に接続された熱交換器とを有し、 前記電解水生成器は、前記陽極板と前記陰極板とを、前
記被電解液が通過する通孔を有する同じ形状の電極板に
より形成し、当該電極板の周縁の全周に電気絶縁性のシ
ール部材を嵌合させ、これら電極板を複数積層すること
により前記電解槽が構成され、 前記熱交換器は、前記電解水生成器に供給される被電解
液および/または電解水生成器で生成された電解水と熱
媒体との間で熱交換を行うことを特徴とする電解水生成
装置。 - 【請求項2】 前記電解水生成器の前記陽極板と前記陰
極板との間には隔膜を有する隔膜プレートが挟持され、
前記陽極板と前記隔膜プレートとの間には酸性電解水を
生成する陽極室が形成されていると共に、前記陰極板と
前記隔膜プレートとの間にはアルカリ性電解水を生成す
る陰極室が形成されていることを特徴とする請求項1に
記載の電解水生成装置。 - 【請求項3】 前記電解水生成器の前記電極板には、少
なくとも2つの通孔が開設されていると共に、当該何れ
かの通孔には、前記電解槽を流れる被電解液の流路を酸
性電解水の流路とアルカリ性電解水の流路とに区画する
パッキンが設けられていることを特徴とする請求項2に
記載の電解水生成装置。 - 【請求項4】 前記熱交換器は、熱交換板として機能す
る仕切板を積層して構成された熱交換槽と、当該熱交換
槽へ熱交換液と熱媒体とを導いて排出する一対の流入口
および一対の流出口とを有することを特徴とする請求項
1乃至3の何れかに記載の電解水生成装置。 - 【請求項5】 前記熱交換器の前記仕切板には、前記熱
交換液および熱媒体がそれぞれ流通する通孔が開設され
ていると共に、前記仕切板の周縁の全周にはシール部材
が嵌合され、かつ前記熱交換槽は同じ形状の仕切板を積
層して構成されていることを特徴とする請求項4に記載
の電解水生成装置。 - 【請求項6】 前記熱交換器の前記仕切板は、前記電解
水生成器の前記電極板と外形および厚みを含む同じ形状
の部材から形成されていることを特徴とする請求項4ま
たは5の何れかに記載の電解水生成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09565994A JP3322988B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 電解水生成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09565994A JP3322988B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 電解水生成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07275862A JPH07275862A (ja) | 1995-10-24 |
JP3322988B2 true JP3322988B2 (ja) | 2002-09-09 |
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ID=14143625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09565994A Expired - Fee Related JP3322988B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 電解水生成装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3322988B2 (ja) |
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JP6310306B2 (ja) * | 2014-04-07 | 2018-04-11 | 古河電気工業株式会社 | 熱交換器および熱交換器の製造方法 |
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-
1994
- 1994-04-08 JP JP09565994A patent/JP3322988B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH07275862A (ja) | 1995-10-24 |
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