JP3322735B2 - 柔軟性ティシュペーパー - Google Patents

柔軟性ティシュペーパー

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JP3322735B2
JP3322735B2 JP28012993A JP28012993A JP3322735B2 JP 3322735 B2 JP3322735 B2 JP 3322735B2 JP 28012993 A JP28012993 A JP 28012993A JP 28012993 A JP28012993 A JP 28012993A JP 3322735 B2 JP3322735 B2 JP 3322735B2
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Japan
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fatty acid
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tissue paper
acid ester
paper
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秀章 斎藤
誠 山根
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株式会社クレシア
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚に直接接触して使
用する、より柔らかで肌に優しいフェイシャルティシュ
ーやトイレットペーパー等のティシュペーパーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】皮膚に接触して用いられるティシュペー
パーには、フェイシャルティシュー、トイレットペーパ
ーや紙タオル等があり柔らかいものが一般に好ましい。
これらの紙は一般に坪量10〜40g/m2 のクレープ紙で
ある。即ち、物理的に紙を薄くし、クレープ(シワ付)
処理をすることにより柔軟にしたものである。ウェブ全
体としては柔軟になるが、ウェブの表面、更には表面に
露出している繊維は何ら処理されていないために繊維固
有のザラツキが残る。このザラツキは特にクレープ処理
の波頭部分で触感される。
【0003】これを改善する方法として表面にカレンダ
ー処理する技術が知られている(特開平5-76464 号公
報)が嵩が低下しボリュウム感が損なわれる。また界面
活性剤を抄紙時にパルプ原料に混ぜてウェブを形成する
方法も知られている(米国特許第3844880 号)。しか
し、これは繊維の結合を阻止して柔らかなウェブを得よ
うとするもので紙力低下が著しい欠点がある。またウェ
ブに吸湿剤を加えて柔らかくする方法が開示されている
(特開平5-156596号公報)。しかし、吸湿性が夏季の高
湿期と冬の乾期とで著しく異なるために強度及び風合い
等の紙質に大きな変化が生じる欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の欠点を除去し、従来の抄紙工程で得られるウェブをよ
りしなやかで滑らかにすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すベく鋭意研究の結果坪量10〜60g/m2 のティ
シュペーパーにおいて特定のポリグリセリン脂肪酸エ
ステルを単独で又は特定の多価アルコール又はそのアル
キレンオキサイド付加物と組合わせて付与することによ
り、従来の抄紙工程で得られるティシュウェブをよりし
なやかでかつ滑らかにすることができることを見出し本
発明をなすに至った。以下に本発明の詳細を述べる。
【0006】まず第一に10〜60g/m2 のティシュウェ
ブにおいて乾燥繊維重量当り、グリセリン重合度15以下
の即ち分子量1200以下のポリグリセリンとC8 〜C24
脂肪酸からなるエステル化度3モル以下のポリグリセリ
ン脂肪酸エステルを0.05〜5%付与することで、より滑
らかでしなやかなウェブが得られる。
【0007】本発明で使用されるポリグリセリン脂肪酸
エステルのポリグリセリン部分は重合度15以下であり特
に重合度4〜10で直鎖状であることが望ましい。また、
ポリグリセリンは平均重合度をnとすると、平均(n+
2)個の水酸基があり、ポリグリセリン1モルに対して
脂肪酸1モルから(n+2)モルまでの様々なエステル
化度のものをつくることができる。本発明で使用される
ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル結合する脂肪
酸の鎖長はC〜C24でエステル化度は1〜モルで
ある。塗布用に水溶液として使用するには、また塗布後
のウェブの吸水性の観点からポリグリセリンの重合度が
4以上でエステル化度が1〜モルと低い方が親水性が
高いので良い。しかしポリグリセリンの重合度が高くな
るにつれ粘度も高くなるので塗布用に水溶液として用い
るにはポリグリセリンの重合度は15以下が良い。この範
囲のポリグリセリン脂肪酸エステルはポリグリセリンに
よる湿潤効果と脂肪族基による平滑性効果を兼ね備えて
いる。
【0008】本発明ではこれをティシュウェブ表面に塗
布することによってウェブ表面が平滑になると同時に、
ウェブ全体がしなやかになり更に軽いしっとり感を与え
ることができた。
【0009】次に上記ポリグリセリン脂肪酸エステル
に更にC3 〜C15の多価アルコール、又はそのアルキ
レンオキサイド付加物の少なくとも1種類以上を乾燥繊
維重量当り合計 0.1〜10%含ませたものである。これは
湿潤性効果をより強調し、しっとりした風合いを強化し
ようとするものである。目的とする風合いによりた使用
する薬剤の種類によってとの調合比率は異なるが、
およその目安としてに対しての調合比率は重量比で
50〜150 %の範囲が望ましい。
【0010】ウェブに対する平滑感と湿潤感(ウェット
感)は図1に示すような関係がある。平滑感を付与した
ウェブに湿潤剤A(WET) を加えて湿潤感を付与すると、
(WET) の増加につれて湿潤感(HFW )はF(W) のカ
ーブに示すように増加するが、これにともなって平滑性
(HFS )はF(S) のカーブに示すように減少する。特
にHFS はYP 点を過ぎると極端に低下する。
【0011】本発明で用いるのポリグリセリン脂肪酸
エステルは平滑性効果と湿潤効果を兼ね備えているがこ
の湿潤効果はウェブに軽いしっとり感を与える程度のも
のである。従って、ウェブのしっとり感をさらに強化し
たい場合はのグリセリンやジグリセリン等の多価アル
コール類やあるいはそのアルキレンオキサイド付加物等
の湿潤剤を加えれば良い。これを加えることによりウェ
ブの剛性が低下し、しなやかさも増す。
【0012】上記のポリグリセリン脂肪酸エステルあ
るいはこれと多価アルコール又はそのアルキレンオキ
サイド付加物の付与方法は以下の通りである。付与する
方法はウェブ形成後望ましくは乾燥繊維重量90%以上の
状態で上記薬剤を水溶液にしスプレーによりウェブに塗
布するか、コーターで塗布するか、グラビア又はフレキ
ソ印刷で塗工するか等がある。トイレットペーパーのよ
うな湿潤紙力増強剤を含まぬティシュウェブは湿潤強度
がないので水溶液としての塗布液量に制限がある。従っ
て、できるだけ高濃度で水分量を少なくしてウェブの破
断が起こらぬように塗布する。しかし、湿潤紙力増強樹
脂又は一時性湿潤紙力増強樹脂を含んだティシュウェブ
の場合は塗布液量の許容範囲が広くなり、塗工量を増や
すことができる。ここで言う一時性湿潤紙力とは、JI
S−S3104ティシュペーパーの規格試験方法による
測定で湿潤後60秒経過したときの強度が湿潤直後の湿潤
強度に対して20%以上低下する紙力を言う。
【0013】
【作用】以上に示したようなティシュウェブにポリグ
リセリン脂肪酸エステル単独で又はとの多価アルコ
ールやそのアルキレンオキサイド付加物のような湿潤剤
とを併用して適当量塗布して得たティシュペーパーは繊
維及びクレープの波頭に由来するガサツキ感がないので
ウェブ表面が滑らかになる。更にの湿潤剤を含む場合
はウェブにしっとり感としなやかさが得られるのでフェ
イシャルティシューの場合はカゼや花粉アルレギー症等
により鼻あれで刺激に過敏なときも肌に優しく快く使用
できる。一方トイレットペーパーの場合は痔等により刺
激に過敏なときに同様に肌に優しく快く使用できる。そ
してウェブ表面に付着したポリグリセリン脂肪酸エステ
ルや、湿潤剤成分は肛門部の汚れを落し易くする清拭助
剤としての働きもある。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【0015】(実施例1〜13)針葉樹系繊維50%、広葉
樹系繊維50%とからなる坪量15g/m2 のティシュペー
パーにおいて乾燥パルプ重量に対して表1に示す百分率
でポリグリセリン脂肪酸エステル及び湿潤剤としてジグ
リセリン又はジグリセリンのプロピレンオキサイド9モ
ル付加物を塗布した。
【0016】
【表1】
【0017】塗布方法はポリグリセリン脂肪酸エステル
が1重量%相当濃度に単独又は湿潤剤との混合水溶液に
し、スプレー塗布後ドラムドライヤーで乾燥した。
【0018】(実施例14)針葉樹系繊維50%と広葉樹系
繊維50%とからなり湿潤紙力増強剤として日本PMC社
のWS−570を対絶乾パルプ重量に対して 0.2%含ん
だ坪量15g/m2のティシュペーパーにおいて、実施例1
3に示すと同一薬品を同量塗布した。
【0019】(比較例1)実施例14と同一原紙(ティシ
ュウェブ)に同一方法でグリセリン単独で乾燥パルプ重
量に対し5%相当量塗布した。
【0020】(比較例2)実施例14と同一原紙で薬剤処
理しないもの。
【0021】結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】表中、 *1 相対湿度30%(冬季)及び80%(夏季)を想定して
デシケーターによる人工雰囲気調湿しJIS−S310
4の方法で測定。(製品として2PLYで測定)、吸水
度もJIS−S3104方法で測定した。 *2 ハンドフィール(5人のハンドフィール検査人の平
均値) HFS :平滑感の10段階評価、数値が高い方が平滑感が
高い HFW :しっとり感の10段階評価、数値が高い方がしっ
とり感が強い HFF :しなやか感の10段階評価、数値が高い方がしな
やかさが大きい *3 動摩擦係数:45g荷重のブロックをティシュの表面
においてティシュの流れ方向にテンシロンで引張った時
の荷重から算出: 荷重(gr)/45(gf)
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェブに対する平滑感と湿潤感(ウェット感)
と湿潤剤の量との関係を表わし、本発明の効果の説明図
である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42 A47K 10/00 - 10/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 坪量10〜60g/mのティシュペーパー
    であって、グリセリン部分の重合度が15以下で脂肪酸部
    分がC〜C24であり、かつエステル化度がポリグリ
    セリン1モルに対して4モル以下のポリグリセリン脂肪
    酸エステルを乾燥繊維重量当り0.05〜5%含むことを特
    徴とする柔軟性ティシュペーパー。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリグリセリン脂肪酸エ
    ステルとC〜C15の多価アルコール又はC〜C
    15の多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物の
    うちいずれか少なくとも1種を乾燥繊維重量当り合計
    0.1〜10%含むことを特徴とする柔軟性ティシュペーパ
    ー。
  3. 【請求項3】 ポリグリセリン脂肪酸エステルに対して
    〜C 15 の多価アルコール又はC 〜C 15 の多価
    アルコールのアルキレンオキサイド付加物の少なくとも
    1種以上の調合比率が重量比で50〜200%の範囲である
    請求項2記載の柔軟性ティシュペーパー。
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JP3482337B2 (ja) * 1998-01-13 2003-12-22 花王株式会社 紙用嵩高剤
JP4568739B2 (ja) * 2001-10-24 2010-10-27 河野製紙株式会社 繊維ウェブ製品
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