JP3352513B2 - 柔軟性ティシュペーパー及びその製造方法 - Google Patents
柔軟性ティシュペーパー及びその製造方法Info
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- JP3352513B2 JP3352513B2 JP28012893A JP28012893A JP3352513B2 JP 3352513 B2 JP3352513 B2 JP 3352513B2 JP 28012893 A JP28012893 A JP 28012893A JP 28012893 A JP28012893 A JP 28012893A JP 3352513 B2 JP3352513 B2 JP 3352513B2
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- Japan
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- tissue paper
- web
- weight
- alkenyl
- alkyl group
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- Sanitary Thin Papers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚に直接接触して使
用する、より柔らかで肌に優しいフェイシャルティシュ
ーやトイレットペーパー等のティシュペーパーに関す
る。
用する、より柔らかで肌に優しいフェイシャルティシュ
ーやトイレットペーパー等のティシュペーパーに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】皮膚に接触して用いられるティシュペー
パーには、フェイシャルティシュー、トイレットペーパ
ーや紙タオル等があり柔らかいものが一般に好ましい。
これらの紙は一般に坪量10〜40ｇ／ｍ2 のクレープ紙で
ある。即ち、物理的に紙を薄くし、クレープ（シワ付）
処理をすることにより柔軟にしたものである。ウェブ全
体としては柔軟になるがウェブの表面、更には表面に露
出している繊維は何ら処理されないために繊維固有のザ
ラツキが残る。このザラツキは特にクレープ処理の波頭
部分で触感される。
パーには、フェイシャルティシュー、トイレットペーパ
ーや紙タオル等があり柔らかいものが一般に好ましい。
これらの紙は一般に坪量10〜40ｇ／ｍ2 のクレープ紙で
ある。即ち、物理的に紙を薄くし、クレープ（シワ付）
処理をすることにより柔軟にしたものである。ウェブ全
体としては柔軟になるがウェブの表面、更には表面に露
出している繊維は何ら処理されないために繊維固有のザ
ラツキが残る。このザラツキは特にクレープ処理の波頭
部分で触感される。
【０００３】これを改善する方法として表面にカレンダ
ー処理する技術が知られている（特開平5-76464 号公
報）が嵩が低下しボリュウム感が損なわれる。また界面
活性剤を抄紙時にパルプ原料に混ぜてウェブを形成する
方法も知られている（米国特許第3844880 号）。しか
し、これは繊維の結合を阻止して柔らかなウェブを得よ
うとするもので紙力低下が著しい欠点がある。またウェ
ブに吸湿剤を加えて柔らかくする方法が開示されている
（特開平5-156596号公報）。しかし、吸湿性が夏期の高
湿期と冬の乾期とで著しく異なるために強度及び風合い
等の紙質に大きな変化が生じる欠点がある。
ー処理する技術が知られている（特開平5-76464 号公
報）が嵩が低下しボリュウム感が損なわれる。また界面
活性剤を抄紙時にパルプ原料に混ぜてウェブを形成する
方法も知られている（米国特許第3844880 号）。しか
し、これは繊維の結合を阻止して柔らかなウェブを得よ
うとするもので紙力低下が著しい欠点がある。またウェ
ブに吸湿剤を加えて柔らかくする方法が開示されている
（特開平5-156596号公報）。しかし、吸湿性が夏期の高
湿期と冬の乾期とで著しく異なるために強度及び風合い
等の紙質に大きな変化が生じる欠点がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の欠点を除去し、従来の抄紙機で得られるウェブをより
しなやかで滑らかにすることを課題とする。
の欠点を除去し、従来の抄紙機で得られるウェブをより
しなやかで滑らかにすることを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すベく鋭意研究の結果、坪量10〜60ｇ／ｍ2 のティ
シュペーパーにおいて特定の第４アンモニウム塩又はア
ミン塩又はアミンと多価アルコール又はそのポリオキシ
アルキレン付加物を組み合せて付与することにより従来
の抄紙工程で得られるウェブをより滑らかでかつしなや
かにすることができることを見出し本発明をなすに至っ
た。
解決すベく鋭意研究の結果、坪量10〜60ｇ／ｍ2 のティ
シュペーパーにおいて特定の第４アンモニウム塩又はア
ミン塩又はアミンと多価アルコール又はそのポリオキシ
アルキレン付加物を組み合せて付与することにより従来
の抄紙工程で得られるウェブをより滑らかでかつしなや
かにすることができることを見出し本発明をなすに至っ
た。
【０００６】即ち本発明の柔軟性ティシュペーパーはテ
ィシュウェブ形成後、上述の特定薬剤を乾燥繊維あたり
0.1〜10重量％付与することにより得られる。以下に詳
細を述べる。
ィシュウェブ形成後、上述の特定薬剤を乾燥繊維あたり
0.1〜10重量％付与することにより得られる。以下に詳
細を述べる。
【０００７】本発明による柔軟性ティシュペーパーは従
来のティシュウェブ10〜60ｇ／ｍ2の抄紙工程において
水分率20％以下のウェブ形成後例えばヤンキードライヤ
ーで乾燥処理した直後からリールに巻取るまでの間に特
定の薬剤を付与するか、またはリールに巻き取った後の
乾燥ウェブに別工程で薬剤を付与する方法で有利に得ら
れる。
来のティシュウェブ10〜60ｇ／ｍ2の抄紙工程において
水分率20％以下のウェブ形成後例えばヤンキードライヤ
ーで乾燥処理した直後からリールに巻取るまでの間に特
定の薬剤を付与するか、またはリールに巻き取った後の
乾燥ウェブに別工程で薬剤を付与する方法で有利に得ら
れる。
【０００８】即ち本発明の柔軟性ティシュペーパーは10
〜60ｇ／ｍ2 のティシュウェブに、その乾燥繊維重量に
対してＣ8 〜Ｃ24の脂肪族アルキル基、アルケニル基
又はアシル基のいずれか少なくとも１つを含む第４級ア
ンモニウム塩、Ｃ8 〜Ｃ24の脂肪族アルキル基、アルケ
ニル基、又はアシル基のいずれか少なくとも１つを含む
第１〜第３級アミン塩あるいはＣ8 〜Ｃ24の脂肪族アル
キル基、アルケニル基又はアシル基のいずれか少なくと
も１つを含むアミンの中から選ばれたいずれか少なくと
も１種及びＣ3 〜Ｃ15の多価アルコール又はＣ3 〜Ｃ
15の多価アルコールのポリオキシアルキレン付加物の中
から選ばれたいずれか少なくとも１種とを合計 0.1〜10
重量％付与することにより得られる。なおこれら特定薬
剤をウェブに付与する方法はスプレー、コーター又は印
刷方式等による。
〜60ｇ／ｍ2 のティシュウェブに、その乾燥繊維重量に
対してＣ8 〜Ｃ24の脂肪族アルキル基、アルケニル基
又はアシル基のいずれか少なくとも１つを含む第４級ア
ンモニウム塩、Ｃ8 〜Ｃ24の脂肪族アルキル基、アルケ
ニル基、又はアシル基のいずれか少なくとも１つを含む
第１〜第３級アミン塩あるいはＣ8 〜Ｃ24の脂肪族アル
キル基、アルケニル基又はアシル基のいずれか少なくと
も１つを含むアミンの中から選ばれたいずれか少なくと
も１種及びＣ3 〜Ｃ15の多価アルコール又はＣ3 〜Ｃ
15の多価アルコールのポリオキシアルキレン付加物の中
から選ばれたいずれか少なくとも１種とを合計 0.1〜10
重量％付与することにより得られる。なおこれら特定薬
剤をウェブに付与する方法はスプレー、コーター又は印
刷方式等による。
【０００９】の第４級アンモニウム塩の中には例え
ば、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジ
オレイルジメチルアンモニウムクロライド、モノステア
リルトリメチルアンモニウムクロライド、Ｎ−ポリオキ
シエチレンＮ，Ｎ−ジオレイルＮ−メチルアンモニウム
クロライド、Ｎ，Ｎ−ジポリオキシエチレンＮ−ステア
リルＮ−メチルアンモニウムクロライド等がある。
ば、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジ
オレイルジメチルアンモニウムクロライド、モノステア
リルトリメチルアンモニウムクロライド、Ｎ−ポリオキ
シエチレンＮ，Ｎ−ジオレイルＮ−メチルアンモニウム
クロライド、Ｎ，Ｎ−ジポリオキシエチレンＮ−ステア
リルＮ−メチルアンモニウムクロライド等がある。
【００１０】のアミン塩としては、ヤシアルキルアミ
ン塩酸塩、牛脂アルキルプロピレンジアミン酢酸塩、ス
テアラミドメチル第３アミン塩、アシルアミノエチルジ
エチルアミン塩等がある。
ン塩酸塩、牛脂アルキルプロピレンジアミン酢酸塩、ス
テアラミドメチル第３アミン塩、アシルアミノエチルジ
エチルアミン塩等がある。
【００１１】またのアミン類としては、脂肪酸（ステ
アリン酸）トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン
脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸（ステアリン酸）
ジエチルアミノエタノール等がある。
アリン酸）トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン
脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸（ステアリン酸）
ジエチルアミノエタノール等がある。
【００１２】併用するのＣ3 〜Ｃ15の多価アルコール
中には例えばグリセリンやジグリセリンやソルビット、
ソルビタン、ペンタエリスリット等がある。またのＣ
3 〜Ｃ15の多価アルコールポリアルキレン付加物には多
価アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサ
イドを何モルか付加したものがある。
中には例えばグリセリンやジグリセリンやソルビット、
ソルビタン、ペンタエリスリット等がある。またのＣ
3 〜Ｃ15の多価アルコールポリアルキレン付加物には多
価アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサ
イドを何モルか付加したものがある。
【００１３】以上に示す薬剤のうちはウェブ表面に付
着し、繊維表面を平滑にする働きがある。またの薬剤
は、カチオン性を呈しているので、ウェブの水分が高い
状態で付与すると、繊維間結合が阻害され易く、ウェブ
強度が著しく低下する。従ってウェブ強度が確保される
乾燥繊維重量が80重量％をこえた段階で付与するのが良
い。薬剤の平滑作用は、アルキル基や、アルケニル基等
の油性基部分が関与している。の薬剤は蒸気圧の低い
液状又はペースト状物で、常温では、ウェブに湿潤感
（ウェット感）即ちしっとりした感触と繊維にしなやか
さを与える。
着し、繊維表面を平滑にする働きがある。またの薬剤
は、カチオン性を呈しているので、ウェブの水分が高い
状態で付与すると、繊維間結合が阻害され易く、ウェブ
強度が著しく低下する。従ってウェブ強度が確保される
乾燥繊維重量が80重量％をこえた段階で付与するのが良
い。薬剤の平滑作用は、アルキル基や、アルケニル基等
の油性基部分が関与している。の薬剤は蒸気圧の低い
液状又はペースト状物で、常温では、ウェブに湿潤感
（ウェット感）即ちしっとりした感触と繊維にしなやか
さを与える。
【００１４】ウェブに付与する平滑感とウェット感をバ
ランスさせることにより新しい風合いの柔軟性ティシュ
ペーパーが得られるが、ウェット感を強調すると平滑感
が阻害される傾向がある。
ランスさせることにより新しい風合いの柔軟性ティシュ
ペーパーが得られるが、ウェット感を強調すると平滑感
が阻害される傾向がある。
【００１５】これは図１に示すごとく保湿感を付与する
薬剤(WET) の量を増やすと湿潤感を示す感覚はＦ(W)
のカーブの如き挙動を示すが、これに伴って、平滑性を
示す感覚はＦ(S) の如きカーブをたどる。即ち薬剤
(WET) の増加に伴ないＨＦW が増すにつれてＨＦS は減
少しＹP 点を過ぎると極端に平滑性が失われる。
薬剤(WET) の量を増やすと湿潤感を示す感覚はＦ(W)
のカーブの如き挙動を示すが、これに伴って、平滑性を
示す感覚はＦ(S) の如きカーブをたどる。即ち薬剤
(WET) の増加に伴ないＨＦW が増すにつれてＨＦS は減
少しＹP 点を過ぎると極端に平滑性が失われる。
【００１６】本発明はウェブに単にウェット感を付与す
るのが目的ではなくウェブ表面の繊維及びクレープ波頭
のガサツキを軽減し、皮膚へ接触した際の摩擦抵抗を柔
らげること、及びウェブをやや湿潤性にすることにより
しっとり感としなやかさを与え肌に優しいティシュペー
パーを提供することにある。従ってＨＦS とＨＦW のバ
ランスが極めて重要である。得ようとする風合いによっ
て、平滑性を付与する薬剤と湿潤感を与える薬剤の
調合比率は異なる。またこのＹP の位置は使用する薬剤
により異なる。およその目安としては平滑剤と湿潤剤
の調合重量比率は１：1/2 〜１：２の範囲である。
るのが目的ではなくウェブ表面の繊維及びクレープ波頭
のガサツキを軽減し、皮膚へ接触した際の摩擦抵抗を柔
らげること、及びウェブをやや湿潤性にすることにより
しっとり感としなやかさを与え肌に優しいティシュペー
パーを提供することにある。従ってＨＦS とＨＦW のバ
ランスが極めて重要である。得ようとする風合いによっ
て、平滑性を付与する薬剤と湿潤感を与える薬剤の
調合比率は異なる。またこのＹP の位置は使用する薬剤
により異なる。およその目安としては平滑剤と湿潤剤
の調合重量比率は１：1/2 〜１：２の範囲である。
【００１７】本発明品の製造方法は次の通りである。ま
ず第一に、抄紙工程のウェブ形成後の水分率が20％以下
の部分でウェブに薬剤の水溶液を直接スプレー塗布する
方法がある。請求項１に示す薬剤で親水性の高いのはそ
のままで水溶液としてスプレーができるが、アルキル第
３アミン塩類のように水溶解性も低いものを含む場合
は、ポリオキシエチレンノニルフェノール等の分散剤を
併用して水溶液とする。スプレーする水溶液は液粘度が
高すぎると細かで均一な飛沫が得られないことから水溶
液の粘度は25℃20mPa.S (20cps)以下にする。スプレー
塗布する液量に応じてリール巻取り前に水分除去用のア
フタードライヤーを取り付け、リール巻取りでの水分は
少なくとも10％以下にすることが望ましい。アフタード
ライヤーには多筒加熱ロールやフローター熱風乾燥設備
や赤外線乾燥設備が用いられる。
ず第一に、抄紙工程のウェブ形成後の水分率が20％以下
の部分でウェブに薬剤の水溶液を直接スプレー塗布する
方法がある。請求項１に示す薬剤で親水性の高いのはそ
のままで水溶液としてスプレーができるが、アルキル第
３アミン塩類のように水溶解性も低いものを含む場合
は、ポリオキシエチレンノニルフェノール等の分散剤を
併用して水溶液とする。スプレーする水溶液は液粘度が
高すぎると細かで均一な飛沫が得られないことから水溶
液の粘度は25℃20mPa.S (20cps)以下にする。スプレー
塗布する液量に応じてリール巻取り前に水分除去用のア
フタードライヤーを取り付け、リール巻取りでの水分は
少なくとも10％以下にすることが望ましい。アフタード
ライヤーには多筒加熱ロールやフローター熱風乾燥設備
や赤外線乾燥設備が用いられる。
【００１８】また、あらかじめ抄紙機で抄造したウェブ
に二次工程で薬剤を含む水溶液を塗布する方法がある。
これには、コーター又は印刷機による方式がある。コー
ターや、グラビア印刷による場合には、グラビアロール
の溝深さや線数を変えることによりまたフレキソ印刷の
場合はアニロックスロールの溝深さや線数や印刷パター
ンの形状を変えることにより、また薬剤の水溶液濃度を
変えることにより塗工量を変えることができる。コータ
ー又は印刷機による塗工では塗工する薬剤の粘度が200m
Pa.S (200cps) 以下である。それ以上では薬剤の塗工ム
ラや塗工ロールへのウェブの付着などのトラブルが生じ
易くなる。
に二次工程で薬剤を含む水溶液を塗布する方法がある。
これには、コーター又は印刷機による方式がある。コー
ターや、グラビア印刷による場合には、グラビアロール
の溝深さや線数を変えることによりまたフレキソ印刷の
場合はアニロックスロールの溝深さや線数や印刷パター
ンの形状を変えることにより、また薬剤の水溶液濃度を
変えることにより塗工量を変えることができる。コータ
ー又は印刷機による塗工では塗工する薬剤の粘度が200m
Pa.S (200cps) 以下である。それ以上では薬剤の塗工ム
ラや塗工ロールへのウェブの付着などのトラブルが生じ
易くなる。
【００１９】湿潤紙力増強剤の含まれていないティシュ
ウェブ例えばトイレットペーパーについては、前述のス
プレー及び後述のコーター又は印刷機による塗布は湿潤
紙力が弱いので塗布量は主に、薬剤水溶液の濃度により
調節する。単時間だけ湿潤強度が保持される一時湿潤紙
力増強剤例えばアクリルアミド又はジアルデヒドスター
チ又はカチオン変性デンプン等による樹脂を含んだウェ
ブの場合はその湿潤強度の接続時間内に、より多く液量
が塗布でき、薬剤塗布量が濃度のみならず液量で調整で
きるメリットがある。ポリアミドエポキシ樹脂の湿潤紙
力増強剤を含むティシュウェブも同様に塗布液量の調節
巾が広くとれる点がメリットである。二次工程で薬剤を
塗布する場合も塗布後はウェブ水分が10％以下になるよ
うに乾燥することが望ましい。ここで言う粘度とはＢＭ
粘度計（東京計器製）による測定値である。
ウェブ例えばトイレットペーパーについては、前述のス
プレー及び後述のコーター又は印刷機による塗布は湿潤
紙力が弱いので塗布量は主に、薬剤水溶液の濃度により
調節する。単時間だけ湿潤強度が保持される一時湿潤紙
力増強剤例えばアクリルアミド又はジアルデヒドスター
チ又はカチオン変性デンプン等による樹脂を含んだウェ
ブの場合はその湿潤強度の接続時間内に、より多く液量
が塗布でき、薬剤塗布量が濃度のみならず液量で調整で
きるメリットがある。ポリアミドエポキシ樹脂の湿潤紙
力増強剤を含むティシュウェブも同様に塗布液量の調節
巾が広くとれる点がメリットである。二次工程で薬剤を
塗布する場合も塗布後はウェブ水分が10％以下になるよ
うに乾燥することが望ましい。ここで言う粘度とはＢＭ
粘度計（東京計器製）による測定値である。
【００２０】
【作用】以上に示したような本発明のティシュウェブに
特定の第４アンモニウム塩、アミン塩又はアミンからな
る平滑剤及びポリグリセリン類からなる湿潤剤を適当量
塗布して得たティシュペーパーは繊維及びクレープの波
頭に由来するガサツキ感がないので、ウェブ表面が滑ら
かになりフェイシャルティシューの場合は、カゼや花粉
アレルギー症等により鼻あれで刺激に過敏な時も快く使
用できる。また適度な湿潤性があるので、ウェブ全体が
しっとりしなやかになる。一方トイレットペーパーの場
合は痔等により刺激に過敏な時に同様に皮膚に対する摩
擦抵抗が少なく、かつしなやかで、しっとりしているの
で快く使用できる。
特定の第４アンモニウム塩、アミン塩又はアミンからな
る平滑剤及びポリグリセリン類からなる湿潤剤を適当量
塗布して得たティシュペーパーは繊維及びクレープの波
頭に由来するガサツキ感がないので、ウェブ表面が滑ら
かになりフェイシャルティシューの場合は、カゼや花粉
アレルギー症等により鼻あれで刺激に過敏な時も快く使
用できる。また適度な湿潤性があるので、ウェブ全体が
しっとりしなやかになる。一方トイレットペーパーの場
合は痔等により刺激に過敏な時に同様に皮膚に対する摩
擦抵抗が少なく、かつしなやかで、しっとりしているの
で快く使用できる。
【００２１】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【００２２】（実施例１〜３）針葉樹系繊維50％と広葉
樹系繊維50％とからなる坪量15ｇ／ｍ2 のティシュペー
パーにおいて乾燥パルプ重量に対して表１に示す百分率
でモノステアリル、トリメチル第４アンモニウム塩（日
本油脂製）0.25〜0.75重量％とジグリセリン（阪本薬品
工業製）0.25〜0.5 重量％及びジグリセリンのプロピレ
ンオキサイド９モル付加物（阪本薬品工業製）0.25〜0.
75重量％塗工したものを作成した。
樹系繊維50％とからなる坪量15ｇ／ｍ2 のティシュペー
パーにおいて乾燥パルプ重量に対して表１に示す百分率
でモノステアリル、トリメチル第４アンモニウム塩（日
本油脂製）0.25〜0.75重量％とジグリセリン（阪本薬品
工業製）0.25〜0.5 重量％及びジグリセリンのプロピレ
ンオキサイド９モル付加物（阪本薬品工業製）0.25〜0.
75重量％塗工したものを作成した。
【００２３】塗布方法は上記ティシュウェブにモノステ
アリルトリメチル第４アンモニウム塩とジグリセリンと
ジグリセリンのプロピレンオキサイド付加物を１〜３：
１〜２：２重量比率で調合した有効成分濃度15重量％の
水溶液をスプレーし送風乾燥機で乾燥した。
アリルトリメチル第４アンモニウム塩とジグリセリンと
ジグリセリンのプロピレンオキサイド付加物を１〜３：
１〜２：２重量比率で調合した有効成分濃度15重量％の
水溶液をスプレーし送風乾燥機で乾燥した。
【００２４】
【表１】
【００２５】（実施例４）針葉樹系繊維50％と広葉樹系
繊維50％とからなり、湿潤紙力増強剤として日本ＰＭＣ
社のＷＳ−５７０を対乾燥パルプ重量に対し 0.2重量％
含んだ坪量15ｇ／ｍ2 のティシュペーパーにおいて対乾
燥パルプ重量に対しジオレイルジメチル第４アンモニウ
ム塩（日本油脂製） 1.0重量％とジグリセリン（阪本薬
品工業製）0.8重量％とグリセリン（阪本薬品工業製）
0.25重量％塗布したものを作成した。
繊維50％とからなり、湿潤紙力増強剤として日本ＰＭＣ
社のＷＳ−５７０を対乾燥パルプ重量に対し 0.2重量％
含んだ坪量15ｇ／ｍ2 のティシュペーパーにおいて対乾
燥パルプ重量に対しジオレイルジメチル第４アンモニウ
ム塩（日本油脂製） 1.0重量％とジグリセリン（阪本薬
品工業製）0.8重量％とグリセリン（阪本薬品工業製）
0.25重量％塗布したものを作成した。
【００２６】塗布方法は上記ティシュウェブにジオレイ
ルジメチル第４アンモニウム塩とジグリセリンとグリセ
リンを10：８：2.5 の比率で調合した濃度20重量％の水
溶液を200 メッシュのグラビアロールを用いて、ロール
コートし80℃で送風乾燥して得た。
ルジメチル第４アンモニウム塩とジグリセリンとグリセ
リンを10：８：2.5 の比率で調合した濃度20重量％の水
溶液を200 メッシュのグラビアロールを用いて、ロール
コートし80℃で送風乾燥して得た。
【００２７】（比較例１）実施例４と同一原紙（ティシ
ュウェブ）に同一方法でジオレイルジメチル第４アンモ
ニウム塩を単独で対乾燥パルプ重量に対し 1.0重量％相
当量を塗布した。
ュウェブ）に同一方法でジオレイルジメチル第４アンモ
ニウム塩を単独で対乾燥パルプ重量に対し 1.0重量％相
当量を塗布した。
【００２８】（比較例２）実施例４と同一原紙（ティシ
ュウェブ）に同一方法でグリセリン単独で対乾燥パルプ
重量に対し５重量％相当量を塗工した。
ュウェブ）に同一方法でグリセリン単独で対乾燥パルプ
重量に対し５重量％相当量を塗工した。
【００２９】（比較例３）実施例４と同一原紙で薬剤処
理しないもの。
理しないもの。
【００３０】実験結果を表２に示す。
【００３１】
【表２】
【００３２】表中、 *1 相対湿度30％（冬季）及び80％（夏季）を想定して
デシケーター内で人工雰囲気を作り調湿しＪＩＳ−Ｓ３
１０４の方法で測定（製品として２ＰＬＹで測定）、吸
水度もＪＩＳ−Ｓ３１０４方法で測定した。 *2 ハンドフィール（５人のハンドフィール検査人の平
均値） ＨＦS ：平滑感の10段階評価、数値が高い方が平滑感有
り ＨＦW ：しっとり感の10段階評価、数値が高い方がしっ
とり感有り ＨＦF ：しなやか感の10段階評価、数値が高い方がしな
やかさ有り *3 動摩擦係数：45ｇ荷重でティシュの流れ方向にテン
シロンで引張った時の摩擦力から算出
デシケーター内で人工雰囲気を作り調湿しＪＩＳ−Ｓ３
１０４の方法で測定（製品として２ＰＬＹで測定）、吸
水度もＪＩＳ−Ｓ３１０４方法で測定した。 *2 ハンドフィール（５人のハンドフィール検査人の平
均値） ＨＦS ：平滑感の10段階評価、数値が高い方が平滑感有
り ＨＦW ：しっとり感の10段階評価、数値が高い方がしっ
とり感有り ＨＦF ：しなやか感の10段階評価、数値が高い方がしな
やかさ有り *3 動摩擦係数：45ｇ荷重でティシュの流れ方向にテン
シロンで引張った時の摩擦力から算出
【図１】ウェブに対する平滑感と湿潤感（ウェット感）
と湿潤剤の量との関係を表わし、本発明の効果の説明図
である。
と湿潤剤の量との関係を表わし、本発明の効果の説明図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−100995（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−82662（ＪＰ，Ａ) 国際公開93／9287（ＷＯ，Ａ１) 米国特許5240562（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) D21H 11/00 - 27/42 A47K 10/00 - 10/48
Claims (3)
- 【請求項１】 坪量10〜60ｇ／ｍ２のティシュペーパー
であってその抄紙工程あるいはその後の工程において、
Ｃ８〜Ｃ２４の脂肪族アルキル基、アルケニル基又は
アシル基のいずれか少なくとも１つを含む第４級アンモ
ニウム塩、Ｃ８〜Ｃ２４の脂肪族アルキル基、アルケニ
ル基、又はアシル基のいずれか少なくとも１つを含むア
ミン塩あるいはＣ８〜Ｃ２４の脂肪族アルキル基、アル
ケニル基又はアシル基のいずれか少なくとも１つを含む
アミンのうちいずれか少なくとも１種及びジグリセリ
ン又はジグリセリンのポリオキシアルキレン付加物のい
ずれか少なくとも１種とを乾燥繊維あたり合計０．１〜
１０重量％を水分率２０％以下のウェブに付与、含有せ
しめたことを特徴とする柔軟性ティシュペーパー。 - 【請求項２】 坪量１０〜６０ｇ／ｍ２の湿潤紙力増強
剤を含みまたは含まないティシュペーパーであってＣ
８〜Ｃ２４の脂肪酸アルキル基、アルケニル基又はアシ
ル基のいずれか少なくとも１つを含む第４級アンモニウ
ム塩ジグリセリンおよび／またはジグリセリンのポリ
オキシアルキレン付加物を乾燥繊維あたり合計０．１〜
１０重量％含むことを特徴とする請求項１記載の柔軟性
ティシュペーパー。 - 【請求項３】 坪量１０〜６０ｇ／ｍ２の湿潤紙力増強
剤を含みまたは含まないティシュペーパーであってＣ
８〜Ｃ２４の脂肪酸アルキル基、アルケニル基又はアシ
ル基のいずれか少なくとも１つを含む第４級アンモニウ
ム塩ジグリセリンおよびグリセリンを乾燥繊維あたり
合計０．１〜１０重量％含むことを特徴とする請求項１
記載の柔軟性ティシュペーパー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28012893A JP3352513B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 柔軟性ティシュペーパー及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28012893A JP3352513B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 柔軟性ティシュペーパー及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07109693A JPH07109693A (ja) | 1995-04-25 |
| JP3352513B2 true JP3352513B2 (ja) | 2002-12-03 |
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ID=17620728
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28012893A Expired - Lifetime JP3352513B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 柔軟性ティシュペーパー及びその製造方法 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP3352513B2 (ja) |
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-
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- 1993-10-13 JP JP28012893A patent/JP3352513B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07109693A (ja) | 1995-04-25 |
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