JP3321781B2 - 移動通信システム及び方法 - Google Patents

移動通信システム及び方法

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JP3321781B2
JP3321781B2 JP27672496A JP27672496A JP3321781B2 JP 3321781 B2 JP3321781 B2 JP 3321781B2 JP 27672496 A JP27672496 A JP 27672496A JP 27672496 A JP27672496 A JP 27672496A JP 3321781 B2 JP3321781 B2 JP 3321781B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動通信システム
び方法に関し、更に詳しくは基地局装置と移動端末装置
とがDS−CDMA(Direct Sequence - Code Division
Multiple Access) 方式により接続する移動通信システ
及び方法に関する。近年、自動車電話や携帯電話等の
移動通信システムでは、従来のTDMA(Time Division
Multiple Access) 方式に代え、フェージング対策に優
れ、より多くの加入者を収容できるDS−CDMA方式
による移動通信システムの開発が盛んに行われている。
本発明は特にDS−CDMAセルラシステムにおけるハ
ンドオーバ(通信中ゾーン移行)処理の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】図10〜図14は従来技術を説明する図
(1)〜(5)で、図10は従来のTDMAセルラシス
テムにおけるハンドオーバ処理を示している。図におい
て、Z1,Z2は無線ゾーン(セル)、MS1は移動
機、BS1,BS2は基地局、BSCは無線回線制御
局、MSCは移動体交換局、TCは固定網の集中局、E
Oは端局、TELは固定電話機である。
【0003】ゾーンZ1のMS1はBS1を介して遠隔
のTELと通話中である。このMS1がゾーンZ2との
境界に移動するとBS1からの受信レベルが低下する。
MS1は周辺基地局2等の受信レベルを検出してBS1
(BSC)に報告する。BSCはこの報告を受けて、こ
の例では最大受信レベルのBS2(Z2)をMS1の移
行先と決定する。更にBSCはBS2の空き通話チャネ
ルを一つ捕捉し、MSCに対してチャネル切替を依頼す
る。これを受けたMSCは、BS2との間で新チャネル
の有線導通試験を行い、試験結果が良好なら、BS1を
介してMS1に通話中チャネル切替信号を送出する。こ
れを受けたMS1は新チャネルに切替え{即ち、周波数
をBS2に切り替えてフレーム(シンボル)同期を取
り}、一方BS2はMS1との間で新チャネルの無線導
通試験を行う。そして、試験結果が良好であると、MS
CはBS1への旧チャネルをBS2の新チャネルに切り
替え、こうしてハンドオーバ処理が行われる。
【0004】この場合に、MS1の通話が途切れるの
は、BS2に周波数を切り替えてシンボル同期を取り、
かつ新チャネルの無線導通試験を行う比較的短い時間で
あり、従って加入者はセル間に渡って通話を良好に継続
できる。なお、上記MS1が周辺基地局の受信レベルを
検出する代わりに、周辺基地局の側でMS1の受信レベ
ルを検出する方式のシステムもある。
【0005】上記従来のTDMAセルラシステムでは、
各セルが異なる周波数を用いるため、周辺セルサーチと
特定セルへのハンドオーバ処理が比較的容易に得られ
た。ところで、この種のハンドオーバサービスはDS−
CDMA基地局間非同期セルラシステムでも高品質で提
供される必要がある。しかるに、DS−CDMAセルラ
システムでは、各セルが同一周波数を用いる上、セルサ
ーチやハンドオーバの際には受信信号の拡散符号とその
拡散符号レプリカとの間のタイミング誤差を1/2チッ
プ周期以内に捕捉する初期同期を行う必要があり、この
同期化に要する時間が問題となる。
【0006】この点、従来はDS−CDMA基地局間非
同期セルラ方式におけるロングコードの2段階高速初期
同期法(信学技報 TECHNICAL REPORT OF IEICE. CS96-
19,RCS96-12(1996-05),P27-P32)が知られている。この
方法は、まず各セル(基地局)に共通のショートコード
で第1段階の同期を行い、この情報を用いてセル毎に異
なるロングコードの第2段階の同期を行う2段階初期同
期化法である。以下、その概要を説明する。
【0007】図11(A)は基地局送信系の一部構成を
示し、図11(B)は移動機同期系の一部構成を示して
いる。また図12は2段階高速初期同期化のタイミング
チャートを示している。図11(A)の基地局送信系に
おいて、SCGはショートコード発生部、LCGはロン
グコード発生部、MIXはミキサ(信号乗算回路)、+
は信号多重回路、TCONTはタイミング制御部であ
る。
【0008】BS1の制御チャネルは各セルに共通のシ
ョートコードSCで拡散され、一方通信チャネル1〜n
は各チャネルに固有のショートコードS1〜Snで拡散
される。各拡散信号は多重回路で合成され、更にBS1
に固有のロングコードL1で2重に拡散される。但し、
この制御チャネルの1シンボルについては、ロングコー
ドL1のI,Q成分の複素共役となる様なロングコード
/L1により事前に拡散され、これにより後段のL1に
よる拡散をマスク(打ち消)している。他のBS2,B
S3等についても同様である。従って、制御チャネルに
ついては各セルに共通のショートコードSCで拡散され
た1シンボルが得られる。
【0009】図11(B)の移動機同期系において、S
Wは受信信号の切替スイッチ、MFは整合フィルタ(Mat
ched Filter)、MEMはメモリ、MAXSELは相関出
力の最大値選択部、CMPは比較器である。MS1の受
信信号は、まずロングコード同期タイミング検出部に入
力され、ここで整合フィルタMFによりショートコード
SCとの相関を検出する。相関は振幅2乗検波され、M
EMに蓄えられる。この場合に、この種の移動機では平
均受信電力が最大の制御チャネルを捕捉することを目的
とするため、複数フレームの相関検出を行い、移動機環
境におけるチャネル間干渉やフェージングを平均化す
る。そして、最大相関2乗値(最大相関ピーク値)を得
たタイミングをロングコード同期タイミングTとする。
【0010】上記ロングコード同期タイミングTを検出
した後、受信信号はロングコード同定部に入力される。
ここではロングコード同期タイミングTに同期した符号
SC+L1をレプリカ符号となし、スライディング相関
器でデータ部との相関を1シンボル周期分積分し、2乗
検波を行い、こうして得られたMシンボル区間の和をM
AXSELの最大相関ピーク値に応じて決定されたしき
い値THによりしきい値判定する。相関値がしきい値T
Hを越えなければロングコードを変えて上記動作を繰り
返す。また相関値がしきい値THを越えた場合は、確認
モードを経てセルサーチ(初期同期)を完了する。
【0011】図12のタイミングチャートに従い一例の
初期同期動作を具体的に説明する。MS1にはBS1〜
BS3からの同一周波数,ロングコード周期10ms,
BS間非同期の各制御チャネル信号が同時に受信され
る。MS1のコードタイミング検出フェーズ(図の点線
の区間)では、BS3の上記1シンボルのタイミングに
最大相関が得られており、MS1の基準タイミング(点
線)からの時間Tがロングコード同期タイミングTとな
る。
【0012】続くロングコード同定フェーズでは、初期
セルサーチの場合はシステムで定められたロングコード
群の中から、又はハンドオーバ時の周辺セルサーチの場
合はBS1より通知された周辺セルのロングコード群の
中から、順次SC+Li(i=1,2,…,m)のレプ
リカ符号を生成し、相関検出を行う。この例ではSC+
L3の相関検出によりBS3の同定が得られる。かくし
て、この方法によるセルサーチの90%検出時間は様々
な移動機環境の下で350ms〜850ms程度に短縮
されたと報告されている。
【0013】図13は上記2段階高速初期同期法を採用
して考えられる従来の移動機の一部構成を示している。
図において、ANTはアンテナ、CIRはサーキュレー
タ、RXは無線周波(RF)帯からベースバンド(又は
中間周波IF)信号RXSまでの受信部、DSPDは逆
拡散部(2次復調部)、CDGはコード発生部、DLL
は遅延ロックループ(Delay Locked Loop) 、MFは整合
フィルタ、RGはレジスタ、DEMはQPSK等による
1次復調部、MODはQPSK等による1次変調部、S
PDは拡散部(2次変調部)、TXはベースバンド(又
は中間周波IF)信号TXSからRF帯までの送信部、
CCNTはDS−CDMAによる通信制御部、PWMは
受信電力計、SYNは周波数シンセサイザである。
【0014】なお、整合フィルタMFや遅延ロックルー
プDLL等の詳細については参考文献(Robert C. Dixo
n "SPREAD SPECTRUM SYSTEMS Second Edition", A Wile
y-Interscience Publication 1984 )を参照されたい。
周波数は回線の上り下りとも同一とする。下りチャネル
用にはコードCiが使用され、上りチャネル用にはコー
ドCi´(≠Ci)が使用される。なお、各チャネルの
信号が2重拡散されるシステムではコードCi,Ci´
はショートコードSとロングコ−ドLの組み合わせを総
称した意味で使用する。
【0015】逆拡散部DSPDにおいて、整合フィルタ
MFは、受信信号の拡散符号とコードCiに対応する逆
拡散符号レプリカとの相関を検出し、相関ピークが得ら
れたタイミングにトリガ信号TGを出力する。遅延ロッ
クループDLLは、MFのトリガ信号TGに同期して受
信信号の拡散符号とコードCiに対応する逆拡散符号レ
プリカとの間のタイミング誤差を1/2チップ周期以内
に捕捉し、かつその誤差を0とするように同期維持す
る。またこのDLLは各ロングコード周期にコードタイ
ミング信号CTを出力する。そして、コード発生部CD
G1は、このコードタイミング信号CT1に同期してコ
ードCiに対応する逆拡散符号レプリカ(例えば擬似ラ
ンダム信号PNi)を生成する。こうして受信信号RX
Sより所望の下りチャネル(制御チャネル,通信チャネ
ル)の信号が逆拡散され、DEMで音声やCCNTへの
制御信号に1次復調される。
【0016】拡散部SPDにおいて、コード発生部CD
G3は、DLLのコードタイミング信号CTに同期して
コードCi´に対応する拡散符号レプリカ(例えば擬似
ランダム信号PNi´)を生成する。こうしてMODか
らの1次変調信号(音声やCCNTからの制御信号)は
所望の上りチャネル(制御チャネル,通信チャネル)の
信号TXSに拡散され、TXより送信される。
【0017】CCNTは、下りチャネルの1次復調信号
RXDをモニタし、BSからの通信制御信号を受け取
る。また受信電力計PWMを介して通信中チャネルの受
信電力(逆拡散電力)を監視できる。そして、必要な
ら、MODを介してBSに前記通信制御に対する応答信
号を返送する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】次に上記従来の移動機
を使用したハンドオ−バ処理を具体的に説明する。図1
4は従来の移動機MS1を使用したハンドオ−バ処理で
生じ得る問題点を模式的に示している。ステップで
は、BS1を介して周波数f1,コードC1により通話
中のMS1がゾーンZ2の側に移動している。CCNT
はBS1からの受信電力が所定値より低下した事により
BS1を介して無線回線制御局BSCに回線切替要求を
送信する。
【0019】しかるに、このMS1は周辺基地局の受信
レベルをBS1(BSC)に報告できない。何故なら、
周辺基地局の受信レベルを検出するためには、一旦通話
を中断し、かつコードC1を例えばBS2の制御チャネ
ルCcに変更して初期同期を確立する必要があり、これ
に300ms〜800ms(通話復帰には1S以上)程
度を要するからである。従って、この様なシステムでは
周辺基地局の側でMS1の受信レベルを検出する方式を
取らざるを得ず、このために網側の構成や制御が複雑化
し、かつ高価となる欠点があった。
【0020】本処理に戻り、この場合のBSCは各周辺
基地局からの受信レベルの報告を受けて最大受信レベル
のBS2(Z2)をMS1の移行先と決定する。更にB
SCはBS2の空き通話チャネル(例えば周波数f2,
コードC2)を一つ捕捉し、移動体交換局MSCに対し
てチャネル切替を依頼する。これを受けたMSCは、B
S2との間で新チャネルの有線導通試験を行い、試験結
果が良好なら、BS1を介してMS1に通話中チャネル
切替信号を送出する。
【0021】これを受けたMS1はステップで新チャ
ネルに切り替える。この場合に、周波数f1→f2ヘの
切替はシンセサイザSYNの局発周波数(VCO)を変
えるだけなので比較的高速に行える。しかし、新たなコ
ードC2への初期同期には上記300ms〜800ms
程度の時間が掛かるので、この区間に通話が途切れる。
更に、ステップではBS2は同期化後のMS1との間
で新チャネルの無線導通試験を行うので、この区間も継
続して通話が途切れる。そして、試験結果が良好である
と、ステップSではMSCはBS1への旧チャネルを
BS2の新チャネルに切り替える。この様に、従来は、
加入者はセル間に渡って通話を良好に継続できないと言
う欠点もあった。
【0022】また、この種のDS−CDMA方式ではコ
ヒーレントマルチコード多重化によるフレキシブルな多
元レート伝送が可能とされている。しかし、マルチコー
ド多重通信を行っているMS1にハンドオーバ処理の必
要が生じた場合は、移行先ゾーンで必要なチャネル数を
確保できない場合が頻繁に起こり得る。本発明は上記従
来技術に鑑み成されたものであり、その目的とする所
は、簡単な構成によりシングル又はマルチコード多重通
信を行っている移動機に対して実質的に無瞬断のハンド
オーバ通信を可能とする移動通信システム及び方法を提
供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の課題は例えば図1
の構成により解決される。即ち、本発明(1)の移動通
信システムは、基地局装置と移動端末装置とがDS−C
DMA方式により接続する移動通信システムにおいて、
非同期で動作する複数の基地局装置BS1,2と、同一
周波数の受信信号につき第1,第2のコードで初期同期
の確立及び維持を行う第1,第2の逆拡散部DSPD
1,2を有する移動端末装置MS1とを備え、第1の逆
拡散部DSPD1により周波数fi ,コードCk の通信
チャネルを使用して第1の基地局装置BS1と通信中の
移動端末装置MS1が周波数fj(但し、ij),
コードCl (但し、k=l又はk≠l)の通信チャネル
を提供する第2の基地局装置BS2に移行する場合に、
前記移動端末装置MS1は、第1の逆拡散部DSPD1
による第1の基地局装置BS1との間の通信を周波数f
j ,コードCk'(但し、k'=k又はk'≠k)による
通信に切替えて継続し、に第2の逆拡散部DSPD2
により周波数fj 及びコードCl を使用して第2の基地
局装置BS2からの受信信号に初期同期を取り、該初期
同期の確立後に、第2の逆拡散部による第2の基地局装
置との間の周波数fj ,コードCl による通信を開始
るものである。
【0024】図において、BS1の通信中チャネルと移
行先BS2の空き通信チャネルの両周波数が異なる(f
i ≠f j 場合は、まずBS1とのDSPD1による通
信を一旦移行先周波数f j と同一周波数のBS1内の空
き通信チャネルC k ´(C k =C k ´又はC k ≠C
k ´)に切り替えて継続する。 この場合に、MS1の周
波数f i からf j への切替えは瞬時に行える。またコー
ド(通信チャネル)の切替についても、BS1について
は全周波数について送信位相が揃っているので、MS1
では受信同期を維持したままコード(通信チャネル)を
変えられる。こうして、BS1の通信中チャネルと移行
先BS2の空き通信チャネルの両周波数が同一(f i
j )の状態になった以後は、上記本発明(1)と同様
にしてBS1による通信から移行先BS2による通信に
実質無瞬断でハンドオーバできる。
【0025】なお、基地局間非同期セルラシステムで
は、仮に第1,第2の基地局装置BS1,BS2間で周
波数fi =fj ,コードCk =Cl であっても、これら
のコード拡散/逆拡散の開始タイミングは異なるので、
これらは異なる通信チャネルとなることに注意された
い。また、BS2の移行先通信チャネルCl が未送信の
場合は、DSPD2により一旦移行先制御チャネルCc
に初期同期を取っておき、移行先通信チャネルC l が送
信された時には、該同期を利用してDSPD2(移行先
通信チャネルC l )による通信を開始する。移行先同一
周波数fj の下では制御チャネルCc 及び通信チャネル
l の位相は良く揃っているので、このコードの切替は
瞬時に行われる。従って、本発明(1)によれば、MS
1は、DSPD2とスイッチ回路SWを付加するだけの
簡単な構成により、BS1による通信から移行先BS2
による通信に実質無瞬断でハンドオーバできる。
【0026】また好ましくは、本発明(2)において
は、上記本発明(1)において、移動端末装置MS1は
同時に複数の通信チャネルについての通信が可能であ
る。
【0027】即ち、この場合の移動端末装置MS1は上
り下りの回線について任意m本の通信チャネルを備えて
おり、これらを使用してコヒーレントマルチコード多重
化によるフレキシブルな多元レート伝送、又は各通信チ
ャネルで個別の通信を同時に行う。係る場合でも、本移
動通信システムによれば、MS1への簡単な構成(予備
系)の付加により、マルチチャネルで通信中のBS1か
ら移行先BS2への無瞬断ハンドオーバが可能であると
共に、網側装置BSCは必要な数の空き通信チャネルを
容易に確保できる。
【0028】また本発明(3)の通信中チャネル切替方
は、基地局装置と移動端末装置とがDS−CDMA方
式により接続する移動通信システムの通信中チャネル切
替方法において、非同期で動作する複数の基地局装置B
S1,2と、各基地局装置を介して通信の接続制御を行
う網側装置BSCと、同一周波数の受信信号につき第
1,第2のコードで初期同期の確立及び維持を行う第
1,第2の逆拡散部DSPD1,2を有する移動端末装
置MS1とを備え、網側装置BSCは、第1の逆拡散部
DSPD1により周波数fi ,コードCk の通信チャネ
ルを使用して第1の基地局装置BS1と通信中の移動端
末装置MS1から通信中チャネル切替の要求を受付けた
際に、移行先の第2の基地局装置BS2内に移行前と同
一周波数fiの空き通信チャネルが存在しない場合は、
他の周波数fj の内、第1,第2の基地局装置BS1,
2内で共に空き通信チャネルCk',Clを確保できるも
のを捕捉して移動端末装置MS1に通知し、該通知を受
付けた移動端末装置MS1は、第1の逆拡散部DSPD
1による第1の基地局装置BS1との間の通信を周波数
fj ,コードCk'(但し、k'=k又はk'≠k)による
通信に切替えて継続し、次に第2の逆拡散部DSPD2
により周波数fj 及びコードCl を使用して第2の基地
局装置BS2からの受信信号に初期同期を取り、該初期
同期の確立後に、第2の逆拡散部DSPD2による通信
を開始するものである。
【0029】従って、この場合の移動端末装置MS1
は、異なる周波数fj におけるBS1内の任意の空き通
信チャネルCk' から移行先BS2内の任意の空き通信
チャネルC j へと効率良く実質的に無瞬断でハンドオー
バできる。また逆に言えば、この網側装置BSCは、全
周波数帯の中から実質無制限に空き通信チャネルを捕捉
できることとなり、柔軟なチャネル選択が可能となる。
【0030】好ましくは、本発明(4)においては、上
記本発明(3)において、網側装置BSCは、移行先の
第2の基地局装置BS2内に移行前と同一周波数fiの
空き通信チャネルC l が存在する場合は、その空き通信
チャネルを優先的に捕捉して移動端末装置MS1に通知
し、該通知を受付けた移動端末装置MS1は、第1の逆
拡散部DSPD1による第1の基地局装置BS1との間
の通信を継続し、同時に第2の逆拡散部DSPD2によ
り周波数fi 及びコードC l を使用して第2の基地局装
置BS2からの受信信号に初期同期を取り、該初期同期
の確立後に、第2の逆拡散部DSPD2による通信を開
始するものである。従って、この場合の移動端末装置M
S1は、同一周波数fiにおけるBS1内の任意の通信
チャネルC i から移行先BS2内の任意の空き通信チャ
ネルC j へと効率良く実質的に無瞬断でハンドオーバで
きる。
【0031】また好ましくは、本発明(5)において
は、上記本発明(3)において、網側装置BSCは、他
の周波数fj の内、第1,第2の基地局装置内の何れか
一方で空き通信チャネルCk'/Clを捕捉できない場合
は、第1又は第2の基地局装置を介して当該通信チャネ
ルCk'/Clで通信中の移動端末装置MS1を他の周波
数による通信に局内シフトさせて後、空き通信チャネル
Ck',Clを捕捉して移動端末装置MS1に通知するも
のである。
【0032】図1において、例えば、BS2とf1,C
2により通信中のMS2を同BS2内のf2,C2によ
る通信に局内シフトさせることにより、BS1とf1,
C2で通信中のMS1に対してBS2内に空き通信チャ
ネルf1,C2を提供できる。又はBS2とfn,C2
により通信中のMS2を同BS2内のf2,C2による
通信に局内シフトさせることにより、同MS1に対して
BS2内に空き通信チャネルfn,C2を提供できる。
BS1内の局内シフトについても同様である。
【0033】なお、好ましくは、網側装置BSCは、第
1の基地局装置BS1から第2の基地局装置装BS2に
移行する際のチャネル切替シーケンス情報を移動端末装
置MS1に通知する。従って、移動端末装置MS1は、
網側装置BSCから通知されたチャネル切替シーケンス
情報に従い、BS1内の任意の通信中チャネルからBS
2内の任意の空き通信チャネルへとスムーズに移行でき
る。
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
好適なる複数の実施の形態を詳細に説明する。なお、全
図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとす
る。図2は第1の実施の形態による移動機の一部構成を
示す図である。なお、細部の構成は図13に示した移動
機MS1と同様で良い。また必要なら、整合フィルタM
Fの部分を図11(B)に示したロングコード同期タイ
ミング検出部と同様に構成しても良い。
【0039】本実施の形態による移動機MS1は、図示
の如く、2系統の逆拡散部DSPD1,DSPD2を備
える点で従来技術とは異なる。この2系統は、何れか一
方が実際の通信に使用する現用系、他方が現用系をバッ
クアップするため予備系とも考えられる。但し、この予
備系の本来の目的は、現用系の通信中に周辺基地局の受
信レベルを測定すること、及び現用系の通信中にハンド
オーバ時の移行先基地局に初期同期をとることである。
【0040】即ち、例えばDSPD1が現用系の場合
は、CCNTはSW1,SW3を夫々a側に接続してお
り、DSPD1の逆拡散信号(通話信号及び制御信号)
はDEMで復調される。一方、MODからの変調信号
(通話信号及び制御信号)はDLL1のコードタイミン
グ信号CT1に同期して生成されるCDG3のコードC
i´に対応した拡散符号レプリカPNi´により拡散さ
れ、送信される。これによりMS1と接続BS1との間
で通話信号及び制御信号の授受が可能である。
【0041】また、CCNTはSW2をa側に接続する
ことで、通話中チャネルの受信電力PWを監視出来る。
そして、この受信電力が低下し、周辺基地局の受信電力
を検出したい場合は、SW2をb側に接続し、かつDS
PD2のレジスタRG2に予めBS1より通知された各
周辺基地局のコードCj(好ましくは制御チャネルのコ
ードCc)をセットする。これによりDSPD2は各周
辺基地局に順次初期同期をとり、PWMに逆拡散信号を
提供する。従って、CCNTはPWMから各周辺基地局
の受信電力PWを検出できる。
【0042】なお、CCNTはDSPD2を使用して接
続BS1(制御チャネル)の受信電力を検出してもよ
い。また、CCNTは制御線CCを介してDLL1,2
の同期状態を監視できる。また、この例ではDSPD
1,2が共にMF1,2を備えるが、この部分は初期同
期化の始めの段階で必要となるものであり、DLL1,
2が同期を確立した後は必ずしも必要は無い。そこで、
このMFに係る部分をDSPD1,2の外部に1つ備
え、かつ必要な時にスイッチ(不図示)により切り替え
てDSPD1又はDSPD2により共用する様に構成し
ても良い。
【0043】図3〜図5は第1の実施の形態によるハン
ドオ−バ処理を説明する図(1)〜(3)で、図3はハ
ンドオ−バ処理のフローチャートを示している。なお、
ここでは逆拡散部DSPD1を1系、DSPD2を2系
と呼ぶ。ゾーンZ1のMS1は周波数f1,コードC1
の通話チャネルでBS1と接続している。ステップS1
では1系で通話を行い、ステップS2では同時に2系で
周辺基地局(好ましくは常時存在する制御チャネル)の
受信レベルRLを検出する。ステップS3ではゾーン移
行(BS1からの受信レベル低下)か否かを判別し、ゾ
ーン移行でなければステップS1に戻り、通話を続け
る。
【0044】このMS1がゾーンZ2との境界に移動す
ると、ステップS3の判別はゾーン移行となる。MS1
は無線回線制御局BSCにチャネル切替要求を送信する
と共に、BS1及び周辺基地局BS2等の受信レベルを
報告する。BSCはこの報告を受け、この例では最大受
信レベルのBS2(Z2)をMS1の移行先と決定す
る。そして、ステップS12ではBS2の空き通話チャ
ネルを探査する。
【0045】図4に空き通話チャネルの一例の探査方法
を示す。図において、この例のBS1は周波数f1〜f
nにつき夫々に制御チャネルCcと通話チャネルC1〜
Cmとを有する。BS2も同様である。但し、各チャネ
ルのコードCはBS毎に固有のロングコードで色分けさ
れている。この探査方法は、上記MS1の逆拡散部DS
PD1,2が同一周波数の下で動作するため、通話と移
行先BSへの初期同期化とを同一周波数の下で行うこと
が前提となっている。
【0046】上記f1,C1で通話中のMS1よりチャ
ネル切替要求を受けたBSCは、まずBS2の同一周波
数f1に空き通話チャネルが有るか否かを調べ、有れば
f1の空き通話チャネルを捕捉する。MS1の使用周波
数f1を変えなくて済むからである。また、好ましくは
コードC1が空いている場合は該C1を選択する。MS
1の使用コードC1(但し、ショートコード)を変えな
くて済むからである。しかし、コードC1が空いていな
ければ他のコードC2〜Cmより空き通話チャネルを選
択する。
【0047】また、BS2の同一周波数f1に空き通話
チャネルが無い場合は、BS2の他の周波数(例えばf
2)に空き通話チャネルが有るか否かを調べる。但し、
この場合はBS1のf2にも何らかの空き通話チャネル
が有ることが条件となる。これは後述の処理からも明ら
かとなるが、上記MS1のDSPD1,2が同一周波数
の下で動作するため、MS1の通話を一旦BS1のf2
の空き通話チャネルに局内シフトさせ、そこからBS2
のf2の空き通話チャネルに移行させる為である。こう
してBSCはf1〜fnの中よりBS2又は上記条件を
満足するBS2及びBS1の空き通話チャネルを一つ探
査する。実際上、この様な移行条件を満足する経路は略
無制限に存在すると考えて良い。
【0048】図3に戻り、BSCはステップS13で最
終的に空き通話チャネルの有無を判別する。しかし、万
一BS2の何処にも空き通話チャネルが無い様な場合に
は止むなく強制終話となる。また空き通話チャネルが有
る場合は、これを捕捉し、BS1を介してMS1にBS
2へのチャネル切替シーケンス情報を通知する。一例の
チャネル切替シーケンスは、まずMS1の通話をBS1
のf2,C1の通話チャネルに局内シフトし、次にBS
2のf2,C2の通話チャネルに移行せよ、と言うもの
である。
【0049】これを受けたMS1は、ステップS4でM
S1の通話をBS1のf2,C1の通話チャネルに局内
シフトする。具体的には、DLL1のコードタイミング
CT1に同期してその直前でシンセサイザSYNをf1
からf2に切り替える。なおこの例とは異なるが、同時
にコードC1の変更も必要な場合には、前記コードタイ
ミング(DLLループ)CT1の同期を維持したままレ
ジスタRG1にシフト先のコードCk´をセットする。
何れにしても、BS1(Z1)の中では全周波数f1〜
fnについての時間(フレーム,スロット)位相は揃っ
ているので、1系の通話はf1,C1による通話からf
2,C1(又はCk)による通話へと瞬時に切り替わ
る。
【0050】ステップS5では2系によりBS2のf
2,C2の通話チャネルへの初期同期化を行う。この
時、BS2はf2,C2の空き通話チャネルに所定情報
(好ましくは初期同期化に適した情報)を送信する。ス
テップS6では同期完了を待つ。やがて同期完了する
と、BSCに完了通知を送信する。なお、MS1の2系
により一旦BS2のf2,Ccの制御チャネルに同期化
し、その後f2,C2の通話チャネルにコードシフトす
る様にしても良い。この場合のMS1は、BS2がf
2,C2の空き通話チャネルに所定情報を送信していな
くても、BS2への初期同期が得られる。
【0051】一方、この区間に、BSCはステップS1
4で移動体交換局MSCに対してチャネル切替を依頼す
る。これを受けたMSCは、BS2との間で新チャネル
の有線導通試験を行う。試験結果が良好なら、好ましく
は上記MS1からの同期完了通知を待って、BS1を介
してMS1に通話中チャネル切替信号を送出する。これ
を受けたMS1は、ステップS7でSW1をa側からb
側に切り替える。また拡散部SPDのSW3をb側に切
り替え、かつそのレジスタRG3に上り通話チャネル用
のコードC2´をセットする。従って、送信側の同期も
瞬時に得られる。
【0052】ステップS8,S11ではBS2とMS1
との間で新通話チャネルの無線導通試験(試験データの
1次復調,1次変調を伴う様な無線導通試験)を行う。
そして、試験結果が良好であると、MSCはBS1への
旧チャネルをBS2の新チャネルに切り替える。これに
より、ステップS9以後はMS1の2系で通話が継続さ
れる。また必要なら、ステップS10では1系で周辺基
地局の受信レベルを測定する。因みに、再度ハンドオー
バする時は、MS1の2系から1系に切り替えられる。
【0053】かくして、本第1の実施の形態によれば、
MS1は実質的にBS1の任意のチャネルからBS2の
任意のチャネルへとスムーズに移行できる。なお、上記
ハンドオーバ処理が異なる無線回線制御局BSCを跨が
る様な場合でも同様に考えられる。図5は第1の実施の
形態によるハンドオ−バ処理を模式的に示している。説
明は一部重複するが、動作の時系列を把握し易い。
【0054】ステップでは、1系によりBS1を介し
てf1,C1で通話中のMS1がゾーンZ2との境界に
移動している。同時に2系では周辺基地局の受信レベル
を検出し、ゾーン移行有無の判定を行う。そして、必要
ならBSCにチャネル切替要求を行い、併せて検出した
受信レベルを報告する。従って、周辺基地局の側ではM
S1の受信レベルを検出する必要はなく、網側の構成及
び制御を大幅に軽減できる。
【0055】ステップでは、BSCより通知されたチ
ャネル切替シーケンス情報に従い、1系で通話を継続
し、2系でBS2への同期化を行う。従って、この同期
化に少々時間が掛かっても通話には何の支障も無い。ス
テップでは1系を2系に切り替えて新通話チャネルの
無線導通試験を行う。この区間では無線導通試験の為に
僅かに通話が途切れるが、これは従来のTDMA方式の
場合と同様である。そして、試験結果が良好であると、
ステップSでは2系で通話を継続する。また、必要な
ら1系は周辺基地局の受信レベルを検出する。
【0056】なお、上記無線導通試験(試験データの1
次復調,1次変調を伴う様な無線導通試験)を次の様に
簡略化することが可能である。例えば無線導通試験を、
1系の通話を切らずに、2系の電力計PWMを使用して
独立に行う。具体的に言うと、BS2より無線導通試験
用の所定のシンボルデータを送信する。一方、MS1の
側では、DLL2でBS2に同期が得られると、PWM
にはBS2からの距離に応じた所定以上の受信電力が検
出される。CCNTはこれを検出してBS2からの受信
が良好の旨の情報を返送する。この返送情報は好ましく
は1系と接続中のBS1を介してBSCに通知される。
BSCはこれにより無線導通試験良好と判定する。従っ
て、この場合の無線導通試験は1系の通話を切らずに行
え、よってBS1の通話をBS2の通話に無瞬断で切り
替えられる。
【0057】図6は第2の実施の形態による移動機の一
部構成を示す図である。この移動機MS1は、図2に示
したものと同様の送受信系を単純に2チャネル分(3チ
ャネル分以上でも同様)多重化した構成を備えており、
マルチメディア通信を対象とした所謂コヒーレントマル
チコード多重化によるフレキシブルな多元レート伝送を
可能としている。
【0058】DSPCH1はチャネル1の逆拡散チャネ
ル部で、図2のDSPD1に対応するDSPD11と、
同じくDSPD2に対応するDSPD12とを備える。
チャネル2の逆拡散チャネル部DSPCH2についても
同様である。係る構成では、2つの通信チャネルを使用
して同一系統の情報をコヒーレント伝送することにより
単一チャネルの2倍の通信レートが得られる。勿論、2
つの通信チャネルを異なる目的の通信に同時に使用する
ことも可能である。また、各チャネルの予備系を使う迄
も無く、例えばチャネル1の現用系で通話中に、チャネ
ル2の現用系を使用して周辺基地局の受信レベルの測定
や、移行先基地局への初期同期化及び無線導通試験(試
験データの1次復調,1次変調を伴う様な無線導通試
験)を独立に行える。この無線導通試験はチャネル1の
通話を切らずに行えるので、完全な無瞬断切替が可能と
なる。
【0059】更には、各チャネルの予備系を有効に活用
することで様々な通信制御を行える。但し、ここでは、
コヒーレント2チャネルコード多重伝送中のハンドオ−
バ(通信中ゾーン移行)処理の動作を説明する。図7,
図8は第2の実施の形態によるハンドオ−バ処理を説明
する図(1),(2)で、該図はハンドオ−バ処理のフ
ローチャートを示している。なお、ここでは逆拡散部D
SPD11,21を1系、逆拡散部DSPD12,22
を2系と呼ぶ。
【0060】図7において、ゾーンZ1のMS1は周波
数f1,コードC1,C2の通信チャネルでBS1と接
続している。ステップS21では1系で通信を行い、ス
テップS22では同時に2系で周辺基地局(好ましくは
制御チャネル)の受信レベルRLを検出する。このMS
1の2系には2つのDSPD12,22が有るので、同
時に2つの周辺基地局の受信レベルを検出できる。ステ
ップS23ではゾーン移行(BS1からの受信レベル低
下)か否かを判別し、ゾーン移行でなければステップS
21に戻り、通信を続ける。
【0061】このMS1がゾーンZ2との境界に移動す
ると、ステップS23の判別はゾーン移行となる。MS
1はBSCにチャネル切替要求を送信すると共に、BS
1及び周辺基地局の受信レベルを報告する。BSCはこ
の報告を受け、この例では最大受信レベルのBS2(Z
2)をMS1の移行先と決定する。そして、ステップS
51ではBS2の2個分の空き通信チャネルを探査す
る。空き通信チャネルの探査方法に関しては、基本的に
は図4について述べたものと同様で良い。
【0062】しかし、コヒーレントマルチコード多元レ
ート伝送の下では、各移動機が1又は2以上のコードを
同時に使用しているため、上記移行条件を満足するよう
な空き通信チャネルを捕捉するのは容易では無い。そこ
で、本実施の形態によるBSCはBS2に接続している
移動機のチャネル再配置を検討する。幸い、この例では
f1,C1,C2でBS2に接続しているMS2が存在
する(ステップS41〜S43)。またBS2のf2,
C1,C2の各通信チャネルは空いている。そこで、B
SCはBS2を介してMS2にチャネル切替えシーケン
ス情報を通知する。このチャネル切替えシーケンス情報
はMS2の通信をBS2内のf2,C1,C2の通信チ
ャネルに局内シフトせよと言うものである。
【0063】これを受けたMS2はステップS44でB
S2内のf1,C1,C2による通信を同BS2内のf
2,C1,C2による通信に局内シフトする。このチャ
ネル切替は周波数の変更のみで行える。これによりBS
2内のf1,C1,C2の各通信チャネルが空いた。B
SCは上記MS2の再配置処理により、ステップS52
では空き通信チャネル有りと判別する。
【0064】図8において、次にBSCはBS1を介し
てMS1にチャネル切替えシーケンス情報を通知する。
このチャネル切替えシーケンス情報はMS1のBS1に
よるf1,C1,C2の通信をBS2内のf1,C1,
C2による通信に移行せよと言うものである。これを受
けたMS1はステップS24で1系による通信を継続し
つつ、かつ同時にステップS25では2系によりBS2
のf1,C1,C2への初期同期化を行い、ステップS
26では同期完了を待つ。やがて同期完了すると、BS
Cに完了通知を送信する。
【0065】一方、この区間に、BSCはステップS5
3でMSCに対してチャネル切替を依頼する。これを受
けたMSCは、BS2との間で新チャネルの有線導通試
験を行い、試験結果が良好なら、MS1からの上記同期
完了通知を待って、BS1を介してMS1に通信中チャ
ネル切替信号を送出する。これを受けたMS1は、ステ
ップS27でSW11,SW21を夫々a側からb側に
切り替える。またSPD1,2の各SW3(不図示)を
夫々b側に切り替える。但し、この例では上り通信チャ
ネルのコードC1´,C2´(但し、ショートコード)
を変更する必要は無い。こうして送信側の同期も瞬時に
得られる。更に、ステップS28,S61ではBS2と
MS1との間で新通信チャネルの無線導通試験を行う。
そして、試験結果が良好であると、MSCはBS1への
旧チャネルをBS2の新チャネルに切り替える。ステッ
プS29以後は2系でコヒーレント2コード多重の通信
が継続される。また必要ならステップS30では1系で
周辺基地局の受信レベルを測定する。因みに、再度ハン
ドオーバする時は、2系から1系に切り替えられる。
【0066】なお、本実施の形態では連続したマルチコ
ードC1,C2(ショートコード)に変更が無かった
が、連続する又は他の飛び飛びの任意のマルチコードC
i,Cj(ショートコード)に変更出来ることは明らか
である。かくして、本第2の実施の形態によれば、コヒ
ーレントマルチコード多重化による多元レート伝送の下
でも、MS1は実質的にBS1の任意のマルチチャネル
からBS2の任意のマルチチャネルへとスムーズに移行
できる。
【0067】図9は第3の実施の形態による移動機の一
部構成を示す図である。この移動機MS1は基本的には
図6に示した第2の実施の形態による移動機と同様の構
成を備える。但し、チャネル2の逆拡散チャネル部DS
PCH2に予備系のDSPD22が無いことと、これに
付随してSW21,SW22,PWM2が削除されてい
る点等で第2の実施の形態による移動機とは異なる。
【0068】従って、上記第2の実施の形態による移動
機と同様にマルチメディア通信を対象としたコヒーレン
トマルチコード多重化によるフレキシブルな多元レート
伝送が可能である。一方、予備系の逆拡散部DSPD1
2を備えるのはチャネル1の逆拡散チャネル部DSPC
H1のみであり、その分構造が簡単になっている。この
予備系逆拡散部DSPD12の用い方(通信チャネルの
切替方法等)は図2の第1の実施の形態による移動機に
ついて述べたものと同様で良い。また、無線回線制御局
BSCによる空き通信チャネルの探査方法は、図4で述
べた探査方法を基礎となし、かつ必要なら図7で述べた
様な移行先基地局のチャネル再配置を行うものである。
【0069】なお、上記同一周波数下のチャネル同期が
一定であることを考慮すると、このDSPCH2のDS
PD21からは更に整合フィルタMF(不図示)に係る
回路を省略して、構造を一層簡単にできる。この場合の
DSPD21はトリガ信号TG11又はTG12に同期
して自己の遅延ロックループDLL(不図示)を同期状
態に引き込み、同期を維持する。また、更にこのDSP
D21からはこの遅延ロックループDLLを省略しても
良い。この場合のコード発生部CDG(不図示)はコー
ドタイミング信号CT11又はCT12に同期して自己
の逆拡散符号レプリカPNを発生する。
【0070】かくして、本実施の形態によれば、コヒー
レントマルチコード多重化による多元レート伝送の下で
も、MS1は簡単な構成により、実質的にBS1の任意
のマルチチャネルからBS2の任意のマルチチャネルへ
とスムーズに移行できる。なお、上記本発明に好適なる
複数の実施の形態を述べたが、本発明思想を逸脱しない
範囲内で、各部の構成、制御、及びこれらの組合せの様
々な変更が行えることは言うまでも無い。
【0071】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、移動機
に予備系の逆拡散部を備え、これを有効に活用すること
で通信中チャネル切替に伴う通信の瞬断を防止できる。
また、予備系の逆拡散部を考慮した、網側装置のユニー
クな通信チャネルの移行制御により、本発明による移動
機は実質的にある基地局の任意の通信チャネルから他の
基地局の任意の通信チャネルへとスムーズに移行でき
る。従って、移動機が通信の強制切断(強制終話)に遭
遇する様な機会を大幅に低減できる。
【0072】また、移動機が自ら周辺基地局の受信レベ
ルを測定できるので、DS−CDMA方式の下でも網側
の構成及び制御が大幅に軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の原理を説明する図である。
【図2】図2は第1の実施の形態による移動機の一部構
成を示す図である。
【図3】図3は第1の実施の形態によるハンドオ−バ処
理を説明する図(1)である。
【図4】図4は第1の実施の形態によるハンドオ−バ処
理を説明する図(2)である。
【図5】図5は第1の実施の形態によるハンドオ−バ処
理を説明する図(3)である。
【図6】図6は第2の実施の形態による移動機の一部構
成を示す図である。
【図7】図7は第2の実施の形態によるハンドオ−バ処
理を説明する図(1)である。
【図8】図8は第2の実施の形態によるハンドオ−バ処
理を説明する図(2)である。
【図9】図9は第3の実施の形態による移動機の一部構
成を示す図である。
【図10】図10は従来技術を説明する図(1)であ
る。
【図11】図11は従来技術を説明する図(2)であ
る。
【図12】図12は従来技術を説明する図(3)であ
る。
【図13】図13は従来技術を説明する図(4)であ
る。
【図14】図14は従来技術を説明する図(5)であ
る。
【符号の説明】
ANT アンテナ BS 基地局 BSC 無線回線制御局 CCNT 通信制御部 CDG コード発生部 CIR サーキュレータ DEM 1次復調部 DLL 遅延ロックループ DSPD 逆拡散部(2次復調部) DSPCH 逆拡散チャネル部 MF 整合フィルタ MOD 1次変調部 MS 移動機 MSC 移動体交換局 PWM 受信電力計 RG レジスタ RX 受信部 SPD 拡散部(2次変調部) SYN 周波数シンセサイザ SW 切替スイッチ TX 送信部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大渕 一央 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 岩元 浩昭 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 須田 健二 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 矢野 哲也 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−326652(JP,A) 特表 平8−503115(JP,A) 特表 平6−505607(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局装置と移動端末装置とがDS−C
    DMA方式により接続する移動通信システムにおいて、 非同期で動作する複数の基地局装置と、 同一周波数の受信信号につき第1,第2のコードで初期
    同期の確立及び維持を行う第1,第2の逆拡散部を有す
    る移動端末装置とを備え、 第1の逆拡散部により周波数fi ,コードCk の通信チ
    ャネルを使用して第1の基地局装置と通信中の移動端末
    装置が、周波数fj (但し、i≠j),コードCl (但
    し、k=l又はk≠l)の通信チャネルを提供する第2
    の基地局装置に移行する場合に、 前記移動端末装置は、第1の逆拡散部による第1の基地
    局装置との間の通信を周波数fj ,コードCk'(但
    し、k'=k又はk'≠k)による通信に切替えて継続
    し、次に第2の逆拡散部により周波数fj 及びコードC
    l を使用して第2の基地局装置からの受信信号に初期同
    期を取り、該初期同期の確立後に、第2の逆拡散部によ
    る第2の基地局装置との間の周波数fj ,コードCl に
    よる通信を開始することを特徴とする移動通信システ
    ム。
  2. 【請求項2】 移動端末装置は同時に複数の通信チャネ
    ルについての通信が可能であることを特徴とする請求項
    1に記載の移動通信システム。
  3. 【請求項3】 基地局装置と移動端末装置とがDS−C
    DMA方式により接続する移動通信システムの通信中チ
    ャネル切替方法において、 非同期で動作する複数の基地局装置と、 各基地局装置を介して通信の接続制御を行う網側装置
    と、 同一周波数の受信信号につき第1,第2のコードで初期
    同期の確立及び維持を行う第1,第2の逆拡散部を有す
    る移動端末装置とを備え、 網側装置は、第1の逆拡散部により周波数fi ,コード
    Ck の通信チャネルを使用して第1の基地局装置と通信
    中の移動端末装置から通信中チャネル切替の要求を受付
    けた 際に、移行先の第2の基地局装置内に移行前と同一
    周波数fi の空き通信チャネルが存在しない場合は、他
    の周波数fj の内、第1,第2の基地局装置内で共に空
    き通信チャネルCk',Clを確保できるものを捕捉して
    移動端末 装置に通知し、 該通知を受付けた移動端末装置は、第1の逆拡散部によ
    る第1の基地局装置との間の通信を周波数fj ,コード
    Ck'(但し、k'=k又はk'≠k)による通信に切替え
    て継続し、次に第2の逆拡散部により周波数fj 及びコ
    ードCl を使用して第2の基地局装置からの受信信号に
    初期同期を取り、該初期同期の確立後に、第2の逆拡散
    部による通信を開始することを特徴とする通信中チャネ
    ル切替方法。
  4. 【請求項4】 網側装置は、移行先の第2の基地局装置
    内に移行前と同一周波数fiの空き通信チャネルCl が
    存在する場合は、その空き通信チャネルを優先的に捕捉
    して移動端末装置に通知し、 該通知を受付けた移動端末装置は、第1の逆拡散部によ
    る第1の基地局装置との間の通信を継続し、同時に第2
    の逆拡散部により周波数fi 及びコードCl を使用して
    第2の基地局装置からの受信信号に初期同期を取り、該
    初期同期の確立後に、第2の逆拡散部による通信を開始
    することを特徴とする請求項3に記載の通信中チャネル
    切替方法。
  5. 【請求項5】 網側装置は、他の周波数fj の内、第
    1,第2の基地局装置内の何れか一方で空き通信チャネ
    ルCk'/Clを捕捉できない場合は、第1又は第2の基
    地局装置を介して当該通信チャネルCk'/Clで通信中
    の移動端末装置を他の周波数による通信に局内シフトさ
    せて後、空き通信チャネルCk',Clを捕捉して移動端
    末装置に通知することを特徴とする請求項3に記載の通
    信中チャネル切替方法。
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