JP2002262329A - 移動端末装置 - Google Patents

移動端末装置

Info

Publication number
JP2002262329A
JP2002262329A JP2001396275A JP2001396275A JP2002262329A JP 2002262329 A JP2002262329 A JP 2002262329A JP 2001396275 A JP2001396275 A JP 2001396275A JP 2001396275 A JP2001396275 A JP 2001396275A JP 2002262329 A JP2002262329 A JP 2002262329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
code
channel
base station
mobile terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001396275A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiharu Tajima
喜晴 田島
Takaharu Nakamura
隆治 中村
Kazuo Kawabata
和生 川端
Kazuchika Obuchi
一央 大渕
Hiroaki Iwamoto
浩昭 岩元
Kenji Suda
健二 須田
Tetsuya Yano
哲也 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2001396275A priority Critical patent/JP2002262329A/ja
Publication of JP2002262329A publication Critical patent/JP2002262329A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でDS−CDMA方式の移動機に
無瞬断ハンドオーバ通信を可能とすることを課題とす
る。 【解決手段】 非同期で動作する複数の基地局装置BS
1,2と移動端末装置MS1とがDS−CDMA方式に
より接続するシステムの移動端末装置において、任意の
1の受信周波数に同調可能な受信部RXと、該受信部の
受信信号につき第1のコードC1で初期同期の確立・維
持を行う第1の逆拡散部DSPD1と、前記受信部の受
信信号につき第2のコードC2で初期同期の確立・維持
を行う第2の逆拡散部DSPD2と、第1,第2の逆拡
散部の出力の2次復調信号を選択する第1の切替スイッ
チ部SW1と、第1の切替スイッチ部の出力に接続する
1次復調部DEMと、前記各部の制御を行う制御部CC
NTとを備え、第1の逆拡散部DSPD1を使用して第
1の基地局装置BS1と通信を行い、かつ第2の逆拡散
部DSPD2を使用して第2の基地局装置BS2からの
受信信号に初期同期を取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動端末装置に関
し、更に詳しくは非同期で動作する複数の基地局装置と
移動端末装置とがDS−CDMA(Direct Sequence - C
ode Division Multiple Access) 方式により接続する移
動通信システムの前記移動端末装置に関する。
【0002】近年、自動車電話や携帯電話等の移動通信
システムでは、従来のTDMA(Time Division Multipl
e Access) 方式に代え、フェージング対策に優れ、より
多くの加入者を収容できるDS−CDMA方式による移
動通信システムの開発が盛んに行われている。本発明は
特にDS−CDMAセルラシステムにおけるハンドオー
バ(通信中ゾーン移行)処理の改善に関する。
【0003】
【従来の技術】図10〜図14は従来技術を説明する図
(1)〜(5)で、図10は従来のTDMAセルラシス
テムにおけるハンドオーバ処理を示している。図におい
て、Z1,Z2は無線ゾーン(セル)、MS1は移動
機、BS1,BS2は基地局、BSCは無線回線制御
局、MSCは移動体交換局、TCは固定網の集中局、E
Oは端局、TELは固定電話機である。
【0004】ゾーンZ1のMS1はBS1を介して遠隔
のTELと通話中である。このMS1がゾーンZ2との
境界に移動するとBS1からの受信レベルが低下する。
MS1は周辺基地局2等の受信レベルを検出してBS1
(BSC)に報告する。BSCはこの報告を受けて、こ
の例では最大受信レベルのBS2(Z2)をMS1の移
行先と決定する。更にBSCはBS2の空き通話チャネ
ルを一つ捕捉し、MSCに対してチャネル切替を依頼す
る。これを受けたMSCは、BS2との間で新チャネル
の有線導通試験を行い、試験結果が良好なら、BS1を
介してMS1に通話中チャネル切替信号を送出する。こ
れを受けたMS1は新チャネルに切替え{即ち、周波数
をBS2に切り替えてフレーム(シンボル)同期を取
り}、一方BS2はMS1との間で新チャネルの無線導
通試験を行う。そして、試験結果が良好であると、MS
CはBS1への旧チャネルをBS2の新チャネルに切り
替え、こうしてハンドオーバ処理が行われる。
【0005】この場合に、MS1の通話が途切れるの
は、BS2に周波数を切り替えてシンボル同期を取り、
かつ新チャネルの無線導通試験を行う比較的短い時間で
あり、従って加入者はセル間に渡って通話を良好に継続
できる。なお、上記MS1が周辺基地局の受信レベルを
検出する代わりに、周辺基地局の側でMS1の受信レベ
ルを検出する方式のシステムもある。上記従来のTDM
Aセルラシステムでは、各セルが異なる周波数を用いる
ため、周辺セルサーチと特定セルへのハンドオーバ処理
が比較的容易に得られた。
【0006】ところで、この種のハンドオーバサービス
はDS−CDMA基地局間非同期セルラシステムでも高
品質で提供される必要がある。しかるに、DS−CDM
Aセルラシステムでは、各セルが同一周波数を用いる
上、セルサーチやハンドオーバの際には受信信号の拡散
符号とその拡散符号レプリカとの間のタイミング誤差を
1/2チップ周期以内に捕捉する初期同期を行う必要が
あり、この同期化に要する時間が問題となる。
【0007】この点、従来はDS−CDMA基地局間非
同期セルラ方式におけるロングコードの2段階高速初期
同期法(信学技報 TECHNICAL REPORT OF IEICE. CS96-
19,RCS96-12(1996-05),P27-P32)が知られている。この
方法は、まず各セル(基地局)に共通のショートコード
で第1段階の同期を行い、この情報を用いてセル毎に異
なるロングコードの第2段階の同期を行う2段階初期同
期化法である。以下、その概要を説明する。
【0008】図11(A)は基地局送信系の一部構成を
示し、図11(B)は移動機同期系の一部構成を示して
いる。また図12は2段階高速初期同期化のタイミング
チャートを示している。図11(A)の基地局送信系に
おいて、SCGはショートコード発生部、LCGはロン
グコード発生部、MIXはミキサ(信号乗算回路)、+
は信号多重回路、TCONTはタイミング制御部であ
る。BS1の制御チャネルは各セルに共通のショートコ
ードSCで拡散され、一方通信チャネル1〜nは各チャ
ネルに固有のショートコードS1〜Snで拡散される。
各拡散信号は多重回路で合成され、更にBS1に固有の
ロングコードL1で2重に拡散される。但し、この制御
チャネルの1シンボルについては、ロングコードL1の
I,Q成分の複素共役となる様なロングコード/L1に
より事前に拡散され、これにより後段のL1による拡散
をマスク(打ち消)している。他のBS2,BS3等に
ついても同様である。従って、制御チャネルについては
各セルに共通のショートコードSCで拡散された1シン
ボルが得られる。
【0009】図11(B)の移動機同期系において、S
Wは受信信号の切替スイッチ、MFは整合フィルタ(Mat
ched Filter)、MEMはメモリ、MAXSELは相関出
力の最大値選択部、CMPは比較器である。MS1の受
信信号は、まずロングコード同期タイミング検出部に入
力され、ここで整合フィルタMFによりショートコード
SCとの相関を検出する。相関は振幅2乗検波され、M
EMに蓄えられる。この場合に、この種の移動機では平
均受信電力が最大の制御チャネルを捕捉することを目的
とするため、複数フレームの相関検出を行い、移動機環
境におけるチャネル間干渉やフェージングを平均化す
る。そして、最大相関2乗値(最大相関ピーク値)を得
たタイミングをロングコード同期タイミングTとする。
【0010】上記ロングコード同期タイミングTを検出
した後、受信信号はロングコード同定部に入力される。
ここではロングコード同期タイミングTに同期した符号
SC+L1をレプリカ符号となし、スライディング相関
器でデータ部との相関を1シンボル周期分積分し、2乗
検波を行い、こうして得られたMシンボル区間の和をM
AXSELの最大相関ピーク値に応じて決定されたしき
い値THによりしきい値判定する。相関値がしきい値T
Hを越えなければロングコードを変えて上記動作を繰り
返す。また相関値がしきい値THを越えた場合は、確認
モードを経てセルサーチ(初期同期)を完了する。
【0011】図12のタイミングチャートに従い一例の
初期同期動作を具体的に説明する。MS1にはBS1〜
BS3からの同一周波数,ロングコード周期10ms,
BS間非同期の各制御チャネル信号が同時に受信され
る。MS1のコードタイミング検出フェーズ(図の点線
の区間)では、BS3の上記1シンボルのタイミングに
最大相関が得られており、MS1の基準タイミング(点
線)からの時間Tがロングコード同期タイミングTとな
る。
【0012】続くロングコード同定フェーズでは、初期
セルサーチの場合はシステムで定められたロングコード
群の中から、又はハンドオーバ時の周辺セルサーチの場
合はBS1より通知された周辺セルのロングコード群の
中から、順次SC+Li(i=1,2,…,m)のレプ
リカ符号を生成し、相関検出を行う。この例ではSC+
L3の相関検出によりBS3の同定が得られる。かくし
て、この方法によるセルサーチの90%検出時間は様々
な移動機環境の下で350ms〜850ms程度に短縮
されたと報告されている。
【0013】図13は上記2段階高速初期同期法を採用
して考えられる従来の移動機の一部構成を示している。
図において、ANTはアンテナ、CIRはサーキュレー
タ、RXは無線周波(RF)帯からベースバンド(又は
中間周波IF)信号RXSまでの受信部、DSPDは逆
拡散部(2次復調部)、CDGはコード発生部、DLL
は遅延ロックループ(Delay Locked Loop) 、MFは整合
フィルタ、RGはレジスタ、DEMはQPSK等による
1次復調部、MODはQPSK等による1次変調部、S
PDは拡散部(2次変調部)、TXはベースバンド(又
は中間周波IF)信号TXSからRF帯までの送信部、
CCNTはDS−CDMAによる通信制御部、PWMは
受信電力計、SYNは周波数シンセサイザである。な
お、整合フィルタMFや遅延ロックループDLL等の詳
細については参考文献(Robert C.Dixon "SPREAD SPECT
RUM SYSTEMS Second Edition", A Wiley-Interscience
Publication 1984 )を参照されたい。
【0014】周波数は回線の上り下りとも同一とする。
下りチャネル用にはコードCiが使用され、上りチャネ
ル用にはコードCi´(≠Ci)が使用される。なお、
各チャネルの信号が2重拡散されるシステムではコード
Ci,Ci´はショートコードSとロングコ−ドLの組
み合わせを総称した意味で使用する。
【0015】逆拡散部DSPDにおいて、整合フィルタ
MFは、受信信号の拡散符号とコードCiに対応する逆
拡散符号レプリカとの相関を検出し、相関ピークが得ら
れたタイミングにトリガ信号TGを出力する。遅延ロッ
クループDLLは、MFのトリガ信号TGに同期して受
信信号の拡散符号とコードCiに対応する逆拡散符号レ
プリカとの間のタイミング誤差を1/2チップ周期以内
に捕捉し、かつその誤差を0とするように同期維持す
る。またこのDLLは各ロングコード周期にコードタイ
ミング信号CTを出力する。そして、コード発生部CD
G1は、このコードタイミング信号CT1に同期してコ
ードCiに対応する逆拡散符号レプリカ(例えば擬似ラ
ンダム信号PNi)を生成する。こうして受信信号RX
Sより所望の下りチャネル(制御チャネル,通信チャネ
ル)の信号が逆拡散され、DEMで音声やCCNTへの
制御信号に1次復調される。
【0016】拡散部SPDにおいて、コード発生部CD
G3は、DLLのコードタイミング信号CTに同期して
コードCi´に対応する拡散符号レプリカ(例えば擬似
ランダム信号PNi´)を生成する。こうしてMODか
らの1次変調信号(音声やCCNTからの制御信号)は
所望の上りチャネル(制御チャネル,通信チャネル)の
信号TXSに拡散され、TXより送信される。
【0017】CCNTは、下りチャネルの1次復調信号
RXDをモニタし、BSからの通信制御信号を受け取
る。また受信電力計PWMを介して通信中チャネルの受
信電力(逆拡散電力)を監視できる。そして、必要な
ら、MODを介してBSに前記通信制御に対する応答信
号を返送する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】次に上記従来の移動機
を使用したハンドオ−バ処理を具体的に説明する。図1
4は従来の移動機MS1を使用したハンドオ−バ処理で
生じ得る問題点を模式的に示している。ステップで
は、BS1を介して周波数f1,コードC1により通話
中のMS1がゾーンZ2の側に移動している。CCNT
はBS1からの受信電力が所定値より低下した事により
BS1を介して無線回線制御局BSCに回線切替要求を
送信する。
【0019】しかるに、このMS1は周辺基地局の受信
レベルをBS1(BSC)に報告できない。何故なら、
周辺基地局の受信レベルを検出するためには、一旦通話
を中断し、かつコードC1を例えばBS2の制御チャネ
ルCcに変更して初期同期を確立する必要があり、これ
に300ms〜800ms(通話復帰には1S以上)程
度を要するからである。従って、この様なシステムでは
周辺基地局の側でMS1の受信レベルを検出する方式を
取らざるを得ず、このために網側の構成や制御が複雑化
し、かつ高価となる欠点があった。
【0020】本処理に戻り、この場合のBSCは各周辺
基地局からの受信レベルの報告を受けて最大受信レベル
のBS2(Z2)をMS1の移行先と決定する。更にB
SCはBS2の空き通話チャネル(例えば周波数f2,
コードC2)を一つ捕捉し、移動体交換局MSCに対し
てチャネル切替を依頼する。これを受けたMSCは、B
S2との間で新チャネルの有線導通試験を行い、試験結
果が良好なら、BS1を介してMS1に通話中チャネル
切替信号を送出する。
【0021】これを受けたMS1はステップで新チャ
ネルに切り替える。この場合に、周波数f1→f2ヘの
切替はシンセサイザSYNの局発周波数(VCO)を変
えるだけなので比較的高速に行える。しかし、新たなコ
ードC2への初期同期には上記300ms〜800ms
程度の時間が掛かるので、この区間に通話が途切れる。
更に、ステップではBS2は同期化後のMS1との間
で新チャネルの無線導通試験を行うので、この区間も継
続して通話が途切れる。そして、試験結果が良好である
と、ステップSではMSCはBS1への旧チャネルを
BS2の新チャネルに切り替える。この様に、従来は、
加入者はセル間に渡って通話を良好に継続できないと言
う欠点もあった。
【0022】また、この種のDS−CDMA方式ではコ
ヒーレントマルチコード多重化によるフレキシブルな多
元レート伝送が可能とされている。しかし、マルチコー
ド多重通信を行っているMS1にハンドオーバ処理の必
要が生じた場合は、移行先ゾーンで必要なチャネル数を
確保できない場合が頻繁に起こり得る。
【0023】本発明は上記従来技術に鑑み成されたもの
であり、その目的とする所は、簡単な構成によりシング
ル又はマルチコード多重通信を行っている移動機に対し
て実質的に無瞬断のハンドオーバ通信を可能とする移動
端末装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記の課題は例えば図1
の構成により解決される。即ち、本発明(1)の移動端
末装置は、非同期で動作する複数の基地局装置BS1,
2と移動端末装置MS1とがDS−CDMA方式により
接続する移動通信システムの前記移動端末装置におい
て、任意の1の受信周波数に同調可能な受信部RXと、
前記受信部の受信信号につき第1のコードC1で初期同
期の確立及び同期維持を行う第1の逆拡散部DSPD1
と、前記受信部の受信信号につき第2のコードC2で初
期同期の確立及び同期維持を行う第2の逆拡散部DSP
D2と、前記第1,第2の逆拡散部の出力の2次復調信
号を選択する第1の切替スイッチ部SW1と、前記第1
の切替スイッチ部の出力に接続する1次復調部DEM
と、前記各部の制御を行う制御部CCNTとを備え、前
記第1の逆拡散部DSPD1を使用して第1の基地局装
置BS1と通信を行い、かつ前記第2の逆拡散部DSP
D2を使用して第2の基地局装置BS2からの受信信号
に初期同期を取るものである。従って、上記簡単な構成
により、通信中のBS1から移行先のBS2への無瞬断
ハンドオーバが可能である。
【0025】好ましくは、本発明(2)においては、上
記本発明(1)において、第1,第2の逆拡散部DSP
D1,2の出力の2次復調信号を選択する第2の切替ス
イッチ部SW2と、前記第2の切替スイッチ部の出力に
接続する受信レベル測定部PWMとを備え、前記第2の
切替スイッチ部SW2を切り替えて、第1の逆拡散部の
2次復調信号又は第2の逆拡散部の2次復調信号の受信
レベルを測定する。従って、上記簡単な構成により、B
S1との通信を継続しつつ、該BS1からの受信レベル
のみならず、周辺基地局BS2等からの制御チャネル
(又は通信チャネル)の受信レベルを同時に検出でき、
これを網側装置BSCに報告できる。従って、DS−C
DMAシステムにおいても、受信レベルの検出に係る網
側装置の構成及び制御が大幅に軽減され、システムを安
価に構成できる。
【0026】以下、このような移動端末装置の移動通信
システムにおける動作を具体的に説明する。即ち、例
(1)の移動通信システムは、非同期で動作する複数の
基地局装置BS1,2と、同一周波数の受信信号につき
第1,第2のコードで初期同期の確立及び維持を行う第
1,第2の逆拡散部DSPD1,2を有する移動端末装
置MS1とを備え、前記第1の逆拡散部DSPD1によ
り周波数fi ,コードC k の通信チャネルを使用して第
1の基地局装置BS1と通信中の移動端末装置MS1が
周波数fj (但し、i=j),コードCl (但し、k=
l又はk≠l)の通信チャネルを提供する第2の基地局
装置BS2に移行する場合に、前記移動端末装置MS1
は、前記第1の逆拡散部DSPD1による第1の基地局
装置BS1との間の通信を継続し、同時に第2の逆拡散
部DSPD2により周波数fj 及びコードCl 又は第2
の基地局装置の制御チャネルのコードCc を使用して第
2の基地局装置BS2からの受信信号に初期同期を取
り、該初期同期の確立後に、前記第1の逆拡散部による
第1の基地局装置との間の通信を前記第2の逆拡散部に
よる第2の基地局装置との間の周波数fj ,コードCl
による通信に切替えて継続する。
【0027】図1において、BS1の通信中チャネルと
移行先BS2の空き通信チャネルの両周波数が同一(f
i =fj )の場合は、コードの異同(Ck =Cl 又はC
k ≠Cl )に関わらず、MS1はDSPD1によるBS
1との通信中に、別途DSPD2を使用してBS2の移
行先コードCl に直接初期同期を取れる。従って、通信
の移行時には、DSPD1による通信をDSPD2によ
る通信に瞬時に切り替えられる。なお、基地局間非同期
セルラシステムでは、仮に第1,第2の基地局装置BS
1,BS2間で周波数fi =fj ,コードCk =Cl
あっても、これらのコード拡散/逆拡散の開始タイミン
グは異なるので、これらは異なる通信チャネルとなるこ
とに注意されたい。また、BS2の移行先通信チャネル
l が未送信の場合は、DSPD2により一旦移行先制
御チャネルCc に初期同期を取っておき、通信の移行時
には、該同期を利用してDSPD1による通信をDSP
D2による通信に切り替える。移行先同一周波数fj
下では制御チャネルCc 及び通信チャネルCl の位相は
良く揃っているので、この通信の切替は瞬時に行われ
る。従って、この例(1)によれば、MS1は、DSP
D2とスイッチ回路SWを付加するだけの簡単な構成に
より、BS1による通信から移行先BS2による通信に
実質無瞬断でハンドオーバできる。
【0028】また例(2)の移動通信システムは、非同
期で動作する複数の基地局装置BS1,2と、同一周波
数の受信信号につき第1,第2のコードで初期同期の確
立及び維持を行う第1,第2の逆拡散部DSPD1,2
を有する移動端末装置MS1とを備え、前記第1の逆拡
散部DSPD1により周波数fi ,コードCk の通信チ
ャネルを使用して第1の基地局装置BS1と通信中の移
動端末装置MS1が周波数fj (但し、i≠j),コー
ドCl (但し、k=l又はk≠l)の通信チャネルを提
供する第2の基地局装置BS2に移行する場合に、前記
移動端末装置MS1は、前記第1の逆拡散部DSPD1
による第1の基地局装置BS1との間の通信を周波数f
j ,コードCk ´による通信に切替えて継続し、次に第
2の逆拡散部DSPD2により周波数fj 及びコードC
l 又は第2の基地局装置の制御チャネルのコードCc
使用して第2の基地局装置BS2からの受信信号に初期
同期を取り、該初期同期の確立後に、前記第1の逆拡散
部による第1の基地局装置との間の通信を前記第2の逆
拡散部による第2の基地局装置との間の周波数fj,コ
ードCl による通信に切替えて継続する。
【0029】図1において、BS1の通信中チャネルと
移行先BS2の空き通信チャネルの両周波数が異なる
(fi ≠fj )場合は、まずBS1とのDSPD1によ
る通信を一旦移行先周波数fj と同一周波数のBS1内
の空き通信チャネルCk ´(C k =Ck ´又はCk ≠C
k ´)に切り替えて継続する。この場合に、MS1の周
波数fi からfj への切替えは瞬時に行える。またコー
ド(通信チャネル)の切替についても、BS1について
は全周波数について送信位相が揃っているので、MS1
では受信同期を維持したままコード(通信チャネル)を
変えられる。こうして、BS1の通信中チャネルと移行
先BS2の空き通信チャネルの両周波数が同一(fi
j )の状態になった以後は、上記具体例(1)と同様
にしてBS1による通信から移行先BS2による通信に
実質無瞬断でハンドオーバできる。
【0030】また例(3)の移動通信システムは、非同
期で動作する複数の基地局装置BS1,2と、同一周波
数の受信信号につき第1,第2のコードで初期同期の確
立及び維持を行う第1,第2の逆拡散部DSPD1,2
を有する移動端末装置MS1と、第1の基地局装置BS
1と通信中の移動端末装置MS1について通信中チャネ
ル切替の要求を受けたことにより、その移行先の第2の
基地局装置BS2における新たな通信チャネルを捕捉す
る網側装置BSCとを備え、前記網側装置BSCは、前
記第2の基地局装置BS2内に移行前と同一周波数の空
き通信チャネルが存在する場合は、その空き通信チャネ
ルを優先的に捕捉するものである。従って、この場合の
移動端末装置MS1は、上記例(1)の方法に従い、同
一周波数におけるBS1内の任意の通信チャネルCi
ら移行先BS2内の任意の空き通信チャネルCj へと効
率良く実質無瞬断でハンドオーバできる。
【0031】好ましくは、例(4)においては、上記例
(3)において、網側装置BSCは、第2の基地局装置
BS2内に移行前と同一周波数の空き通信チャネルが存
在しない場合は、他の周波数の内、第1,第2の基地局
装置内で共に空き通信チャネルを確保できるものを捕捉
する。従って、この場合の移動端末装置MS1は、上記
例(2)の方法に従い、異なる周波数におけるBS1内
の任意の通信チャネルCi から移行先BS2内の任意の
空き通信チャネルCj へと効率良く実質無瞬断でハンド
オーバできる。また逆に言えば、この網側装置BSC
は、全周波数帯の中から実質無制限に空き通信チャネル
を捕捉できることとなり、柔軟なチャネル選択が可能と
なる。
【0032】また好ましくは、例(5)においては、上
記例(3)又は(4)において、網側装置BSCは、第
2の基地局装置BS2を介して通信中の移動端末装置M
S2(不図示)を他の周波数による通信に局内シフトさ
せることにより、該移動端末装置MS2が使用していた
周波数の通信チャネルを空きとする。
【0033】図1において、例えば、BS2とf1,C
2により通信中のMS2を同BS2内のf2,C2によ
る通信に局内シフトさせることにより、BS1とf1,
C2で通信中のMS1に対して空き通信チャネルf1,
C2を提供できる。又はBS2とfn,C2により通信
中のMS2を同BS2内のf2,C2による通信に局内
シフトさせることにより、同MS1に対して空き通信チ
ャネルfn,C2を提供できる。従って、この網側装置
BSCによる空き通信チャネルの捕捉の機会は更に拡大
し、柔軟なチャネル選択が可能となる。
【0034】また好ましくは、例(6)においては、上
記例(3)〜(5)において、網側装置BSCは、第1
の基地局装置BS1から第2の基地局装置装BS2に移
行する際のチャネル切替シーケンス情報を移動端末装置
MS1に通知する。従って、上記例(1)又は(2)の
移動端末装置MS1は、網側装置BSCから通知された
チャネル切替シーケンス情報に従い、BS1内の任意の
通信中チャネルからBS2内の任意の空き通信チャネル
へとスムーズに移行できる。
【0035】また好ましくは、例(7)においては、上
記例(1)〜(6)において、移動端末装置MS1は同
時に複数の通信チャネルについての通信が可能である。
即ち、この場合の移動端末装置MS1は上り下りの回線
について任意m本の通信チャネルを備えており、これら
を使用してコヒーレントマルチコード多重化によるフレ
キシブルな多元レート伝送、又は各通信チャネルで個別
の通信を同時に行う。係る場合でも、MS1への簡単な
構成(予備系)の付加により、マルチチャネルで通信中
のBS1から移行先BS2への無瞬断ハンドオーバが可
能であると共に、網側装置BSCは必要な数の空き通信
チャネルを容易に確保できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
好適なる複数の実施の形態を詳細に説明する。なお、全
図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとす
る。図2は第1の実施の形態による移動機の一部構成を
示す図である。なお、細部の構成は図13に示した移動
機MS1と同様で良い。また必要なら、整合フィルタM
Fの部分を図11(B)に示したロングコード同期タイ
ミング検出部と同様に構成しても良い。
【0037】本実施の形態による移動機MS1は、図示
の如く、2系統の逆拡散部DSPD1,DSPD2を備
える点で従来技術とは異なる。この2系統は、何れか一
方が実際の通信に使用する現用系、他方が現用系をバッ
クアップするため予備系とも考えられる。但し、この予
備系の本来の目的は、現用系の通信中に周辺基地局の受
信レベルを測定すること、及び現用系の通信中にハンド
オーバ時の移行先基地局に初期同期をとることである。
【0038】即ち、例えばDSPD1が現用系の場合
は、CCNTはSW1,SW3を夫々a側に接続してお
り、DSPD1の逆拡散信号(通話信号及び制御信号)
はDEMで復調される。一方、MODからの変調信号
(通話信号及び制御信号)はDLL1のコードタイミン
グ信号CT1に同期して生成されるCDG3のコードC
i´に対応した拡散符号レプリカPNi´により拡散さ
れ、送信される。これによりMS1と接続BS1との間
で通話信号及び制御信号の授受が可能である。
【0039】また、CCNTはSW2をa側に接続する
ことで、通話中チャネルの受信電力PWを監視出来る。
そして、この受信電力が低下し、周辺基地局の受信電力
を検出したい場合は、SW2をb側に接続し、かつDS
PD2のレジスタRG2に予めBS1より通知された各
周辺基地局のコードCj(好ましくは制御チャネルのコ
ードCc)をセットする。これによりDSPD2は各周
辺基地局に順次初期同期をとり、PWMに逆拡散信号を
提供する。従って、CCNTはPWMから各周辺基地局
の受信電力PWを検出できる。
【0040】なお、CCNTはDSPD2を使用して接
続BS1(制御チャネル)の受信電力を検出してもよ
い。また、CCNTは制御線CCを介してDLL1,2
の同期状態を監視できる。
【0041】また、この例ではDSPD1,2が共にM
F1,2を備えるが、この部分は初期同期化の始めの段
階で必要となるものであり、DLL1,2が同期を確立
した後は必ずしも必要は無い。そこで、このMFに係る
部分をDSPD1,2の外部に1つ備え、かつ必要な時
にスイッチ(不図示)により切り替えてDSPD1又は
DSPD2により共用する様に構成しても良い。
【0042】図3〜図5は第1の実施の形態によるハン
ドオ−バ処理を説明する図(1)〜(3)で、図3はハ
ンドオ−バ処理のフローチャートを示している。なお、
ここでは逆拡散部DSPD1を1系、DSPD2を2系
と呼ぶ。ゾーンZ1のMS1は周波数f1,コードC1
の通話チャネルでBS1と接続している。ステップS1
では1系で通話を行い、ステップS2では同時に2系で
周辺基地局(好ましくは常時存在する制御チャネル)の
受信レベルRLを検出する。ステップS3ではゾーン移
行(BS1からの受信レベル低下)か否かを判別し、ゾ
ーン移行でなければステップS1に戻り、通話を続け
る。
【0043】このMS1がゾーンZ2との境界に移動す
ると、ステップS3の判別はゾーン移行となる。MS1
は無線回線制御局BSCにチャネル切替要求を送信する
と共に、BS1及び周辺基地局BS2等の受信レベルを
報告する。BSCはこの報告を受け、この例では最大受
信レベルのBS2(Z2)をMS1の移行先と決定す
る。そして、ステップS12ではBS2の空き通話チャ
ネルを探査する。
【0044】図4に空き通話チャネルの一例の探査方法
を示す。図において、この例のBS1は周波数f1〜f
nにつき夫々に制御チャネルCcと通話チャネルC1〜
Cmとを有する。BS2も同様である。但し、各チャネ
ルのコードCはBS毎に固有のロングコードで色分けさ
れている。この探査方法は、上記MS1の逆拡散部DS
PD1,2が同一周波数の下で動作するため、通話と移
行先BSへの初期同期化とを同一周波数の下で行うこと
が前提となっている。
【0045】上記f1,C1で通話中のMS1よりチャ
ネル切替要求を受けたBSCは、まずBS2の同一周波
数f1に空き通話チャネルが有るか否かを調べ、有れば
f1の空き通話チャネルを捕捉する。MS1の使用周波
数f1を変えなくて済むからである。また、好ましくは
コードC1が空いている場合は該C1を選択する。MS
1の使用コードC1(但し、ショートコード)を変えな
くて済むからである。しかし、コードC1が空いていな
ければ他のコードC2〜Cmより空き通話チャネルを選
択する。
【0046】また、BS2の同一周波数f1に空き通話
チャネルが無い場合は、BS2の他の周波数(例えばf
2)に空き通話チャネルが有るか否かを調べる。但し、
この場合はBS1のf2にも何らかの空き通話チャネル
が有ることが条件となる。これは後述の処理からも明ら
かとなるが、上記MS1のDSPD1,2が同一周波数
の下で動作するため、MS1の通話を一旦BS1のf2
の空き通話チャネルに局内シフトさせ、そこからBS2
のf2の空き通話チャネルに移行させる為である。こう
してBSCはf1〜fnの中よりBS2又は上記条件を
満足するBS2及びBS1の空き通話チャネルを一つ探
査する。実際上、この様な移行条件を満足する経路は略
無制限に存在すると考えて良い。
【0047】図3に戻り、BSCはステップS13で最
終的に空き通話チャネルの有無を判別する。しかし、万
一BS2の何処にも空き通話チャネルが無い様な場合に
は止むなく強制終話となる。また空き通話チャネルが有
る場合は、これを捕捉し、BS1を介してMS1にBS
2へのチャネル切替シーケンス情報を通知する。一例の
チャネル切替シーケンスは、まずMS1の通話をBS1
のf2,C1の通話チャネルに局内シフトし、次にBS
2のf2,C2の通話チャネルに移行せよ、と言うもの
である。
【0048】これを受けたMS1は、ステップS4でM
S1の通話をBS1のf2,C1の通話チャネルに局内
シフトする。具体的には、DLL1のコードタイミング
CT1に同期してその直前でシンセサイザSYNをf1
からf2に切り替える。なおこの例とは異なるが、同時
にコードC1の変更も必要な場合には、前記コードタイ
ミング(DLLループ)CT1の同期を維持したままレ
ジスタRG1にシフト先のコードCk´をセットする。
何れにしても、BS1(Z1)の中では全周波数f1〜
fnについての時間(フレーム,スロット)位相は揃っ
ているので、1系の通話はf1,C1による通話からf
2,C1(又はCk)による通話へと瞬時に切り替わ
る。
【0049】ステップS5では2系によりBS2のf
2,C2の通話チャネルへの初期同期化を行う。この
時、BS2はf2,C2の空き通話チャネルに所定情報
(好ましくは初期同期化に適した情報)を送信する。ス
テップS6では同期完了を待つ。やがて同期完了する
と、BSCに完了通知を送信する。
【0050】なお、MS1の2系により一旦BS2のf
2,Ccの制御チャネルに同期化し、その後f2,C2
の通話チャネルにコードシフトする様にしても良い。こ
の場合のMS1は、BS2がf2,C2の空き通話チャ
ネルに所定情報を送信していなくても、BS2への初期
同期が得られる。
【0051】一方、この区間に、BSCはステップS1
4で移動体交換局MSCに対してチャネル切替を依頼す
る。これを受けたMSCは、BS2との間で新チャネル
の有線導通試験を行う。試験結果が良好なら、好ましく
は上記MS1からの同期完了通知を待って、BS1を介
してMS1に通話中チャネル切替信号を送出する。
【0052】これを受けたMS1は、ステップS7でS
W1をa側からb側に切り替える。また拡散部SPDの
SW3をb側に切り替え、かつそのレジスタRG3に上
り通話チャネル用のコードC2´をセットする。従っ
て、送信側の同期も瞬時に得られる。
【0053】ステップS8,S11ではBS2とMS1
との間で新通話チャネルの無線導通試験(試験データの
1次復調,1次変調を伴う様な無線導通試験)を行う。
そして、試験結果が良好であると、MSCはBS1への
旧チャネルをBS2の新チャネルに切り替える。これに
より、ステップS9以後はMS1の2系で通話が継続さ
れる。また必要なら、ステップS10では1系で周辺基
地局の受信レベルを測定する。因みに、再度ハンドオー
バする時は、MS1の2系から1系に切り替えられる。
【0054】かくして、本第1の実施の形態によれば、
MS1は実質的にBS1の任意のチャネルからBS2の
任意のチャネルへとスムーズに移行できる。なお、上記
ハンドオーバ処理が異なる無線回線制御局BSCを跨が
る様な場合でも同様に考えられる。
【0055】図5は第1の実施の形態によるハンドオ−
バ処理を模式的に示している。説明は一部重複するが、
動作の時系列を把握し易い。ステップでは、1系によ
りBS1を介してf1,C1で通話中のMS1がゾーン
Z2との境界に移動している。同時に2系では周辺基地
局の受信レベルを検出し、ゾーン移行有無の判定を行
う。そして、必要ならBSCにチャネル切替要求を行
い、併せて検出した受信レベルを報告する。従って、周
辺基地局の側ではMS1の受信レベルを検出する必要は
なく、網側の構成及び制御を大幅に軽減できる。
【0056】ステップでは、BSCより通知されたチ
ャネル切替シーケンス情報に従い、1系で通話を継続
し、2系でBS2への同期化を行う。従って、この同期
化に少々時間が掛かっても通話には何の支障も無い。
【0057】ステップでは1系を2系に切り替えて新
通話チャネルの無線導通試験を行う。この区間では無線
導通試験の為に僅かに通話が途切れるが、これは従来の
TDMA方式の場合と同様である。そして、試験結果が
良好であると、ステップSでは2系で通話を継続す
る。また、必要なら1系は周辺基地局の受信レベルを検
出する。
【0058】なお、上記無線導通試験(試験データの1
次復調,1次変調を伴う様な無線導通試験)を次の様に
簡略化することが可能である。例えば無線導通試験を、
1系の通話を切らずに、2系の電力計PWMを使用して
独立に行う。具体的に言うと、BS2より無線導通試験
用の所定のシンボルデータを送信する。一方、MS1の
側では、DLL2でBS2に同期が得られると、PWM
にはBS2からの距離に応じた所定以上の受信電力が検
出される。CCNTはこれを検出してBS2からの受信
が良好の旨の情報を返送する。この返送情報は好ましく
は1系と接続中のBS1を介してBSCに通知される。
BSCはこれにより無線導通試験良好と判定する。従っ
て、この場合の無線導通試験は1系の通話を切らずに行
え、よってBS1の通話をBS2の通話に無瞬断で切り
替えられる。
【0059】図6は第2の実施の形態による移動機の一
部構成を示す図である。この移動機MS1は、図2に示
したものと同様の送受信系を単純に2チャネル分(3チ
ャネル分以上でも同様)多重化した構成を備えており、
マルチメディア通信を対象とした所謂コヒーレントマル
チコード多重化によるフレキシブルな多元レート伝送を
可能としている。
【0060】DSPCH1はチャネル1の逆拡散チャネ
ル部で、図2のDSPD1に対応するDSPD11と、
同じくDSPD2に対応するDSPD12とを備える。
チャネル2の逆拡散チャネル部DSPCH2についても
同様である。
【0061】係る構成では、2つの通信チャネルを使用
して同一系統の情報をコヒーレント伝送することにより
単一チャネルの2倍の通信レートが得られる。勿論、2
つの通信チャネルを異なる目的の通信に同時に使用する
ことも可能である。また、各チャネルの予備系を使う迄
も無く、例えばチャネル1の現用系で通話中に、チャネ
ル2の現用系を使用して周辺基地局の受信レベルの測定
や、移行先基地局への初期同期化及び無線導通試験(試
験データの1次復調,1次変調を伴う様な無線導通試
験)を独立に行える。この無線導通試験はチャネル1の
通話を切らずに行えるので、完全な無瞬断切替が可能と
なる。
【0062】更には、各チャネルの予備系を有効に活用
することで様々な通信制御を行える。但し、ここでは、
コヒーレント2チャネルコード多重伝送中のハンドオ−
バ(通信中ゾーン移行)処理の動作を説明する。
【0063】図7,図8は第2の実施の形態によるハン
ドオ−バ処理を説明する図(1),(2)で、該図はハ
ンドオ−バ処理のフローチャートを示している。なお、
ここでは逆拡散部DSPD11,21を1系、逆拡散部
DSPD12,22を2系と呼ぶ。
【0064】図7において、ゾーンZ1のMS1は周波
数f1,コードC1,C2の通信チャネルでBS1と接
続している。ステップS21では1系で通信を行い、ス
テップS22では同時に2系で周辺基地局(好ましくは
制御チャネル)の受信レベルRLを検出する。このMS
1の2系には2つのDSPD12,22が有るので、同
時に2つの周辺基地局の受信レベルを検出できる。ステ
ップS23ではゾーン移行(BS1からの受信レベル低
下)か否かを判別し、ゾーン移行でなければステップS
21に戻り、通信を続ける。
【0065】このMS1がゾーンZ2との境界に移動す
ると、ステップS23の判別はゾーン移行となる。MS
1はBSCにチャネル切替要求を送信すると共に、BS
1及び周辺基地局の受信レベルを報告する。BSCはこ
の報告を受け、この例では最大受信レベルのBS2(Z
2)をMS1の移行先と決定する。そして、ステップS
51ではBS2の2個分の空き通信チャネルを探査す
る。空き通信チャネルの探査方法に関しては、基本的に
は図4について述べたものと同様で良い。
【0066】しかし、コヒーレントマルチコード多元レ
ート伝送の下では、各移動機が1又は2以上のコードを
同時に使用しているため、上記移行条件を満足するよう
な空き通信チャネルを捕捉するのは容易では無い。そこ
で、本実施の形態によるBSCはBS2に接続している
移動機のチャネル再配置を検討する。
【0067】幸い、この例ではf1,C1,C2でBS
2に接続しているMS2が存在する(ステップS41〜
S43)。またBS2のf2,C1,C2の各通信チャ
ネルは空いている。そこで、BSCはBS2を介してM
S2にチャネル切替えシーケンス情報を通知する。この
チャネル切替えシーケンス情報はMS2の通信をBS2
内のf2,C1,C2の通信チャネルに局内シフトせよ
と言うものである。
【0068】これを受けたMS2はステップS44でB
S2内のf1,C1,C2による通信を同BS2内のf
2,C1,C2による通信に局内シフトする。このチャ
ネル切替は周波数の変更のみで行える。これによりBS
2内のf1,C1,C2の各通信チャネルが空いた。B
SCは上記MS2の再配置処理により、ステップS52
では空き通信チャネル有りと判別する。
【0069】図8において、次にBSCはBS1を介し
てMS1にチャネル切替えシーケンス情報を通知する。
このチャネル切替えシーケンス情報はMS1のBS1に
よるf1,C1,C2の通信をBS2内のf1,C1,
C2による通信に移行せよと言うものである。これを受
けたMS1はステップS24で1系による通信を継続し
つつ、かつ同時にステップS25では2系によりBS2
のf1,C1,C2への初期同期化を行い、ステップS
26では同期完了を待つ。やがて同期完了すると、BS
Cに完了通知を送信する。
【0070】一方、この区間に、BSCはステップS5
3でMSCに対してチャネル切替を依頼する。これを受
けたMSCは、BS2との間で新チャネルの有線導通試
験を行い、試験結果が良好なら、MS1からの上記同期
完了通知を待って、BS1を介してMS1に通信中チャ
ネル切替信号を送出する。
【0071】これを受けたMS1は、ステップS27で
SW11,SW21を夫々a側からb側に切り替える。
またSPD1,2の各SW3(不図示)を夫々b側に切
り替える。但し、この例では上り通信チャネルのコード
C1´,C2´(但し、ショートコード)を変更する必
要は無い。こうして送信側の同期も瞬時に得られる。更
に、ステップS28,S61ではBS2とMS1との間
で新通信チャネルの無線導通試験を行う。そして、試験
結果が良好であると、MSCはBS1への旧チャネルを
BS2の新チャネルに切り替える。ステップS29以後
は2系でコヒーレント2コード多重の通信が継続され
る。また必要ならステップS30では1系で周辺基地局
の受信レベルを測定する。因みに、再度ハンドオーバす
る時は、2系から1系に切り替えられる。
【0072】なお、本実施の形態では連続したマルチコ
ードC1,C2(ショートコード)に変更が無かった
が、連続する又は他の飛び飛びの任意のマルチコードC
i,Cj(ショートコード)に変更出来ることは明らか
である。かくして、本第2の実施の形態によれば、コヒ
ーレントマルチコード多重化による多元レート伝送の下
でも、MS1は実質的にBS1の任意のマルチチャネル
からBS2の任意のマルチチャネルへとスムーズに移行
できる。
【0073】図9は第3の実施の形態による移動機の一
部構成を示す図である。この移動機MS1は基本的には
図6に示した第2の実施の形態による移動機と同様の構
成を備える。但し、チャネル2の逆拡散チャネル部DS
PCH2に予備系のDSPD22が無いことと、これに
付随してSW21,SW22,PWM2が削除されてい
る点等で第2の実施の形態による移動機とは異なる。
【0074】従って、上記第2の実施の形態による移動
機と同様にマルチメディア通信を対象としたコヒーレン
トマルチコード多重化によるフレキシブルな多元レート
伝送が可能である。一方、予備系の逆拡散部DSPD1
2を備えるのはチャネル1の逆拡散チャネル部DSPC
H1のみであり、その分構造が簡単になっている。この
予備系逆拡散部DSPD12の用い方(通信チャネルの
切替方法等)は図2の第1の実施の形態による移動機に
ついて述べたものと同様で良い。また、無線回線制御局
BSCによる空き通信チャネルの探査方法は、図4で述
べた探査方法を基礎となし、かつ必要なら図7で述べた
様な移行先基地局のチャネル再配置を行うものである。
【0075】なお、上記同一周波数下のチャネル同期が
一定であることを考慮すると、このDSPCH2のDS
PD21からは更に整合フィルタMF(不図示)に係る
回路を省略して、構造を一層簡単にできる。この場合の
DSPD21はトリガ信号TG11又はTG12に同期
して自己の遅延ロックループDLL(不図示)を同期状
態に引き込み、同期を維持する。また、更にこのDSP
D21からはこの遅延ロックループDLLを省略しても
良い。この場合のコード発生部CDG(不図示)はコー
ドタイミング信号CT11又はCT12に同期して自己
の逆拡散符号レプリカPNを発生する。
【0076】かくして、本実施の形態によれば、コヒー
レントマルチコード多重化による多元レート伝送の下で
も、MS1は簡単な構成により、実質的にBS1の任意
のマルチチャネルからBS2の任意のマルチチャネルへ
とスムーズに移行できる。
【0077】なお、上記本発明に好適なる複数の実施の
形態を述べたが、本発明思想を逸脱しない範囲内で、各
部の構成、制御、及びこれらの組合せの様々な変更が行
えることは言うまでも無い。
【0078】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、移動機
に予備系の逆拡散部を備え、これを有効に活用すること
で通信中チャネル切替に伴う通信の瞬断を防止できる。
また、予備系の逆拡散部を考慮した、網側装置のユニー
クな通信チャネルの移行制御により、本発明による移動
機は実質的にある基地局の任意の通信チャネルから他の
基地局の任意の通信チャネルへとスムーズに移行でき
る。従って、移動機が通信の強制切断(強制終話)に遭
遇する様な機会を大幅に低減できる。また、移動機が自
ら周辺基地局の受信レベルを測定できるので、DS−C
DMA方式の下でも網側の構成及び制御が大幅に軽減さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】第1の実施の形態による移動機の一部構成を示
す図である。
【図3】第1の実施の形態によるハンドオ−バ処理を説
明する図(1)である。
【図4】第1の実施の形態によるハンドオ−バ処理を説
明する図(2)である。
【図5】第1の実施の形態によるハンドオ−バ処理を説
明する図(3)である。
【図6】第2の実施の形態による移動機の一部構成を示
す図である。
【図7】第2の実施の形態によるハンドオ−バ処理を説
明する図(1)である。
【図8】第2の実施の形態によるハンドオ−バ処理を説
明する図(2)である。
【図9】第3の実施の形態による移動機の一部構成を示
す図である。
【図10】従来技術を説明する図(1)である。
【図11】従来技術を説明する図(2)である。
【図12】従来技術を説明する図(3)である。
【図13】従来技術を説明する図(4)である。
【図14】従来技術を説明する図(5)である。
【符号の説明】 ANT アンテナ BS 基地局 BSC 無線回線制御局 CCNT 通信制御部 CDG コード発生部 CIR サーキュレータ DEM 1次復調部 DLL 遅延ロックループ DSPD 逆拡散部(2次復調部) DSPCH 逆拡散チャネル部 MF 整合フィルタ MOD 1次変調部 MS 移動機 MSC 移動体交換局 PWM 受信電力計 RG レジスタ RX 受信部 SPD 拡散部(2次変調部) SYN 周波数シンセサイザ SW 切替スイッチ TX 送信部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 和生 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 大渕 一央 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 岩元 浩昭 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 須田 健二 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 矢野 哲也 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5K022 EE02 EE36 5K067 AA33 BB03 CC10 EE02 EE10 EE16 JJ33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非同期で動作する複数の基地局装置と移
    動端末装置とがDS−CDMA方式により接続する移動
    通信システムの前記移動端末装置において、 任意の1の受信周波数に同調可能な受信部と、 前記受信部の受信信号につき第1のコードで初期同期の
    確立及び同期維持を行う第1の逆拡散部と、 前記受信部の受信信号につき第2のコードで初期同期の
    確立及び同期維持を行う第2の逆拡散部と、 前記第1,第2の逆拡散部の出力の2次復調信号を選択
    する第1の切替スイッチ部と、 前記第1の切替スイッチ部の出力に接続する1次復調部
    と、 前記各部の制御を行う制御部とを備え、 前記第1の逆拡散部を使用して第1の基地局装置と通信
    を行い、かつ前記第2の逆拡散部を使用して第2の基地
    局装置からの受信信号に初期同期を取ることを特徴とす
    る移動端末装置。
  2. 【請求項2】 第1,第2の逆拡散部の出力の2次復調
    信号を選択する第2の切替スイッチ部と、 前記第2の切替スイッチ部の出力に接続する受信レベル
    測定部とを備え、 前記第2の切替スイッチ部を切り替えて、第1の逆拡散
    部の2次復調信号又は第2の逆拡散部の2次復調信号の
    受信レベルを測定することを特徴とする請求項1に記載
    の移動端末装置。
JP2001396275A 2001-12-27 2001-12-27 移動端末装置 Pending JP2002262329A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001396275A JP2002262329A (ja) 2001-12-27 2001-12-27 移動端末装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001396275A JP2002262329A (ja) 2001-12-27 2001-12-27 移動端末装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27672496A Division JP3321781B2 (ja) 1996-10-18 1996-10-18 移動通信システム及び方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002262329A true JP2002262329A (ja) 2002-09-13

Family

ID=19189078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001396275A Pending JP2002262329A (ja) 2001-12-27 2001-12-27 移動端末装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002262329A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009017045A1 (ja) * 2007-08-01 2009-02-05 Nec Corporation 異種無線アクセスシステム間ハンドオーバー制御方法および制御システム
JP2011097272A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Kyocera Corp 移動通信システム、移動局、基地局、およびハンドオーバ方法
JP2013214983A (ja) * 2013-06-04 2013-10-17 Kyocera Corp 移動通信システム、移動局、基地局、およびハンドオーバ方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009017045A1 (ja) * 2007-08-01 2009-02-05 Nec Corporation 異種無線アクセスシステム間ハンドオーバー制御方法および制御システム
JP2009038595A (ja) * 2007-08-01 2009-02-19 Nec Corp 異種無線アクセスシステム間ハンドオーバー制御方法および制御システム
JP2011097272A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Kyocera Corp 移動通信システム、移動局、基地局、およびハンドオーバ方法
JP2013214983A (ja) * 2013-06-04 2013-10-17 Kyocera Corp 移動通信システム、移動局、基地局、およびハンドオーバ方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3953700B2 (ja) 非同期式コード分割多重接続システムにおける同期式コード分割多重接続システムへのハードハンドオフ方法
US5703873A (en) Method and apparatus for synchronizing subscriber equipment with base stations in a CDMA radio network
US6930470B2 (en) System and method for code division multiple access communication in a wireless communication environment
JP2001508983A (ja) スペクトラム拡散通信システムにおける移動局の同期
KR20020060391A (ko) 무선통신 시스템에서 끊김없는 주파수간 하드 핸드오버 방법
JP2001224052A (ja) 非同期移動通信システムから同期移動通信システムへのハンドオフ遂行装置及び方法
KR20020060390A (ko) 압축 모드 및 인접 기지국 간 공통 주파수를 이용한핸드오버 방법
WO2000078083A1 (fr) Procede de mise a jour des informations d'une station de base peripherique, procede de commande d'informations pour recherche cellulaire dans systeme de communications mobile, procede de recherche cellulaire dans une station mobile, systeme de communications mobile, station de base et station de commande
JPH10262274A (ja) 移動局及びソフトハンドオフ方法
JP3392630B2 (ja) スペクトル拡散通信装置
JP2947279B1 (ja) スペクトラム拡散通信システム、及びスペクトラム拡散通信システムにおけるハンドオーバー方法
US6061338A (en) Mobile communication system
JP2001238264A (ja) 移動体通信システム及びそれに用いる直接通話方法
JP3411150B2 (ja) Cdmaセルラ無線通信装置
JP3423117B2 (ja) スペクトル拡散通信システム、及び無線端末装置
EP1170881A1 (en) Mobile communication system and method and mobile stations and base stations in the system
JP2002262329A (ja) 移動端末装置
JP3321781B2 (ja) 移動通信システム及び方法
JPH114211A (ja) スペクトル拡散通信システム
WO2003036835A1 (fr) Procede d'amelioration des performances d'un transfert intercellulaire dans un systeme de communication mobile a acces multiples par repartition en code de synchronisme
JP3429675B2 (ja) 直接拡散cdma移動通信システムにおける通信用チャネル制御方法並びにこの通信用チャネル制御方法を用いる基地局及び移動局
JP3229821B2 (ja) Cdma受信回路
JP3169841B2 (ja) 移動通信システム
JP3830068B2 (ja) 移動通信における信号品質検出方法、および、移動局の制御方法
US20050083898A1 (en) Communication control apparatus, and CDMA communication system using the same

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060711