JP3321488B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録装置Info
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- JP3321488B2 JP3321488B2 JP6351994A JP6351994A JP3321488B2 JP 3321488 B2 JP3321488 B2 JP 3321488B2 JP 6351994 A JP6351994 A JP 6351994A JP 6351994 A JP6351994 A JP 6351994A JP 3321488 B2 JP3321488 B2 JP 3321488B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- recording head
- vibrator
- capping
- recording
- Prior art date
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2202/00—Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
- B41J2202/01—Embodiments of or processes related to ink-jet heads
- B41J2202/15—Moving nozzle or nozzle plate
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット方式の記
録装置全般に関し、特には振動子の駆動によりインク滴
を形成し記録を行う方式の記録ヘッド、及びこれを搭載
した記録装置に関する。
録装置全般に関し、特には振動子の駆動によりインク滴
を形成し記録を行う方式の記録ヘッド、及びこれを搭載
した記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例として以下3件の公知資料を基に
して説明する。
して説明する。
【0003】図13は特開平1−186330の記録ヘ
ッドの断面概略図であり、ここではノズル開口101を
有するノズル形成部材102と圧電振動子103を組み
合わせ、圧電振動子103の振動により、ノズル形成部
材102と圧電振動子103の間にあるインクを押し出
すことでインク滴104の形成を行っている。
ッドの断面概略図であり、ここではノズル開口101を
有するノズル形成部材102と圧電振動子103を組み
合わせ、圧電振動子103の振動により、ノズル形成部
材102と圧電振動子103の間にあるインクを押し出
すことでインク滴104の形成を行っている。
【0004】図14は特開平1−235648の記録ヘ
ッドの断面概略図であり、ここでは前記の資料と同様
に、ノズル開口401を有するノズル形成部材402と
圧電振動子403を組み合わせ、圧電振動子403の振
動により、ノズル形成部材402と圧電振動子403の
間にあるインクを押し出すことでインク滴404の形成
を行っている。また、この場合の圧電振動子403は2
枚以上の圧電素子を積層したバイモルフ構造で構成され
ている。
ッドの断面概略図であり、ここでは前記の資料と同様
に、ノズル開口401を有するノズル形成部材402と
圧電振動子403を組み合わせ、圧電振動子403の振
動により、ノズル形成部材402と圧電振動子403の
間にあるインクを押し出すことでインク滴404の形成
を行っている。また、この場合の圧電振動子403は2
枚以上の圧電素子を積層したバイモルフ構造で構成され
ている。
【0005】図15は特開平3−175047の記録ヘ
ッドの概略図であり、図16はそのB矢視図である。こ
こでは、ノズル開口301を有するノズル形成部材が圧
電振動子303にて構成されており、圧電振動子303
を図16の矢印の向きに振動させることでヘッド内部の
圧力を高め、インク滴304の形成を行っている。圧電
振動子303には各ノズル開口301の変位を妨げない
ようスリット305が形成され、このスリット305か
らのインクの漏れを防ぐためにシール体306が設けら
れている。また、インクの吐出を妨げないようにシール
体306には孔307が設けられている。
ッドの概略図であり、図16はそのB矢視図である。こ
こでは、ノズル開口301を有するノズル形成部材が圧
電振動子303にて構成されており、圧電振動子303
を図16の矢印の向きに振動させることでヘッド内部の
圧力を高め、インク滴304の形成を行っている。圧電
振動子303には各ノズル開口301の変位を妨げない
ようスリット305が形成され、このスリット305か
らのインクの漏れを防ぐためにシール体306が設けら
れている。また、インクの吐出を妨げないようにシール
体306には孔307が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の公知資料(特開
平1−186330及び特開平1−235648)に於
いては圧電振動子の構造が異なるものの、そのインク吐
出方法は全く同じであり、いずれの場合も圧電振動子の
変位によるインクの押し出しによってインクの吐出を行
っていた。これらの場合のインク吐出口付近のインクの
流れについて、次に説明する。
平1−186330及び特開平1−235648)に於
いては圧電振動子の構造が異なるものの、そのインク吐
出方法は全く同じであり、いずれの場合も圧電振動子の
変位によるインクの押し出しによってインクの吐出を行
っていた。これらの場合のインク吐出口付近のインクの
流れについて、次に説明する。
【0007】図17は特開平1−186330の場合に
おける圧電振動子103近傍の拡大図である。この図に
於いて、インクを吐出させるために圧電振動子103は
図中破線の位置に移動するが、この際、インクの圧力は
Aの箇所で最大となり、Bの箇所で最小となる。このた
め、インクの流れはその大部分が図中矢印のように圧電
振動子103の裏側へと向かう。よってこの方法ではイ
ンクの吐出しに関してエネルギロスが非常に大きく、効
率的なインク吐出が行われていない。また、図17に於
いてインクの流速が最大となるのは、圧電振動子103
の先端付近Cの箇所であり、その向きはインク滴104
の吐出方向と逆の向きである。このことからもこの方法
が効率の悪い吐出方法であるといえる。また、このこと
は吐出原理を同一とする特開平1−235648に於い
ても同様である。
おける圧電振動子103近傍の拡大図である。この図に
於いて、インクを吐出させるために圧電振動子103は
図中破線の位置に移動するが、この際、インクの圧力は
Aの箇所で最大となり、Bの箇所で最小となる。このた
め、インクの流れはその大部分が図中矢印のように圧電
振動子103の裏側へと向かう。よってこの方法ではイ
ンクの吐出しに関してエネルギロスが非常に大きく、効
率的なインク吐出が行われていない。また、図17に於
いてインクの流速が最大となるのは、圧電振動子103
の先端付近Cの箇所であり、その向きはインク滴104
の吐出方向と逆の向きである。このことからもこの方法
が効率の悪い吐出方法であるといえる。また、このこと
は吐出原理を同一とする特開平1−235648に於い
ても同様である。
【0008】上述の欠点を補う構造として特開平3−1
75047に於いては図15,図16のように構成さ
れ、インク吐出効率の改善を図っている。しかし、この
方法は振動部の形状が両端にて固定されている両端支持
であるため、振動部の最大変位量が片持ち支持に比べ小
さくなってしまい、液滴を吐出させるために大きなエネ
ルギが必要となる、という欠点があった。
75047に於いては図15,図16のように構成さ
れ、インク吐出効率の改善を図っている。しかし、この
方法は振動部の形状が両端にて固定されている両端支持
であるため、振動部の最大変位量が片持ち支持に比べ小
さくなってしまい、液滴を吐出させるために大きなエネ
ルギが必要となる、という欠点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジエット
記録装置は、インク吐出口を構成するオリフィス板に該
インク吐出口と連繋したスリットを設け、該スリットと
前記インク吐出口で囲まれる部分を薄膜圧電材からなる
片持ち支持状の可動部とし、該可動部の一部又は全部を
振動子とすると共に、圧力室の容積が小さくする方向に
前記振動子を変形させ、該振動子の周りのインクの流れ
の方向をインクの吐出方向と一致させてインクを吐出す
ることを特徴とするインクジェット記録装置である。
記録装置は、インク吐出口を構成するオリフィス板に該
インク吐出口と連繋したスリットを設け、該スリットと
前記インク吐出口で囲まれる部分を薄膜圧電材からなる
片持ち支持状の可動部とし、該可動部の一部又は全部を
振動子とすると共に、圧力室の容積が小さくする方向に
前記振動子を変形させ、該振動子の周りのインクの流れ
の方向をインクの吐出方向と一致させてインクを吐出す
ることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】請求項1記載の構成によれば、振動子を片持ち
支持として機能させることが可能で、且つ、振動子の周
りのインクの流れの方向を、インクの吐出方向と一致さ
せることができ、非常に効率の良いインクの吐出が行え
るようになり、記録ヘッドを小型化することも可能とな
る。
支持として機能させることが可能で、且つ、振動子の周
りのインクの流れの方向を、インクの吐出方向と一致さ
せることができ、非常に効率の良いインクの吐出が行え
るようになり、記録ヘッドを小型化することも可能とな
る。
【0013】尚、スリット幅をインク吐出口直径の1/
8以下とすることにより、スリット部からのエネルギロ
スを低く抑えて効率を上げると共に、スリット部からの
インクの漏れを、インク自身の持つ表面張力の作用のみ
によって防止できるため、別体としてのインクの漏れを
防ぐ部材を必要とせず、簡単な構造にて記録ヘッドを構
成することも可能である。
8以下とすることにより、スリット部からのエネルギロ
スを低く抑えて効率を上げると共に、スリット部からの
インクの漏れを、インク自身の持つ表面張力の作用のみ
によって防止できるため、別体としてのインクの漏れを
防ぐ部材を必要とせず、簡単な構造にて記録ヘッドを構
成することも可能である。
【0014】
【0015】
(実施例1)本発明の第1の実施例を説明する。
【0016】図1は本発明の一実施例を示す記録装置の
概略全体斜視図である。この図において記録紙はプラテ
ン12に巻き付けられキャリッジ14の走査により記録
が行われるものである。さらに詳しくは、キャリッジ1
4はプラテン12の回転軸に平行な方向に往復走査され
るものであり、そのキャリッジ14上には記録ヘッド1
及び記録ヘッド1に連通した状態で記録用のインクを供
給するためのインク収容部15が構成される。記録ヘッ
ド1はプラテン12に対向する位置に設けられ、キャリ
ッジ14の走査に伴い往復動しながら記録を行うもので
ある。非記録時に於いて、キャリッジ14はメンテナン
ス装置10に対向する位置に移動され、ここで記録ヘッ
ド1のインク吐出面にキャッピング部材13を当接させ
ることで、非記録時のインク吐出口からのインクの蒸発
を防ぐものである。また、メンテナンス装置10内には
キャッピング部材13に連通する吸引ポンプが設けられ
ており、必要に応じて適時、キャッピング部材13を記
録ヘッド1のインク吐出面に当接させ、吸引を行うこと
により、記録ヘッド1内に混入した気泡を除去可能とし
ている。続いて各部の構成について説明する。
概略全体斜視図である。この図において記録紙はプラテ
ン12に巻き付けられキャリッジ14の走査により記録
が行われるものである。さらに詳しくは、キャリッジ1
4はプラテン12の回転軸に平行な方向に往復走査され
るものであり、そのキャリッジ14上には記録ヘッド1
及び記録ヘッド1に連通した状態で記録用のインクを供
給するためのインク収容部15が構成される。記録ヘッ
ド1はプラテン12に対向する位置に設けられ、キャリ
ッジ14の走査に伴い往復動しながら記録を行うもので
ある。非記録時に於いて、キャリッジ14はメンテナン
ス装置10に対向する位置に移動され、ここで記録ヘッ
ド1のインク吐出面にキャッピング部材13を当接させ
ることで、非記録時のインク吐出口からのインクの蒸発
を防ぐものである。また、メンテナンス装置10内には
キャッピング部材13に連通する吸引ポンプが設けられ
ており、必要に応じて適時、キャッピング部材13を記
録ヘッド1のインク吐出面に当接させ、吸引を行うこと
により、記録ヘッド1内に混入した気泡を除去可能とし
ている。続いて各部の構成について説明する。
【0017】図2は本発明における印字ヘッドをインク
吐出口側から見た図であり、図3はその断面図である。
図2に於いて印字ヘッド1はエッチング処理を施したシ
リコン基材11上に圧電効果を持つ薄膜圧電材2を接合
して得られる。薄膜圧電材2にはインク吐出口5及びス
リット4が夫々の吐出口の位置で繋がるように構成さ
れ、そのため、薄膜圧電材の振動子3による可動部(代
表として図2中の一つに斜線)が片持ち支持として機能
することができる構成となっている。ここで、薄膜圧電
材2の材料としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛、
Pb(ZrxTi1-x)O3)が圧電効果が高く好まし
い。次に、この記録ヘッド1のインク吐出動作について
説明する。
吐出口側から見た図であり、図3はその断面図である。
図2に於いて印字ヘッド1はエッチング処理を施したシ
リコン基材11上に圧電効果を持つ薄膜圧電材2を接合
して得られる。薄膜圧電材2にはインク吐出口5及びス
リット4が夫々の吐出口の位置で繋がるように構成さ
れ、そのため、薄膜圧電材の振動子3による可動部(代
表として図2中の一つに斜線)が片持ち支持として機能
することができる構成となっている。ここで、薄膜圧電
材2の材料としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛、
Pb(ZrxTi1-x)O3)が圧電効果が高く好まし
い。次に、この記録ヘッド1のインク吐出動作について
説明する。
【0018】図4は本発明の記録ヘッド1の断面図であ
り、その動作を示すものである。この図に於いて、振動
子3は、分極の方向と電圧の印加方向が直交するように
成形することによって、印字信号に応じた電圧の印加に
よりせん断変形し、その周囲がスリットにより一辺を除
いて切り離されているため、片持ち梁として機能し、図
のように圧力室7の容積を小さくする方向に変形するも
のとする。インク供給口6より流入したインクは、圧力
室7内部で振動子3の作用により圧力を受け、圧力室7
内の増加によってインク吐出口5よりインク滴8となっ
て吐出される。この場合、圧力室7内のインクの圧力
は、図に示すAの箇所で最大となり、吐出口5で形成さ
れるメニスカスで最低(大気圧)となる。そのため、圧
力室7内のインクに於いてその流速が最大となるのは、
振動子3の側面部つまり吐出口5の近傍であり、またそ
の流れの向きは図中矢印の向きとなるため、振動子3の
先端付近では振動子3の動きとは逆の向きにインクの流
れが生じることとなる。この向きはインクの吐出方向と
一致しており、このためエネルギロスが少なく、効率的
なインクの吐出が行えるものである。続いて、本発明に
おけるスリット部からのインクの漏れを防止する方法に
ついて説明する。説明の簡略化のため、インク吐出口及
びスリットの形状を夫々円及び長方形とする。メニスカ
スに於いてインクが吐出される時点での圧力室内部の圧
力をP、表面張力をT、インク吐出口の直径をDとする
とこれらの関係は経験より次式を成立させる。但し、こ
の場合の表面張力Tはインクと吐出口を構成する材料と
が成す接触角を考慮したものである。
り、その動作を示すものである。この図に於いて、振動
子3は、分極の方向と電圧の印加方向が直交するように
成形することによって、印字信号に応じた電圧の印加に
よりせん断変形し、その周囲がスリットにより一辺を除
いて切り離されているため、片持ち梁として機能し、図
のように圧力室7の容積を小さくする方向に変形するも
のとする。インク供給口6より流入したインクは、圧力
室7内部で振動子3の作用により圧力を受け、圧力室7
内の増加によってインク吐出口5よりインク滴8となっ
て吐出される。この場合、圧力室7内のインクの圧力
は、図に示すAの箇所で最大となり、吐出口5で形成さ
れるメニスカスで最低(大気圧)となる。そのため、圧
力室7内のインクに於いてその流速が最大となるのは、
振動子3の側面部つまり吐出口5の近傍であり、またそ
の流れの向きは図中矢印の向きとなるため、振動子3の
先端付近では振動子3の動きとは逆の向きにインクの流
れが生じることとなる。この向きはインクの吐出方向と
一致しており、このためエネルギロスが少なく、効率的
なインクの吐出が行えるものである。続いて、本発明に
おけるスリット部からのインクの漏れを防止する方法に
ついて説明する。説明の簡略化のため、インク吐出口及
びスリットの形状を夫々円及び長方形とする。メニスカ
スに於いてインクが吐出される時点での圧力室内部の圧
力をP、表面張力をT、インク吐出口の直径をDとする
とこれらの関係は経験より次式を成立させる。但し、こ
の場合の表面張力Tはインクと吐出口を構成する材料と
が成す接触角を考慮したものである。
【0019】P=16T/D この時、スリットの幅をx、その長さをyとすると、 スリットの外周長さ 2×(x+y)≒2y (∵
x≪y) スリットの面積 xy となるため、スリット部でインクが漏れ出さないための
条件は、 xy×P<2y×T これを解いて、x<D/8 得る。
x≪y) スリットの面積 xy となるため、スリット部でインクが漏れ出さないための
条件は、 xy×P<2y×T これを解いて、x<D/8 得る。
【0020】よって、スリットの幅をインク吐出口直径
の1/8以下とすることで、スリット部からのインクの
漏れを防止することができる。尚、スリット部からのエ
ネルギロスを低く抑え、さらに効率のよいインク吐出を
行うためには、スリットの幅は製作が可能な限り小さく
するのが好ましい。
の1/8以下とすることで、スリット部からのインクの
漏れを防止することができる。尚、スリット部からのエ
ネルギロスを低く抑え、さらに効率のよいインク吐出を
行うためには、スリットの幅は製作が可能な限り小さく
するのが好ましい。
【0021】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について説明する。
について説明する。
【0022】図5は本発明の第2の実施例に基づく記録
ヘッド断面図であり、その外観及び搭載する記録装置は
第1の実施例と同様であるため省略する。図5に於い
て、可動部である振動子は圧電材料21及びその他の絶
縁部材22の2層によるバイモルフ構造により、片持ち
支持として構成されている。ここで、絶縁部材22は基
材1と同じくシリコンにより形成することが可能であ
る。続いて、この記録ヘッドのインク吐出動作について
説明する。
ヘッド断面図であり、その外観及び搭載する記録装置は
第1の実施例と同様であるため省略する。図5に於い
て、可動部である振動子は圧電材料21及びその他の絶
縁部材22の2層によるバイモルフ構造により、片持ち
支持として構成されている。ここで、絶縁部材22は基
材1と同じくシリコンにより形成することが可能であ
る。続いて、この記録ヘッドのインク吐出動作について
説明する。
【0023】図6は第2の実施例の記録ヘッドの断面図
であり、その動作を示すものである。この実施例に於い
ては圧電材料21は、第1の実施例の圧電材料とはその
製造過程での分極方向が異なっているため、印字信号に
応じた電圧の印加により伸縮変形をするものである。詳
しくは、圧電材料の分極の方向と電圧の印加方向が一致
しているのが第2の実施例である。ここで、圧電材料2
1に電圧を印加した場合、仮に伸長したとすると、接合
されている絶縁材料22は変形を生じないため、歪みが
生じ、振動子全体は図に示すように圧力室7側に湾曲変
形する事になる。この事によって、第1の実施例と同様
にインクの吐出しを行うことができる。この場合、圧電
材料の変形モードは前記のとおり伸縮変形であり、圧電
材料は一般的にこのモードでの圧電定数がより大きいた
め、第1の実施例のせん断モード変形よりも振動子の先
端部の変位が大きくなる。よって第2の実施例の方がよ
り効率のよいインクの吐出しが行えるものである。一例
として、チタン酸バリウムの圧電定数はd31=29.0
E9(N/C)及びd15=2.6E9(N/C)であ
る。
であり、その動作を示すものである。この実施例に於い
ては圧電材料21は、第1の実施例の圧電材料とはその
製造過程での分極方向が異なっているため、印字信号に
応じた電圧の印加により伸縮変形をするものである。詳
しくは、圧電材料の分極の方向と電圧の印加方向が一致
しているのが第2の実施例である。ここで、圧電材料2
1に電圧を印加した場合、仮に伸長したとすると、接合
されている絶縁材料22は変形を生じないため、歪みが
生じ、振動子全体は図に示すように圧力室7側に湾曲変
形する事になる。この事によって、第1の実施例と同様
にインクの吐出しを行うことができる。この場合、圧電
材料の変形モードは前記のとおり伸縮変形であり、圧電
材料は一般的にこのモードでの圧電定数がより大きいた
め、第1の実施例のせん断モード変形よりも振動子の先
端部の変位が大きくなる。よって第2の実施例の方がよ
り効率のよいインクの吐出しが行えるものである。一例
として、チタン酸バリウムの圧電定数はd31=29.0
E9(N/C)及びd15=2.6E9(N/C)であ
る。
【0024】(実施例3)更に、本発明の第3の実施例
について説明する。
について説明する。
【0025】メンテナンス装置に関するキャッピング機
構及び吸引機構について説明する。まずキャッピング機
構とはインク吐出口からのインクの蒸発は、残留固形物
によるノズルの目詰まりを誘発する可能性が非常に高
く、これを防止するために非印字時にインク吐出口を覆
う機構のことである。又、吸引機構とは、ノズル内に気
泡が混入した場合、インクの吐出に必要な発生圧力がそ
の気泡によって吸収され吐出不良を引き起こす可能性が
非常に高く、これを防止するために吸引により気泡を除
去する機構のことである。
構及び吸引機構について説明する。まずキャッピング機
構とはインク吐出口からのインクの蒸発は、残留固形物
によるノズルの目詰まりを誘発する可能性が非常に高
く、これを防止するために非印字時にインク吐出口を覆
う機構のことである。又、吸引機構とは、ノズル内に気
泡が混入した場合、インクの吐出に必要な発生圧力がそ
の気泡によって吸収され吐出不良を引き起こす可能性が
非常に高く、これを防止するために吸引により気泡を除
去する機構のことである。
【0026】図7はメンテナンス装置内に設けられた機
構及びその周辺部位の概略図である。キャッピング部材
61は、その一部に設けられたホイール62を介してウ
ォームギア63に連結され、キャッピング装置駆動用モ
ータ64の駆動により、記録ヘッド1のインク吐出面に
対し、当接及び離間動作を行えるよう構成されている。
また、キャッピング部材61は、その内部の空洞が吸引
チューブ65を介して吸引ポンプ66に連結されてお
り、吸引ポンプ駆動用モータ67の駆動は電磁クラッチ
68を介して吸引ポンプ66を駆動させるため、キャッ
ピング部材61を記録ヘッド1に当接させた場合、ヘッ
ド内部のインク及びヘッド内部に侵入した気泡を、ヘッ
ド外部へ吸引し排出させることを可能としている。
構及びその周辺部位の概略図である。キャッピング部材
61は、その一部に設けられたホイール62を介してウ
ォームギア63に連結され、キャッピング装置駆動用モ
ータ64の駆動により、記録ヘッド1のインク吐出面に
対し、当接及び離間動作を行えるよう構成されている。
また、キャッピング部材61は、その内部の空洞が吸引
チューブ65を介して吸引ポンプ66に連結されてお
り、吸引ポンプ駆動用モータ67の駆動は電磁クラッチ
68を介して吸引ポンプ66を駆動させるため、キャッ
ピング部材61を記録ヘッド1に当接させた場合、ヘッ
ド内部のインク及びヘッド内部に侵入した気泡を、ヘッ
ド外部へ吸引し排出させることを可能としている。
【0027】図8は制御系のブロック図であり、記録装
置制御回路201は、その内部にCNTカウンタ20
2、n1カウンタ203、n2カウンタ204、タイマ
205等を含んで構成される。記録装置駆動回路206
は、記録終了に応じて終了信号を記録装置制御回路20
1に与え、一方、記録装置制御回路201から記録開始
信号が与えられるものである。信号出力回路207は、
非記録時にキャリッジがメンテナンス装置に対向する位
置(以降、“HP位置”と称す)に移動されたときにO
Nされ、高レベル信号を記録装置制御回路201に転送
するもので、信号出力回路208は、回復動作開始スイ
ッチがONされると高レベル信号を記録装置制御回路2
01中のn2カウンタ204に転送するものである。ま
た、記録装置制御回路201は、キャリッジ駆動用モー
タ209、吸引ポンプ駆動用パルスモータ67、電磁ク
ラッチ68、キャッピング装置駆動用モータ64に対す
るドライバ210,211,212,213をそれぞれ
制御するものである。さらに、信号出力回路214は、
記録開始スイッチの押圧により高レベル信号を記録装置
制御回路201中のタイマ205へ転送するもので、キ
ャッピング位置検出器215は前記のキャッピング部材
61の位置を検出する検出器である。続いて、メンテナ
ンス装置の動作について説明する。図9はキャッピング
機構及び吸引機構の動作を示すフローチャートであり、
まず、キャッピング動作について説明する。
置制御回路201は、その内部にCNTカウンタ20
2、n1カウンタ203、n2カウンタ204、タイマ
205等を含んで構成される。記録装置駆動回路206
は、記録終了に応じて終了信号を記録装置制御回路20
1に与え、一方、記録装置制御回路201から記録開始
信号が与えられるものである。信号出力回路207は、
非記録時にキャリッジがメンテナンス装置に対向する位
置(以降、“HP位置”と称す)に移動されたときにO
Nされ、高レベル信号を記録装置制御回路201に転送
するもので、信号出力回路208は、回復動作開始スイ
ッチがONされると高レベル信号を記録装置制御回路2
01中のn2カウンタ204に転送するものである。ま
た、記録装置制御回路201は、キャリッジ駆動用モー
タ209、吸引ポンプ駆動用パルスモータ67、電磁ク
ラッチ68、キャッピング装置駆動用モータ64に対す
るドライバ210,211,212,213をそれぞれ
制御するものである。さらに、信号出力回路214は、
記録開始スイッチの押圧により高レベル信号を記録装置
制御回路201中のタイマ205へ転送するもので、キ
ャッピング位置検出器215は前記のキャッピング部材
61の位置を検出する検出器である。続いて、メンテナ
ンス装置の動作について説明する。図9はキャッピング
機構及び吸引機構の動作を示すフローチャートであり、
まず、キャッピング動作について説明する。
【0028】所定量の記録が終了すると、記録装置駆動
回路206からの終了信号に基づいて、タイマ205が
動作を開始する(図9のステップ510〜512、50
1)。タイマ205のリセットは、例えば信号出力回路
214からの信号入力時、記録開始時、又はタイマ20
5の動作完了等、任意の時に行うことができる。ステッ
プ512のCNTカウンタ202出力により、n1カウ
ンタ203は“1”をカウントアップし、また、キャリ
ッジモータドライバ210がキャリッジ駆動用モータ2
09を駆動してキャリッジをHP位置へ戻す(ステップ
521〜532)。HP位置検出スイッチによりキャリ
ッジの復帰を確認し、信号出力回路207の高レベル信
号出力によりキャッピングモータドライバ213がキャ
ッピング装置駆動用モータ64を駆動し、これによりウ
ォームギア63とホイール62の噛み合いで、キャッピ
ング部材61が記録ヘッド1に当接される。この状態
で、キャッピング位置検出器215の作動により、キャ
ッピング部材61が当接位置にあることを確認して、キ
ャッピングモータドライバ213はオフになる。但し、
キャッピングモータドライバ213がオフになっても、
キャッピング部材61は、バネ等の力により記録ヘッド
1のインク吐出面に押し付けられ、係合は外れないよう
構成される(ステップ523〜526)。記録を開始す
る際には、例えば記録開始スイッチの操作により信号出
力回路214が記録開始信号を発信し、キャッピングモ
ータドライバ213が再び動作し、キャッピング装置駆
動用モータ64を逆転させ、キャッピング部材61を元
の位置に戻すことでキャッピングが解除され、記録可能
状態となって一連の動作は終了する(ステップ504〜
508)。
回路206からの終了信号に基づいて、タイマ205が
動作を開始する(図9のステップ510〜512、50
1)。タイマ205のリセットは、例えば信号出力回路
214からの信号入力時、記録開始時、又はタイマ20
5の動作完了等、任意の時に行うことができる。ステッ
プ512のCNTカウンタ202出力により、n1カウ
ンタ203は“1”をカウントアップし、また、キャリ
ッジモータドライバ210がキャリッジ駆動用モータ2
09を駆動してキャリッジをHP位置へ戻す(ステップ
521〜532)。HP位置検出スイッチによりキャリ
ッジの復帰を確認し、信号出力回路207の高レベル信
号出力によりキャッピングモータドライバ213がキャ
ッピング装置駆動用モータ64を駆動し、これによりウ
ォームギア63とホイール62の噛み合いで、キャッピ
ング部材61が記録ヘッド1に当接される。この状態
で、キャッピング位置検出器215の作動により、キャ
ッピング部材61が当接位置にあることを確認して、キ
ャッピングモータドライバ213はオフになる。但し、
キャッピングモータドライバ213がオフになっても、
キャッピング部材61は、バネ等の力により記録ヘッド
1のインク吐出面に押し付けられ、係合は外れないよう
構成される(ステップ523〜526)。記録を開始す
る際には、例えば記録開始スイッチの操作により信号出
力回路214が記録開始信号を発信し、キャッピングモ
ータドライバ213が再び動作し、キャッピング装置駆
動用モータ64を逆転させ、キャッピング部材61を元
の位置に戻すことでキャッピングが解除され、記録可能
状態となって一連の動作は終了する(ステップ504〜
508)。
【0029】次に、吸引機構の動作について説明する。
回復動作開始スイッチが操作されると、信号出力回路2
08が高レベル信号をn2カウンタ204へ転送し、n
2カウンタ204は“1”をカウントアップする。これ
に続いて、吸引ポンプモータドライバ211が動作して
吸引ポンプ駆動用パルスモータ67を駆動し、吸引ポン
プ66を待機状態とする。次に、キャリッジモータドラ
イバ210が動作してキャリッジ駆動用モータ209を
駆動し、キャリッジをHP位置へと移動させる。この時
点で、キャッピング機構の動作と同様に、HP位置検出
スイッチによりキャリッジの復帰を確認して、キャッピ
ングが行われる(ステップ541〜546)。次に、吸
引ポンプモータドライバ211及び電磁クラッチドライ
バ212を動作させて、これらにより吸引ポンプ駆動用
パルスモータ67及び電磁クラッチ68を駆動し、吸引
ポンプ66を駆動させる。吸引による記録ヘッド1の回
復動作が始まると、電磁クラッチドライバ212がオフ
となり、吸引ポンプ駆動用パルスモータ67が停止する
(ステップ528〜529)。この停止中、キャッピン
グ部材61中には、記録ヘッド1より、インク及びイン
ク中に混在する気泡が吸い出され、その内部の圧力は次
第に上昇する。これらに要する所定時間が経過したこと
を確認して、吸引ポンプ駆動用パルスモータ67を逆転
させ、キャッピング部材61中を大気圧へと復帰させる
(ステップ530〜531)。その後は、例えば、記録
開始スイッチの操作によるキャッピング機構の動作終了
方法と同様の手順を経て、キャッピングは解除され、記
録可能状態となり、一連の動作は終了する。ここで本発
明の要旨と直接的に関係のあるキャッピング部材61の
働きについて詳細に説明する。
回復動作開始スイッチが操作されると、信号出力回路2
08が高レベル信号をn2カウンタ204へ転送し、n
2カウンタ204は“1”をカウントアップする。これ
に続いて、吸引ポンプモータドライバ211が動作して
吸引ポンプ駆動用パルスモータ67を駆動し、吸引ポン
プ66を待機状態とする。次に、キャリッジモータドラ
イバ210が動作してキャリッジ駆動用モータ209を
駆動し、キャリッジをHP位置へと移動させる。この時
点で、キャッピング機構の動作と同様に、HP位置検出
スイッチによりキャリッジの復帰を確認して、キャッピ
ングが行われる(ステップ541〜546)。次に、吸
引ポンプモータドライバ211及び電磁クラッチドライ
バ212を動作させて、これらにより吸引ポンプ駆動用
パルスモータ67及び電磁クラッチ68を駆動し、吸引
ポンプ66を駆動させる。吸引による記録ヘッド1の回
復動作が始まると、電磁クラッチドライバ212がオフ
となり、吸引ポンプ駆動用パルスモータ67が停止する
(ステップ528〜529)。この停止中、キャッピン
グ部材61中には、記録ヘッド1より、インク及びイン
ク中に混在する気泡が吸い出され、その内部の圧力は次
第に上昇する。これらに要する所定時間が経過したこと
を確認して、吸引ポンプ駆動用パルスモータ67を逆転
させ、キャッピング部材61中を大気圧へと復帰させる
(ステップ530〜531)。その後は、例えば、記録
開始スイッチの操作によるキャッピング機構の動作終了
方法と同様の手順を経て、キャッピングは解除され、記
録可能状態となり、一連の動作は終了する。ここで本発
明の要旨と直接的に関係のあるキャッピング部材61の
働きについて詳細に説明する。
【0030】図10は、記録ヘッドのインク吐出面及
び、キャッピング部材61の当接位置51を示す図であ
る。キャッピング部材61は例えばゴムのような密閉度
の高い材料を用い、記録ヘッドのインク吐出面である薄
膜圧電材2に当接させる。この時、単一のキャッピング
部材61で、複数のインク吐出口5及び、スリット4の
全てを覆うように図中の点線の位置51に当接させるこ
とで、インク吐出口5からのインクの蒸発及びスリット
4からの蒸発をも防ぐことができる。また、本発明に於
いては、インクの吐出エネルギ発生源である振動子3が
従来の異なり記録ヘッドの外部に露出しているため、こ
れを損傷しないように保護する必要がある。しかし、こ
のことは振動子3が構成される位置がインク吐出口5と
スリット4に囲まれた部分であるため、上記のような当
接位置51に当接すれば自ずと達成されるものである。
次に、吸引による記録ヘッドの回復作用について説明す
る。図11は、記録ヘッドの断面図であり、従来のよう
にインク吐出口5のみをキャッピングして吸引を行った
場合の、圧力室7内のインクの流れを示すものである。
この場合、図のようにインク吐出口5付近からインクが
外部に流出するため、この付近のインクの流れ(A)は
非常に早く、気泡31は容易に排出させる事が可能であ
るが、その他の部分(B)では、インクの流れが比較的
遅いため、気泡32を排出させることは困難である。
び、キャッピング部材61の当接位置51を示す図であ
る。キャッピング部材61は例えばゴムのような密閉度
の高い材料を用い、記録ヘッドのインク吐出面である薄
膜圧電材2に当接させる。この時、単一のキャッピング
部材61で、複数のインク吐出口5及び、スリット4の
全てを覆うように図中の点線の位置51に当接させるこ
とで、インク吐出口5からのインクの蒸発及びスリット
4からの蒸発をも防ぐことができる。また、本発明に於
いては、インクの吐出エネルギ発生源である振動子3が
従来の異なり記録ヘッドの外部に露出しているため、こ
れを損傷しないように保護する必要がある。しかし、こ
のことは振動子3が構成される位置がインク吐出口5と
スリット4に囲まれた部分であるため、上記のような当
接位置51に当接すれば自ずと達成されるものである。
次に、吸引による記録ヘッドの回復作用について説明す
る。図11は、記録ヘッドの断面図であり、従来のよう
にインク吐出口5のみをキャッピングして吸引を行った
場合の、圧力室7内のインクの流れを示すものである。
この場合、図のようにインク吐出口5付近からインクが
外部に流出するため、この付近のインクの流れ(A)は
非常に早く、気泡31は容易に排出させる事が可能であ
るが、その他の部分(B)では、インクの流れが比較的
遅いため、気泡32を排出させることは困難である。
【0031】図12は、本発明におけるキャッピング部
材61を用いての、吸引動作によるインクの流れを示す
ものである。この場合では、図11の場合に比べ、スリ
ット部を介してのインクの吸引も行われるため、図のよ
うに振動板3の周囲を通って排出されるインクの流れ4
1が生じる。この流れは、非常に断面積の小さいスリッ
ト部を通るインクの流れであるため、その流速は大きく
(B)の位置にある気泡33をも外部へ排出可能となっ
ている。よって、本発明によれば、インクの流れの淀ん
だ部分が減少するため、圧力室7内の気泡を排出し易く
することができる。尚、本発明の吸引機構に於いては、
従来のものに比べ、幾分か吸引力を強くする必要があ
る。これは、スリット部でのメニスカス上における力の
釣合を打ち破って、インクを吸引する必要があるためで
あり、その力が大きくなることは前記のように、スリッ
ト部からのインクの漏れが起こらない理由を説明したこ
とと同様の理由により説明されるものである。また、こ
の実施例に於いては、キャッピング機構と吸引機構の構
造を全く同じものとし、両者を兼用するものとして説明
してきたが、本発明はこれに限るものでなく、別体とし
て構成することも当然可能である。
材61を用いての、吸引動作によるインクの流れを示す
ものである。この場合では、図11の場合に比べ、スリ
ット部を介してのインクの吸引も行われるため、図のよ
うに振動板3の周囲を通って排出されるインクの流れ4
1が生じる。この流れは、非常に断面積の小さいスリッ
ト部を通るインクの流れであるため、その流速は大きく
(B)の位置にある気泡33をも外部へ排出可能となっ
ている。よって、本発明によれば、インクの流れの淀ん
だ部分が減少するため、圧力室7内の気泡を排出し易く
することができる。尚、本発明の吸引機構に於いては、
従来のものに比べ、幾分か吸引力を強くする必要があ
る。これは、スリット部でのメニスカス上における力の
釣合を打ち破って、インクを吸引する必要があるためで
あり、その力が大きくなることは前記のように、スリッ
ト部からのインクの漏れが起こらない理由を説明したこ
とと同様の理由により説明されるものである。また、こ
の実施例に於いては、キャッピング機構と吸引機構の構
造を全く同じものとし、両者を兼用するものとして説明
してきたが、本発明はこれに限るものでなく、別体とし
て構成することも当然可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明に記載のインクジェット記録装置
によれば、振動子を片持ち支持として機能させることが
可能で、且つ、振動子の周りのインクの流れの方向を、
インクの吐出方向と一致させることができ、非常に効率
の良いインクの吐出が行えるようになり、記録ヘッドを
小型化することも可能となる。
によれば、振動子を片持ち支持として機能させることが
可能で、且つ、振動子の周りのインクの流れの方向を、
インクの吐出方向と一致させることができ、非常に効率
の良いインクの吐出が行えるようになり、記録ヘッドを
小型化することも可能となる。
【0033】
【0034】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の外観図であ
る。
る。
【図2】本発明の記録ヘッドのインク吐出口側から見た
外観図である。
外観図である。
【図3】図2のA−A断面図である。(非動作時)
【図4】図2のA−A断面図である。(動作時)
【図5】本発明の第2の実施例の記録ヘッドの断面図で
ある。
ある。
【図6】図5に示した記録ヘッドの動作状態を表した図
である。
である。
【図7】本発明におけるキャッピング機構および吸引機
構を搭載したメンテナンス装置の分解斜視図である。
構を搭載したメンテナンス装置の分解斜視図である。
【図8】本発明のメンテナンス装置に関する駆動回路図
である。
である。
【図9】本発明のメンテナンス装置の駆動に関するフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図10】本発明のキャッピング部材の記録ヘッドに対
する当接位置を示す記録ヘッド近傍斜視図である。
する当接位置を示す記録ヘッド近傍斜視図である。
【図11】従来方式のキャッピング部材を用いて、本発
明の記録ヘッドを吸引回復させる際の記録ヘッド内のイ
ンクの流れを示す断面図である。
明の記録ヘッドを吸引回復させる際の記録ヘッド内のイ
ンクの流れを示す断面図である。
【図12】本発明のキャッピング部材を用いて、記録ヘ
ッドを吸引回復させる際の記録ヘッド内のインクの流れ
を示す断面図である。
ッドを吸引回復させる際の記録ヘッド内のインクの流れ
を示す断面図である。
【図13】従来装置の記録ヘッドの断面図である。
【図14】従来装置で振動子を2枚以上の圧電素子を積
層したバイモルフとした場合の記録ヘッドの断面図であ
る。
層したバイモルフとした場合の記録ヘッドの断面図であ
る。
【図15】従来装置でインク吐出オリフィス板を振動子
とした場合の記録ヘッド斜視図である。
とした場合の記録ヘッド斜視図である。
【図16】図15のB矢視図である。
【図17】図13に示した記録ヘッドの動作状態を表し
た図である。
た図である。
1 記録ヘッド(印字ヘッド) 2 オリフィス板(薄膜圧電材) 3 振動子 4 スリット 5 インク吐出口(オリフィス) 6 インク供給口 7 圧力室 8 飛朔インク滴 10 メンテナンス装置 11 基材 12 プラテン 13 キャッピング部材 14 キャリッジ 15 インク収容部 21 バイモルフの圧電材 22 バイモルフの圧電材以外の部材 31 気泡 32 気泡 33 気泡 41 インクの流れる方向を示す矢印 51 キャッピング部材の当接位置 61 キャッピング部材 62 キャッピング部材と共に構成されるホイール部 63 ウォームギア 64 キャッピング装置駆動用モータ 65 吸引チューブ 66 吸引ポンプ 67 吸引ポンプ駆動用パルスモータ 68 電磁クラッチ 101 ノズル開口部 102 ノズル形成部材 103 圧電振動子 104 インク滴 201 ノズル開口部 202 ノズル形成部材 203 圧電振動子 204 インク滴 301 ノズル開口部 303 圧電振動子 304 インク滴 305 スリット 306 シール体 307 孔 401 ノズル開口部 402 ノズル形成部材 403 圧電振動子 404 インク滴 201 記録装置背制御回路 202 CNTカウンタ 203 n1カウンタ 204 n2カウンタ 205 タイマ 206 記録装置駆動回路 207 HP位置検出スイッチ(信号出力回路) 208 回復動作開始スイッチ(信号出力回路) 209 キャリッジ駆動用モータ 210 キャリッジモータドライバ 211 吸引ポンプモータドライバ 212 電磁クラッチドライバ 213 キャッピングモータドライバ 215 キャッピング位置検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 浩司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 小山 和弥 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 ▲鶴▼井 康史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−277643(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/135
Claims (1)
- 【請求項1】 インク吐出口を構成するオリフィス板に
該インク吐出口と連繋したスリットを設け、該スリット
と前記インク吐出口で囲まれる部分を薄膜圧電材からな
る片持ち支持状の可動部とし、該可動部の一部又は全部
を振動子とすると共に、圧力室の容積が小さくする方向に前記振動子を変形さ
せ、該振動子の周りのインクの流れの方向をインクの吐
出方向と一致させてインクを吐出する ことを特徴とする
インクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6351994A JP3321488B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6351994A JP3321488B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | インクジェット記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07266560A JPH07266560A (ja) | 1995-10-17 |
JP3321488B2 true JP3321488B2 (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=13231557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6351994A Expired - Fee Related JP3321488B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3321488B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9808182D0 (en) * | 1998-04-17 | 1998-06-17 | The Technology Partnership Plc | Liquid projection apparatus |
US6540339B2 (en) * | 2001-03-21 | 2003-04-01 | Hewlett-Packard Company | Flextensional transducer assembly including array of flextensional transducers |
GB0620223D0 (en) * | 2006-10-12 | 2006-11-22 | The Technology Partnership Plc | Liquid projection apparatus |
GB0620214D0 (en) * | 2006-10-12 | 2006-11-22 | The Technology Partnership Plc | Liquid projection apparatus |
PL2089229T3 (pl) * | 2006-12-04 | 2013-06-28 | Zamtec Ltd | Zespół dyszy atramentowej z termicznie zaginanym aktuatorem, którego aktywny człon stanowi indywidualną część sklepienia komory dyszy |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP6351994A patent/JP3321488B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07266560A (ja) | 1995-10-17 |
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