JP3321093B2 - テーパスラブの幅圧下方法 - Google Patents
テーパスラブの幅圧下方法Info
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Description
圧下方法に関する。
よるスラブ幅圧下技術は、同じ幅のスラブから数水準の
幅の鋼帯を得るために用いられるが、それ以外でも、鋼
の連続鋳造において鋳込中にスラブ幅変更を行う際に、
幅形状がテーパをなすテーパスラブが発生し、このテー
パスラブも通常の定幅スラブと同様に、熱間圧延により
均一な幅の鋼帯に仕上げることが歩留り面で必要とされ
る。
212401号公報に、テーパスラブを熱間でプレスにより連
続幅圧下する際、この幅圧下に引き続く水平圧延後の幅
戻りを考慮して幅圧下量を長さ方向に順次変えて幅圧下
を行い、水平圧延後にスラブ幅が一定となるスラブを得
るという幅圧下方法が開示されている。
圧下は、一般に、図3に示すような幅プレス設備を用い
て、水平方向に搬送されるスラブの幅端面をその両側に
配置した金敷2、2のプレス面で押圧することによって
行われる。金敷2は、背後の駆動機構(クランク)3に
連結・保持されて一定の振幅および振動数でスラブ幅方
向に振動可能であり、振動中、両金敷のスラブ搬送ライ
ンの中心線からの距離は相等しく保たれる。この距離
は、クランク下死点(以下単に下死点という)で極小、
クランク上死点(以下単に上死点という)で極大とな
る。下死点での相対するプレス面間隔をプレス開度とい
い、このプレス開度は幅圧下後水平圧延前のスラブ幅に
ほぼ等しい。
するにはプレス開度を変更する必要があり、そのため
に、駆動機構3の位置をスラブ幅方向に移動できるプレ
ス開度調整装置4が備えられている。なお、幅プレス条
件として幅圧下量が指定されることが多いから、プレス
開度を設定するにはスラブのプレス入側幅を実測する必
要があり、このため、幅プレス設備入側にスラブ幅計5
が設けてある。
るピッチで送るために、スラブ送り装置6が備えられて
いる。生産能率の面から、図4に示すように、スラブ1
の送り動作は、金敷2と干渉しない範囲で金敷2の後退
動作と同時に行われる。このような幅プレス設備を使用
して、テーパスラブを幅圧下する際に、前記従来法によ
れば、この幅圧下に引き続く水平圧延後の幅戻りを考慮
して、該水平圧延後のスラブ幅が一定となるように幅圧
下量を長さ方向に順次変えて幅圧下を行う必要がある。
ると、テーパスラブの先端から後端まで順次幅圧下する
途上で、多数回のプレス開度変更を必要とする。プレス
開度変更は、金敷の後退動作と同時に行うことができる
が、プレス開度が閉方向に変更される場合には、スラブ
送り速度を減速する必要がある。さもないと、後退中に
前回に比べスラブに相対的に近い位置に変位する金敷に
スラブが衝突(干渉)する危険性がある。しかしながら
スラブが動いている間にスラブの惰性を考慮してこれを
精度良く減速制御するのは極めて困難であるため、スラ
ブ送りを一旦停止して送り速度の設定を変更する必要が
ある。
合には、金敷とスラブとの干渉はないが、このような設
定変更があった場合に欠かせない制御上の確認動作を必
要とし、その余裕をとるために金敷の振動を一時遅らせ
る必要がある。こういったことから、前記従来法では幅
プレス処理時間が長くなり、スラブ温度が低下して製品
品質が劣化する問題や、熱間圧延の生産性が低下する問
題がある。さらに、プレス開度変更の動作頻度が高まる
ことにより、駆動系の劣化が促進されて設備寿命を縮め
る問題もある。
み、テーパスラブ幅圧下の際に、これに引き続く水平圧
延後の板幅精度を維持しながらプレス開度変更回数を従
来よりも削減できるテーパスラブの幅圧下方法を提供す
ることを目的とする。
よれば、図1(a)に示すように、スラブ(テーパスラ
ブ)1を幅圧下後に例えば5スタンドの粗水平圧延機で
水平圧延するとき、該テーパスラブの幅圧下に際しては
粗第1スタンド(R1)出側での幅戻り量を考慮してR1出
側幅が一定となるようなプレス開度に設定して幅圧下を
行わねばならず、そのため、プレス開度を図示のように
何度も変更する必要が生じた。
た結果、図1(b)に示すように、R1出側での幅変動量
がある範囲内に収まっている限り、粗最終(第5)スタ
ンド(R5)出側幅精度は良好であること、すなわち、R2
からR5にかけての水平圧延は、R1圧延による幅変動を相
当程度に矯正する能力があるという予想外の知見が得ら
れた。したがって、R1圧延での幅変動を以後の水平圧延
の矯正能力上限までは許容する考え方に立ってプレスに
よる幅圧下を行うことにより、図示のように、R5出側幅
精度を悪化させることなく、プレス開度の変更回数を大
幅に削減できる。
発明は、テーパスラブを熱間でプレスにより幅圧下する
際、この幅圧下に引き続く水平圧延での幅変動量がこれ
以後の水平圧延で矯正可能な最大値となる場合に対応す
るスラブ長手方向でのプレス開度の変更位置と変更量を
算出し、この算出結果に基づいてプレス開度を変更しな
がら幅圧下することを特徴とするテーパスラブの幅圧下
方法である。
ブのプレス入側幅(x)、プレス開度(y)、およびR1
出側幅(z)の関係を実験により定式化した幅モデル式 f(x,y,z)=0 ……(1) を使用するのが好ましい。 (1)式は一般に複雑な形とな
るため解析的には解くことができないが、任意の2変数
を与えて他の1変数に関する近似解を例えばニュートン
法により求めることができる。また、R1出側での幅変動
量の最大値(許容範囲上限値)は実験等により決定する
ことができる。
ある。図示のように本発明によれば、左側のループで必
要なプレス開度変更回数nを算出し、このnを基に右側
のフローでプレス開度変更を行うスラブ長手方向位置と
該位置でのプレス開度の値を算出することができる。こ
の処理の中では随時(1) 式を用いてx,y,zのうち2
変数を与えてニュートン法により他の1変数の値を求め
る演算が行われる。
は、プレス開度変更回数nの初期値を0、プレス入側幅
の最小値、最大値(WSMIN 、WSMAX )の初期値をテーパ
スラブ幅の極小値、極大値(WSmin 、WSmax )とし、プ
レス入側幅が最小値(WSMIN)のときにR1出側目標幅(W
D)を得るためのプレス開度(WP)を算出し、該算出値
を配列WP(n) に格納し、次に、同じプレス開度(WP)で
プレス入側幅が最大値(WSMAX )の場合に得られるR1出
側幅(WDMAX )を算出し、R1出側幅変動量(WDMAX-WD)
が最大値(幅変動許容上限値:ΔWDmax )より大きい場
合、プレス開度変更が必要であるから、プレス開度変更
回数n値をカウントアップ(+1)した上で、同じプレ
ス開度(WP)で幅変動が許容最大値となる状態のR1出側
幅(WD1=WD+ ΔWDmax )が得られるプレス入側幅(WS1
)を算出し、プレス入側幅の最小値(WSMIN )をこの
値(WS1 )に置換して、以下同様の演算を繰り返す。
が最大値以下になったとき、その時点でのn値が必要最
小限のプレス開度変更回数に相当するから、左側のルー
プを出て右側のフローに移る。なお、何らかの異常に対
する歯止めとしてnが上限(nmax :適当な値を設定)
超となったら無条件にこのループから出るようにしてい
る。
n=0なら値WP(0) をプレス開度設定値WTP(0)として処
理を終える。一方、n≠0なら、制御性の観点からプレ
ス開度変更間隔を一定にする(こうしてもR1出側幅精度
は悪化しない)ために、プレス入側幅xをテーパ部長さ
のn等分点i(i=1〜n)でのスラブ幅値WS(i) と
し、点i毎にR1出側幅zが目標幅WDとなるプレス開度y
を算出し、前記格納されていたプレス開度値WP(i) をこ
こでの算出結果に置換する。これで各点i毎のスラブ幅
値WS(i) に対応するプレス開度値WP(i) が得られたこと
になる。
りか先細りかを判定し、その結果に応じて定まる幾何学
的関係に則り、前記プレス開度値からプレス開度設定値
WTP(i)を、かつ前記スラブ幅値からスラブ長手方向での
プレス開度変更位置LTP(i)を、それぞれ決定して処理を
終える。このように、本発明によれば、R1出側での幅変
動を許容範囲内に維持するに必要な最小限のプレス開度
変更回数、およびスラブ長手方向でのプレス開度変更位
置とプレス開度値(変更量は現値と前値の差として直ち
に得られる)を決定することができ、その結果に従って
テーパスラブを幅圧下することでこれに引き続く水平圧
延後の板幅精度を確保できる。よって、従来よりもプレ
ス処理時間が短縮し生産性が向上するとともに、プレス
設備の負荷減となって設備寿命が延長する。
拡がる長さ10mのテーパスラブを、図3に示した幅プレ
ス設備を用い、本発明法に従いR1出側での幅変動の最大
値(許容上限値ΔWDmax )を10mmとして算出された結果
に基づいてプレス開度を変更(変更回数:3回)しなが
ら幅圧下し、引き続き5スタンド(R1〜R5)の粗水平圧
延機で水平圧延してシートバーとした。このシートバー
は、前記従来法と同レベル(目標幅±1mm以内)の板幅
精度を確保することができ、しかも従来法(プレス開度
変更回数:24回)では79秒を要していたプレス処理時間
を45秒に短縮することができた。
の幅圧下が必要な熱間圧延操業において、この幅圧下に
引き続く水平圧延後の板幅精度を維持しながらプレス開
度変更回数を従来よりも大幅に削減できるから、熱間圧
延の生産性が向上するという優れた効果を奏する。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 テーパスラブを熱間でプレスにより幅圧
下する際、この幅圧下に引き続く水平圧延での幅変動量
がこれ以後の水平圧延で矯正可能な最大値となる場合に
対応するスラブ長手方向でのプレス開度の変更位置と変
更量を算出し、この算出結果に基づいてプレス開度を変
更しながら幅圧下することを特徴とするテーパスラブの
幅圧下方法。
Priority Applications (1)
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JP18221998A JP3321093B2 (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | テーパスラブの幅圧下方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18221998A JP3321093B2 (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | テーパスラブの幅圧下方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000015301A JP2000015301A (ja) | 2000-01-18 |
JP3321093B2 true JP3321093B2 (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=16114435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18221998A Expired - Fee Related JP3321093B2 (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | テーパスラブの幅圧下方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3321093B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
KR101295591B1 (ko) | 2011-06-29 | 2013-08-09 | 현대제철 주식회사 | 가열로 장입을 위한 슬라브 폭 설정방법 |
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1998
- 1998-06-29 JP JP18221998A patent/JP3321093B2/ja not_active Expired - Fee Related
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