JP3321031B2

JP3321031B2 - フィルムホルダおよび画像読取装置

Info

Publication number: JP3321031B2
Application number: JP16190197A
Authority: JP
Inventors: 康裕山元
Original assignee: 旭光学工業株式会社
Priority date: 1997-06-04
Filing date: 1997-06-04
Publication date: 2002-09-03
Anticipated expiration: 2017-06-04
Also published as: JPH10333265A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばフィルムに
記録された画像に光を照射することによって、その画像
を読み取る装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の画像読取装置として、光源
とラインセンサの間にステージを移動可能に設け、この
ステージの上に、フィルムが装着された平面状のフィル
ムホルダを載置して、ステージを移動させることによっ
てフィルムに記録された画像を読み取るように構成され
たものが知られている。すなわちフィルム上に記録され
た画像は光源からの光によって照射され、フィルムを透
過した光をラインセンサによって受光することにより検
出される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このようなフィルムホ
ルダは、例えば６枚の画像が記録された細長いフィルム
を装着できるように細長く構成することができる。とこ
ろが細長いフィルムホルダを取り付けられるように構成
された従来の画像読取装置は、全ての画像が読み取り位
置に定められるようにするため、フィルムホルダが移動
するのに十分な大きさを有していることが必要であり、
装置が大型化するという問題があった。

【０００４】また、このようなフィルムホルダは細長い
ため、未使用時に収納するための場所としてある程度大
きな空間を必要とするという問題があった。

【０００５】本発明は、細長いフィルムを読み取ること
ができる画像読取装置を小型化するとともに、収納場所
として大きな空間を必要としないフィルムホルダを提供
することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決する為の手段】本発明に係る第１のフィル
ムホルダは、フィルムの少なくとも一部が露出するため
の開口を有するとともに、この開口の縁部にフィルムの
外周縁が係合するフィルム溝が形成され、かつ画像読取
装置に設けられた位置決め部材が係合可能な凹部が上面
に形成されており、少なくとも一部が可撓性材料で成形
されていることを特徴としている。

【０００７】可撓性材料は好ましくは弾性材料であり、
弾性材料は例えばゴムである。フィルムホルダの端部に
は、好ましくはフィルムを挿入するためのフィルム入口
部が形成されている。

【０００８】本発明に係る第２のフィルムホルダは、フ
ィルムの少なくとも一部が露出するための開口を有し、
この開口の縁部に前記フィルムの外周縁が係合するフィ
ルム溝が形成されるとともに、端部に、挿入されたフィ
ルムを挟持するクランプ部として作用するフィルム入口
部が形成され、かつフィルム溝がフィルム入口部におい
てフィルムの厚さよりも薄く形成され、少なくとも一部
が可撓性材料で成形されていることを特徴としている。

【０００９】フィルム入口部には、例えば弾性部材が設
けられている。一方、フィルム溝の幅はフィルム入口部
近傍において、入口側が広いテーパ状に形成されている
ことが好ましい。

【００１０】本発明に係る画像読取装置は、フィルムホ
ルダの下面を凹部が上側に位置する状態で支持し、上面
が内側になるように湾曲したホルダガイドと、フィルム
に照明光を照射する照明光学系と、この照明光学系によ
って照明されたフィルムに記録された画像を読み取る読
取光学系とを備え、照明光学系と読取光学系の一方が、
ホルダガイドの湾曲面の曲率中心側に設けられることを
特徴としている。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は、本発明の実施形態である
画像読取装置を示すブロック図である。

【００１２】この画像読取装置において用いられるフィ
ルムＭは透過原稿であり、このフィルムには例えばカラ
ー画像が記録されている。フィルムＭは原稿移送機構１
０によって矢印Ａ方向に移送される。フィルムＭの通過
経路の下方には光源２０が配設され、また上方には結像
レンズ３１とラインセンサ３０が設けられている。光源
２０の点灯と消灯は光源駆動回路４１によって、またラ
インセンサ３０による画像の検出動作はラインセンサ駆
動回路４２によって制御される。原稿移送機構１０、光
源駆動回路４１およびラインセンサ駆動回路４２はシス
テムコントロール回路４０から出力される指令信号に従
って動作する。

【００１３】ラインセンサ３０から読み出された画素デ
ータはアンプ４３により増幅され、Ａ／Ｄ変換器４４に
よってデジタル信号に変換される。デジタルの画素デー
タは、画像処理回路４５においてシェーディング補正等
の処理を施された後、メモリ４６に一旦格納される。こ
の画素データはメモリ４６から読み出され、色補正、ガ
ンマ補正等の演算処理を施される。そして画素データ
は、インターフェース回路４７において所定のフォーマ
ットに従った信号に変換され、入出力端子４８を介して
コンピュータ（画像処理装置）６０に出力される。画像
処理回路４５とインターフェース回路４７はシステムコ
ントロール回路４０により制御される。

【００１４】本実施形態において、画像読取装置の全て
の動作はコンピュータ６０によって制御されるが、スイ
ッチ４９をシステムコントロール回路４０に接続して、
このスイッチ４９を操作することによって画像読取装置
の動作を制御するように構成してもよい。

【００１５】図２は画像読取装置を示す斜視図である。
フィルムＭはフィルムホルダ１１内に挿入されている。
フィルムホルダ１１は、１対のホルダ固定部材１４によ
りステージ１２に固定される。ステージ１２の側端面に
はラック１６が形成され、このラック１６には原稿送り
モータ１７の出力軸に設けられたピニオン１８に噛合し
ている。原稿送りモータ１７はシステムコントロール回
路４０の制御に基づいて駆動され、これによりフィルム
Ｍの位置が制御される。

【００１６】ホルダガイド５５は上方向に円弧状に湾曲
し、図示しない固定枠に支持されている。ステージ１２
には、ホルダガイド５５と略同じ幅の切欠１２ａが形成
されており、この切欠１２ａには、ホルダガイド５５の
下端部５５ａが嵌入し、この下端部５５ａの上面はステ
ージ１２の上面に略一致している。フィルムホルダ１１
の一部はホルダ固定部材１４に固定され、残りの部分の
下面は、ホルダガイド５５の湾曲した内面に支持され円
弧状に湾曲している。ホルダガイド５５の先端の近傍に
は爪５５ｂが設けられ、この爪５５ｂにはフィルムホル
ダ１１が緩く係合し、フィルムホルダ１１がさらに内側
に湾曲することが防止されている。

【００１７】フィルムＭには例えば６枚の画像（クラン
プ側１３からＮ１、Ｎ２・・・）が記録されており、図
２においては画像Ｎ１がホルダ固定部材１４の所に位置
し、図示しない固定機構によって固定されている。この
状態で原稿送りモータ１７を駆動させるとフィルムＭが
ステージ１２とともに移動し画像Ｎ１がラインセンサ３
０によって読み取られる。ここで、読み取るべき画像を
変更する場合には、その画像（例えばＮ２）がホルダ固
定部材１４に対応した位置に来るように、フィルムホル
ダ１１をホルダ固定部材１４に対して動かせばよい。

【００１８】ステージ１２の下方には光源２０、集光レ
ンズ２３およびミラー２１が配置されている。集光レン
ズ２３およびミラー２１は、フィルムＭが移送される方
向に略直交する方向に延びている。光源２０から出射さ
れた光は、集光レンズ２３によって集光されミラー２１
に導かれる。この光はミラー２１において反射し、フィ
ルムＭの下面に照射される。

【００１９】ステージ１２の上方にはラインセンサ３
０、結像レンズ３１およびミラー２２が配置されてい
る。ラインセンサ３０およびミラー２２は、フィルムＭ
が移送される方向に略直交する方向に延びており、ライ
ンセンサ３０はホルダガイド５５の円弧の曲率中心側に
設けられている。結像レンズ３１はラインセンサ３０と
ミラー２２の間に設けられている。したがって、光源２
０より光が集光レンズ２３およびミラー２１を通ってフ
ィルムＭの下面に照射されると、このフィルムＭを通過
した光がミラー２２で反射し、結像レンズ３１によって
ラインセンサ３０の受光面に結像される。

【００２０】図３は、フィルムホルダ１１の構成を示し
ている。フィルムホルダ１１は枠状に成形され、フィル
ムＭが露出する開口１５を有している。またフィルムホ
ルダ１１は、自由に湾曲させることができるようにする
ため、ゴム等の弾性材料から成形される。なお、フィル
ムホルダ１１は可撓性材料で成形されることが必要であ
るが、ゴムには限定されず、合成樹脂から成形されても
よい。

【００２１】フィルムホルダ１１の端部に設けられたフ
ィルム入口部１３には、フィルムＭを挿入するためのス
リット１３ｓが形成されている。フィルムホルダ１１内
であって開口１５の縁部には、フィルムＭの外周縁が係
合するフィルム溝５３が形成されている。フィルム溝５
３はフィルム入口面１３ｆからフィルムホルダ１１の長
手方向に沿って延び、フィルム入口面１３ｆとは反対側
に位置する後端面５１まで貫通している。フィルム溝５
３の幅Ｂはフィルムホルダ１１の中央部からフィルム入
口部１３にかけて徐々に広くなり、フィルムホルダ１１
の中央部から後端面５１までは平行である。すなわち、
フィルム溝５３は入口部１３側においてテーパ状に成形
されている。

【００２２】フィルム溝５３の厚さはフィルム入口部１
３近傍において、フィルムＭの厚さに対して薄く成形さ
れている。このため、フィルムＭはフィルム入口部１３
において挟持され、フィルム入口部１３はクランプ部と
して作用する。なおフィルム入口部１３には、例えば金
属製の板部材等の弾性部材を埋設してもよい。

【００２３】フィルムホルダ１１の上面には、所定の間
隔毎に位置決め溝５４が形成されている。またフィルム
ホルダ１１の上面には、フィルムＭに記録された画像Ｎ
１の位置合わせのための指標１１ｆが設けられている。

【００２４】図４は、ホルダ固定部材１４とフィルムホ
ルダ１１の連結構造を示す断面図である。この図に示さ
れるように、ホルダ固定部材１４のフィルムホルダ１１
に対向する面には凹部１４ａが形成され、この凹部１４
ａには位置決め部材１４ｂが昇降可能に設けられてい
る。凹部１４ａと位置決め部材１４ｂの間には、コイル
ばね１４ｃが設けられ、このコイルばね１４ｃの弾発力
により、位置決め部材１４ｂはホルダ固定部材１４の下
面から常時突出する。

【００２５】位置決め部材１４ｂの先端は、フィルムホ
ルダ１１に形成された位置決め溝５４に係合可能であ
る。すなわち、位置決め溝５４が位置決め部材１４ｂに
対向していないとき、位置決め部材１４ｂはフィルムホ
ルダ１１の上面に係合し、位置決め部材１４ｂはコイル
ばね１４ｃに抗して上昇位置にあるが、位置決め溝５４
が位置決め部材１４ｂの位置にくると、位置決部材１４
ｂはコイルばね１４ｃの弾発力によって下降し、位置決
め溝５４に係合する。これによりフィルムホルダ１１は
僅かな力を付与しただけでは動かなくなり、所定位置に
固定される。

【００２６】次にフィルムホルダ１１にフィルムＭを取
り付ける動作を説明する。まず、フィルム入口部１３の
両端部１３ａ、１３ｂを押し、図５に示すようにスリッ
ト１３ｓを広げる。フィルム溝５３はフィルム入口部１
３においてテーパ状に形成されており、したがって両端
部１３ａ、１３ｂが押された状態においてフィルム溝５
３の幅Ｂはフィルムホルダ１１の長手方向に沿って略一
定になる。次に、広げられたスリット１３ｓにフィルム
Ｍを挿入し、所定の位置まで押し込んだら、フィルム入
口部１３を閉じる。これによりフィルムＭはフィルムホ
ルダ１１に固定される。

【００２７】フィルムホルダ１１を画像読取装置に装着
するには、フィルムホルダ１１をフィルムホルダのフィ
ルム入口部１３の反対方向からホルダ固定部材１４に挿
入する。このとき、位置決め部材１４ｂが位置決め溝５
４に係合しても、この溝５４から外れるのに十分な力で
フィルムホルダ１１を押す。例えば一番フィルム入口部
１３に近い位置決め溝５４において、フィルムホルダ１
１は固定される。この状態において、フィルムホルダ１
１の後端部は、ホルダガイド５５の爪５５ｂに支持さ
れ、ホルダガイド５５から外れることはない。

【００２８】以上のように本実施形態では、フィルムＭ
が取り付けられたフィルムホルダ１１の少なくとも一部
が可撓性をもつ材料で形成されることによって、フィル
ムホルダ１１は湾曲可能であり、フィルムＭは、フィル
ム入口部１３における弾性力により、フィルムホルダ１
１に固定される。またフィルムホルダ１１の上面に位置
決め溝５４が形成されているため、単に可撓性材料から
成形する場合と比較して、フィルムホルダ１１をさらに
スムーズに湾曲させることができ、またフィルムホルダ
１１が幅方向に変形することができる。したがって、フ
ィルムホルダ１１を湾曲させた状態で画像読取装置に取
り付けることができ、画像読取装置を小型化することが
できる。

【００２９】また本実施形態では、位置決め溝５４を設
けることにより、フィルムホルダ１１をフィルムＭに対
応した位置に固定することが容易である。したがって画
像の読取動作においてフィルムホルダ１１の位置決め操
作が簡単である。

【００３０】さらに本実施形態によれば、フィルムホル
ダ１１が湾曲可能であるため、フィルムホルダ１１を画
像読取装置から取り外して所定の収納場所に収納する場
合、その収納空間を極力小さくすることができる。

【００３１】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、細長いフ
ィルムを読み取ることのできる画像読取装置を小型化す
ることができ、またフィルムホルダの収納空間を縮小さ
せることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態である画像読取装置を示すブ
ロック図である。

【図２】画像読取装置の機械的構成を示す斜視図であ
る。

【図３】フィルムおよびフィルムホルダを示す斜視図で
ある。

【図４】ホルダ固定部材とフィルムホルダの連結構造を
示す断面図である。

【図５】フィルムホルダの入口部を開放した状態を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１１フィルムホルダ２０光源３０ラインセンサ５３フィルム溝Ｍフィルム

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平１−105230（ＪＰ，Ａ) 特開平４−287034（ＪＰ，Ａ) 特開平９−120105（ＪＰ，Ａ) 特開昭64−4182（ＪＰ，Ａ) 特開平８−304941（ＪＰ，Ａ) 特開平２−85843（ＪＰ，Ａ) 特開平８−297335（ＪＰ，Ａ) 実開平５−50456（ＪＰ，Ｕ) 実開平１−133144（ＪＰ，Ｕ) 実開平２−13241（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G03B 27/32 G03B 27/58 - 27/64

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】フィルムの少なくとも一部が露出するた
めの開口を有するとともに、この開口の縁部に前記フィ
ルムの外周縁が係合するフィルム溝が形成され、かつ画
像読取装置に設けられた位置決め部材が係合可能な凹部
が上面に形成されており、少なくとも一部が可撓性材料
で成形されていることを特徴とするフィルムホルダ。
【請求項２】前記可撓性材料が弾性材料であることを
特徴とする請求項１に記載のフィルムホルダ。
【請求項３】前記弾性材料がゴムであることを特徴と
する請求項２に記載のフィルムホルダ。
【請求項４】端部に前記フィルムを挿入するためのフ
ィルム入口部が形成されていることを特徴とする請求項
１に記載のフィルムホルダ。
【請求項５】フィルムの少なくとも一部が露出するた
めの開口を有し、この開口の縁部に前記フィルムの外周
縁が係合するフィルム溝が形成されるとともに、端部
に、挿入された前記フィルムを挟持するクランプ部とし
て作用するフィルム入口部が形成され、かつ前記フィル
ム溝が前記フィルム入口部において前記フィルムの厚さ
よりも薄く形成され、少なくとも一部が可撓性材料で成
形されていることを特徴とするフィルムホルダ。
【請求項６】前記フィルム入口部に弾性部材が設けら
れていることを特徴とする請求項５に記載のフィルムホ
ルダ。
【請求項７】前記フィルム溝の幅が前記フィルム入口
部近傍において、入口側が広いテーパ状に形成されてい
ることを特徴とする請求項５に記載のフィルムホルダ。
【請求項８】請求項１に記載のフィルムホルダの下面
を前記凹部が上側に位置する状態で支持し、上面が内側
になるように湾曲したホルダガイドと、前記フィルムに
照明光を照射する照明光学系と、この照明光学系によっ
て照明されたフィルムに記録された画像を読み取る読取
光学系とを備え、前記照明光学系と読取光学系の一方
が、前記ホルダガイドの湾曲面の曲率中心側に設けられ
ることを特徴とする画像読取装置。
【請求項９】前記読取光学系がラインセンサを含むこ
とを特徴とする請求項８に記載の画像読取装置。