JP3319613B2 - 非常に高い溶液特性をもつた水溶性のスルフオエチルセルロースエーテルおよびその製造法 - Google Patents

非常に高い溶液特性をもつた水溶性のスルフオエチルセルロースエーテルおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は非常に高い溶液特性をもつ水溶性
のスルフォエチルセルロースエーテル、特にメチルスル
フォエチルセルロースエーテル(MSEC)、並びにそ
の製造法およびこれを濃化剤、分散剤または接合剤とし
て使用する方法に関する。
【0002】スルフォエチルセルロース誘導体の製造法
は公知である[シュトゥットガルト(Stuttgar
t)/ニューヨーク、ゲオルク・ティーメ・フェルラー
ク(Georg−Thime−Verlag)1987
年発行、アー・バルト(A.Barth)およびヨット
・ファルベ(J.Farbe)編、フーベン・ワイル
(Houben−Weyl)の「マクロモレクラーレ・
シュトッフェ(Makromolekulare St
offe)」のE20/III巻、2082頁のカー・
エンゲルスキルヘン(K.Engelskirche
n)記載の部分参照のこと]。
【0003】米国特許第2,132,181号によれ
ば、スルフォエチルセルロースエーテル(SEC)は捏
和機の中でつくられる。この方法は大過剰のアルカリ液
を用いて行われ、そのため一方では著しい副反応が起こ
り、他方ではこの製造法は極端に不経済な方法になって
いる。また経験によれば実験室用の捏和機で反応を行う
と、極端に悪い溶液特性が示される。即ち繊維およびゲ
ル含量が高くなる。
【0004】SU757,540号に従えば、SECは
2段階でつくられ、第1段階においてはセルロースを水
酸化ナトリウムと反応させてアルカリセルロースをつく
る。個のように活性化されたセルロースを圧縮した後実
際のエーテル化工程を行う。これには特殊な高圧加圧機
が必要であり、そのため圧縮工程は技術的に非常に複雑
になる。アルカリ化工程は空気の存在下において行われ
るから、セルロース鎖はアルカリ/酸化分解を受け、最
終的にはこの法では低粘度のエーテル化生成物だけが得
られるに過ぎない。
【0005】JP 8 218 701号には、内部ス
ラリ媒質中において2−クロロエタンスルフォン酸ナト
リウムを段階的に添加してSECを製造する。しかし置
換度DSは0.33と低く、そのため透過率は僅かに8
0%であり、溶解していない粒子が高比率で含まれてい
ることを反映している。
【0006】CS 200 676号には、ジオキサ
ン、アセトン、ベンゼン、イソプロパノールまたはn−
プロパノール中でスルフォエチルセルロースエーテルを
製造する方法が記載されている。この場合スルスルフォ
ン酸ナトリウムを用いるエーテル化は40〜65℃で行
われる。置換度DSは0.3〜0.7である。このスル
フォエチルセルロース誘導体の収率または溶液特性につ
いての記載はない。
【0007】米国特許第2,580,352号に従え
ば、不活性溶媒、例えばジオキサン、イソプロパノー
ル、t−ブタノール、テトラヒドロフラン、エチレング
リコール、ジエチルエーテル中に多糖類を含むアルカリ
性懸濁液を反応させてスルフォエチルセルロースをつく
る。実施例に述べられた生成物の置換度DSはスルフォ
エチルに関し0.175〜1.03である。このDSが
低いスルフォエチルセルロースエーテル(DS=0.1
75および1.03)は希アルカリ液に溶解するに過ぎ
ない。正確な溶液特性は述べられていない。
【0008】ティー・ティメル(T.Timell)
[Svensk.Papperstidn.誌51巻2
54頁(1948年)]には、アルカリセルロースをハ
ロエタンスルフォン酸ナトリウム塩と反応させることに
よりDS値が0.07〜最高0.42のSECを製造す
る方法を記載されている。DS値が0.3〜0.4の生
成物は水溶性であると記載されている。しかし溶液と特
性については記載がない。
【0009】エー・アー・プリスコ(E.A.Plis
ko)等[Zh.Prikl.Khim.誌36巻19
94頁(1963年)]によれば、溶媒を用いずに、或
いは不活性有機溶媒を使用するスラリ法を用いずに、捏
和機の中でSECを製造することができる。捏和機の中
でつくられるSECが受けるアルカリ/酸化分解のため
に、またスラリ法によりエーテル化された生成物の温度
が高い(80〜130℃)ために、僅かに最高117m
Pa秒の粘度(1%水溶液で)しか得られない。置換度
が0.4よりも低い生成物の水に対する溶解度は95%
(DS=0.27)または96.6〜98.2%(DS
=0.32)である。
【0010】従ってこの方法ではゲルおよび繊維を含ま
ない溶液を得ることはできない。
【0011】エー・アー・プリスコ等[Zh.Prik
l.Khim.誌50巻2003頁(1967年)]は
アルカリセルロースを2−クロロエタンスルフォン酸ナ
トリウムと捏和機中でまたはイソプロパノールのスラリ
中で反応させることによりSECを製造する方法を記載
している。捏和機中で生成する生成物は置換度DSが
0.17〜0.31である。その水に対する溶解度は6
6.71〜93.48%である。スラリ法でつくられた
生成物は置換度が0.35〜0.42である。置換度が
0.4より低い生成物の水に対する溶解度は91.8〜
92.3%である。置換度が0.4および0.42の生
成物の水に対する溶解度はそれぞれ97.2および9
9.2%であり、従って繊維およびゲルを完全に含んで
いないとは言えない。
【0012】ドイツ特許公開明細書第3 742 10
4号には、優れた溶液特性をもったスルフォエチルセル
ロースの製造法、およびそれとセルロースの化学に良く
出て来る試薬、例えばクロロ酢酸、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、塩化メチルまたはエチルとの反応
が記載されている。この溶液の粘度は15,000〜6
0,000mPa秒と言われている。しかしスルフォエ
チルの平均置換度(DS)は0.4〜1.4の範囲にあ
る。即ち水に対する溶解度は既に非常に良い範囲内にあ
る。
【0013】米国特許第3,357,971号において
は、冷水に可溶な混合イオン性熱可塑性セルロース混合
エーテルの製造法が記載されている。この場合、非イオ
ン性の置換基はヒドロキシプロピル基である。カルボキ
シ、ジアルキルアミノおよびスルフォアルキル化または
硫酸化された基は第2の置換基として作用する。
【0014】ヒドロキシプロピルに関するモル置換度
(MS)は2より大きいと言われているが、特に4また
は4.5である。イオン性の置換基の平均置換度は0.
001〜0.4である。例示のために挙げられたヒドロ
キシプロピルスルフォエチルセルロース誘導体(HPS
EC)は冷水に容易に溶解するが、スルフォエチル置換
度が低い(DS=0.03または0.008)ためにな
お熱的なフロッキュレーション点をもっており、このこ
とは精製(高温の水による洗滌)に関する限り特に有利
である。しかしここに記載された化合物はヒドロキシプ
ロピルに関する置換度が約4の誘導体である。文献[前
記シュトゥットガルト/ニューヨーク、ゲオルク・ティ
ーメ・フェルラーク1987年発行、アー・バルトおよ
びヨット・ファルベ編、フーベン・ワイルの「マクロモ
レクラーレ・シュトッフェ」のE20/III巻、20
70頁のカー・エンゲルスキルヘン記載の部分]記載の
ように、ヒドロキシプロピルセルロースはモル置換度約
4において単独で水に対する溶解度が極めて良好であ
る。使用される特定の反応条件(反応時間16時間、酸
性媒質で回収)において、実施例に挙げられたヒドロキ
シプロピルスルフォエチルセルロース誘導体の溶液の粘
度は僅かに570または2,000mPa秒である(2
重量%水溶液、20℃における剪断速度D=2.5
-1)。
【0015】ヨーロッパ特許A 0 161 607
号、同A 0 126 959号、同A 0 080
678号、およびドイツ特許A 3 306 621号
に記載された水溶性のセルロース混合エーテルはカルボ
キシアルキル、スルフォノアルキル、フォスフォノアル
キルおよびN,N−ジアルキルアミノアルキル基を含む
イオン性ヒドロキシアルキルセルロース混合エーテルで
ある。これらの生成物はそれについての粘度、置換度、
収率および溶液特性は記載されていないが、ジメチルエ
ーテルまたはジメトキシエタン単独中で、或いはアルカ
ノール、アルカンジオールおよび/またはアルコキシア
ルカノールとの混合物中でつくられる。
【0016】本発明の目的は幾つかの要求を満たす水溶
性のスルフォエチルセルロース誘導体、特にMSECを
提供することである。セルロースエーテルの経済的で工
業的に操作できる製造法では、試薬に関する収率が高い
ことの他にエーテル化剤の使用量を最低にする必要があ
る。この要求に留意して本発明においては優れた溶液特
性をもったメチルスルフォエチルセルロースをエーテル
化剤の使用量を最小にして製造する方法が提供される。
驚くべきことには、本発明方法で得られたメチルスルフ
ォエチルセルロースは純粋なセルロースエーテル(SE
CまたはMC)がなお水に不溶であるかまたは高い繊維
およびゲル含量をもっているような置換度においても優
れた溶液特性を示す。
【0017】スルフォエチルセルロースは平均置換度が
0.3より大きい場合水に可溶である。DS値(平均置
換度)が1.4〜2.0のメチルセルロースは水に可溶
である。ヴァインハイム(Weinheim)のヘルラ
ーク・ヘミー(VerlagChemie)1986年
発行、ウルマンス・エンサイクロペディア・オヴ・イン
ダストリアル・ケミストリー(Ullamnn’s E
ncyclopedia of Industrial
Chemistry)A5巻、468および480
頁の「セルロースエーテル」と題する章参照。
【0018】本発明はスルフォエチルによる平均置換度
(DS)が0.4より、特に0.35より小さく、メチ
ルによる平均置換度(DS)が2.5より、特に1.4
より小さく、粘度(20℃において剪断速度Dを2.5
-1として2重量%水溶液で測定)が5〜80,000
mPa秒、特に100〜50,000mPa秒の範囲に
あり、透過率(光路長10mmのキュベット中で波長λ
が550nmの光を用いて2重量%の水溶液について測
定)が95%より、特に96%より大きい水溶性の陰イ
オン性セルロース混合エーテル、特にメチルスルフォエ
チルセルロース(MSEC)の製造法に関する。本発明
方法によれば単純なセルロースエーテル(例えばHPC
またはSEC)が水に不溶であるかまたは極めて僅かし
か溶解しない置換度においてセルロース混合エーテル
(例えばHPSEC)を製造することができる。
【0019】本発明方法でつくられるMSECの特別な
基準は優れた溶液特性である。エーテル化されたまたは
部分的にしかエーテル化されていないセルロースの区域
を通じてゲル粒子および繊維が生成する。セルロースエ
ーテルの水に対する高い溶解度はその平均重合度(D
P)および置換度ばかりでなく、セルロース鎖に沿った
置換基の均一な分布によって決定される。この置換基の
規則正しい分布は大部分セルロース繊維の微小繊維構造
を緩め、その規則性を減少して試薬の到達性を良好にす
る機能をもったアルカリ化の程度に依存する。
【0020】本発明方法で製造され下記の測定方法で特
徴付けられるゲルおよび繊維を含まないセルロース誘導
体は濃化剤、分散剤、または接合剤として、特に優れた
溶液特性を必要とする用途、紙、油および織物工業、並
びに化粧品および薬品工業に使用される。生成物は建築
工業に、例えばタイルの接着剤、乳化および懸濁重合に
おける分散剤および懸濁剤、並びに表面活性剤含有シス
テム、洗剤の濃化剤および安定剤として、さらにまた乳
化ペイントに使用することができる。
【0021】水溶性のメチルスルフォエチルセルロース
誘導体(MSEC)を製造する本発明方法は好ましく
は、不均一な反応混合物を適切に混合し得る適当な撹拌
機を備えた円筒形の反応容器の中で行われる。反応容器
は閉じて窒素雰囲気中で反応を行い得ることが好まし
い。 反応容器はまた適切な加熱装置を備えていることが
好ましい。本発明の生成物の製造法は次のことを特徴と
している。
【0022】1.アルカリセルロースは不活性有機溶媒
中でセルロースとアルカリとを反応させることによりつ
くることが好ましい。 2.アルカリセルロースのエーテル化は塩基の存在下に
おいて少なくとも1種のエーテル化剤(スルフォアルキ
ル化剤および/またはアルキル基を移動させる化合物)
を用いて行われ、この際少なくとも触媒量の塩基を必要
とする。
【0023】3.少なくとも1種のエーテル化剤(アル
キル基を移動させる化合物および/またはスルフォアル
キル化剤)を用いて随時エーテル化をさらに行う。この
際随時不活性有機溶媒を用いることもでき、或いはガス
法を用いる場合に溶媒なしで行うことができる。
【0024】4.エーテル化後に得られた生成物は随時
中和し、濾過し、洗滌する。
【0025】セルロース化学に典型的に見られる任意の
置換基、特にメチル基を移動させる化合物、例えば硫酸
ジメチル、臭化メチル、ヨー化メチル、メタンスルフォ
ン酸メチル、ベンジル−4−スルフォン酸メチル、トル
エン−4−スルフォン酸メチル、トリフルオロメタンス
ルフォン酸メチルをエーテル化に使用することができ、
塩化メチルが好適である。好適なスルフォアルキル移動
化合物はクロロエタンスルフォン酸、ブロモエタンスル
フォン酸、ビニルスルフォン酸、およびこれらの塩、特
にビニルスルフォン酸の塩、特にナトリウム塩である。
【0026】磨砕したセルロース、特にリンター、針葉
樹亜硫酸塩、針葉樹硫酸塩、または広葉樹パルプを本発
明方法の原料に使用する。本発明のメチルスルフォエチ
ルセルロースは水に完全に溶解することを特徴としてい
る。即ち本発明の生成物は下記の方法で測定して可溶性
成分を99.5%より、特に99.8%より多く含んで
いる。
【0027】MSECは一工程法でつくることが好まし
い。即ちアルカリ化およびエーテル化を同じ一つの装置
で行う。MSECはまた二段階法でつくられ、第一段階
においてはスルフォエチルセルロース(SEC)を好ま
しくは不活性溶媒中でつくり、次いで塩化メチルを用い
て、好ましくは塩化メチルスラリ法またはガス循環法で
さらにエーテル化を行うことができる。MSECはまた
第一段階においてアルカリ化および塩化メチルによるエ
ーテル化を閉じた反応容器中で窒素雰囲気中か或いはガ
ス循環法で圧力をかけないで行う二段階法でつくること
ができる。スルフォアルキル化剤、好ましくはスルフォ
ン酸ビニルのナトリウム塩を用いる次のエーテル化は閉
じた反応容器中で窒素雰囲気下において好ましくは不活
性溶媒中で行うことが好適である。生成物の粘度の程度
は酸化物質、例えば空気、H22および/または金属酸
化物を添加または除去することにより、また異なった平
均重合度をもったルロースを選択して使用することによ
り調節することができる。セルロースは有機溶媒を存在
させないで、或いは繊維含量が非常に低いことを要求さ
れる場合には有機溶媒を存在させてアルカリ化すること
ができる。アルカリ化は一般にアルカリ金属の水酸化
物、特に水酸化ナトリウムを用いて行われる。水酸化ナ
トリウムはセルロース1モル当たり0.5〜5.0モ
ル、特に3モルの量で使用される。
【0028】繊維およびゲルを含まない水溶性の生成物
を得るためにセルロースのアルカリ化およびエーテル化
は有機溶媒の存在下において行われる。使用する懸濁媒
質は環式および/または非環式エーテル、芳香族および
/または脂肪族炭化水素、およびこれらと脂肪族アルコ
ール、ケトンとの組み合わせ、窒素または硫黄含有溶
媒、例えばジメチルアミドまたはジメチルスルフォキシ
ドまたはこれらとフォルムアルデヒドとの組み合わせ、
またはアルカリ金属またはアルコール、土類金属の塩、
低級アルコール、好ましくは1分子当たりの炭素数が2
〜5のアルコール、ケトンおよびこれらの混合物から成
る群から選ばれる。本発明方法の溶媒としてイソプロパ
ノールおよび2−メチルプロパン−2−オルが特に適し
ている。
【0029】セルロースのアルカリ化は濃度18〜10
0重量%の水酸化ナトリウムを用いて行われる。本発明
に従えばエーテル化剤は水酸化ナトリウムの前に或いは
アルカリ化の後に添加される。エーテル化に対しては反
応混合物を50〜100℃、好ましくは60〜90℃の
温度に加熱し、反応が完了するまでこの温度に保つ。エ
ーテル化の時間は温度および懸濁媒質によって1〜15
時間である。
【0030】本発明方法で得られた生成物は随時中和さ
れ、随時スラリ媒質から分離され(遠心分離または濾過
による)、また随時アルコール、アルコール/水混合
物、ケトンまたはケトン/水混合物で洗滌して付着した
塩を除去する。二段階でエーテル化を行う場合には、第
一段階後に有機溶媒水溶液、高温または低温の水を用い
て精製を行うことができる。単純なセルロースエーテル
(SECおよびMC)は水に不溶な生成物であることも
あるから、冷水で精製することもできる。中和工程を省
略すること、適当な有機溶媒水溶液混合物で洗滌して過
剰のアルカリを除去すること、或いは必要に応じ中和後
に生成物中の塩の量を保持すること、従って精製工程を
省略することもできる。MSECの精製は大部分その用
途に依存している。MSECの使用目的により生じた塩
を洗滌によって除去することが必要な場合には、有機溶
媒の水溶液、好ましくは70〜100%のメタノールま
たはアセトンを用いて行うことができる。
【0031】
【実施例】下記の実施例において特記しない限りすべて
の割合は重量による。
【0032】粘度はDIN53 019号に従い、ハー
ケ(Haake)のRV100型システムM500回転
粘度計(測定配置MV)を使用し、剪断速度Dを2.5
-1にし、温度20℃において測定した。粘度の測定に
は蒸溜水中に2重量%を含む溶液を使用した。透過率の
測定は日立製の101型分光光度計を使用して行った。
光路長10mmのガラス製のキュベットを用いた。使用
した波長λは550nmであった。透過率の測定には蒸
溜水中に2重量%を含む溶液を使用した。水に対する溶
解度を決定するためには、精製して空気乾燥したセルロ
ースエーテルを2,000mgの完全に乾燥した物質に
対応する量だけ測定容器に計り込み、198mlの蒸溜
水に溶解する。次にこの溶液を120℃で恒量になるま
で乾燥した重量既知のガラス製の瀘過坩堝G2を通して
完全に吸引濾過する。次いで瀘過坩堝を100mlの蒸
溜水で5回洗滌して付着している溶解セルロースエーテ
ルを除去する。ガラス製の瀘過坩堝を再び120℃にお
いて恒量になるまで乾燥し、秤量する。秤量値の差が不
溶性成分の重さであり、これからセルロースエーテルの
割合を計算することができる。実験誤差の範囲内におい
てセルロースエーテルの水溶性成分が99.5%より、
特に99.8%より多い場合、完全に溶解したと評価さ
れる。
【0033】本発明のセルロースエーテルにおいて、D
SおよびMSの略語は通常の意味、即ち平均置換度およ
びモル置換度を表す。
【0034】セルロースの各無水グルコース単位は3個
のヒドロキシル基を含んでいる。
【0035】DS: 無水グルコース単位1個当たりセ
ルロースに置換されたヒドロキシル基の数の平均値。
【0036】MS: 無水グルコース単位1個当たりセ
ルロースと結合した反応成分のモル数の平均値。
【0037】実施例 1 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ68.6g(乾燥成分
94.5%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた加圧
反応容器に入れる。1,370mlのt−ブタノールお
よび11.9mlの水を導入した後、反応器に窒素を通
じ、内容物を完全に15分間撹拌する。62.9mlの
水酸化ナトリウム50重量%水溶液を噴霧した後、25
〜30℃において80分間アルカリ化を行う。133m
lの塩化メチルを加えた後、反応器の内容物を60分間
に亙り74℃に加熱する。連続的に撹拌しながらこの温
度を30分間保持する。ビニルスルフォン酸ナトリウム
の44.1重量%水溶液89.5mlを噴霧し、この混
合物をさらに210分間74℃においてさらに激しく撹
拌する。生成物を濾過し、2,000部のメタノールで
4回、2,000部のエタノールで1回洗浄する。生成
物のデータを表1に示す。
【0038】実施例 2 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ68.9g(乾燥成分
94.19%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた加
圧反応容器に入れる。1,370mlのt−ブタノール
および103.6gのビニルスルフォン酸ナトリウム2
5.1重量%水溶液を導入した後、反応器に窒素を通じ
る。133mlの塩化メチルおよび62.9mlの水酸
化ナトリウム50重量%水溶液を噴霧した後、25〜3
0℃において80分間アルカリ化を行い、反応混合物を
十分に撹拌する。次いで反応器の内容物を60分間に亙
り74℃に加熱する。連続的に撹拌しながらこの温度を
180分間保持する。生成物を濾過し、2,000部の
メタノールで4回、2,000部のエタノールで1回洗
滌した後空気乾燥した。生成物のデータを表1に示す。
【0039】実施例 3 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ68.6g(乾燥成分
94.5%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた加圧
反応容器に入れて1,370mlのt−ブタノールに懸
濁させる。54.1gのビニルスルフォン酸ナトリウム
48.1重量%水溶液を導入した後、反応器に窒素を通
じる。この混合物を15分間十分撹拌する。145.7
gの水酸化ナトリウム32.9%水溶液および133m
lの塩化メチルを噴霧した後、25〜30℃において8
0分間アルカリ化を行う。次いで反応器の内容物を60
分間に亙り74℃に加熱し、この温度を180分間保持
する。生成物を濾過し、2,000部のメタノールで4
回、2,000部のエタノールで1回洗滌した後空気乾
燥した。生成物のデータを表1に示す。
【0040】実施例 4 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ258.22g(乾燥
成分96.02%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備え
た加圧反応容器に入れて3,630mlのt−ブタノー
ルに懸濁させる。693.2gのビニルスルフォン酸ナ
トリウム28.15重量%水溶液を導入した後、反応器
に窒素を通じる。180gの水酸化ナトリウムを逆さに
した瓶の中に入れ窒素を向流にして流しながら加えた
後、25〜30℃において80分間アルカリ化を行い、
反応混合物を十分に撹拌する。997.8mlの塩化メ
チルを噴霧し、反応器の内容物を60分間に亙り70℃
に加熱し、連続的に撹拌しながらこの温度を180分間
保持する。生成物を濾過し、8部のアセトンと2部の水
との混合物2,000部で6回洗滌する。生成物を空気
乾燥した。生成物のデータを表1に示す。
【0041】実施例 5 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ68.6g(乾燥成分
94.5%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた加圧
反応容器に入れて1,370mlのt−ブタノールに懸
濁させる。103.9gのビニルスルフォン酸ナトリウ
ム25.0重量%水溶液を導入した後、反応器に窒素を
通じる。この混合物を15分間十分撹拌する。62.9
mlの水酸化ナトリウム50%水溶液および133ml
の塩化メチルを噴霧する。25〜30℃において80分
間アルカリ化を行った後、反応器の内容物を60分間に
亙り74℃に加熱し、この温度を180分間保持する。
生成物を濾過し、2,000部のメタノールで4回、
2,000部のエタノールで1回洗滌した後空気乾燥し
た。生成物のデータを表1に示す。
【0042】実施例 6 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ68.6g(乾燥成分
94.5%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた加圧
反応容器に入れて1,370mlのt−ブタノールに懸
濁させ、反応器に窒素を通じる。撹拌しながら46.4
mlの水酸化ナトリウム46.3%水溶液を噴霧する。
この混合物を25〜30℃でアルカリ化し、133ml
の塩化メチルを噴霧した後、60分間に亙り74℃に加
熱する。この温度を30分間保持し、122.4mlの
ビニルスルフォン酸ナトリウム45.1重量%水溶液を
噴霧する。この混合物を210分間74℃で撹拌する。
生成物を濾過し、2,000部のメタノールで4回、
2,000部のエタノールで1回洗滌した後空気乾燥し
た。生成物のデータを表1に示す。
【0043】実施例 7 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ68.6g(乾燥成分
94.5%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた加圧
反応容器に入れて1,370mlのt−ブタノールに懸
濁させる。反応器に窒素を通じる。撹拌しながら13
8.8gの水酸化ナトリウム43.58重量%水溶液を
噴霧する。この混合物を25〜30℃でアルカリ化し、
46.7mlのビニルスルフォン酸ナトリウム42.6
重量%水溶液を撹拌しながら噴霧する。この混合物を6
0分間に亙り74℃に加熱し、60分間この温度で激し
く撹拌する。74℃で133mlの塩化メチルを噴霧し
た後、混合物を74℃で180分間撹拌する。生成物を
濾過し、2,000部のメタノールで4回、2,000
部のエタノールで1回洗滌した後空気乾燥した。生成物
のデータを表1に示す。
【0044】対照例 8 捏和機中におけるメチルスルフォエチルセルロース(M
SEC)の製造(米国特許第2,132,181号方法
による) 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ255.1g(乾燥成
分95.32%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた
加圧反応容器に入れて600mlのt−ブタノールに懸
濁させ、反応器に窒素を通じる。撹拌しながら63ml
の水酸化ナトリウム50重量%水溶液を噴霧する。19
4mlの塩化メチルを加えた後、この混合物を25〜3
0℃でアルカリ化する。この混合物を60分間に亙り8
0℃に加熱した後、この温度を120分間保持する。生
成物を瀘過し、塩化物がなくなるまで高温の水で洗滌す
る。湿ったメチルセルロース677gを捏和機の中に入
れ、675gの水酸化ナトリウムおよび363gの水と
25℃において120分間混合する。1,470gのビ
ニルスルフォン酸ナトリウム30重量%水溶液を噴霧す
る。この混合物を3時間25℃で撹拌する。この混合物
を15分間に亙り65℃に加熱し、65〜70℃におい
て180分間十分に混合する。生成物を濾過し、8部の
メタノールと2部の水との混合物2,000部で4回洗
滌した後空気乾燥した。生成物のデータを表1に示す。
【0045】対照例 9 スルフォエチルセルロース(SEC)からのメチルスル
フォエチルセルロース(MSEC)の製造(ドイツ特許
公開明細書第3 742 104号方法による) 適当な撹拌機を備え、適当に温度制御ができ、窒素を通
じ得る円筒形の反応容器の中で127gの綿リンター
(乾燥成分95.81%)を2,190gのイソプロパ
ノールに懸濁させる。次いでビニルスルフォン酸ナトリ
ウム42.7重量%溶液333.5gを加える。28m
lの水と75.5gの水酸化ナトリウムを導入した後、
25〜30℃でアルカリ化を行う。この混合物を60分
間に亙り75℃に加熱し、この温度に180分間保つ。
等モル量の濃酢酸を加えて反応混合物を中和し、生成物
を濾過する。生成物を7部のメタノールと3部の水との
混合物2,000部で4回洗滌した後、空気乾燥する。
この生成物173g(乾燥成分87.97%)を壁を掃
引する羽根式撹拌機を備えた加圧反応容器に入れ、反応
器に窒素を通じる。29gの水酸化ナトリウムを29g
の水に溶解し、この溶液を連続的に撹拌しながら噴霧す
る。この混合物を25〜30℃において80分間撹拌す
る。121gの塩化メチルを噴霧する。この混合物を6
0分間に亙り75℃に加熱し、この温度で30分間連続
的に撹拌する。生成物を濾過し、8部のメタノールと2
部の水との混合物2,000部で4回洗滌した後空気乾
燥した。生成物のデータを表1に示す。
【0046】実施例10 ヒドロキシプロピルスルフォエチルセルロース(HPS
EC)の製造 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ87.1g(乾燥成分
86.7%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた加圧
反応容器に入れて1,066mlのt−ブタノールに懸
濁させ、反応器に窒素を通じる。13.2gのビニルス
ルフォン酸ナトリウム49.5重量%水溶液を導入した
後、101gの水と59.9gの水酸化ナトリウム5
0.1重量%溶液を噴霧する。プロピレンオキシド17
4.2gを加えた後、この混合物を25〜30℃におい
て80分間アルカリ化する。次いでこの混合物を60分
間に亙り90℃に加熱し、120分間この温度に保つ。
これを等モル量の濃酢酸で中和する。生成物を濾過し、
8部のアセトンと2部の水との混合物2,000部で3
回、アセトン2,000部で1回洗滌した後空気乾燥し
た。生成物のデータを表2に示す。
【0047】実施例11 エチルスルフォエチルセルロース(ESEC)の製造 微粉砕したトウヒの亜硫酸パルプ68.8g(乾燥成分
94.5%)を壁を掃引する羽根式撹拌機を備えた加圧
反応容器に入れて1,370mlのt−ブタノールに懸
濁させる。101.8gのビニルスルフォン酸ナトリウ
ム51,1重量%水溶液を導入した後、反応器に窒素を
通じる。撹拌しながら87.4mlの水酸化ナトリウム
38.7重量%溶液を噴霧し、この混合物を25〜30
℃で80分間アルカリ化する。撹拌しながら168ml
の塩化エチルを噴霧する。この混合物を60分間に亙り
95℃に加熱し、300分間この温度に保つ。生成物を
濾過し、7部のメタノールと3部の水との混合物2,0
00部で3回、エタノール2,000部で2回洗滌した
後空気乾燥した。生成物のデータを表2に示す。
【0048】本発明方法により合成された実施例1〜
7、10および11のセルロースエーテルはすべて透過
率の値が95%より高く、このことは生成物中にゲルお
よび繊維が全くまたは殆ど存在していないことを反映し
ている。
【0049】対照例8および9においては、使用した方
法のために、低粘度のものしか得られず(実施例8)、
それにもかかわらず透過率の値は本発明方法で合成され
たセルロース誘導体でスルフォエチル置換度が0.3よ
りもかなり高いものの値よりも決定的に低いことを示し
ている。
【0050】実施例9はスルフォエチル置換度が0.3
よりもかなり高い場合でも、本発明の生成物の水に対す
る溶解度が優れていることを示している。しかしこのこ
とは経済的でも驚くべきことでもない。何故ならば純粋
なスルフォエチルセルロースは置換度が約0.5以上で
も水に対する溶解度が優れているからである[エー・ア
ー・プリスコ等、Zh.Prikl.Khim.誌36
巻1994頁(1963年);シュトゥットガルト/ニ
ューヨーク、ゲオルク・ティーメ・フェルラーク198
7年発行、アー・バルトおよびヨット・ファルベ編、フ
ーベン・ワイルの「マクロモレクラーレ・シュトッフ
ェ」のE20/III巻、2083頁のカー・エンゲル
スキルヘン記載の部分参照]。
【0051】
【表1】
【0052】*米国特許第2,132,181号参照 **ドイツ特許公開明細書第3 742 104号参照 乾燥成分含量: 水分を含まない(空気乾燥した)粗製
物(%で表示)。
【0053】粘度: 2重量%蒸溜水溶液、mPa秒で
表示。
【0054】DS: 置換度、無水グルコース単位1個
当たりの置換数。
【0055】化学的収率、VSSNa: 反応して生成
物になったアルキル化剤の量、使用したビニルスルフォ
ン酸ナトリウムの割合(%)で表示。
【0056】化学的収率、MeCl: 反応して生成物
になったアルキル化剤の量、使用した塩基(NaOH)
の割合(%)で表示。
【0057】透過率: 2%セルロースエーテル溶液を
満たしたキュベットを透過する入射光の割合。キュベッ
トの光路長:10mm、使用した波長λ:550nm。
【0058】
【表2】
【0059】乾燥成分含量: 水分を含まない(空気乾
燥した)粗製物(%で表示)。
【0060】粘度: 2重量%蒸溜水溶液、mPa秒で
表示。
【0061】DS: 置換度、無水グルコース単位1個
当たりの置換数。
【0062】MS: モル置換度、無水グルコース単位
1個当たりの置換数。
【0063】化学的収率、VSSNa、PO: 反応し
て生成物になったアルキル化剤の量、使用したビニルス
ルフォン酸ナトリウム(VSSNa)またはプロピレン
オキシド(PO)の割合(%)で表示。
【0064】化学的収率、EtCl: 反応して生成物
になったアルキル化剤の量、使用した塩基(NaOH)
の割合(%)で表示。
【0065】透過率: 2%セルロースエーテル溶液を
満たしたキュベットを透過する入射光の割合。キュベッ
トの光路長:10mm、使用した波長λ:550nm。
【0066】本発明の主な特徴及び態様は次の通りであ
る。 1.セルロース誘導体に典型的な少なくとも1個の置換
基がさらに置換したスルフォエチル基の置換度DSが
0.4より、特に0.35より小さいスルフォエチルセ
ルロース。
【0067】2.スルフォエチルの置換度DSが0.4
より、特に0.35より小さく、メチルの置換度DSが
2.5より、特に1.4より小さく、且つ粘度(2重量
%水溶液において剪断速度Dが2.5秒-1、温度が20
℃で測定)が5〜60,000mPa秒であるメチルス
ルフォエチルセルロース。
【0068】3.透過率(光路長10mmのセルを用い
波長λ=550nmで2重量%水溶液につい測定)が9
5%より、特に96%より高い上記第2項記載のメチル
スルフォエチルセルロース。
【0069】4.(a)セルロースをアルカリと、好ま
しくは不活性有機溶媒中において、随時スルフォエチル
化剤の存在下、およびアルキル基を移動させる化合物の
存在下において反応させることによりセルロースをアル
カリ化し、(b)塩基の存在下においてアルカリセルロ
ースを少なくとも1種のエーテル化剤(スルフォアルキ
ル化剤および/またはセルロースの化学に典型的に使用
される他のエーテル化剤、特にアルキル基を移動させる
化合物)の存在下において少なくとも触媒量の塩基を必
要とするアルカリセルロースのエーテル化を行い、
(c)随時さらに少なくとも1種のエーテル化剤(セル
ロースの化学に典型的に使用されるエーテル化剤、特に
メチル基を移動させる化合物および/またはスルフォア
ルキル化剤)でエーテル化を行い、(d)随時中和、瀘
過、および/または生成物中に残留する塩または反応器
中に存在する塩基の洗滌除去を行う工程から成るセルロ
ース誘導体に典型的な少なくとも1種の置換基でエーテ
ル化を行う上記第1〜3項記載のスルフォエチルセルロ
ースの製造法。
【0070】5.スルフォアルキル化剤としてビニルス
ルフォン酸またはそのナトリウム塩を使用し、アルキル
基を移動させる化合物として塩化メチルを使用する上記
第4項記載の方法。
【0071】6.有機溶媒、好ましくはアルコール、好
ましくはイソプロパノールの存在下において反応を行う
上記第4または5項記載の方法。
【0072】7.エーテル化を一工程として行う上記第
4〜6項記載の方法。
【0073】8.上記第1〜3項記載のスルフォエチル
セルロース誘導体を濃化剤、分散剤または接合剤として
使用する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラウス・スザブリコウスキ ドイツ連邦共和国デー3030ヴアルスロ デ・クラウデイウスシユトラーセ5 (56)参考文献 特開 昭60−255801(JP,A) 米国特許4990609(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08B 11/10 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルフォエチルの置換度DSが0.4よ
    り小さく、メチルの置換度DSが2.5より小さく、且
    つ粘度(2重量%水溶液において剪断速度Dが2.5秒
    -1、温度が20℃で測定)が5〜60,000mPa秒
    であることを特徴とするメチルスルフォエチルセルロー
    ス。
  2. 【請求項2】 (a)セルロースをアルカリと、不活性
    有機溶媒中において、スルフォアルキル化剤の存在下、
    およびアルキル基を移動させる化合物の存在下において
    反応させることによりセルロースをアルカリ化し、 (b)塩基の存在下においてアルカリセルロースを少な
    くとも1種のエーテル化剤(スルフォアルキル化剤およ
    び/またはセルロースの化学に典型的に使用される他の
    エーテル化剤、)の存在下において少なくとも触媒量
    の塩基を必要とするアルカリセルロースのエーテル化
    を行い、 (c)さらに少なくとも1種のエーテル化剤(セルロー
    スの化学に典型的に使用されるエーテル化剤、および/
    またはスルフォアルキル化剤)でエーテル化を行い、 (d)中和、瀘過、および/または生成物中に残留する
    塩または反応器中に存在する塩基の洗滌除去を行う工程
    から成るセルロース誘導体に典型的な少なくとも1種の
    置換基でエーテル化を行うことを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のスルフォエチルセルロースの製造法。
  3. 【請求項3】 特許請求の範囲第1項記載のスルフォエ
    チルセルロース誘導体を濃化剤、分散剤または接合剤と
    して使用することを特徴とする方法。
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