JP3319131B2 - 電波測定用シャシーダイナモメータ - Google Patents
電波測定用シャシーダイナモメータInfo
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Description
るいは電波暗室内にシャシーダイナモメータを設け、シ
ャシーダイナモメータ及び外部からの電磁波の影響を受
けることなく、車両からの発生電波等を測定することが
できる電波測定用シャシーダイナモメータに関するもの
である。
より、各分野において電波暗室が注目されている。自動
車業界においては、自動車の運転状態における電磁環境
適合性(EMC)の測定場としてシャシーダイナモメー
タ付き電波暗室が用いられている。シャシーダイナモメ
ータは、車両の車輪が載置されたローラにダイナモメー
タ等を連結し、車両を駆動した際の動力をダイナモメー
タ等により吸収し、あるいは逆にダイナモメータにより
車両を駆動し、実走行状態を作り出して種々の試験を行
うものであるが、電磁測定において測定精度を向上させ
るためシャシーダイナモメータは計測器が持つ暗レベル
(100KHz〜1GHzにおいて30dBμV/m以
下)と同等以下の電磁波発生レベルが要求される。
メータとしては、サイリスタ式の直流ダイナモメータが
多く使用されており、これはエンジン出力の計測時のよ
うに動力吸収が可能であるとともに、エンジンのメカロ
ス測定時、電気慣性発生時、モード選択時などのように
車両駆動が可能であり、かつ測定精度が優れ、追従性が
良く、水,油を必要としないためである。
モメータを用いた場合には、サイリスタ制御盤から10
KHz〜30MHzの放射電磁波や伝導性電磁波が発生
し、伝導性電磁波はダイナモメータ及びファンモータ等
の補機へ伝導し、またダイナモメータからは整流子部な
どから30〜500MHzの電磁波が発生し、電波暗室
内の暗レベルが高くなり、車両からの放射電磁波の計測
に適さなかった。そこで、ダイナモメータとして、電磁
波発生が少ない水ダイナモメータ、渦流式ダイナモメー
タ,油圧式ダイナモメータが多く使用されていた。
ナモメータは水量を調整して負荷を吸収するものであ
り、動力吸収のみで駆動を行うことができなかった。
又、測定精度や追従性が悪く、冷却水も必要とした。
又、渦流式ダイナモメータも動力吸収のみであり、追従
性が悪く、冷却水を必要とした。さらに、油圧式ダイナ
モメータも追従性が悪く、油を必要とした。
めになされたものであり、シャシーダイナモメータから
の電磁波の影響を抑制することができるとともに、精度
良く吸収、駆動運転を行うことができる電波測定用シャ
シーダイナモメータを得ることを目的とする。
用シャシーダイナモメータは、ピットカバーのローラ用
開口に電波吸収体を設けるとともに、ピットカバーの点
検用開口と点検蓋との間に電波シールド材を設け、かつ
冷却ファンの吐出口には網状または格子状の良導電体を
設け、サイリスタ制御盤と直流ダイナモメータとの間に
は第1のフイルタを設けるとともに、サイリスタ制御盤
と冷却フイルタとの間には絶縁トランス2及び第2のフ
イルタを設け、ピットカバーと電波シールド層との間を
導線により接続したものである。
電波吸収体や電波シールド材が設けられ、ピット内の直
流ダイナモメータ等からの電磁波のピットカバー上への
漏れは抑制される。又、サイリスタ制御盤からの放射電
磁波は電波シールド層により遮断される。さらに、サイ
リスタ制御盤からの伝導性電磁波は絶縁トランスと各フ
イルタにより遮断される。
する。まず、放射電磁波の測定において、国際的基準で
あるCISPR−ANSI(10m法)クラスAの規定
では周波数30〜80MHzで39.5dBμV/m以
下、88〜216MHzでは44dBμV/m以下とな
っている。従来のサイリスタ式直流ダイナモメータをシ
ャシーダイナモメータのピット内に設けた場合には、同
一基準(3m法)で60dBμV/m(約82.5MH
z)であった。これは、ローラとピットカバーとの隙
間、ピットカバーと点検蓋との隙間、ピットカバーのタ
イヤ冷却風の吐出口等からの電波漏れがあり、ピット上
に設けられた電波暗室内の床上1m地点での電界強度が
60dBμV/mとなるからである。通常、上記基準値
より約10dBμV/m低いことが要求されるため、従
来より30dBμ/m減衰させる必要がある。
用シャシーダイナモメータの横断平面図及び縦断正面図
を示し、1は厚さ2.3mmの亜鉛メッキ鋼板からな
り、側面と天井面を覆う電波シールド層、2は厚さ6m
mの鉄板からなり、床面3及びピット4の内面を覆う電
波シールド層であり、電波シールド層1,2は一体的に
接合され、電波シールド室を構成する。電波シールド室
は内外の電波を遮断するが、室内での電磁波の反射は生
じる。5は床面3の下部にピット4と隣接して設けられ
た電気室である。6は電波シールド層1の内面に接着さ
れたフェライトタイルからなる電波吸収体であり、これ
により床面3上は半無響電波暗室となり、内部の電波の
反射が生じ難くなる。なお、電波吸収体6は角錐体状の
ものを並べたものでもよい。
ットカバーである。ピット4内にはローラ14が設けら
れ、ローラ14には直流ダイナモメータ8が連結されて
いる。9は直流ダイナモメータ8等を制御するサイリス
タ制御盤であり、電気室5内に設けられている。10は
ピット4内に設けられた冷却ファンであり、サイリスタ
制御盤9の出力側は第1のフイルタ11を介して直流ダ
イナモメータ8に連結されるとともに、絶縁トランス1
3及び第2のフイルタ12を介して冷却ファン10及び
車速ファン19に連結されている。フイルタ11,12
は伝導性電磁波をカットするために設けられている。1
5,16はピットカバー7の切欠部に設けられたピット
点検蓋及び車両下部点検蓋、17,18はピットカバー
7に設けられたローラ用開口及び冷却風の吐出口、19
はピットカバー7上に設けられ、車両へ車速に応じた風
を送る車速ファン、20はピットカバー7の全周にわた
って30cm間隔で設けられたアース線であり、アース
線20はピットカバー7と電波シールド層2を接続す
る。
面3とほぼ同一面となっており、ローラ14上に車両の
車輪を載置し、車両の駆動によりローラ14を介して直
流ダイナモメータ8を回転させ、動力の測定などを行
う。又、逆に、直流ダイナモメータ8によりローラ14
を介して車両を駆動する。冷却ファン10は吐出口18
を介して車輪を冷却する。
おける平面図、A−A線断面図、及びB−B線断面図を
示し、ローラ14とピットカバー7との間には軸方向及
び径方向において3mm程度の隙間イ,ロが生じ、ピッ
ト4内からの電波漏れが生じる。そこで、ピットカバー
7におけるローラ14の軸方向側部カバー7aの表面に
フェライトタイルからなる電波吸収体21を設ける。電
波吸収体21は30〜1000MHzにおいて電波を−
10dB程度減衰させる。同様に、ピットカバー7にお
けるローラ14の径方向対向部7bの内面側にもフエラ
イトタイルからなる電波吸収体22を設けた。これらに
よって、ピット4内から開口17を介して電波暗室へ漏
れ出る電波量は減少した。
裏面図及びピットカバー7のピット点検蓋部分の縦断面
図を示し、ピット点検蓋15の裏面の全周に良導電体
(例えば銅)の網からなる電波シールド材23を取り付
けるとともに、ピット点検蓋15をピットカバー7のピ
ット点検孔7cの周辺部7d上に蝶番24を介して開閉
自在に取り付ける。このため、ピット点検孔7cからの
電波漏れも低減される。なお、車両下部点検蓋16にお
いても同様の構成で電波漏れを防いでいる。
部分の縦断面図を示し、吐出口18の周辺部7cには格
子状又は網状の良導電体(例えば銅)からなるエキスパ
ンドメタル25を取り付けており、エキスパンドメタル
25により吐出口18からの電磁波漏れを防止するとと
もに、吐出口18からの冷却風の吐出を妨げない。
面側は全周を約30cm間隔で電波シールド層2とアー
ス線(銅線)20で接続しており、この両者を同電位と
することにより電磁波のピット4内からの漏れを抑える
とともに、電波暗室内での電波の反射を抑えている。
らの放射電磁波は電波シールド層2によりカットされ、
ピット4内及び電波暗室内には浸入しない。又、サイリ
スタ制御盤9で発生した伝導性電磁波はフイルタ11,
12によりカットされ、やはりピット4内及び電波暗室
には浸入しない。なお、フイルタ11,12は電波シー
ルド層2と同電位とするために図示のような位置に設け
てある。
盤9からの高調波が共振し、冷却ファン10及び車速フ
ァン19に用いられている誘導電動機に過大電流が流
れ、強烈な電磁音が発生することがあった。そこで、絶
縁トランス13を設け、サイリスタ制御盤9からの高調
波を絶縁トランス13により遮断するようにした。
ピット点検孔7c、ローラ用開口17や冷却風の吐出口
18等に電波吸収体21,22、電波シールド材23及
びエキスパンドメタル25が設けられており、ピット4
内からピットカバー7上への電磁波の漏れは抑制され
る。又、サイリスタ制御盤9からの放射電磁波は電波シ
ールド層2により遮断され、サイリスタ制御盤9からの
伝導性電磁波は絶縁トランス13及びフイルタ11,1
2により遮断される。又、これらの効果はピットカバー
7を電波シールド層2と同電位とすることにより一層促
進される。従って、電波暗室内の車両に対するシャシー
ダイナモメータからの電磁波の影響を抑制することがで
き、直流ダイナモメータ8を使用することができる。
室としたが、電波吸収体6を設けずに電波シールド室と
しても同様の効果を得ることができる。又、電波吸収体
21,22は、ピット4内から電波暗室内へ漏れ出る電
波を吸収するために設けたものであり、電波暗室内で発
生した電波を吸収する電波吸収体6とは働きが異なる。
内からの電波がピットカバー上へ漏れ出るのを防止する
とともに、サイリスタ制御盤からの電波も電波シールド
層内に入らないようにしており、車両に対する直流ダイ
ナモメータによる電磁波の影響を抑制することができ、
車両から発生される電磁波の測定などを正確に行うこと
ができる。又、直流ダイナモメータを使用することがで
きるので、吸収、駆動動作が可能で測定精度を向上する
ことができる。
ータの横断平面図である。
ータの縦断正面図である。
ータにおけるピットカバーのローラ開口部分の平面図で
ある。
トカバーのピット点検蓋部分の縦断面図である。
断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ピット内に設けたローラ上に車両の車輪
を載置するとともに、ピット内に車両冷却ファンとロー
ラに接続された直流ダイナモメータを設け、ピットをお
おうピットカバーにはローラ用開口、冷却ファンの吐出
口及び点検用開口を設けるとともに、点検用開口には点
検蓋を設け、ピット内面、床面及び車両の周囲を電波シ
ールド層によりおおうとともに、直流ダイナモメータ及
び冷却ファンを制御するサイリスタ制御盤を電波シール
ド層外に設けた電波測定用シャシーダイナモメータにお
いて、ローラ用開口に電波吸収体を設けるとともに、点
検用開口と点検蓋との間に電波シールド材を設け、かつ
冷却ファンの吐出口には網状または格子状の良導電体を
設け、サイリスタ制御盤と直流ダイナモメータとの間に
は第1のフイルタを設けるとともに、サイリスタ制御盤
と冷却ファンとの間には絶縁トランス及び第2のフイル
タを設け、ピットカバーと電波シールド層との間を導線
により接続したことを特徴とする電波測定用シャシーダ
イナモメータ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05644994A JP3319131B2 (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | 電波測定用シャシーダイナモメータ |
US08/391,651 US5533388A (en) | 1994-02-23 | 1995-02-21 | Apparatus for electromagnetically isolating an automobile |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05644994A JP3319131B2 (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | 電波測定用シャシーダイナモメータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07260853A JPH07260853A (ja) | 1995-10-13 |
JP3319131B2 true JP3319131B2 (ja) | 2002-08-26 |
Family
ID=13027414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05644994A Expired - Lifetime JP3319131B2 (ja) | 1994-02-23 | 1994-03-28 | 電波測定用シャシーダイナモメータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3319131B2 (ja) |
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EP2348223B1 (en) | 2008-11-14 | 2013-04-03 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation | Power transmission device |
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WO2015113649A1 (en) * | 2014-01-30 | 2015-08-06 | Kildal Antenn Ab | Methods and apparatuses for testing wireless communication to vehicles |
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-
1994
- 1994-03-28 JP JP05644994A patent/JP3319131B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH07260853A (ja) | 1995-10-13 |
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