JP3318679B2 - 偏向回路 - Google Patents

偏向回路

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JP3318679B2
JP3318679B2 JP9682493A JP9682493A JP3318679B2 JP 3318679 B2 JP3318679 B2 JP 3318679B2 JP 9682493 A JP9682493 A JP 9682493A JP 9682493 A JP9682493 A JP 9682493A JP 3318679 B2 JP3318679 B2 JP 3318679B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図4) 発明が解決しようとする課題(図5〜図17) 課題を解決するための手段(図1) 作用(図1) 実施例(図1〜図3) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は偏向回路に関し、特に双
方向偏向の水平偏向回路に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、この種の偏向回路においては、例
えば正弦波信号のように所定の時点を基準にしてこの時
点の前後で対称に信号レベルが変化する駆動信号を用い
て水平偏向コイルを駆動する偏向回路(以下双方向偏向
の偏向回路と呼ぶ)が提案されている(米国特許第 4,6
72,449号)。
【0004】この偏向回路によれば、画面の左から右に
向かう走査(以下往路の走査と呼ぶ)と、その逆に画面
の右から左に向かう走査(以下復路の走査と呼ぶ)と
で、共に表示画像を形成し得、偏向周波数を 1/2に低減
し得る。また鋸歯状波信号のような偏向電流の急激な変
化を防止し得ることから、不要輻射等を低減することが
でき、偏向回路素子の負担も軽減し得る。
【0005】特に偏向回路を共振回路で形成し、図4に
示すように正弦波電流で偏向コイルを駆動すれば(図4
(A)及び(B))、簡易な構成で偏向に要する電力を
低減し得る(特開平 3-72783号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのように純
粋な正弦波電流を供給して偏向コイルを駆動する場合、
図4において斜線で示した偏向電流IL のピーク近傍の
期間は、リニアリテイが劣化することにより、結局オー
バスキヤンするように偏向コイルを駆動せざるを得ず、
この斜線の期間、偏向電流IL を無駄に供給する問題が
ある。実際上、従来の34インチの陰極線管を用いた場
合、この期間は、全体の約38〔%〕の期間に相当し、振
幅に換算して約17〔%〕分の偏向電流IL を無駄に供給
することになる。
【0007】この問題を解決する1つの方法として、映
像信号の時間軸を操作することにより、無駄な偏向電流
L を供給することなく、リニアリテイを改善する方法
が考えられる。
【0008】ところがこの方法の場合、映像信号処理回
路の構成が煩雑になり、また画面全体の明るさを一様に
保つために時間軸の操作に応じてビーム電流を変化させ
る必要もあり、その分全体構成が煩雑になる。またビー
ム電流の変化に伴い、ビーム形状等も変化する問題もあ
る。
【0009】これに対して図5に示すように、無駄な部
分を削除するように、偏向電流IL(図5(A)及び
(B))を形成する方法も考えられる。この場合図6に
示す動作原理に従つて、偏向コイルを駆動すれば、この
ような偏向電流IL で偏向コイルLを駆動することがで
きる。
【0010】すなわち偏向回路1は、選択回路2を介し
てコンデンサC1を偏向コイルLに接続し、コンデンサ
C1及び偏向コイルLで共振回路を形成する。この状態
を放置すれば、偏向コイルLにおいては、正弦波状の偏
向電流が流れ、この共振回路に損失がないとすると、こ
の偏向電流が減衰することなく継続的に流れる。
【0011】このように変化する偏向電流IL に対し
て、偏向回路1は、偏向コイルLの端子電圧(すなわち
偏向電圧でなる)VL が時点t1で所定の電圧VM に立
ち下がると選択回路2の接点をコンデンサC2側に切り
換える。ここでコンデンサC1及びC2の容量が等し
く、かつコンデンサC2が電圧−VM に充電されている
とすると、偏向電圧VL は、時点t1で電圧VM から電
圧−VM に急激に立ち下がつた後、この電圧−VM から
正弦波状に変化する。
【0012】このように正弦波状に変化する偏向電圧V
L に対して、偏向回路1は、偏向電圧VL が続いて時点
t2で電圧−VM に立ち上がると、選択回路2の接点を
切り換える。これにより偏向回路1は、コンデンサC2
から切り離されて端子電圧が電圧VM に保持されたコン
デンサC1に接続され、偏向電圧VL は、電圧−VM
ら電圧VM に立ち上がつた後、正弦波状に変化する。
【0013】これにより2つのコンデンサC1及びC2
を所定のタイミングで交互に切り換えて偏向コイルLに
接続すると共に、この切り換えの電圧VM 、−VM を所
定の値に選定し、無駄な偏向電流を供給することなく、
リニアリテイを改善することができる。
【0014】実際上は、図7に等価回路で表したような
偏向回路4でこの種の偏向電流ILを形成することがで
きる。すなわち偏向回路4は、選択回路6を介してコン
デンサC及び偏向コイルLで共振回路を形成する。
【0015】この状態で偏向回路4は、偏向電圧VL
電圧−VM 以上に立ち上げる期間の間(すなわち図5の
時点t2から時点t1までの期間でなる)、この選択回
路6の接点を切り換えて電圧2VM の直流電源8をこの
共振回路に介挿する。これによりこの時点t2から時点
t1までの期間の間、偏向電圧VL の直流レベルを電圧
2VM だけシフトさせて、図5に示す偏向電圧VL で偏
向コイルLを駆動し得る。
【0016】具体的には、図8に示すように、コンデン
サC及び偏向コイルLの共振部10に対して、半導体ス
イツチで選択回路6(図7)を形成すると共に、エネル
ギ供給部12を接続して共振部10の損失を補う構成が
考えられる。すなわち偏向回路14は、直流電源VBと
並列に電界効果型トランジスタQ3、Q4の直列回路を
接続し、この電界効果型トランジスタQ3、Q4の接続
中点からコンデンサC3及びコイルL1を介して共振部
10に駆動用電源Vaを供給する。
【0017】ここで偏向回路14は、図9に示すよう
に、電界効果型トランジスタQ3、Q4を交互にオンオ
フ状態に切り換え、これにより生成しようとする偏向コ
イルLの偏向電圧VL 及び偏向電流IL (図9(A)及
び(B))に同期する周期で、電界効果型トランジスタ
Q3、Q4の中点電圧Vaを立ち上げ(図9(C))、
駆動用電源を供給する。
【0018】さらに偏向回路14は、直流電源8と並列
に電界効果型トランジスタQ1及びQ2の直列回路を接
続し、それぞれこの電界効果型トランジスタQ1及びQ
2と並列にダイオードD1及びD2を接続する。さらに
偏向回路14は、この電界効果型トランジスタQ1及び
Q2の接続中点にコンデンサCを接続し、電界効果型ト
ランジスタQ1、Q2及びダイオードD1、D2で、選
択回路6を形成する。
【0019】これにより偏向回路14は、アース側に接
続された電界効果型トランジスタQ2をオン状態に保持
することにより、偏向コイルL及びコンデンサCの直列
共振回路を形成し、共振電流が偏向コイルLに流れるの
に対し、直流電源8側に接続された電界効果型トランジ
スタQ2をオン状態に保持することにより、偏向コイル
L及びコンデンサCの直列共振回路に直流電源8を介挿
することができる。これにより偏向回路14は、選択回
路6の接続を時点t1及びt2で切り換えることによ
り、図5について上述した条件で偏向コイルLを駆動す
ることができる。
【0020】この選択回路6の切り換えについて、偏向
回路14においては、電界効果型トランジスタQ1及び
Q2をオフ状態に切り換えるタイミングを制御すること
により、選択回路6全体としての接続を切り換える。す
なわち偏向回路14は、時点t2で偏向電圧VL が電圧
−VM に立ち上がると、電界効果型トランジスタQ2を
オフ状態に切り換える(図9(G))。これにより偏向
回路14においては、電界効果型トランジスタQ1及び
Q2の接続中点の電圧Vb(図9(H))が偏向電流I
L で急激に立ち上がり、瞬間的にダイオードD1がオン
状態に切り換わり(図9(D))、スイツチ回路6の接
続をアース側から直流電源8側に切り換えることができ
る。
【0021】この状態で電界効果型トランジスタQ1を
オン状態に切り換えた後、時点t1で偏向電圧VL が電
圧VM まで立ち下がると、偏向回路14は、この電界効
果型トランジスタQ1をオフ状態に切り換える(図9
(E))。これにより偏向回路14においては、電界効
果型トランジスタQ1及びQ2の接続中点の電圧Vbが
偏向電流IL で急激に立ち下がり、瞬間的にダイオード
D2がオン状態に切り換わり(図9(F))、スイツチ
回路6の接続を直流電源8側からアース側に切り換える
ことができる。
【0022】ところでこの偏向回路14において直流電
源8は、ほとんど電力を供給していないことがわかる。
すなわち直流電源8においては、ダイオードD1がオン
状態に切り換わると、このダイオードD1を介して電流
が流入する。これとは逆に電界効果型トランジスタQ1
がオン状態に切り換わつて、中点電圧Vbが降下を開始
すると、直流電源8は、この電界効果型トランジスタQ
1を介して電流が流出する。
【0023】この電流値が充電時と放電時とで相違する
と、往路の走査と復路の走査で偏向電流IL の変化が異
なることになり、表示画像が見苦しくなる。
【0024】このため図10において付随する回路と併
せて示すように、この直流電源8をコンデンサCSで置
き換えても、図5について上述した偏向電流IL で偏向
コイルLを駆動し得ると考えられる。ここで偏向回路2
0は、電圧検出回路22で偏向電圧VL を検出し、この
検出結果に基づいてドライブ回路24で電界効果型トラ
ンジスタQ3、Q4を駆動する。
【0025】さらに偏向回路20は、電圧検出回路22
の検出結果をAFC回路26に出力し、水平同期信号S
YNCと電圧検出結果との比較結果に基づいて、ドライ
ブ回路28で電界効果型トランジスタQ1及びQ2を駆
動し、これにより偏向回路20全体の動作を水平同期信
号SYNCに同期させる。
【0026】さらに偏向回路20は、ピン歪み補正回路
29をコンデンサCSに接続し、垂直同期信号に同期し
てコンデンサCSの端子電圧をパラボラ状に変化させる
ことにより、ピン歪みを補正する。
【0027】かくして図10に示す構成によれば、無駄
な偏向電流を供給することなく、リニアリテイを改善す
ることができ、さらに直流電源8をコンデンサCSで置
き換えた分、全体構成を簡略化し得ると考えられる。
【0028】ところがこの構成の場合、往路及び復路と
で偏向電流IL が僅かに変化する問題があり、その分表
示画面の画質が劣化する欠点がある。すなわち図11に
示すように、偏向回路20は、電界効果型トランジスタ
Q1及びダイオードD1、電界効果型トランジスタQ2
及びダイオードD2をそれぞれスイツチ回路30及び3
2で置き換えて等価回路で表すことができる。
【0029】この等価回路でわかるように、偏向回路2
0は、スイツチ回路30がオン状態に切り換わつたと
き、コンデンサCSが共振回路の一部を形成するのに対
し、スイツチ回路32がオン状態に切り換わつたとき、
コンデンサCSが共振回路から切り離される。これによ
り偏向回路20においては、往路及び復路とで共振周波
数が変化し、往路及び復路で偏向電流が異なる変化を呈
するようになる。
【0030】この場合図12に示すように、往路及び復
路で表示位置が異なるように表示され、その分表示画像
が見苦しなる。この問題を解決する1つの方法としてコ
ンデンサCSの容量を大きくする方法が考えられるが、
このコンデンサCSの容量を大きくすると、ピン歪を補
正するのが困難になり、実用的ではない。
【0031】この場合例えば図13に示すように偏向回
路40を形成することが考えられる。図9との対応部分
に同一符号を付して示すように、偏向回路49は、コン
デンサCSに代えてコンデンサCS1を配置し、これに
加えてコンデンサCS2を配置する。
【0032】すなわち偏向回路40は、それぞれ第1及
び第2のスイツチ回路の一部を形成するダイードD1及
びD2に対して、ダイオードD1のカソード側にコンデ
ンサCS1を接続し、このコンデンサCS1を接地す
る。さらに偏向回路40は、コンデンサCS1と対称
に、ダイオードD2のアノード側にコンデンサSC2を
接続し、このコンデンサCS2を接地する。
【0033】これにより図14に等価回路で示すよう
に、偏向回路40は、スイツチ回路30(すなわち電界
効果型トランジスタQ1、ダイオードD1でなる)、共
振コンデンサC、偏向コイルL及びコンデンサSC1で
第1の共振回路を形成し、偏向回路40は、この第1の
共振回路の共振電流を偏向コイルLの往路の偏向電流I
L3として出力する。
【0034】これに対してスイツチ回路32(すなわち
電界効果型トランジスタQ2、ダイオードD2でなる)
は、共振コンデンサC、偏向コイルL及びコンデンサS
C2と共に第2の共振回路を形成し、偏向回路40は、
この第2の共振回路の共振電流を偏向コイルLの復路の
偏向電流IL4として出力する。
【0035】ここで偏向回路40は、コンデンサCS1
及びCS2の容量がほぼ等しく、かつピン歪補正回路で
容易にピン歪補正し得るような小さな容量に設定され
る。これにより偏向回路40は、往路及び復路で偏向電
流IL の周波数を等しく設定し得、往路及び復路におい
て同じ変化を呈するように偏向電流IL を生成すること
ができる。
【0036】従つて偏向回路40においては、この偏向
電流IL で偏向コイルLを駆動して表示画面の画質劣化
を有効に回避し得、かくして電界効果型トランジスタQ
1及びQ2を所定のタイミングでオフ状態に切り換え
て、画質の劣化を有効に回避し、かつ無駄な偏向電流を
供給することなく、リニアリテイを改善することができ
る。さらにコンデンサCS1及びCS2を小容量化し得
ることにより、ピン歪補正回路を接続して、簡易な構成
で表示画面の画面歪みを補正することができる。
【0037】ところが図13に示す偏向回路40は、電
界効果型トランジスタQ1〜Q4の動作を正しく制御す
ることが困難になる問題がある。すなわち偏向電圧VL
の振幅は、ピークツウピークで700 〔V〕程度でなるこ
とにより、実際に電界効果型トランジスタQ1〜Q2の
動作が切り換わるタイミングを検出する場合、図16に
示すように、抵抗RD1、RD2及びコンデンサCD
1、CD2を直並列に接続した分圧回路で偏向電圧VL
を分圧し、その結果得られる分圧電圧VDLを基準にする
方法が考えられる。
【0038】このように抵抗RD1、RD2及びコンデ
ンサCD1、CD2を直並列接続した分圧回路は、抵抗
RD1、RD2及びコンデンサCD1、CD2の関係を
次式、
【数1】 に示す関係に選定することにより、周波数特性を平坦に
保持し得、これにより歪みのない分圧電圧VDLを得るこ
とができる。すなわち分圧回路の周波数特性を平坦に保
持し、分圧電圧VDLが0〔V〕を横切るタイミイングを
検出することにより、電界効果型トランジスタQ1〜Q
2の動作が切り換わるタイミングを検出することができ
る。
【0039】これにより偏向回路40は、このタイミン
グ検出結果を電圧検出回路22で得、ドライブ回路24
でこのタイミング検出結果を基準にして電界効果型トラ
ンジスタQ3及びQ4の動作を切り換えて、駆動電源V
a を供給することができる。これに対して偏向回路40
は、このタイミング検出結果と水平同期信号SYNCと
の比較結果をAFC回路26で得、この比較結果に基づ
いてドライブ回路28で電界効果型トランジスタQ1及
びQ2を駆動することにより、全体としてフイードバツ
クループを形成して偏向回路40全体の動作を水平同期
信号SYNCに位相同期させることができる。
【0040】これに対して一般の陰極線管を用いた表示
装置において、陰極線管の管面を平坦化する場合、高品
位テレビ放送のように陰極線管の縦横比が9:16の場
合、さらには陰極線管の奥行きが短い場合、偏向角度を
大きくする必要があり、この場合偏向回路は、S字補正
量の大きな偏向電流で偏向コイルを駆動する必要があ
る。
【0041】この場合双方向の偏向回路40にあつて
は、図16に示すように、正弦波に近い(すなわち図4
において斜線で示した期間の短い)偏向電流IL (図1
6(B))を供給する必要があり、電圧が急激に変化す
る電圧VM 、−VM 間の電位差2VM を小さくして偏向
電圧VL (図16(A))を生成する必要がある。
【0042】ところが回路素子のばらつき等により、
(1)式の関係が成立しない場合もあり、この場合分圧
回路の周波数特性が劣化して図17に示すように、分圧
電圧VDLに波形歪みが発生する。このため偏向電圧VL
が急激に変化する電圧VM 、−VM 間の電位差2VM
小さくなると、分圧電圧VDLが0〔V〕を横切るタイミ
ングを正しく検出し得なくなる。
【0043】さらに電圧検出回路22の周波数特性が僅
かに変化した場合にも同様の事態が発生する。このよう
に分圧電圧VDLが0〔V〕を横切るタイミングを正しく
検出し得なくなると、偏向回路40は、正しく電界効果
型トランジスタQ1〜Q4を駆動することが困難にな
り、この種の偏向回路を適用した表示装置においては、
表示画面の縦線が波打つように表示されてこの波が大き
く又は小さく変化するようになり(すなわちそれぞれA
FC曲がり及びAFCジツタと呼ばれる症状でなる)、
また表示画像の大きさ自体が変動する場合もある。
【0044】さらにこの電圧VM 、−VM 間の偏向電圧
L の変化のタイミングを基準にすることにより、偏向
回路40の動作に同期してコンバーゼエンス補正等を実
行する場合も考えられるが、この場合単に分圧電圧VDL
をこの種の回路ブロツクに出力しただけでは、分圧電圧
DLの全振幅に対する電圧VM 、−VM 間の変化が小さ
くなると、この種の回路ブロツクで正しいタイミングを
検出し得なくなる。これに対して偏向電圧VL を直接出
力したのでは、この種の回路ブロツク側の耐圧を越える
場合もある。これに対してリミツタ回路等を介して電圧
M 、−VM 間の偏向電圧VL の変化だけを切り出して
出力する方法も考えられるが、このようにすると全体構
成が煩雑になる問題がある。
【0045】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、第1及び第2のループ回路で共有する共振回路を切
り換えて水平偏向コイルに偏向電流を供給する場合に、
当該第1及び第2のループ回路の共振回路の動作が切り
換わるタイミングを簡易かつ確実に検出することができ
る偏向回路を提案しようとするものである。
【0046】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め第1の発明においては、共振コンデンサCと水平偏向
コイルLとからなる共振回路と、第1のスイツチ30
と、当該第1のスイツチ30に正の電圧を供給する第1
の直流電源形成用コンデンサCS1とが順次接続され、
水平偏向コイルLに往路の偏向電流IL3を供給する第
1のループ回路と、共振回路と、第2のスイツチ32
と、当該第2のスイツチ32に負の電圧を供給する第2
の直流電源形成用コンデンサCS2とが順次接続され、
水平偏向コイルLに復路の偏向電流IL4を供給する第
2のループ回路と、第1及び第2のスイツチ30、32
を相補的にオンオフ駆動する駆動回路22、28と、第
1のスイツチ30と第2のスイツチ32との接続中点の
電圧から、第1のスイツチ30と第2のスイツチ32と
が切り換わるタイミングを検出する検出回路51と、検
出回路51から検出された第1のスイツチ30と第2の
スイツチ32とが切り換わるタイミングが水平同期信号
SYNCと位相同期するように、駆動回路22、28を
制御する制御回路とを設けるようにした。
【0047】さらに第2の発明においては、第1のスイ
ツチ30と第2のスイツチ32との接続中点に対して駆
動電圧を供給する駆動電源Vaを設けるようにした。
【0048】さらに第3の発明において、駆動電源Va
から供給される駆動電圧は、検出回路51からの出力に
基づき交互にオンオフ動作する第1及び第2のトランジ
スタQ3、Q4の接続中点からコイルLを介して供給さ
れるようにした。
【0049】さらに第4の発明において、第1及び第2
のスイツチ30、32は、それぞれトランジスタQ1、
Q2及びダイオードD1、D2の並列回路で形成される
ようにした。さらに第5の発明において、第1及び第2
の直流電源形成用コンデンサの容量をほぼ等しくするよ
うにした。
【0050】
【作用】共振回路を共有する第1及び第2のループ回路
でそれぞれ往路及び復路の偏向電流を水平偏向コイルL
に供給する際に、この第1及び第2のループ回路におけ
る第1及び第2のスイツチ回路30及び32と共振コン
デンサCとの接続中点の電圧を検出すれば、直接水平偏
向コイルLの端子電圧を検出する場合に比して、第1及
び第2のスイツチ回路30及び32の動作の切り換わり
に追従して急激に変化する信号レベルの変化を確実に検
出することができ、これにより第1及び第2のループ回
路の共振回路の動作が切り換わるタイミングを簡易かつ
確実に検出することができ、また検出端の電圧も全体と
して小さな電圧に保持することができる。従つて第1及
び第2のスイツチ回路30及び32と共振コンデンサC
との接続中点の電圧と、水平同期信号SYNCとの比較
結果に基づいて駆動信号を出力して、さらに第1及び第
2のスイツチ回路30及び32と共振コンデンサCとの
接続中点の電圧に基づいて第3及び第4のトランジスタ
Q3及びQ4を交互にオンオフ動作して駆動用電源Va
を生成して、確実に第1及び第2のスイツチ回路を制御
することができる。
【0051】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0052】図13との対応部分に同一符号を付して示
す図1において、50は全体として偏向回路を示し、こ
の実施例の場合、電圧検出回路51で電界効果型トラン
ジスタQ1及びQ2間の接続中点の電圧を検出して電界
効果型トランジスタQ1〜Q2の動作が切り換わるタイ
ミングを検出する。すなわちこの電界効果型トランジス
タQ1及びQ2間の接続中点の電圧を検出する場合、電
圧検出回路51は、それぞれ電界効果トランジスタQ1
及びQ2を介して電圧VM 及び−VM に充電保持される
コンデンサCS1及びCS2の端子電圧を直接検出する
ことになる。
【0053】これに対して偏向コイルLの端子電圧Vに
ついては、コンデンサCとコンデンサCS1及びCS2
とで分圧された電圧がこの接続中点の電圧に重畳される
ことになり、これにより電圧検出回路51は、単に偏向
電圧VL を基準にする場合に比して、全体の電圧変化に
対して電圧VM から電圧−VM 間の変化を拡大して電界
効果型トランジスタQ1〜Q2の動作が切り換わるタイ
ミングを検出することができる。すなわちこの接続中点
の電圧は、図2に示すように、電界効果型トランジスタ
Q1〜Q2がオフ状態に切り換わるタイミングで、ほぼ
電圧VM 及び−VM 間で矩形波状に変化する。
【0054】これにより図3に示すように、電圧検出回
路51等の周波数特性が変化してこのこの接続中点の電
圧から生成する検出信号が歪んだ場合でも、確実に電界
効果型トランジスタQ1〜Q2がオフ状態に切り換わる
タイミングを検出することができる。従つてこの検出信
号をAFC回路26に出力して、偏向回路50全体の動
作を水平同期信号SYNCに確実に位相同期し得、これ
により電界効果型トランジスタQ1及びQ2の動作を確
実に制御してAFC曲がり、AFCジツタ、表示画像の
変動等を未然に防止することができる。
【0055】さらにドライブ回路24でこのタイミング
検出結果を基準にして電界効果型トランジスタQ3及び
Q4の動作を切り換えて、確実に電界効果型トランジス
タQ3及びQ4の動作を制御することができる。さらに
コンバーゼンス補正回路等にこの検出信号を出力して、
簡易かつ確実に偏向回路50の動作のタイミングを検出
し得、これにより種々の信号処理回路の構成を簡略化し
得ると共に、偏向回路50の動作に同期させて確実に動
作させることができる。
【0056】以上の構成によれば、往路及び復路の偏向
電流を偏向コイルに供給する第1及び第2の共振回路を
交互に切り換えて偏向コイルに偏向電流を供給する際、
この切り換えに供する電界効果型トランジスタの接続中
点の電圧を基準にして第1及び第2の共振回路の動作の
切り換わりを検出することにより、簡易かつ確実に動作
の切り換わりを検出することができ、これによりこの検
出結果に基づいて確実に電界効果型トランジスタQ1〜
Q4の動作を制御することができる。
【0057】なお上述の実施例においては、スイツチ回
路30及び32を電界効果型トランジスタ及びダイオー
ドで形成する場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、種々の半導体スイツチ回路等を広く適用すること
ができる。
【0058】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、共振回路
を共有する第1及び第2のループ回路でそれぞれ往路及
び復路の偏向電流を水平偏向コイルに供給する際に、こ
の第1及び第2のループ回路における第1及び第2のス
イツチ回路と共振コンデンサとの接続中点の電圧を基準
にして動作のタイミングを検出することにより、第1及
び第2のループ回路の共振回路の動作が切り換わるタイ
ミングを簡易かつ確実に検出することができる偏向回路
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による偏向回路を示す接続図
である。
【図2】その動作の説明に供する信号波形図である。
【図3】波形歪みが発生した場合を示す信号波形図であ
る。
【図4】双方向偏向の説明に供する信号波形図である。
【図5】その偏向電流の改善の説明に供する信号波形図
である。
【図6】その動作原理の説明に供する接続図である。
【図7】その実際の構成の等価回路を示す接続図であ
る。
【図8】その具体的な構成を示す接続図である。
【図9】その動作の説明に供する信号波形図である。
【図10】付随する回路を含む具体的な偏向回路を示す
接続図である。
【図11】その等価回路を示す接続図である。
【図12】その画質の劣化の説明に供する略線図であ
る。
【図13】その改善策の説明に供する接続図である。
【図14】その等価回路を示す接続図である。
【図15】偏向コイルの端子電圧の検出の説明に供する
接続図である。
【図16】S字補正量の大きい場合の偏向電圧を示す信
号波形図である。
【図17】その波形歪みの場合を示す信号波形図であ
る。
【符号の説明】
1、14、20、40、50……偏向回路、2、6、3
0、32……スイツチ回路、C、C1〜C3、CS1、
CS2……コンデンサ、D1〜D4……ダイオード、L
……偏向コイル、Q1〜Q4……電界効果型トランジス
タ。
フロントページの続き (72)発明者 前川 治 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニ ー株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−336388(JP,A) 特開 昭61−263371(JP,A) 特開 平3−273284(JP,A) 特開 平3−72783(JP,A) 実開 平2−38870(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 3/16 H04N 3/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振コンデンサと水平偏向コイルとからな
    る共振回路と、第1のスイツチと、当該第1のスイツチ
    に正の電圧を供給する第1の直流電源形成用コンデンサ
    とが順次接続され、上記水平偏向コイルに往路の偏向電
    流を供給する第1のループ回路と、 上記共振回路と、第2のスイツチと、当該第2のスイツ
    チに負の電圧を供給する第2の直流電源形成用コンデン
    サとが順次接続され、上記水平偏向コイルに復路の偏向
    電流を供給する第2のループ回路と、 上記第1及び第2のスイツチを相補的にオンオフ駆動す
    る駆動回路と、 上記第1のスイツチと上記第2のスイツチとの接続中点
    の電圧から、上記第1のスイツチと上記第2のスイツチ
    とが切り換わるタイミングを検出する検出回路と、 上記検出回路から検出された上記第1のスイツチと上記
    第2のスイツチとが切り換わるタイミングが水平同期信
    号と位相同期するように、上記駆動回路を制御する制御
    回路と を具えることを特徴とする偏向回路。
  2. 【請求項2】 上記接続中点に対して駆動電圧を供給する
    駆動電源 を具えることを特徴とする請求項1に記載の偏向回路。
  3. 【請求項3】 上記駆動電圧は、上記検出回路からの出力
    に基づき交互にオンオフ動作する第1及び第2のトラン
    ジスタの接続中点からコイルを介して供給される ことを特徴とする請求項2に記載の偏向回路。
  4. 【請求項4】 上記第1及び第2のスイツチは、それぞれ
    トランジスタ及びダイオードの並列回路で形成される ことを特徴とする請求項1に記載の偏向回路。
  5. 【請求項5】 上記第1及び第2の直流電源形成用コンデ
    ンサの容量をほぼ等しくした ことを特徴とする請求項1に記載の偏向回路。
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