JP3317961B2 - 空気清浄機及び加湿機 - Google Patents
空気清浄機及び加湿機Info
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Description
加湿装置に関する。
た空気清浄機が種々知られている。これらの原理は、フ
ァンを用いて空気を強制的にフィルターに送り込んでフ
ィルターを通過させることにより空気中の塵埃等をフィ
ルターに捕捉させて空気を清浄化するものである。通常
多く用いられている空気清浄機は、ファンとフィルター
を完全に分離し、ファンによって風をフィルターに当て
るタイプのものである。また、特開平8-206436号公報に
は、円筒状のシロッコファンの側壁部分をフィルターで
構成し、羽根車を回転させて空気流を該円筒の内側から
外側に、フィルターを通して流通させることにより空気
清浄を行う空気清浄機も提案されている。
来知られている空気清浄機と比較して、性能が同一なら
ば従来のものよりも小型化することができる、空気清浄
機を提供することである。また、該空気清浄機と同様な
原理に基づく、小型化が可能な加湿機を提供することで
ある。
の結果、フィルターを波状に曲折させると共に該フィル
ター自体を回転させることにより、フィルターに羽根車
の翼とフィルターの機能の両方を持たせることができ、
このようにすることにより同一性能ならば従来の空気清
浄機よりも小型化することができることを見出し、この
原理に基づく空気清浄機及び加湿機を先に特許出願した
(特願平11-306887号)。しかし、この空気清浄機を使
用していると、やがてはフィルターが目詰まりして空気
清浄効率が低下してくる。そこで、今回、この空気清浄
機のフィルターをスチームにより逆洗する手段をさらに
付加することにより、フィルターの目詰まりの問題を解
決できることに想到した。さらに、空気清浄動作中より
もフィルターを低速で回転させながら逆洗を行うことが
好ましいことを見出し、フィルターの回転速度を低速に
落とすための手段を設けることに想到した。さらに、ス
チームの凝縮により生成する水を収容するタンクと、生
成した水を該タンクに導く通路とを設けることにより、
逆洗により水で空気清浄機周辺が濡らされることがない
ようにすることに想到して本発明を完成した。
縁部分上に、該周縁に沿って設けられた、該円板の内側
領域を囲包するフィルターであって、該円板の半径方向
に凹凸が形成されるように波状に曲折されたものと、前
記円板を回転させるための手段と、前記フィルターの外
側から、前記フィルターに対してスチームを吹付ける手
段と、スチームの凝縮により生成する水を収容するタン
クと、生成した水を該タンクに導く通路と、逆洗時にフ
ィルターの回転速度を低速に落とすための手段とを具備
する空気清浄機を提供する。また、本発明は、上記本発
明の空気清浄機における前記フィルターに水分を保持さ
せて成る空気加湿機を提供する。
を、図1及び図2に基づき説明する。図1は、本発明の
空気清浄機又は加湿機の好ましい一例の分解斜視図(た
だし、後述のフィルターに対してスチームを吹付ける手
段(以下、「スチーム吹付け手段」ということがある)
を取り除いて示す)であり、図2は、図1に示す各部材
を組み立てた状態を示す図である。
0及び円板10の周縁部分上に、該周縁に沿って設けら
れたフィルター12を具備する。フィルター12は、図
示のように、円板10の内側領域を囲包しており、円板
10の半径方向に凹凸が形成されるように波状に曲折さ
れて形成されている。なお、凹凸の形状は、図1及び図
2では、回転軸14を中心とした半径方向に放射状にな
っているが、外周側の先端(折れ曲がり部)が内周側の
隣り合う2つの先端の(放射線上の)中央にある必要は
なく、時計方向あるいは反時計方向にずれていても良
い。すなわち、凹凸の形状は、図1及び図2では、回転
軸14を中心とした半径方向に放射状になっているが、
回転軸14を中心に外周側へ向かう放物線のような形状
ないしは風車のような形状であっても良い。フィルター
12は、円板10上に固定されており、円板10を回転
させると、円板10と共にフィルター12も回転する。
円板10の中心には回転軸14が固着されており、該回
転軸14はモーター16に連結されている。
れていることが好ましく、該ケーシングとしては、図1
に示すような円筒状のものや、空気吹出し口を1個所に
まとめたかたつむり形状のもの(図3及び図4参照)を
好ましく採用することができる。図1に示すケーシング
は、円板状の下部ケーシング18と、有蓋筒体状の上部
ケーシング20とから成る。上部ケーシング20の上面
には、フィルター12で囲包される領域内に空気を吸入
するための空気吸入口22が設けられ、また、上部ケー
シング20の側面には、フィルター12を通って排出さ
れてきた空気を前記ケーシングの外部に排出するための
空気吹出し口24が設けられている。なお、空気吸入口
22及び空気吹き出し口24の形状や個数は図示のもの
に限定されるものではない。また、上部ケーシング20
は、図1に示す例ではモーター16自身に固定されてい
るので回転せず、また、下部ケーシング18は、上部ケ
ーシング20に固定されているのでこれも回転しない。
空気清浄機に用いられているあらゆるフィルターを用い
ることができる。すなわち、目の比較的詰んだ多孔質体
を用いて、その孔の直径よりも大きな塵埃等を除去する
タイプのものであっても良いし、比較的大きな目を有
し、かつ吸着力を有する多孔質体を用いて孔の直径より
も小さな塵埃等も吸着力によりフィルターに吸着するタ
イプのものであっても良い。また、フィルターに活性炭
素等を保持させて吸着力を持たせたものであっても良
い。また、フィルターの材質も何ら限定されるものでは
なく、紙、布、不織布、綿、金属メッシュ、スポンジ、
セラミックス等、任意の多孔質体を用いることができ
る。
して維持して用いる場合を説明したが、上記した空気清
浄機は、円板を鉛直方向に維持して縦置きにして用いる
こともできる。もちろん、その他の角度に維持すること
も可能である。以下にさらに説明する好ましい態様につ
いても同様である。円板を鉛直方向に維持して縦置きに
して用いる場合には、「上部」ケーシングや「下部」ケ
ーシングという呼び方は当てはまらないが、本明細書に
おいて、円板を水平方向に維持し、かつ装置の下側に来
るように維持した場合の位置関係に基づいて「上部」、
「下部」、「上」、「下」、「上面」、「下面」等の言
葉を用いることがある。
させた装置の基本原理について図3ないし図5に基づい
て説明する(ただし、スチーム吹付け手段については別
途後述する)。なお、図3及び図4には、円板10を鉛
直方向に維持した状態が記載されているが、上記の通
り、このような場合でも、円板側を覆うケーシングを下
部ケーシング、円板から遠い側を覆うケーシングを上部
ケーシングと便宜的に呼ぶ。
は、下部ケーシング18に取り付けられており、下部ケ
ーシング18には、カタツムリ状の隔壁26が形成され
ている。隔壁26の一部は開口して空気吹出し口24と
なっている。すなわち、この具体例は、空気吹出し口2
4を1箇所にまとめた例である。円板10及びフィルタ
ー12は、隔壁26の内側に収容される。また、この具
体例では、上記具体例と異なり、モーター16は、下部
ケーシング18上に設けられ、円板10の中心部が凸状
に隆起して、この隆起により円板10の下側に形成され
る空洞内にモーター16が収容される(図5参照)。
は、一点鎖線で示される位置が1本の直線上に来るよう
に配置される。図4が組み立てられた状態を示す(ただ
し、明瞭性のために上部ケーシング20を取り外した状
態を示す)。図3に記載されている上部ケーシング20
に描かれている開口部は、22が空気吸入口であり、そ
の他の開口は上部ケーシング20の形状を理解しやすい
ように示すための切り欠き部であり、実際には存在しな
い。
2の円板10とは反対側の端部に、端部の全周を被覆す
る環状のシール板28が設けられている。シール板28
は、フィルター12と共に回転する。このために、シー
ル板28は、フィルター12の端部に接着剤等により固
着しても良いし、シール板28とフィルター12又は円
板10とを図示しない例えばフックのような機械的な手
段により連結しても良い。なお、図4では、内部の構造
をよく示すために、シール板28は切り欠いた状態で示
されている。
機の模式断面図である。なお、図5は、円板10を水平
方向に維持した状態(横置き状態)を示す。図5に示さ
れるように、シール板28の幅Wは、フィルター12の
波状構造全体の幅と同程度にすることが好ましいが、必
ずしもこれに限定されない。シール板28を設けること
により、フィルター12の上端部と、上部ケーシング2
0との間の間隙30の一部が埋められ、間隙30が小さ
くなり、その分間隙30を通る空気の流通が抑制され
る。のみならず、シール板28を設けることにより、間
隙30が図5の水平方向に伸びたものとなる。すなわ
ち、フィルター12上端の1つの点に着目すると、間隙
30の水平方向(図5の状態における水平方向)の距離
は、フィルター12の厚み分しかない。フィルター12
の厚さは薄いので、狭い間隙部分の距離は僅かしかな
く、従って、通気抵抗が小さく、空気の流通は多い。こ
れに対し、シール板28を設けることにより、間隙30
の水平方向の距離は、図5に示される、シール板28の
幅Wになるので、空気がこの間隙を通過するためには、
距離Wに亘って狭い間隙部分を通過しなければならず、
通気抵抗が大きくなり、シール板28を設けない場合に
比べて、空気の流通が大きく抑制される。
間に亘って使用していると、フィルターが目詰まりして
空気清浄効率が低下してくる。そこで、本発明の空気清
浄機では、図1及び図2、又は図3ないし図5に基づい
て上記した構成に、さらにフィルター12に対して、フ
ィルター12の外側からスチームを吹付ける手段を具備
する。スチームをフィルター12に吹付けてフィルター
12を逆洗することによってフィルター12を再生し、
空気清浄効率を元通りに復活させることができる。ま
た、スチームの量と円板の回転速度を調整してやればフ
ィルターの殺菌もできるので装置を清潔に保てる。更に
フィルター12が活性炭素を含む場合は活性炭素も再生
され脱臭力が回復する。逆洗はスチームをフィルターに
外側から吹付けることにより行うことが好ましい。ま
た、スチームの凝縮により生成する水を収容するタンク
と、生成した水を該タンクに導く通路とをさらに含むも
のが好ましい。さらに、逆洗は、空気清浄動作中よりも
フィルターの回転を遅くして行う方が好ましいので、フ
ィルターの回転速度を例えば0.1〜30 rpm程度の低速に
落とすための手段を具備する。
明の空気清浄機の具体例を図6に示す。図6に示す具体
例は、図3ないし図5に示す基本構造を有しており、少
なくとも逆洗時には、円板10を鉛直方向に向けて操作
する。図6に示す具体例では、フィルター12の外側か
ら、スチームを吹付ける手段として、スチーマー66
と、スチーム管68とを具備する。さらに、スチームの
凝縮により生成する水を収容するタンク70と、生成し
た水をタンク70に導く通路72とを具備する。なお、
図6に示す具体例では、シール板28上に、フィルター
12と反対側に隆起する第1の環状の凸条32が設けら
れ、シール板28と向き合う上部ケーシング20の領域
には、シール板28の方向に隆起する第2の環状の凸条
34が設けられている。さらに、シール板28と向き合
う上部ケーシング20の領域には、シール板28の方向
に隆起する第3の環状の凸条36が設けられており、前
記第1の凸条32が、隣接する前記第2の凸条34及び
第3の凸条36の間に形成される空間に挿入されてい
る。このような凸条を設けることにより、フィルター1
2と上部ケーシング20との間の間隙を流通する空気の
量をさらに減少させることができる。
とにより、円板10及びフィルター12を回転させる。
回転速度は、特に限定されず、フィルターの形状や装置
の寸法により適宜選択されるが、通常、200〜300
0rpm、好ましくは400〜1000rpm程度である。そ
うすると、フィルター12は、図示のように波状に曲折
しているので、フィルター12が羽根車の翼として機能
して風が起こり、フィルター12に囲包された、円板1
0の内側領域上に存在する空気はフィルター12を通過
して、上部ケーシング20の側面に設けられた空気吹き
出し口24から吹き出され、これと同時に、上部ケーシ
ング20の上面に設けられた空気吸入口22から空気が
吸入される(図2の矢印A(吸入空気)、矢印B(吹出
し空気)参照)。なお、フィルター12は、空気を通す
ものであるが、フィルター12の回転速度が大きいた
め、フィルター12の空気抵抗によりフィルター12が
羽根車の翼の役割を果たすことができる。このように、
フィルター12により囲包される円板10の内側領域上
に位置する空気が、フィルター12を通過した後外部に
排出されるので、外部に排出される空気はフィルター1
2を通過することにより清浄されたものとなる。さら
に、フィルター12が目詰まりしてきた際に、スチーマ
ー66からスチーム管68を介してフィルター12の外
側からスチームを吹付け逆洗する。この場合、図6に示
す具体例では、少なくとも逆洗時には、円板10を鉛直
方向に向けて操作する。スチームの凝集により生成した
水は、通路72を通ってタンク70に回収される。
ることができる他、例えば電気掃除機等の排気口の前に
電気掃除機等の部品として組み込むこともできる。
が、上記フィルター12に水分を保持させることによ
り、上記の空気清浄機を加湿機とすることができる。こ
れは、例えば、フィルター12に、図示しない吸水管か
らシャワー状に水を連続的に吹付けること等により容易
に達成することができる。このようなフィルター12を
用いると、フィルター12を通過する際に空気が水分を
吸収するので、空気清浄と加湿の両方を同時に行うこと
ができる。
空気清浄機のような、ファンとフィルターを完全に分離
したタイプや、特開平8-206436号公報記載の羽根車の周
囲をフィルターとした空気清浄機に比べて、製品体積あ
たりのフィルター面積の広い(小型で集塵効率の良い)
空気清浄機が実現でき、さらに、フィルターの目詰まり
により空気清浄効率が低下してきた場合にはスチームに
よってフィルターの逆洗を行うことができるので、空気
清浄効率を容易に元通りに復元することができる。ま
た、本発明の加湿機では、上記の優れた空気清浄効果を
伴って空気を加湿することができ、フィルターの目詰ま
りの問題も上記と同様に解決できる。
分解斜視図(ただし、スチーム吹付け手段を取り除いて
示す)である。
図である。
ール板を設けて該間隙を空気が流通することを抑制した
本発明の空気清浄機の具体例を示す部分切り欠き分解図
(ただし、スチーム吹付け手段を取り除いて示す)であ
る。
図である(ただし、上部ケーシングは取り除いて示
す)。
ある。
模式断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 円板と、該円板の周縁部分上に、該周縁
に沿って設けられた、該円板の内側領域を囲包するフィ
ルターであって、該円板の半径方向に凹凸が形成される
ように波状に曲折されたものと、前記円板を回転させる
ための手段と、前記フィルターの外側から、前記フィル
ターに対してスチームを吹付ける手段と、スチームの凝
縮により生成する水を収容するタンクと、生成した水を
該タンクに導く通路と、逆洗時にフィルターの回転速度
を低速に落とすための手段とを具備する空気清浄機。 - 【請求項2】 前記円板及び前記フィルターを収納する
ケーシングであって、前記フィルターにより囲包される
空間内に清浄すべき空気を吸入する空気吸入口と、前記
フィルターの外側を囲包する、前記ケーシングの部分に
設けられ、前記フィルターを通って排出されてきた空気
を前記ケーシングの外部に排出するための空気吹出し口
とを有するケーシングをさらに具備する、請求項1記載
の空気清浄機。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の空気清浄機におけ
る前記フィルターに水分を保持させて成る空気加湿機。
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