JP3317959B2 - リソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法 - Google Patents
リソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法Info
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- JP3317959B2 JP3317959B2 JP2000343362A JP2000343362A JP3317959B2 JP 3317959 B2 JP3317959 B2 JP 3317959B2 JP 2000343362 A JP2000343362 A JP 2000343362A JP 2000343362 A JP2000343362 A JP 2000343362A JP 3317959 B2 JP3317959 B2 JP 3317959B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線あるいは電子
線等のリソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法に関
する。
線等のリソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体デバイスの精度化、高集積
化等に伴い、これに形成されるパターンに対し更なる微
細化が要請されており、この要請を可能にし得る技術と
してX線や電子線を用いたリソグラフィが注目されてい
る。この微細なパターンを形成するため、一般に露光装
置が使用されることが多い。この露光装置に装着される
マスクメンブレンの材質としてダイヤモンド、窒化ホウ
素、窒化ケイ素、炭化ケイ素等が提案されているが、こ
れらの材質の中で、ダイヤモンド膜はヤング率、耐エッ
チング性、耐高エネルギー線照射性等において優れてお
り、X線あるいは電子線リソグラフィ用マスクメンブレ
ンとして最適な材質と考えられている。
化等に伴い、これに形成されるパターンに対し更なる微
細化が要請されており、この要請を可能にし得る技術と
してX線や電子線を用いたリソグラフィが注目されてい
る。この微細なパターンを形成するため、一般に露光装
置が使用されることが多い。この露光装置に装着される
マスクメンブレンの材質としてダイヤモンド、窒化ホウ
素、窒化ケイ素、炭化ケイ素等が提案されているが、こ
れらの材質の中で、ダイヤモンド膜はヤング率、耐エッ
チング性、耐高エネルギー線照射性等において優れてお
り、X線あるいは電子線リソグラフィ用マスクメンブレ
ンとして最適な材質と考えられている。
【0003】また、膜の製造方法として、DCアーク放
電、DCグロー放電、燃焼炎、高周波、マイクロ波、熱
フィラメント等を用いた方法が知られているが、これら
製法の内マイクロ波CVD法は再現性が良く、しかも高
純度で成膜できるため一般にこの方法で実施されること
が多い。
電、DCグロー放電、燃焼炎、高周波、マイクロ波、熱
フィラメント等を用いた方法が知られているが、これら
製法の内マイクロ波CVD法は再現性が良く、しかも高
純度で成膜できるため一般にこの方法で実施されること
が多い。
【0004】しかし、この製法に従ってダイヤモンド膜
の製造を実施しても、ダイヤモンド核が発生し難いた
め、膜成長が困難となる場合がある。このような問題を
解決すべく、ダイヤモンド核の発生を促すため成膜前に
シリコン基板表面を研磨したり、超音波スクラッチを行
ったりする方法が知られているが、平坦且つ均一に再現
性良く表面加工を行うことができないという問題があ
る。さらに、マイクロ波放電によって基板にバイアス電
圧を印加して、ダイヤモンド核の発生を促して膜を成長
させることが提案されている(S.Yugo,App
l.Phys.Letter,58(1991)103
6)が、核発生密度が十分得られないことがあり所望の
膜厚が得られなかったり、膜の均一性に欠ける場合があ
る。
の製造を実施しても、ダイヤモンド核が発生し難いた
め、膜成長が困難となる場合がある。このような問題を
解決すべく、ダイヤモンド核の発生を促すため成膜前に
シリコン基板表面を研磨したり、超音波スクラッチを行
ったりする方法が知られているが、平坦且つ均一に再現
性良く表面加工を行うことができないという問題があ
る。さらに、マイクロ波放電によって基板にバイアス電
圧を印加して、ダイヤモンド核の発生を促して膜を成長
させることが提案されている(S.Yugo,App
l.Phys.Letter,58(1991)103
6)が、核発生密度が十分得られないことがあり所望の
膜厚が得られなかったり、膜の均一性に欠ける場合があ
る。
【0005】また、膜特性として、平滑性、機械的強
度、可視光透過性、耐薬品性、耐電子線、耐放射線等に
優れることが求められているが、前記マイクロ波CVD
法によってシリコン基板上にダイヤモンド膜を成膜させ
た後、シリコン基板を研磨あるいはウエットエッチング
等をすることによって除去して膜を製造すると、膜の平
滑性や膜応力等を損なうことが多く、前記特性を全て満
足させるには至っていない。
度、可視光透過性、耐薬品性、耐電子線、耐放射線等に
優れることが求められているが、前記マイクロ波CVD
法によってシリコン基板上にダイヤモンド膜を成膜させ
た後、シリコン基板を研磨あるいはウエットエッチング
等をすることによって除去して膜を製造すると、膜の平
滑性や膜応力等を損なうことが多く、前記特性を全て満
足させるには至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点に鑑みなされたもので、成膜後平滑性や膜応力等
を損なうことなく容易に膜の製造を行うことができるリ
ソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法を提供するこ
とを主目的とするものである。
問題点に鑑みなされたもので、成膜後平滑性や膜応力等
を損なうことなく容易に膜の製造を行うことができるリ
ソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法を提供するこ
とを主目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、本発明の請求項1に記載
した発明は、シリコン基板上の表面全体に下地膜を形成
させ、該下地膜表面に、ガスにより流動化されたダイヤ
モンド粒子を接触させ、次に該下地膜の一方の表面上に
ダイヤモンド膜を成長させた後、裏面の下地膜の一部を
エッチングして除去し、シリコン基板をエッチングして
除去し、引き続き下地膜をエッチングして除去すること
によってリソグラフィ用マスクメンブレンを製造する方
法である。
決するためになされたもので、本発明の請求項1に記載
した発明は、シリコン基板上の表面全体に下地膜を形成
させ、該下地膜表面に、ガスにより流動化されたダイヤ
モンド粒子を接触させ、次に該下地膜の一方の表面上に
ダイヤモンド膜を成長させた後、裏面の下地膜の一部を
エッチングして除去し、シリコン基板をエッチングして
除去し、引き続き下地膜をエッチングして除去すること
によってリソグラフィ用マスクメンブレンを製造する方
法である。
【0008】このように、シリコン基板上に下地膜を形
成させ、該下地膜表面に、ガスにより流動化されたダイ
ヤモンド粒子を接触させ、次に該下地膜上にダイヤモン
ド膜を成長させた後、シリコン基板をエッチングして除
去し、引き続き下地膜をエッチングして除去することに
よってリソグラフィ用マスクメンブレンを製造すれば、
平滑性や膜応力等を損なうことなく膜の製造を行うこと
ができるため、X線あるいは電子線等のリソグラフィ用
マスクメンブレンとして最適なダイヤモンド膜を製造す
ることができる。
成させ、該下地膜表面に、ガスにより流動化されたダイ
ヤモンド粒子を接触させ、次に該下地膜上にダイヤモン
ド膜を成長させた後、シリコン基板をエッチングして除
去し、引き続き下地膜をエッチングして除去することに
よってリソグラフィ用マスクメンブレンを製造すれば、
平滑性や膜応力等を損なうことなく膜の製造を行うこと
ができるため、X線あるいは電子線等のリソグラフィ用
マスクメンブレンとして最適なダイヤモンド膜を製造す
ることができる。
【0009】請求項2に記載したように、下地膜として
は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化タング
ステン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、アルミナ、酸
化チタニウム、酸化ジルコニウム、タンタル(Ta)、
ルテニウム(Ru)、クロム(Cr)、タングステン
(W)から選択される1種あるいは2種以上の物が挙げ
られるが、中でも酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素
がダイヤモンド成膜性、機械強度、可視光透過性に優れ
るため好ましい。又、これら下地膜の形成は、スパッタ
リング法や減圧CVD法等の公知の方法によりシリコン
基板表面に行うことが好ましい。
は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化タング
ステン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、アルミナ、酸
化チタニウム、酸化ジルコニウム、タンタル(Ta)、
ルテニウム(Ru)、クロム(Cr)、タングステン
(W)から選択される1種あるいは2種以上の物が挙げ
られるが、中でも酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素
がダイヤモンド成膜性、機械強度、可視光透過性に優れ
るため好ましい。又、これら下地膜の形成は、スパッタ
リング法や減圧CVD法等の公知の方法によりシリコン
基板表面に行うことが好ましい。
【0010】また、本発明は、下地基板表面に、ガスに
より流動化されたダイヤモンド粒子を接触させ、次にダ
イヤモンド膜を成長させた後、該基板をエッチングして
除去することによってリソグラフィ用マスクメンブレン
を製造する方法である。
より流動化されたダイヤモンド粒子を接触させ、次にダ
イヤモンド膜を成長させた後、該基板をエッチングして
除去することによってリソグラフィ用マスクメンブレン
を製造する方法である。
【0011】このように、下地基板表面に、ガスにより
流動化されたダイヤモンド粒子を接触させ、次にダイヤ
モンド膜を成長させた後、該基板をエッチングして除去
することによっても、前記同様に平滑性や膜応力等を損
なうことなく膜の製造を行うことができるため、X線あ
るいは電子線等のリソグラフィ用マスクメンブレンとし
て最適なダイヤモンド膜を製造することができる。
流動化されたダイヤモンド粒子を接触させ、次にダイヤ
モンド膜を成長させた後、該基板をエッチングして除去
することによっても、前記同様に平滑性や膜応力等を損
なうことなく膜の製造を行うことができるため、X線あ
るいは電子線等のリソグラフィ用マスクメンブレンとし
て最適なダイヤモンド膜を製造することができる。
【0012】さらに、前記下地基板として、酸化ケイ
素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化タングステン、窒化
ホウ素、窒化アルミニウム、アルミナ、酸化チタニウ
ム、酸化ジルコニウム、Ta、Ru、Cr、Wから選択
される1種又は2種以上の物が挙げられるが、中でも酸
化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素が好ましい。
素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化タングステン、窒化
ホウ素、窒化アルミニウム、アルミナ、酸化チタニウ
ム、酸化ジルコニウム、Ta、Ru、Cr、Wから選択
される1種又は2種以上の物が挙げられるが、中でも酸
化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素が好ましい。
【0013】この場合、請求項3に記載したように、前
記シリコン基板のエッチングをアルカリ性水溶液で、前
記下地膜若しくは下地基板のエッチングを酸性水溶液で
行ってリソグラフィ用マスクメンブレンを製造すること
が好ましい。
記シリコン基板のエッチングをアルカリ性水溶液で、前
記下地膜若しくは下地基板のエッチングを酸性水溶液で
行ってリソグラフィ用マスクメンブレンを製造すること
が好ましい。
【0014】このように、前記シリコン基板のエッチン
グをアルカリ性水溶液で、前記下地膜若しくは下地基板
のエッチングを酸性水溶液で行えば、アルカリ水溶液で
膜が侵食されることがないため、確実に平滑性や膜応力
等を損なうことなく、しかも容易に膜の製造を行うこと
ができる。
グをアルカリ性水溶液で、前記下地膜若しくは下地基板
のエッチングを酸性水溶液で行えば、アルカリ水溶液で
膜が侵食されることがないため、確実に平滑性や膜応力
等を損なうことなく、しかも容易に膜の製造を行うこと
ができる。
【0015】このように、前記下地膜及び下地基板とし
て、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化タング
ステン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、アルミナ、酸
化チタニウム、酸化ジルコニウム等の絶縁膜あるいは絶
縁基板、Ta、Ru、Cr、W等の導電性膜あるいは導
電性基板から選択される1種又は2種以上の物を用いれ
ば、ダイヤモンド膜の表面を損傷することなく下地膜や
下地基板を容易にエッチング除去できるため、得られた
ダイヤモンド膜の平滑性や膜応力等を損なうことがな
い。
て、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化タング
ステン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、アルミナ、酸
化チタニウム、酸化ジルコニウム等の絶縁膜あるいは絶
縁基板、Ta、Ru、Cr、W等の導電性膜あるいは導
電性基板から選択される1種又は2種以上の物を用いれ
ば、ダイヤモンド膜の表面を損傷することなく下地膜や
下地基板を容易にエッチング除去できるため、得られた
ダイヤモンド膜の平滑性や膜応力等を損なうことがな
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0017】本発明は、シリコン基板上に下地膜を形成
させ、該下地膜上に成膜時のダイヤモンド核の発生を促
す処理を施した後、ダイヤモンド膜を成膜させる。その
後、シリコン基板をエッチングして除去し、引き続き下
地膜をエッチングして除去することによってリソグラフ
ィ用マスクメンブレンを製造する方法である。
させ、該下地膜上に成膜時のダイヤモンド核の発生を促
す処理を施した後、ダイヤモンド膜を成膜させる。その
後、シリコン基板をエッチングして除去し、引き続き下
地膜をエッチングして除去することによってリソグラフ
ィ用マスクメンブレンを製造する方法である。
【0018】また、本発明によると、基板上にダイヤモ
ンド膜を成膜後、該基板をエッチング除去してリソグラ
フィ用マスクメンブレンを製造する場合に、エッチング
工程においてダイヤモンド膜と基板とのエッチングレー
トの差を利用することによって、ダイヤモンド膜の平滑
性や膜応力等を損なうことなく容易にリソグラフィ用マ
スクメンブレンを製造することができる。
ンド膜を成膜後、該基板をエッチング除去してリソグラ
フィ用マスクメンブレンを製造する場合に、エッチング
工程においてダイヤモンド膜と基板とのエッチングレー
トの差を利用することによって、ダイヤモンド膜の平滑
性や膜応力等を損なうことなく容易にリソグラフィ用マ
スクメンブレンを製造することができる。
【0019】そこで、以下ダイヤモンド膜が成膜された
基板をエッチング除去してリソグラフィ用マスクメンブ
レンを製造する方法について図1に基づき説明する。ま
ず、下地膜12を形成したシリコン基板11上にダイヤ
モンド膜13を成膜させた後、該基板をエッチング除去
する場合について具体的に説明する。ダイヤモンド膜1
3が成膜された基板(図1(c))の裏面の下地膜12
の一部をフッ酸水溶液等の酸性水溶液を用いてエッチン
グ除去する(図1(d))。次に、95℃の水酸化カリ
ウム水溶液等のアルカリ性水溶液を用いてシリコン基板
11を下地膜12に達するまでエッチング除去する(図
1(e))。
基板をエッチング除去してリソグラフィ用マスクメンブ
レンを製造する方法について図1に基づき説明する。ま
ず、下地膜12を形成したシリコン基板11上にダイヤ
モンド膜13を成膜させた後、該基板をエッチング除去
する場合について具体的に説明する。ダイヤモンド膜1
3が成膜された基板(図1(c))の裏面の下地膜12
の一部をフッ酸水溶液等の酸性水溶液を用いてエッチン
グ除去する(図1(d))。次に、95℃の水酸化カリ
ウム水溶液等のアルカリ性水溶液を用いてシリコン基板
11を下地膜12に達するまでエッチング除去する(図
1(e))。
【0020】この場合、シリコンは水酸化カリウム水溶
液でエッチングされるが、下地膜はエッチング速度が遅
いので、エッチングが下地膜に達したときに容易にエッ
チング処理を終了させることができる。次に、引き続き
フッ酸水溶液等の酸性水溶液を用いて下地膜12をエッ
チング除去(図1(f))してダイヤモンド膜からなる
メンブレンが得られる。この方法に従えば、ダイヤモン
ド膜はフッ酸には殆ど侵されないので、確実に平滑性や
膜応力等を損なうことなく容易にリソグラフィ用メンブ
レンを製造することができる。
液でエッチングされるが、下地膜はエッチング速度が遅
いので、エッチングが下地膜に達したときに容易にエッ
チング処理を終了させることができる。次に、引き続き
フッ酸水溶液等の酸性水溶液を用いて下地膜12をエッ
チング除去(図1(f))してダイヤモンド膜からなる
メンブレンが得られる。この方法に従えば、ダイヤモン
ド膜はフッ酸には殆ど侵されないので、確実に平滑性や
膜応力等を損なうことなく容易にリソグラフィ用メンブ
レンを製造することができる。
【0021】次に、下地基板上にダイヤモンド膜を成膜
させた後、該基板をエッチング除去する場合について具
体的に説明する。成膜された下地基板から所定領域をフ
ッ酸水溶液等の酸性水溶液を用いてダイヤモンド膜に達
するまでエッチング除去して、ダイヤモンド膜からなる
メンブレンが得られる。この方法に従えば、ダイヤモン
ド膜が侵され易いアルカリ性水溶液を用いないので、確
実に平滑性や膜応力等を損なうことなく容易にリソグラ
フィ用メンブレンを製造することができる。
させた後、該基板をエッチング除去する場合について具
体的に説明する。成膜された下地基板から所定領域をフ
ッ酸水溶液等の酸性水溶液を用いてダイヤモンド膜に達
するまでエッチング除去して、ダイヤモンド膜からなる
メンブレンが得られる。この方法に従えば、ダイヤモン
ド膜が侵され易いアルカリ性水溶液を用いないので、確
実に平滑性や膜応力等を損なうことなく容易にリソグラ
フィ用メンブレンを製造することができる。
【0022】また、エッチングによる除去方法は、従来
公知の方法で行えば良く、例えばエッチング液の入った
浴槽に、前記方法によってダイヤモンド膜が成膜された
基板を浸漬することによって行うことができる。
公知の方法で行えば良く、例えばエッチング液の入った
浴槽に、前記方法によってダイヤモンド膜が成膜された
基板を浸漬することによって行うことができる。
【0023】このように、下地膜を形成させたシリコン
基板や下地基板上にダイヤモンド膜を成膜させれば、ア
ルカリ水溶液によるシリコン基板のエッチング除去工程
で基板の除去と共にダイヤモンド膜の表面を損傷させる
ことがないため、膜の表面状態が良好であると共に、不
均一な膜厚と不十分な膜応力を有する欠陥製品の発生を
防止でき、歩留りの向上を図ることができる。
基板や下地基板上にダイヤモンド膜を成膜させれば、ア
ルカリ水溶液によるシリコン基板のエッチング除去工程
で基板の除去と共にダイヤモンド膜の表面を損傷させる
ことがないため、膜の表面状態が良好であると共に、不
均一な膜厚と不十分な膜応力を有する欠陥製品の発生を
防止でき、歩留りの向上を図ることができる。
【0024】次に、ダイヤモンド膜を成膜させる前に、
流動化されたダイヤモンド粒子を、下地膜を形成させた
シリコン基板又は下地基板に接触させる方法は、例え
ば、特開平9−260251号公報に従えばよい。
流動化されたダイヤモンド粒子を、下地膜を形成させた
シリコン基板又は下地基板に接触させる方法は、例え
ば、特開平9−260251号公報に従えばよい。
【0025】ダイヤモンド粒子流動化処理装置20は、
図2に示すような処理層容器21内に、固定治具22に
よって固定されたステンレス製金網23と、この上に下
地膜を形成させたシリコン基板又は下地基板24を配置
し、ステンレス製金網23を介して下方から窒素等の不
活性キャリアガスを導入してダイヤモンド粒子25を流
動化できるようになっている。この流動化されたダイヤ
モンド粒子25を該基板表面24に接触させて、該基板
表面24に傷を付けたりダイヤモンドのパーティクルを
残して成膜時におけるダイヤモンド核の発生を促進でき
るようにするものである。
図2に示すような処理層容器21内に、固定治具22に
よって固定されたステンレス製金網23と、この上に下
地膜を形成させたシリコン基板又は下地基板24を配置
し、ステンレス製金網23を介して下方から窒素等の不
活性キャリアガスを導入してダイヤモンド粒子25を流
動化できるようになっている。この流動化されたダイヤ
モンド粒子25を該基板表面24に接触させて、該基板
表面24に傷を付けたりダイヤモンドのパーティクルを
残して成膜時におけるダイヤモンド核の発生を促進でき
るようにするものである。
【0026】このように基板に対しダイヤモンド粒子を
衝突させれば、従来の研磨や超音波スクラッチと比較し
て、傷やダイヤモンドパーティクルを、基板に均一にし
かも効率的に付着させることができる。そして、この傷
やダイヤモンドパーティクルがダイヤモンド核の発生を
促し、この処理された基板上にダイヤモンド膜を形成さ
せれば、容易かつ均一に膜を積層状に成長させることが
できるので膜厚と膜応力の均一化を図ることができる。
衝突させれば、従来の研磨や超音波スクラッチと比較し
て、傷やダイヤモンドパーティクルを、基板に均一にし
かも効率的に付着させることができる。そして、この傷
やダイヤモンドパーティクルがダイヤモンド核の発生を
促し、この処理された基板上にダイヤモンド膜を形成さ
せれば、容易かつ均一に膜を積層状に成長させることが
できるので膜厚と膜応力の均一化を図ることができる。
【0027】なお、基板上に傷やダイヤモンドパーティ
クルを均一に付けるためには、流動化状態を一定にする
ことが望ましく、処理層容器21は基板に対し十分な大
きさとすることが好ましい。例えば、4インチ径の基板
を処理する場合、処理層容器は内径8インチ程度の円筒
形とすることが望ましい。ダイヤモンド粒子の粒径は、
0.1μm〜700μmのものを適宜基板の大きさ等に
合わせて使用することが望ましく、また、ダイヤモンド
の種類は、合成あるいは天然のいずれであっても構わな
い。
クルを均一に付けるためには、流動化状態を一定にする
ことが望ましく、処理層容器21は基板に対し十分な大
きさとすることが好ましい。例えば、4インチ径の基板
を処理する場合、処理層容器は内径8インチ程度の円筒
形とすることが望ましい。ダイヤモンド粒子の粒径は、
0.1μm〜700μmのものを適宜基板の大きさ等に
合わせて使用することが望ましく、また、ダイヤモンド
の種類は、合成あるいは天然のいずれであっても構わな
い。
【0028】また、ダイヤモンド粒子の流動化ガス速度
は、ガス流動開始速度の5倍以上で、しかも処理容器内
を重力方向に対し反対に一定に流すことが好ましい。こ
こで、ガス流動開始速度Umfは、アルキメデス数が
1.9×104 以下であれば式(1)によって計算でき
る。 Umf=dp2 (ρp−ρf)G/1650μ・・・(1) 式(1)中、dpはダイヤモンド粒子径、ρpはダイヤ
モンド粒子密度、ρfはガス流体密度、Gは重力加速
度、μは粘度を表わし、単位はCGS単位である。
は、ガス流動開始速度の5倍以上で、しかも処理容器内
を重力方向に対し反対に一定に流すことが好ましい。こ
こで、ガス流動開始速度Umfは、アルキメデス数が
1.9×104 以下であれば式(1)によって計算でき
る。 Umf=dp2 (ρp−ρf)G/1650μ・・・(1) 式(1)中、dpはダイヤモンド粒子径、ρpはダイヤ
モンド粒子密度、ρfはガス流体密度、Gは重力加速
度、μは粘度を表わし、単位はCGS単位である。
【0029】ダイヤモンド粒子の流動化ガス速度は、ガ
ス流動開始速度の5倍未満であると十分な流動化層が得
られないことがあり、一方100倍を越えると流動化層
が破壊されることがあるので、ガス流動開始速度の5倍
以上で上限を100倍とするのが好ましい。なお、使用
する流動化ガスは、取り扱いが容易でしかも基板表面で
化学反応を起こさないガス、すなわち不活性ガスが好ま
しく、具体的には窒素やアルゴン等が例示される。
ス流動開始速度の5倍未満であると十分な流動化層が得
られないことがあり、一方100倍を越えると流動化層
が破壊されることがあるので、ガス流動開始速度の5倍
以上で上限を100倍とするのが好ましい。なお、使用
する流動化ガスは、取り扱いが容易でしかも基板表面で
化学反応を起こさないガス、すなわち不活性ガスが好ま
しく、具体的には窒素やアルゴン等が例示される。
【0030】ステンレス製金網23上に載置された基板
24は、該金網上に固定しても浮動させても構わず、い
ずれの状態であっても均一に処理するために、ガス流体
の流れに対し垂直に設置されることが望ましい。
24は、該金網上に固定しても浮動させても構わず、い
ずれの状態であっても均一に処理するために、ガス流体
の流れに対し垂直に設置されることが望ましい。
【0031】また、ダイヤモンド核の発生密度は1×1
06 個・mm-2以上であることが望ましい。1×106
個・mm-2未満であると得られたメンブレンの膜厚が不
均一なものとなるため前記範囲とすることが好ましい。
06 個・mm-2以上であることが望ましい。1×106
個・mm-2未満であると得られたメンブレンの膜厚が不
均一なものとなるため前記範囲とすることが好ましい。
【0032】また、該基板上にダイヤモンド膜を成膜さ
せる方法は、従来公知の方法で行えば良い。具体的に
は、DCアーク放電、DCグロー放電、燃焼炎、高周
波、マイクロ波、熱フィラメント等を用いる方法が例示
されるが、再現性が良く不純物の混入がない点でマイク
ロ波CVD法で実施することが望ましい。
せる方法は、従来公知の方法で行えば良い。具体的に
は、DCアーク放電、DCグロー放電、燃焼炎、高周
波、マイクロ波、熱フィラメント等を用いる方法が例示
されるが、再現性が良く不純物の混入がない点でマイク
ロ波CVD法で実施することが望ましい。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
具体的に説明する。なお、図1に基づいてダイヤモンド
膜を成膜する方法と成膜された基板等をエッチング除去
する方法を、図2に基づいてダイヤモンド核を発生させ
る方法ついて具体的に説明する。
具体的に説明する。なお、図1に基づいてダイヤモンド
膜を成膜する方法と成膜された基板等をエッチング除去
する方法を、図2に基づいてダイヤモンド核を発生させ
る方法ついて具体的に説明する。
【0034】(実施例1)まず、図1(a)に示すよう
に、直径4インチ、厚さが600μmの両面研磨シリコ
ンウェーハ(100)11を準備して、その表面に減圧
CVD法で、厚さ0.5μmの窒化ケイ素膜(絶縁膜)
12を形成させた(図1(b))。次に、図2に示すダ
イヤモンド粒子流動化処理装置により、上記基板のダイ
ヤモンド粒子による処理を行った。処理層容器として
は、内径8インチ、高さ1mのアクリル管を用い、ダイ
ヤモンド粒子として、平均粒径400μmの合成ダイヤ
モンドを700g使用した。また、ステンレス製金網に
サイズ40μmのものを用い、この金網を介して下方か
ら流動化ガスとしての窒素を導入した。流速は、Umf
18.3cm/secに対し20倍の366cm/se
cとした。窒化ケイ素膜12を形成させたシリコン基板
11は、処理層容器の中央付近であって、処理面をガス
の流れに対し垂直になるように固定して、処理を3時間
行った。
に、直径4インチ、厚さが600μmの両面研磨シリコ
ンウェーハ(100)11を準備して、その表面に減圧
CVD法で、厚さ0.5μmの窒化ケイ素膜(絶縁膜)
12を形成させた(図1(b))。次に、図2に示すダ
イヤモンド粒子流動化処理装置により、上記基板のダイ
ヤモンド粒子による処理を行った。処理層容器として
は、内径8インチ、高さ1mのアクリル管を用い、ダイ
ヤモンド粒子として、平均粒径400μmの合成ダイヤ
モンドを700g使用した。また、ステンレス製金網に
サイズ40μmのものを用い、この金網を介して下方か
ら流動化ガスとしての窒素を導入した。流速は、Umf
18.3cm/secに対し20倍の366cm/se
cとした。窒化ケイ素膜12を形成させたシリコン基板
11は、処理層容器の中央付近であって、処理面をガス
の流れに対し垂直になるように固定して、処理を3時間
行った。
【0035】上記処理をした後、窒化ケイ素膜12を形
成させたシリコン基板11上にダイヤモンド膜13を成
膜させた(図1(C))。なお、ダイヤモンド膜の成膜
は、以下に説明するマイクロ波CVD法によって行っ
た。まず、チャンバー内に上記の処理基板を設置し、1
0-3Torr以下の減圧条件下、原料ガスである水素と
メタンを各々997cc/分、3cc/分の速度で導入
した。次に、チャンバー内を30Torrにした後、3
000Wのマイクロ波を印加して、30時間成膜を行っ
た。このときの基板表面温度は890℃であった。
成させたシリコン基板11上にダイヤモンド膜13を成
膜させた(図1(C))。なお、ダイヤモンド膜の成膜
は、以下に説明するマイクロ波CVD法によって行っ
た。まず、チャンバー内に上記の処理基板を設置し、1
0-3Torr以下の減圧条件下、原料ガスである水素と
メタンを各々997cc/分、3cc/分の速度で導入
した。次に、チャンバー内を30Torrにした後、3
000Wのマイクロ波を印加して、30時間成膜を行っ
た。このときの基板表面温度は890℃であった。
【0036】得られたダイヤモンド膜13は、膜厚が
1.1μmの多結晶ダイヤモンドであった。また、この
ダイヤモンド膜13の核発生密度は、基板端から7m
m、23mm、39mmの位置で各々1.2×108 個
・mm-2、1.5×108 個・mm-2、1.6×108
個・mm-2であった。このことから、この膜は極めて緻
密かつ均一であることが判った。
1.1μmの多結晶ダイヤモンドであった。また、この
ダイヤモンド膜13の核発生密度は、基板端から7m
m、23mm、39mmの位置で各々1.2×108 個
・mm-2、1.5×108 個・mm-2、1.6×108
個・mm-2であった。このことから、この膜は極めて緻
密かつ均一であることが判った。
【0037】上記のダイヤモンド膜が成膜された基板
(図1(c))の裏面の中央30mm角の範囲以外を樹
脂皮膜でマスキングした後、フッ酸水溶液で下地膜12
の一部をエッチング除去した(図1(d))。次に、9
5℃の水酸化カリウム水溶液でシリコン基板11を下地
膜12に達するまでエッチング除去した(図1
(e))。この場合、シリコンは水酸化カリウム水溶液
でエッチングされるが、窒化ケイ素はエッチング速度が
遅いので、エッチングが窒化ケイ素膜に達したときに容
易にエッチング処理を終了させることができる。次に、
引き続きフッ酸水溶液で下地膜12をエッチング除去
(図1(f))してダイヤモンド膜からなるメンブレン
を得た。この場合、ダイヤモンド膜はフッ酸水溶液には
殆ど侵されない。従って、このメンブレンには、アルカ
リ水溶液による腐食が見られず、均一性に優れたもので
あった。
(図1(c))の裏面の中央30mm角の範囲以外を樹
脂皮膜でマスキングした後、フッ酸水溶液で下地膜12
の一部をエッチング除去した(図1(d))。次に、9
5℃の水酸化カリウム水溶液でシリコン基板11を下地
膜12に達するまでエッチング除去した(図1
(e))。この場合、シリコンは水酸化カリウム水溶液
でエッチングされるが、窒化ケイ素はエッチング速度が
遅いので、エッチングが窒化ケイ素膜に達したときに容
易にエッチング処理を終了させることができる。次に、
引き続きフッ酸水溶液で下地膜12をエッチング除去
(図1(f))してダイヤモンド膜からなるメンブレン
を得た。この場合、ダイヤモンド膜はフッ酸水溶液には
殆ど侵されない。従って、このメンブレンには、アルカ
リ水溶液による腐食が見られず、均一性に優れたもので
あった。
【0038】(実施例2)基板を直径4インチ、厚さが
600μmの窒化ケイ素からなる下地基板(絶縁基板)
に変更した以外は実施例1と同一の条件でダイヤモンド
粒子の流動化処理を行った後、マイクロ波CVD法によ
って該基板上にダイヤモンド膜を成膜させることによ
り、膜厚1.2μmの多結晶ダイヤモンドを得た。この
ダイヤモンド膜は、核発生密度が基板端から7mm、2
3mm、39mmの位置で各々1.6×108 個・mm
-2、2.0×108 個・mm-2、2.0×108 個・m
m-2であった。このことから、この膜は極めて緻密かつ
均一であることが判った。
600μmの窒化ケイ素からなる下地基板(絶縁基板)
に変更した以外は実施例1と同一の条件でダイヤモンド
粒子の流動化処理を行った後、マイクロ波CVD法によ
って該基板上にダイヤモンド膜を成膜させることによ
り、膜厚1.2μmの多結晶ダイヤモンドを得た。この
ダイヤモンド膜は、核発生密度が基板端から7mm、2
3mm、39mmの位置で各々1.6×108 個・mm
-2、2.0×108 個・mm-2、2.0×108 個・m
m-2であった。このことから、この膜は極めて緻密かつ
均一であることが判った。
【0039】成膜された基板の裏面中央30mm角の範
囲以外を樹脂皮膜でマスキング処理した後、フッ酸水溶
液で下地基板をダイヤモンド膜に達するまでエッチング
除去して、ダイヤモンド膜からなるメンブレンを得た。
得られたメンブレンは、エッチング液による腐食が見ら
れず、均一性に優れたものであった。
囲以外を樹脂皮膜でマスキング処理した後、フッ酸水溶
液で下地基板をダイヤモンド膜に達するまでエッチング
除去して、ダイヤモンド膜からなるメンブレンを得た。
得られたメンブレンは、エッチング液による腐食が見ら
れず、均一性に優れたものであった。
【0040】(比較例1)実施例1において、窒化ケイ
素膜の成膜を行うことなしに、他は実施例と同様にして
直径4インチ、厚さが600μmの両面研磨シリコンウ
エーハ(100)表面にダイヤモンド粒子流動化処理及
びダイヤモンド膜の成膜を行った。得られたダイヤモン
ド膜は、膜厚が1.5μmの多結晶ダイヤモンドであっ
た。また、このダイヤモンド膜の核発生密度は、基板端
から7mm、23mm、39mmの位置で各々2.5×
108 個・mm-2、3.1×108 個・mm-2、3.4
×108 個・mm-2であった。このことから、この膜は
極めて緻密かつ均一であることが判った。
素膜の成膜を行うことなしに、他は実施例と同様にして
直径4インチ、厚さが600μmの両面研磨シリコンウ
エーハ(100)表面にダイヤモンド粒子流動化処理及
びダイヤモンド膜の成膜を行った。得られたダイヤモン
ド膜は、膜厚が1.5μmの多結晶ダイヤモンドであっ
た。また、このダイヤモンド膜の核発生密度は、基板端
から7mm、23mm、39mmの位置で各々2.5×
108 個・mm-2、3.1×108 個・mm-2、3.4
×108 個・mm-2であった。このことから、この膜は
極めて緻密かつ均一であることが判った。
【0041】この成膜された基板の裏面中央30mm角
の範囲以外を樹脂皮膜でマスキング処理した後、95℃
の水酸化カリウム水溶液でシリコン基板をエッチング除
去して、ダイヤモンド膜から成るメンブレンを得た。得
られたメンブレンのエッチング面は点腐食が多数発生
し、外観上一見して不均一なものであった。
の範囲以外を樹脂皮膜でマスキング処理した後、95℃
の水酸化カリウム水溶液でシリコン基板をエッチング除
去して、ダイヤモンド膜から成るメンブレンを得た。得
られたメンブレンのエッチング面は点腐食が多数発生
し、外観上一見して不均一なものであった。
【0042】(比較例2)直径4インチ、厚さが600
μmの両面研磨シリコンウエーハ(100)を、平均粒
径1μmの合成ダイヤモンド粒子を分散させたヘキサン
中で超音波振動を40分与えた。
μmの両面研磨シリコンウエーハ(100)を、平均粒
径1μmの合成ダイヤモンド粒子を分散させたヘキサン
中で超音波振動を40分与えた。
【0043】この表面処理した基板に、実施例1と同様
にして、ダイヤモンド膜を成膜させた。得られたダイヤ
モンド膜は、膜厚が1.0μmの多結晶ダイヤモンドで
あった。また、ダイヤモンド膜の核発生密度は基板端か
ら7mm、23mm、39mmの位置で各々6.2×1
03 個・mm-2、9.2×103 個・mm-2、8.5×
103 個・mm-2と極めて低密度で、しかも不均一であ
った。この成膜された基板の裏面中央30mm角の範囲
以外をマスキング処理した後、95℃の水酸化カリウム
水溶液でシリコン基板をエッチング除去してダイヤモン
ド膜からなるメンブレンを得た。得られたメンブレンの
エッチング面は、点腐食が多数発生し、外観上一見して
不均一なものであった。
にして、ダイヤモンド膜を成膜させた。得られたダイヤ
モンド膜は、膜厚が1.0μmの多結晶ダイヤモンドで
あった。また、ダイヤモンド膜の核発生密度は基板端か
ら7mm、23mm、39mmの位置で各々6.2×1
03 個・mm-2、9.2×103 個・mm-2、8.5×
103 個・mm-2と極めて低密度で、しかも不均一であ
った。この成膜された基板の裏面中央30mm角の範囲
以外をマスキング処理した後、95℃の水酸化カリウム
水溶液でシリコン基板をエッチング除去してダイヤモン
ド膜からなるメンブレンを得た。得られたメンブレンの
エッチング面は、点腐食が多数発生し、外観上一見して
不均一なものであった。
【0044】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、成膜後平滑性や膜応力
等を損なうことなくX線あるいは電子線リソグラフィ用
マスクメンブレンの製造を行うことができる。
等を損なうことなくX線あるいは電子線リソグラフィ用
マスクメンブレンの製造を行うことができる。
【図1】(a)〜(f)は、本発明によるリソグラフィ
用マスクメンブレンの製造工程である。
用マスクメンブレンの製造工程である。
【図2】本発明におけるダイヤモンド粒子流動化処理装
置の概略図である。
置の概略図である。
11・・・ シリコン基板、 12・・・ 下地膜(窒化ケイ素
膜)、 13・・・ ダイヤモンド膜、20・・・ ダイヤモンド粒子流
動化処理装置、 21・・・ 処理層容器、 22・・・ 固定治具、 23・・・
ステンレス製金網、 24・・・ 基板、 25・・・ ダイヤモンド粒子。
膜)、 13・・・ ダイヤモンド膜、20・・・ ダイヤモンド粒子流
動化処理装置、 21・・・ 処理層容器、 22・・・ 固定治具、 23・・・
ステンレス製金網、 24・・・ 基板、 25・・・ ダイヤモンド粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/205 H01L 21/30 531M 21/306 541S 21/306 B (72)発明者 久保田 芳宏 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (72)発明者 岡田 育夫 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ 株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−158121(JP,A) 特開 平4−338628(JP,A) 特開 平11−40494(JP,A) 特開 昭64−73720(JP,A) 特開 昭61−32425(JP,A) 特開 平9−260251(JP,A) 特開2000−182947(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 1/16
Claims (3)
- 【請求項1】 シリコン基板上の表面全体に下地膜を形
成させ、該下地膜表面に、ガスにより流動化されたダイ
ヤモンド粒子を接触させ、次に該下地膜の一方の表面上
にダイヤモンド膜を成長させた後、裏面の下地膜の一部
をエッチングして除去し、シリコン基板をエッチングし
て除去し、引き続き下地膜をエッチングして除去するこ
とによるリソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法。 - 【請求項2】 前記下地膜が、酸化ケイ素、窒化ケイ
素、炭化ケイ素、炭化タングステン、窒化ホウ素、窒化
アルミニウム、アルミナ、酸化チタニウム、酸化ジルコ
ニウム、タンタル(Ta)、ルテニウム(Ru)、クロ
ム(Cr)、タングステン(W)から選択される1種又
は2種以上の物より成ることを特徴とする請求項1に記
載の製造方法。 - 【請求項3】 前記シリコン基板のエッチングをアルカ
リ性水溶液で、前記下地膜若しくは下地基板のエッチン
グを酸性水溶液で行うことを特徴とする請求項1または
請求項2に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000343362A JP3317959B2 (ja) | 1999-11-10 | 2000-11-10 | リソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31988499 | 1999-11-10 | ||
JP11-319884 | 1999-11-10 | ||
JP2000343362A JP3317959B2 (ja) | 1999-11-10 | 2000-11-10 | リソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001203154A JP2001203154A (ja) | 2001-07-27 |
JP3317959B2 true JP3317959B2 (ja) | 2002-08-26 |
Family
ID=26569862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000343362A Expired - Fee Related JP3317959B2 (ja) | 1999-11-10 | 2000-11-10 | リソグラフィ用マスクメンブレンの製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3317959B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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JP2003261399A (ja) * | 2002-03-11 | 2003-09-16 | Shin Etsu Chem Co Ltd | ダイヤモンド製膜用基材およびダイヤモンド膜 |
JP2004179411A (ja) * | 2002-11-27 | 2004-06-24 | Toppan Printing Co Ltd | メンブレンマスク及び露光方法 |
JP2004179410A (ja) * | 2002-11-27 | 2004-06-24 | Toppan Printing Co Ltd | ステンシルマスク及び露光方法 |
WO2020062045A1 (zh) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 广东工业大学 | 金刚石涂层氮化硅陶瓷整体刀具及其制备方法与刀具在石墨中的应用 |
-
2000
- 2000-11-10 JP JP2000343362A patent/JP3317959B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2001203154A (ja) | 2001-07-27 |
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