JP3317876B2 - 中空糸型血液浄化膜の製造方法 - Google Patents

中空糸型血液浄化膜の製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスルホン系中
空糸型血液浄化膜及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリスルホン系ポリマーは疎水性の素材
であるために、これを素材とした選択透過性分離膜はセ
ルロース系、ポリアクリロニトリル系、ポリアミド系な
どの親水性素材を用いた選択透過性分離膜に比べて、水
濡れ性が悪く、また乾燥すると透過性能が低下する。そ
こで、ポリスルホン系ポリマーからなる選択透過性分離
膜に親水性ポリマーを含有させた選択透過性分離膜とそ
の製法が提案されている。
【0003】例えば、特公平2−18695号公報に
は、ポリスルホン、分子量10万以上のポリビニルピロ
リドン及びそれらの共通溶媒からなる原液を紡糸して製
造された、分離膜内に分子量10万以上のポリビニルピ
ロリドンを5〜70重量%含有し、かつ11%以上の吸
水能力を有するポリスルホン系分離膜とその製法が開示
されているが、紡糸ドラフト率に関してはなんら記載が
ない。また、特公平5−54373号公報には、疎水性
ポリマー、親水性ポリマー及びそれらの共通溶媒からな
る低粘度の原液を紡糸して製造された、親水性ポリマー
を1〜10重量%含有し、かつ3〜10%の吸水能力を
有する血液処理用の中空繊維膜とその製法が開示されて
いる。
【0004】該公報には、紡糸ドラフト率に関しては、
紡糸組成物の紡糸口金から出る速度及び生成された繊維
の引き取り速度が一般に同じであること、即ち紡糸ドラ
フト率が1であることが好ましいとある。しかし、実際
にドラフト率が1の場合、紡速を上げることが難しい。
しかし、紡速を上げるために原液の吐出量を上げると、
紡糸口金前の圧損が大きくなること、紡糸原液の吐出線
速度が増大し、紡糸原液の吐出むらが生じ易くなり紡糸
が不安定になること、および膜構造が乱れることなどの
問題が起こる。
【0005】また、特開平6−165926号公報に
は、極端にノズルドラフトを大きくしたり、また小さく
すると製造が不安定になるので、ノズルドラフトは通常
2〜5の範囲に設定されるとあるが、ドラフト率が2を
越えると、中空糸内表面が引き裂かれた構造となり、有
用蛋白であるアルブミンがリークし易くなるなどの問題
点が指摘される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記ポリスルホン系分
離膜は、血液浄化膜用途で見た場合、製造上幾つか問題
となる点がある。即ち、紡糸ドラフトと膜性能、膜構造
との関係に対して十分な検討がなされておらず、紡速や
膜の寸法、紡口サイズを変更する場合、膜の性能や構造
が大きく変化し、速やかな対応をとることができない。
本発明は、親水性が付与されたポリスルホン系中空糸膜
であって、高い透過性を維持した上で、アルブミンの様
な有用蛋白のリークが起こらず、分子量分画性がシャー
プである血液浄化膜を優れた生産性で製造する方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、適切な粘度を有する紡糸
原液から適切な紡糸ドラフト率で製造することにより、
中空糸内表面に引き裂き構造が無く、分画性がシャープ
な血液浄化膜を優れた生産性で製造することが可能であ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明では、ポリスルホン系ポリマー及び親水性重
合体を該ポリスルホン系ポリマーと該親水性重合体の共
通溶媒に溶解した、粘度が700〜3500mPa・s
の紡糸原液を、ドラフト率が1.1〜1.9、吐出線速
度が90m/min以下で紡糸する、ポリスルホン系中
空糸型血液浄化膜の製造方法を提供する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
いうポリスルホン系ポリマーとは下記式(1)又は(2):
【化1】
【化2】 の繰返単位からなるポリマーであるが、官能基を含んで
いたり、アルキル系の基を含むものでもよく、特に限定
されるものではない。
【0009】また、本発明でいう親水性高分子は、例え
ばポリビニルピロリドン(以下PVPという)、ポリエ
チレングリコール、ポリグリコールモノエステル、デン
プン及びその誘導体、カルボキシメチルセルロース、酢
酸セルロースなどの水溶性セルロース誘導体を使用で
き、これらを組み合わせて使用することも可能である。
ポリスルホン系樹脂に対する親和性の観点から、ポリビ
ニルピロリドン、ポリエチレングリコールが好ましく用
いられ、ポリビニルピロリドンの使用が最も好ましい。
【0010】これら水溶性高分子とポリスルホン系ポリ
マーを両方の共通溶媒に溶解し、均一な紡糸原液を調整
する。このようなポリスルホン系ポリマー及び親水性高
分子を共に溶解する共通溶媒としては、例えば、ジメチ
ルアセトアミド(以下DMACと呼ぶ)、ジメチルスル
ホキシド(以下DMSOと呼ぶ)、N−メチル−2−ピ
ロリドン、ジメチルホルムアミド、スルホラン、ジオキ
サン等の多種の溶媒あるいは上記2種以上の混合液から
なる溶媒が挙げられる。この中、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドの使用が好ましい。
【0011】また、孔径制御のため、紡糸原液には水な
どの添加物を加えても良い。紡糸原液粘度が低すぎる場
合、膜内部に大きなマクロボイドが顕著に現れるように
なるが、血液浄化用の中空糸膜の場合、こうしたマクロ
ボイドが多数存在すると、血液透析中に血液凝固が起こ
り易くなり、血液透析に用いる中空糸膜においてはマク
ロボイドがないことが好ましい。ここで言うマクロボイ
ドとは、膜内でポリマーが存在しない空間のうち、その
最大径が5μm以上のものを言う。
【0012】一方、原液粘度が高くなりすぎると紡糸口
金前の圧力が上がりすぎ、安定な紡糸ができなくなって
くる。従って、本発明では、紡糸原液粘度は700〜3
500mPa・sの範囲であることが必要であり、10
00〜2500mPa・sの範囲が好ましい。本発明で
言う粘度とは、製膜条件下の紡糸口金温度と同温度で紡
糸原液を回転式の粘度計で測定したものである。紡糸原
液の粘度は、親水性高分子の分子量、紡糸原液中のポリ
スルホン系ポリマー及び親水性高分子の濃度、紡糸原液
の温度等に依存し、どの要因も膜構造の形成に重大な影
響を及ぼす。本発明では、用いる原料を適切に選択し、
濃度および温度の条件を設定することにより、上記の範
囲に原液粘度を調整する。
【0013】ポリスルホン系樹脂の添加量は少なすぎる
と膜の形成が困難となり膜強度が弱くなりすぎてしまっ
たり、多すぎると紡糸性が悪く孔径が小さくなりすぎる
等の現象が生じてくるために、15〜20重量%である
ことが好ましく、中でも16〜18重量%であることが
更に好ましい。しかしこの範囲であることが絶対ではな
く目的とする中空糸膜の性状によってはこの範囲より小
さくすることも大きくすることもでき、他の紡糸条件を
変化させることによっても膜性状は変化するので、最適
な組み合わせを適宜選択すればよい。
【0014】親水性重合体を紡糸原液へ添加する目的は
中空糸膜内に親水性重合体を残存させて膜に親水性を付
与することであるので、その分子量の選択は極めて重要
なことである。というのも親水性高分子の分子量が小さ
すぎると、紡糸原液の凝固時、及び得られた中空糸膜の
洗浄時に該親水性重合体は容易に膜から溶出してしまう
ため、中空糸膜に親水性を付与するのに必要な親水性重
合体を中空糸膜中に残存させるためには多量の親水性重
合体を紡糸原液へ添加しなくてはならないからである。
【0015】従って、親水性重合体の中空糸膜への残存
率を高めるためには分子量が大きい方が良く、そのこと
によって紡糸原液に添加した親水性重合体は有効に活用
でき、添加量を少なくできるので好ましい。親水性重合
体がポリビニルピロリドンである時にも分子量が大きい
方が好ましく、例えば500,000以上の粘度平均分
子量を有するポリビニルピロリドンを使用する時には2
〜6重量%の添加量であることが好ましい。
【0016】中空内液は水、または水を主体とした凝固
液が使用でき、目的とする中空糸膜の膜性能に応じてそ
の組成等は決めていけば良く一概には決められないが、
一般的には紡糸原液に使った溶剤と水との混合溶液が好
適に使用される。例えば5〜60重量%のDMAC水溶
液などが用いられるが、特に10〜50重量%であるこ
とが好ましい。
【0017】中空糸膜を製膜するに際してはチューブイ
ンオリフィス型の二重紡口を用い、該紡口から前記紡糸
原液と該紡糸原液を凝固させるための中空内液とを同時
に空中に押し出し、20〜80cmの空走部を走行させ
た後、紡口下部に設置した水を主体とする凝固浴中へ浸
漬、凝固させた後巻取る。
【0018】本発明でいう紡糸ドラフト率とは、チュー
ブインオリフィス型の二重紡口の環状スリット口金か
ら、紡糸原液が吐出される時の吐出線速度と、中空糸の
巻き取り速度の比であり、巻き取り速度を紡糸原液の吐
出線速度で割った値である。低い紡糸ドラフト率の場
合、紡糸口金のスリット幅をその分狭くする必要があ
る。血液浄化用の中空糸膜の場合、通常用いられる膜厚
の範囲は20〜60μmである。このため、紡糸ドラフ
ト率が低い場合、紡速を上げると原液の吐出線速度が増
大し、紡糸口金での圧損が大きくなるため紡糸が不安定
になり易い。また、原液の吐出ムラが生じるため、膜構
造が乱れ、透水性能、溶質透過性能のバラツキも大きく
なる。さらに、スリット幅が狭いため、紡糸口金の芯合
わせが困難になること、紡糸口金の作成自体が困難にな
り高コストになることなどの問題が指摘される。
【0019】逆に、紡糸ドラフト率が高すぎると、中空
糸内表面がドラフトによる応力を強く受け、膜内表面の
緻密層が引き裂かれたような形状となり、特別大きな孔
径を有する孔が生成しやすくなるため、有用蛋白である
アルブミンのリーク問題が生じる。この問題は紡糸原液
の組成を変える、紡糸原液の温度を高くするなどの方法
で原液粘度を低く抑えることで、ある程度は改善可能で
あるが十分でない。従って、本発明では、紡糸ドラフト
率は1.1〜1.9の狭い範囲であることが必要で有
り、1.1〜1.5の範囲であることが好ましい。
【0020】ここで言う原液の吐出線速度とは紡糸時に
紡糸口金から紡糸原液が吐出される時の線速度で、単位
時間当たりの紡糸原液の吐出流量を紡糸口金の原液吐出
断面積で割った値である。原液の吐出線速度が大きくな
ると、原液の吐出ムラが大きくなり、膜の構造ムラによ
り大きな孔径を有する孔が形成して、アルブミンのリー
クが生じてしまう。本発明では、原液の吐出線速度は9
0m/min以下であることが必要であり、70m/m
in以下であることが好ましく、更には60m/min
以下であることがより好ましい。
【0021】上記のようにして、紡糸され、巻取られた
中空糸は公知の方法で後処理される。即ち、熱水等によ
る洗浄で溶剤及び過剰な親水性高分子が除去され、必要
に応じてグリセリンを付与した後、乾熱乾燥される。ま
た、中空糸を巻取った後に後処理するのでなく、熱水等
による洗浄や乾熱乾燥した後に巻き取る方法も本発明の
範囲内であり、本発明で重要なことは、紡糸原液粘度を
700〜3500mPa・sに調整し、紡糸口金からの
吐出線速度が90m/min以下の条件で、紡糸ドラフ
ト率を1.1〜1.9以下にすることである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳細に説
明するが、これらは本発明の範囲を制限しない。 (実施例1)ポリスルホン(P−1700:AMOCO
社製)18重量部とPVP(K−90:ISP社製)3
重量部をDMAC40重量部、DMSO38重量部、水
1重量部に溶解し、10時間攪拌し、紡糸原液とした。
この紡糸原液の粘度は、40℃で2600mPa・sで
あった。この原液を40%DMAC水溶液を中空内液と
し、スリット幅59.5μmの環状口金より吐出して紡
速50m/分で巻取った。乾燥時の中空糸膜厚を45μ
mに合わせるよう原液吐出流量を調整したので、原液吐
出線速は35.7m/分となり、ドラフト率は1.4で
あった。この膜の内表面の様子を図1に示す。図1によ
ると、引き裂かれたような形状はなく、平滑な表面にな
っている。
【0023】(比較例1)実施例1と同じ紡糸原液を4
0%DMAC水溶液を中空内液とし、スリット幅125
μmの環状口金より吐出して紡速50m/分で巻取っ
た。乾燥時の中空糸膜厚を45μmに合わせるよう原液
吐出流量を調整したので、原液吐出線速は15.6m/
分となり、ドラフト率は3.2であった。この膜の内表
面の様子を図2に示す。図2によると、内表面はドラフ
トの影響を受け引き裂かれたような形状となっている。
実施例1ではドラフト率が低いためこの様なドラフトの
影響を受けず、平滑な表面になったと考えられる。
【0024】(比較例2)実施例1と同じ紡糸原液を4
0%DMAC水溶液を中空内液とし、スリット幅50μ
mの環状口金より吐出して紡速50m/分で巻取った。
乾燥時の中空糸膜厚を45μmに合わせるよう原液吐出
流量を調整したので、原液吐出線速は49.9m/分と
なり、ドラフト率は1.0であった。この膜の内表面の
様子を図3に示す。図3によると、内表面はドラフトの
影響は緩和され、引き裂かれたような形状はなくなって
いるが、原液の吐出線速が速すぎるためか、原液吐出ム
ラの影響で筋状の凹凸が見られる。また、中空糸が偏芯
し易かった。
【0025】(実施例2)ポリスルホン(P−170
0:AMOCO社製)17重量部とPVP(K−90:
ISP社製)2重量部、PVP(K−30:ISP社
製)7重量部、をDMAC73重量部、水1重量部に溶
解し、10時間攪拌し、紡糸原液とした。この紡糸原液
の粘度は45℃で1400mPa・sであった。この原
液を40%DMAC水溶液を中空内液とし、スリット幅
59.5μmの環状口金より吐出して紡速50m/分で
巻取った。乾燥時の中空糸膜厚を45μmに合わせるよ
う原液吐出流量を調整したので、原液吐出線速は36.
3m/分となり、ドラフト率は1.4であった。この膜
の内表面の様子を図4に示す。図4によると、引裂き構
造は見られず、平滑な表面になっている。
【0026】(比較例3)実施例2と同じ紡糸原液を4
0%DMAC水溶液を中空内液とし、スリット幅125
μmの環状口金より吐出して紡速50m/分で巻取っ
た。乾燥時の中空糸膜厚を45μmに合わせるよう原液
吐出流量を調整したので、原液吐出線速は15.9m/
分となり、ドラフト率は3.1であった。この膜の内表
面の様子を図5に示す。図5によると、原液粘度が低い
ため、ドラフトの影響は緩和されてはいるのだが、まだ
引き裂き構造が見られる。
【0027】(比較例4)実施例2と同じ紡糸原液を4
0%DMAC水溶液を中空内液とし、スリット幅50μ
mの環状口金より吐出して紡速50m/分で巻取った。
乾燥時の中空糸膜厚を45μmに合わせるよう原液吐出
流量を調整したので、原液吐出線速は50.3m/分と
なり、ドラフト率は1.0であった。この膜の内表面の
様子を図6に示す。図6によると、ドラフトの影響が緩
和され、引き裂き構造は見られないが、原液の吐出線速
が速すぎるためか原液吐出ムラの影響で内表面の構造に
疎密が見られる。また中空糸が偏芯し易かった。
【0028】(実験例)実施例1〜2及び比較例1〜4
で得られた中空糸膜を用い、100本からなるミニモジ
ュール(有効長25cm)を作成し、人血清を用いて分
子量の異なる血漿タンパクの篩係数を測定した。その結
果を表1に示す。
【表1】 実施例は比較例に比べアルブミンのリークが少ない事が
判る。
【0029】
【発明の効果】以上の通り、本発明の方法によれば、紡
糸ドラフトが1.1〜1.9の範囲で安定で優れた膜性
能、膜形状を持つポリスルホン系血液浄化膜を提供する
ことができる。一方、紡糸ドラフトが2を越える場合、
内表面が引き裂かれた様な構造となり、これは原液粘度
を下げることである程度は改良可能だが、十分ではな
い。また、紡糸ドラフトが1付近になると原液吐出ムラ
の影響で中空糸内表面に筋状の凹凸ができてしまい、溶
質の透過性能も必要以上に大きくなり、血液浄化に用い
た場合、有用タンパクのリークが懸念される。また偏芯
も多くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた中空糸の内表面の走査型電
子顕微鏡写真(倍率1万倍)である。
【図2】比較例1で得られた中空糸の内表面の走査型電
子顕微鏡写真(倍率1万倍)である。
【図3】比較例2で得られた中空糸の内表面の走査型電
子顕微鏡写真(倍率1万倍)である。
【図4】実施例2で得られた中空糸の内表面の走査型電
子顕微鏡写真(倍率1万倍)である。
【図5】比較例3で得られた中空糸の内表面の走査型電
子顕微鏡写真(倍率1万倍)である。
【図6】比較例4で得られた中空糸の内表面の走査型電
子顕微鏡写真(倍率1万倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 67/00 - 71/82 D01F 1/00 - 6/96 D01F 9/00 - 9/04 A61M 1/00 - 1/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスルホン系ポリマー及び親水性重合
    体を該ポリスルホン系ポリマーと該親水性重合体の共通
    溶媒に溶解した、粘度が700〜3500mPa・sの
    紡糸原液を、ドラフト率が1.1〜1.9、吐出線速度
    が90m/min以下で紡糸することを特徴とするポリ
    スルホン系中空糸型血液浄化膜の製造方法。
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CN114534523B (zh) * 2022-03-10 2022-11-25 迈得医疗工业设备股份有限公司 血液透析膜及其制备方法和应用

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