JP3317563B2 - 救急絆創膏用基材フィルム - Google Patents

救急絆創膏用基材フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリ塩化ビニル樹脂製
の基材フィルムとほぼ同等の使い心地や性能を有し、か
つ可塑剤を必要としない救急絆創膏用基材フィルムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】救急絆創膏は家事、仕事、レジャー、ス
ポーツなどで軽いすり傷、切り傷などを起こした場合に
止血、傷口の広がり防止、または細菌や水などが傷口に
入るのを防止する目的で手軽に使用されている。このよ
うな救急絆創膏は基材フィルム、粘着剤、ガーゼ、剥離
紙などで構成されており、特に基材フィルムには救急絆
創膏が主に関節、指、手、足のように動きやすい体の部
位で使用されることから柔軟性、強度、肌ざわりなどに
優れていることが要求されている。
【0003】これらの、要求を満足する基材フィルムと
して、従来からポリ塩化ビニル樹脂よりなるフィルムが
よく用いられている。しかしながら、ポリ塩化ビニル樹
脂の場合、柔軟性や強度は可塑剤の種類と添加量を変化
させて調節するために基材フィルムの表面に可塑剤がブ
リードしてきて、当初の性能から物性や肌ざわりが低下
したり、表面の可塑剤を幼児がなめる場合があるなどの
問題があった。
【0004】可塑剤を使用せずに、柔軟性、弾力性に優
れ、肌ざわりもよいポリ塩化ビニル樹脂代替フィルムと
してはポリウレタンフィルムが知られているが、このフ
ィルムは価格が高いうえに耐薬品性に劣り、ある種の有
機溶剤に溶解してしまうという問題があった。
【0005】また、エチレン−メタクリル酸メチル共重
合体系樹脂フィルムからなる救急絆創膏用基材フィルム
(特開平4−169523号公報)も提案されている。
このフィルムは救急絆創膏用基材フィルムとして要求さ
れる柔軟性、弾力性、肌ざわり等に優れており、また低
価格で製造できるという利点を有しているが、応力緩和
率が小さく締め付け感が長期間持続するため、使い心地
から見て、いまだ十分なものとはいえなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エチレン−
メタクリル酸メチル共重合体系樹脂フィルムを使用しな
がら、応力緩和率その他の諸特性がバランスのとれた可
塑剤を必要としないポリ塩化ビニル樹脂製基材フィルム
に代わる救急絆創膏用基材フィルムを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、外層及
び内層がエチレン−メタクリル酸メチル共重合体系樹脂
層からなり、中間層がアイオノマー樹脂層からなること
を特徴とする救急絆創膏用基材フィルムが提供され、更
に、前記基材フィルムの外層及び内層が梨地調であるこ
とを特徴とする前記救急絆創膏用基材フィルムが提供さ
れる。
【0008】すなわち、柔軟性と肌ざわりに優れたエチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体系樹脂(以下、EM
MAと称す。)を外層及び内層に配し、アイオノマー樹
脂を中間層に配した多層フィルムはEMMAの有する特
性を保持しながら応力緩和率が大きくなり、これを救急
絆創膏用基材フィルムとして用いた場合、締め付け感が
解消され使い心地がよい救急絆創膏が得られることを見
いだし本発明に到達した。
【0009】本発明の基材フィルムの外層及び内層に用
いられるEMMAとは、エチレンとメタクリル酸メチル
を共重合させたものであり、メタクリル酸メチルの含量
が10〜40wt% 程度のものが市販されている。EMMAは
メタクリル酸メチルの含量によって引張強度や柔軟性が
異なり、一般に柔軟性を向上させれば、機械的強度が低
下し、機械的強度の高いグレードを選択すれば、柔軟性
にやや欠けるとうい問題がある。したがって、通常は製
膜性、強度、伸び等が優れているメタクリル酸メチル含
量が10〜20wt% のものが使用される。また、本発明にお
いては異なったメタクリル酸メチル含量のEMMAを混
合したり、場合によってはポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体樹脂などと混合して使用することも可
能である。
【0010】中間層に用いられるアイオノマー樹脂とは
熱可塑性樹脂中のカルボキシル基を金属イオン結合で架
橋した樹脂を意味し、例えば、エチレン−メタクリル酸
共重合体の分子間を金属イオン結合で架橋した樹脂であ
る、米国デュポン社のサーリン(商品名)、三井・デュ
ポンポリケミカル社のハイミラン(商品名)等が知られ
ている。
【0011】本発明の基材フィルムはインフレ法、Tダ
イ法などの通常の方法で、多層のダイスを用いて、共押
出して製膜することができる。なお、各層間の厚み構成
比は外層及び内層のEMMA層の合計が全体厚みの20
〜85%、好ましくは30〜70%程度にするのがよ
い。EMMA層の厚み構成比が85%を超えると中間層
にアイオノマー樹脂を使用した効果がそれほど発揮でき
ず、20%未満の場合は柔軟性、肌触り等が低下するの
で好ましくない。
【0012】更に、本発明の基材フィルムの肌ざわり、
加工性を更に改善するために、外層及び内層を梨地調に
するのが好ましく、その方法についてはエンボス加工等
の方法もあるが本発明で使用するEMMAのうちシルク
ライクフィルムグレードを用いるとそのまま梨地調の基
材フィルムが製造ができるので好都合である。
【0013】また、該基材フィルムの製膜過程や製膜後
に印刷適性、塗工適性を向上させるためのコロナ放電
や、通気性を向上させるための微細な孔あけ加工、子供
向けのキャラクターやその他の図柄を印刷したり、着色
することも可能である。
【0014】このようにして得られた本発明の基材フィ
ルムは、通常使用されるガーゼ、粘着剤、剥離紙等を利
用して、通常の方法で救急絆創膏とすることができる。
【0015】
【実施例】以下に、実施例によって本発明を具体的に説
明する。なお、基材フィルムの諸特性を従来使用されて
いるポリ塩化ビニル樹脂製の基材フィルムと比較するた
めに以下の方法によって評価した。なお、救急絆創膏に
おいては通常50%以上伸張して使用することはないの
で50%伸びまでのデータで評価することとした。 <5%引張応力、50%引張応力>試料幅を18mmと
した以外はJIS Z1702に準拠して測定した。な
お、この値が一致した場合は基材フィルム同士の応力−
伸び曲線もほぼ一致しており、機械的強度、使い心地等
も概ね同等であるいえる。 <50%伸長回復率>18mm幅の試料をチャック間距
離50mm、クロスヘッド速度を200mm/min、
伸長率50%、及び保持時間を1分間にした以外はJI
S L1080に準拠して測定した。この値が大きいと
緩みの発生が起こりにくく、弾力性が優れているといえ
る。 <50%応力緩和率>50%伸長回復率と同様の条件で
JIS L1080に準拠して測定した。この値の大き
くなると使用中の締め付け感が少なくなり使い心地がよ
いといえる。
【0016】実施例1〜3 外層及び内層がメタクリル酸メチル含量17.5wt%のEM
MA(密度:0.940g/cm3、 MFR:3.5g/10min.)、中間層
がエチレン−メタクリル酸共重合体を金属架橋したアイ
オノマー(三井デュポン製、商品名:ハイミラン185
6)で、各種厚み構成比を有する3層フィルムをインフ
レ共押出法で製膜し、厚みが90μの本発明の基材フィ
ルムを得た。得られたフィルムの表面は梨地調であり肌
ざわりが非常によいものであった。諸性質を表1に示
す。
【0017】比較例1 現在使用されている厚みが80μのポリ塩化ビニル樹脂
フィルムの諸性質を表1に示す。
【0018】比較例2 EMMA(同上)をインフレ法にて単層に製膜し、厚み
90μの基材フィルムを得た。諸性質を表1に示す。
【0019】比較例3〜5 中間層に直鎖状超低密度ポリエチレン(住友化学工業
製、商品名EUL430)、ポリブテン(三井石油化学
製、商品名:ビューロンM2181)又はエチレン系タ
ーポリマー(三井デュポン製、商品名AN4213)を
用いた以外は実施例1と同様にして厚みが90μの本発
明の基材フィルムを得た。諸性質を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1からも明らかなように実施例1〜3の
本発明の基材フィルムは比較例1のポリ塩化ビニル樹脂
製基材フィルムとほぼ同等の性能を示している。ところ
が、比較例2のEMMA単独の基材フィルムは50%伸
長時の引張応力が不足している。また、50%応力緩和
率が少ないので実際に使用した際に、締め付け感がある
ことが分かる。また、中間層にアイオノマー樹脂以外の
樹脂を使用しても50%応力緩和率を高くすることはで
きなかった(比較例3〜5)。
【0022】
【効果】本発明の救急絆創膏用基材フィルムは、従来多
用されてきたポリ塩化ビニル樹脂フィルムとほぼ同等の
性能、使い心地を有しており、しかも可塑剤を含有して
いないので安全で、性能の低下がないという特徴を有し
ている。また、製膜性にも優れており高性能で安価な基
材フィルムが容易に製造できるという利点も有してい
る。
フロントページの続き (72)発明者 丸山 覚志 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業 株式会社内 審査官 榊原 貴子 (56)参考文献 特開 平4−169523(JP,A) 特開 平6−315524(JP,A) 特開 昭57−170266(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 15/00 - 15/64 A61K 9/00 - 9/72 B32B 27/28 - 27/32 C08L 23/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外層及び内層がエチレン−メタクリル酸メ
    チル共重合体系樹脂層からなり、中間層がアイオノマー
    樹脂層からなることを特徴とする救急絆創膏用基材フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】前記基材フィルムの外層及び内層が梨地調
    であることを特徴とする請求項1記載の救急絆創膏用基
    材フィルム。
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