JP3317529B2 - セメント性組成物 - Google Patents

セメント性組成物

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    • Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、セメント性組成物お
よび特にフライアッシュおよびそこに使用する混合材を
含むセメント性組成物に関連する。
【０００２】フライアッシュは、アメリカン・ソサエテ
ィ・フォー・テスティング・アンド・マテリアルズ（Ａ
ＳＴＭ）の規格書Ｃ６１８において「破砕または粉末化
した石炭の燃焼から生じる微粉化残留物」と定義されて
いる。ＡＳＴＭ Ｃ６１８（その内容を引用して本書に
とり入れる）は、フライアッシュの２つの異なった型で
あるクラスＦおよびクラスＣを定義するが、前者（無煙
炭または瀝青炭の燃焼から得られる）は後者（亜瀝青炭
または亜炭の燃焼から得られる）よりもっと普通に存在
する。クラスＣフライアッシュの特性を表す１つの特徴
は、ＡＳＴＭＣ６１８にしばしば「１０％より高い」と
述べられる、高い石灰含量である。
【０００３】セメント性組成物におけるフライアッシュ
の使用は、最終的な力や耐久性を増進させたり、浸透性
を減じるような有用な特性を授与する。そしてそれは、
例えばコンクリートに広く用いられる。しかし、（多く
の適用性において不利な）低い早期強度も授与し、硬化
時間を遅らせる。
【０００４】驚いたことに、この発明により、セメント
性材料、選ばれたフライアッシュと混合材の特定の型の
結合は、不利益のほとんどでときにはすべてをもたない
が、実質的にはそこに配合したフライアッシュをもつこ
とによる利益のすべてを享受するセメント性組成物を与
え得ることが発見された。ゆえに本発明によって、 （ａ）セメント性材料； （ｂ）１５−４５重量％の酸化カルシウム含量をもつフ
ライアッシュ； （ｃ）ヒドロキシカルボン酸；および （ｄ）アルカリ金属イオンの水溶性源 を含むセメント性組成物が提供される。
【０００５】さらに本発明の具体化において、 （ａ）セメント性材料； （ｂ）コンクリートの骨材 （ｃ）ヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩およびヒ
ドロキシカルボン酸とアルカリ炭酸塩、重炭酸塩および
水酸化物からなる群から選ばれた化合物との混合物から
選ばれた混合材 から成るセメント性組成物が提供される。
【０００６】本発明は、さらにヒドロキシカルボン酸の
アルカリ金属塩およびヒドロキシカルボン酸とアルカリ
炭酸塩、重炭酸塩および水酸化物からなる群から選ばれ
た化合物との混合物から選ばれたフライアッシュを含む
セメント性組成物と一緒に使用する混合材（ａｄｍｉｘ
ｔｕｒｅ、添加混合物）を提供する。
【０００７】「セメント性材料」とは、水硬セメント、
すなわち水と混ざると硬化して硬質の生産品を形成する
アルミノ珪酸カルシウム塩を含む材料を意味する。その
ような材料の最も普通タイプは、ポルトランド・セメン
トであり、これは本発明の目的のために好ましいセメン
ト性材料である。しかし、高アルミナセメントも使用し
てもよい。
【０００８】セメント性材料は、それ自体はセメント性
はなく最終的生産品の硬化に貢献できる他の原料を含ん
でいてもよい。これらの例はさまざまな自然のおよび人
工のポゾランである。
【０００９】本発明の組成物において使用されるフライ
アッシュは、クラスＣフライアッシュだけではないが、
酸化カルシウム含有量が１５−４５重量％、好ましくは
２５−３０重量％であるべきである。酸化カルシウム含
有量が１５重量％より低いフライアッシュを含む組成物
は、少なくとも１５％酸化カルシウムを含むフライアッ
シュのような優れた結果を与えない。
【００１０】第３の成分は、ヒドロキシカルボン酸であ
る。使用され得る酸の中にクエン酸、リンゴ酸、マロン
酸、グリコール酸およびグリオキシル酸がある。
【００１１】第４の成分は、アルカリ金属イオン、好ま
しくはナトリウムまたはカリウムの水溶性源である。ア
ルカリイオンはヒドロキシカルボン酸に対するイオンの
モル比が０．５：１から１．５：１、好ましくは０．
６：１−１：１になるように存在するのが好ましい。源
は水中で塩基性溶液を生ずるアルカリ金属の水溶性化合
物であることができ、特に炭酸塩、重炭酸塩および水酸
化物が有用である。
【００１２】別法のより好まれる発明の具体化において
は、ヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩が使用さ
れ、これはこの発明の目的の場合、成分（ｃ）および
（ｄ）の組合せであると考えられる。特に有用な原料
は、クエン酸三カリウムおよび三ナトリウムである。
【００１３】セメント性材料＋フライアッシュ＋塩の全
体に対する重量割合として示されるこれら４つの原料の
比率は、成分（ｃ）および（ｄ）の組合せとして用いら
れるときもしくはヒドロキシカルボン酸およびアルカリ
金属イオン源が別々の化合物、理論的にはこの塩の割合
を与えるために十分な化合物（以下、「塩」という語は
両方の可能性を含むのに用いられる）であるとき、７０
−８０％のフライアッシュ、２０−２７％のセメント性
材料および０．５−４％の塩である。それぞれのより好
ましい割合は、７１−７３％のアッシュ、２５−２６％
のセメント性材料および２．５−３．５％の塩である。
【００１４】上に述べられた必須の原料に他の当技術で
認識された原料を加えてもよい。最も普通の他の原料は
コンクリートの骨材であり、普通は砂である。最も有用
な組成物はたいてい組成物の重量の５０から８０％の範
囲の砂を含む。既に知られた（ＡＳＴＭ Ｃ１２５に定
義されるような）混合材、例えばリグノスルホン酸塩、
ナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物およびグ
ルコヘプタトナートを当業界で認められた量で使用する
ことができる。本発明の驚くべき特徴は、従来のセメン
ト性組成物において遅延剤として知られるこれら混合材
の多くが、本発明の組成物には遅延作用を及ぼさないと
いうことである。
【００１５】別の成分としては、非水硬性ガラス状珪酸
塩、シリカヒューム、ライス・ハル（もみ）アッシュ、
沈澱したシリカなどがあり得る。建設業において使用す
るのに適当な繊維もこの発明のセメント性組成物に加え
ることができる。さらに有用な成分は、ラテックスおよ
び同様な重合体の変性剤である。
【００１６】特に有用でより好まれる発明の具体化にお
いて、組成物は硼酸塩イオン源も含む。驚くべきことに
これは、これら組成物の硬化の間かなりの程度のコント
ロールを与えることがわかっている。どの硼酸塩イオン
源でも有用である。硼砂は便利なものの１つである。硼
酸塩イオンは、好ましくは（ａ）＋（ｂ）＋（ｃ）＋
（ｄ）に存在し得る混合材＋骨材を加えた全重量に対し
て０．５−３．０重量％の割合で加えられる。
【００１７】本発明の組成物は多くの建設業の態様にお
いて有用である。例えば、コンクリート、モルタルおよ
び上塗りとして使われる。これらはすばやく硬化し硬く
不浸透性の塊をあたえ、高い早期強度および高い最終強
度を示す。また優れた凍結・解凍耐久性をもっている。
【００１８】この発明を、次の実施例を参照してさらに
説明するが、部は全て重量で示す。
【００１９】実施例１ 高性能モルタルは、次の原料を混ぜることによりつくら
れる。 ポルトランド・セメント １０．４部 クラスＣフライアッシュ（２５％ ＣａＯ） ２８．０部 クエン酸三カリウム １．６部 微細な砂 ６０．０部 水は全組成物の８．３重量％程度まで加える。試験結果
は次のとおりである。 流量％（５滴）（ＡＳＴＭ Ｃ２３０）： ８０ 硬化時間（ＡＳＴＭ Ｃ２６６）最初： ３．５分 最後： ５．０分 圧縮強度（ＡＳＴＭ Ｃ１０９） （２''（５ｃｍ）空気硬化） ２時間： ３３．５ｍＰａ ２４時間： ６５．０ｍＰａ ７日： ８５．０ｍＰａ
【００２０】実施例２ 高性能モルタルは、次の原料を混ぜることによりつくら
れる。 ポルトランド・セメント ８．６部 クラスＣフライアッシュ（２５％ ＣａＯ） ２４．８部 クエン酸三カリウム １．０部 硼砂 １．０部 硫酸ナトリウム １．５部 微細な砂 ６３．０部 水は全組成物の重量の８．３％程度まで加え、試験結果
は次のとおりである（実施例１に述べられるように測量
される）。 流量％ ７０％ 硬化時間；最初： ２８分 最後： ３０分 圧縮強度 ２時間： １８．６ｍＰａ ２４時間： ５１．０ｍＰａ ７日： ７１．０ｍＰａ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｃ０４Ｂ 14:06） Ｃ０４Ｂ 14:06） Ｂ (72)発明者 フレデリック・ディ・キニー アメリカ合衆国44147オハイオ州ブロー ドビュー・ハイツ、ツイン・オークス・ ドライブ7956番 (72)発明者 セレスト・エル・マッカレン アメリカ合衆国15090ペンシルベニア州 ウェックスフォード、ミンゴ・ロード 260番 (72)発明者 アンドレア・エム・ヤング アメリカ合衆国90277カリフォルニア州 レドンド・ビーチ、ノース・ジャニタ・ アベニュー517番 アパートメント・ナ ンバー２ (56)参考文献 特開 平１−275456（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−293366（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−293361（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−112444（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−145731（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C04B 28/04 C04B 18:08 C04B 24:06 C04B 22:08 C04B 14:06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】（ａ）セメント性材料； （ｂ）１５−４５重量％の酸化カルシウム含量をもつフ
    ライアッシュ； （ｃ）ヒドロキシカルボン酸；および （ｄ）アルカリ金属イオンの水溶性源 を含むセメント性組成物。
JP31685492A 1991-11-27 1992-11-26 セメント性組成物 Expired - Fee Related JP3317529B2 (ja)

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