JP3317468B2 - 空調装置 - Google Patents
空調装置Info
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Description
に向けて超微風速で排出させるとともに温度成層を形成
する方式の空調装置に関する。
吹出口近傍の局部的な温度分布或いは遍在するOA機器
等からの発熱による不均一な温度分布の問題や、パーテ
ィション、家具等の存在による気流の乱れの問題や、床
とくにカーペットを敷いた床面から巻上がる塵挨、ダ
ニ、カビ或いはタバコの煙、体臭、呼気等の汚染物質の
問題等を解決し、クリーンで快適な空調環境を実現する
ことが重要な課題となっている。
吹出し方式にしても床吹出し方式にしても、室内の空気
を吹出口から給気の勢いで積極的に攪拌する完全混合型
の方式であり、室内で発生或いは流入した熱を伴う汚染
物質を給気によって希釈、拡散を行うため、汚染物質を
完全に除去することは困難である。汚染物質をある程度
除去するには換気回数を増加させれば可能ではあるが、
所望とする室内温度を維持するためには、吹出し風量を
多くしたり、給気温度を冷房の場合にはかなり低く、暖
房の場合にはかなり高くしなければならず、設備の大型
化やエネルギー消費の増加を招く。
61749号公報においては、床全面および天井全面を
多孔板とし、床の全面から低風速で室内に給気し天井面
に向けて一様に押し出すピストンフローを形成すること
により、空気質を改善させる提案をしている。
開平4−161749号公報の方式においては、汚染物
質を除去できるという利点を有する反面、給気が床から
天井に向けて低速で流れるため室の上下で温度勾配が発
生したり、冷温風を床全面から均一に流すことが困難で
あるという問題を有している。また、過大な気流感が生
じ快適感においてむらがあるとともに、室内のレイアウ
トの変更等に対する自由度が小さいという問題を有して
いる。
設する必要があるが、通常のタイルカーペットの下地材
は塩化ビニール製で通気性が全くなく、従来のカーペッ
トの中で充分な通気性を持ち且つ寸法安定性を備えた製
品は存在しない。そこで、カーペットに多数の穴を設け
ることも考えられるが、穴が大きい場合は、美観、寸法
安定性および耐久性の面で問題を有し、また、美観を損
なわない程度の細かい穴の場合は、歩行時等に持ち込ま
れる塵挨などにより穴が詰まり必要な通気性を阻害する
という問題があり、いずれの場合も二重床内への液体や
ゴミの落下の恐れを有している。
て、空調用の冷温風を床全面から室内へゆるやかに且つ
均一に送り込むとともに、室内ではその冷温風を自然の
空気の流れに乗せて効率良く快適な空調を行うことがで
きる空調装置および空調用タイルカーペットを提供する
ことを目的とするものである。
装置は、室の下部に配設される床部材と、該床部材に形
成される孔の面積の合計が床部材全体の面積の1.5%
以上である多数の吹出孔と、前記床部材上に敷設される
複数のタイルカーペットと、前記床部材の下部に形成さ
れる給気チャンバーと、前記室の上部に形成される排気
チャンバーと、前記給気チャンバーに接続される空調機
とを備え、前記タイルカーペットは、通気性を有するカ
ーペット部材と、その裏面にガラス繊維布を用いたメッ
シュ部材または化学繊維を用いた不織布状マットを積層
してなるバッキング層とからなり、給気通過風速が面速
1cm/secの時、通気抵抗が0.1〜3.0mmA
qであり、前記吹出孔から毎秒5mm〜10mmの風速
で室内に給気するとともに、室内における居住者の足元
の高さの空気温度を設定値に保つように制御することを
特徴とする。
状に通過した空気は、通気性のタイルカーペット内で平
面状に広がって、室内へは床面全面からの均一な吹き出
しとなり、室内においては、人体やOA機器等の発熱体
の上部でその発熱に起因する熱上昇流が生じており、給
気された空気はこの流れに誘引されて発熱体に集まり、
熱負荷および煙草の煙等の汚染物質を含む汚染空気は速
やかに上部空間に移動し、居住者の周辺は床全面から滲
み出した新鮮空気で常に包み込まれた状態となり、過大
な気流感がなくなり、快適で空間的偏りのない空調が実
現できる。
明する。図1は、本発明の空調装置の1実施例を示し、
図1(A)は模式的断面図、図1(B)は、図1(A)
のタイルカーペットの1実施例を示す拡大断面図であ
る。
ブ3、4の間に形成されている。室2の下部には全面に
多数の吹出孔5aを有する床部材5が設けられ二重床が
構成されている。二重床内即ち床部材5の下部には給気
チャンバー6が形成されている。吹出孔5aの直径は1
0mm程度で、吹出孔5aの面積の合計は床部材5全体
の面積の1.5%以上を確保する必要がある。1.5%
未満であると空気抵抗が急増し極端な圧力損失が生じる
からである。従来の床吹出し空調のように吹出し口を床
面に埋め込む必要がないので、二重床の高さは単純に空
気の流通具合によってのみ規定される。従って、従来の
OAフロアの高さを200〜300mmも確保する必要
がなくなり、通常の事務所であれば100mm程度で充
分といえる。
天井部材7が配設され、天井部材7の上部に排気チャン
バー8が形成されている。なお、本実施例においては、
天井部材7に複数の排気孔7aを設けているが、一つな
いし複数の排気口を設けてもよく、また、壁の上部に排
気口を設けたり、天井部材7と壁の双方に排気口を設け
てもよく、要するに、給気側および排気側にダクトを設
けることなく室内への給排気をできるように構成する。
れ、排気チャンバー8には排気ファン10が接続され、
排気の一部は戻り通路11を経て空調機9に供給される
ようにしている。床部材5の全面には、複数の通気性の
タイルカーペット12が敷設されている。
給気速度は、毎秒0.1mm〜100mm程度(好まし
くは毎秒5mm〜10mm)という超微風速(人間の肌
で感じない速度)居室1内へ滲み出すように給気して居
室1内に温度成層を形成するようにしている。また、実
験によって床部材5の給気孔5aを通過する際に室内負
荷の影響を受けて昇温することが判明した。これは天井
面や照明器具、人体等の輻射熱により二重床の温度が上
がるためであり、よって室内における居住者の足元の高
さの空気温度を設定値に保つように制御し、その結果、
給気温度はその設定値よりも0.1〜5.0℃低い温度
(冷房の場合)となる。
した空気は、通気性のタイルカーペット12内で平面状
に広がって、室内へは床面全面からの均一な吹き出しと
なり、過大な気流感がなくなり、快適で空間的偏りのな
い空調が実現できる。人体やOA機器等の発熱体の上部
ではその発熱に起因する熱上昇流が生じており、給気さ
れた空気はこの流れに誘引されて発熱体に集まり、熱負
荷および煙草の煙等の汚染物質を含む汚染空気Cは速や
かに上部空間に移動し、居住者Mの周辺は床全面から滲
み出した新鮮空気で常に包み込まれた状態となる。ま
た、冷温風が超微風速で室1内へ滲み出すため、床面に
付着した塵挨が舞い上がることがない。
ットについて説明する。本発明のタイルカーペットは、
通気性を有するカーペット部材と、その裏面にメッシュ
部材、通気性芯材および通気性下地の少なくとも一つを
積層してなるバッキング層よりなり、給気通過風速が面
速1cm/secの時、通気抵抗が0.1〜3.0mm
Aqであることを特徴とする。
ンチタイプのもの、タフトタイプのものなどいずれのカ
ーペットも使用できるが通気性の適度に高いものが好ま
しい。前記メッシュ部材は縦横共5〜20本/インチの
構成のガラス繊維布を用い、寸法安定性を確保する。
ットと、これを形成する少量の接着剤よりなり、給気通
過風速が面速1cm/secの時、通気抵抗が0.1〜
3.0mmAq、好ましくは0.5〜1.0mmAqの
ものであり、厚みは1〜10mm程度のものが好まし
い。バッキング層を構成する化学繊維は、ナイロン、ポ
リエステル、ポリプロピレン、塩化ビニルなどいずれも
使用可能である。化学繊維の不織布状マットに保形性を
付与させるために用いる接着材は前記化学繊維の材質に
適合したものを適宜用いるが、使用量については不織布
状マットに使用する化学繊維の単繊維同士の交点を固着
できる程度とし、バッキング層の通気性を阻害しないよ
うにする。
示している。カーペット部材13は通気性を有するポリ
エステル不織布にナイロン原糸をタフトしたタフトカー
ペットを使用した。一方、ポリエステル繊維の不織布状
マット15に少量のゴム系、ラテックス系接着剤を含浸
させ、カーペット部材13の裏面にガラス繊維不織布1
4と共に密着させ、ニードリングにより一体化させた
後、接着剤を乾燥させ、全厚7mm、バッキング層16
の厚み3mmの通気性のタイルカーペット12とした。
このタイルカーペット12の給気通過風速が面速1cm
/secの時、通気抵抗は0.7mmAqであった。
一の換気風量(6回/時)のもとで、本発明と一般的な
天井吹き出し空調とを比較したところ、タバコ煙に関し
ては0.166mg/m3に対して0.062mg/
m3、床面での発塵に関しては0.070mg/m3に対
して0.045mg/m3と、本発明の方が清浄である
との測定結果を得ることができた。
よれば、空調用の冷温風を床全面から室内へゆるやかに
且つ均一に送り込むとともに、室内ではその冷温風を自
然の空気の流れに乗せて効率良く快適な空調を行うこと
ができる。さらに下記の優れた効果を有する。
換気回数を低減させることができ、その結果、空調機と
排気用ファンの動力の低減と小型化を図ることができ、
また、空調機の装置熱負荷を低減させることができる。
災の早期感知ができる。
め、床面に付着した塵挨が舞い上がることがなく、ま
た、タイルカーペットの通気性によりクリーニングが容
易になるとともに、定期的な通気によってダニやカビの
繁殖を抑制することができる。
機器や家具のレイアウトを自由に設計することができ、
OA機器が遍在する場合であっても給気された空気が自
律的に発熱体に向けて流れ、平面的にムラのない空調環
境を実現することができる。
る必要がなく、このため給気チャンバーの高さが低くて
も、即ち低床でも給気することができるため、建築コス
トを低減させることができる。
(A)は模式的断面図、図1(B)は、図1(A)のタ
イルカーペットの1実施例を示す拡大断面図である。
ー、7…天井部材 7a…排気孔、8…排気チャンバー、9…空調機、12
…タイルカーペット 13…カーペット部材、16…バッキング層
Claims (1)
- 【請求項1】室の下部に配設される床部材と、該床部材
に形成される孔の面積の合計が床部材全体の面積の1.
5%以上である多数の吹出孔と、前記床部材上に敷設さ
れる複数のタイルカーペットと、前記床部材の下部に形
成される給気チャンバーと、前記室の上部に形成される
排気チャンバーと、前記給気チャンバーに接続される空
調機とを備え、前記タイルカーペットは、通気性を有す
るカーペット部材と、その裏面にガラス繊維布を用いた
メッシュ部材または化学繊維を用いた不織布状マットを
積層してなるバッキング層とからなり、給気通過風速が
面速1cm/secの時、通気抵抗が0.1〜3.0m
mAqであり、前記吹出孔から毎秒5mm〜10mmの
風速で室内に給気するとともに、室内における居住者の
足元の高さの空気温度を設定値に保つように制御するこ
とを特徴とする空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17870194A JP3317468B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17870194A JP3317468B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 空調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0842912A JPH0842912A (ja) | 1996-02-16 |
JP3317468B2 true JP3317468B2 (ja) | 2002-08-26 |
Family
ID=16053050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17870194A Expired - Lifetime JP3317468B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3317468B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006014994A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Tajima Inc | 空調用通風性カーペットタイルおよびその製造方法 |
JP2007070905A (ja) * | 2005-09-07 | 2007-03-22 | Tajima Inc | 空調用通風性カーペットタイル |
FR2944861A1 (fr) * | 2009-04-24 | 2010-10-29 | Ltb Sa | Salon fumoir a renouvellement d'air par flux laminaire |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP17870194A patent/JP3317468B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0842912A (ja) | 1996-02-16 |
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