JP3316585B2 - 浮き消波装置 - Google Patents

浮き消波装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川、湖沼等において
波と風を遮り、港内や艀や養殖イカダ等を設置させた港
や湖沼域の水面を静穏にさせる浮き消波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、河川や港湾内での波浪エネルギー
を減衰させて周辺の建物施設、係留船舶、種々の養殖イ
カダ等の保護を行なうために水面に浮き部材を設置し
て、直接に減衰効果を得るようにしたものが知られてい
る。特開平7−305320号の浮き消波体では浮体と
平行に直線状の剛体を設け、この下部側に水流抑制用の
布体及び重錘を水中に没するように配置させた構造のも
のが示されている。この消波体では剛体により浮体や布
体の変形を防止するものであるが、消波は水中で膜状に
張られた布体で行ない、水中内での当該の消波体の設置
箇所での局部的な波浪エネルギーの減衰にのみ関し、ま
た、剛体を設けても水中での布体の変形を確実に防止す
ることはできず、確実な消波効果を期待できるものでは
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】さらに、特開平2−
108710号公報では、網状骨格集合体の浮き消波装
置が示されているが、この装置は浮力のある合成樹脂を
原料とした例えばハニカム状の成型体を縦横に組み付け
て骨格集合体を構成し、これを水中、あるいは水面上に
一部を突出させた構造のものである。しかしながら、こ
の装置でも構造体を直接に波に当てて波長の長い波を減
衰させるものであり、しかも多くの成型体を用いて防波
堤状に組み付けていくものであるから材料及び製造コス
トが高く、かつ組み立てが長期にわたり、しかも消波効
率自体もそれほど高い効果を得られないものであった。
【0004】本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ
たものであり、その1つの目的は、確実、かつ広範囲に
わたり消波を行なって港湾内等を静穏に保持し得る浮き
消波装置を提供することである。本発明の他の目的は、
比較的に短時間で組み立てでき、しかも特別の材料を必
要とすることなく、低コストに維持し得る浮き消波装置
を提供することである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本発明は、水面に設けられ合成樹脂発泡材からな
るフロート16をフレーム部材により組み付けて床部分
を水面より上方に浮動支持させた浮き支持体12と、浮
き支持体12の床部分から所要の角度で立設され、直接
に風が通流し得る所要の大きさの複数の通流孔24を有
する扁平なネット体を含む通風壁体14と、を備え、該
通風壁体14は、浮き支持体12に支持されて全体が水
面より上方位置に配置され、通風壁体14は、少なくと
もその高さ以上の間隙Sを置いて複数個平行に設置され
たことを特徴とする消波装置10(10a,10
b,...)から構成される。
【0006】通風壁体14はメッシュ孔(24)を形成
させたネット体(22)を備えてなることとしてもよ
い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の実施の
形態に係る浮き消波装置10の側面図であり、図におい
て、浮き消波装置10は、水面に浮上し得るように設け
られた浮き支持体12と、浮き支持体12に支持されて
水面に所要の角度で立設される通風壁体14と、を備え
ている。
【0008】浮き支持体12は、水面上に配置され浮力
を有する浮き部材としての複数のフロート16と、図4
にも示すようにフロート16に浮き状態に支持されH鋼
やアングル部材やチャンネル部材等の金属フレーム部材
を縦横に扁平な長四角形状に組み付けたフレーム構成体
18と、を備えている。この実施の形態においてフロー
ト16は、内部にウレタン発泡材を収容させ外面を合成
樹脂シートで被覆されて俵形状に形成されており、金属
線等でフレーム構成体側に締着固定されている。このフ
ロート16はコストが安価であり、軽量で可搬性が高
く、任意の場所に簡単に設置できる。浮き支持体12は
このフロート16に浮き状態で扁平なフレーム構成体1
8を支持させて例えば海面上に短辺側8m長辺側16m
程度の大きさの四角形状のフレーム床を布設させた状態
となっている。フロート16はその外周に立体矩形枠状
の保護枠が固定されており、例えば岸側で作業を行なっ
たり、着底させるような場合に同フロートを保護する。
【0009】本実施形態において、フレーム構成体18
の短辺側中間位置には同フレーム構成体18の長手方向
の片端部から他方の端部にわたり平面的なフレーム構成
体18に対して、すなわち水面に対して直角状に通風壁
体14が所要の間隙を置いて2列に立設固定されてい
る。実施の形態において、通風壁体14は例えばチャン
ネル部材を縦横に組み付けた平面支持枠20に壁本体2
2を張架させて構成されている。通風壁体14は、平面
的なフレーム構成体18に対し所要の間隔Sを置いて2
列に立設固定されている。通風壁体14は風が直接に通
流し得る大きさの通流孔24を備えた扁平な壁体として
構成されており、本実施の形態において壁本体22とし
てのネット体が平面支持枠20に張架され、通流孔24
は複数個、詳細には多数設けられたネット体のメッシュ
孔として構成されている。本実施の形態において、ネッ
ト体は例えばポリエステル合成樹脂や繊維を編成させて
構成した通流孔としてのメッシュ孔が5mm正方程度に
形成されており、風がこの通流孔24を自由に通流し得
るようになっている。メッシュ孔の大きさは均等の大き
さのものが好適であるが、適度に大きさのバラツキがあ
ってもよい。孔の形状は丸、四角、三角、ひし形その他
の任意の多角形形状であってもよい。通風壁体14は水
面に対して直角状に立設されなくとも良く、例えば30
度、45度、60度その他任意の角度に設定してもよ
い。浮き消波装置10の通風壁体14は2列でなくとも
3列以上の複数列に構成してもよい。壁本体あるいはネ
ット体は例えば金属製の線条をネット状に組み付けたも
のでも良い。あるいは、合成樹脂等の板に多数のパンチ
ング孔を形成させて構成してもよい。
【0010】図中、26、28はフレーム構成体18の
端部と通風壁体14の平面支持枠20の上端とを斜めに
連結して通風壁体14の立設状態を補強する補強枠であ
る。
【0011】図4において、フレーム構成体18は長辺
側を形成する対向する2個の長フレーム30と、それら
の中央位置で長フレームに平行に配置された中央フレー
ム32と、これらに交差方向に配置されて扁平横長四角
形状に連結させる短フレーム34と、を備えている。そ
して、平面視縦横長さを16m、8mとする浮き支持体
12に構成される装置を単位浮き消波装置10aとする
とこの単位浮き消波装置10aの一端側には、他の単位
浮き消波装置10bとを連結させる連結部36が設けら
れている。連結部はそれぞれフレーム構成体18及び通
風壁体14を長手方向に連結して単位浮き消波装置を縦
列状に連結するものであり、実施の形態では例えばそれ
ぞれフレーム構成体18及び通風壁体14の端部フレー
ム部分を突設して重合させた突片部をピンで挿通してピ
ン連結させるとともに、連結すべきそれぞれのフレーム
構成体18に4対のジョイント部材38をそれぞれ固定
させて同様にピン連結させて構成されている。ジョイン
ト部材38は両方の単位浮き消波装置10a、10bに
跨がって渡し込まれてピン連結され、これによって、連
結部分の補強を行なっている。これによって、図5に示
す単位浮き消波装置を連結させて、長手方向に例えば5
0mあるいは100m程度のようにでも長く構築するこ
とができる。しかも、連結作業は単にピン部材等の挿通
及び簡単な鋼線巻きつけ連結作業だけで良く、簡単かつ
短時間で作業を完了し得る。なお、40は一端をフレー
ム構成体の一部に連結され他端側を図示しない水底部に
設けられたアンカーに連結される支持用ワイヤーであ
る。さらに、直接に消波を行なう部分は通風壁体であ
り、よって、占有部分が小さく、取り付け場所の制限を
受けにくいとともに、軽量性を確保し得る。
【0012】次に、本実施の形態に係る浮き消波装置の
作用について説明すると、図1におて、例えば浮き消波
装置10の右側が湾外側W1とし、同左側を湾内側W2
とする。波は波動とは別に水面より上を吹く風の影響に
よって波頭を立たせ、周辺に影響を与える。風が湾外側
W1から湾内側W2に向けて吹いている場合に、風は第
1の通風壁体14aの壁本体、すなわち、ネット体に当
るがネット体の通流孔24を風は直接に通過して湾内側
W2に通過する。このとき、風は確実に流速を減衰させ
られ、しかも、多数のメッシュ孔により流れを分断させ
られるので急激に風のエネルギーは減衰する。これによ
って、図に示すように、第2の通風壁体14bを通過後
に湾内側に抜けた風は流速を落とし、よって、同湾内側
は風の影響による波が立たず、静穏な状態となる。実験
的にもこれは確認されており、しかも、簡単な構成でか
つ広い範囲にわたって風の減衰による消波効果を実現で
きる。また、直接に風が通流し得る所要の大きさの複数
の通流孔を有する扁平な通風壁体として構成するので、
風は直接に通風壁体の通流孔を通過していくだけであ
り、強風下にあっても簡単に倒壊したり、押し流された
りすることがなく、いわばソフトに風を受けて、かつ確
実に防風、消波機能を行なえ、使用の上の構造的な点で
強い。さらに、組付製造は単にフレームの組付と既成の
ネット等のみで良く、低コストで工期も極めて短期であ
る。本発明は、上記の実施の形態にのみ限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載された発明の本質を逸
脱しない範囲において任意の改変を行なっても良いもの
である。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の浮き消波
装置によれば、水面上に配置され合成樹脂発泡材からな
るフロートをフレーム部材により組み付けて床部分を水
面より上方に浮動支持させた浮き支持体と、浮き支持体
の床部分から所要の角度で立設され、直接に風が通流し
得る所要の大きさの複数の通流孔を有する扁平なネット
体を含む通風壁体と、を備え、該通風壁体は、浮き支持
体に支持されて全体が水面より上方位置に配置され、通
風壁体は、少なくともその高さ以上の間隙を置いて複数
個平行に設置された構成であるから、通風壁体を通過後
に湾内側等に抜けた風は流速を落とし、よって、同湾内
側は風の影響による波が立たず、静穏な状態となって、
確実に消波効果を実現させることが可能である。また、
構成が簡単であり、低コストに製造でき、工期も短期で
あるうえに、消波効果を及ぼす範囲が広範であるという
効果を奏する。
【0014】また、通風壁体はメッシュ孔を形成させた
ネット体である構成であるから、壁本体部分が極めて軽
量で可搬性が高く、組みつけのための製造作業が極めて
簡単で材料コストも低廉であり、しかも、作業時間も短
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る浮き消波装置の概略
側面説明図である。
【図2】その概略正面説明図である。
【図3】第1、第2通風壁体の中間の間隔部分で、ネッ
ト体の張設表面側から見た一部省略の壁体裏面側説明図
である。
【図4】浮き消波装置の一部省略平面説明図である。
【図5】その概略構成を実線でのみ示した概略斜視説明
図である。
【符号の説明】
10 浮き消波装置 12 浮き支持体 14 通風壁体 16 フロート 18 フレーム構成体 22 壁本体 24 通流孔 W1 湾外側 W2 湾内側

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水面上に配置され合成樹脂発泡材からな
    るフロートをフレーム部材により組み付けて床部分を水
    面より上方に浮動支持させた浮き支持体と、 浮き支持体の床部分から所要の角度で立設され、直接に
    風が通流し得る所要の大きさの複数の通流孔を有する扁
    平なネット体を含む通風壁体と、を備え、該通風壁体は、浮き支持体に支持されて全体が水面より
    上方位置に配置され、 通風壁体は、少なくともその高さ以上の間隙を置いて複
    数個平行に設置されたことを特徴とする 浮き消波装置。
  2. 【請求項2】 通風壁体はメッシュ孔を形成させたネッ
    ト体を備えてなる請求項1記載の浮き消波装置。
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