JP3316337B2 - 伸縮継手装置 - Google Patents
伸縮継手装置Info
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Description
2つの建物の相対的な変位を許容し、かつ空隙内への風
雨の浸入を防止するために各建物間にわたって設けられ
る伸縮継手装置に関する。
置1を示す断面図であり、図8は図7の下方から見た伸
縮継手装置1の一部の背面図である。図7および図8に
示される伸縮継手装置1は、たとえば実公平6−330
52(実開平3−82705)号公報に開示されてい
る。伸縮継手装置1は、空隙2をあけて隣接する2つの
躯体3a,3bの相互に対向する壁面4a,4bに下地
材5a,5bがそれぞれ固定され、各下地材5a,5b
には第1枢着部であるヒンジピン6a,6bが一体的に
形成される支持部材7a,7bが設けられ、各支持部材
7a,7bは前記ヒンジピン6a,6bに回動自在に嵌
着して枢支され、第2枢着部であるガイド溝部8a,8
bを有する揺動ホルダ9a,9bが連結される。各揺動
ホルダ9a,9bは、3枚のリブ10a,10b;11
a,11b;12a,12bをそれぞれ有し、これらの
リブ10a,10b;11a,11b;12a,12b
のうち図7における最も上方に配置されるリブ10a,
10bには、第1化粧カバー13a,13bがそれぞれ
固定され、中段のリブ11a,11bと最も下方のリブ
12a,12bとの間には、第1支持桿16a,16b
がボルト17a,17bによって揺動自在に枢着され
る。前記ガイド溝部8a,8b内のガイド溝には3本の
位置決め桿18,19,20の長手方向両端部が前記ガ
イド溝に沿って変位自在に嵌り込んで抜止めされる。
22a,22bが嵌り込み、各第2支持桿22a,22
bには中央の支持桿23の両端部が嵌り込む。第2支持
桿22a,22bにはボルト21a,21bによって図
8の上下両側の位置決め桿18,20が枢支される。第
3支持桿23にはボルト21cによって中央の位置決め
桿19が枢支される。第2支持桿22a,22bには各
揺動ホルダ9a,9bが固定され、各揺動ホルダ9a,
9bには前記第1化粧カバー13a,13bが固定さ
れ、各第1化粧カバー13a,13bには相互に近接す
る方向に突出した第2化粧カバー14a,14bが部分
的に挿入される。各第2化粧カバー14a,14bに
は、幅方向両端部が第2化粧カバー14a,14bと各
ホルダ9a,9bとによって挟持される第3化粧カバー
15が設けられる。
bが相対的に近接する方向に変位したときには、各位置
決め桿18〜20がボルト21a〜21cの各軸線まわ
りに角変位して、各第2化粧カバー14a,14b間の
間隔L1および各第2化粧カバー14a,14bと各第
1化粧カバー13a,13bとの間の間隔L2a,L2
bを塞ぎ、各壁面4a,4b間の中央の一平面に関して
左右対称となるように、第1および第2化粧カバー13
a,13b;14a,14bを近接する方向に退避させ
て、各躯体3a,3bの相互に近接する方向への変位を
許容することができる。これらの躯体3a,3bが相互
に離反する方向に変位したときにもまた、同様に各間隔
L1;L2a,L2bが均等に増加するように第1およ
び第2化粧カバー13a,13b;14a,14bを両
側へ伸長させて、各躯体3a,3bの相互に近接する方
向への変位を許容することができる。
は、各躯体3a,3b間の空隙2を各躯体3a,3bの
相対的な変位を許容し得る状態で塞ぐために、第1〜第
3化粧カバー13a,13b;14a,14b;15、
第1〜第3支持桿16a,16b;22a,22b;2
3、第2および第3支持桿22a,22b;23に枢支
される3本の位置決め桿18〜20、ならびに各位置決
め桿18〜20の長手方向両端部を案内するための揺動
ホルダ9a,9bを設けなければならず、極めて部品点
数が多く、構造が複雑であり、組立作業に手間を要する
という問題がある。
減して組立作業の手間を少なくし、各躯体間の相対的に
大きな変位を許容することができる伸縮継手装置を提供
することである。
隣接する2つの躯体の相互に対向する各壁面に下地材が
それぞれ固定され、各下地材には、各壁面にほぼ平行な
軸線に沿って延びる第1枢着部を有する支持部材が固定
され、各支持部材には、第1枢着部に嵌合して枢支され
る第2枢着部を有する揺動ホルダが連結され、各揺動ホ
ルダには、各揺動ホルダに関して前記支持部材とは反対
側で化粧カバーを固定して、各対を成す揺動ホルダと化
粧カバーとの間に空間がそれぞれ形成され、各対を成す
前記揺動ホルダと化粧カバーとによってカバープレート
の幅方向両端部付近が挟持され、少なくとも前記一方の
躯体に設けられる揺動ホルダと化粧カバーとの間の空間
内には、基端部が前記揺動ホルダに連結され、遊端部が
前記基端部に近接および離反する方向に伸縮自在なリン
ク手段が設けられ、このリンク手段の遊端部には、カバ
ープレートの幅方向一端部が連結されることを特徴とす
る伸縮継手装置である。また本発明は、空隙をあけて隣
接する2つの躯体の相互に対向する各壁面に下地材がそ
れぞれ固定され、各下地材には、各壁面にほぼ平行な軸
線に沿って延びる第1枢着部を有する支持部材が固定さ
れ、各支持部材には、第1枢着部に嵌合して枢支される
第2枢着部を有する揺動ホルダが連結され、各揺動ホル
ダには、各揺動ホルダに関して前記支持部材とは反対側
で化粧カバーを固定して、各対を成す揺動ホルダと化粧
カバーとの間に空間がそれぞれ形成され、各対を成す前
記揺動ホルダと化粧カバーとによって、可撓性を有する
カバーシートが挟持され、少なくとも前記一方の躯体に
設けられる揺動ホルダと化粧カバーとの間の空間内に
は、予め定める回転方向にばね付勢され、前記カバーシ
ートが巻回される巻取ロールを備える巻取手段が設けら
れ、前記カバーシートの遊端部は、前記他方の躯体に設
けられる揺動ホルダと化粧カバーとによって係止される
ことを特徴とする伸縮継手装置である。
躯体の各壁面には下地材が固定され、各下地材には、支
持部材がそれぞれ固定される。各支持部材は、第1枢着
部を有し、この枢着部には揺動ホルダの第2枢着部が嵌
合して枢支される。各揺動ホルダには化粧カバーが固定
され、この化粧カバーと揺動ホルダとの間には空間が形
成される。このような空間を有する揺動ホルダと化粧カ
バーとによってカバープレートの幅方向両端部付近が挟
持される。前記各対を成す揺動ホルダと化粧カバーとの
間に形成される2つの空間のうち少なくとも一方の空間
内には、リンク手段が設けられる。このリンク手段の基
端部は、一方の揺動ホルダに連結される。またリンク手
段の遊端部には、前記カバープレートの幅方向一端部が
連結される。
対的に近接または離反する方向に変位したときに、他方
の揺動ホルダおよび化粧カバーによって各躯体が相対的
に変位した方向に押圧される。このとき、前記リンク手
段は、カバープレートが押圧される方向に応じて遊端部
が基端部に近接する方向に縮退し、または遊端部が基端
部から離反する方向に伸長する。このようにして各躯体
の近接/離反する方向の変位を許容することができる。
着部を介して支持部材に連結されるので、各揺動ホルダ
およびそれに固定される化粧カバーは、第1および第2
枢着部の共通な軸線まわりに角変位自在であり、これに
よって各躯体が前記近接または離反する方向に対して垂
直な方向に変位しても、各一対の揺動ホルダおよび化粧
カバーがカバープレートの幅方向両端部を挟持した状態
で相互に近接しながら角変位し、前記近接または離反す
る方向に垂直な変位を許容することができる。しかも、
前記リンク手段が最も伸長した状態および最も縮退した
状態からさらに各躯体が相対的に近接または離反する方
向に変位しても、カバープレートの前記リンク手段の遊
端部に連結される幅方向一端部とは反対側の幅方向他端
部付近が、揺動ホルダおよび化粧カバー間の空間内で変
位することができるため、各躯体の近接する方向への変
位に対しては、各揺動ホルダおよび化粧カバーの各対の
間の間隔、また各躯体が離反する方向への変位に対して
は、カバープレートの前記幅方向他端部とそれを挟持す
る揺動ホルダと化粧カバーとの挟持部までの間隔を、前
記リンク手段だけによって許容し得る伸縮量に加えるこ
とができる。
と化粧カバーとの間の空間にリンク手段を設けることに
よって、このリンク手段の許容し得る伸縮量を超えた各
躯体間の変位を許容することができる。このような構成
によって、前記従来技術に関連して述べたように、複数
段の化粧カバー、第1〜第3支持桿、および複数の位置
決め桿などを用いる構成に比べて格段に部品点数を削減
し、構造を簡略化して、組立作業の手間を少なくするこ
とができる。
る2つの躯体の各壁面には下地材が固定され、各下地材
には、支持部材がそれぞれ固定される。各支持部材は、
第1枢着部を有し、この枢着部には揺動ホルダの第2枢
着部が嵌合して枢支される。各揺動ホルダには化粧カバ
ーが固定され、この化粧カバーと揺動ホルダとの間には
空間が形成される。このような空間を有する揺動ホルダ
と化粧カバーとによって、可撓性を有するカバーシート
が挟持される。前記各対を成す揺動ホルダと化粧カバー
との間に形成される各空間のうち少なくとも一方の空間
内には巻回手段が設けられる。この巻回手段は、予め定
める回転方向にばね付勢された巻取ロールを備え、この
巻ロールには前記カバーシートが巻回される。カバーシ
ートの遊端部は、他方の躯体に設けられる揺動ホルダと
化粧カバーとによって係止される。したがって各躯体が
相対的に近接する方向に変位したときには、前記カバー
シートは巻取手段の巻取ロールによって巻取られ、各対
を成す揺動ホルダと化粧カバーとにわたってカバーシー
トを張架された状態に維持することができる。また各躯
体が相対的に離反する方向に変位したときには、前記他
方の躯体に設けられる揺動ホルダと化粧カバーとによっ
てカバーシートの遊端部が引張られ、これによって巻回
ロールは前記予め定める回転方向への回転力に抗して前
記予め定める回転方向とは逆方向に回転し、カバーシー
トを送り出すことができる。
反する方向に変位しても、前記カバーシートを各対を成
す揺動ホルダと化粧カバーとにわたって張架した状態に
維持して、各躯体間の空隙を塞ぎ、かつ各躯体の相対的
な変位を許容することができる。このような構成によっ
て、前記従来技術に関連して述べたように、複数段の化
粧カバー、第1〜第3支持桿および複数の位置決め桿な
どを用いる構成に比べて部品点数を削減し、構造を簡略
化して、組立作業の手間を少なくすることができる。
1を示す水平断面図である。本実施例の伸縮継手装置3
1は、空隙32をあけて隣接する2つの建物であるコン
クリート製の各躯体33a,33bの相互に対向する各
壁面34a,34bに固定される一対の下地材35a,
35bと、各下地材35a,35bにライナ36a,3
6bを介してボルト37a,37bによって固定され、
各内面34a,34bにほぼ平行な軸線に沿って延びる
第1枢着部であるヒンジピン38a,38bが一体的に
形成される一対の支持部材39a,39bと、各ヒンジ
ピン38a,38bが嵌り込み、断面形状が略C字状の
第2枢着部であるヒンジ片40a,40bが一体的に形
成され、各ヒンジ片40a,40bに前記ヒンジピン3
8a,38bが嵌合して枢支される一対の揺動ホルダ4
1a,41bと、各揺動ホルダ41a,41bに各内面
34a,34b側の基端部がビス42a,42bによっ
て前記揺動ホルダ41a,41bに関して各支持部材3
9a,39bとは反対側、すなわち屋外43側で固定さ
れる一対の化粧カバー44a,44bと、各対を成す前
記揺動ホルダ41a,41bと化粧カバー44a,44
bとによって幅方向(図1の左右方向)両端部付近が挟
持されるカバープレート45と、各対を成す揺動ホルダ
41a,41bおよび化粧カバー44a,44b間にそ
れぞれ形成される各空間46a,46bのうち少なくと
も一方の空間46a内に設けられ、遊端部47にはカバ
ープレート45の幅方向一端部48がピン49によって
連結されるパンタグラフ状のリンク手段50とを含む。
材であって、たとえば溝形鋼から成る。このような各下
地材35a,35bは、図示しないライナおよびブラケ
ットによって各躯体33a,33bの各内面34a,3
4bに平行に固定される。各下地材35a,35bの屋
外43に臨む表面には、止水板51の幅方向両端部52
a,52bと、耐火帯53の幅方向両端部54a,54
bや、リベット55a,55bによって固定された一対
の耐火帯取付金具56a,56bとが乗載され、止水板
51の両端部52a,52b上には前記ライナ36a,
36bおよび支持部材39a,39bが乗載されてボル
ト37a,37bによって締付けられて固定される。前
記止水板51は、たとえば厚さ1.0mmのブチルゴム
等から成る帯状のシートである。前記耐火帯53は、セ
ラミックおよびファイバなどを含む耐火材料から成り、
たとえば厚さ10mm程度の帯状体から成る。これらの
止水板51および耐火帯53は、屋外43とは反対側の
空隙遮蔽空間57側に凸となる略U字状に湾曲された状
態で、図1の紙面に垂直な長手方向に延在して配置され
る。
7側に臨む隅部には、前記耐火帯53および各壁面34
a,34b間にわたってロックウール58a,58bが
充填される。これらのロックウール58a,58bおよ
び前記耐火帯53によって、各躯体33a,33bの各
壁面34a,34b間にわたって連続的に耐火ラインが
形成される。
あり、図3はリンク手段50の取付状態を説明するため
の分解斜視図である。前記支持部材39aは、アルミニ
ウム合金から成る押出し形材であって、図2の紙面に垂
直な長手方向に延びる基板61aと、基板61aに前記
長手方向に間隔をあけて立設される前記ヒンジピン38
aとを有する。基板61aは、前記ヒンジピン38aを
含む幅方向一端部側の厚みT1が幅方向他端部側の厚み
T2よりも大きく、前記厚みT1を有する幅方向一端部
には前記ボルト37aの軸部が挿通するボルト挿通孔6
2aが前記長手方向に間隔をあけて複数形成される。ま
た厚みT2を有する幅方向他端部には、前記止水板51
の幅方向一端部52aを嵌着することができる略U字状
の止水板取付部63aが形成される。
aと外フレーム65aとを有する。各フレーム64a,
65aは、アルミニウム合金から成る押出し形材であ
る。内フレーム64aは、偏平な板状部66aと、板状
部66aの幅方向一端部付近で空隙遮蔽空間57に臨む
裏面から突出する略C字状のヒンジ片40aと、板状部
66aの幅方向他端部から屋外43側にほぼ直角に屈曲
して突出し、先端部に略C字状断面を有するパッキン取
付部67aが一体的に形成される屈曲部78aとが形成
される。前記パッキン取付部67aには、可撓性および
弾発性を有するたとえばゴムから成るパッキン68aが
図2の紙面に垂直な長手方向全長にわたって装着され
る。前記外フレーム65aは、幅方向一端部側で前記板
状部66aに当接して積重される取付部69aと、取付
部69aでほぼ直角に屈曲して連なる立上り部70a
と、立上り部70aに前記取付部69aとは反対側にほ
ぼ直角に屈曲して連なる板状部71aと、板状部71a
の幅方向他端部から空隙遮蔽空間57側にほぼ直角に屈
曲して連なる屈曲部72aと、前記立上り部71aを打
ち抜いて取付部69aを含む一平面内に連なって形成さ
れる取付座73aとを有する。
5aに沿って設けられ、外フレーム65aの各部位に対
応して、取付部75a、立上り部76a、板状部77
a、屈曲部78aおよびパッキン取付部79aを有す
る。このパッキン取付部79aには、パッキン80aが
装着される。
フレーム65aの取付部69aは、複数のビス81aに
よって、内フレーム64aの幅方向一端部にねじ止めさ
れる。このビス81aの図2における上方には、化粧カ
バー44aの立上り部76aと、躯体33aの内面34
aとの間の細長い空間に、合成樹脂から成るバックアッ
プ材82aを嵌め込んでシール材83aが打設される。
このシール材83aは、湿式シール材が用いられる。
ンク部材86の長手方向両端部を、ピン87〜90によ
って回動自在に連結して、平行四辺形リンクを構成す
る。各ピン87〜90のうちリンク手段50の基端部に
設けられるピン87は、ボルトによって実現され、前記
外フレーム65aの取付座73aの頭部に溶接によって
固定される。このようなピン87の軸部には、ナット9
1が螺着され、リンク部材86が抜け止めされる。また
リンク手段50の遊端部に設けられるピン89には、カ
バープレート45の幅方向一端部付近を挿通してリンク
部材86とともに連結される。このようにリンク部材8
6を回動自在に連結する1つのピン89にカバープレー
ト45の幅方向一端部付近を連結することによって、リ
ンク手段50の伸縮変位によってカバープレート45が
上下方向(図1および図2の紙面に垂直方向)に変位す
るおそれはなく、したがって各躯体33a,33bが相
対的に近接/離反変位したときに、カバープレート45
が上下に変位することなしに前記近接/離反する方向の
変位を許容することができる。
連結されたカバープレート45は、内フレーム64aに
設けられるパッキン68aと、化粧カバー44aのパッ
キン取付部79aのパッキン80aとによって弾発的に
挟持され、水密性が達成される。このようなリンク手段
50は、他方の躯体33bにも設けるようにしてもよ
く、これによってさらに大きな各躯体33a,33bの
変位を許容することが可能となる。
揺動ホルダ41bおよび化粧カバー44bの支持部材3
9bへの取付状態を示す拡大断面図である。なお、同図
に示される構成は、図2に示される構成に類似してお
り、対応する部分には同一の数字に添字bを付す。前記
他方の躯体33b側に設けられる支持部材39bもま
た、前述の支持部材39aと同様に、挿通孔62bが形
成される基板61bとヒンジピン38bを、止水板取付
部63bとを有し、ライナ36bを介して止水板51の
幅方向他端部52bと、耐火帯取付金具56bとを挟ん
で下地材35bにボルト37bによって取付けられる。
また揺動ホルダ41bは、前記揺動ホルダ41aと同様
に構成され、遊端部に設けられる各パッキン68bおよ
び80bによってカバープレート45の幅方向他端部を
弾発的にに挟持する。
は、空隙遮蔽空間57側にほぼ直角方向に曲げられた係
止部92を有し、この係止部92が内フレーム64bの
パッキン取付部67に当接して抜け止めされる。係止部
92とパッキン取付部67bとの間には、間隔L3が形
成され、また係止部92と外フレーム65bの立上り部
70bとの間には間隔L4が形成される。したがって各
躯体33a,33bが相対的に近接するように変位した
ときには、カバープレート45の幅方向一端部付近が前
述の各パッキン68a,80aによって弾発的に挟持さ
れた状態で、他方の躯体33b側のパッキン68b,8
0bがカバープレート45の表面上を摺動して、水密性
を維持した状態で前記間隔L4だけ各躯体33a,33
b間の変位を許容することができる。さらに各躯体33
a,33bが近接する方向に変位すると、係止部92が
外フレーム65bの立上り部70bに当接し、それ以降
はリンク手段50bが縮小して、リンク手段50の遊端
部および基端部間の間隔L5の変位を許容することがで
きる。このとき、各躯体33a,33bが、前記近接/
離反する方向に対して垂直にずれを生じても、各揺動ホ
ルダ41a,41bはヒンジピン38a,38bとヒン
ジ片40a,40bとによって支持部材39a,39b
に角変位自在に連結されるため、前記近接/離反する方
向に垂直な変位を許容することができる。
2および図4に示される状態から相対的に離反する方向
に変位したときには、カバープレート45の幅方向一端
部付近が一方の躯体33b側に設けられるパッキン68
a,80aによって弾発的に挟持された状態で、他方の
躯体33b側に設けられるパッキン68b,80bが摺
動して係止部92がパッキン取付部67bに近接する方
向に相対的な変位を生じる。各躯体33a,33bがさ
らに離反する方向に変位すると、係止部92は、パッキ
ン取付部67bに当接して、間隔L3に相当する各躯体
間の変位を許容した後、リンク手段50が伸長してさら
に大きな変位を許容することができる。このとき、リン
ク手段50の遊端部がパッキン取付部67aに当接する
けれども、さらに各躯体33a,33bが相対的に離反
する方向に変位すると、リンク手段50は、いわば強制
的に伸長し、内フレーム64a、外フレーム65aおよ
び化粧カバー44aの相互に近接する方向への弾発力に
抗して、各パッキン68a,80aを離反する方向に押
し開き、揺動ホルダ41aから外部へ突出する。したが
って揺動ホルダ41aおよび化粧カバー44aが損傷す
ることなしに各躯体33a,33bが離反する方向への
大きな変位を許容することができる。このように各躯体
33a,33bが相対的に離反する方向に変位したとき
にもまた、同時に各躯体33a,33bが前記近接/離
反する方向に垂直な方向にずれを生じても、ヒンジピン
38a,38bおよびヒンジ片40a,40bによって
前記ずれを許容することができる。
段50の遊端部に設けられるピン89と基端部に設けら
れるピン87とを引張ばねによって連結するようにして
もよい。このようなばねを設けることによって、各躯体
33a,33bの相互に離反する方向の変位によって、
リンク手段50の遊端部が基端部から離反する方向に伸
長しても、前記ばねのばね力によって初期位置に復帰さ
せることができ、リンク手段50が伸びたままとなるこ
とが防がれる。
置31aを示す水平断面図であり、図6は図5に示され
る巻取手段101の具体的構成を示す拡大断面図であ
る。なお、前述の実施例と対応する部分には同一の参照
符を付す。本実施例の伸縮継手装置31aでは、空隙3
2をあけて隣接する2つの躯体33a,33bの相互に
対向する各壁面34a,34bに下地材35a,35b
がそれぞれ固定され、各下地材35a,35bには、各
壁面34a,34bにほぼ平行な軸線に沿って延びる第
1枢着部であるヒンジピン38a,38bを有する支持
部材39a,39bが固定され、各支持部材39a,3
9bには、各ヒンジピン38a,38bに嵌合して枢支
される第2枢着部であるヒンジ片40a,40bを有す
る揺動ホルダ41a,41bが連結される。各揺動ホル
ダ41a,41bには、各揺動ホルダ41a,41bに
関して前記支持部材39a,39bとは反対側、すなわ
ち図5の上方で化粧カバー44a,44bが固定され
る。これらの揺動ホルダ41a,41bと化粧カバー4
4a,44bとの間には、空間46a,46bがそれぞ
れ形成される。
と化粧カバー44a,44bとによって、可撓性を有す
るカバーシート102が挟持されるとともに、一方の躯
体33aに設けられる揺動ホルダ41aと化粧カバー4
4aとの間の空間46a内には、予め定める回転方向A
にばね付勢され、前記カバーシート102が巻回される
巻取ロール103を備える巻取手段101が設けられ、
前記カバーシート102の遊端部105には、断面形状
がL字状の一対の係止金具106,107がリベット1
08によって固定されて、他方の躯体33bに設けられ
る揺動ホルダ41bと化粧カバー44bとによって空間
46b内で係止される。
はガラス繊維から成る布または網が用いられ、各対を成
す揺動ホルダ41a,41bおよび化粧カバー44a,
44b間にわたって張架される。前記巻取ロール103
は、ブラケット109によって支持され、このブラケッ
ト109は揺動ホルダ41aに溶接によって植設された
ボルト110にナット111によって固定される。
の長手方向両端部に固定される一対のL字状の取付片1
12,113と、直円筒状の前記巻取ロール103と、
一方の取付片112にビス114によって固定され、巻
取ロール103の軸線方向一端部に挿入されるばね受け
片115と、ばね受け片115に一端部が係止される巻
きばね116と、巻取ロール103内で巻きばね116
の他端部が係止されるスピンドル軸117と、前記巻き
ばね116の他端部が係止される側とは反対側の端部が
連結され、巻きばね116による予め定める回転方向A
への回転速度を制限する制動手段118と、制動手段1
18の前記スピンドル軸117の一端部が連結される側
とは反対側の端部に固定される回転ガイド片119と、
回転ガイド片119を前記他方の取付片113に固定す
るビス120と、スピンドル軸117の外周面と巻取ロ
ール103の内周面との間に介在される環状の固定金具
121とを含む。
よって、各躯体33a,33bが相対的に離反する方向
に変位したときには、カバーシート102の遊端部10
5に設けられる係止金具106,107が他方の躯体3
3側の揺動ホルダ41bおよび化粧カバー44bによっ
て係止された状態で、巻取ロール103が前記予め定め
る回転方向Aとは逆方向に回転してカバーシート102
が送り出され、空隙32を塞いだ状態で各躯体33a,
33bの変位を許容することができる。また各躯体33
a,33bが相対的に近接する方向に変位したときに
は、前記遊端部105の係止金具106,107が揺動
ホルダ41bおよび化粧カバー44bによって係止され
た状態で、前記巻きばね116のばね力によって巻取ロ
ール103が回転方向Aに回転し、カバーシート102
が巻取られる。
対的に近接する方向に変位したときにも、カバーシート
102にたるみなどを生じることなしに、各揺動ホルダ
41a,41bおよび化粧カバー44a,44b間にわ
たってカバーシート102を張架した状態で、各躯体3
3a,33bの相対的に近接する方向への変位を許容す
ることができる。
bに第1枢着部としてヒンジピン38a,38bを設
け、かつ揺動ホルダ41a,41bに第2枢着部として
ヒンジ片41a,41bを設けるようにしたけれども、
本発明の他の実施例として支持部材39a,39bにヒ
ンジ片を設け、かつ揺動ホルダ41a,41bにヒンジ
ピンを設けるようにしてもよい。またこれらのヒンジピ
ン38a,38bおよびヒンジ片48a,48bに代え
て、自在に屈曲し得る板ばねなどを第1および第2枢着
部として用いるようにしてもよい。
101を各躯体33a,33bに設けて、各躯体33
a,33b間のさらに大きな変位を許容するようにして
もよい。
とを第1および第2枢着部によって回動自在に連結し、
少なくとも一方の躯体側に設けられる揺動ホルダには、
リンク手段を設けてカバープレートの幅方向一端部付近
に連結されるので、リンク手段が許容し得る伸縮量に応
じた距離だけカバープレートの幅方向の長さを超えて、
各躯体間の近接または離反する方向の変位を許容するこ
とができる。またカバープレートを保持するために、少
なくとも一方の躯体側にリンク手段を設ければよいの
で、構成が前記先行技術に比べて格段に簡略化され、部
品点数が低減されて組立作業が簡略化される。
れる揺動ホルダおよび化粧カバー間の空間内に巻取手段
を設け、この巻取手段によって巻取られるカバーシート
の遊端部が係止されるので、各躯体の相対的な近接/離
反する方向の変位を許容し、かつ前記空隙を塞いだ状態
に維持することができる。
構成を示す水平断面図である。
図である。
解斜視図である。
b、揺動ホルダ41b、化粧カバー44b付近の拡大断
面図である。
す水平断面図である。
示す拡大断面図である。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 空隙をあけて隣接する2つの躯体の相互
に対向する各壁面に下地材がそれぞれ固定され、 各下地材には、各壁面にほぼ平行な軸線に沿って延びる
第1枢着部を有する支持部材が固定され、 各支持部材には、第1枢着部に嵌合して枢支される第2
枢着部を有する揺動ホルダが連結され、 各揺動ホルダには、各揺動ホルダに関して前記支持部材
とは反対側で化粧カバーを固定し、各対を成す揺動ホル
ダと化粧カバーとの間に空間がそれぞれ形成され、 各対を成す前記揺動ホルダと化粧カバーとによってカバ
ープレートの幅方向両端部付近が挟持され、 少なくとも前記一方の躯体に設けられる揺動ホルダと化
粧カバーとの間の空間内には、基端部が前記揺動ホルダ
に連結され、遊端部が前記基端部に近接および離反する
方向に伸縮自在なリンク手段が設けられ、 このリンク手段の遊端部には、カバープレートの幅方向
一端部が連結されることを特徴とする伸縮継手装置。 - 【請求項2】 空隙をあけて隣接する2つの躯体の相互
に対向する各壁面に下地材がそれぞれ固定され、 各下地材には、各壁面にほぼ平行な軸線に沿って延びる
第1枢着部を有する支持部材が固定され、 各支持部材には、第1枢着部に嵌合して枢支される第2
枢着部を有する揺動ホルダが連結され、 各揺動ホルダには、各揺動ホルダに関して前記支持部材
とは反対側で化粧カバーを固定して、各対を成す揺動ホ
ルダと化粧カバーとの間に空間がそれぞれ形成され、 各対を成す前記揺動ホルダと化粧カバーとによって、可
撓性を有するカバーシートが挟持され、 少なくとも前記一方の躯体に設けられる揺動ホルダと化
粧カバーとの間の空間内には、予め定める回転方向にば
ね付勢され、前記カバーシートが巻回される巻取ロール
を備える巻取手段が設けられ、 前記カバーシートの遊端部は、前記他方の躯体に設けら
れる揺動ホルダと化粧カバーとによって係止されること
を特徴とする伸縮継手装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12190395A JP3316337B2 (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 伸縮継手装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12190395A JP3316337B2 (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 伸縮継手装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08312011A JPH08312011A (ja) | 1996-11-26 |
JP3316337B2 true JP3316337B2 (ja) | 2002-08-19 |
Family
ID=14822768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12190395A Expired - Fee Related JP3316337B2 (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 伸縮継手装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3316337B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5400079B2 (ja) * | 2011-02-09 | 2014-01-29 | 大成建設株式会社 | 建物の連結部における床構造 |
JP6260098B2 (ja) * | 2013-03-28 | 2018-01-17 | 横浜ゴム株式会社 | 止水装置 |
JP7156733B1 (ja) * | 2021-09-17 | 2022-10-19 | 株式会社エービーシー商会 | エキスパンションジョイント |
-
1995
- 1995-05-19 JP JP12190395A patent/JP3316337B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08312011A (ja) | 1996-11-26 |
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