JP3314575B2 - 沈殿装置 - Google Patents

沈殿装置

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JP3314575B2 JP06938995A JP6938995A JP3314575B2 JP 3314575 B2 JP3314575 B2 JP 3314575B2 JP 06938995 A JP06938995 A JP 06938995A JP 6938995 A JP6938995 A JP 6938995A JP 3314575 B2 JP3314575 B2 JP 3314575B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原水槽及び沈殿槽を備
えた沈殿装置に係り、特に、原水量が変動する場合であ
っても沈殿槽の水面積負荷を常に一定範囲内に保つこと
により、良好な水質の処理水を安定して得ることができ
る沈殿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃水には重金属,フッ素,リン酸或
いは懸濁固形物(SS)などのそのまま放流できない汚
濁物質が含有されている。このような産業廃水は、廃水
中の重金属等を、重金属水酸化物や難溶性Ca塩などの
SSの形にして凝集処理し、その後、沈殿槽で固液分離
することにより除去した後、放流されている。
【0003】廃水中に含有される有機物は活性汚泥法で
生物分解することにより除去するのが一般的であるが、
ここで生成する余剰汚泥も凝集処理後、沈殿槽で固液分
離されている。
【0004】沈殿槽から得られる処理水中のSS量を減
少させるために、沈殿槽の後段に濾過設備を設置し、処
理水中のSSをより高度に除去することが多いが、沈殿
槽からのSSのリークが多くなると、濾過設備の濾過層
が短時間で閉塞することによる。この場合には、頻繁に
逆洗を行う必要があるなど、処理装置の保守管理が煩雑
になる。
【0005】このようなことから、廃水処理設備の沈殿
槽においては、SSのリークを極力防止して、高水質の
処理水を安定に得ることが望まれる。
【0006】ところで、廃水を凝集沈殿処理する場合、
連続処理とするのが望ましい。その理由は、沈殿槽をO
N−OFF運転すると処理水が安定しなくなるためであ
る。即ち、運転停止後に沈殿槽を再起動させる場合、沈
殿槽に凝集処理水が再流入し始めた後約5分間位は、密
度流によって沈殿槽内の水の流れが不均一となり、固液
分離が不十分になると共に、既に沈殿していたSSを巻
き上げる乱流も発生する。このため、再起動後10〜6
0分は、数十〜数百ppmのSSが処理水中にリークす
る場合がある。
【0007】従来の廃水処理装置においては、装置の断
続運転を避けると共に、原水水質の均一化のために、原
水槽が設置され、一旦原水槽で廃水を受け、原水槽内の
廃水を原水ポンプで沈殿槽に送給している。
【0008】しかしながら、原水槽を設置した場合にお
いても、沈殿槽への流入水は断続的とならざるを得な
い。即ち、一般的に、流入原水量は工程の稼働状態によ
り変動することから、原水槽から廃水をオーバーフロー
させないために、沈殿槽に廃水を送る原水ポンプは、流
入原水量の最大値に合わせた運転を行っている。そし
て、流入原水量が減少して原水槽水位が低下すると、水
位レベル計がこれを感知し、原水ポンプを停止させる。
このようなことから、通常の沈殿装置では、ON−OF
F運転は避けられないのが現状である。
【0009】ON−OFF運転を避けるために、複数の
原水ポンプを設置し、原水槽の水位に応じて稼働ポンプ
台数を制御する方式もあるが、原水ポンプ廻りの配管,
ポンプ台数の増加により装置設置面積が増大し、好まし
くない。しかも、この場合には、沈殿槽への流入水量が
変化することになるが、沈殿槽への流入水量の変化は、
沈殿槽内の乱流の発生原因となり、定量運転に比べて処
理水が不安定になるという問題がある。また、原水槽の
水位に応じて原水ポンプの回転数を制御する方式もある
が、この場合においても、沈殿槽への流入水量の変化に
より、処理水が不安定になるという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の沈
殿装置においては、ON−OFF運転とするか、或い
は、継続運転を行う場合であっても沈殿槽への流入水量
が変動し、このため沈殿槽内の密度流や乱流の発生によ
り、処理水質の変動を避けられない状況にある。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決し、沈殿
槽への流入水量を一定量として継続運転することによ
り、沈殿槽における固液分離機能を効果的に発揮させて
安定な処理を行う沈殿装置を提供することを目的とす
る。
【0012】請求項1の沈殿装置は、原水を受入れる
原水槽と、該原水槽から原水をSSと上澄水とに固液
分離するための沈殿槽と、該原水槽からの原水を一定流
量で該沈澱槽へ導入するための原水ポンプと、該沈殿槽
からの上澄水の一部を該原水槽に返送する返送水路と、
該返送水路を経て該原水槽に返送される上澄水量を、該
原水槽への流入原水量又は原水槽内の水位に応じて調整
する手段とを備えてなることを特徴とする。請求項2の
沈殿装置は、原水を受け入れる原水槽と、該原水槽から
の原水をSSと上澄水とに固液分離するための沈殿槽
と、該原水槽からの原水を一定流量で該沈澱槽へ導入す
るための原水ポンプと、該沈殿槽からの上澄水の一部を
該原水槽に返送する返送水路と、該返送水路を経て該原
水槽に返送される上澄水量を、該原水槽内の水位に応じ
て調製する手段とを備えてなることを特徴とする。
【0013】請求項の沈殿装置は、請求項1又は2
沈殿装置において、更に、前記沈殿槽に導入される原水
に対して凝集剤を添加する凝集剤添加手段を備えること
を特徴とする。 請求項4の沈殿装置は、請求項3の沈殿
装置において、更に前記凝集剤添加手段の凝集剤供給量
を、該原水槽への流入原水量又は原水槽内の水位に応じ
て調整する手段をえることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の沈殿装置によれば、原水槽への流入原
水量又は原水槽の水位に応じて、沈殿槽から原水槽に返
送する上澄水量を調整することにより、流入原水量に変
動があった場合でも、原水ポンプを一定流量で稼働させ
て沈殿槽への流入水量を一定とすることができる。即
ち、原水槽への流入原水量又は原水槽の水位が低減した
場合には、原水ポンプの稼働は一定流量のまま、沈殿槽
から原水槽への上澄水返送量を増加させる。逆に、原水
槽への流入原水量又は原水槽の水位が増加した場合に
は、原水ポンプの稼働は一定流量のまま、沈殿槽から原
水槽への上澄水返送量を低減するか、返送を停止する。
これにより、原水槽からの原水のオーバーフローを防止
して、継続運転にて、沈殿槽への流入水量を常に一定水
量とすることができる。
【0015】請求項の沈殿装置によれば、沈殿槽から
返送される上澄水により希釈される原水の希釈の程度に
応じて、凝集剤供給量を制御することができるため、過
剰供給又は過少供給を防止して効率的な凝集処理を行え
る。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の沈殿装置の実
施例につき詳細に説明する。
【0017】図1,2は本発明の沈殿装置の一実施例を
示す系統図である。図1,2において、1は原水槽、2
は反応槽、3は凝集槽、4は沈殿槽、5は処理水槽、6
は水位レベル計、7は流量コントロール弁(電磁弁)、
8は流量計、9は制御部、P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P
5 はポンプ、11〜21の各符号は配管を示す。
【0018】まず、図1を参照して原水槽1に、水位レ
ベル計6を設置し、レベル計6の信号により、沈殿槽4
から原水槽1へ返送する上澄(以下「処理水」と称す
場合がある。)量を制御する方式の沈殿装置について説
明する。
【0019】本実施例の沈殿装置においては、配管11
より原水槽1に導入された原水は、原水ポンプP1 の稼
働により配管12より、反応槽2に導入される。反応槽
2においては、原水に、ポンプP4 を備える配管15よ
り酸又はアルカリが添加されてpH調整がなされると共
に、薬注ポンプP2 を備える配管13よりアルミニウム
塩や鉄塩などの無機凝集剤が添加されて凝集処理され
る。反応槽2の液は、次いで、凝集槽3に送給され、薬
注ポンプP3 を備える配管14より有機凝集剤(ポリマ
ー)が添加され、更に高度に凝集処理された後、配管1
6より沈殿槽4に送給され、固液分離処理される。沈殿
槽4で分離されたSSは配管17より系外へ排出され、
一方、上澄水の一部は必要に応じて配管19より原水槽
1に返送され、残部は配管18より処理水槽5に送給さ
れ、配管20より処理水として系外へ排出される。
【0020】本実施例においては、原水槽1に水位レベ
ル計6が設けられており、このレベル計6の信号によ
り、処理水返送配管19の流量コントロール弁7の開度
調整を行って、沈殿槽4から原水槽1に返送する処理水
量を制御する。また、このレベル計6の信号により、薬
注ポンプP2 ,P3 の回転数又はストロークを制御し
て、原水に添加する無機凝集剤及びポリマーの供給量を
調整する。
【0021】原水槽1に設けられた水位レベル計6は4
個の接点a,b,c,dを有し、このうち、最上部の接
点aは原水槽の水位の上限に位置し、接点aが作動した
場合には、原水槽1の上流側で原水槽1への原水の流入
を停止又は流入量を制限する措置が必要となる。接点b
は、例えば、原水槽1の貯水量が満水時の30〜60%
程度の水位に相当する位置に設けられており、原水槽1
の水位が次第に低下して接点bが作動した場合には、以
後、原水槽1の原水量が低減して原水槽7が空になる可
能性がある。従って、レベル計6の検出値が接点aと接
点bとの間である場合には、流量コントロール弁7を閉
とし、沈殿槽4の処理水の全量を処理水槽5に送給する
と共に、薬注ポンプP2 ,P3 により、予め定めた所定
量の薬注量で無機凝集剤及びポリマーを添加する通常運
転を行うが、レベル計6が接点b或いはそれ以下の水位
を検出した場合には、流量コントロール弁7を開き、例
えば沈殿槽4から排出される全処理水量(Q)の0.2
〜0.4倍量(0.2Q〜0.4Q)の処理水を配管1
9より原水槽1に返送する。
【0022】このように、処理水の一部、例えば0.2
〜0.4倍量を原水槽1に返送する運転を所定時間継続
した場合、原水槽1中の原水のSSや重金属濃度は返送
処理水により20〜40%希釈される。従って、薬注ポ
ンプP2 ,P3 により添加する無機凝集剤やポリマー添
加量も20〜40%少なくて足りることから、レベル計
6の信号により、上述の流量コントロール弁7の開度調
整と共に、薬注ポンプP2 ,P3 による薬注量の調整を
行う。
【0023】処理水を原水槽1に返送することにより、
原水槽1の水位が上昇し、接点bを超えた場合には、前
述の通常運転に戻す。
【0024】また、レベル計6の接点cは、例えば、原
水槽1の貯水量が満水時の15〜30%程度の水位に相
当する位置に設けられており、原水槽1の水位が接点b
を超えて更に低下し、接点cが作動した場合には、原水
槽1の原水量が更に低減して比較的短時間内に空になる
可能性がある。従って、レベル計6が接点c或いはそれ
以下を検出した場合には、流量コントロール弁7の開度
を上げ、例えば沈殿槽4から排出される全処理水量
(Q)の0.4〜0.7倍量(0.4Q〜0.7Q)の
処理水を配管19より原水槽1に返送する。
【0025】このように、処理水の一部、例えば0.4
〜0.7倍量を原水槽1に返送する運転を所定時間継続
した場合、前述の如く、原水槽1中の原水のSSや重金
属濃度は返送処理水により40〜70%希釈される。従
って、薬注ポンプP2 ,P3により添加する無機凝集剤
やポリマー添加量も40〜70%少なくて足りることか
ら、レベル計6の信号により、上述の流量コントロール
弁7の開度調整と共に、薬注ポンプP2 ,P3 による薬
注量の調整を行う。
【0026】レベル計6の接点dは、満水時の5〜15
%の水位に設定されており、原水槽1が殆ど空の状態、
即ち、原水槽1内に原水が殆ど流入しないことを示すた
め、レベル計6が接点dを検出した場合は装置の運転を
停止する。そして、原水の流入が再開し、原水槽1内の
水位が接点dよりも上昇した場合には、運転を再開す
る。
【0027】上記レベル計6による装置運転、処理水返
送量及び薬注量の自動制御を表1にまとめて示す。
【0028】
【表1】
【0029】このような自動制御を行うことにより、レ
ベル計が接点dを検出しない限り、沈殿槽には常に一定
量の原水が流入することから、沈殿槽の水負荷が一定と
なり、固液分離処理が安定するため、安定した水質の処
理水を得ることができるようになる。
【0030】また、原水の希釈の度合、即ちSSや重金
属濃度に応じて薬注量の制御も行えるため、過剰薬注に
よる無駄を生じることもない。
【0031】なお、図1に示す沈殿装置において、水位
レベル計6としては、特に制限はなく、任意のものが使
用できる。例えば、電極式,静電容量式,超音波式,電
波式,フロート式等を採用することができる。また、水
位の検出は、原水槽の全高にわたって連続的に測定でき
るものであっても、図1に示す如く、多段階、例えば、
3〜5点の水位を感知するものであっても良い。
【0032】図1に示す沈殿装置は、原水槽の水位に応
じて返送処理水量を制御するものであるが、本発明で
は、原水槽に流入する原水量に応じて返送処理水を調整
しても良い。即ち、原水の流入量を測定することによ
り、原水槽の水位の変化を予測できるので、流入原水量
に応じて、原水槽の水位を所定レベルに保つように原水
槽への返送処理水量を調整する。
【0033】図2は、このような沈殿装置の実施例を示
し、原水導入配管11には流量計8が設けられ、また、
この流量計8の測定値に基いて薬注ポンプP2 ,P3
及び、処理水槽5から原水槽1へ処理水を返送する配管
21に設けられた処理水返送ポンプP5 の回転数やスト
ロークを制御する制御部9が設けられている。
【0034】図2に示す沈殿装置においても、流入原水
量に応じて返送処理水量を調整することにより、原水槽
1の水位を所定レベルに保持すると共に、原水ポンプP
1 により、常時、一定量の原水を沈殿槽4に供給するこ
とができ、この結果、沈殿槽4の水負荷を一定として安
定した水質の処理水を得ることができる。また、流入原
水量に比例して薬注ポンプP2 ,P3 の薬注量を制御で
きるため、常時、適正な薬注量で良好な処理を行える。
【0035】なお、図1,2に示す沈殿装置は本発明の
一実施例であって、本発明はその要旨を超えない限り何
ら図示のものに限定されるものではない。
【0036】例えば、図1の沈殿装置において、薬注ポ
ンプの代りに電磁弁を設け、その開度を調整して薬注量
を制御するようにすることもできる。
【0037】また、図2の沈殿装置において、原水槽1
への返送処理水量の制御は返送ポンプP5 の代りに、図
1に示すような流量コントロール弁によるものであって
も良い。
【0038】本発明の沈殿装置において、返送処理水量
を原水槽への流入原水量に基いて制御するか、或いは、
原水槽の水位に応じて制御するかは、装置の適用性或い
は、要求される制御の精度等に応じて適宜選択される。
【0039】即ち、原水槽への流入原水量の変化を瞬時
に検知して返送処理水量を調整するためには、図2に示
すような流量計方式が優れている。しかし、この場合に
は、新たな電磁流量計の設置が必要となる。また、返送
処理水量の制御を行っても流入原水量の増減に正確に対
応することは困難であると共に、更に原水槽の水位管理
が必要となる場合がある。
【0040】従って、実用性の面では、返送処理水量の
制御としては、精度が若干落ちるものの、図1に示すよ
うな、既存のレベル計を転用できる原水槽の水位による
制御が好ましい。ただし、処理水量を一定とする際はこ
の限りでなく、図2のものが適している場合もある。
【0041】処理水の返送は、図1に示す如く、処理水
排出管18から分岐して返送配管19を設けて行って
も、図2に示す如く、処理水槽5から返送配管21を経
て行っても良いが、装置の簡素化の面からは、返送ポン
プが不要で、流量コントロール弁のみですむ図1の方式
が有利である。
【0042】なお、図1,2では、凝集剤添加を行う凝
集沈殿装置を例示したが、本発明は、凝集剤を用いない
自然沈降の沈殿装置にも適用できる。
【0043】次に具体的な実施例を挙げて、本発明をよ
り詳細に説明する。
【0044】実施例1 pH:1.8〜2.6,T−Fe:40〜100mg/
l,Zn:10〜20mg/lの鋼板酸洗廃水が消石灰
による中和でpH9〜9.5に調整されると共に、ポリ
マー(「クリフロックPA331」栗田工業(株)製)
1ppmで凝集処理された後、沈殿槽で固液分離される
廃水処理系における、本発明の沈殿装置による処理結果
と従来装置による処理結果を比較した。
【0045】なお、凝集槽には消石灰とポリマーが同時
に注入され、その滞留時間は15分である。沈殿槽の直
径は9mであり、水面積負荷1.5m3 /m2 ・hrで
運転されている。原水槽は6m×6m×5m(深さ)で
あり、従来は、原水ポンプ(100m3 /hr)は原水
槽のレベル計で制御されており、原水槽の水位が原水槽
底部より1mの高さ位置に下がると原水ポンプは停止、
1mを超えると運転されている。水位が原水槽底部より
4mに達すると警報が発せられて満水位を予告し、4.
5mに達すると緊急用に設置されたエマジェンシイポン
プ(100m3/hr)が作動するシステムとなってい
る。
【0046】通常運転ではエマジェンシイポンプが作動
することはなく、原水ポンプのON−OFF、例えば1
〜5時間の運転と10分〜1時間の停止が繰り返される
断続運転となっている。このため、沈殿槽の処理水SS
は図4に示すように2〜25mg/lの範囲で大きく変
動していた(比較例)。
【0047】上記廃水処理系に、図1に示すような本発
明の沈殿装置の構成を組み込んだ。即ち、原水槽のレベ
ル計を多接点型とし、その信号で開度が調整できる自動
弁を備える処理水返送配管を設置し、同時に、ポリマー
注入ポンプの回転数の制御ができるようにシーケンス改
造を行い、次のような制御を行った。
【0048】原水槽のレベル計の最上段aは水位4.5
m(底部より4.5mの位置)とし、既設のエマジェン
シイポンプは存続させた。接点bは水位2.5mとし、
接点a−b間は処理水を返送しない通常運転とした。水
位が接点b以下になった場合は、処理水返送配管の自動
弁を作動させ、沈殿槽の処理水の1/4Q、即ち25m
3 /hrを返送した。また、原水槽の水位が更に下がり
接点c(水位1m)に達した場合には、1/2Q(50
3 /hr)を返送した。更に、低水位となって接点d
(水位0.5m)に達した場合は、原水ポンプ、ポリマ
ー注入ポンプを全て停止する方式とした。
【0049】一方、ポリマー注入量は、b点以下或いは
c点以下の水位が30分継続された場合は注入量をそれ
ぞれ定常状態の2/3,1/2になるようにポンプの回
転数を制御した。
【0050】本方式で運転した場合の処理水SSは図3
に示すように1〜6mg/lと、極めて安定していた
(本発明例)。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の沈殿装置に
よれば、装置の継続運転において、流入原水量の変動が
あっても、沈殿槽への流入水量を一定として、下記〜
等の効果のもとに高水質処理水を安定に得ることがで
きる。
【0052】 原水ポンプの断続の確率は大幅に低減
するため、再稼働時の処理水の悪化現象が防止される。 沈殿槽の処理水を更に濾過処理している場合には、
濾過層の逆洗回数が大幅に低減され、保守管理が軽減さ
れる。 1台の原水ポンプで連続運転可能なため、省スペー
ス化が図れる。
【0053】請求項の沈殿装置によれば、沈殿槽から
の返送処理水による原水の希釈の程度に対応して薬注制
御することができることから、効率的な凝集処理を行え
る。
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の沈殿装置の一実施例を示す系統図であ
る。
【図2】本発明の沈殿装置の他の実施例を示す系統図で
ある。
【図3】実施例1における本発明装置による処理水SS
の変化を示すグラフである。
【図4】実施例1における従来装置による処理水SSの
変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 原水槽 2 反応槽 3 凝集槽 4 沈殿槽 5 処理水槽 6 水位レベル計 7 流量コントロール弁 8 流量計 9 制御部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−127155(JP,A) 特開 昭55−35957(JP,A) 特開 昭61−93895(JP,A) 特開 昭56−60692(JP,A) 特開 昭53−101855(JP,A) 特開 昭63−200894(JP,A) 特開 昭56−87493(JP,A) 特開 昭58−61881(JP,A) 特開 平5−301095(JP,A) 実開 昭61−102296(JP,U) 実開 昭52−101462(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 21/00 - 21/34 C02F 1/52 - 1/56

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水を受入れる原水槽と、 該原水槽から原水をSSと上澄水とに固液分離するた
    めの沈殿槽と、該原水槽からの原水を一定流量で該沈澱槽へ導入するた
    めの原水ポンプと、 該沈殿槽からの上澄水の一部を該原水槽に返送する返送
    水路と、 該返送水路を経て該原水槽に返送される上澄水量を、該
    原水槽への流入原水量又は原水槽内の水位に応じて調整
    する手段とを備えてなる沈殿装置。
  2. 【請求項2】 原水を受け入れる原水槽と、 該原水槽からの原水をSSと上澄水とに固液分離するた
    めの沈殿槽と、 該原水槽からの原水を一定流量で該沈澱槽へ導入するた
    めの原水ポンプと、 該沈殿槽からの上澄水の一部を該原水槽に返送する返送
    水路と、 該返送水路を経て該原水槽に返送される上澄水量を、該
    原水槽内の水位に応じて調製する手段とを備えてなる沈
    殿装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の沈殿装置において、更
    に、前記沈殿槽に導入される原水に対して凝集剤を添加
    する凝集剤添加手段を備えることを特徴とする沈殿装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項の沈殿装置において、更に、
    凝集剤添加手段の凝集剤供給量を、該原水槽への流入
    原水量又は原水槽内の水位に応じて調整する手段を備え
    ることを特徴とする沈殿装置。
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