JP3314390B2 - 自動二輪車用多気筒エンジンの制御装置 - Google Patents

自動二輪車用多気筒エンジンの制御装置

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JP3314390B2 JP15917291A JP15917291A JP3314390B2 JP 3314390 B2 JP3314390 B2 JP 3314390B2 JP 15917291 A JP15917291 A JP 15917291A JP 15917291 A JP15917291 A JP 15917291A JP 3314390 B2 JP3314390 B2 JP 3314390B2
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車用多気
筒エンジンに適用される制御装置に関し、詳しくは該エ
ンジンの点火時期を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの出力を向上する目的で、該エ
ンジンの点火時期を回転数に応じて変化させる点火時期
制御手段が実用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動二輪車
用多気筒エンジンにおいては、特定の気筒についての排
気管の長さが他の気筒に係る排気管の長さと相違するこ
とが多い。すなわち例えば、直列4気筒構成の自動二輪
車用多気筒エンジンでは、左右に位置する各気筒につい
ての排気管の長さと中央部に位置する各気筒についての
排気管の長さが一般に相違する。これは、個々の気筒の
排気管のレイアウト位置が車体フレームの構造によって
制約されるからである。
【0004】いま、排気管長が互いに異なる2つ気筒を
考えると、それらの気筒の排気管の排気脈動作用は当然
異なることになり、したがって個々の排気管の排気脈動
作用を有効に活用してエンジンの出力を向上するために
は、各気筒に対して適合した点火時期の制御を行う必要
がある。
【0005】しかるに、従来の点火時期制御手段は、1
つの進角特性に基づいて点火時期を設定しているので上
記排気管長の不揃いに対応できず、そのため排気管長が
不揃いな自動二輪車用多気筒エンジンに適用した場合、
該エンジンの出力を十分に向上させることができなかっ
た。
【0006】即ち、車両搭載上の制約等によって、エン
ジンにそれぞれ接続される吸気管や排気管の長さを全て
の気筒で同じにすることができない場合、各気筒毎に吸
気の充填効率も異なるので、要求される点火時期の進角
特性もそれぞれの気筒により異なり、従って、複数の気
筒のうち代表の気筒に合わせて他の全ての気筒を同じ進
角特性の点火時期で制御したのでは特定の気筒は良い
が、他の気筒は十分に性能を発揮することができず、結
局エンジン全体としても性能を発揮できないという難点
がある。
【0007】なお、このような難点を解決するものとし
て従来では実願昭59−063035号のように、マフ
ラーの長さおよび形状の相違による出力低下を防止する
ため、各気筒毎に独立して点火時期制御を行うものが開
示されているるが、この実願昭59−063035号に
開示された点火時期制御装置は、爆発間隔が180°ず
れた気筒をグループにして、点火プラグに点火信号を出
力するように制御しているので、クランク軸と同期して
回転するセンサロータと当該センサロータの回転角度を
検出するセンサピックアップとで構成されるセンサ装置
を、前側気筒用の前側センサと後側気筒用の後側センサ
の2つのセンサを必要とし、しかも制御部も独立して備
えているので装置が複雑となるとともに装置も大型化し
自動二輪車のように搭載スペースが少ない車両には不利
な難点がある。
【0008】この発明は上述した事情に鑑み、各気筒毎
に排気系や吸気系が異なる場合であっても、各気筒毎の
性能を十分に発揮させるとともに、構造が簡単でしかも
小型の自動二輪車用多気筒エンジンの制御装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、この発明では、気筒列を左右方向へ並設した直列
4気筒エンジンであって、左右両外側に位置する#1、
#4気筒の爆発間隔を互いに360°ずれたクランク位
相に設定するとともに、中央部に位置する#2、#3気
筒の爆発間隔も互いに360°ずれたクランク位相に設
定した直列4気筒エンジンと、該直列4気筒エンジンの
回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記直列
4気筒エンジンの左右両外側に位置する#1、#4気筒
の気筒グループと中央部に位置する#2、#3気筒の気
筒グループごとにそれぞれ独立して異なる進角度が設定
されたエンジン回転数−進角度特性と前記エンジン回転
数検出手段により検出されたエンジン回転数とに基づ
き、エンジン回転数に応じ前記各気筒グループ毎にそれ
ぞれ独立して進角度を設定する進角度設定手段と、該進
角度設定手段によりエンジン回転数に応じ、前記各気筒
グループ毎にそれぞれ独立して設定された進角度に基づ
き、前記各気筒グループの各点火時期をそれぞれ独立し
て制御する手段と、前記各気筒グループの各点火時期を
それぞれ独立して制御する手段の点火信号に基づき前記
#1乃至#4気筒の各点火プラグに点火信号を印加する
イグニッションコイルとして、前記クランク位相が36
0°ずれた#1気筒と#4気筒および#2気筒と#3気
筒に同時に点火信号を印加すべく#1、#4気筒用と#
2、#3気筒用の2つのイグニッションコイルとを具え
ている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例について説明する。
【0011】図1において、自動二輪車用4気筒エンジ
ン10は、その#1気筒〜#4気筒に対してそれぞれ専
用のキャブレター11−1〜11−4が設けられてい
る。
【0012】#1気筒、#4気筒についてのキャブレタ
ー11−1、11−4は、それらのファンネル11−1
a、11−4aの長さが等しく、また#2気筒、#3気
筒についてのキャブレター11−2、11−3は、それ
らのファンネル11−2a、11−3aの長さが等し
い。そして、ファンネル11−1a、11−4aの長さ
は、ファンネル11−2a、11−2aの長さよりも短
く設定されている。
【0013】なお図3に示すように、ファンネル11−
1a〜11−4aの先端部にはエアクリーナの外部ケー
ス20が覆着される。
【0014】ところで、上記エンジン10は自動二輪車
のフレームに横置きされるが、そのさい上記エアクリー
ナケース20の左右側壁近傍にはタンクレールやダウン
フレーム等のフレーム要素が存在する。
【0015】従って、上記ファンネル11−1a、11
−4aの長さをファンネル11−2a、11−3aのそ
れよりも短く設定したのは、上記ケース20の左右幅を
可及的に小さくして、該ケース20が上記フレーム要素
に接触するのを防止するためである。
【0016】一方、キャブレター11−1〜11−4
は、図2に示すように、サクションピストン11aを備
えた可変ベンチュリ構造を有し、そのノズル11bの上
部周面には該ノズル11bにブリードエアを供給するた
めのブリードエア通路11cが開口している。
【0017】この各キャブレター11−1〜11−4の
ブリードエア通路11cには、それぞれ図1に示した補
正用ブリードエア通路12−1〜12−4の一端が連結
されている。
【0018】これらの補正用ブリードエア通路12−1
〜12−4の途中には、電磁バルブ13−1〜13−4
がそれぞれ配設され、かつそれらの通路の他端は図示し
ていないフィルタを介して大気に開放されている。
【0019】図1に示すシグナルジェネレータ30は、
エンジン10のクランクシャフトが所定微小角度(例え
ば1°〜5°)回転する毎に図7(a)示すパルス信号
S1を出力する。
【0020】また、ジェネレータ30は、図7(b)に
示す信号、つまりクランク角が#1(#4)気筒上死点
角度よりもθa(例えば45°)だけ手前の基準角度に
達する毎に基準タイミング信号S2を出力し、クランク
角が#2(#3)気筒上死点角度よりもθaだけ手前の
基準角度に達する毎に基準タイミング信号S2′をそれ
ぞれ出力する。なお、信号S2の時間幅は信号S2′の
それよりも長く設定されている。
【0021】なお、上記信号S1は、後述する回転数検
出部31およびカウンタ38に与えられ、また信号S
2、S2′は上記カウンタ38および後述する点火気筒
指示部50に与えられる。
【0022】また、上記シグナルジェネレータ30は、
例えばクランクシャフトによって回動される円板と、こ
の円板の周縁部に形成されたスリット等に基づく磁気変
化を電気信号に変換するピックアップとから構成され、
したがって信号S2、S2′の時間幅はエンジンの回転
数に依存する。
【0023】回転数検出部31は、上記パルス信号S1
に基づいてエンジン10の回転数Nを検出する手段であ
り、周波数−電圧変換器や、単位時間当たりの信号S1
の発生数をカウントするカウンタ等で構成される。な
お、エンジン回転数Nを示すこの回転数検出部31の出
力信号は、後述するメモリ33、36、点火信号発生部
40および点火気筒指示部50に与えられる。
【0024】スロットルセンサ32は、図2に示すスロ
ットルバルブ11dに連動してスロットル開度を電気信
号として検出する。このスロットルセンサ32は、例え
ばポテンショメータで構成され、その出力信号はメモリ
33に加えられる。
【0025】このメモリ33には図5に示す関係、すな
わち、上記電磁バルブ13−1〜13−4のソレノイド
に加えられるパルス信号のデューティ比とエンジン回転
数の関係が格納されている。
【0026】この図5において、太線で囲まれた領域A
はスロットル開度が75〜100%のときの#1気筒用
電磁バルブ13−1および#4気筒用電磁バルブ13−
4に対する上記デューティ比を、斜線で示す領域Bはス
ロットル開度が50〜75%のときの#1気筒用電磁バ
ルブ13−1および#4気筒用電磁バルブ13−4に対
する上記デューティ比を、点線で示す領域Cはスロット
ル開度が75〜100%のときの#2気筒用電磁バルブ
13−2および#3気筒用電磁バルブ13−3に対する
上記デューティ比を、さらに斜線で示す領域Dはスロッ
トル開度が50〜75%のときの#2気筒用電磁バルブ
13−2および#3気筒用電磁バルブ13−3に対する
上記デューティ比をそれぞれ示している。
【0027】いま、例えば回転数検出部31で検出され
るエンジン回転数Nが5000rpm であり、スロットルセン
サ32で検出されるスロットル開度が75〜100%の
範囲にあるとすると、図5から明らかなように、メモリ
33からは#1、#4気筒用電磁バルブ13−1、13
−4のデューティ比として43%が読み出され、また#
2、#3気筒用電磁バルブ13−2、13−3のデュー
ティ比として20%が読み出される。
【0028】上記43%および20%のデューティ比を
指示する信号は、それぞれ図1に示したバルブ駆動部3
4および35に入力される。そこでバルブ駆動部34、
35は、内蔵するパルス発生手段を上記デューティ比指
示信号で制御し、オン時間が43%(オフ時間57%)
のパルス信号およびオン時間が20%(オフ時間80
%)の所定周波数のパルス信号をそれぞれ作成出力す
る。
【0029】そして、このバルブ駆動部34から出力さ
れるパルス信号は、#1気筒用電磁バルブ13−1およ
び#4気筒用電磁バルブ13−4のソレノイドにそれぞ
れ加えられ、またバルブ駆動部35から出力されるパル
ス信号は、#2気筒用電磁バルブ13−2および#3気
筒用電磁バルブ13−3のソレノイドにそれぞれ加えら
れる。
【0030】この結果、バルブ13−1、13−4およ
びバルブ13−2、13−3は、その平均開度が43%
および20%にそれぞれ設定される。
【0031】したがって、#1気筒および#4気筒の吸
気行程時においては、前記補正用ブリードエア通路12
−1および12−4に上記バルブ開度43%に対応した
量のエアが導入され、このエアは#1気筒および#4気
筒のブリードエア通路11c(図2参照)を通過するメ
インブリードエアに補正用エアとして合流される。
【0032】同様に、#2気筒および#3気筒の吸気行
程時においては、前記補正用ブリードエア通路12−2
および12−3に上記バルブ開度20%に対応した量の
エアが導入され、このエアは#2気筒および#3気筒の
ブリードエア通路11c(図2参照)を通過するメイン
ブリードエアに補正用エアとして合流される。
【0033】それ故、エンジン回転数Nが5000rpm で、
スロットルセンサ32で検出されるスロットル開度が7
5〜100%の範囲にある上記状態下では、メインブリ
ードエアに補正用エアを付加したエアがブリードエアと
して供給され、これによってメインブリードエアのみが
供給される場合に比してエンジン10に供給される混合
気の空燃比が大きくなる。
【0034】このように、上記補正用エアは空燃比を大
きくさせる方向に補正する。そして上記状態下では、#
1気筒および#4気筒に対する補正量が#2気筒および
#3気筒に対する補正量に比して大きくなる。
【0035】ところで、図8の上図は、図2に示したブ
リードエア通路11cを通過するエアのみをノズル11
に供給した場合の、つまりバルブ13−1〜13−4を
全閉した場合の#1、#4気筒の出力特性および#2、
#3気筒の出力特性をそれぞれ点線および実線で例示し
ている。また図8の下図は、上記各出力特性に基づく#
1、#4気筒および#2、#3気筒の排ガスの一酸化炭
素濃度をそれぞれ点線および実線で例示している。
【0036】図8の上図に示したように、#1気筒、#
4気筒の出力特性と#2気筒、#3気筒のそれは互いに
相違しているが、これはキャブレター11−1、11−
4のファンネル11−1a、11−4aの長さと、キャ
ブレター11−2、11−3のファンネル11−2a、
11−3aのそれとが相違していることによるエア導入
作用の差異や、#1気筒、#4気筒に連結された排気管
(図示せず)の長さと、#2気筒、#3気筒に連結され
た排気管(図示せず)のそれとが相違していることによ
る排気脈動作用の差異に起因している。
【0037】図5に示したデューティ比は、#1気筒、
#4気筒の中低速回転域での出力特性を向上させ得る空
燃比、つまり上記ファンネル11−1a、11−4aの
長さが短いことによる上記回転域でのエア不足を解消し
える空燃比が実現されるように設定されているので、エ
ンジン10の出力が向上されるとともに、図8の下図に
示した同回転域での一酸化炭素濃度の上昇が可及的に抑
制される。
【0038】なお、上記補正用ブリードエア通路12−
1および12−4に共通の電磁バルブを介して補正用ブ
リードエアを供給し、補正用ブリードエア通路12−2
および12−3に共通の電磁バルブを介して補正用ブリ
ードエアを供給することも可能である。かくすれば、電
磁バルブの数を減少することができる。
【0039】また上記においては、#1気筒用電磁バル
ブ13−1と#4気筒用電磁バルブ13−4のソレノイ
ドを共通の信号で駆動し、#1気筒用電磁バルブ13−
1と#4気筒用電磁バルブ13−4のソレノイドを共通
の信号で駆動しているが、各キャブレター11−1〜1
1−4のファンネル長さが互いに相違している場合に
は、バルブ13−1〜13−4のソレノイドをそれらの
ファンネル長さに適合するデューティ比を持つ各別な信
号で駆動すれば良い。その場合、メモリ33には、それ
らの信号のデューティ比がそれぞれ格納されることにな
る。
【0040】さらに、上記においては、4気筒エンジン
10についてのブリードエアの補正制御を行っている
が、この制御は気筒数の異なる他の自動二輪車用多気筒
エンジンにも当然適用することができる。
【0041】次に、点火時期の制御を行うための構成お
よびその構成に基づく作用について説明する。
【0042】図1に示したメモリ36には、図6に点線
および実線で例示した2種の進角特性、つまり#1気筒
および#4気筒に適用する進角特性aと、#2気筒およ
び#3気筒に適用する進角特性bとが格納されている。
【0043】点火気筒指示部50は、シグナルジェネレ
ータ30より出力される基準角度信号が図7(b)に示
す信号S2,S2′のいずれであるかを、それらの信号
の時間幅の相違に基づいて判定する。そして、信号S2
であると判定した場合には、点火すべき気筒が#1気筒
および#4気筒であることを指示する信号を、また信号
S2′であると判定した場合には、点火すべき気筒が#
2気筒および#3気筒であることを指示する信号をそれ
ぞれ出力する。そしてこの信号は、メモリ36および点
火信号発生部40に加えられる。
【0044】なお、上記したように、信号S2,S2′
の時間幅はエンジン回転数に依存する。そこで、点火気
筒指示部50では、回転数検出部31で検出されるエン
ジン回転数Nで信号S2,S2′の時間幅を校正し、こ
の校正された時間幅に基づいて信号S2,S2′の識別
を行っている。
【0045】イグニッションコイル41および42は、
それら一次巻線がトランジスタ等よりなる常閉スイッチ
素子43および44を介してバッテリにそれぞれ接続さ
れている。
【0046】そして、図4に示したように、イグニッシ
ョンコイル41の二次巻線の一端と他端間には、#1気
筒の点火プラグ14−1と#4気筒の点火プラグ14−
4が直列に介在され、またイグニッションコイル44の
二次巻線の一端と他端間には、#2気筒の点火プラグ1
4−2と#3気筒の点火プラグ14−3が直列に介在さ
れている。
【0047】いま、点火気筒指示部50から前記メモリ
36に例えば#1、#2気筒を指示する旨の信号が与え
られると、前記回転数検出部31で検出されるエンジン
回転数Nに基づいて、図6に示した特性aにおける該エ
ンジン回転数Nに対応した進角度θbが該メモリ36か
ら読み出される。
【0048】減算部37は、上記読み出された進角度θ
bと、図7(b)に示した予設定基準角度θaとに基づ
いてθc=θa−θbなる演算を実行し、角度θcを示
す信号を比較部39の一方の入力に与える。なお、図6
に示すように、基準角度θaは特性a、b上の最大進角
度よりも大きな値に設定されており、したがって上記角
度θcは必ず正の値をとる。
【0049】一方、前記カウンタ38は、基準角度信号
S2が入力された時点で図7(a)に示したパルス信号
S1のカウントを開始し、その計数値を示す信号、つま
り信号S2が発生してからのクランクシャフトの回動角
θrを表わす信号を上記比較部39の他方の入力に与え
る。
【0050】比較部39は角度θrをθcと比較し、θ
r=θcになった時点で、つまりクランクシャフトが#
1、#4気筒の上死点角度から進角度θbだけ手前の角
度まで回動した時点で信号を出力する。この比較部39
の出力信号は、点火信号発生部40に点火タイミング信
号として入力され、かつカウンタ38にリセット信号と
して入力される。
【0051】点火信号発生部40は、上記点火タイミン
グ信号の入力時点で図7(c)に示す負極性パルス信号
S3を形成する。そして、前記点火気筒指示部50から
入力される#1、#2気筒を指示する信号に基づいて、
#1、#2気筒用イグニッションコイル41に接続され
たスイッチ素子43を上記パルス信号S3の発生期間だ
け解放させる。
【0052】このスイッチ素子43の解放によってイグ
ニッションコイル41の一次電流がブレークされるの
で、該コイル41の二次側に高電圧が誘起され、この高
電圧は#1、#4気筒の点火プラグ14−1、14−4
に印加される。かくして、この実施例によれば、図6の
進角度特性aにしたがったタイミングで#1、#4気筒
の点火プラグ14−1、14−4の通電が行われること
になる。
【0053】なお、上記4気筒構成のエンジン10にお
ける#1気筒および#4気筒の各工程は互いに360°
位相がずれているので、つまり、例えば#1気筒が圧縮
を完了する状態にある場合には、#4気筒が排気を完了
する状態にあるので、上記のように点火プラグ14−
1、14−4が同時に通電されたとしても、その内の一
方の点火プラグのみが実際の点火に寄与することにな
る。すなわち、例えば#1気筒の圧縮完了時に点火プラ
グ14−1、14−4の通電が行われた場合、点火プラ
グ14−1のみが実際の点火に寄与することになる。
【0054】前記点火気筒指示部50からメモリ36に
#2、#3気筒を指示する旨の信号が与えられた場合に
は、図6に示した特性b上の進角度θbが上記メモリ3
6から読み出される。
【0055】そして、前記減算部37および比較部39
は、この進角度θbに基づいて上記に準じた処理を実行
し、その結果、点火信号発生部40において図7(c)
に示す負極性パルス信号S3′が形成される。このと
き、点火信号発生部40には点火気筒指示部50から#
2、#3気筒を指示する信号が与えられている。
【0056】したがって、点火信号発生部40は#2、
#3気筒用イグニッションコイル42に接続されたスイ
ッチ素子44を上記パルス信号S3′の発生期間だけ解
放させ、これにより#2、#3気筒の点火プラグ14−
2、14−3の通電が行われることになる。
【0057】なお、#2気筒および#3気筒の各工程は
互いに360°位相がずれているので、例えば#2気筒
の圧縮完了時に点火プラグ14−2、14−3の通電が
行われた場合、点火プラグ14−2のみが実際の点火に
寄与することになる。
【0058】ところで、図6に示した進角特性aは、#
1気筒、#4気筒に連結された排気管による排気脈動作
用が広い回転数域で実現されるように、また進角特性b
は#2気筒、#3気筒に連結された排気管による排気脈
動作用が広い回転数域で実現されるようそれぞれ設定さ
れており、したがって上記実施例によれば、#1気筒〜
#4気筒から最大限の出力を取り出すことができる。
【0059】なお、上記においては、#1気筒の点火プ
ラグ14−1と#4気筒の点火プラグ14−4の点火時
期、即ち#1、#4気筒の気筒グループの点火時期を上
記進角特性aに従って制御し、#2気筒の点火プラグ1
4−2と#3気筒の点火プラグ14−3の点火時期、即
ち#2、#3気筒の気筒グループの点火時期を上記進角
特性bに従って制御しているが、各気筒毎の排気管の仕
様がそれぞれ異なる場合には、それらの仕様に適合する
独立した進角特性に基づいて各気筒毎に独立して点火プ
ラグの点火時期を制御すれば良い。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動二輪
車用多気筒エンジンの制御装置によれば、複数の各気筒
ごとにそれぞれ独立して異なる進角度が設定されたエン
ジン回転数−進角度特性とエンジン回転数検出手段によ
り検出されたエンジン回転数とに基づき、エンジン回転
数に応じ複数の各気筒毎にそれぞれ独立して進角度を設
定する進角度設定手段と、この進角度設定手段によりエ
ンジン回転数に応じ、各気筒毎にそれぞれ独立して設定
された進角度に基づき、複数の気筒の各点火時期をそれ
ぞれ独立して制御する手段とにより、各気筒毎に排気系
や吸気系が異なる多気筒エンジンの場合であっても、各
気筒毎に好適な進角特性の点火時期を設定してその各気
筒毎の性能を十分に発揮させることができ、このため多
気筒エンジン全体の出力を一層向上させることができ
る。
【0061】また、本発明では特に気筒列を左右方向へ
並設した直列4気筒エンジンであって、左右両外側に位
置する#1、#4気筒の爆発間隔を互いに360°ずれ
たクランク位相に設定するとともに、中央部に位置する
#2、#3気筒の爆発間隔も互いに360°ずれたクラ
ンク位相に設定した直列4気筒エンジンとしたから、ク
ランク軸と同期して回転するセンサロータと当該センサ
ロータの回転角度を検出するセンサピックアップとで構
成されるセンサ装置が一つで良く、また制御装置を気筒
グループ毎に独立して設ける必要がないから構造が簡単
で小型になり、このため搭載スペースが少ない自動二輪
車に制御装置を簡単に搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】キャブレターの構造の一例を示す断面図。
【図3】キャブレターファンネルに対するエアクリーナ
ケースの取付け態様を示す断面図。
【図4】イグニッションコイルへの点火プラグの接続態
様を示す回路図。
【図5】電磁バルブの開度を制御する信号のデューティ
比の一例を示すグラフ。
【図6】進角度を規定する特性の一例を示すグラフ。
【図7】進角制御の態様を示すタイミングチャート。
【図8】エンジンの出力特性と、その出力特性に基づく
排ガス中の一酸化炭素濃度を示すグラフ。
【符号の説明】
10 エンジン 11−1〜11−4 キャブレター 11−1a〜11−4a ファンネル 11c ブリードエア通路 12−1〜12−4 補正用ブリードエア通路 13−1〜13−4 電磁バルブ 14−1〜14−4 点火プラグ 20 エアクリーナケース 30 シグナルジェネレータ 31 回転数検出部 32 スロットルセンサ 33、36 メモリ 37 減算部 38 カウンタ 39 比較部 40 点火信号発生部 41、42 イグニッションコイル 50 点火気筒指示部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気筒列を左右方向へ並設した直列4気筒エ
    ンジンであって、左右両外側に位置する#1、#4気筒
    の爆発間隔を互いに360°ずれたクランク位相に設定
    するとともに、中央部に位置する#2、#3気筒の爆発
    間隔も互いに360°ずれたクランク位相に設定した直
    列4気筒エンジンと、 該直列4気筒エンジンの回転数を検出するエンジン回転
    数検出手段と、 前記直列4気筒エンジンの左右両外側に位置する#1、
    #4気筒の気筒グループと中央部に位置する#2、#3
    気筒の気筒グループごとにそれぞれ独立して異なる進角
    度が設定されたエンジン回転数−進角度特性と前記エン
    ジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数と
    に基づき、エンジン回転数に応じ前記各気筒グループ毎
    にそれぞれ独立して進角度を設定する進角度設定手段
    と、 該進角度設定手段によりエンジン回転数に応じ、前記各
    気筒グループ毎にそれぞれ独立して設定された進角度に
    基づき、前記各気筒グループの各点火時期をそれぞれ独
    立して制御する手段と、 前記各気筒グループの各点火時期をそれぞれ独立して制
    御する手段の点火信号に基づき前記#1乃至#4気筒の
    各点火プラグに点火信号を印加するイグニッションコイ
    ルとして、前記クランク位相が360°ずれた#1気筒
    と#4気筒および#2気筒と#3気筒に同時に点火信号
    を印加すべく#1、#4気筒用と#2、#3気筒用の2
    つのイグニッションコイルとを具えたことを特徴とする
    自動二輪車用多気筒エンジンの制御装置。
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