JP3312873B2 - 減圧オーブンのヒータ装置 - Google Patents

減圧オーブンのヒータ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体素子を収
容するパッケージ本体にキャップを溶接し気密封止する
前工程として、半導体素子を搭載したパッケージ本体を
減圧雰囲気下で加熱乾燥するために用いる減圧オーブン
のヒータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC、ハイブリッドIC、CCD素子な
どの半導体素子をセラミックパッケージや金属製パッケ
ージに気密封止したものが公知である。セラミックパッ
ケージは、セラミック基板に枠状の金属製シールフレー
ムを接合し、このシールフレームに金属製キャップ(リ
ッド、蓋)を接合するものである。金属製パッケージ
は、金属製のパッケージ本体内に半導体素子を搭載した
セラミック基板を固定し、このパッケージ本体に金属製
キャップを接合したものである。ここにリードはパッケ
ージ本体に設けた小孔に通し、この小孔にガラス封止さ
れる。
【0003】このように、シールフレームを接合したセ
ラミック製のパッケージ本体や金属製のパッケージ本体
にキャップを溶接して封止する場合は、キャップの溶接
に先行してパッケージ本体を減圧下で加熱し乾燥するこ
とが必要である。すなわちキャップ溶接前のパッケージ
本体には、その内部に半導体素子を搭載したり内部配線
を行ったりする間や、次のキャップ溶接工程までの待機
中などに種々の気体(ガス)特に水分が吸着する。
【0004】この吸着したガスや水分をそのままにして
キャップを溶接し密封したのでは、パッケージ内にこれ
らの気体が残留するため、製品の信頼性が低下する。こ
のためキャップを溶接する直前に、予め半導体素子を収
容したパッケージ本体を、減圧オーブン内に入れ、減圧
下で加熱することによって吸着ガスを除去し、その後直
ちに窒素(N2)などの不活性ガスの雰囲気内でキャッ
プを溶接し封止している。
【0005】ここに用いる減圧オーブンのヒーター装置
として、ニクロム線ヒーターを用いたものが公知であ
る。このヒーター装置は、気密チャンバ内に設けた棚板
自身にニクロム線ヒーターを取付け、多数のパッケージ
本体を保持するキャリヤをこの棚板の上に置いて多数の
パッケージ本体を同時に減圧下で加熱するものである。
この場合には棚板全面の温度分布の均一性が悪くなるた
め、多数のパッケージ本体間の加熱温度の不均一性が大
きくなり、製品の品質のバラツキが大きくなるという問
題があった。
【0006】温度分布の均一性を向上させるために使用
するヒーターの数を増やすことも考えられるが、この場
合には高価なヒーターが数多く必要になり、構造も複雑
になるという問題が生じる。そこで本願の出願人は棚板
自身にニクロム線ヒーターを取付ける代りに、棚板の両
側にニクロム線ヒーターによって加熱される一対のヒー
タブロックを設け、両ヒーターブロック間に銅製の棚板
を掛け渡して固定し、ヒータブロックから熱伝導によっ
て棚板に熱を伝えるようにすることを提案した(特開平
9−61054号)。
【0007】
【従来技術の問題点】このようにニクロム線ヒーターで
加熱したヒーターブロックの熱を、銅製の棚板に伝える
ようにした既提案の減圧オーブンのヒーター装置では、
加熱温度が比較的低い(例えば200℃程度以下)場合
には大きな問題が生じないが、加熱温度が高くなると
(例えば300℃程度)次のような問題が生じることが
解った。
【0008】すなわちここに用いたヒーターはニクロム
線が密封されていないため、減圧下でかつヒーターの温
度が高くなるとそのニクロム線の蒸発が促進されるとい
う問題である。このニクロム線の気化した分子(蒸気)
がパッケージ内に残留すると、製品の信頼性低下を招く
原因の1つとなる。またニクロム線ヒータには減圧下で
電圧が印加されるため、ニクロム線と周囲の部材(ヒー
タブロックなど)との間に放電現象が発生することがあ
る。この放電が発生するとニクロム線の蒸発が一層促進
される。
【0009】
【発明の目的】本発明はこのような事情に鑑みなされた
ものであり、左右一対のヒータブロック間に掛け渡した
棚板をヒーターブロックからの熱伝導によって加熱する
場合に、ニクロム線の蒸発が無く、ニクロム線の放電に
よるニクロム線の蒸発促進も無く、製品の品質や信頼性
の低下を招くおそれが無い減圧オーブンのヒーター装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【発明の構成】この発明によればこの目的は、半導体素
子を収納するパッケージ本体にキャップを溶接して前記
半導体素子をパッケージ内に気密封止する前工程とし
て、前記半導体素子を収容するパッケージ本体を減圧雰
囲気下で乾燥し加熱するために用いる減圧オーブンのヒ
ーター装置において、密閉可能なチャンバと、このチャ
ンバ内に収容された左右一対のヒーターブロックと、こ
れらヒーターブロックに取り付けられた複数のハロゲン
ヒーターと、両ヒーターブロック間に掛け渡されこれら
ヒーターブロックからの伝導熱で加熱される熱伝導性が
良い棚板とを備え、上面に複数の前記パッケージ本体を
保持した熱伝導性の良いキャリヤを前記棚板に載置可能
としたことを特徴とする減圧オーブンのヒーター装置、
により達成される。
【0011】ここにハロゲンヒーターは、ヒータブロッ
クに水平に形成したヒーター収容室内に収容し、ハロゲ
ンヒーターを複数箇所で支持することによってハロゲン
ヒーターの温度変化に伴う長さ方向の伸縮を許容する構
造とするのがよい。このヒーター収容室に一端から挿抜
可能な反射板に一対のヒーター支持材を固定して、この
ヒーター支持材にハロゲンヒーターの両端を支持するよ
うにすれば、反射板と共にヒーターを引き出してヒータ
ーの交換や掃除などの作業が容易になる。
【0012】棚板の上にはトレーを載置可能とし、パッ
ケージ本体を保持するキャリヤをこのトレーに載せて棚
板にセットできるようにすれば、作業性は向上する。ヒ
ーターブロックは、アルミニウム製のヒーターブロック
本体と、この内側面に密着固定される銅製の内側板とで
形成し、ヒーターブロック本体に形成した水平な凹部と
内側板とでヒーター収容室を形成することができる。こ
の場合内側板はハロゲンヒーターの熱を吸収し易くする
ために表面特にヒータ収容室側の表面をメッキや塗装な
どによって黒色にするのが望ましい。
【0013】
【実施態様】図1は本発明の一実施態様であるヒータ装
置を示す斜視図、図2は同じく一部を断面した正面図、
図3は図2におけるIII-III線断面図、図4は同じく図
2におけるIV-IV線断面図、図5はハロゲンヒーターの
支持構造を示す斜視図、図6は減圧オーブンの使用例を
示す自動シーム溶接装置の平面配置図である。
【0014】まず図6に基づいてパッケージ封止工程の
概要を説明する。図6で符号10は本発明に係る減圧オ
ーブンであり、このオーブン10は、密閉可能なチャン
バ12と、その中に収容されたヒーター装置14とを有
する。チャンバ12は図上で左側および右側がそれぞれ
シャッタ12a,12bによって開閉可能であるこのチ
ャンバ12はパイプ12cを介して図示しない真空ポン
プに接続され、内部を減圧することができる。またこの
チャンバ12にはパイプ12dを介して窒素ガス
(N2)などの不活性ガスが供給可能である。
【0015】このチャンバ12内には、一方のシャッタ
12aを開いてパッケージ本体が入れられる。すなわち
半導体素子を搭載した複数のパッケージ本体を後記する
キャリヤ102(図1参照)に保持し、このキャリヤ1
02を複数個載せた後記トレー104(図1参照)をヒ
ーター装置14にセットする。シャッタ12aを閉じて
チャンバ12内を減圧すると共に、ヒーター装置14に
よる加熱(ベイキング)を開始する。
【0016】その後チャンバ12内を減圧した状態で所
定時間加熱してから加熱を停止し、チャンバ12内に窒
素ガスを供給する。なおこの自動シーム溶接装置では、
図6上でこのチャンバ12の右側面より右側部分は箱状
の気密ケースで覆われ、この気密ケース内がほぼ大気圧
の窒素ガス雰囲気に保たれている。
【0017】チャンバ12内の窒素ガス圧が気密ケース
内圧とほぼ等しくなるとチャンバ12の右側シャッタ1
2bが自動運転によって開き、キャリヤ引込みユニット
16がキャリヤ102を取込み、バッファ18に移す。
バッファ18に移されたキャリヤ102は仮付けステー
ション20に移され、ここでこのキャリヤ102上の各
パッケージ本体100にキャップ(リッド、金属製の
蓋)が仮止めされる。
【0018】すなわちこの仮付けステーション20で
は、キャップ供給部20aから吸着ヘッドに吸着したキ
ャップを、CCDカメラを用いてパッケージ本体に対し
て正しく位置決めし、接合縁上の2ヶ所で接触する電極
間に溶接電流を流して仮付けする。キャップを仮付けし
たパッケージ本体はYシームステーション22およびX
シームステーション24に順に送られ、それぞれ接合縁
上を転接する一対の微小ローラ電極によってシーム溶接
される(マイクロパラレルシーム溶接という)。
【0019】この間に不良パッケージがあれば排出ユニ
ット26によって排出される。正しくキャップがシーム
溶接されたパッケージ(完成品)はアンローダ28によ
り取出され、ストッカ30に集められる。一定量のパッ
ケージ(完成品)がストッカ30に集まると、気密ケー
スの扉32を開いて取出すものである。なおXシームス
テーション24とアンローダ28との間には仕切壁があ
って、シャッタ34を開くことによりパッケージをアン
ローダ28に移すようになっている。このシャッタ34
は、扉32を開いてパッケージ(完成品)をストッカ3
0から外へ取出す際に閉じておくことにより、各ステー
ション20,22,24を囲む気密ケース内に外気が入
るのを防ぐものである。
【0020】次に減圧オーブン10内に収容するヒータ
装置14を図1〜5を用いて説明する。このヒーター装
置14は、図1,2に明らかなように、左右一対のヒー
タブロック50と、両ヒーターブロック50の間に掛け
渡された銅厚板製の複数の棚板52とを持つ。ヒーター
ブロック50は、アルミニウム製のヒーターブロック本
体54の内側面に銅製の内側板56を密着させたもので
あり、両者の間に水平な3つのヒーター収納室58が形
成されている。
【0021】すなわちヒーターブロック本体54には内
側板56に向って開いた3つの水平な凹部60が形成さ
れ、これらの凹部60とこの内側板56とでヒーター収
納室58が形成される。この内側板56の少くとも凹部
60に対向する部分は、黒色メッキまたは黒色塗料で黒
く着色され、後記するハロゲンヒータ72の熱吸収効率
を向上させるのが望ましい。
【0022】内側板56の内面には、各棚板52の縁部
を上下から挟む銅製のスぺーサ62が密着している。す
なわちスぺーサ62と棚板52の縁部とは交互に重ねら
れ、さらに上板64と底板66を重ねて、これらを上下
方向に貫通する4本の長ボルト68によって締付け接合
されている。そしてヒーターブロック本体54側から内
側板56を貫通するボルト70(図2)が適宜のスぺー
サ62に螺入されている。この結果ヒーターブロック本
体54と、内側板56と、スぺーサ62とが互いに密着
し、棚板52の縁部が上下のスぺーサ62に密着してヒ
ーターブロック50の熱が棚板52に円滑に伝わる。
【0023】ヒーターブロック50の各ヒーター収納室
58にはそれぞれハロゲンヒータ72が収容されてい
る。このハロゲンヒータ72はハロゲンランプが放射す
る光(主として赤外線)を熱として利用したものであ
り、熱容量が小さいフィラメントを熱源としているた
め、フィラメント電流のオン/オフに対する発生熱エネ
ルギーの応答性が良い。ハロゲンヒーター72は図5に
示すように棒状のガラスケースにフィラメントを封止し
たものであり、その両端はガラスケースを押しつぶして
角型に形成した角ベース74となっている。
【0024】前記ヒーター収納室58には、ヒーターブ
ロック本体54側の凹部60の内面に密着するステンレ
ススチール製の反射板76が、ヒータ収容室58の一方
の開口から挿板可能に装着されている。図5において7
8はこの反射板76の一端に形成したつまみであり、反
射板76をヒーター収容室58に出し入れする際にこの
つまみ78を使用する。
【0025】反射板76の内面には、ハロゲンヒーター
72の角ベース74を支持する一対のヒーター支持材8
0が固定されている。ヒーター支持材80には図5に示
すように上方に向って開く切欠溝82が形成され、この
切欠溝82に前記角ベース78を上方から掛止するもの
である。従ってハロゲンヒーター72の温度変化による
ガラスケースの伸縮は角ベース78が切欠溝82内で長
さ方向にすべることにより収容される。
【0026】ハロゲンヒーター72のリード線84は両
端の角ベース74から外側へ延出している。一方のリー
ド線84は、ヒーターブロック本体54の外側面に固定
した絶縁端子板86のターミナル88に接続されてい
る。他方のリード線84は折り返されてヒーター収容室
58内を通り端子板86の他のターミナル88に接続さ
れている。なおリード線84には適宜数のセラミック製
の耐熱性保護管が装着されている。
【0027】図1,2,4において90はヒーターブロ
ック本体54の外側面に固定された冷却ブロックであ
る。この冷却ブロック90は内部に形成された通路92
に冷却液を通すことによりヒーターブロック50を外側
から冷却するものである。また各棚板52の上面にはス
テンレススチール板製の補助棚板94がねじ止めされて
いる。この補助棚板94は銅製の棚板52の摩滅を防ぐ
ものである。棚板52の後側には、棚板52の幅方向の
中央を1本のロッド状ストッパ96が垂直に通り、この
ストッパ96の上下端がそれぞれ上板64および底板6
6に保持されている。
【0028】このように構成されたヒーター装置14
は、棚板94の奥にロッド状ストッパ96を持つから、
正面側(ストッパ96の反対側)からトレー104が出
し入れされるものである。このヒーター装置14を図6
の装置に組合せて用いる場合には、ロッド状ストッパ9
6の取付位置をシャッタ12bに変更すればよい。この
ようにストッパ96を取除いたヒーター装置14は、正
面を図6のシャッタ12a側に向け、背面をシャッタ1
2b側に向けてチャンバ12内に収容される。キャップ
溶接前の上が開いたパッケージ本体100(図1)は、
ステンレススチール製のキャリヤ102に複数個保持さ
れ、複数のキャリヤ102はステンレススチール板製の
トレー104に載せられて待機する。
【0029】操作者はシャッタ12aを開いてこのトレ
ー104を棚板52上の補助棚板94に順次手作業で挿
入し、トレー104をシャッタ12b側に取付けたスト
ッパ(図示せず)に当てて位置決めし、シャッタ12a
を閉じる。次にチャンバ12内が減圧され、ハロゲンヒ
ーター72による加熱が開始される。所定時間このまま
減圧下での加熱が続けられる。ハロゲンヒーター72の
加熱電流は、例えば位相制御方式により制御され、温度
管理される。この場合、各ハロゲンヒーター72にそれ
ぞれ最も近いスぺーサ62の前端面に熱電対106(図
1,2参照)を貼着しておき、各熱電対106の検出温
度を各ハロゲンヒーター72の電流に負帰還させること
ができる。
【0030】このようにしてパッケージ本体100の加
熱乾燥(ベーキング)が終ると、チャンバ12内に窒素
ガスが供給され、シャッタ12bが開いて引込みユニッ
ト16がトレー104を自動で引き出し、バッファ18
に移す。その後は前記したようにキャップが仮付けさ
れ、マイクロローラ電極を用いたY方向およびX方向の
パラレルシーム溶接が行われるものである。
【0031】この実施態様によれば、ハロゲンヒータ7
2は、反射板76に固定したヒーター支持材80に両端
部を載せて支持したから、ハロゲンヒーターの伸縮を許
容することができる。一般にハロゲンヒーター72は光
(赤外線)がガラスケースを透過するためガラスケース
自身は光によって加熱されることがほとんどないが、こ
の実施態様のようにヒーター装置14内の高温雰囲気中
で使用する場合にはガラスケースの温度変化幅も大きく
なるため、その伸縮を許容するように支持構造を考慮し
ておく必要があったものである。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明は以上のように、左右一
対のヒーターブロックを複数のハロゲンヒーターにより
加熱すると共に、両ヒーターブロック間に保持された棚
板をヒーターブロックから熱伝導により伝わる熱で加熱
するようにしたものであるから、ニクロム線の蒸発が発
生せず、ニクロム線の放電も発生せず、パッケージの気
密封止時に有害成分がパッケージ内に入るのを防ぐこと
ができる。このため製品の信頼性を向上させることがで
きる。
【0033】またハロゲンヒーターはフィラメントの熱
容量が小さいため、ニクロム線ヒーターに比べて加熱・
冷却の応答性が極めて良く、通常1.5〜3.0倍良い
と考えられている。またニクロム線ヒーターでは主とし
て気体の対流による伝熱で加熱が行われるのに対し、ハ
ロゲンヒーターでは光(赤外線)の輻射により加熱する
から、減圧下でも効率良く加熱を行うことが可能であ
る。このため本発明によれば減圧下でも効率よくかつ応
答性良く加熱を行うことができるため、ベーキング処理
時間を短かくしてタクト(一定時間内の処理量)を上げ
ることができるという効果も得られる。
【0034】ここにヒーターブロックには水平なヒータ
ー収容室を設け、この中にハロゲンヒーターを複数箇所
で水平に支持し、その長手方向の伸縮を許容できるよう
にすれば、高温雰囲気中で使用されるハロゲンヒーター
の温度変化による伸縮を吸収でき、ハロゲンヒーターに
無理な応力が加わるのを防止できる(請求項2)。この
場合にハロゲンヒーターは、ヒーター収容室に挿板可能
な反射板に固定した一対のヒーター支持材に載せて掛止
するように構成すれば、反射板を抜き出すことによって
ハロゲンヒーターの点検・整備ができ、作業性が良くな
る(請求項3)。
【0035】複数のパッケージ本体を保持するキャリヤ
をトレーに載せ、このトレーを棚板の上面に載せて加熱
するようにすれば、棚板の熱はさらにトレーで拡散され
て各パッケージ本体の加熱温度は一層均一化される(請
求項4)。ここに棚板上面にステンレス板などの補助棚
板を固定しておけば、加熱温度はさらに一層均一化され
ると共に、棚板を銅等の柔かい金属とした場合に棚板を
摩滅から保護することができる。
【0036】ヒーターブロックは、アルミニウム製のヒ
ーターブロック本体と、この内側面に密着させた銅製の
内側板とで形成し、ヒーターブロック本体側に形成した
水平な凹部と、この内側板との間にヒーター収容室を形
成することができる(請求項5)。この場合にはヒータ
ー収容室の製作が容易になるだけでなく、ヒーターの輻
射熱を一層効率良く内側板に吸収させるために内側板の
少くともヒーター収容室の臨む部分を黒色に仕上げるな
どの処理も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す斜視図
【図2】同じく一部を断面した正面図
【図3】図2におけるIII-III線断面図
【図4】図2におけるIV-IV線断面図
【図5】ハロゲンヒーターの支持構成を示す斜視図
【図6】減圧オーブンの使用例を示す図
【符号の説明】
10 減圧オーブン 12 チャンバ 14 ヒーター装置 50 ヒーターブロック 52 棚板 54 ヒーターブロック本体 56 内側板 58 ヒーター収容室 60 凹部 62 スぺーサ 64 上板 66 底板 72 ハロゲンヒータ 74 角ベース 76 反射板 80 ヒーター支持材 94 補助棚板 100 パッケージ本体 102 キャリヤ 104 トレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/00 - 23/10 H01L 23/16 - 23/26 F26B 3/20 F26B 5/04 H05B 3/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子を収納するパッケージ本体に
    キャップを溶接して前記半導体素子をパッケージ内に気
    密封止する前工程として、前記半導体素子を収容するパ
    ッケージ本体を減圧雰囲気下で乾燥し加熱するために用
    いる減圧オーブンのヒーター装置において、 密閉可能なチャンバと、このチャンバ内に収容された左
    右一対のヒーターブロックと、これらヒーターブロック
    に取り付けられた複数のハロゲンヒーターと、両ヒータ
    ーブロック間に掛け渡されこれらヒーターブロックから
    の伝導熱で加熱される熱伝導性が良い棚板とを備え、上
    面に複数の前記パッケージ本体を保持した熱伝導性の良
    いキャリヤを前記棚板に載置可能としたことを特徴とす
    る減圧オーブンのヒーター装置。
  2. 【請求項2】 前記ヒーターブロックには水平なヒータ
    ー収容室が形成され、前記ハロゲンヒーターはこのヒー
    ター収容室内に複数箇所で水平に支持されその長さ方向
    に伸縮可能とされている請求項1の減圧オーブンのヒー
    ター装置。
  3. 【請求項3】 ヒーター収容室には一端から挿抜可能か
    つ正面視棚板側に向かって開く反射板を備え、この反射
    板に固定された一対のヒーター支持材にハロゲンヒータ
    ーの両端を載せて掛止する請求項2の減圧オーブンのヒ
    ーター装置。
  4. 【請求項4】 前記棚板の上面に載置されるトレーを備
    え、前記キャリヤはこのトレーに載せられる請求項1〜
    3のいずれかの減圧オーブンのヒーター装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒータブロックは、前記棚板側に開
    いた水平な凹部が形成されたアルミニュウム製のヒータ
    ーブロック本体と、前記凹部を塞ぐようにこのヒータブ
    ロック本体の内側面に密着固定された銅製の内側板とを
    備え、前記ヒーター収容室は前記凹部と内側板とで形成
    される請求項2または3の減圧チャンバのヒーター装
    置。
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