JP3311631B2 - 樹脂液塗布ウェブの加工方法及びその装置 - Google Patents
樹脂液塗布ウェブの加工方法及びその装置Info
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Description
帯状のウェブを所謂垂直・往復路方式により加工する方
法とこれを実施するための装置に関するものである。
されるプリプレグは、エポキシ樹脂,有機溶剤等からな
る樹脂液を塗布したガラス繊維製の帯状織布又は不織布
(ウェブ)を加熱して乾燥・硬化(より正確には半硬化
である。以下において同じ。)させることによって得ら
れるが、このような樹脂液塗布ウェブの加熱加工(乾燥
・硬化)は、一般に、次のような垂直・往復路方式によ
って行なわれている。
において開示される如く、上下方向に延びる往路と復路
とを対峙して設けると共に両路の上端部間にトップロー
ル室を設けて、樹脂液塗布ウェブが往路内を上昇した後
トップロール室で反転して復路内を下降するようにす
る。また、各路内に、ウェブを挟んで対向するの両面に
対向して上下方向に並列するノズル群を設けて、各路内
を通過中のウェブを、その両面に各ノズル熱風を吹きつ
けることにより加熱して、、ウェブを、往路を通過する
間において或る程度に乾燥・硬化(樹脂液中に含まれる
溶剤成分の蒸発除去及び樹脂成分の加熱硬化)させ、復
路を通過する間においてプリプレグ状態(所謂、指触可
能な状態)まで乾燥・硬化させるのである。また、トッ
プロール室には、ウェブの進行方向に回転駆動される複
数の金属製のトップロールが設けられていて、ウェブを
トップロールに転接させることにより、往路から復路へ
と反転させつつ強制誘導させるようになっている。
来の加工方法ないし加工装置にあっては、次のような問
題が指摘されており、その解決が強く要請されている。
なお、エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,有機溶剤等から
なる樹脂液を含浸させた炭素繊維製の帯状織布を加熱し
て乾燥・硬化させることによって得られる高機能複合材
料の構成材としてのプリプレグについても、ほぼ同様の
方式(加工方法,加工装置)が採用されており、同様の
問題が指摘されている。
ロールに到達した段階では、上記した如く、ウェブがプ
リプレグ状態となっていないため、未硬化の樹脂成分が
トップロールに付着して、トップロールのウェブ接触面
を汚染し、汚染されたトップロールを通過するウェブ部
分を汚損させることになる。つまり、ウェブとトップロ
ールとがその接触面において相互に汚染ないし汚損し合
うことになり、プリプレグの品質が大幅に低下すること
になる。したがって、頻繁に装置内部の清掃を行なう必
要があり、ウェブの乾燥・硬化処理を効率良く行い得な
い。さらに、極端な場合には、ウェブがトップロールに
接着して、強制駆動されるトップロールに巻き込まれる
虞れがあり、ウェブが断裂するような事故を招来するこ
とになる。かかる場合には、復旧作業のために装置運転
を長時間に亘って停止しなければならず、プリプレグの
生産効率の大幅な低下となる。
の解決策として、往路を通過したウェブを、樹脂成分が
トップロールに付着,接着しない状態となる程度にま
で、冷却することが提案されている。すなわち、往路の
上端部からトップロールに至る間のウェブ部分を、これ
に冷却空気を吹き付けることによって冷却する。また、
トップロールを内部水冷構造に構成して、ロール表面を
冷却する。さらには、トップロール室に冷却空気を循環
供給させて、トップロール室内を冷気相雰囲気に保持さ
せることによって、トップロール室を通過するウェブ部
分を冷却する。
冷却されたウェブを、復路において再び往路通過時点の
温度まで復帰させた上で更にプリプレグ状態を完成する
まで加熱しなければならず、熱エネルギのロスが極めて
大きいため、エネルギコストの大幅な高騰を招いてい
る。
で昇温させる分だけ、復路における加熱領域が長大化す
ることなり、その結果、装置及びその建屋が大型化(高
層化)する原因となる。
路から復路に至るウェブ経路が長大化すると、当然に生
産効率が低下することになる。一方、生産効率を向上さ
せるためには、ウェブの進行速度を大きくする必要があ
るが、加熱領域の更なる長大化を招くことになり、ひい
ては装置及びその建屋も更に大型化する。また、ウェブ
経路の長大化は、ウェブに作用するテンションの増大を
招くため、多層プリント配線基板等に使用される極薄物
のウェブ(例えば、目付け量が50g/m2 以下のガラ
ス繊維織布)では、ウェブが切断したり、織糸がずれた
りする虞れがあり、安定した運転を行い得ない。
有機溶剤成分が蒸発して、それが引火,爆発する虞れが
あるために、一般には、ウェブの加熱領域に防爆用空気
を供給して、有機溶剤蒸気を置換,希釈するようにして
いるのが普通である。しかし、加熱領域たる往路と復路
とがその間の冷却領域によって分断されているため、防
爆用空気の流通路を往路と復路とで分離構成しておく必
要があり、ファン,ヒータを各別に設けると共に連通ダ
クトを設ける必要があること等とも相俟って、通風設備
が大型化,複雑化するといった問題があった。
方式としては、特願昭52−58487号,実願昭59
−48635号,実願昭59−48636号等が提案さ
れていたが、これらは何れも装置の加熱領域が上昇路と
下降路に分断されていて、その間が水冷型のウェブ接触
式反転ローラと冷却空気吹き付け冷却ゾーンとで隔絶さ
れている構造であったり、或いは初期の装置においては
加熱領域が上昇路だけでウェブの強制冷却領域も設けら
れていない処理速度の遅いものであった。したがって、
上述したと同様の運転上の諸問題が残されているもので
あった。
題を生じることなく、樹脂液塗布ウェブの乾燥・硬化処
理を良好且つ効率よく行ないうる方法とこれを好適に実
施することができる装置を提供することを目的とするも
のである。
ブの加工方法は、上記の目的を達成すべく、対峙して上
下方向に延びる往路及び復路と両路の上端部間を連通接
続する反転路とからなるウェブ通路を、平滑表面の周壁
で囲繞形成された一連の気密通路に構成して、樹脂液を
塗布せる帯状のウェブが往路下端のウェブ入口からウェ
ブ通路内に進入した後、往路、反転路及び復路を経て、
復路下端のウェブ出口からウェブ通路外に退出するよう
になし、反転路に空気噴出体を設けて、往路から復路へ
と向かうウェブ部分を、その下面に向けて空気噴出体か
ら所定温度の空気を噴出させることにより、空気噴出体
から浮上された状態であって且つウェブ通路の周壁に非
接触の状態で、往路から復路へと反転誘導させるように
なし、ウェブ通路の周壁における少なくともウェブの両
面に対向する周壁部分を全面的に輻射加熱壁に構成し
て、この加熱壁からの輻射熱により、ウェブをウェブ通
路全域において加熱させるようにしたものである。かか
る方法にあっては、防爆用空気を、ウェブ出口から供給
して、復路、反転路及び往路をワンスルーで通過させ、
空気噴出体からの噴出空気と共にウェブ入口から排出さ
せるようにしておくことが好ましい。また、輻射加熱壁
をウェブの進行方向に並ぶ複数の加熱壁部分に区画し
て、各加熱壁部分からの輻射熱量を各別に制御するよう
にしておくことが好ましい。さらに、輻射加熱壁をウェ
ブの幅方向に並列する複数の加熱壁部分に区画して、各
加熱壁部分からの輻射熱量を各別に制御するようにして
おくことが好ましい。
の樹脂液塗布ウェブの加工装置は、平滑表面の周壁によ
って囲繞形成された一連の気密通路であって、対峙して
上下方向に延びる往路及び復路と両路の上端部間を連通
接続する反転路とからなり、樹脂液を塗布せる帯状のウ
ェブが往路下端のウェブ入口から往路、反転路及び復路
を経て復路下端のウェブ出口に至る一定経路上を進行す
るウェブ通路と、ウェブ通路の周壁における少なくとも
ウェブの両面に対向する周壁部分を全面的に輻射加熱壁
に構成して、この加熱壁からの輻射熱により、ウェブを
ウェブ通路全域において加熱させるウェブ加熱機構と、
往路から復路へと向かうウェブ部分を、反転路に設けた
空気噴出体から当該ウェブ部分の下面に向けて所定温度
の空気を噴出させることにより、空気噴出体から浮上さ
れた状態であって且つウェブ通路の周壁に非接触の状態
で、往路から復路へと反転誘導させるウェブ反転誘導機
構と、ウェブ通路を通風すべく、これに防爆用空気を供
給する通風機構とを具備するものである。かかる装置に
あって、通風機構は、防爆用空気をウェブ出口から供給
して、復路、反転路及び往路をワンスルーで通過し、空
気噴出体からの噴出空気と共にウェブ入口から排出させ
るように構成しておくことが好ましい。また、ウェブ加
熱機構は、輻射加熱壁をウェブの進行方向に並ぶ複数の
加熱壁部分に区画して、各加熱壁部分からの輻射熱量を
各別に制御するように構成されたものであることが好ま
しい。さらに、ウェブ加熱機構は、輻射加熱壁をウェブ
の幅方向に並列する複数の加熱壁部分に区画して、各加
熱壁部分からの輻射熱量を各別に制御するように構成さ
れたものであることが好ましい。なお、本発明において
「樹脂液塗布ウェブ」とは、樹脂液(コート剤を含む)
をウェブの内部層まで含浸させたものの他、塗布,スプ
レー等の手段により樹脂液をウェブの表面にのみ塗布し
たものをも含む概念である。
〜図8に基づいて具体的に説明する。
1は、図1に示す如く、ウェブ通路2とウェブ反転誘導
機構3とウェブ加熱機構4と通風機構5とを具備する。
なお、以下の説明において、前後とは図1における左右
を、左右とは図6における上下を、夫々意味するものと
する。
面の周壁21で囲繞された倒立略U字形状をなす一連の
気密通路に構成されており、前後方向に対峙して上下方
向に真直状に延びる往路22及び復路24と、両路2
2,24の上端部間を連通接続する反転路23とからな
る。往路22は矩形状の一様断面をなし、その下端部に
はウェブ入口22aが設けられていて、樹脂液塗布装置
(図示せず)を通過して樹脂液を塗布された帯状のウェ
ブ(樹脂液塗布ウェブ)6がウェブ入口22aから往路
22内に上昇進入しうるようになっている。復路24
は、往路22と同一形状の一様断面をなし、その下端部
にはウェブ出口24aが設けられていて、復路24を通
過したウェブ6がウェブ出口24aからウェブ通路2外
へ下降退出しうるようになっている。反転路23は往復
路22,24と同一形状の一様断面をなし、後述するウ
ェブ反転誘導機構3によるウェブ6の円滑な反転誘導を
可能ならしめるべく、上方に膨出する円弧形状又はこれ
に類する湾曲形状をなしている。而して、ウェブ6は、
ウェブ入口22aからウェブ通路2内に進入した後、往
路22、反転路23及び復路24を経て、ウェブ出口2
4aからウェブ通路2外に退出すべく、ウェブ通路2の
中心部を所定速度で進行せしめられるようになってい
る。
幅方向(左右方向)に対向する平行状の第1及び第2周
壁部分21a,21bと、該周壁部分21a,21bに
直交してウェブ6の厚み方向(往復路22,24におけ
る前後方向又は反転路23における上下方向)に対向す
る平行状の第3及び第4周壁部分21c,21dとから
なり、ウェブ通路2を上記した形状に囲繞形成して一連
の気密通路となす。各周壁部分21a,21b,21
c,21dの表面(ウェブ通路2に臨む面)は、凹凸の
ない平滑面とされている。周壁21はこれと略相似の矩
形筒状をなす外壁25で囲繞されており、両壁21,2
5間には適宜の断熱材26が充填されている。第1及び
第2周壁部分21a,21bの対向間隔はウェブ6の幅
に比して充分大きく設定されると共に、第3及び第4周
壁部分21c,21dの対向間隔はウェブ6の厚みに比
して充分大きく設定されていて、ウェブ6がウェブ通路
2の中心部を周壁21に接触することなく通過しうるよ
うに工夫されている。特に、第3及び第4周壁部分21
c,21dとウェブ6の両面(以下、説明の便宜上、往
路22を通過中のウェブ部分における前面に相当する面
を「ウェブ6の表面6a」といい、その後面に相当する
面を「ウェブ6の裏面6b」という)との間隔は、後述
する如く輻射加熱壁41に構成された第3及び第4周壁
部分21c,21dから放射される遠赤外線による輻射
熱によってウェブ6の乾燥・硬化作用が効果的に行なわ
れるように設定されている。
示す如く、反転路23におけるウェブ経路に沿って適当
間隔を隔てて並列配置された複数個(この例では3個)
の空気噴出体31と、これらの空気噴出体31に適温に
加熱された高圧空気33を供給する空気供給手段32と
を具備する。
々、円弧状又はこれに類する湾曲状の空気噴出面31a
を有する中空体であり、各空気噴出面31aに穿設され
た多数の微細な噴出孔31bからウェブ6の裏面6bに
向けて高圧空気33を噴出させることにより、ウェブ6
を空気噴出面31aから浮上させた状態に保持させつつ
往路22から反転路23を経て復路24へと反転誘導さ
せるものである。すなわち、前位の空気噴出体31は、
その空気噴出面31aを前上がりの略1/4円弧形状と
して、往路22をその上端部まで上昇したウェブ6を非
接触状態で後方向に方向転換させつつ反転路23へと誘
導する。また、後位の空気噴出体31は、その空気噴出
面31aを後下がりの略1/4円弧形状として、反転路
23をその後端部まで横行したウェブ6を非接触状態で
下方向に方向転換させつつ復路24へと誘導する。中央
位の空気噴出体31は、その空気噴出面31aを略円弧
形状として、反転路23を通過するウェブ部分の中央部
を、その前後位の空気噴出体31,31への接触を確実
に防止すべく、所定の高さ位置に非接触状態で保持す
る。なお、各空気噴出体31は、ウェブ6の幅方向(左
右方向)に延びており、その空気噴出領域の左右幅つま
り空気噴出孔31bが存在する左右方向領域は、図5に
示す如く、ウェブ6の全幅を充分にカバーしうるものと
されている。また、各空気噴出体31の断面形状は、例
えば図4に示すラグビーボール形状等のような空気流れ
を妨げないような形状としておくことが好ましい。
加熱した高圧空気33を空気噴出体31に供給するもの
で、空気噴出体31から噴出される高圧空気33の流
量,圧力,温度を任意に制御しうるものである。空気噴
出体31からの噴出空気量,圧力は、ウェブ6を、その
裏面6bと空気噴出面31aとの間隔が変動することな
く(ウェブ6の裏面6bと空気噴出面31aとの間に形
成される流体膜(空気膜)の膜厚が変動することなく)
且つウェブ6に過大なテンションを作用させることな
く、安定した状態で往路22から復路24へと進行しう
るように設定されている。また、高圧空気33の温度
は、ウェブ6を乾燥,硬化させる程に高温でなく且つウ
ェブ6を冷却して溶媒成分の凝縮等を生じさせる程に低
温でないことを条件として、適宜に設定されている。な
お、必要に応じて、ウェブ6の裏面6bと空気噴出面3
1aとの間隔を検出する手段及びその検出値に基づいて
空気噴出体31からの噴出空気量,圧力を制御する手段
を設けておいてもよい。
く、ウェブ6の表裏面6a,6bに対向する第3及び第
4周壁部分21c,21dを全面的に輻射加熱壁41に
構成して、この加熱壁41からの輻射熱により、ウェブ
6をウェブ通路2の全域において連続的に加熱させるよ
うに構成されている。
に示す如く、周壁部分21c,21dの裏面に、その全
面に配して、蛇行状をなしてウェブ6の進行方向に延び
る一連の熱媒体流路42を設けてなる。この熱媒体流路
42は、図3(A)に示す如く、周壁部分21c,21
dとこれに取り付けた波板42aとの間に形成される蛇
行状通路で構成されている。この熱媒体流路42の構成
は任意であり、例えば図3(B)に示す如く、周壁部分
21c,21dに蛇行管42bを取り付けることによっ
て構成してもよい。そして、輻射加熱壁41の熱媒体流
路42には、適宜の熱媒体循環供給手段43により所定
温度に制御された熱媒体44が循環供給されるようにな
っている。すなわち、熱媒体循環供給手段43は、例え
ば図2に示す如く、熱媒体流路42の両端部に接続され
た熱媒体循環路45と、熱媒体循環路45に設けられた
熱媒体加熱器46、循環ポンプ47、循環量制御弁48
及び温度検出器49とを具備して、熱媒体加熱器46に
より適当温度に加熱された熱媒体(例えば、熱媒油)4
4を熱媒体循環路45から熱媒体流路42に供給させる
ようになっており、熱媒体44の温度(又は流量)は熱
媒体加熱器46及び温度検出器49からの信号を受ける
循環量制御弁48により任意に制御できるようになって
いる。したがって、熱媒体44が熱媒体流路42を流動
することによって、輻射加熱壁41の表面つまりウェブ
6の表裏面6a,6bに対向する第3及び第4周壁部分
21c,21dの平滑表面から均一に遠赤外線が放射さ
れ、ウェブ6をウェブ通路2の全域において連続的に加
熱することができる。また、熱媒体44の流量をウェブ
6の性状等の条件に応じて制御することにより、ウェブ
6に塗布された樹脂成分(例えば、エポキシ樹脂等の熱
硬化性樹脂)に架橋反応を励起させるに適した波長領域
をカバーする遠赤外線を均一に放射させるべく、輻射加
熱壁41を適正に機能させることができる。なお、第1
及び第2周壁部分21a,21b並びに輻射加熱壁41
を構成する第3及び第4周壁部分21c,21dの表面
(ウェブ通路2に臨む面)には、当該遠赤外線を効率良
く放射しうる耐熱性輻射塗料が塗布されている。
ン51からエアヒータ52を経てウェブ出口24aに導
かれた給気路53と、ウェブ入口22aに接続された排
気路55とを具備しており、エアヒータ52で加熱され
た空気たる防爆用空気56が、給気路53を介してウェ
ブ出口24aからウェブ通路2に供給され、復路24、
反転路23及び往路22を順次流動し、空気噴出体31
からの噴出空気33と共にウェブ入口22aから排気路
55に排出されるようになっている。すなわち、ウェブ
出口24aから供給された防爆用空気56が一連の気密
通路であるウェブ通路2をウェブ6の進行方向と逆方向
にワンスルーで通過することにより、ウェブ6の加熱に
よりウェブ通路2内で発生する爆発性,引火性の有機溶
剤蒸気が防爆空気56により置換,希釈されて、ウェブ
通路2における有機溶剤蒸気濃度が爆発限界濃度以下に
低減されるようになっている。排気路55に排出された
防爆用空気56は、排気ファン57により適宜の処理装
置(脱臭装置等)に導入されて処理されるようになって
いる。防爆用空気56の温度(エアヒータ52による加
熱温度)は、空気噴出体31からの噴出空気33と同様
に、ウェブ6を乾燥,硬化させる程に高温でなく且つウ
ェブ6を冷却して溶媒成分の凝縮等を生じさせる程に低
温でないことを条件として、適宜に設定されている。
する如く、往路22において最も多く、復路24におい
ては往路22よりは少ないことから、防爆用空気56を
ウェブ通路2にワンスルーで通過させるようにする場
合、ウェブ通路2に供給する防爆用空気量は往路22に
おける有機溶剤蒸気の発生量を基準として決定する必要
があり、ウェブ通路2における有機溶剤蒸気濃度を爆発
限界濃度以下に置換,希釈させるためには極めて大量の
防爆空気56をウェブ通路2に供給する必要がある。し
かし、上記した通風機構5によれば、防爆用空気56を
ウェブ出口24aから供給するため、往路22を通過す
る防爆用空気量は、給気路53から供給される防爆用空
気量に空気噴出体31からの噴出空気量を加えたものと
なる。すなわち、往路22においては、空気噴出体31
からの噴出空気33が防爆空気56の一部として利用さ
れることになる。したがって、給気路53から供給させ
る防爆空気量は、往路22における有機溶剤蒸気濃度を
爆発限界濃度以下に置換,希釈させるに必要な量に設定
しておく必要がなく、これから空気噴出体31からの噴
出空気量を差し引いた量に設定しておけばよい。
部分21a,21bの一部並びにこれに対応する外壁部
分及び断熱材部分の一部は、図7に示す如く、開閉自在
な点検扉21eに構成されていて、これを開くことによ
ってウェブ通路2の内部点検等を行ないうるように工夫
されている。かかる点検扉21eは、ウェブ6の進行方
向において適当間隔を隔てた複数箇所に設けられる。
工方法を、上記した加工装置1を使用して具体的に説明
する。
液塗布ウェブ6は、ウェブ入口22aからウェブ通路2
に進入して往路22を上昇し、この間において、輻射加
熱壁41から放射される遠赤外線による輻射熱により加
熱され、乾燥・硬化される。この段階では、主としてウ
ェブ6の乾燥処理が行なわれることになり、有機溶剤蒸
気が大量に発生する。引き続き、ウェブ6は、空気噴出
面31aに沿ってこれらに非接触の状態(噴出空気33
により空気噴出面31aから浮上した状態)で方向転換
されつつ反転路23を通過して、復路24へと進入し、
この間においても、輻射加熱壁41からの輻射熱による
加熱が行なわれ、ウェブ6の乾燥・硬化が進行する。な
お、反転路23におけるウェブ6の乾燥・硬化は、専
ら、輻射加熱壁41からの輻射熱により行なわれるので
あり、空気噴出体31からの噴出空気33によっては殆
ど行なわれない。さらに、ウェブ6は、復路24を下降
してウェブ出口24aからウェブ通路2外へと進行し、
この間において、輻射加熱壁21c,21dによる最終
的な加熱が行なわれ、乾燥・硬化が更に進行してプリプ
レグ状態となる。反転路23から復路24にもたらされ
るウェブ6は、往路22及び反転路23における加熱に
より溶剤成分の殆どを蒸発除去されたものであるから、
復路24における有機溶剤蒸気の発生量は少ない。
ブ6が、空気噴出体31からの空気噴出作用によりウェ
ブ通路2に存する全ての固体物(周壁21及び空気噴出
体31)に非接触の状態で当該ウェブ通路2を通過され
ることから、従来のようにウェブがその進行経路上に存
在する固体物(トップロール)に接触することによる弊
害はない。すなわち、ウェブとトップロールとの接触に
よる相互汚損,汚染やウェブのトップロールへの巻き込
みによるウェブ断裂といった問題は生じない。したがっ
て、長期に亘って、装置内部の清掃や復旧作業を必要と
することなく良好且つ安定した運転を継続することがで
きる。
触することによる弊害を排除するために、樹脂成分が未
硬化状態にある段階でウェブを一旦冷却させるといった
対策を講じておく必要がないことから、往復路22,2
4及び往路22から復路24に至る反転路23を一連の
ウェブ通路2となし、ウェブ通路2をその全長に亘って
ウェブ6の加熱領域として機能させることができる。す
なわち、上記した如く、ウェブ通路2におけるウェブ6
の全行程に亘ってウェブ6を連続的に加熱させることが
できる。したがって、ウェブ6の乾燥・硬化を、行程途
中の冷却によるエネルギロスを生じることなく、極めて
効率よく行うことができる。上記した本発明装置1を実
施した結果、熱消費量を従来の方式による場合と比較し
て約34%も大幅に低減させることができた。すなわ
ち、本発明装置1と従来装置(反転路においてウェブを
エアカーテン及び水冷式反転ロールにより冷却するよう
に構成されたもの)とを同一条件下(例えば、ウェブ速
度:18m/min)で運転した。ウェブ入口からウェ
ブ出口に至る間のウェブ温度プロファイルは、本発明装
置1では図8(A)に示す通りであり、従来装置では同
図(B)に示す通りであった。従来装置では、図8
(B)にハッチングで示したように、反転路におけるエ
アカーテン及び水冷式反転ロールによるウェブ冷却によ
って大きな熱損失が生じるが、本発明装置1では同図
(A)に示す如くかかる熱損失は生じないことから、熱
エネルギ所要量は、従来装置:16000kcalに対
して本発明装置:10600kcalであった。すなわ
ち、本発明装置1では熱エネルギ所要量が従来装置の約
66%であり、熱消費量が約34%低減した。また、ウ
ェブ入口からウェブ出口に至る加熱面長さも、従来装
置:33mに対して本発明装置:23mであり、本発明
装置1では必要な加熱面長さを従来装置の約70%に低
減できた。したがって、本発明によれば、従来の方式に
比して、ウェブ通路長さ,装置高さ等のハード面を含む
運転条件を同一とした場合における処理能力(ウェブ6
の進行速度等)を大幅に向上させることができ、逆に処
理能力を同一とした場合におけるウェブ通路長さ,装置
高さ,建屋高さを大幅に低減させ得て、装置コストや建
屋を含む建築コストの大幅な節減が可能となる。さら
に、極薄物を含めた種々のウェブ6を好適に乾燥・硬化
することができ、極めて汎用性に優れる。
を、ウェブ通路2をウェブ出口24aからウェブ入口2
2aへとワンスルーで且つウェブ進行方向に沿って層流
状態で通過させることにより、ウェブ通路2で発生する
有機溶剤蒸気を置換,希釈して、ウェブ通路2における
有機溶剤蒸気濃度を爆発限界濃度以下に低減する。した
がって、有機溶剤蒸気の発生による引火,爆発を確実に
防止し得て、安全な運転を行なうことができる。
往路22においては、爆発限界濃度以下に置換,希釈す
るために大量の通風量が必要とされるが、ウェブ出口2
4aから供給された防爆用空気56と共に空気噴出体3
1からの噴出空気33が往路22に流入することから、
通風機構5によりウェブ通路2に供給させる防爆用空気
量は往路22において本来必要とされる防爆用空気量よ
り少なくて済む。すなわち、上記した如く、給気路53
から供給させる防爆空気量は、往路22における有機溶
剤蒸気濃度を爆発限界濃度以下に置換,希釈させるに必
要な量から空気噴出体31からの噴出空気量を差し引い
た量としておけばよい。したがって、必要以上に大容量
の給気ファン51を必要としない等、通風設備(通風機
構5)を可及的に小型化することができる。
従来のようにトップロール室により分断されていないこ
とから、防爆用空気56の流通ダクトを含む通風設備を
大幅に小型化,簡素化することができる。しかも、ウェ
ブ通路2を囲繞形成する周壁21の表面が、輻射加熱壁
41に構成された第3及び第4周壁部分21c,21d
の表面を含めて、凹凸のない平滑面に構成されているか
ら、従来のようにウェブに熱風を吹きつけるためのノズ
ル群の存在によって往復路の壁面が非密閉状の複雑な凹
凸形状をなしている場合と異なって、ウェブ通路2にお
ける空気流通が極めて円滑に行われることになる。した
がって、防爆用空気56(噴出空気33を含む)の乱流
動によって、ウェブ6が振動したり(ばたついたり)す
ることが殆どなく、ウェブ通路2におけるウェブ6の進
行を円滑且つ良好に行なうことができる。
ものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲にお
いて、適宜に改良,変更することができる。
の全域において輻射加熱壁41からの輻射熱量が均一と
なるように、つまり第3及び第4周壁部分21c,21
dからウェブ6の表裏面6a,6bに向けて遠赤外線が
均一に放射されるようにしたが、実際の運転において
は、生産ロットの樹脂配合、装置運転条件やプリプレグ
の性状等のパラメータを随時微妙に変化させることが必
要となる場合がある。而して、かかる場合には、ウェブ
通路2におけるウェブ加熱条件を任意に制御できるよう
にしておくことが望ましいが、このような制御システム
は以下のように工夫しておくことにより容易に実現する
ことができる。
壁部分21c,21dで構成される輻射加熱壁41を、
ウェブ6の進行方向に並ぶ複数の加熱壁部分411 ,4
12,413 に区画して、各加熱壁部分411 ,4
12 ,413 からの輻射熱量を各別に制御できるように
する。すなわち、図9に示すものでは、輻射加熱壁41
が、往路22の下半部分を通過するウェブ部分を加熱す
る加熱壁部分411 と、往路22の上半部分及び反転路
23の前半部分を通過するウェブ部分を加熱する加熱壁
部分412 と、反転路23の後半部分及び復路24を通
過するウェブ部分を加熱する加熱壁部分413 とに区画
されており、各加熱壁部分411 ,412 ,413 は、
各々、独立の熱媒体流路421 ,422 ,423 を有し
ている。各熱媒体流路421 ,422 ,423 は蛇行状
をなしてウェブ進行方向に延びるものであり、上記した
熱媒体流路42と同様に図3に示す如く構成されてい
る。各熱媒体流路421 ,422 ,423 には、各々、
上記した熱媒体循環供給手段43と同一の独立した熱媒
体循環供給手段(図示せず)により、各別の熱媒体44
1,442 ,443 を循環供給させるようになってい
る。このように構成しておけば、各熱媒体流路421 ,
422 ,423 に供給させる熱媒体441 ,442 ,4
43 の温度又は流量を制御することによって、ウェブ6
の加熱条件をウェブ通路2の進行状況(ウェブ6の乾
燥,硬化状況)に応じて任意に調整することができる。
なお、輻射加熱壁41のウェブ進行方向における区画数
及び各加熱壁部分による加熱範囲(ウェブ進行方向にお
ける加熱壁部分の長さ)は任意に設定することができ
る。また、熱媒体循環供給手段は、各熱媒体流路に供給
させる熱媒体の温度又は流量を独立して制御できるもの
であればよく、その構成は任意である。
壁部分21c,21dで構成される輻射加熱壁41を、
ウェブ6の幅方向に並列する複数の加熱壁部分414 ,
41 5 ,416 に区画して、各加熱壁部分414 ,41
5 ,416 からの輻射熱量を各別に制御できるようにし
てもよい。すなわち、図10に示すものでは、輻射加熱
壁41が、ウェブ6の両端部を加熱する加熱壁部分41
4 ,416 とウェブ6の中央部分を加熱する加熱壁部分
415 とに区画されており、各加熱壁部分41 4 ,41
5 ,416 は、各々、独立の熱媒体流路424 ,4
25 ,426 を有している。熱媒体流路424 ,4
25 ,426 はウェブ6の幅方向に近接して配置された
ものであり、各々、蛇行状をなしてウェブ進行方向に延
びていて、上記した熱媒体流路42と同様に図3に示す
如く構成されている。各熱媒体流路424,425 ,4
26 には、図10に示す如く、共通の熱媒体循環路60
並びにこれに設けた熱媒体加熱器61及び温度検出器6
2a,循環量制御弁62b,循環ポンプ62c,熱媒体
過熱器62dからなる熱媒体制御回路62と独立の循環
ポンプ47、循環量制御弁48及び温度検出器49とを
具備する熱媒体循環供給手段43により、各別に流量制
御された熱媒体444 ,445 ,446 が循環供給され
るようになっている。このように構成しておけば、各熱
媒体流路424 ,42 5 ,426 に供給させる熱媒体4
44 ,445 ,446 の流量を制御することによって、
ウェブ6の幅方向における加熱条件(ウェブ6の幅方向
における温度分布)をウェブ6の性状等に応じて任意に
調整することができる。例えば、ウェブ6の幅方向にお
ける温度が中央部において高くなっている場合、熱媒体
444 ,446 の流量を熱媒体445 より多くなるよう
に制御して、両側の加熱壁部分424 ,426 からの輻
射熱量を中央の加熱壁部分425 からの輻射熱量より高
くすると、ウェブ6の幅方向における温度分布を均一と
することができる。また、ウェブ6の中央部における温
度を両端部より高くしたい場合には、熱媒体の流量44
5 を熱媒体444 ,446 より多くなるように制御し
て、中央の加熱壁部分425 からの輻射熱量を両側の加
熱壁部分424 ,426 からの輻射熱量より多くすれば
よい。なお、輻射加熱壁41のウェブ幅方向における区
画数及び各加熱壁部分による加熱範囲(ウェブ幅方向に
おける各加熱壁部分の幅)は任意に設定することができ
る。また、熱媒体循環供給手段43は、各熱媒体流路に
供給させる熱媒体の流量又は温度を独立して制御できる
ものであればよく、その構成は任意である。
図9に示す如く、ウェブ進行方向に並ぶ複数の加熱壁部
分411 ,412 ,423 に区画すると共に、これら加
熱壁部分411 ,412 ,423 の全部又は一部を、更
に、図10に示す如く、ウェブ幅方向に並列する複数の
加熱壁部分414 ,415 ,416 に区画するようにし
てもよい。
記した各種パラメータを随時微妙に変化させつつ装置運
転を行い、ウェブ6の乾燥・硬化を任意の又は最適な条
件で行うことができ、極めて高品質のプリプレグを得る
ことができる。
3は、ウェブ6を空気噴出体31から浮上させるための
ものであり、ウェブ6を加熱させるものでない。しか
し、必要に応じて、噴出空気33の温度をウェブ6の乾
燥・硬化処理をも行いうる程度に高くして、噴出空気3
3によりウェブ6を加熱させるようにすることも可能で
ある。また、図11に示す如く、各空気噴出体31の内
部をウェブ幅方向において複数の空気供給室31cに区
画すると共に、各空気供給室31cに上記した空気供給
手段32を接続して、各空気供給室31cに対応する空
気噴出孔31bから噴出させる高圧空気33の流量,圧
力を各別に制御するように構成してもよい。このように
構成しておけば、ウェブ6が蛇行したような場合にも、
各空気供給室31cからの噴出流量,圧力を制御するこ
とによって、ウェブ6の蛇行等を修正して、ウェブ6の
適正な反転誘導を行なうことができる。勿論、かかる場
合においても、噴出空気33によりウェブ6の加熱を行
なうようにすることができる。特に、反転路23におい
て輻射加熱壁41が、図10に示す如く、ウェブ幅方向
に並列する複数の加熱壁部分414 ,415 ,416 に
区画されているときには、図11に示す如く、各空気噴
出供給室31cを当該各加熱壁部分414 ,415 ,4
16 に対応するものとすると共に、各空気噴出供給室3
1cからの噴出空気33の温度を当該各加熱壁部分41
4 ,415 ,416 による加熱条件に応じたものに制御
することが好ましい。また、空気噴出体31からの噴出
空気33によりウェブ6の乾燥・硬化を行なうようにす
る場合においては、反転路23におけるウェブ裏面6b
に対向する輻射加熱壁部分はこれを廃しておくことも可
能である。
噴出面31aの形状)及び設置数は、反転路23におけ
るウェブ通過経路長さ等の反転条件に応じて任意に設定
することができる。勿論、複数の空気噴出体31を設け
ず、反転路23におけるウェブ通過経路の全長に亘って
前後方向に円弧形状ないしこれに類する湾曲形状をなし
て延びる一連の空気噴出面31aを有する一の空気噴出
体31により、ウェブ6を反転誘導させるようにするこ
とも可能である。なお、このようにする場合において、
空気噴出体31からの噴出空気33によりウェブ6の乾
燥・硬化を行なうようにするときは、反転路23におけ
るウェブ裏面6bに対向する輻射加熱壁部分を空気噴出
体31で代用させることも可能である。
aから供給して、ウェブ出口24aへとウェブ通路2を
ワンスルー方式で通過させるようにすることも可能であ
る。また、ウェブ通路2の中間部から防爆用空気56を
供給して、それがウェブ入口22aへの流れとウェブ出
口24aへの流れとに分流するようにしてもよい。後者
の場合、防爆用空気56の供給箇所を、少なくとも反転
路23又は復路24に設定しておくと、ウェブ入口22
aへと流れる防爆用空気の一部として噴出空気体31か
らの噴出空気を利用することが可能となり、ウェブ通路
2に供給する防爆用空気量を実質的に低減させて省エネ
効果を向上させることができる。
ある第3及び第4周壁部分21c,21dのみを輻射加
熱壁41に構成したが、ウェブ6の種類や加熱条件等に
よっては、第1及び第2周壁部分21a,21bを含む
周壁21全体を輻射加熱壁41に構成することも可能で
ある。また、輻射加熱壁41の構成は、少なくともウェ
ブ通路2に臨む面を凹凸のない平滑面としておくことを
条件として任意であり、例えば、熱媒体を循環供給しう
るジャケット構造に構成することも可能である。
に、請求項1の方法によれば、一連の気密通路に構成さ
れたウェブ通路の全域において、ウェブを非接触状態で
通過させつつ加熱させるようにしたから、従来方式のよ
うにウェブとトップロールとの接触による弊害が生じ
ず、かかる弊害を排除するためにウェブを加熱途中にお
いて一時的に冷却する必要もない。したがって、冒頭に
述べた問題を全て解決し得て、ウェブの乾燥・硬化を極
めて良好且つ熱エネルギ的にも効率良く行うことがで
き、高品質のプリプレグを容易に得ることができる。
路に供給させる防爆用空気量を可及的に低減し得て、通
風設備を小型化することができ、ひいては加工装置全体
の小型化を実現することができる。
ば、生産ロットの樹脂配合、装置運転条件やプリプレグ
の性状等のパラメータを随時微妙に変化させることが必
要となる場合においても、かかるパラメータを任意に変
化させつつ装置運転を行うことができる。したがって、
ウェブの乾燥・硬化を常に最適な条件で行うことがで
き、極めて高品質のプリプレグを得ることができる。
ば、上記した方法を好適に実施することができる。
例を示す断面図である。
熱壁)の裏面図である。
る。
る。
…ウェブ反転誘導機構、4…ウェブ加熱機構、5…通風
機構、6…樹脂液塗布ウェブ、6a…表面、6b…裏面
(往路から復路へと向かうウェブ部分の下面)、21…
周壁、21a,21b…周壁部分、21c,21d…周
壁部分(ウェブの両面に対向する周壁部分)、22…往
路、22a…ウェブ入口、23…反転路、24…復路、
24a…ウェブ出口、31…空気噴出体、31a…空気
噴出面、31b…空気噴出孔、31c…空気供給室、3
2…空気供給手段、33…高圧空気(噴出空気)、41
…輻射加熱壁、411 ,412 ,413 ,414 ,41
5 ,416 …加熱壁部分、42…加熱媒体流路、43…
熱媒体循環供給手段、44,441 ,442 ,44 3 ,
444 ,445 ,446 …熱媒体、45,60…熱媒体
循環路、46,61,62d…熱媒体加熱器、47,6
2c…循環ポンプ、48,62b…循環量制御弁、56
…防爆用空気。
Claims (8)
- 【請求項1】 対峙して上下方向に延びる往路及び復路
と両路の上端部間を連通接続する反転路とからなるウェ
ブ通路を、平滑表面の周壁で囲繞形成された一連の気密
通路に構成して、樹脂液を塗布せる帯状のウェブが往路
下端のウェブ入口からウェブ通路内に進入した後、往
路、反転路及び復路を経て、復路下端のウェブ出口から
ウェブ通路外に退出するようになし、 反転路に空気噴出体を設けて、往路から復路へと向かう
ウェブ部分を、その下面に向けて空気噴出体から所定温
度の空気を噴出させることにより、空気噴出体から浮上
された状態であって且つウェブ通路の周壁に非接触の状
態で、往路から復路へと反転誘導させるようになし、 ウェブ通路の周壁における少なくともウェブの両面に対
向する周壁部分を全面的に輻射加熱壁に構成して、この
加熱壁からの輻射熱により、ウェブをウェブ通路全域に
おいて加熱させるようにしたことを特徴とする樹脂液塗
布ウェブの加工方法。 - 【請求項2】防爆用空気を、ウェブ出口から供給して、
復路、反転路及び往路をワンスルーで通過させ、空気噴
出体からの噴出空気と共にウェブ入口から排出させるよ
うにしたことを特徴とする、請求項1に記載する樹脂液
塗布ウェブの加工方法。 - 【請求項3】 輻射加熱壁をウェブの進行方向に並ぶ複
数の加熱壁部分に区画して、各加熱壁部分からの輻射熱
量を各別に制御するようにしたことを特徴とする、請求
項1又は請求項2に記載する樹脂液塗布ウェブの加工方
法。 - 【請求項4】 輻射加熱壁をウェブの幅方向に並列する
複数の加熱壁部分に区画して、各加熱壁部分からの輻射
熱量を各別に制御するようにしたことを特徴とする、請
求項1、請求項2又は請求項3に記載する樹脂液塗布ウ
ェブの加工方法。 - 【請求項5】 平滑表面の周壁によって囲繞形成された
一連の気密通路であって、対峙して上下方向に延びる往
路及び復路と両路の上端部間を連通接続する反転路とか
らなり、樹脂液を塗布せる帯状のウェブが往路下端のウ
ェブ入口から往路、反転路及び復路を経て復路下端のウ
ェブ出口に至る一定経路上を進行するウェブ通路と、 ウェブ通路の周壁における少なくともウェブの両面に対
向する周壁部分を全面的に輻射加熱壁に構成して、この
加熱壁からの輻射熱により、ウェブをウェブ通路全域に
おいて加熱させるウェブ加熱機構と、 往路から復路へと向かうウェブ部分を、反転路に設けた
空気噴出体から当該ウェブ部分の下面に向けて所定温度
の空気を噴出させることにより、空気噴出体から浮上さ
れた状態であって且つウェブ通路の周壁に非接触の状態
で、往路から復路へと反転誘導させるウェブ反転誘導機
構と、 ウェブ通路を通風すべく、これに防爆用空気を供給させ
る通風機構と、を具備することを特徴とする樹脂液塗布
ウェブの加工装置。 - 【請求項6】通風機構が、防爆用空気をウェブ出口から
供給して、復路、反転路及び往路をワンスルーで通過
し、空気噴出体からの噴出空気と共にウェブ入口から排
出させるように構成したことを特徴とする、請求項5に
記載する樹脂液塗布ウェブの加工装置。 - 【請求項7】 ウェブ加熱機構が、輻射加熱壁をウェブ
の進行方向に並ぶ複数の加熱壁部分に区画して、各加熱
壁部分からの輻射熱量を各別に制御するように構成され
たものであることを特徴とする、請求項5又は請求項6
に記載する樹脂液塗布ウェブの加工装置。 - 【請求項8】 ウェブ加熱機構が、輻射加熱壁をウェブ
の幅方向に並列する複数の加熱壁部分に区画して、各加
熱壁部分からの輻射熱量を各別に制御するように構成さ
れたものであることを特徴とする、請求項5、請求項6
又は請求項7に記載する樹脂液塗布ウェブの加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4507897A JP3311631B2 (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 樹脂液塗布ウェブの加工方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4507897A JP3311631B2 (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 樹脂液塗布ウェブの加工方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10235642A JPH10235642A (ja) | 1998-09-08 |
JP3311631B2 true JP3311631B2 (ja) | 2002-08-05 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4507897A Expired - Fee Related JP3311631B2 (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | 樹脂液塗布ウェブの加工方法及びその装置 |
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-
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- 1997-02-28 JP JP4507897A patent/JP3311631B2/ja not_active Expired - Fee Related
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