JP3311566B2 - 複合成形品およびその製造方法 - Google Patents

複合成形品およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリブチレンテレフタ
レート共重合体組成物(A)層と、塩化ビニル樹脂材料
(B)層とを有する複合成形品およびその製造方法に関
する。さらに詳しくは、二重成形法または二色成形法に
よって得られ、層間の接着強度に優れ、剛性、とくに高
温剛性に優れると共に、成形品の一部を透明にできる塩
化ビニル樹脂材料の層と、ポリブチレンテレフタレート
共重合体組成物層とを有する複合成形品およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】塩化ビニ
ル樹脂は透明な汎用合成樹脂であり、比較的機械的強度
が大きく、耐薬品性、耐候性、二次加工性などにも優
れ、可塑剤の配合量を調整することにより、硬質から軟
質まで種々の成形品として広く応用されている。押出成
形品を例にとると、パイプ、平板、波板、異形製品、フ
ィルム、発泡製品、電線被覆などが挙げられる。
【0003】一方、ポリブチレンテレフタレートは1,
4−ブタンジオールとテレフタル酸から得られ、低吸水
性、寸法安定性、耐摩耗性、耐化学薬品性の他、融点が
228℃と高く、繊維強化グレードでは荷重たわみ温度
(18.6kg/cm2荷重)も約215℃であり、耐
熱性、耐熱変形性、耐久性などに優れるなど種々の特性
を有するエンジニアリング樹脂の一つとして、自動車や
電機・電子分野を中心に用途を拡大している。
【0004】上記のように塩化ビニル樹脂は広く用いら
れているものの、用途によっては一層の品質向上を要求
されている。特に高温剛性の点では必ずしも満足できる
ものではなかった。一方、ポリブチレンテレフタレート
樹脂は機械的性質、電気的性質、その他物理的性質・化
学的特性に優れ、かつ加工特性が良好であるため、エン
ジニアリングプラスチックとして自動車、電気・電子部
品等の広汎な用途に使用されている。しかし、ポリブチ
レンテレフタレート樹脂の射出成形品は、一般的に不透
明である。従って、成形品の一部に透明性を有するよう
な一体成形品をポリブチレンテレフタレート樹脂単独で
は提供することはできない。一般的に、2種の材料を一
体的に成形する方法としては、樹脂の一次側成形品上に
異材質樹脂を二次成形して固定される二重成形法、ある
いは二色成形法により、部分的に異なる材料によりなる
複合成形品を得ることが知られているが、一般にこのよ
うな複合成形品では、一次側の樹脂と二次側の樹脂との
界面の密着が不十分であり、外力によって剥離しやす
く、また反り変形等が生じやすく、使用上、一体成形品
としての機能を満足しないことが多い。両樹脂の界面の
密着強度を補う目的で、一次側成形品にアンダーカット
や貫通孔を設けるなど、メカニカルなアンカー効果を有
する形状構造を設けたり、一次成形品に接着剤を塗布す
る等の工夫がみられるが、形状が複雑化したり、工程が
煩雑化して、経済的にも不利であり、また生産効率の面
でも望ましくない。特に、ポリブチレンテレフタレート
樹脂は他の樹脂との密着強度が小さく、二重成形法また
は二色成形法による、簡単な方法で経済的に効率よく生
産するのは至難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塩化ビニ
ル樹脂製品に共通に見られる高温剛性の改良要求、およ
びポリブチレンテレフタレート樹脂の有する特徴を活か
しながら二重成形法または二色成形法により効率よく複
合品とでき、かつ得られる成形品の一部を透明にできる
成形法を鋭意検討した。その結果、(i)ポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物と、塩化ビニル樹脂の積層
体は優れた高温剛性を示すこと、(ii)低融点ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体組成物は、塩化ビニル樹脂の
熱分解を伴わずに二重成形法又は二色成形法による成形
が容易であること、さらに驚くべきことに、(iii)その
ように二重成形法または二色成形法により成形された成
形品は、両樹脂の界面が接着剤を用いなくても強固に接
着すること、更には、(iv)この様な二重成形法または二
色成形法による複合成形品は、全体として塩化ビニル樹
脂成形品の高温剛性の向上要求に応えられるものであ
り、かつ塩化ビニル樹脂が透明であるところから成形品
の一部に透明性を要求される分野にも好適であるとの知
見を得て、本発明を完成するに至った。
【0006】上記課題を解決するために、本発明の第1
の発明は、1,4−ブタンジオールとテレフタル酸を主
成分とし融点が170〜210℃のポリブチレンテレフ
タレート共重合体100重量部に、充填剤0〜180重
量部を配合した組成物からなるポリブチレンテレフタレ
ート共重合体組成物(A)と、塩化ビニル樹脂を主成分
とする樹脂材料(B)とが、二重成形法または二色成形
法によって成形されてなることを特徴とする複合成形品
を提供するものである。
【0007】また本発明の第2の発明は、塩化ビニル樹
脂を主成分とする樹脂材料(B)を、射出成形法または
押出成形法によって一次成形品を成形し、次いで、この
一次成形品の表面に、1,4−ブタンジオールとテレフ
タル酸を主成分とし融点が170〜210℃のポリブチ
レンテレフタレート共重合体100重量部に充填剤0〜
180重量部を配合した組成物からなるポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物(A)を、射出成形法によ
って二次成形して、一次成形品と一体化させることを特
徴とする複合成形品の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明においてポリブチレンテレフタレート共重合体
は、テレフタル酸またはその低級アルコールエステル誘
導体を主体とする酸成分と、1,4−ブタンジオールを
主体とするジオール成分および第三成分(コモノマー)
から得られるブチレンテレフタレートを主たる構成要素
とするものである。このようなポリブチレンテレフタレ
ート共重合体を構成する第三成分としては、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、シクロヘキサン
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸
などの公知のジカルボン酸、およびこれらのアルキル、
アルコキシまたはハロゲン置換体などが挙げられる。ま
た、これらのジカルボン酸化合物は、エステル形成可能
な誘導体、例えばジメチルエステルの様な低級アルコー
ルエステルの形で重縮合に使用し、共重合体(コポリマ
ー)成分として導入することも可能である。
【0009】また、第三成分としてのジヒドロキシ化合
物の具体例としては、ネオペンチルグリコール、ハイド
ロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシフェニル、ナフタ
レンジオール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、シク
ロヘキサンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ジエトキシ化ビスフェノールAのよ
うな比較的低分子量のジヒドロキシ化合物、およびこれ
らのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体などが
挙げられる。
【0010】また、第三成分としてオキシカルボン酸の
具体例としては、オキシ安息香酸、オキシナフトエ酸、
ジフェニレンオキシカルボン酸などのオキシカルボン
酸、およびこれらのアルキル、アルコキシまたはハロゲ
ン置換体が挙げられる。またこれら化合物のエステル形
成可能な誘導体も使用できる。
【0011】また、これらの他にポリブチレンテレフタ
レート共重合体を形成するための三官能性モノマー、即
ちトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペ
ンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどを少
量併用した分岐または架橋構造を有する共重合体であっ
てもよい。
【0012】これらのコモノマー成分は、2種以上を混
合して導入したものであってもよいが、本発明における
ポリブチレンテレフタレート共重合体は、その融点が
70〜210℃の範囲内で選ぶのが好ましい。融点が
70〜210℃の範囲内とすることにより、塩化ビニル
樹脂の熱分解を招くことのない温度で、二重成形法また
は二色成形法による成形が可能となり、さらに充填剤強
化、特に繊維強化することにより得られる積層体の高温
剛性を高く保持することが出来る。
【0013】前記のような融点が170〜210℃の範
囲内にあるポリブチレンテレフタレート共重合体の製造
方法としては特殊なものではなく、(i)1,4−ブタン
ジオール、テレフタル酸とコモノマーを直接重合法させ
る方法、(ii)エステル交換させながら重合させる方法、
などによる通常のポリブチレンテレフタレートの製造法
に従い、上記コモノマーと共に共重合させればよい。
【0014】前記ポリブチレンテレフタレート共重合体
には、充填剤が配合されることが望ましい。配合できる
充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維、アルミナ
繊維などの無機繊維類、アラミド繊維、ポリエステル繊
維、ポリアミド繊維などの有機繊維類、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、石膏、ガラス粉末、粘土鉱物類、シ
リカ、その他プラスチックの充填剤として知られている
ものが使用できる。これら充填剤は、一種でも二種以上
の混合物であってもよい。
【0015】充填剤の配合量は、ポリブチレンテレフタ
レート共重合体100重量部に対して、0〜180重量
部、特には7〜160重量部の範囲で選ぶのが好まし
い。この範囲内で配合することにより、他の機械的強度
を阻害しない範囲で、複合成形品の高温剛性を向上させ
ることができる。充填剤とポリブチレンテレフタレート
共重合体と混合するには、タンブラーなどのブレンダー
で両者をブレンドし、押出機、バンバリーミキサーなど
で溶融混錬してペレット状に調製する方法が代表的であ
る。
【0016】なお、ポリブチレンテレフタレート共重合
体には、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸化防止
剤、紫外線吸収剤などの各種安定剤、帯電防止剤、難燃
剤、難燃助剤、染料や顔料などの着色剤、潤滑剤、可塑
剤および結晶化促進剤、結晶核剤、離型剤、ポリエステ
ルエラストマー等の樹脂成分、等を配合することもでき
る。
【0017】本発明における塩化ビニル樹脂としては、
通常塩化ビニルの単独重合体であるが、本発明の効果を
阻害しない範囲で酢酸ビニルなどの他の共重合可能モノ
マーとの共重合体であってもよい。塩化ビニル樹脂に
は、本発明の効果を阻害しない範囲で、安定剤、顔料、
可塑剤、滑剤、帯電防止剤などが配合されていてもよ
い。しかし、本発明は硬質塩化ビニル樹脂製品の高温剛
性を改良するのがその主な目的であるので、特に可塑剤
については、配合されていないことが好ましい。また透
明性を要求される成形品には、透明性を阻害する顔料な
どは配合されていないことが好ましい。
【0018】本発明に係る複合成形品は、二重成形法ま
たは二色成形法によって成形される。すなわち、塩化ビ
ニル樹脂を主成分とする樹脂材料(B)を用いて一次成
形品を成形し、次いで、この一次成形品の表面に、1,
4−ブタンジオールとテレフタル酸を主成分とし融点が
170〜210℃のポリブチレンテレフタレート共重合
体100重量部に充填剤0〜180重量部を配合した組
成物からなるポリブチレンテレフタレート共重合体組成
物(A)を、射出成形法によって二次成形して、一次成
形品と一体化させたものである。
【0019】本発明に係る複合成形品を製造する望まし
い方法としては、まず、塩化ビニル樹脂を主成分とする
樹脂材料(B)を、射出成形の金型で、または押出成形
で一次成形品を成形する。次いで、金型キャビティを拡
大し、または一次成形品を二次成形用の金型に移し、二
次成形するためのキャビティを形成し、このように形成
されたキャビティ部分に、ポリブチレンテレフタレート
共重合体100重量部に充填剤0〜180重量部を配合
した組成物からなるポリブチレンテレフタレート共重合
体組成物(A)を射出し、二次成形し、金型キャビティ
内で一次成形品と二次成形部分とを一体化させる。
【0020】射出成形する際のシリンダー温度は、それ
ぞれの樹脂を溶融可塑化できる温度に設定し、射出すれ
ばよい。ポリブチレンテレフタレート共重合体組成物
(A)の溶融温度は、通常、用いるポリブチレンテレフ
タレート共重合体の融点から50℃を超えない範囲が望
ましい。塩化ビニル樹脂を主成分とする樹脂材料(B)
の溶融温度は200℃以下、樹脂温度は140〜190
℃の範囲とするのが好ましい。こうして二重成形法また
は二色成形法によって複合化することにより、両層の界
面は接着剤を用いなくとも、強固に熱接着され一体化さ
れる。
【0021】本発明に係る複合成形品としては、従来使
用されていた種々の塩化ビニル樹脂成形品において、ポ
リブチレンテレフタレート共重合体組成物と複合化する
ことにより、その高温剛性、剛性等の機械的強度、耐薬
品性、耐摩耗性、摺動性を大幅に改善することが出来
る。この様な本発明に係る複合成形品としては、透明性
と高温剛性を要求される成形品、例えば窓付きハウジン
グ類、リレーケース、スイッチ類などが挙げられる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその趣旨を越えない限り、以下に記載
の例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例
において、原料樹脂および物性の評価方法は以下の通り
である。
【0023】<使用樹脂> P1:テレフタル酸/イソフタル酸の比が70モル%/
30モル%からなるジカルボン酸成分と、ジオール成分
として1,4−ブタンジオールとを反応させて得られる
ポリブチレンテレフタレート共重合体(融点170℃) P2:テレフタル酸/イソフタル酸の比が75モル%/
25モル%からなるジカルボン酸成分と、ジオール成分
として1,4−ブタンジオールとを反応させて得られる
ポリブチレンテレフタレート共重合体(融点185℃) P3:テレフタル酸/イソフタル酸の比が88モル%/
12モル%からなるジカルボン酸成分と、ジオール成分
として1,4−ブタンジオールとを反応させて得られる
ポリブチレンテレフタレート共重合体(融点205℃) P4:ポリブチレンテレフタレート樹脂(融点228
℃)
【0024】<曲げ強度,曲げ弾性率> ASTM D790に準拠して測定した。
【0025】<融点> DSCを使用し、その吸熱ピークトップを融点とした。 <界面密着性> 二層複合成形品を15mm幅で切り出し、塩化ビニル樹
脂層とポリブチレンテレフタレート共重合体層間の界面
密着性を評価した。評価は、引張試験機(東洋精機製)
を用い、クロスヘッド速度200mm/minで行っ
た。界面密着性は、界面剥離状況を、ピール強度測定の
際に界面で剥離する(不良)か、母材破壊を生じる(良
好)かを観察することにより判断した。
【0026】(比較例1) 塩化ビニル樹脂(硬質塩化ビニル、理研ビニル工業
(株)製、RJ−4080)を用い、80mm×80m
m×2mmの平板を射出成形し、一次成形品とした。次
いで、この平板を80mm×80mm×4mmの射出成
形用金型キャビティに装着し、形成された2mmのキャ
ビティにP4を射出成形することにより一体成形品を得
た。二次成形側樹脂温度を変えて成形し、成形条件の影
響についても検討した。成形条件と、得られた複合成形
品の界面密着性を評価した結果を表−1に示す。なお、
二次成形樹脂温度が260℃の場合、一次成形品との樹
脂界面で炭化が見られ、密着性についても不十分であっ
た。
【0027】(実施例1比較例1 に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(硬質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、RJ−4
080)/P3構成の複合成形品を作製した。成形条件
と複合成形品の評価結果を表−1に示す。
【0028】(実施例2比較例1 に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(硬質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、RJ−4
080)/P2構成の複合成形品を作製した。成形条件
と複合成形品の評価結果を表−1に示す。
【0029】(実施例3比較例1 に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(硬質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、RJ−4
080)/P1構成の複合成形品を作製した。成形条件
と複合成形品の評価結果を表−1に示す。
【0030】(実施例4比較例1 に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(軟質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、NS−1
159)/P2構成の複合成形品を作製した。成形条件
と複合成形品の評価結果を表−1に示す。
【0031】(実施例5比較例1 に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(硬質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、RE−3
911)/P2構成の複合成形品を作製した。成形条件
と複合成形品の評価結果を表−1に示す。
【0032】(実施例6、比較例2) 比較例1に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(硬質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、RJ−4
080)/P2+ガラス繊維30重量%構成の複合成形
品を作製した。成形条件と複合成形品の評価結果を表−
1に示す。また、得られた複合成形品から長さ125m
m×幅12mmの大きさに試験片を切り出し、曲げ強度
の測定を行った結果を表−2に示す。なお、比較例2と
して、表−2に示すように塩化ビニル樹脂構成の二層シ
ートを作製した。同様に曲げ強度の測定結果を表−2に
示す。
【0033】(実施例7) 実施例1に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(硬質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、RJ−4
080)/P2+ガラスフレーク30重量%構成の複合
成形品を作製した。成形条件と複合成形品の評価結果を
表−1に示す。
【0034】(比較例3) 比較例1に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(軟質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、RJ−4
080)/ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET,
融点250℃)+ガラス繊維30重量%構成の複合成形
品を作製した。成形条件と複合成形品の評価結果を表−
1に示す。なお、通常の2次側樹脂成形条件では、一次
成形品との樹脂界面で炭化が見られ、密着性についても
不良であった。
【0035】(比較例4) 比較例1に記載の例におけると同様に、塩化ビニル樹脂
(軟質塩化ビニル、理研ビニル工業(株)製、RJ−4
080)/ポリアミド樹脂(PA,融点260℃)+ガ
ラス繊維30重量%構成の複合成形品を作製した。成形
条件と複合成形品の評価結果を表−1に示す。なお、通
常の2次側樹脂成形条件では、一次成形品との樹脂界面
で炭化が見られ、密着性についても不良であった。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明により提供される積層体は、塩化
ビニル樹脂材料(B)層とポリブチレンテレフタレート
共重合体組成物(A)層が強固に接着し、かつ塩化ビニ
ル樹脂(B)層が前記ポリブチレンテレフタレート共重
合体組成物(A)層により補強され、あるいは用途によ
っては表面が保護されるので、従来塩化ビニル樹脂成形
品で要求されていた高温剛性や機械的強度、更には耐薬
品性、摺動性等の向上を容易に達成することができる。
従って、従来塩化ビニル樹脂が使用されていた多様な用
途に応用することができる。更に剛性に加え塩化ビニル
樹脂材料を用いているので、透明性と高温剛性を要求さ
れる成形品、例えば窓付きハウジング類、リレーケー
ス、スイッチ類などにも適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/36 B32B 27/36 // B29K 27:00 B29K 27:00 67:00 67:00 B29L 9:00 B29L 9:00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,4−ブタンジオールとテレフタル酸
    を主成分とし融点が170〜210℃のポリブチレンテ
    レフタレート共重合体100重量部に充填剤0〜180
    重量部を配合した組成物からなるポリブチレンテレフタ
    レート共重合体組成物(A)と、塩化ビニル樹脂を主成
    分とする樹脂材料(B)とが、二重成形法または二色成
    形法によって成形されてなることを特徴とする複合成形
    品。
  2. 【請求項2】 ポリブチレンテレフタレート共重合体組
    成物(A)がポリブチレンテレフタレート共重合体10
    0重量部に充填剤を7〜160重量部配合したものであ
    請求項1記載の複合成形品。
  3. 【請求項3】 塩化ビニル樹脂を主成分とする樹脂材料
    (B)を、射出成形法または押出成形法によって一次成
    形品を成形し、次いで、この一次成形品の表面に、1,
    4−ブタンジオールとテレフタル酸を主成分とし融点が
    170〜210℃のポリブチレンテレフタレート共重合
    体100重量部に充填剤0〜180重量部を配合した組
    成物からなるポリブチレンテレフタレート共重合体組成
    物(A)を、射出成形法によって二次成形して、一次成
    形品と一体化させることを特徴とする複合成形品の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 ポリブチレンテレフタレート共重合体組
    成物(A)がポリブチレンテレフタレート共重合体10
    0重量部に充填剤を7〜160重量部配合したものであ
    請求項3記載の複合成形品の製造方法。
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