JP3311411B2 - ブラシレスモータ駆動装置 - Google Patents

ブラシレスモータ駆動装置

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JP3311411B2
JP3311411B2 JP03242693A JP3242693A JP3311411B2 JP 3311411 B2 JP3311411 B2 JP 3311411B2 JP 03242693 A JP03242693 A JP 03242693A JP 3242693 A JP3242693 A JP 3242693A JP 3311411 B2 JP3311411 B2 JP 3311411B2
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建明 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のスイッチング素
子を備えてなるインバータを制御してブラシレスモータ
の回転子を回転させるブラシレスモータ駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のブラシレスモータ駆動装置におい
ては、特開昭61−293191号公報等に示されるも
ののように、ブラシレスモータの各端子電圧に基づいて
回転子の磁極位置を検出し、これにより複数のスイッチ
ング素子を備えてなるインバータを制御してブラシレス
モータの回転子を回転させるようにしたものがある。
【0003】ここで、このような駆動装置としては、例
えば図7に示すもののように3相ブリッジ接続された6
個のスイッチング素子である電界効果トランジスタ(以
下FETという)S1〜S6を備えてなるインバータ1
と、電機子巻線が中性点非接地スター結線されたブラシ
レスモータ(以下モータという)2と、モータ2の各端
子U,V,Wの端子電圧Vu,Vv,Vwと中性点電圧
Vnとを比較することによりモータ2の回転子であるロ
ータ3の磁極位置を示すロータ位置信号を検出するロー
タ位置検出部4と、このロータ位置信号の位相を60°
×n+30°、例えば90°(n=1)遅らせて転流タ
イミングの基となる遅延信号を作るロータ位置信号遅延
部5と、この遅延信号を基にインバータ1のFETS1
〜S6をオンオフするためのFETドライブ信号を作る
FETドライブ信号発生部6とより構成されるものがあ
る。
【0004】そして、FETS1〜S6をFETドライ
ブ信号によりオンオフしてモータ2の各相を励磁する一
方、ロータ位置検出部4からのロータ位置信号Cu,C
v,Cwをロータ位置信号遅延部5にて90°位相を遅
らせて遅延信号Du,Dv,Dwとした後、FETドラ
イブ信号発生部6に入力してFETドライブ信号を作
り、このFETドライブ信号によりモータ2の回転を効
率良く回転させるような転流タイミングでFETS1〜
S6をオンオフするようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のブラシレスモータ駆動装置において、ロータ位置
信号遅延部におけるロータ位置信号の遅延方法として
は、例えば定周期クロックの計数により転流から誘起電
圧が0となる時間を計測し、その計測値に基づいて位相
を遅らせて転流タイミング信号を作るようにしている。
【0006】しかし、このように転流から誘起電圧0ま
での時間を計測して次の転流タイミング信号を作る場
合、何らかの理由で転流のタイミングがずれ、このタイ
ミングがずれた転流から計測を開始すると、転流から誘
起電圧0までの計測値が間違ったものとなり、この計測
値に基づいて次に作られる転流タイミングもずれたもの
となる。即ち、一旦転流タイミングがずれると、次の転
流タイミングもずれてしまうという問題点があった。
【0007】また、計測を終了するのは誘起電圧が0と
なる時点、即ち端子電圧と中性点電圧が等しくなる時点
であるが、転流直後のフライバック電圧(スパイク電
圧)や、PWM制御による端子電圧の変化等のノイズに
より端子電圧と中性点電圧が等しくなった場合には計測
が終了してしまい、このときの計測値に基づいて位相を
遅らせても適当な転流タイミング信号を作ることができ
ない。即ち、ノイズが発生することにより転流タイミン
グがずれると、次の転流タイミングもずれてしまうとい
う問題点があった。
【0008】本発明は、前回の転流タイミング及びノイ
ズに影響されることなく適当な転流を行うことのできる
ブラシレスモータ駆動装置を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のスイッ
チング素子を備えてなるインバータを制御してブラシレ
スモータの回転子を回転させるブラシレスモータ駆動装
置において、前記ブラシレスモータの回転子が、誘起電
圧が正となる位置にある期間を計測する第1計測手段
と、前記回転子が前記誘起電圧が負となる位置にある期
間を計測する第2計測手段とを有する計測部とを備え、
前記第2計測手段の計測値が前記第1計測手段の計測値
の1/2になったときを転流タイミングとして前記イン
バータを制御するものである。
【0010】また本発明は、前記第2計測手段の測定値
が前記第1測定手段の計測値の1/2になったとき、転
流タイミングとすると共に前記第1測定手段の測定値を
リセットし、前記第1計測手段の計測値が前記第2計測
手段の計測値の1/2になったとき、転流タイミングと
すると共に前記第2測定手段の測定値をリセットして前
記インバータを制御する。
【0011】さらに本発明は、複数のスイッチング素子
を備えてなるインバータを制御してブラシレスモータの
回転子を回転させるブラシレスモータ駆動装置におい
て、前記回転子が誘起電圧が正又は負となる位置にある
期間を計測する計測手段を設け、前記ブラシレスモータ
の転流により生じるスパイク電圧幅を検出し、このスパ
イク電圧幅を検出しているときは、前記計測手段を停止
させて転流タイミングを変化させることを特徴とする。
【0012】さらにまた本発明は、前記スパイク電圧幅
は、前記ブラシレスモータの各端子電圧と電源電圧及び
グランドとを比較して得られる信号に基づいて検出され
ることを特徴とする。また、前記スパイク電圧幅は、前
記ブラシレスモータの中性点電圧と、前記電源電圧より
も小さい電圧及びこの電源電圧より小さい電圧よりもさ
らに小さくかつグランド電圧よりも大きい電圧とを比較
して検出されることを特徴とする。
【0013】
【作用】これにより、ブラシレスモータの回転子が、誘
起電圧が負となる位置にある期間を計測する第2計測手
段の計測値が、この回転子が誘起電圧が正となる位置に
ある期間を計測する第1計測手段の計測値の1/2にな
ったとき、複数のスイッチング素子を備えてなるインバ
ータを制御してブラシレスモータの回転子を回転させる
ことができる。また、第1計測手段の計測値が、第2計
測手段の計測値の1/2になったときインバータを制御
して回転子を回転させることができる。
【0014】さらに、各端子電圧と電源電圧及びグラン
ドとを比較して得られる信号、または中性点電圧と、前
記電源電圧よりも小さい電圧及びこの電源電圧より小さ
い電圧よりもさらに小さくかつグランド電圧よりも大き
い電圧とを比較して得られる信号などに基づいて、転流
により生じるスパイク電圧幅を検出し、このスパイク電
圧幅を検出しているときに計測手段を停止させることに
より転流タイミングを変化させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図面を参照して
説明する。
【0016】図1は、本発明の第1実施例に係るブラシ
レスモータ駆動装置の回路図である。なお、同図におい
て、図7と同一符号は同一又は相当部分を示している。
【0017】同図において、7は直流電源電圧Eを1/
2に分圧するよう同一の2つの抵抗Rを備えた分圧抵抗
部8から入力される1/2電圧(E/2)と、中性点電
圧Vnとを比較してロータ3の磁界位置を示す後述する
ようなロータ位置信号Cn1を検出するロータ位置検出
部である。なお、このロータ位置検出部7からは、ロー
タ位置信号Cn1及びロータ位置信号Cn1の反転信号
(以下反転信号という)Cn2がカウンタ部9に出力さ
れるようになっている。
【0018】ここで、モータ2の各端子電圧Vu,V
v,VwはFETS1〜S6のオンオフに伴い、図2
(a)に示すように転流により生じるスパイク電圧(以
下スパイクという)Spを除いて0〜Eの間を周期的に
増減し、これにより中性点電圧Vnは図2(b)に示す
ように1/2電圧(E/2)を基準として増減を繰り返
すようになっている。
【0019】そして、ロータ位置検出部7において、1
/2電圧(E/2)と中性点電圧Vnとを比較すると、
図2(c)に示すように中性点電圧Vnが1/2電圧
(E/2)と等しくなる毎にオンオフを繰り返すロータ
位置信号Cn1及び反転信号Cn2が得られるようなっ
ている。
【0020】なお、このロータ位置信号Cn1は、ロー
タ3の位置が、中性点電圧Vnと1/2電圧(E/2)
とが等しくなるような位置、即ちロータ3の磁界が作る
磁界と一つの電機子巻線の作る磁界とが例えば90°ず
れた位置にあることを示すものである。
【0021】また、ロータ位置信号Cn1の正の部分
は、ロータ3の位置が、各端子における誘起電圧の和が
正となる位置にあることを示すものであり、反転信号C
n2の正の部分は、ロータ3の位置が、各端子における
誘起電圧の和が負となる位置にあることを示すものであ
る。
【0022】一方、カウンタ部9は定周期クロックを発
生するための図示しないクロック発生部を備えると共
に、ロータ位置信号Cn1の正の部分が通過する間、定
周期クロックをカウントしてロータ位置信号Cn1の正
の部分の面積を計測する第1計測手段である第1カウン
タ9aと、反転信号Cn2の正の部分が通過する間、定
周期クロックをカウントして反転信号Cn2の正の部分
の面積を計測する第2計測手段である第2カウンタ9b
とを備えている。
【0023】なお、定周期クロックのパルス幅は、ロー
タ位置信号Cn1及び反転信号Cn2の正の部分の幅に
比べて充分短いものであるため、定周期クロックの数は
ロータ位置信号Cn1及び反転信号Cn2の正の部分の
面積と比例するようになり、これにより定周期クロック
の数をカウントすれば、各信号Cn1,Cn2の正の部
分の面積、即ちロータ3の位置が、各端子における誘起
電圧の和が正となる位置または負となる位置にある期間
を計測できるようになる。
【0024】ところで、このカウンタ部9は制御部10
により制御されるようになっており、この制御部10は
ロータ位置信号Cn1及び反転信号Cn2がカウンタ部
9に入力されると、第1カウンタ9a及び第2カウンタ
9bを作動させるようになっている。
【0025】そして、例えば第2カウンタ9bは、図2
(c)に示すようにa点において転流により生じるスパ
イクSpに応じてカウントを開始し、斜線に示す反転信
号Cn2の正の部分の面積の計測を行い、また第1カウ
ンタ9aは、b点において生じるスパイクSpに応じて
カウントを開始し、斜線に示すロータ位置信号Cn1の
正の部分の面積を計測を行うようになっている。
【0026】一方、制御部10には第1カウンタ9a及
び第2カウンタ9bのそれぞれのカウント値が入力さ
れ、第1カウンタ9aのカウント値が第2カウンタ9b
のカウント値の1/2、即ち図2(c)のc点のように
ロータ位置信号Cn1の正の部分の面積が反転信号Cn
2の正の部分の面積の1/2となると、転流タイミング
信号をFETドライブ信号発生部6に出力するようにな
っている。
【0027】なお、これらの各信号Cn1,Cn2の正
の部分の面積において、それぞれのスパイクSpの面積
は僅かであり、各信号Cn1,Cn2の正の部分の面積
には影響を及ぼさない。
【0028】即ち、例えば図2(c)に示すように第2
カウンタ9bがa点からカウントを開始したとしても実
際に計測される面積は同図に示すA〜B間であり、この
A〜B間の面積はa点及びb点における転流タイミング
には左右されない。また、第1カウンタ9aがb点から
カウントを開始したとしても実際に計測される面積は、
同図に示すB〜c間であり、このB〜c間の面積はb点
における転流タイミングには左右されない。
【0029】ところで、制御部10は、c点において転
流タイミング信号を発生させると第2カウンタ9bを一
旦リセットした後、再びカウントを開始させる一方、第
1カウンタ9aにはカウントを続けさせる。
【0030】この後、第2カウンタ9bのカウント値が
第1カウンタ9aのカウント値の1/2、即ちd点のよ
うに反転信号Cn2の正の部分の面積(C〜d間)がロ
ータ位置信号Cn1の正の部分の面積(B〜C間)の1
/2となると、転流タイミング信号をFETドライブ信
号発生部6に出力するようになっている。
【0031】このように、ロータ位置信号Cn1の正の
部分の面積が反転信号Cn2の正の部分の面積の1/2
になったとき、または反転信号Cn2の正の部分の面積
がロータ位置信号Cn1の正の部分の面積の1/2にな
ったときに転流タイミング信号をFETドライブ信号発
生部6に出力するようになっている。
【0032】そして、このように構成されたブラシレス
モータ駆動装置においては、モータ2に通電が開始され
ると、まずロータ位置検出部7において分圧抵抗部8か
ら入力される1/2電圧(E/2)と、中性点電圧Vn
とを比較してロータ位置信号Cn1が検出される。
【0033】次に、このロータ位置信号Cn1は、反転
信号Cn2と共にカウンタ部9に出力され、カウンタ部
9の第1カウンタ9a及び第2カウンタ9bにおいてロ
ータ位置信号Cn1の正の部分及び反転信号Cn2の正
の部分の面積の計測が行われ、このカウント値は制御部
10に入力される。
【0034】そして、制御部10は、図2に示すように
各カウンタ9a,9bのカウント値により、ロータ位置
信号Cn1の正の部分の面積が第2カウンタ9bにより
計測される反転信号Cn2の正の部分の面積が1/2と
なったことを検知すると、転流タイミング信号をFET
ドライブ信号発生部6に出力する。
【0035】この後、FETドライブ信号発生部6にて
FETドライブ信号が作られ、このFETドライブ信号
によりFETS1〜S6をオンオフし、モータ2が効率
良く駆動される。なお、制御部10は、次に反転信号C
n2の正の部分の面積がロータ位置信号Cn1の正の部
分の面積の1/2になると、転流タイミング信号をFE
Tドライブ信号発生部6に出力する。
【0036】ところで、例えば図3(a)に示すように
何らかの原因でノイズPnが発生した場合、そのノイズ
Pnは図3(b)に示すようにロータ位置信号Cn1及
び反転信号Cn2に現れ、これにより反転信号Cn2の
A〜B間の正の部分の面積が減少する。しかし、この場
合ノイズPnの幅は僅かなものであり、計測値にはほと
んど影響を与えることはない。したがって、ノイズPn
が発生しても、適当な転流タイミング信号を発生させる
ことができ、モータ2を効率良く駆動することができ
る。
【0037】このように、前の転流タイミングからの経
過時間ではなく、ロータ位置信号Cn1の正の部分の面
積及び反転信号Cn2の正の部分の面積の比較により転
流タイミング信号を作るようにすることにより、前の転
流タイミングのずれに左右されることなく転流タイミン
グを作ることができる。
【0038】ところで、これまでの説明においては、モ
ータを効率良く駆動するようロータ位置信号を遅延させ
るものについて述べてきたが、モータを効率良く駆動す
るためには、誘導電圧と端子電流の積を最大にする必要
がある。
【0039】ところが、このような駆動装置において
は、例えば、負荷が重い時の各誘起電圧、端子電圧及び
端子電流の関係は、FETがオンとなっても端子電流は
流れにくく、またFETがオンとなっても少しの間端子
電流は流れることから、端子電流の位相は端子電圧の位
相に対してスパイクSpの幅の約1/2遅れるようにな
る。
【0040】そこで、次に誘導電圧と端子電流の積を最
大とすることができるよう、端子電圧の位相をスパイク
Spの幅の1/2だけ進めるようにした本発明の第2実
施例について説明する。
【0041】図4は、本発明の第2実施例に係るブラシ
レスモータ駆動装置の回路図である。なお、同図におい
て、図1と同一符号は同一又は相当部分を示している。
【0042】同図において、11は直流電源電圧Eを2
/3及び1/3に分圧するよう同一の3個の抵抗R1を
直列に配した第2分圧抵抗部12から入力される直流電
源電圧Eより小さい2/3電圧(2E/3)及びこの2
/3電圧(2E/3)よりもさらに小さくグランド電圧
より大きい1/3電圧(E/3)と中性点電圧Vnとを
2個の比較器11a,11bにより比較して後述するス
パイクSpの幅を検出するスパイク電圧幅検出部であ
る。
【0043】なお、重い負荷がかかっているモータを起
動する際、スパイクSpの幅は先に述べた各信号Cn
1,Cn2の正の部分の面積の計測に影響を与えるよう
な幅に広がり、これにより中性点電圧Vnも図5(a)
に示すようにスパイクSpの幅に対応して変化する。そ
して、この中性点電圧Vnをロータ位置検出部7におい
て1/2電圧(E/2)と比較すると、図5(b)に示
すロータ位置信号Cn1及び反転信号Cn2が検出され
る。
【0044】一方、スパイク電圧幅検出部11の2つの
比較器11a,11bからは図5(c)に示すような信
号CFB1,CFB2がそれぞれ出力され、さらにこれ
らの信号CFB1,CFB2は加算器11cにより加算
されて図5(d)に示すようなスパイクSpの幅を示す
信号CFBとなる。
【0045】そして、この信号CFBは増幅部13のそ
れぞれのアンプ13a,13bにゲート信号として出力
され、これによりアンプ13a,13bからは図5
(e)に示すようにスパイクSpが発生している間の信
号が消滅した信号G1,G2が出力されるようになって
いる。
【0046】これにより、スパイクSpが発生している
間、カウンタ部9の第1及び第2カウンタ9a,9bは
カウントを中止するようになる。
【0047】そこで、ロータ位置信号Cn1に対応する
信号G1の正の部分の面積を第1カウンタ9aによりb
点から、また反転信号Cn2に対応する信号G2の正の
部分の面積を第2カウンタ9bによりa点からそれぞれ
計数すると、点cにおいてロータ位置信号Cn1に対応
する信号G1の正の部分の面積が反転信号Cn2に対応
する信号G2の正の部分の面積の1/2となる。
【0048】そして、この点cは、図5(f)に示すよ
うな、従来のセンサによりロータ3の位置を検出するよ
うにした駆動装置の転流タイミングよりスパイクSpの
幅の1/2だけ速くなる。このように、スパイクSpが
発生している時間だけカウンタ9a,9bを停止するこ
とにより、転流タイミングをスパイクSpの幅の1/2
だけ速くすることができ、これによりモータの効率を高
めることができる。
【0049】なお、モータ2の回転が早くなり、ある回
転数を超えると端子電流の遅れが小さくなり、またスパ
イクSpの幅は狭くなって転流タイミングの進みも小さ
くなり、やがてスパイクSpの幅が面積に影響を及ぼさ
なくなると、先に述べた第1実施例のようにして転流タ
イミングが作られるようになる。
【0050】また、逆にスパイクSpが発生している時
間だけ全てのカウンタを作動させるようして、図5
(g)に示すように転流タイミングをスパイクSpの幅
の1/2だけ速くすることができる。
【0051】さらに、これまでの説明においては、スパ
イク電圧幅検出部11に2/3電圧(2E/3)及び1
/3電圧(E/3)を入力してスパイクSpの幅を検出
するものについて述べたが、本発明はこれに限らず、例
えばスパイクSpが大きい場合は、端子電圧Vu,V
v,Vwと直流電源電圧E及びグランド電圧と比較する
ようにしてもスパイクSpの幅を検出することができ
る。
【0052】ところで、これまでの説明においては、中
性点電圧Vnは常に検出されるものとして述べてきた
が、PWM制御によりモータの駆動を行なう場合、例え
ば図1に示す2つのFETS1、S6がOFFとなって
端子間に電流が流れず端子電圧及び中性点電圧が出力さ
れない場合があり、この場合にはロータ位置信号が検出
できず、スパイクの幅を検出することができなくなる。
【0053】そこで、このようにPWM制御によりモー
タを駆動する場合には、図6に示すようにインバータ1
と、モータ2との間から配線を引出して同一の6個のダ
イオードD1〜D6と、同一の3つの抵抗R1とから構
成される擬似電圧回路14を形成する。
【0054】なお、この6個のダイオードD1〜D6の
うち上方の3個のダイオードD1〜D3は各端子U,
V,Wに発生する誘起電圧Eu,Ev,Ewの最大誘起
電圧、即ち最大端子電圧を、また下方の3個のダイオー
ドD4〜D6はその最小誘起電圧、即ち最小端子電圧を
それぞれ出力するためのものである。
【0055】そして、例えばU相の誘起電圧Euが最大
となり、V相の誘起電圧Evが最小となった場合には、
この6個のダイオードD1〜D6により、上方の3つの
ダイオードD1〜D3からはU相の誘起電圧Euが出力
され、下方の3つのダイオードD4〜D6からはV相の
誘起電圧Evが出力されるようになる。
【0056】なお、これらのそれぞれ3個のダイオード
D1〜D3,D4〜D6により出力された最大誘起電圧
Eu及び最小誘起電圧Evは、擬似電圧回路14の3つ
の抵抗R1により2/3電圧(2E/3)及び1/3電
圧(E/3)に分圧されてスパイク電圧幅検出部11に
入力される一方、分圧抵抗部8により平均されて平均電
圧(E/2)’となる。
【0057】このように、1/2電圧(E/2)の代わ
りに誘起電圧Eu,Ev,Ewの最大誘起電圧及び最小
誘起電圧の平均電圧(E/2)’と、中性点電圧Vnと
を比較する一方、擬似電圧回路14からの2/3電圧
(2E/3)及び1/3電圧(E/3)を作ってスパイ
ク電圧幅検出部11に入力することによりオフ信号期間
において電流が流れない部分でもスパイクSpの幅を検
出することができる。
【0058】なお、図6において、15はインバータ1
とモータ2との間から配線を引出して同一の3つの抵抗
R2を備えて形成した擬似中性点形成回路であり、この
ようにモータ2の外部に擬似中性点形成回路15を配設
することによりモータ2への配線を簡単にすることがで
きる。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、前の転流
タイミングからの経過時間ではなく、ロータ位置信号の
正の部分の面積及び反転信号の正の部分の面積の比較に
より転流タイミング信号を作るようにしているので、前
の転流タイミングのずれに左右されることなく、またノ
イズにそれほど影響されることなく転流タイミングを作
ることができる。
【0060】また、スパイク電圧が発生している間、カ
ウンタの作動を停止して、転流タイミングを遅らせるよ
うにすることにより、モータを常に高い効率で駆動する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るブラシレスモータ
駆動装置の回路図。
【図2】上記駆動装置の各構成部において発生する信号
を示す図。
【図3】上記駆動装置のノイズ発生時の信号を示す図。
【図4】本発明の第2の実施例に係るブラシレスモータ
駆動装置の回路図。
【図5】上記駆動装置の各構成部において発生する信号
を示す図。
【図6】本発明の第3の実施例に係るブラシレスモータ
駆動装置の回路図。
【図7】従来のブラシレスモータ駆動装置の回路図。
【符号の説明】
1 インバータ 2 ブラシレスモータ 4 ロータ位置検出部 8 カウンタ部 9a 第1カウンタ 9b 第2カウンタ 11 スパイク電圧幅検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−8890(JP,A) 特開 昭62−60491(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/00 - 6/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスイッチング素子を備えてなるイ
    ンバータを制御してブラシレスモータの回転子を回転さ
    せるブラシレスモータ駆動装置において、 前記ブラシレスモータの回転子が、誘起電圧が正となる
    位置にある期間を計測する第1計測手段と、前記回転子
    が、前記誘起電圧が負となる位置にある期間を計測する
    第2計測手段とを有する計測部とを備え、前記第2計測
    手段の計測値が前記第1計測手段の計測値の1/2にな
    ったときを転流タイミングとして前記インバータを制御
    することを特徴とするブラシレスモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記第2計測手段の測定値が前記第1測
    定手段の計測値の1/2になったとき、転流タイミング
    とすると共に前記第1測定手段の測定値をリセットし、
    前記第1計測手段の計測値が前記第2計測手段の計測値
    の1/2になったとき転流タイミングとすると共に前
    記第2測定手段の測定値をリセットして前記インバータ
    を制御することを特徴とする請求項1記載のブラシレス
    モータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 複数のスイッチング素子を備えてなるイ
    ンバータを制御してブラシレスモータの回転子を回転さ
    せるブラシレスモータ駆動装置において、前記回転子が誘起電圧が正又は負となる位置にある期間
    を計測する計測手段を設け、 前記ブラシレスモータの転
    流により生じるスパイク電圧幅を検出し、このスパイク
    電圧幅を検出しているときは、前記計測手段を停止させ
    転流タイミングを変化させることを特徴とするブラシ
    レスモータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記スパイク電圧幅は、前記ブラシレス
    モータの各端子電圧と電源電圧及びグランドとを比較し
    て得られる信号に基づいて検出されることを特徴とする
    請求項3記載のブラシレスモータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記スパイク電圧幅は、前記ブラシレス
    モータの中性点電圧と、前記電源電圧よりも小さい電圧
    及びこの電源電圧より小さい電圧よりもさらに小さくか
    つグランド電圧よりも大きい電圧とを比較して検出され
    ることを特徴とする請求項3記載のブラシレスモータ駆
    動装置。
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