JP3310608B2 - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JP3310608B2
JP3310608B2 JP01063498A JP1063498A JP3310608B2 JP 3310608 B2 JP3310608 B2 JP 3310608B2 JP 01063498 A JP01063498 A JP 01063498A JP 1063498 A JP1063498 A JP 1063498A JP 3310608 B2 JP3310608 B2 JP 3310608B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波基板バイア
ス回路を備えた薄膜形成用のスパッタリング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波基板バイアス回路を備えた
薄膜形成用のスパッタリング装置として、図11に示す
構成のものが知られている。
【0003】このスパッタリング装置は、真空容器2内
に、Ti(チタン)から成るスパッタリングターゲット
4と、半導体ウェーハ6を載せる絶縁性基板ホルダ8
と、帯状コイル10が設けられている。スパッタリング
ターゲット4には直流電源12、絶縁性基板ホルダ8に
はインピーダンス整合回路14を介してバイアス用高周
波発振器16、帯状コイル10にはカップリングコンデ
ンサ18を介してプラズマ発生用高周波発振器20が夫
々接続されている。
【0004】更に、インピーダンス整合回路14とバイ
アス用高周波発振器16を制御するためのフィードバッ
ク制御回路22が設けられており、これらインピーダン
ス整合回路14とバイアス用高周波発振器16及びフィ
ードバック制御回路22によって高周波基板バイアス回
路が構成されている。
【0005】真空容器2内に、アルゴン(Ar)ガスを
所定圧力まで導入することで、スパッタリングターゲッ
ト4の下側に直流グロー放電によるアルゴンイオンAr
+が生成され、このアルゴンイオンAr+が電界で加速さ
れてスパッタリングターゲット4に衝突することによ
り、ターゲット原子Ti+と2次電子が放出される。タ
ーゲット原子Ti+は半導体ウェーハ6の表面に薄膜を
形成するためのシースとして寄与し、2次電子は直流グ
ロー放電を維持するもとになる。したがって、スパッタ
リングターゲット4の下側には、アルゴンイオンAr+
とターゲット原子Ti+を含む直流プラズマ(DCプラ
ズマ)が生成される。
【0006】帯状コイル10で囲まれた領域内には、帯
状コイル10とカップリングコンデンサ18とによる誘
導結合と容量結合で、プラズマ発生用高周波発振器20
からの高周波電力が導入され、アルゴンイオンAr+
ターゲット原子Ti+を含む高周波プラズマが生成され
る。
【0007】このスパッタリング装置では、帯状コイル
10を備えていない一般的な直流スパッタリング装置に
較べて、高圧力でアルゴン(Ar)ガスを導入している
ため、スパッタリングターゲット4から放出されたター
ゲット原子Ti+がアルゴンイオンAr+と衝突して散乱
し、ターゲット原子Ti+の運動エネルギーが奪われ
る。このため、高周波プラズマは、帯状コイル10で囲
まれた領域内に浮遊した状態のアルゴンイオンAr+
ターゲット原子Ti+を含んでいる。
【0008】バイアス用高周波発振器16からの交流電
力をインピーダンス整合回路14を介して絶縁性基板ホ
ルダ8に供給することで、絶縁性基板ホルダ8上に載せ
られた半導体ウェーハ6の実効的な電位を高周波プラズ
マの電位よりも下げている。即ち、半導体ウェーハ6と
高周波プラズマとの間に電位差δVを生じさせ、この電
位差δVによる電界で、高周波プラズマ中に存在するタ
ーゲット原子Ti+を加速させ半導体ウェーハ6の表面
に到達させることにより、Ti薄膜を形成させている。
【0009】フィードバック制御回路22は、絶縁性基
板ホルダ8の電位を逐一測定し、その測定値に基づいて
インピーダンス整合回路14とバイアス用高周波発振器
16をフィードバック制御することにより、半導体ウェ
ーハ6の表面に最適なTi薄膜が形成されるように、半
導体ウェーハ6と高周波プラズマとの間の前記電位差δ
Vを最適制御することとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスパッタリ
ング装置では、フィードバック制御回路を用いて半導体
ウェーハ6のバイアスを最適制御することとしている
が、真空容器2内のスパッタリングガスの圧力や温度、
プラズマの変動などに起因して、半導体ウェーハ6のバ
イアス電圧を一定化することが困難であった。
【0011】また、絶縁性基板ホルダ8からの反射波を
最小にするようにインピーダンス整合回路14をフィー
ドバック制御しているが、電源12や高周波発振器22
の出力変化により真空容器2内の状態が変化するのに伴
って、インピーダンス整合回路14が急激に変動するた
め、発振状態になったり、安定状態になるまで長時間を
要する問題があった。
【0012】このように、フィードバック制御回路22
による制御方法では、上記様々な変動要因に対して十分
な応答性が得られないため、半導体ウェーハ6のバイア
スを常に最適化することが困難であり、良質な薄膜を形
成することができない場合があった。
【0013】本発明は、上記従来技術の課題を克服する
ためになされたものであり、半導体ウェーハに良質な薄
膜を形成することができる高周波基板バイアス回路を備
えたスパッタリング装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも、
第1の電力が供給されるスパッタリングターゲットと、
前記スパッタリングターゲットに対面し半導体ウェーハ
を載せるホルダ部と、第2の電力が供給され前記スパッ
タリングターゲットと前記半導体ウェーハの間にプラズ
マを発生させるコイルとが、スパッタリングガスが導入
される真空容器内に設けられ、前記ホルダ部にインピー
ダンス整合回路を介してバイアス用高周波電力を供給す
るバイアス用高周波発振器を有するスパッタリング装置
であって、少なくとも、前記スパッタリングガスの圧
力、前記第1の電力、前記第2の電力、前記半導体ウェ
ーハのサイズ、前記半導体ウェーハに形成されているコ
ンタクトホールの開口径に基づいて、前記半導体ウェー
ハのバイアスを決定するために前記インピーダンス整合
回路の内部回路定数とバイアス用高周波発振器の出力電
力を予め設定する制御部を備える構成とした。
【0015】
【作用】少なくとも、スパッタリングガスの圧力、スパ
ッタリングターゲットに供給される第1の電力、コイル
に供給される第2の電力、半導体ウェーハのサイズ、半
導体ウェーハに形成されているコンタクトホールの開口
径に基づいて、インピーダンス整合回路の内部回路定数
とバイアス用高周波発振器の出力電力を設定することに
より、半導体ウェーハが最適のバイアスに設定される。
これにより、コイルにより形成されるプラズマと半導体
ウェーハとの間の電位差が一定となり、スパッタリング
ターゲットから放出された物質がこの一定の電位差によ
る電界で加速されて半導体ウェーハに到達し、良質な薄
膜が形成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
参照して説明する。図1は、本実施の形態のスパッタリ
ング装置の構成を示している。
【0017】図1において、このスパッタリング装置
は、スパッタリングガスを導入するための導入ポートP
1と排気ポートP2を有する真空容器24内に、Ti
(チタン)から成るスパッタリングターゲット26と、
半導体ウェーハ28を載せる絶縁性基板ホルダ30と、
1ターンの金属製帯状コイル32が設けられている。
【0018】スパッタリングターゲット26は、直流電
源34が接続されることにより負電位に設定され、絶縁
性基板ホルダ30には、インピーダンス整合回路36を
介してバイアス用高周波発振器38が接続され、帯状コ
イル32の一端部には、カップリングコンデンサ42a
を介してプラズマ発生用高周波発振器40が接続され、
帯状コイル32の他端部は、カップリングコンデンサ4
2bを介してグランド端子GNDに接続されている。
【0019】更に、インピーダンス整合回路36とバイ
アス用高周波発振器38を制御するための制御回路44
が設けられており、これらインピーダンス整合回路36
とバイアス用高周波発振器38及び制御回路44によっ
て高周波基板バイアス回路が構成されている。
【0020】制御回路44は、図2に示すように、表示
部46と、レシピエディタ部48と、ウェーハバイアス
演算部50及びルックアップテーブルから成る最適デー
タ記憶部52を備え、コンピュータプログラムに基づい
て動作する所謂コンピュータシステムによって構成され
ている。
【0021】レシピエディタ部48には、真空容器24
に導入するスパッタリングガスの導入圧力Pressを指定
するための圧力指定部54と、直流電源34によるスパ
ッタリングターゲット26の直流電力Pdcを指定するた
めの直流電力指定部56と、プラズマ発生用高周波発振
器40の出力電力Prfを指定するための高周波電力指定
部58が備えられ、操作者がキーボード(図示せず)を
用いて各指定部54,56,58に所望の指定値Pres
s,Pdc,Prfを外部入力する構成となっている。
【0022】更に、レシピエディタ部48には、半導体
ウェーハ28のサイズWを指定するためのウェーハサイ
ズ指定部60と、半導体ウェーハ28に予め設けられて
いるコンタクトホールの開口径Rを指定するための開口
径指定部62が備えられ、これら各指定部60,62に
は、半導体ウェーハ28のサイズとコンタクトホールの
開口径の指定値W,Rが、デフォルトデータとして予め
格納されている。
【0023】ウェーハバイアス演算部50は、レシピエ
ディタ部48の各指定部54〜62で指定された全ての
指定値Press、Pdc、Prf、W、Rを入力し、これらの
指定値に基づいて最適データ記憶部52を検索すること
により、半導体ウェーハ28に最適な薄膜を形成するた
めの最適バイアスデータDoptを入手し、更に、最適バ
イアスデータDoptに基づいて、インピーダンス整合回
路36に第1の制御信号S1、バイアス用高周波発信器
38に第2の制御信号S2を供給することにより、半導
体ウェーハ28を最適バイアスに設定する。
【0024】即ち、インピーダンス整合回路36は、第
1の制御信号S1により、絶縁性基板フォルダ30から
の反射波を最小にするように内部回路定数を自動調整
し、バイアス用高周波発振器38は、第2の制御信号S
2で指定された高周波電力を出力することにより、半導
体ウェーハ28を最適バイアスに設定する構成となって
いる。
【0025】最適データ記憶部52は、半導体メモリや
ハードディスク等の記憶媒体に、予め指定値Press,P
dc,Prf,W,Rに対応する最適バイアスデータDopt
をデータベースとして記憶する構成となっており、最適
バイアスデータDoptは、実験によって予め決められて
いる。
【0026】表示部46は、レシピエディタ部48に指
定された各指定値Press,Pdc,Prf,W,Rと、ウェ
ーハバイアス演算部50で検索された最適バイアスデー
タDoptと、本スパッタリング装置の制御要素の全ての
情報を表示用モニターに表示する。
【0027】次に、本スパッタリング装置の動作を説明
する。
【0028】まず、操作者が、レシピエディタ部48の
各指定部54〜58に対して所望の指定値Press,Pd
c,Prfを入力し、スパッタリングプロセスの開始を指
示する。これにより、ウェーハバイアス演算部50が、
指定値Press,Pdc,Prf,W,Rに対応する最適バイ
アスデータDoptを最適データ記憶部52から検索し、
インピーダンス整合回路36とバイアス用高周波発振器
38が第1,第2の制御信号S1,S2に従って最適な
バイアス状態を設定する。即ち、制御回路44は、半導
体ウェーハ28のバイアスをフィードバック制御するの
ではなく、最適データ記憶部52に予め記憶されている
最適バイアスデータDoptに基づいてフィードフォワー
ド制御する。
【0029】更に、圧力指定部54の指定値Pressに基
づいて、真空容器24へのスパッタリングガス(例え
ば、Ar)の導入圧力が設定され、直流電力指定部56
の指定値Pdcに基づいて、直流電源34の直流電力が設
定され、高周波電力指定部58cの指定値Prfに基づい
て、プラズマ発生用高周波発振器40の出力電力が設定
される。
【0030】これにより、スパッタリングターゲット2
6の下側に直流グロー放電によるアルゴンイオンAr+
が生成され、電界によって加速されたアルゴンイオンA
+がスパッタリングターゲット26に衝突することに
より、ターゲット原子Ti+と2次電子が放出される。
ターゲット原子Ti+は半導体ウェーハ28の表面に薄
膜を形成するためのシースとして寄与し、2次電子は直
流グロー放電を維持するもとになる。したがって、スパ
ッタリングターゲット26の下側には、アルゴンイオン
Ar+とターゲット原子Ti+を含む直流プラズマ(DC
プラズマ)が生成される。
【0031】また、帯状コイル32で囲まれた領域内に
は、帯状コイル32とカップリングコンデンサ42aと
による誘導結合と容量結合で、プラズマ発生用高周波発
振器40からの高周波電力が導入され、アルゴンイオン
Ar+とターゲット原子Ti+を含む高周波プラズマが生
成される。
【0032】バイアス用高周波発振器38からの交流電
力がインピーダンス整合回路36を介して絶縁性基板ホ
ルダ30に供給されることで、絶縁性基板ホルダ30上
に載せられた半導体ウェーハ28の実効的な電位が高周
波プラズマの電位よりも下げられる。そして、その半導
体ウェーハ28と高周波プラズマとの間に生じた電位差
δVによる電界で、高周波プラズマ中に存在するターゲ
ット原子Ti+を加速させ半導体ウェーハ28の表面に
到達させることにより、良好なTi薄膜が形成される。
【0033】次に、最適バイアスのための原理を図3〜
図10を参照して説明する。
【0034】半導体ウェーハに良質な薄膜を積層形成す
る場合、半導体ウェーハに形成されているトランジスタ
デバイスのノード(例えば、ドレインやソース)にコン
タクトホールを通じて良質の配線用Ti薄膜を形成する
ことが、最も困難な課題となっていた。
【0035】本スパッタリング装置では、スパッタリン
グプロセスにおける制御要素のうち、コンタクトホール
に良質な薄膜を形成するために最も重要な制御要素を特
定し、その特定した制御要素に基づいて半導体ウェーハ
のバイアスをフィードフォワード制御することで、良質
な薄膜を形成可能にしている。
【0036】仮に、本スパッタリング装置の制御回路4
4の動作を停止させ、真空容器24内のスパッタリング
ガスArの圧力、スパッタリングターゲット26の直流
電力、帯状コイル32の高周波電力を夫々所定の値に固
定し、所定の深さを有するコンタクトホールが形成され
ている半導体ウェーハ28への高周波バイス電力の電力
値を様々に変化させたときのTi薄膜の形状を調べる
と、図9に示すように、コンタクトホールの底部に積層
されるTi薄膜の形状が電力値の大小に応じて変化し、
また、図10に示すように、コンタクトホールの開口部
の周縁に積層されるTi薄膜の形状も電力値の大小に応
じて変化する。
【0037】図9(a)は、半導体ウェーハ28への高周
波バイアス電力の電力値が0Wの場合を示しており、コ
ンタクトホールの底部に十分な厚みのTi薄膜が形成さ
れないという問題がある。これは、高周波バイアス電力
の電力値が0Wであるため、半導体ウェーハ28の自己
バイアスが高周波プラズマの電位に引っ張られてしま
い、ターゲット原子Ti+をコンタクトホールの底部に
到達させるための十分な電位差δVが形成されないこと
による。
【0038】図9(b)は、高周波バイアス電力の電力値
が30Wの場合を示しており、コンタクトホールの底部
に最適形状のTi薄膜が形成されていることを示してい
る。これは、スパッタリング原子Ti+の方向性がシャ
ープになり、コンタクトホール中に進入してその底部に
積層されることによる。
【0039】図9(c)は、高周波バイス電力の電力値
が60Wの場合を示しており、コンタクトホールの側壁
部分が削られ、削られた物質が側壁部分が再度付着する
ことを示している。これは、スパッタリング原子Ti+
の方向性がシャープになるが、加速されたアルゴンイオ
ンAr+の進入によりコンタクトホールの側壁部分が削
られ、削られた物質が側壁部分が再度付着することによ
る。
【0040】図9(d)〜(f)は、高周波バイアス電力の
電力値が90W、120W、240Wの場合を示してお
り、コンタクトホールの底部には殆どTi薄膜が形成さ
れず、コンタクトホールの側壁部に、堆積物が付着して
いることを示している。これは、電力値が大きくなるに
従って、コンタクトホールの底部に到達したスパッタリ
ング原子Ti+が、加速されたアルゴンイオンAr+やス
パッタリング原子Ti+によって削られてしまい、その
削られた物質が堆積物となってコンタクトホールの側壁
部に付着することによる。
【0041】図10(a)〜(e)は、高周波バイアス電力
の電力値が0W、60W、90W、120W、240W
の場合におけるコンタクトホールの開口部周縁に積層す
るTi薄膜の形状変化を示しており、高周波バイアス電
力の電力値が大きくなるにしたがって、コンタクトホー
ルの開口部を覆うオーバハング部が大きくなることを示
している。これは、高周波バイアス電力の電力値が大き
くなると、開口部周縁に積層したTi薄膜が、加速され
たアルゴンイオンAr+によって叩かれて開口部の反対
側の縁に付着することにより、次第に開放部を塞ぐ程の
オーバーハング部が形成されることによる。
【0042】本願発明者は、このような現象をスパッタ
リングプロセスにおける制御要素の全てについて検証
し、スパッタリングガスの導入圧力Pressと、スパッタ
リグターゲット26の直流電力Pdcと、帯状コイル32
の高周波電力Rrfと、半導体ウェーハ28のサイズ(直
径)Wと、半導体ウェーハ28に形成されているコンタ
クトホールの開口径Rに基づいて、バイアス用高周波発
信器38の出力電力とインピーダンス整合回路36のイ
ンピーダンスをフィードフォワード制御することとし
た。
【0043】これを実現するために、上記制御要素Pre
ss,Pdc,Rrf,W,Rとバイアス用高周波発振器38
の出力電力とインピーダンス整合回路36のインピーダ
ンスを様々に変化させ、図3(a)に示すように、コン
タクトホールの開口部の周縁部分に積層されるTi薄膜
の厚みW1とコンタクトホールの底部に積層されるTi
薄膜の厚みW2との比(以下、ボトムカバレッジとい
う)W2/W1が十分に大きな値となる場合(第1の最
適条件という)と、図3(b)に示すように、コンタク
トホールの開口部に形成されるオーバーハング部の出っ
張り幅Qと周縁部分に積層されるTi薄膜の厚みW1と
の比(以下、オーバーハング率という)Q/W1が十分
に小さくなる場合(第2の最適条件という)とを調べ、
これら第1,第2の最適条件を満足するバイアス用高周
波発振器38の出力電力とインピーダンス整合回路36
のインピーダンスを最適データPoutとして最適データ
記憶部52に格納した。
【0044】図4〜図7に、検証結果の一例を示してい
る。図4(a)(b)は、バイアス用高周波発振器44
によって絶縁基板ホルダ38に供給される高周波電力に
対する、ボトムカバレッジW2/W1とオーバーハング
率Q/W1の相関関係を示している。
【0045】図5(a)(b)は、スパッタリングガス
の導入圧力Press対する、ボトムカバレッジW2/W1
とオーバーハング率Q/W1の相関関係を示している。
【0046】図6(a)(b)は、スパッタリングターゲッ
ト26の直流電力Pdcに対する、ボトムカバレッジW2
/W1とオーバーハング率Q/W1の相関関係を示して
いる。
【0047】図7(a)(b)は、帯状コイル34プラ
ズマ用の高周波電力Rrfに対する、ボトムカバレッジW
2/W1とオーバーハング率Q/W1の相関関係を示し
ている。
【0048】図8(a)(b)は、半導体ウェ−ハ28
に設けられたコンタクトホールの開口径Rとアスペクト
比(開口径Rとコンタクトホールの深さHの比)R/H
に対する、ボトムカバレッジW2/W1とオーバーハン
グ率Q/W1の相関関係を示している。
【0049】そして、このような全ての相関関係に基づ
いて、前記第1,第2の最適条件を満足するバイアス用
高周波発振器38の出力電力とインピーダンス整合回路
36のインピーダンスを最適データPoutとして最適デ
ータ記憶部52に格納し、レシピエディタ部48に指定
された各指定値Press,Pdc,Prf,W,Rに対応する
最適データPoutに基づいて、半導体ウェーハのバイア
スをフィードフォワード制御することにより、コンタク
トホールの開口部周縁と底部及び側壁部に良質な薄膜の
形成することが可能になった。
【0050】即ち、半導体ウェーハ28の表面のバイア
ス電位が最適化されることにより、コンタクトホールの
開口部周縁と底部に十分な厚さの薄膜が形成されること
となり、更に開口部周縁に形成されるオーバーハング部
の出っ張り幅が極めて小さくなるため、オーバーハング
部に邪魔されることなくスパッタ原子がコンタクトホー
ル内に到達し、コンタクトホールの側壁部にも十分な厚
さの薄膜が形成される。
【0051】尚、本実施の形態では、スパッタリングガ
スとしてアルゴン(Ar)を適用する場合を説明した
が、本発明は、他のスパッタリングガスを適用する場合
にも同様の効果が得られる。また、形成すべき薄膜中に
所望の元素を添加する場合には、その元素(気体)とス
パッタリングガスとの混合ガスを真空容器内に導入する
ことができる。一例として、TiにN(窒素)を添加し
て成る配線用薄膜を形成する場合には、アルゴン(A
r)とN(窒素)との混合ガスを導入することができ
る。
【0052】また、本実施の形態のスパッタリング装置
では、半導体ウェーハ28のサイズとコンタクトホール
の開口径の指定値W,Rをデフォルトデータとして予め
格納することとしたが、これらの指定値W,Rも操作者
がマニュアル操作によって入力する構成にしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明のスパッタリ
ング装置によれば、少なくとも、スパッタリングガスの
圧力、スパッタリングターゲットに供給される第1の電
力、コイルに供給される第2の電力、半導体ウェーハの
サイズ、半導体ウェーハに形成されているコンタクトホ
ールの開口径に基づいて、インピーダンス整合回路の内
部回路定数とバイアス用高周波発振器の出力電力をフィ
ードフォワード制御するので、コイルにより形成される
プラスマと半導体ウェーハとの間の電位差を一定にする
ように、半導体ウェーハが最適のバイアスに設定するこ
とができる。
【0054】この結果、スパッタリングターゲットから
放出された物質がこの一定の電位差による電界で加速さ
れて半導体ウェーハに到達し、良質な薄膜を形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のスパッタリング装置の構成を示す
説明図。
【図2】制御回路の構成を示すブロック図。
【図3】良質な薄膜を形成するための原理を説明するた
めの説明図。
【図4】バイアス用高周波電力に対するボトムカバレッ
ジとオーバーハング率の特性を示す特性図。
【図5】スパッタリングガスの圧力に対するボトムカバ
レッジとオーバーハング率の特性を示す特性図。
【図6】スパッタリングターゲットに供給する直流電力
に対するボトムカバレッジとオーバーハング率の特性を
示す特性図。
【図7】コイルに供給するプラズマ用高周波電力に対す
るボトムカバレッジとオーバーハング率の特性を示す特
性図。
【図8】コンタクトホールの開口径に対するボトムカバ
レッジとオーバーハング率の特性を示す特性図。
【図9】バイアス用高周波電力を変化させたときの薄膜
の形状を変化を示す中間階調画像を示す図。
【図10】更に、バイアス用高周波電力を変化させたと
きの薄膜の形状を変化を示す中間階調画像を示す図。
【図11】従来のスパッタリング装置の構成を示す説明
図。
【符号の説明】
24…真空容器、26…スッパタリングターゲット、2
8…半導体ウェーハ、30…絶縁基板ホルダ、32…帯
状コイル、34…直流電源、36…インピーダンス整合
回路、38…バイアス用高周波発振器、40…プラズマ
用高周波発振器、44…制御回路、48…レシピエディ
タ部、50…ウェーハバイアス演算部、52…最適デー
タ記憶部、54…圧力指定部、56…直流電力指定部、
58…高周波電力指定部、60…ウェーハサイズ指定
部、62…開口径指定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−80939(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 H01L 21/203,21/285

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、第1の電力が供給されるス
    パッタリングターゲットと、前記スパッタリングターゲ
    ットに対面し半導体ウェーハを載せるホルダ部と、第2
    の電力が供給され前記スパッタリングターゲットと前記
    半導体ウェーハの間にプラズマを発生させるコイルと
    が、スパッタリングガスが導入される真空容器内に設け
    られ、前記ホルダ部にインピーダンス整合回路を介して
    バイアス用高周波電力を供給するバイアス用高周波発振
    器を有するスパッタリング装置であって、 少なくとも、前記スパッタリングガスの圧力、前記第1
    の電力、前記第2の電力、前記半導体ウェーハのサイ
    ズ、前記半導体ウェーハに形成されているコンタクトホ
    ールの開口径に基づいて、前記半導体ウェーハのバイア
    スを決定するために前記インピーダンス整合回路の内部
    回路定数とバイアス用高周波発振器の出力電力を予め設
    定する制御部を備えたスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、 前記スパッタリングガスの圧力、前記第1の電力、前記
    第2の電力、前記半導体ウェーハのサイズ、前記半導体
    ウェーハに形成されているコンタクトホールの開口径の
    情報に対応する最適情報を予め記憶する記憶部と、 少なくとも、前記スパッタリングガスの圧力、前記第1
    の電力、第2の電力の各情報を外部入力する指定部と、 前記指定部に入力された前記情報と前記半導体ウェーハ
    のサイズ情報及び前記半導体ウェーハに形成されている
    コンタクトホールの開口径の情報に基づいて前記最適情
    報を検索し、前記検索した最適情報に基づいて前記イン
    ピーダンス整合回路の内部回路定数とバイアス用高周波
    発振器の出力電力を設定する演算部と、を有する請求項
    1に記載のスパッタリング装置。
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