JP3309745B2 - GaN系化合物半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

GaN系化合物半導体発光素子及びその製造方法

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JP3309745B2 JP33495696A JP33495696A JP3309745B2 JP 3309745 B2 JP3309745 B2 JP 3309745B2 JP 33495696 A JP33495696 A JP 33495696A JP 33495696 A JP33495696 A JP 33495696A JP 3309745 B2 JP3309745 B2 JP 3309745B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GaN 系化合物半導
体発光素子及びその製造方法に関する。特に、p型GaN
系化合物半導体発光素子に対する透光性かつオーミック
特性を有する電極材料及びその電極の形成方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来、化合物半導体においては、その半導
体表面に金属を形成しただけではオーミックコンタクト
が得られないので、熱処理による合金化処理を行うこと
により、金属を半導体内に拡散させてオーミックコンタ
クトを得るようにしている。p型 GaN系化合物半導体に
おいては、電子線照射等の低抵抗化処理を行っても、そ
の抵抗率はn型 GaN系化合物半導体の抵抗率に比べて高
いため、p型層内での横方向への電流の広がりがほとん
どなく、電極直下しか発光しない。そのため、ニッケル
(Ni)と金(Au)を各々数十Å積層させ、熱処理して形成し
た透光性とオーミック特性とを有した電極が提案されて
いる(特開平6−314822号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ニッケ
ル(Ni)と金(Au)を各々数十Å積層させ、熱処理して形成
した電極は、初期の光学的、電気的特性は良いものの、
経時的に発光パターンの品質が劣化し、駆動電圧が増大
するという問題を生じていた。これは、ニッケル(Ni)、
金(Au)が極めて薄いため、熱処理時にニッケル(Ni)の一
部が金(Au)と入れ代わり、ニッケル(Ni)が電極表面に現
れて酸化し、NiO が形成されるためであると考えられ
る。即ち、この状態で通電されると、NiO が周りに存在
する水分のOH- 基と反応し、式(1) に示される反応によ
りNiOOH から成る物質が形成される。このNiOOH は、金
(Au)及びGaN 系化合物半導体との濡れ性が悪く、結果と
してNiOOH が凝集し、発光パターン品質が経時的に劣化
すると共に、電極の接触抵抗が増大し、素子の光学的及
び電気的特性が低下すると考えられる。
【0004】
【数1】 NiO + OH- → NiOOH + e - ・・・ (1)
【0005】従って本発明の目的は、上記課題に鑑み、
透光性及びオーミック特性を有し、発光パターン及び駆
動電圧が経時的に安定したGaN 系化合物半導体発光素子
及びその製造方法を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記の課題
を解決するため、請求項1に記載の発明によれば、コバ
ルト(Co)合金から成る金属層がp型GaN 系化合物半導体
層上に形成されることにより、該半導体層に対する透光
性のある電極が形成される。これにより電極を構成する
元素が酸化しにくいので、電極の酸化による発光パター
ンの経時変化を防止し、経時的に安定した発光パターン
が得られると共に、電極の接触抵抗を低減させることが
でき、経時的に安定した駆動電圧を得るこができる。
又、コバルト(Co)は仕事関数が大きい元素であるので、
良好なオーミック特性が得られる。
【0007】請求項2に記載の発明によれば、コバルト
(Co)から成る第1の金属層と該第1の金属層上に積層さ
れた金(Au)から成る第2の金属層、若しくは金(Au)から
成る第1の金属層と該第1の金属層上に積層されたコバ
ルト(Co)から成る第2の金属層、又はコバルト(Co)と金
(Au)との合金層が、熱処理により合金化されることでコ
バルト(Co)合金から成る金属層が形成される。これによ
り、電極がコバルト(Co)単体の場合には、コバルト(Co)
が酸化しやすく、発光パターンが経時変化するが、コバ
ルト(Co)から成る層と金(Au)から成る層とを積層し熱処
理することで、或いはコバルト(Co)と金(Au)との合金を
熱処理することで、コバルト(Co)の酸化を防止し、接触
抵抗が小さく、発光パターンが経時的に安定した、透光
性の優れた電極を得ることができる。又、請求項3に記
載の発明の如く、コバルト(Co)から成る第1の金属層
と、該第1の金属層上に積層された2族元素から成る第
2の金属層と、該第2の金属層上に積層された金(Au)か
ら成る第3の金属層とが熱処理により合金化されるこ
と、或いは請求項4に記載の発明の如く、コバルト(Co)
から成る第1の金属層と、該第1の金属層上に積層され
たパラジウム(Pd)と白金(Pt)との合金から成る第2の金
属層とが熱処理により合金化されることによっても、接
触抵抗が小さく、発光パターンが経時的に安定した、透
光性の優れた電極が得られ、請求項2に記載の発明と同
等の効果を得ることができる。尚、請求項3でいうとこ
ろの2族元素としては、ベリリウム(Be)、マグネシウム
(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム
(Ba)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)などが有効である。
【0008】
【0009】請求項5に記載の発明によれば、p型GaN
系化合物半導体層に形成される金属層が、400 ℃〜 700
℃で熱処理されることにより、良好に合金化された金属
層を得ることができ、発光及び電気的特性の安定した電
極を得ることができる。
【0010】請求項6又は請求項7に記載の発明によれ
ば、金属層が低真空条件下で熱処理されることにより、
金属層の接触抵抗をより低減させることができる。尚、
ここでいう低真空条件下とは10Torr以下をいう。
【0011】請求項8又は請求項9に記載の発明によれ
ば、金属層が少なくとも酸素(O2)もしくは酸素(O) を含
む気体を含む雰囲気で熱処理されること、或いは請求項
10に記載の発明の如く、不活性ガス雰囲気下で金属層
が熱処理されることで、発光パターンの品質を低下させ
ることなく、金属層の接触抵抗を低減させることができ
る。尚、請求項8又は請求項9でいうところの酸素(O2)
を含む雰囲気とは、100 %の酸素(O2)も含む。又、酸素
(O) を含む気体とは、CO、CO2 等をいう。又、請求項1
0に記載の不活性ガスとしては、窒素(N2)、ヘリウム(H
e)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)などが
有効である。又、請求項11に記載の発明の如く、請求
項6乃至10のいずれかに記載の発明における熱処理を
400 ℃〜 700℃で行うことにより、より良好に合金化さ
れた金属層を得ることができ、発光及び電気的特性の安
定した電極を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】第1実施例 以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。図
1はサファイア基板1の上に形成されたGaN 系化合物半
導体で形成された発光素子100の模式的な構成断面図
である。サファイア基板1の上に AlNから成るバッファ
層2が設けられ、その上にシリコン(Si)ドープn型のGa
N 層3(n+ 層)が形成されている。このn+ 層3の上
に 0.5μmのシリンコ(Si)ドープのn型のAl0.1Ga0.9N
層4(n層)が形成され、n層4の上に厚さ 0.4μmの
In0.2Ga0.8N 層5(活性層)が形成され、その活性層5
の上にマグネシウムドープ(Mg)のp型のAl0.1Ga0.9N 層
6(p層)が形成されている。そのp層6の上に、高濃
度マグネシウム(Mg)ドープのp型の GaN層7(p+ 層)
が形成されている。p+ 層7の上には金属蒸着による透
光性の電極8Aが、n+ 層3の上に電極8Bが形成され
ている。透光性の電極8Aは、p+ 層7に接合するコバ
ルト(Co)と、コバルト(Co)に接合する金(Au)などの後述
の金属元素とで構成されている。電極8Bはアルミニウ
ム(Al)又はアルミニウム合金で構成されている。
【0013】次に、この発光素子100の透光性の電極
8Aの製造方法について説明する。有機金属気相成長法
(MOVPE) により、バッファ層2からp+ 層7までを形成
する。そして、p+ 層7の上にマスクを形成し、所定領
域のマスクを除去して、マスクで覆われていない部分の
+ 層7、p層6、活性層5、n層4を塩素を含むガス
による反応性イオンエッチングによりエッチングして、
+ 層3の表面を露出させた。その後、マスクを除去し
た。次に、以下の手順で透光性の電極8Aを形成した。
【0014】(1) 表面上にフォトレジスト9を一様に塗
布して、フォトリソグラフィにより、p+ 層7の上の電
極形成部分のフォトレジスト9を除去して、図2に示す
ように窓部9Aを形成する。 (2) 蒸着装置にて、露出させたp+ 層7の上に、10-6To
rrオーダ以下の高真空にてコバルト(Co)を40Å成膜させ
て、図2に示すように、第1金属層81を形成する。 (3) 続いて、第1金属層81の上に金(Au)を60Å成膜さ
せて、図2に示すように、第2金属層82を形成する。 (4) 次に、試料を蒸着装置から取り出し、リフトオフ法
によりフォトレジスト9上に堆積したCoとAuとを除去
し、p+ 層7に対する透光性の電極8Aを形成する。 (5) 透光性の電極8A上の一部にボンディング用の電極
パッドを形成する場合には、フォトレジストを一様に塗
布して、その電極パッドの形成部分のフォトレジストに
窓を開ける。次に、コバルト(Co)もしくはニッケル(Ni)
と金(Au)、アルミニウム(Al)、又は、それらの合金を膜
厚1.5 μm程度に、蒸着により成膜させ、(4) の工程と
同様に、リフトオフ法により、フォトレジスト上に蒸着
により堆積したCoもしくはNiとAu、Al、又はそれらの合
金から成る膜を除去して、電極パッドを形成する。 (6) その後、試料雰囲気を真空ポンプで排気し、N2とO2
(1%)との混合ガスを供給して大気圧状態下とし、その状
態で雰囲気温度を約550 ℃にして、3 分程度、加熱し、
第1金属層81と第2金属層82とを合金化処理する。
【0015】但し、この加熱処理は以下の条件で行うこ
とが可能である。雰囲気ガスはN2,He,O2,Ne,Ar,Kr のう
ちの1種以上を含むガスが利用可能であり、圧力は真空
から大気圧を越える圧力の範囲で任意である。さらに、
雰囲気ガスにおけるN2,He,O2,Ne,Ar, 又はKrガスの分圧
は0.01〜1 気圧であり、この雰囲気ガスで封入した状態
又はこの雰囲気ガスを還流させた状態で加熱しても良
い。
【0016】コバルト(Co)、金(Au)の積層後に上記の加
熱処理をした結果、コバルト(Co)から成る第1金属層8
1上の第2金属層82の金(Au)が、第1金属層81を通
してp+ 層7の中に拡散され、p+ 層7のGaN と合金状
態を形成する。このようにして形成された透光性電極8
Aに対して20mAの電流を流したとき、3.6Vの駆動電圧が
得られ、接触抵抗が十分に小さいことが確認された。
又、透光性電極8Aはp+ 層7上の全面に均一に形成さ
れ、良好な表面状態が得られた。又、透光性電極8A
は、コバルト(Co)から成る第1金属層81上に第2金属
層82が積層されるので、コバルト(Co)の酸化を阻止
し、コバルト(Co)の酸化による発光パターンの変化や透
光性の低下や接触抵抗の増加を防止することができる。
又、透光性電極8Aは、仕事関数の大きいコバルト(Co)
を含む合金であるので、良好なオーミック特性が得られ
る。この電極8Aに対して高温高湿度雰囲気下で経時試
験を行ったところ、1000時間経過後においても初期の発
光パターン及び駆動電圧を安定して維持することができ
た。
【0017】本実施例では、コバルト(Co)の第1金属層
81と金(Au)の第2金属層82との合金化処理時の条件
を、上記の条件の他に、試料雰囲気を真空ポンプで排気
して低真空状態とし、その状態で雰囲気温度を約550 ℃
にして、3 分程度、加熱させるという条件、及び試料雰
囲気を真空まで排気し、その後、N2を3liter/min供給し
て大気圧状態とし、その状態で雰囲気温度を約550 ℃に
して、3 分程度、加熱させるという条件で、第1金属層
81及び第2金属層82を合金化処理し、得られた素子
の駆動電圧を測定した。その結果を図3にケースNo.1と
して示す。
【0018】又、第1金属層81の組成が金(Au)で、第
2金属層82の組成がコバルト(Co)の場合 (ケースNo.
2) 、コバルト(Co)と金(Au)の合金から成る第1金属層
81のみの場合 (ケースNo.3) 、第1金属層81の組成
がコバルト(Co)で、マグネシウム(Mg)から成る第2金属
層82上に、金(Au)から成る第3金属層を形成し、透光
性電極を3層構造にした場合 (ケースNo.4) 、及び第1
金属層81の組成がコバルト(Co)で、第2金属層82の
組成をパラジウム(Pd)と白金(Pt)との合金とした場合
(ケースNo.5) について、上述した3種の雰囲気条件下
にて合金化処理を行い、得られた素子の駆動電圧を測定
した。その結果を図3に示す。透光性電極8Aに対して
20mAの電流を流したときの駆動電圧に関する評価が図3
に示されている。図3において、○印は駆動電圧が4V未
満であることを示し、×は駆動電圧が5V以上であること
を示している。又、図3において各金属層のかっこ内の
数値は膜厚(Å)を示している。又、上記の全ての素子
試料について高温高湿雰囲気中において1000時間の連続
駆動試験を行った。○印の素子試料は、全て1000時間経
過後も駆動電圧に変化もなく、発光パターンの変化も見
られず、光学的にも電気的にも経時的に安定した特性が
得られた。
【0019】図3に示されるように、ケースNo.1におい
て、O2を供給せずにN2のみを供給して合金化処理を行う
と、20mAの電流を流したときの駆動電圧が5V以上とな
り、接触抵抗が大きくなった。又、低真空条件下で合金
化処理を行えば、駆動電圧が4V未満に低下し、接触抵抗
が低減された。ケースNo.1のようにコバルト(Co)から成
る第1金属層81と金(Au)から成る第2金属層82とで
透光性電極8Aを構成した場合では、O2を含む雰囲気下
及び低真空条件下にて合金化処理を行うことで、経時的
に安定した発光パターン及び低駆動電圧が得られる。
【0020】図3のケースNo.2に示すように、膜厚40Å
の金(Au)から成る第1金属層81上に、第2金属層82
としてコバルト(Co)を60Åの膜厚に形成しても良い。こ
のケースNo.2では、ケースNo.1と同様にO2を含む雰囲気
下及び低真空条件下にて合金化処理を行うことで、経時
的に安定した発光パターン及び低駆動電圧が得られる。
又、図3のケースNo.3に示すように、第1金属層81と
して、金(Au)−コバルト(Co)を同時蒸着により膜厚100
Åの厚さに形成しても良い。このケースNo.3では、ケー
スNo.1及びNo.2と同様にO2を含む雰囲気下及び低真空条
件下にて合金化処理を行うことで、経時的に安定した発
光パターン及び低駆動電圧が得られる。又、図3のケー
スNo.4に示されるように、膜厚20Åのコバルト(Co)から
成る第1金属層81上に、第2金属層82として膜厚20
Åのマグネシウム(Mg)を積層し、その第2金属層82上
に膜厚60Åの金(Au)を積層することで、透光性電極8A
を3層構造にしてもよい。このケースNo.4では、O2を含
む雰囲気下、低真空条件下及びN2雰囲気下のいずれの条
件においても、経時的に安定した発光パターン及び低駆
動電圧を得ることができる。又、図3のケースNo.5に示
されるように、膜厚40Åのコバルト(Co)から成る第1金
属層81上に、第2金属層82としてパラジウム(Pd)−
白金(Pt)を同時蒸着により80Åの膜厚に形成してもよ
い。このケースNo.2では、低真空条件下及びN2雰囲気下
にて合金化処理を行うことで、経時的に安定した発光パ
ターン及び低駆動電圧を得ることができる。
【0021】このように、コバルト(Co)から成る第1金
属層81上に第2金属層82を形成する構成としても良
く、金(Au)から成る第1金属層81上にコバルト(Co)か
ら成る第2金属層82を形成しても良く、第1金属層8
1として金(Au)−コバルト(Co)合金を形成しても良い。
尚、上記実施例のケースNo.4において、マグネシウム(M
g)から成る金属層を備えた構成としたが、この他にベリ
リウム(Be)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バ
リウム(Ba)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)などの2族元素
を用いてもよい。
【0022】第2実施例 上記第1実施例では、第1金属層81又は第2金属層8
2にコバルト(Co)を用いる構成としたが、本実施例は、
コバルト(Co)を用いずに、透光性電極8Aをパラジウム
(Pd)単層又はパラジウム(Pd)合金で構成した点に特徴が
ある。用いられる半導体素子は、透光性電極8Aの組成
を除いて第1実施例と同一の構成である。透光性電極8
Aの組成と、各組成毎に第1実施例と同一の各条件下合
金化処理を行い、透光性電極8Aに対して20mAの電流を
流したとき駆動電圧との関係を図4に示す。尚、図4に
おける評価基準○は、駆動電圧が4V未満を示し、△は駆
動電圧が4V以上5V未満を示し、×は駆動電圧が5V以上を
示している。○及び△の素子試料は、全て1000時間経過
後も駆動電圧に変化もなく、発光パターンの変化も見ら
れず、光学的にも経時的にも安定した特性が得られた。
【0023】ケースNo.1に見られるように、第1金属層
81として膜厚40Åのパラジウム(Pd)をp+ 層7上に形
成し、その第1金属層81上に膜厚60Åの金(Au)から成
る第2金属層82を形成し、各条件下で合金化処理を行
うことにより、経時的に安定した発光パターン及び4V未
満の低駆動電圧が得られ、第1実施例と同等の効果を得
ることができた。又、透光性電極8Aは、仕事関数の大
きいパラジウム(Pd)の合金であるので、第1実施例と同
様に良好なオーミック特性が得られた。又、ケースNo.2
に見られるように、第1金属層81として膜厚40Åの金
(Au)をp+ 層7上に形成し、その第1金属層81上に膜
厚60Åのパラジウム(Pd)から成る第2金属層82を形成
し、各条件下で合金化処理を行うことにより、経時的に
安定した発光パターン及び低駆動電圧が得られ、ケース
No.1と同等の効果が得られた。
【0024】又、ケースNo.1及び2 では透光性電極8A
を2層構造としたが、ケースNo.3に示されるようにパラ
ジウム(Pd)と白金(Pt)との同時蒸着により、透光性電極
8Aを膜厚100 Åの単層構造とし、低真空条件下にて合
金化処理を行うことにより、経時的に安定した発光パタ
ーン及び低駆動電圧が得られた。又、ケースNo.4に示さ
れるように透光性電極8Aを膜厚100 Åのパラジウム(P
d)から成る単層構造とし、低真空条件下にて合金化処理
を行うことにより、経時的に安定した発光パターン及び
低駆動電圧が得られた。又、N2雰囲気下にて合金化処理
を行うことで4V〜5Vの駆動電圧が得られた。このように
透光性電極8Aを、パラジウム(Pd)と、金(Au)又は白金
(Pt)との合金構造、又はパラジウム(Pd)のみとすること
で経時的に安定した発光パターン及び低駆動電圧が得ら
れ、第1実施例と同等の効果を得ることができた。
【0025】尚、上記各実施例において、合金化処理時
の雰囲気温度を約550 ℃としたが、この温度に限定され
るものではない。400 ℃未満で熱処理されると電極はオ
ーミック特性を示さず、700 ℃より高い温度で熱処理さ
れると電極の接触抵抗が増加し、表面モフォロジーが悪
化してしまうため 400℃〜 700℃の範囲内で熱処理する
のが望ましい。又、上記各実施例において、発光素子1
00は、In0.2Ga0.8N から成る単層の活性層5を有した
構成としたが、任意の混晶比の4元、3元系のAlInGaN
や、例えば、In0.2Ga0.8N /GaNから成る多重量子井戸或
いは単一量子井戸構造の発光層を備えた構成としてもよ
い。又、上記各実施例において、酸素を含む雰囲気とし
てO2を1%含んだ雰囲気としたが、100%のO2の雰囲気でも
よい。又、COやCO2 等の気体を含む雰囲気でもよい。
【0026】又、第1金属層81と第2金属層82とを
合わせた透光性電極8Aの膜厚は、透光性を得るために
200 Å以下の範囲内にあることが望ましく、密着性と透
光性の面から15〜150 Åの範囲内にあることがより好ま
しい。
【0027】上記に示されるように、本発明によれば、
コバルト(Co)合金、又はパラジウム(Pd)、又はパラジウ
ム(Pd)合金から成る金属層をp型GaN 系化合物から成る
半導体の表面上に透光性電極として形成することで、電
極の酸化を阻止し、電極の酸化による透光性の低下を防
止することができると共に、電極の接触抵抗を低減さ
せ、経時的に安定した発光パターン及び低駆動電圧を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる発光素子の構造を
示した断面図。
【図2】p+ 層の表面における電極の構造を模式的に示
した断面図。
【図3】本発明の第1実施例に係わる発光素子の透光性
電極の合金化処理後の特性を示した測定図。
【図4】本発明の第2実施例に係わる発光素子の透光性
電極の合金化処理後の特性を示した測定図。
【符号の説明】
1…サファイア基板 2…バッファ層 3…n+ 層 4…n層 5…活性層 6…p層 7…p+ 層 8A,8B…電極 9A…窓部 81…第1金属層 82…第2金属層 100… GaN系半導体発光素子
フロントページの続き (72)発明者 村上 正紀 京都府綴喜郡田辺町薪長尾谷22−32 (72)発明者 小出 康夫 京都府京都市伏見区深草西伊達町官有地 深草合同宿舎423号室 (56)参考文献 特開 平9−129932(JP,A) 特開 平9−251966(JP,A) 特開 平9−232632(JP,A) 特開 平6−152072(JP,A) 特開 平6−77537(JP,A) 特開 平10−135575(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 33/00 H01S 5/00 - 5/50 JICSTファイル(JOIS)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型GaN 系化合物半導体層を有する発光
    素子において、 前記p型GaN 系化合物半導体層の電極として、コバルト
    (Co)合金から成り、透光性並びにオーミック特性を有す
    る金属層を有することを特徴とするGaN 系化合物半導体
    発光素子。
  2. 【請求項2】 前記コバルト(Co)合金から成る前記金属
    層は、コバルト(Co)から成る第1の金属層と該第1の金
    属層上に積層された金(Au)から成る第2の金属層、若し
    くは金(Au)から成る第1の金属層と該第1の金属層上に
    積層されたコバルト(Co)から成る第2の金属層、又はコ
    バルト(Co)と金(Au)との合金層が、熱処理により合金化
    された層であることを特徴とする請求項1に記載のGaN
    系化合物半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 前記コバルト(Co)合金から成る前記金属
    層は、コバルト(Co)から成る第1の金属層と、該第1の
    金属層上に積層された2族元素から成る第2の金属層
    と、該第2の金属層上に積層された金(Au)から成る第3
    の金属層とが、熱処理により合金化された層であること
    を特徴とする請求項1に記載のGaN 系化合物半導体発光
    素子。
  4. 【請求項4】 前記コバルト(Co)合金から成る前記金属
    層は、コバルト(Co)から成る第1の金属層と、該第1の
    金属層上に積層されたパラジウム(Pd)と白金(Pt)との合
    金から成る第2の金属層とが、熱処理により合金化され
    た層であることを特徴とする請求項1に記載のGaN 系化
    合物半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 前記金属層は、400 ℃〜700 ℃で熱処理
    されることにより請求項1乃至4のいずれか1項に記載
    の前記電極が形成されることを特徴とするGaN系化合物
    半導体発光素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属層は、低真空条件下で前記熱処
    理されることにより請求項1乃至4のいずれかに記載の
    前記電極が形成されることを特徴とするGaN 系化合物半
    導体発光素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 p型GaN 系化合物半導体層を有する発光
    素子の製造方法において、 前記p型GaN 系化合物半導体層に、パラジウム(Pd)と白
    金(Pt)との合金を形成 し、 低真空条件下で熱処理されることにより前記p型GaN 系
    化合物半導体層の電極が形成されることを特徴とするGa
    N 系化合物半導体発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記金属層は、少なくとも酸素(O2)もし
    くは酸素(O) を含む気体を含む雰囲気で熱処理されるこ
    とにより請求項2又は3に記載の前記電極が形成される
    ことを特徴とするGaN 系化合物半導体発光素子の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 p型GaN 系化合物半導体層を有する発光
    素子の製造方法において、 前記p型GaN 系化合物半導体層に、パラジウム(Pd)から
    成る第1の金属層と、該第1の金属層上に積層された金
    (Au)から第2の金属層、若しくは金(Au)から成る第1の
    金属層と、該第1の金属層上に積層されたパラジウム(P
    d)から成る第2の金属層とを形成し、 少なくとも酸素(O 2 )もしくは酸素(O) を含む気体を含む
    雰囲気で熱処理されることにより前記p型GaN 系化合物
    半導体層の電極が形成されることを特徴とするGaN 系化
    合物半導体発光素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記金属層は、不活性ガス雰囲気下で
    前記熱処理されることにより請求項3又は4に記載の前
    記電極が形成されることを特徴とするGaN 系化合物半導
    体発光素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記熱処理は、400 ℃〜700 ℃で行わ
    れることを特徴とする請求項6乃至11のいずれかに記
    載のGaN 系化合物半導体発光素子の製造方法。
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