JP3309723B2 - 油圧式操向装置 - Google Patents

油圧式操向装置

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JP3309723B2
JP3309723B2 JP21078196A JP21078196A JP3309723B2 JP 3309723 B2 JP3309723 B2 JP 3309723B2 JP 21078196 A JP21078196 A JP 21078196A JP 21078196 A JP21078196 A JP 21078196A JP 3309723 B2 JP3309723 B2 JP 3309723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等の移
動農機においてその旋回走行方向を油圧により操作する
操向装置に関し、特にクラッチのオンオフ状態を切り換
えるとともにブレーキの制動力を調整する油圧回路の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の操向装置は、例えば特公平6−
62095号公報に記載されているように、移動農機の
左右に配置されている各々の走行装置に、クラッチ及び
ブレーキがそれぞれ連設されていて、例えば右側に旋回
するときには、左側走行装置のクラッチをオンに、また
右側走行装置のクラッチをオフにする一方、右側走行装
置のブレーキを作動させてその制動力を調整し、制動力
を大きくすることで旋回半径を小さくできる一方、制動
力を小さくすることで旋回半径を大きくできるようにな
っている。
【0003】上記公報のものについて具体的に説明する
と、図4に示すように、各クラッチ及びブレーキ毎に、
圧油が供給されることで各々のクラッチをオンの状態か
らオフに切り換えるとともにブレーキに制動力を発揮さ
せるシリンダ(a),(a)が設けられており、そのピ
ストン(b)が前進移動することでロッド(c)が押動
されてクラッチをオフに切り換え、またロッド(c)が
所定位置からさらに押動されると、クラッチをオフに切
り換えたままの状態でブレーキが作動を開始し、上記ロ
ッド(c)に対する押動力に応じてブレーキの制動力が
強くなるようになされている。すなわち、油圧ポンプ
(d)と各シリンダ(a)との間には、油圧ポンプ
(d)から吐出された圧油の供給先を切り換える切換弁
(e)が配設されていて、この切換弁(e)により旋回
方向を選択できるようになっている。また、各シリンダ
(a)とタンク(f)との間の圧油排出路(g)には圧
力制御弁(h)が配置されている。この圧力制御弁
(h)は、図5に示すように、操作レバー(i)から、
L字レバー(j),(j)及びロッド(k),(k)等
により構成されたリンク機構を介して入力される操作力
に応じてリリーフ圧を変化させる。つまり、上記操作レ
バー()の操作力を強めてリリーフ圧を高めることに
より、ロッド(c)をさらに押動してブレーキの制動力
を強めることができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の操向装置では、クラッチを切り換えるための切換弁
(e)と、ブレーキの制動力を調整するための圧力制御
弁(h)との2種類の弁が必要であるという問題があ
る。
【0005】さらには、上記圧力制御弁(h)に操作力
を伝達するために、操作レバー(i)との間にリンク機
構が配設されており、このことで、操向装置の構造が複
雑であるという問題もある。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、コンバイン等の移動農機に搭
載される油圧式の操向装置において、クラッチのオンオ
フ状態の切換へと、ブレーキの制動力の調整とを1つの
弁で制御できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、従来ではクラッチのオンオフ状態の
切換へのみに用いられている切換弁に、圧力制御弁の機
能を併せ持たせ、クラッチ用アクチュエータに通じるポ
ートでは最大圧を供給できる一方、ブレーキ用アクチュ
エータに通じるポートでは供給圧を調整できるようにし
た。
【0008】具体的には、請求項1の発明では、図1に
示すように、車両が有する両側1対の走行装置に対し、
駆動力の伝達をオンオフする旋回用クラッチ(1),
(1)と、制動力を発生する旋回用ブレーキ(2),
(2)と、圧油を吐出する油圧ポンプ(3)とを備え、
上記油圧ポンプ(3)から吐出される圧油を用いて旋回
方向外周側となる走行装置のクラッチ(1)をオン状態
に切り換える一方、旋回方向内周側となる走行装置のブ
レーキ(2)の制動力を調整して旋回走行を操作するよ
うにした油圧式操向装置が前提である。
【0009】そして、上記油圧ポンプ(3)からの圧油
の供給を受けて上記クラッチ(1),(1)のオンオフ
状態を切り換えるクラッチ用アクチュエータ(4)と、
上記油圧ポンプ(3)から供給された圧油に応じて上記
ブレーキ(2),(2)の制動力を調整するブレーキ用
アクチュエータ(5)と、中立位置及び左右の旋回ブレ
ーキ位置を有していて、スリーブ内にスプールが摺動可
能に嵌挿されてなる制御弁(6)とを備えるようにす
る。その際に、上記制御弁(6)を、中立位置から各旋
回ブレーキ位置に向かってスプールが移動したときに、
旋回方向外周側の走行装置に対するクラッチ(1)がオ
フ状態からオン状態に切り換わるようにクラッチ用アク
チュエータ(4)に圧油を供給する一方、旋回方向内周
側の走行装置に対するブレーキ(2)の制動力が上記旋
回ブレーキ位置の側へのスプールの移動に応じて連続的
に高くなるようにブレーキ用アクチュエータ(5)への
供給圧を変化させる構成とする。
【0010】上記の構成において、制御弁(6)のスプ
ールが中立位置から旋回ブレーキ位置に向かって移動す
ると、クラッチ用アクチュエータ(4)に圧油が供給さ
れ、このことで、旋回方向外周側の走行装置のクラッチ
(1)がオフ状態からオン状態に切り換わる。これによ
り、旋回方向外周側の走行装置の作動のみによる旋回走
行が行われる。このとき、旋回方向内周側の走行装置に
対するブレーキ(2)は未だ作動しておらず、したがっ
て、旋回半径は最大となる。
【0011】そして、上記旋回ブレーキ位置の側へのス
プールの移動に応じて、ブレーキ用アクチュエータ
(5)への圧油の供給が行われるとともにその供給圧が
変化する。これにより、旋回方向内周側の走行装置に対
するブレーキ(2)が作動するとともに、その制動力は
上記供給圧に応じて連続的に高くなる。これにより、上
記旋回方向外周側の走行装置の作動に、旋回方向内周側
の走行装置に対するブレーキ(2)の制動が加わるの
で、その制動の加わる分だけ旋回半径は小さくなる。し
たがって、制動力が最大のときに、旋回半径は最小とな
る。
【0012】よって、上記両クラッチ(1),(1)の
オンオフ状態の切換えによる旋回方向の選択と、その旋
回方向内周側の走行装置に対するブレーキ(2)の制動
力の調整による旋回半径の制御とが、1つの制御弁
(6)の作動により行われる。
【0013】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、制御弁(6)を、中立位置と各旋回ブレーキ
位置との間に、各々、旋回方向外周側となる走行装置の
クラッチ(1)がオン状態に切り換わるようにクラッチ
用アクチュエータ(4)に圧油を供給する一方、旋回方
向内周側となる走行装置のブレーキ(2)を作動させる
ブレーキ用アクチュエータ(5)への油圧の供給を未だ
行わない旋回クラッチ位置を有していて、上記旋回クラ
ッチ位置から旋回ブレーキ位置へのスプールの移動に応
じてブレーキ(2)の制動力が連続的に高くなるように
ブレーキ用アクチュエータ(5)への供給圧を変化させ
る構成とする。
【0014】上記の構成において、旋回走行が開始され
るとき、制御弁(6)ではスプールは中立位置から旋回
クラッチ位置に移動する。この旋回クラッチ位置では、
クラッチ用アクチュエータ(4)に圧油が供給される一
方、ブレーキ用アクチュエータ(5)には圧油は未だ供
給されないので、旋回方向外周側の走行装置に対するク
ラッチ(1)がオン状態に切り換わるのみであって、旋
回方向内周側の走行装置に対するブレーキ(2)の制動
力は0である。よって、旋回操作の開始時に、旋回方向
外周側となる走行装置の作動のみによる旋回走行は確実
に行われるようになる。
【0015】請求項3の発明では、上記請求項2の発明
において、制御弁(6)を、中立位置及び旋回クラッチ
位置間では電流の入力に基づいてスプールの位置を切り
換える一方、旋回クラッチ位置及び旋回ブレーキ位置間
では入力電流に比例してスプールを連続的に移動させる
電磁比例絞り弁とする。
【0016】上記の構成において、制御弁(6)は、中
立位置及び旋回クラッチ位置間では、該制御弁(6)の
有するソレノイド(SOL.A),(SOL.B)に入力された
電流に基づいてスプールの位置を切り換え、このこと
で、クラッチ用アクチュエータ(4)に圧油が供給され
る。そして、旋回クラッチ位置及び旋回ブレーキ位置間
では、上記ソレノイド(SOL.A),(SOL.B)に入力さ
れた電流に比例してスプールを連続的に移動させ、この
ことで、ブレーキ用アクチュエータ(5)への供給圧は
変化する。よって、上記請求項2の発明での作用は具体
的にかつ適正に営まれる。
【0017】請求項4の発明では、上記請求項3の発明
において、制御弁(6)を、油圧源(3)に接続された
Pポート(P)と、油タンク(7)に接続されたTポー
ト(TA),(TB)とを有する一方、右側走行装置の
クラッチ(1)を作動させるクラッチ用アクチュエータ
(4)に接続された右側用クラッチポート(A1)と、
左側走行装置のブレーキ(2)を作動させるブレーキ用
アクチュエータ(5)に接続された左側用ブレーキポー
ト(A2)とを有するとともに、左側走行装置のクラッ
チ(1)を作動させるクラッチ用アクチュエータ(4)
に接続された左側用クラッチポート(B1)と、右側走
行装置のブレーキ(2)を作動させるブレーキ用アクチ
ュエータ(5)に接続された右側用ブレーキポート(B
2)とを有していて、旋回クラッチ位置から旋回ブレー
キ位置の間にスプールが位置付けられたときに、Pポー
ト(P)をクラッチポート(A1),(B1)に連通さ
せる給油路(PA1),(PB1)を形成し、また、上
記旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置に向かってス
プールが移動したときに、上記Pポート(P)をブレー
キポート(A2),(B2)に連通させるバイパス路
(PA2),(PB2)を形成する一方、上記ブレーキ
ポート(A2),(B2)をTポート(TA),(T
B)に連通させる排油路(A2T),(B2T)を形成
し、かつ旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置へのス
プールの移動に応じて上記Tポート(TA),(TB)
における流路断面を徐々に小さく絞るように構成する。
【0018】上記の構成において、旋回クラッチ位置に
スプールが位置付けられたときに、給油路(PA1),
(PB1)によりPポート(P)をクラッチポート(A
1),(B1)に連通させ、これにより、クラッチ用ア
クチュエータ(4)に圧油を供給して右側又は左側走行
装置のクラッチ(1)をオフ状態からオン状態に切り換
える。次に、上記旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位
置に向かってスプールが移動したときに、バイパス路
(PA2),(PB2)によりPポート(P)をブレー
キポート(A2),(B2)に連通させる一方、排油路
(A2T),(B2T)により上記ブレーキポート(A
2),(B2)をTポート(TA),(TB)に連通さ
せる。したがって、この状態では、バイパス路(PA
2),(PB2)を経由してブレーキポート(A2),
(B2)に達した圧油は、排油路(A2T),(B2
T)により油タンク(7)に排出されるので、ブレーキ
用アクチュエータ(5)には圧油は未だ供給されない。
そして、上記旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置に
スプールが移動するのに応じて、上記Tポート(T
A),(TB)における流路断面は徐々に小さく絞られ
る。これにより、排油路(A2T),(B2T)を経由
して排出される圧油の量が徐々に減少していくので、上
記バイパス路(PA2),(PB2)を経由してブレー
キ用アクチュエータ(5)に供給される圧油の供給圧は
高くなる。よって、上記請求項3の発明での作用は具体
的に営まれる。
【0019】請求項5の発明では、上記請求項4の発明
において、制御弁(6)を、少なくともクラッチ用アク
チュエータ(4)に圧油が供給されるときに、Pポート
(P)に連通されていないクラッチポート(B1),
(A1)をTポート(TB),(TA)に連通させる排
油路(B1T),(A1T)を形成するものとする。そ
の上で、上記クラッチ用アクチュエータ(4)を、両ク
ラッチ(1),(1)に連結されたピストン(4a)を
有してなる複動シリンダとし、上記ピストン(4a)の
軸方向両側にそれぞれ上記クラッチポート(A1),
(B1)を接続させる。
【0020】上記の構成において、制御弁(6)のスプ
ールが旋回クラッチ位置及び旋回ブレーキ位置間にあっ
て、給油路(PA1),(PB1)によりクラッチ用ア
クチュエータとしての複動シリンダ(4)のピストン
(4a)の一側に圧油が供給されるとき、上記複動シリ
ンダ(4)のピストン(4a)の他側に供給されていた
圧油は、排油路(B1T),(A1T)を経由して油タ
ンク(7)に排出される。これにより、複動シリンダ
(4)による一方のクラッチ(1)をオン状態に切り換
える作動は適正に行われる。
【0021】請求項6の発明では、上記請求項4の発明
において、制御弁(6)を、少なくともブレーキ用アク
チュエータ(5)に圧油が供給されるときに、Pポート
(P)に連通されていないブレーキポート(B2),
(A2)をTポート(TB),(TA)に連通させる排
油路(B2T),(A2T)を形成するものとする。そ
の上で、上記ブレーキ用アクチュエータ(5)を、両ブ
レーキ(2),(2)に連結されたピストン(5a)を
有してなる複動シリンダとし、上記ピストン(5a)の
軸方向両側にそれぞれ上記ブレーキポート(A2),
(B2)を接続させる。
【0022】上記の構成において、制御弁(6)のスプ
ールが旋回クラッチ位置及び旋回ブレーキ位置間にあっ
て、給油路(PA2),(PB2)によりブレーキ用ア
クチュエータとしての複動シリンダ(5)のピストン
(5a)の一側に圧油が供給されるとき、上記複動シリ
ンダ(5)のピストン(5a)の他側に供給されていた
圧油は、排油路(B2T),(A2T)を経由して油タ
ンク(7)に排出される。これにより、複動シリンダ
(5)による一方のブレーキ()の作動は適正に行わ
れる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0024】図1は、本発明の実施形態に係る油圧式操
向装置の油圧回路を示し、この油圧式操向装置は、図示
は省略するが、例えばコンバインに搭載されていて、旋
回走行時に左右両側の走行装置の作動を制御して旋回方
向及び旋回半径を操作するために用いられる。
【0025】上記油圧回路には、図外の各走行装置に対
し、駆動力の伝達をオンオフする旋回用クラッチ
(1),(1)と、制動力を発生する旋回用ブレーキ
(2),(2)と、圧油を供給する油圧源(3)と、こ
の油圧源(3)からの圧油の供給を受けて上記クラッチ
(1),(1)のオンオフ状態を切り換えるクラッチ用
アクチュエータとしてのクラッチ用シリンダ(4)と、
油圧源(3)から供給された圧油に応じて上記ブレーキ
(2),(2)の制動力を調整するブレーキ用アクチュ
エータとしてのブレーキ用シリンダ(5)と、これらシ
リンダ(4),(5)に対する圧油の供給を制御する制
御弁(6)とを備えている。尚、図1において、右側用
クラッチ(1)は、右側の走行装置に対する駆動力の伝
達をオンオフするものであって、左旋回のときにオン状
態に切り換えられる。また、左側用ブレーキ(2)は、
左側の走行装置に対し制動力を発生するものであって、
同じく左旋回のときに作動する。一方、左側用クラッチ
(1)は、左側の走行装置に対する駆動力の伝達をオン
オフするものであって、右旋回のときにオン状態に切り
換えられる。また、右側用ブレーキ(2)は、右側の走
行装置に対し制動力を発生するものであって、同じく右
旋回のときに作動する。
【0026】上記クラッチ用シリンダ(4)は、両ロッ
ド形の複動シリンダであって、ピストン(4a)に一体
に設けられた一方のロッド(4b)は右側走行装置のク
ラッチ(1)に、また他方のロッド(4b)は左側走行
装置のクラッチ(1)にそれぞれ連結されている。そし
て、上記ピストン(4a)が中央位置にあるときには、
各クラッチ(1)はオフ状態にあり、ピストン(4a)
が図1の右方に向かって作動したときには右側走行装置
のクラッチ(1)が、また左方に向かって作動したとき
には左側走行装置のクラッチ(1)がそれぞれオフ状態
からオン状態に切り換わるようになっている。換言する
と、上記ピストン(4a)は、左旋回のときには同図の
右方に移動して右側用クラッチ(1)をオン状態に切り
換える一方、右旋回のときには同図の左方に移動して左
側用クラッチ(1)をオン状態に切り換える。
【0027】一方、上記ブレーキ用シリンダ(5)も、
クラッチ用シリンダ(4)の場合と同じ両ロッド形の複
動シリンダであって、一方のロッド(5b)は左側走行
装置のブレーキ(2)に、また他方のロッド(5b)は
右側走行装置のブレーキ(2)にそれぞれ連結されてい
る。そして、ピストン(5a)が中央位置にあるときに
は、各ブレーキ(2)は作動しておらず、つまり制動力
は0であり、ピストン(5a)が図1の右方に向かって
作動したときには左側走行装置のブレーキ(2)が、ま
た左方に向かって作動したときには右側走行装置のブレ
ーキ(2)がそれぞれ作動し、かつピストン(5a)の
作動量に応じて制動力が大きくなるようになっている。
換言すると、上記ピストン(5a)は、左旋回のときに
は同図の右方に移動して左側用ブレーキ(2)を作動さ
せる一方、右旋回のときには同図の左方に移動して右側
用ブレーキ(2)を作動させる。
【0028】上記制御弁(6)は、油圧源(3)に接続
されたPポート(P)と、各々、油タンク(7)に接続
されたTポートとしてのTAポート(TA)及びTBポ
ート(TB)とを有する一方、左旋回時に右側用クラッ
チ(1)をオン状態に切り換えるために上記クラッチ用
シリンダ(4)の図1の左端側に接続された右側用クラ
ッチポートとしてのA1ポート(A1)と、同じく左旋
回時に左側用ブレーキ()を作動させるために上記ブ
レーキ用シリンダ(5)の同図左端側に接続された左側
用ブレーキポートとしてのA2ポート(A2)とを有す
るとともに、右旋回時に左側用クラッチ(1)をオン状
態に切り換えるためにクラッチ用シリンダ(4)の同図
右端側に接続された左側用クラッチポートとしてのB1
ポート(B1)と、同じく右旋回時に右側用ブレーキ
)を作動させるためにブレーキ用シリンダ(5)の
同図右端側に接続された右側用ブレーキポートとしての
B2ポート(B2)とを有する。また、作動位置として
は、各シリンダ(4),(5)への圧油の供給を行わな
い中立位置と、各々、各シリンダ(4),(5)に共に
圧油の供給を行う左及び右旋回ブレーキ位置と、各々、
中立位置及び各旋回ブレーキ位置間に位置していて、ク
ラッチ用シリンダ(4)に圧油の供給を行う一方、ブレ
ーキ用シリンダ(5)への圧油の供給を行わない左及び
右旋回クラッチ位置とを有する。
【0029】具体的には、図2に拡大して示すように、
上記中立位置にスプールが位置付けられたときには、A
1ポート(A1)をTAポート(TA)に、またB1ポ
ート(B1)をTBポート(TB)にそれぞれ連通させ
る排油路(A1T),(B1T)を形成するとともに、
A2ポート(A2)をTAポート(TA)に、またB2
ポート(B2)をTBポート(TB)にそれぞれ連通す
る排油路(A2T),(B2T)を形成する一方、Pポ
ートを閉じる。
【0030】また、スプールが図2の右方に移動して中
立位置から左旋回クラッチ位置に位置付けられたときに
は、Pポート(P)をA1ポート(A1)に連通させる
給油路(PA1)を形成する。これにより、上記A1ポ
ート(A1)を経由して圧油はクラッチ用シリンダ
(4)に供給され、右側用クラッチ(1)をオン状態に
切り換える。さらに、上記左旋回クラッチ位置から左旋
回ブレーキ位置に向かってスプールが移動したときに
は、上記Pポート(P)をA2ポート(A2)に連通さ
せる絞り付のバイパス路(PA2)を形成する一方、上
記A2ポート(A2)をTAポート(TA)に連通させ
る排油路(A2T)を形成し、かつ旋回クラッチ位置か
ら旋回ブレーキ位置へのスプールの移動に応じて上記T
Aポート(TA)における流路断面を徐々に小さく絞る
ようになっている。これにより、上記A2ポート(A
2)を経由して圧油はブレーキ用シリンダ(5)に供給
され、左側用ブレーキ(2)を作動させるとともにその
制動力を調整する。
【0031】一方、スプールが図2の左方に移動して中
立位置から右旋回クラッチ位置に位置付けられたときに
は、Pポート(P)をB1ポート(B1)に連通させる
給油路(PB1)を形成する。これにより、上記B1ポ
ート(B1)を経由して圧油はクラッチ用シリンダ
(4)に供給され、左側用クラッチ(1)をオン状態に
切り換える。さらに、上記右旋回クラッチ位置から右旋
回ブレーキ位置に向かってスプールが移動したときに
は、上記Pポート(P)をB2ポート(B2)に連通さ
せる絞り付のバイパス路(PB2)を形成する一方、上
記B2ポート(B2)をTBポート(TB)に連通させ
る排油路(B2T)を形成し、かつ右旋回クラッチ位置
から右旋回ブレーキ位置へのスプールの移動に応じて上
記TBポート(TB)における流路断面を徐々に小さく
絞るようになっている。これにより、上記B2ポート
(B2)を経由して圧油はブレーキ用シリンダ(5)に
供給され、右側用ブレーキ(2)を作動させるとともに
その制動力を調整する。
【0032】上記制御弁(6)は、中立位置及び旋回ク
ラッチ位置間では電流の入力に基づいてスプールの位置
を切り換える一方、旋回クラッチ位置及び旋回ブレーキ
位置間では入力電流に比例してスプールを連続的に移動
させる電磁比例絞り弁とされている。つまり、2つのソ
レノイド(SOL.A),(SOL.B)を有していて、各ソレ
ノイド(SOL.A),(SOL.B)は入力電流に応じてパイ
ロット圧を形成し、そのパイロット圧により上記スプー
ルを移動させるようになっている。ここでは、図1の左
側のソレノイド(SOL.A)は左旋回用であり、同図の右
側のソレノイド(SOL.B)は右旋回用である。また、ス
プールは、両端側のスプリング(8),(8)により中
立位置に付勢されている。
【0033】上記操向装置には、旋回走行する際の旋回
方向及び旋回半径を操作するための操作部(9)が設け
られている。この操作部(9)では、旋回方向は上記制
御弁(6)のソレノイド(SOL.A),(SOL.B)をセレ
クトするセレクト信号として、また旋回半径はセレクト
したソレノイド(SOL.A),(SOL.B)へのアナログ入
力指令としてそれぞれ発せられる。これらセレクト信号
及びアナログ入力指令は、電線を経由してコントローラ
(10)に入力され、このコントローラ(10)では、
それらセレクト信号及びアナログ入力指令に応じた電流
を、セレクトされたソレノイド(SOL.A),(SOL.B)
に出力する。
【0034】次に、上記のように構成された油圧式操向
装置の右旋回時の作動について説明する。
【0035】操作部(9)において、図3(a)に示す
ように、右旋回用のソレノイド(SOL.B)をセレクトす
るセレクト信号が発せられると、コントローラ(10)
では、そのセレクト信号に基づいて、同図(c)に示す
ように出力電流が立ち上がって制御弁(6)のソレノイ
ド(SOL.B)に入力される。すると、制御弁(6)で
は、スプールが中立位置から右旋回クラッチ位置に切り
換わり、給油路(PB1)によりPポート(P)がB1
ポート(B1)に連通されてクラッチ用シリンダ(4)
は、同図(d)に示すように、左側用クラッチ(1)を
オフ状態からオン状態に切り換える。これにより、コン
バインは左側走行装置の作動により最大半径で右側に旋
回走行する。
【0036】引き続いて、操作部(9)から、図3
(b)に示すように旋回半径についてのアナログ入力指
令が発せられると、そのアナログ入力指令に応じてコン
トローラ(10)が、同図(c)に示すように上記ソレ
ノイド(SOL.B)に電流を出力し、それに応じて制御弁
(6)ではスプールが右旋回クラッチ位置から右旋回ブ
レーキ位置に向かって連続的に移動する。すると、その
スプールの移動に応じて排油路(B2T)の流路断面が
連続的に小さく絞られ、それに応じてブレーキ用シリン
ダ(5)への供給圧が連続的に変化し、このことで、同
図(e)に示すように、右側用ブレーキ(2)の制動力
を連続的に高めていき、その制動力に応じて旋回半径は
小さくなっていく。そして、操作部(9)からのアナロ
グ入力指令が一定化すると、上記ブレーキ(2)の制動
力も一定化し、よって、一定の旋回半径での右旋回走行
が行われる。そして、操作部(9)からのセレクト信号
及びアナログ入力指令が発されなくなると、制御弁
(6)は中立位置に戻り、クラッチ用シリンダ(4)及
びブレーキ用シリンダ(5)に供給されていた圧油は油
タンク(7)に戻される。つまり、各シリンダ(4)、
(5)の作動が停止して、両クラッチ(1),(1)は
共にオフ状態になり、また両ブレーキ(2),(2)は
共に制動力が0の状態となる。尚、左旋回時には、制御
弁(6)、クラッチ用シリンダ(4)、ブレーキ用シリ
ンダ(5)の作動は上記の場合とは左右が逆になるだけ
であるので、その説明は省略する。
【0037】したがって、本実施形態によれば、油圧式
の操向装置において、中立位置から旋回ブレーキ位置に
向かってスプールが移動したときに、旋回方向外周側と
なる走行装置のクラッチ(1)がオフ状態からオン状態
に切り換わるようにクラッチ用シリンダ(4)に圧油を
供給する一方、旋回方向内周側となる走行装置に対する
ブレーキ(2)の制動力が上記旋回ブレーキ位置の側へ
のスプールの移動に応じて連続的に高くなるようにブレ
ーキ用シリンダ(5)への供給圧を変化させる制御弁
(6)を用いるようにしたので、上記両クラッチ
(1),(1)のオンオフ状態の切換えによる旋回方向
の選択と、その旋回方向内周側の走行装置に対するブレ
ーキ(2)の制動力の調整とを、1つの制御弁(6)で
行うことができる
【0038】また、上記制御弁(6)を、中立位置と各
旋回ブレーキ位置との間に、旋回方向外周側の走行装置
のクラッチ(1)がオン状態に切り換わるようにクラッ
チ用シリンダ(4)に圧油を供給する一方、旋回方向内
周側の走行装置のブレーキ(2)を作動させるブレーキ
用シリンダ(5)への油圧の供給を未だ行わない旋回ク
ラッチ位置を有するものとし、上記旋回クラッチ位置か
ら旋回ブレーキ位置へのスプールの移動に応じてブレー
キ(2)の制動力が連続的に高くなるようにブレーキ用
シリンダ(5)への供給圧を変化させる構成としたの
で、旋回操作の開始時に、旋回方向外周側の走行装置の
作動のみによる旋回走行を確実に行うことができる。
【0039】また、上記制御弁(6)を、中立位置及び
旋回クラッチ位置間では電流の入力に基づいてスプール
の位置を切り換える一方、旋回クラッチ位置及び旋回ブ
レーキ位置間では入力電流に比例してスプールを連続的
に移動させる電磁比例絞り弁としたので、操作部(9)
から電線を介して遠隔操作することができ、よって、リ
ンク機構を介して機械式に弁操作を行うようにする従来
の場合よりも構造を簡単化することができ、コンバイン
を設計する上での自由度が上がる。
【0040】また、上記制御弁(6)を、旋回走行時に
Pポート(P)に連通されないクラッチポート(A
1),(B1)をそれぞれTAポート(TA)及びTB
ポート(TB)に連通する排油路(A1T),(B1
T)を形成するものとした上で、上記クラッチ用シリン
ダ(4)を、両クラッチ(1),(1)に連結されたピ
ストン(4a)を有してなる複動シリンダとし、上記ピ
ストン(4a)の軸方向両側にそれぞれ上記クラッチポ
ート(A1),(B1)を接続するようにしたので、1
台の複動シリンダで各クラッチ(1)を適正に作動させ
ることができ、よって、2台のシリンダを用いて各々の
クラッチを作動させるようにする場合に比べて省スペー
ス化を図ることができる。
【0041】一方、上記制御弁(6)を、旋回走行時に
Pポート(P)に連通されないブレーキポート(A
2),(B2)をそれぞれTAポート(TA)及びTB
ポート(TB)に連通する排油路(A2T),(B2
T)を形成するものとした上で、上記ブレーキ用シリン
ダ(5)を、両ブレーキ(2),(2)に連結されたピ
ストン(5a)を有してなる複動シリンダとし、上記ピ
ストン(5a)の軸方向両側にそれぞれ上記ブレーキポ
ート(A2),(B2)を接続するようにしたので、1
台の複動シリンダで各ブレーキ(2)を適正に作動させ
ることができ、よって、2台のシリンダを用いて各々の
ブレーキを作動させるようにする場合に比べて省スペー
ス化を図ることができる。
【0042】尚、上記実施形態では、コンバインに適用
した場合について説明しているが、本発明は、その他の
移動農機等、油圧式操向装置の搭載される移動機械に適
用することもできる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、油圧源から供給される圧油を用いて旋回方向外
周側となる走行装置のクラッチをオン状態に切り換える
一方、旋回方向内周側となる走行装置のブレーキの制動
力を調整して旋回走行を操作するようにした油圧式操向
装置において、中立位置から旋回ブレーキ位置に向かっ
てスプールが移動したときに、旋回方向外周側の走行装
置のクラッチがオフ状態からオン状態に切り換わるよう
にクラッチ用アクチュエータに圧油を供給する一方、旋
回方向内周側の走行装置に対するブレーキの制動力が上
記旋回ブレーキ位置の側へのスプールの移動に応じて連
続的に高くなるようにブレーキ用アクチュエータへの供
給圧を変化させる制御弁を用いるようにしたので、上記
両クラッチのオンオフ状態の切換えによる旋回方向の選
択と、その旋回方向内周側の走行装置に対するブレーキ
の制動力の調整とを、1つの制御弁で行うことがで
【0044】請求項2の発明によれば、上記制御弁を、
中立位置と各旋回ブレーキ位置との間に、旋回方向外周
側の走行装置のクラッチがオン状態に切り換わるように
クラッチ用アクチュエータに圧油を供給する一方、旋回
方向内周側の走行装置のブレーキを作動させるブレーキ
用アクチュエータへの油圧の供給を未だ行わない旋回ク
ラッチ位置を有するものとし、上記旋回クラッチ位置か
ら旋回ブレーキ位置へのスプールの移動に応じてブレー
キの制動力が連続的に高くなるようにブレーキ用アクチ
ュエータへの供給圧を変化させる構成としたので、旋回
操作の開始時に、旋回方向外周側の走行装置の作動のみ
による旋回走行を確実に行うことができる。
【0045】請求項3の発明によれば、上記制御弁を、
中立位置及び旋回クラッチ位置間では電流の入力に基づ
いてスプールの位置を切り換える一方、旋回クラッチ位
置及び旋回ブレーキ位置間では入力電流に比例してスプ
ールを連続的に移動させる電磁比例絞り弁としたので、
操作部から電線を介して遠隔操作することができ、よっ
て、リンク機構を介して弁操作を行うようにする従来の
場合よりも構造を簡単化でき、移動機械を設計する上で
の自由度を上げることができる。
【0046】請求項4の発明によれば、上記制御弁を、
旋回クラッチ位置にスプールが位置付けられたときに、
Pポートをクラッチポートに連通させる給油路を形成
し、また上記旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置に
向かってスプールが移動したときに、上記Pポートをブ
レーキポートに連通させるバイパス路を形成する一方、
上記ブレーキポートをTポートに連通させる排油路を形
成し、かつ旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置への
スプールの移動に応じて上記Tポートにおける流路断面
を徐々に小さく絞るように構成したので、上記請求項3
の発明による効果を具体的に得ることができる。
【0047】請求項5の発明によれば、上記制御弁を、
少なくともクラッチ用アクチュエータに圧油が供給され
るときに、Pポートに連通されていないクラッチポート
をTポートに連通する排油路を形成するものとした上
で、上記クラッチ用アクチュエータを、両クラッチに連
結されたピストンを有してなる複動シリンダとし、上記
ピストンの軸方向両側にそれぞれ上記クラッチポートを
接続するようにしたので、1台の複動シリンダで各クラ
ッチを適正に作動させることができ、よって、2台のシ
リンダを用いて各々のクラッチを作動させるようにする
場合に比べて省スペース化を図ることができる。
【0048】請求項6の発明によれば、上記制御弁を、
少なくともブレーキ用アクチュエータに圧油が供給され
るときに、Pポートに連通されていないブレーキポート
をTポートに連通する排油路を形成するものとした上
で、上記ブレーキ用アクチュエータを、両ブレーキに連
結されたピストンを有してなる複動シリンダとし、上記
ピストンの軸方向両側にそれぞれ上記ブレーキポートを
接続するようにしたので、1台の複動シリンダで各ブレ
ーキを適正に作動させることができ、よって、2台のシ
リンダを用いて各々のブレーキを作動させるようにする
場合に比べて省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る油圧式操向装置の構成
を示す油圧回路図である。
【図2】制御弁の構成を示す拡大図である。
【図3】クラッチ及びブレーキの各作動を制御弁に対す
る各種制御信号と併せて示すタイムチャート図である。
【図4】従来の油圧式操向装置の構成を示す油圧回路図
である。
【図5】圧力制御弁に対する操作系を示す概略図であ
る。
【符号の簡単な説明】
(1) 旋回用クラッチ (2) 旋回用ブレーキ (3) 油圧源 (4) クラッチ用シリンダ(クラッチ用アクチュエー
タ) (4a) ピストン (5) ブレーキ用シリンダ(ブレーキ用アクチュエー
タ) (5a) ピストン (6) 制御弁 (7) 油タンク (P) Pポート (TA) TAポート(Tポート) (TB) TBポート(Tポート) (A1) A1ポート(右側用クラッチポート) (A2) A2ポート(左側用ブレーキポート) (B1) B1ポート(左側用クラッチポート) (B2) B2ポート(右側用ブレーキポート) (PA1),(PB1) 給油路 (PA2),(PB2) バイパス路 (A1T),(A2T),(B1T),(B2T) 排
油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−254458(JP,A) 特開 平2−45277(JP,A) 特開 平5−32177(JP,A) 特開 平6−171546(JP,A) 実開 昭53−48335(JP,U) 実開 昭62−152884(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両が有する両側1対の走行装置に対
    し、駆動力の伝達をオンオフする旋回用クラッチ
    (1),(1)と、制動力を発生する旋回用ブレーキ
    (2),(2)と、圧油を供給する油圧源(3)とを備
    え、上記油圧源(3)から供給される圧油を用いて旋回
    方向外周側となる走行装置のクラッチ(1)をオン状態
    に切り換える一方、旋回方向内周側となる走行装置のブ
    レーキ(2)の制動力を調整して旋回走行を操作するよ
    うにした油圧式操向装置であって、 上記油圧源(3)からの圧油の供給を受けて上記クラッ
    チ(1),(1)のオンオフ状態を切り換えるクラッチ
    用アクチュエータ(4)と、 上記油圧源(3)から供給された圧油に応じて上記ブレ
    ーキ(2),(2)の制動力を調整するブレーキ用アク
    チュエータ(5)と、 中立位置及び左右の旋回ブレーキ位置を有し、スリーブ
    内にスプールが摺動可能に嵌挿されてなる制御弁(6)
    とを備え、 上記制御弁(6)は、 中立位置から各旋回ブレーキ位置に向かってスプールが
    移動したときに、旋回方向外周側の走行装置に対するク
    ラッチ(1)がオフ状態からオン状態に切り換わるよう
    にクラッチ用アクチュエータ(4)に圧油を供給する一
    方、旋回方向内周側の走行装置に対するブレーキ(2)
    の制動力が上記旋回ブレーキ位置の側へのスプールの移
    動に応じて連続的に高くなるようにブレーキ用アクチュ
    エータ(5)への供給圧を変化させる構成としたことを
    特徴とする油圧式操向装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油圧式操向装置におい
    て、 制御弁(6)は、 中立位置と各旋回ブレーキ位置との間に、各々、旋回方
    向外周側の走行装置のクラッチ(1)がオン状態に切り
    換わるようにクラッチ用アクチュエータ(4)に圧油を
    供給する一方、旋回方向内周側の走行装置のブレーキ
    (2)を作動させるブレーキ用アクチュエータ(5)へ
    の油圧の供給を未だ行わない旋回クラッチ位置を有し、 上記旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置へのスプー
    ルの移動に応じてブレーキ(2)の制動力が連続的に高
    くなるようにブレーキ用アクチュエータ(5)への供給
    圧を変化させる構成としたことを特徴とする油圧式操向
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の油圧式操向装置におい
    て、 制御弁(6)は、中立位置及び旋回クラッチ位置間では
    電流の入力に基づいてスプールの位置を切り換える一
    方、旋回クラッチ位置及び旋回ブレーキ位置間では入力
    電流に比例してスプールを連続的に移動させる電磁比例
    絞り弁であることを特徴とする油圧式操向装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の油圧式操向装置におい
    て、 制御弁(6)は、 油圧源(3)に接続されたPポート(P)と、油タンク
    (7)に接続されたTポート(TA),(TB)とを有
    する一方、右側走行装置のクラッチ(1)を作動させる
    クラッチ用アクチュエータ(4)に接続された右側用ク
    ラッチポート(A1)と、左側走行装置のブレーキ
    (2)を作動させるブレーキ用アクチュエータ(5)に
    接続された左側用ブレーキポート(A2)とを有すると
    ともに、左側走行装置のクラッチ(1)を作動させるク
    ラッチ用アクチュエータ(4)に接続された左側用クラ
    ッチポート(B1)と、右側走行装置のブレーキ(2)
    を作動させるブレーキ用アクチュエータ(5)に接続さ
    れた右側用ブレーキポート(B2)とを有し、 旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置の間にスプール
    が位置付けられたときに、Pポート(P)をクラッチポ
    ート(A1),(B1)に連通させる給油路(PA
    1),(PB1)を形成し、 上記旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置に向かって
    スプールが移動したときに、上記Pポート(P)をブレ
    ーキポート(A2),(B2)に連通させるバイパス路
    (PA2),(PB2)を形成する一方、上記ブレーキ
    ポート(A2),(B2)をTポート(TA),(T
    B)に連通させる排油路(A2T),(B2T)を形成
    し、かつ旋回クラッチ位置から旋回ブレーキ位置へのス
    プールの移動に応じて上記Tポート(TA),(TB)
    における流路断面を徐々に小さく絞るように構成したこ
    とを特徴とする油圧式操向装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の油圧式操向装置におい
    て、 制御弁(6)は、少なくともクラッチ用アクチュエータ
    (4)に圧油が供給されるときに、Pポート(P)に連
    通されていないクラッチポート(B1),(A1)をT
    ポート(TB),(TA)に連通させる排油路(B1
    T),(A1T)を形成し、 上記クラッチ用アクチュエータ(4)は、両クラッチ
    (1),(1)に連結されたピストン(4a)を有して
    なる複動シリンダであり、上記ピストン(4a)の軸方
    向両側にそれぞれ上記クラッチポート(A1),(B
    1)を接続したことを特徴とする油圧式操向装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の油圧式操向装置におい
    て、 制御弁(6)は、少なくともブレーキ用アクチュエータ
    (5)に圧油が供給されるときに、Pポート(P)に連
    通されていないブレーキポート(B2),(A2)をT
    ポート(TB),(TA)に連通させる排油路(B2
    T),(A2T)を形成し、 上記ブレーキ用アクチュエータ(5)は、両ブレーキ
    (2),(2)に連結されたピストン(5a)を有して
    なる複動シリンダであり、上記ピストン(5a)の軸方
    向両側にそれぞれ上記ブレーキポート(A2),(B
    2)を接続したことを特徴とする油圧式操向装置。
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