JP3309714B2 - 棚板の支持構造 - Google Patents

棚板の支持構造

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JP3309714B2 JP14767796A JP14767796A JP3309714B2 JP 3309714 B2 JP3309714 B2 JP 3309714B2 JP 14767796 A JP14767796 A JP 14767796A JP 14767796 A JP14767796 A JP 14767796A JP 3309714 B2 JP3309714 B2 JP 3309714B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、棚板の支持構造に
係わり、更に詳しくは支柱やパネルに取付けたブラケッ
トを介して棚板を支持する棚板の支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、支柱やパネルに取付けたブラケッ
トを介して棚板を支持する棚板の支持構造は各種提供さ
れている。
【0003】例えば、ブラケットの後端部に形成した後
向き突片に、棚板の後端部に形成した前方開放した係合
溝を係合させるとともに、ブラケットの前端に形成した
上向き突片に棚板の前部に形成した下方開放の係合孔を
落し込み係合させ、棚板の後部の持ち上がりを規制する
とともに、ブラケットに対する棚板の前後移動を規制し
た支持構造が存在する。
【0004】また、ブラケットの前端に形成した前向き
突片に、棚板の前端部に形成した後方開放した係合溝を
係合させるとともに、ブラケットの後端部の凹所に棚板
の後端部の折曲縁を落し込み係合させ、棚板の前部の持
ち上がりを規制するとともに、ブラケットに対する棚板
の前後移動を規制した支持構造も存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の棚板の
支持構造は、ブラケットに対して簡単に装着できるもの
の、棚板の前後部の持ち上がりを同時に規制することが
できない。棚板を水平に支持する構造のものでは、前部
又は後部の持ち上がり規制は必ずしも必要ではないが、
特に棚板の前部が下方へ下がった傾斜状態に棚板をブラ
ケットで支持した場合には、棚板の後部が持ち上がった
り、前部が持ち上がったりすることは使用上好ましくな
い。
【0006】そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決
しようとするところは、ブラケットに対して簡単に装着
できるとともに、棚板の前後部の持ち上がりを同時に規
制して、棚板の前部が下方へ下がった傾斜状態に棚板を
ブラケットで支持した場合においても当該棚板を安定に
支持することができる棚板の支持構造を提供する点にあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、支柱やパネル
に取付けたブラケットを介して棚板を支持する棚板の支
持構造であって、前記ブラケットの前端に前向き突片を
形成するとともに、後部に後向き突片を形成し、前記棚
板の下面側の前部に前記前向き突片を後方から受入れる
前側係合部を形成するとともに、後部に前記後向き突片
を前方から受入れる後側係合部を形成し、前記前側係合
部に対する前向き突片の係合深さを後側係合部に対する
後向き突片の係合深さより大きく設定し、棚板をブラッ
ケットに対して最後方に位置させた際に後側係合部から
後向き突片が外れ、棚板をブラッケットに対して最前方
に位置させた際に前側係合部及び後側係合部に前向き突
片及び後向き突片がそれぞれ同時に係合する棚板の支持
構造を構成することにより、前述の課題の解決を図っ
た。
【0008】また、前記前側係合部がブラケットの前向
き突片を後方から係合する係合溝又は係合孔であり、前
記後側係合部がブラケットの後向き突片を前方から係合
する係合溝又は係合孔であることが好ましい。
【0009】このような本発明の棚板の支持構造は、先
ず支柱やパネルに取付けたブラケット前端の前向き突片
を、棚板の後部を上方に上げた傾斜状態で、棚板の下面
側の前部に形成した前側係合部に後方から係合させた
後、棚板をブラケットに載支してブラケットの後部に形
成した後向き突片の後方に、棚板の下面側の後部に形成
した後側係合部を位置させ、それから棚板をブラケット
に対して前方へ移動させて後向き突片に後側係合部を係
合させて装着するものである。このブラケットで棚板を
支持した状態では、棚板の前側係合部及び後側係合部
に、ブラケットの前向き突片及び後向き突片がそれぞれ
同時に係合しており、棚板の前後部の持ち上がりが規制
され、しかもブラケットに対する棚板の前方移動も規制
されている。従って、棚板の前部が下方へ下がった傾斜
状態に棚板をブラケットで支持した場合においても当該
棚板を安定に支持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に添付図面に示した本発明の実
施形態に基づき更に詳細に説明する。図1は、本発明の
棚板の支持構造を適用した棚装置を示し、図中1は支持
フレーム、2はブラケット、3は棚板をそれぞれ示して
いる。また、図2及び図3は本発明の第1の実施形態を
示し、図4及び図5は第2の実施形態を示し、図6及び
図7は第3の実施形態を示している。
【0011】前記支持フレーム1は、間隔を隔てて配設
した両支柱4,4の下端を脚部5,5で支持するととも
に、両支柱4,4の上下端部を横杆6,6で連結した構
造のものであり、前記支柱4,4の前面には、所定間隔
毎に係止孔7,…を形成している。そして、前記ブラケ
ット2を、その後端に設けたフック8,…を前記係止孔
7,…に嵌合係止して取付け、該ブラケット2の上縁部
9に前記棚板3を載置した状態で係合するのである。
【0012】そして、図2に示す第1の実施形態におい
て、前記ブラケット2は、上縁部9の前端に前向き突片
10を形成するとともに、後端に後向き突片11を形成
したものであり、該後向き突片11の後方には、ブラケ
ット2の取付状態において前記支柱4の前面との間に凹
所12が形成されている。また、前記棚板3は、スチー
ル板を折曲形成したものであり、前記ブラケット2の上
縁部9に載置する基板13の下面側であって、前端に前
記前向き突片10を後方から受入れる前側係合部14を
形成するとともに、後端に前記後向き突片11を前方か
ら受入れる後側係合部15を形成したものである。ここ
で、前記前側係合部14としては、後方へ開放した係合
溝14Aを採用し、後側係合部15としては、前方へ開
放した係合溝15Aを採用している。これらの係合溝1
4A,15Aは、それぞれ基板13の前後縁を下方へ折
曲し、且つその下縁を内方側へ折曲して形成したもので
ある。また、前記前側係合部14に対する前向き突片1
0の係合深さAを後側係合部15に対する後向き突片1
1の係合深さBより大きく設定している。即ち、本実施
形態では、前側係合溝14Aと後側係合溝15Aの深さ
を同じに設定し、前向き突片10の長さAを後向き突片
11の長さBより長く設定している。
【0013】そして、前記支柱4に取付けたブラケット
2の前向き突片10を、棚板3の後部を上方に上げた傾
斜状態で、棚板3の前側係合部14(係合溝14A)に
後方から係合させた後、棚板3の基板13をブラケット
2の上縁部9に載支し、ブラケット2の後向き突片11
の後方の凹所12に、棚板3の後側係合部15(係合溝
15A)を位置させ、それから棚板3をブラケット2に
対して前方へ移動させて後向き突片11に後側係合部1
5(係合溝15A)を係合させて装着するのである。こ
の場合、ブラケット2の前向き突片10は、棚板3の前
側係合部14(係合溝14A)に係合したままであるの
で、棚板3の前後部は同時に持ち上がりが規制された状
態となる。
【0014】本実施形態では、前記ブラケット2は、前
記棚板3の前部が下方へ下がった傾斜状態に該棚板3を
支持することができる構造となっている。また、その傾
斜角度も調節できる構造となっている。即ち、前記ブラ
ケット2は、前記フック8,…を有する取付板2Aと、
前記上縁部9と前向き突片10及び後向き突片11を有
する支持板2Bとから構成され、取付板2Aと支持板2
Bは一部を互いに重合した状態で連結されている。前記
取付板2Aは、上部に支持ピン16を突設するととも
に、下部に該支持ピン16を中心として円弧状孔17を
形成し且つ該円弧状孔17の下側孔縁に複数の係合凹部
17A,…を形成している。一方、前記支持板2Bは、
前記取付板2Aに重合する部分の下部に前記円弧状孔1
7に沿って移動可能であり且つ何れかの係合凹部17A
に係合する係合ピン18を突設するとともに、上部に該
係合ピン18の方向に長手方向が向いた長孔19を形成
している。そして、前記支持ピン16を長孔19に貫通
した状態で抜止め係合するとともに、前記係合ピン18
を円弧状孔17に貫通した状態で抜止め係合している。
従って、取付板2Aのフック8,…を支柱4の係止孔
7,…に嵌合係止して取付けた状態で、支持板2Bの後
部を持ち上げると、支持ピン16に対して長孔19をス
ライドさせるとともに、係合ピン18を係合凹部17A
から外れ、取付板2Aに対して支持板2Bの角度を調節
して所望の係合凹部17Aを選択した後、支持板2Bの
後部を下げて選択した係合凹部17Aに係合ピン18を
係合させ、もって棚板3の傾斜角度を調節することがで
きるのである。
【0015】図3は、前述のブラケット2によって棚板
3を下方傾斜状態で支持した例を示している。この場
合、棚板3はその自重によってブラケット2の支持板2
Bに対して最前方へ移動した状態に維持され、つまり棚
板3の前側係合部14(係合溝14A)及び後側係合部
15(係合溝15A)が、ブラケット2の前向き突片1
0及び後向き突片11に同時に係合し、棚板3の前後部
の持ち上がりが規制された状態となっている。また、棚
板3を下方傾斜状態となした場合、書籍なカタログ等の
表面を前方へ向けて棚板3に載置することができるが、
この場合棚板3に載置した物品が滑落しないように、棚
板3の基板13の前端に立上片20を一体形成してい
る。
【0016】また、図4に示す第2の実施形態におい
て、前記ブラケット2は、上縁部9の前端に前向き突片
10を形成するとともに、上縁部9の後部に形成した上
方開放の切欠部21の前縁に後向き突片11を形成した
ものである。この場合、前記凹所12は支持板2Bの後
端と取付板2Aの上端とで形成されている。また、前記
棚板3は、前記同様にスチール板を折曲形成したもので
あり、前記ブラケット2の上縁部9に載置する基板13
の下面側であって、前端に形成した中空状の前補強部2
2の後面に前記前向き突片10を後方から受入れる前側
係合部14として係合孔14Bを形成するとともに、前
記切欠部21に受入れられる後部位置に形成した中空状
の後補強部23の前面に前記後向き突片11を前方から
受入れる後側係合部15として係合孔15Bを形成した
ものである。ここで、前記同様に、前記前側係合部14
に対する前向き突片10の係合深さAを後側係合部15
に対する後向き突片11の係合深さBより大きく設定し
ている。即ち、本実施形態では、前側係合孔14Bと後
側係合孔15Bから内奥端まで十分な深さに設定し、前
向き突片10の長さAを後向き突片11の長さBより長
く設定している。また、棚板3の後端には下方へ折曲し
た後縁補強部24を形成し、該後縁補強部24は前記凹
所12内に位置する。その他の構造は、前記同様である
ので同一構成には同一符号を付してその説明は省略す
る。
【0017】そして、前記支柱4に取付けたブラケット
2の前向き突片10を、棚板3の後部を上方に上げた傾
斜状態で、棚板3の前側係合部14(係合孔14B)に
後方から係合させた後、棚板3の基板13をブラケット
2の上縁部9に載支し、後補強部23を切欠部21内に
位置させ且つ後向き突片11の後方に、棚板3の後側係
合部15(係合孔15B)を位置させ、それから棚板3
をブラケット2に対して前方へ移動させて後向き突片1
1に後側係合部15(係合孔15B)を係合させて装着
するのである。この場合、前記同様にブラケット2の前
向き突片10は、棚板3の前側係合部14(係合孔14
B)に係合したままであるので、棚板3の前後部は同時
に持ち上がりが規制された状態となる。また、図5は、
前記同様に棚板3を下方傾斜状態で支持した場合にも、
棚板3の前側係合部14(係合孔14B)及び後側係合
部15(係合孔15B)が、ブラケット2の前向き突片
10及び後向き突片11に同時に係合し、棚板3の前後
部の持ち上がりが規制された状態となっている。
【0018】また、図6及び図7には本発明の第3の実
施形態を示している。本実施形態では、前記前側係合部
14に対する前向き突片10の係合深さAを後側係合部
15に対する後向き突片11の係合深さBより大きく設
定する場合において、前向き突片10及び後向き突片1
1の長さを十分に長く設定し、前側係合溝14Aの深さ
Aを後側係合溝15Aの深さBよりも深く設定してい
る。その他の構成は、前記第1実施形態と同様であるの
で、同一構成には同一符号を付してその説明は省略す
る。
【0019】尚、本実施形態では、前記ブラケット2を
棚装置を構成する支持フレーム1の支柱4に取付ける例
を示したが、本発明は支柱4に限定されず、パネル等の
各種の支持体にブラケット2を取付けることが可能であ
る。また、ブラケット2は、前述のように取付板2Aと
支持板2Bとで角度調節可能に構成したものに限定され
ず、一枚物の単純構造のブラケット2であっても良いの
である。
【0020】
【発明の効果】以上にしてなる本発明の棚板の支持構造
は、支柱やパネルに取付けたブラケット前端の前向き突
片を、棚板の後部を上方に上げた傾斜状態で、棚板の下
面側の前部に形成した前側係合部に後方から係合させた
後、棚板をブラケットに載支してブラケットの後部に形
成した後向き突片の後方に、棚板の下面側の後部に形成
した後側係合部を位置させ、それから棚板をブラケット
に対して前方へ移動させて後向き突片に後側係合部を係
合させて装着するだけの作業で、ブラケットに対して簡
単に装着できる。また、ブラケットで棚板を支持した状
態では、棚板の前側係合部及び後側係合部に、ブラケッ
トの前向き突片及び後向き突片がそれぞれ同時に係合し
ているので、棚板の前後部の持ち上がりを同時に規制す
ることができ、棚板の前部が下方へ下がった傾斜状態に
棚板をブラケットで支持した場合においても当該棚板を
安定に支持することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の棚板の支持構造を採用した棚装置の全
体斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示す部分断面図であ
る。
【図3】同じく棚板を下方傾斜状態に支持した例を示す
部分断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す部分断面図であ
る。
【図5】同じく棚板を下方傾斜状態に支持した例を示す
部分断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示し、棚板を最後方に
位置させた状態を示す部分断面図である。
【図7】同じく棚板を最前方に位置させた状態を示す部
分断面図である。
【符号の説明】
1 支持フレーム 2 ブラケット 2A 取付板 2B 支持板 3 棚板 4 支柱 5 脚部 6 横杆 7 係止孔 8 フック 9 上縁部 10 前向き突片 11 後向き突片 12 凹所 13 基板 14 前側係合部 14A 係合溝 14B 係合孔 15 後側係合部 15A 係合溝 15B 係合孔 16 支持ピン 17 円弧状孔 17A 係合凹部 18 係合ピン 19 長孔 20 立上片 21 切欠部 22 前補強部 23 後補強部 24 後縁補強部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支柱やパネルに取付けたブラケットを介
    して棚板を支持する棚板の支持構造であって、前記ブラ
    ケットの前端に前向き突片を形成するとともに、後部に
    後向き突片を形成し、前記棚板の下面側の前部に前記前
    向き突片を後方から受入れる前側係合部を形成するとと
    もに、後部に前記後向き突片を前方から受入れる後側係
    合部を形成し、前記前側係合部に対する前向き突片の係
    合深さを後側係合部に対する後向き突片の係合深さより
    大きく設定し、棚板をブラッケットに対して最後方に位
    置させた際に後側係合部から後向き突片が外れ、棚板を
    ブラッケットに対して最前方に位置させた際に前側係合
    部及び後側係合部に前向き突片及び後向き突片がそれぞ
    れ同時に係合することを特徴とする棚板の支持構造。
  2. 【請求項2】 前記前側係合部がブラケットの前向き突
    片を後方から係合する係合溝又は係合孔であり、前記後
    側係合部がブラケットの後向き突片を前方から係合する
    係合溝又は係合孔である請求項1記載の棚板の支持構
    造。
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