JP3308887B2 - 内燃機関の電子制御絞り弁装置 - Google Patents

内燃機関の電子制御絞り弁装置

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JP3308887B2
JP3308887B2 JP1099698A JP1099698A JP3308887B2 JP 3308887 B2 JP3308887 B2 JP 3308887B2 JP 1099698 A JP1099698 A JP 1099698A JP 1099698 A JP1099698 A JP 1099698A JP 3308887 B2 JP3308887 B2 JP 3308887B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の電子制御絞
り弁装置に係り、特に自動車用エンジンに好適な電子制
御絞り弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車など車輌用内燃機関の絞り
弁(スロットルバルブ)制御方式として、従来のアクセ
ルペダル操作による直接的な絞り弁の操作に代えて、ア
クセルペダルの操作量をセンサにより電気信号として取
り込み、所定の演算処理を施してから電動アクチュエー
タ等に供給し、このアクチュエータにより絞り弁を開閉
制御する、いわゆる電子スロットル方式の絞り弁制御装
置が注目されるようになり、エンジンの高出力化など自
動車の高性能化に際して有効なトラクションコントロー
ル等の各種のエンジン制御に適用されるようになってい
る。
【0003】このエンジン制御に適用可能な機能として
代表的なものに、ISC(アイドルスピードコントロー
ル)、あるいはFIC(ファーストアイドルコントロー
ル)機能のような絞り弁低開度制御機能がある。例えば
従来技術のISCシステムは、特公昭63−49112 号公報
に代表されるように、アイドル回転数を水温や電気負荷
に応じて所定の回転数に制御するためスロットルチャン
バに絞り弁を迂回するバイパス通路を設け、絞り弁の前
後における圧力差を利用してバイパス通路を流れる空気
量を調節して行う方法が採られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、低開
度制御時に補助デバイス類が必要であり、それによって
トータル漏れ空気量を抑えることが困難であり、アイド
ルセット回転数を下げるには限度があった。またコスト
低減についても、補助デバイス類が必要であることから
コスト高となり、望ましくないという問題点もあった。
一方、電子スロットル方式の絞り弁制御装置により、絞
り弁低開度制御を行うシステムの場合、制御精度(分解
能)が不足してエンジン回転数の安定性確保が難しいと
いう問題点もあった。
【0005】本発明の目的は、電子スロットル方式の絞
り弁制御装置において、絞り弁低開度域での絞り弁開度
の制御精度(分解能)をアイドルスピードコントロール
に適した制御精度まで向上させて、絞り弁自体でアイド
ル回転数を安定的に制御できるようにし、ISCバルブ
等、補助デバイスの不要な内燃機関の電子制御絞り弁装
置を実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、内燃機関の吸気通路に設けられた絞り弁
を、当該絞り弁の開度を検出する絞り弁開度センサの出
力を取り込む制御装置によって制御される電動アクチュ
エータで駆動するものにおいて、 電動アクチュエータは
機関のアイドル運転状態でエンジン回転数が低下すると
絞り弁を開くように構成されており、 制御装置は絞り弁
開度センサが検出する絞り弁の開度をアイドル開度域に
おいて高開度域よりきめ細かく認識するよう構成し、
に、制御装置は認識された開度信号に基づいて絞り弁の
アイドル開度域では高開度域より小さい最小開度変位量
で電動アクチュエータの制御信号を演算するよう構成し
た。
【0007】
【作用】この様に構成した本発明によれば、制御精度が
必要となる絞り弁開度域(絞り弁低開度域)において、
電動アクチュエータによる絞り弁の開度変位量の単位
を、絞り弁高開度域よりも小さくした(例えば高開度域
での開度変位量単位(△VT/k)[deg]に対し低開度域
では(△VT /nk)[deg])ので、絞り弁低開度域で
は、モータがきめ細かく絞り弁の開度制御を実行するの
で、安定したアイドル回転数制御が可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明による内燃機関の電子制御絞り
弁装置について説明する。
【0009】図1乃至図3において、1は絞り弁で、こ
の絞り弁1は支持体(スロットルボディ)2に回動自在
に支承されている絞り弁軸3に固定されている。
【0010】4はコントロールユニット、6は絞り弁開
度制御用のアクチュエータとなるモータで、コントロー
ルユニット4にはエンジンの運転状態を示す種々の情報
に基づいて設定された絞り弁目標開度信号5が入力さ
れ、それにより、モータ6へ駆動信号7を伝送する。
【0011】次に、8は電磁クラッチで、コントロール
ユニット4からの励磁信号9により動作し、絞り弁軸3
とモータ6の間での駆動力の伝達切離しを制御する駆動
力結合切離し手段を構成する。
【0012】この電磁クラッチ8のクラッチ板付入力側
ギア8aは、モータ軸6aに回動自在に構成されている
が、励磁信号9により電磁クラッチ8が励磁された時に
は、モータ軸6aと一体で回動するように構成されてい
る。そして、このギア8aに噛み合っている減速歯車1
0a,絞り弁軸3に固定されている減速歯車10bを介
してモータ6からの駆動力が絞り弁軸3に伝達されるよ
うになっている。
【0013】次に、11はスプリング駆動力伝達機構
で、絞り弁軸3に取り付けられた制御レバー11aと、
アクセルワイヤ15を介してアクセルペダル14に連結
されたスロットルレバー11b、それに2個のロストモ
ーション用のスプリング11c,11dで構成されてい
る。そして、スロットルレバー11bと制御レバー11a
はこれら2個のロストモーション用のスプリング11
c,11dにより係合されている。
【0014】一方、スロットルレバー11bには、レバ
ー12を介してリターンスプリング13が設けてあり、
これにより、絞り弁1を閉じ方向に付勢されている。
【0015】次に、16はスロットルポジションセンサ
で、絞り弁1の実開度を検出する検出手段となり、17
はアクセルポジションセンサで、スロットルレバー11
bの操作位置を検出する検出手段となる。
【0016】また、スロットルレバー11bは全開スト
ッパ18,全閉ストッパ19と係合して絞り弁1の回動
範囲を規定する働きをも果たしている。尚、この図1で
は、全開ストッパ18,全閉ストッパ19は表れていな
い。
【0017】次に、20,21はスプリング受けで、樹
脂材のような摩擦係数の小さい材料で作られ、ロストモ
ーション用のスプリング11c,11dをこれらのスプ
リング受け20,21上に設けることにより、これらの
摺動抵抗を少なくする働きをする。
【0018】また、22はアクセルポジションセンサ軸
で、センサハウジング23に回動自在に挿入保持され、
これにレバー24が取り付けられている。そして、この
レバー24は、スロットルレバー11bと、接合ピン2
4aにより係合されているので、スロットルレバー11
bの回動に伴って一緒に回動し、スロットルレバー11
bの回動をアクセルポジションセンサ17へ伝えること
ができる。
【0019】そして、このとき、このアクセルポジショ
ンセンサ軸22には、リターンスプリング13を設ける
ことによって、回動伝達系に存在する遊びをなくすよう
になっている。
【0020】また、スロットルポジションセンサ16の
出力電圧信号25は図3に示すように、コントロールユ
ニット4に入力され、絞り弁1の実開度を表す出力電圧
値25と目標開度5との比較判断により駆動信号7がモ
ータ6に伝送され、これにより絞り弁1のフィードバッ
ク制御が成立している。
【0021】そして、モータ6による制御が中断してい
るときは、基本的には、スロットルポジションセンサ1
6の出力電圧25とアクセルポジションセンサ17の出
力電圧26との間には、ある一定の相関があり、これら
をコントロールユニット4に取り込み、比較判断して正
常の動作をしているか否かのフェイルセイフ制御が成立
している。
【0022】但し、ここで説明したフェイルセイフ制御
ロジックは一例にすぎず、これにかぎられるものではな
い。
【0023】図2は、スプリング駆動力伝達機構11を
図1のPから見た図で、絞り弁1は絞り弁軸3に固定さ
れ、制御レバー11aも絞り弁軸3に固定されており、
従って、絞り弁1と一体となって回動する。
【0024】一方、スロットルレバー11bは絞り弁軸
3に対して回動自在に支承されておりロストモーション
用のスプリング11c,11dはスプリング受け20,
21上に、互いに逆方向の付勢力をもたせて組み付けら
れており、これにより、これらスプリング11c,11
dはスロットルレバー11bに対して相互に反対方向の
変位を受けるように配置され、且つそれぞれが予応力与
えられるように構成されていることになる。
【0025】また、アクセルワイヤ15はスロットルレ
バー11bのワイヤガイド溝15aを通って、玉掛け部
11eでスロットルレバー11bに固定され、アクセル
ペダル14の操作により、リターンスプリング13の付
勢力に対して、絞り弁1を矢印θA 方向に回転させるこ
とができるように構成されている。
【0026】次に、これら図1,図2に示した実施例の
動作について、以下、図3の構成概念図により説明す
る。
【0027】この図3は、理解を容易にするため、図1
の実施例における回転動作を左右方向の直線移動で表
し、図1と同じ部分、もしくは同等の部分には同じ符号
を付したものである。
【0028】図3において、いま、運転者が、図示して
ないキースイッチをONにすると、これと同時に励磁信
号9が電磁クラッチ8に伝送され、電磁クラッチ8はO
N状態となり、これで通常制御状態での準備完了とな
り、コントロールユニット4からモータ6へ駆動信号7
が伝送されて、絞り弁1が開閉制御されることになる。
このとき、絞り弁軸3に取付られている制御レバー11
aはモータ6の回転により絞り弁1と一体になって、図
中に破線で示すように移動(回転)する。この制御レバ
ー11aとその移動(回転)により発生するスロットル
レバー11bとの相対変位は、ロストモーション用のス
プリング11c,11dの一方の伸びと他方の縮み(図
1では、一方の巻き緩みと、他方の巻き締まりとなる)
により吸収され、この結果、アクセルペダル14の踏み
込み量に応じて与えられているスロットルレバー11b
の操作位置にかかわらず、これと独立に、モータ6によ
る絞り弁1の開閉制御が可能になり、電子スロットルモ
ードとしての動作がえられることになる。
【0029】次に、いま、何らかの理由により、モータ
駆動系に故障等の異常が発生したとする。するとコント
ロールユニット4に内蔵されている異常判断機能の働き
により、まず、電磁クラッチ8の励磁が停止され、この
電磁クラッチ8がOFF状態にされ、次に絞り弁軸3は
モータ6から切り離され、フリーになる。
【0030】しかして、このとき、スロットルレバー1
1bと制御レバー11aとの間に相対変位が生じていた
とすると、ロストモーション用のスプリング11cとロ
ストモーション用のスプリング11dの付勢荷重に差が
生じているので、この付勢荷重の差がバランスする位
置、つまり相対変位差をゼロとする位置まで、これらの
スプリング11c,11dの働きにより制御レバー11
aが移動(回転)され、この結果、絞り弁1もアクセル
ペダル14の操作位置に適合した開度に移動(回転)さ
せられてしまうことになる。
【0031】そして、この結果、絞り弁軸3は、制御レ
バー11aとロストモーション用のスプリング11c,
11d、それにスロットルレバー11bを介してアクセ
ルペダル14にだけ結合された状態になり、ここでアク
セルペダル14の操作で絞り弁1を駆動させるための準
備が完了されることになる。
【0032】それからは、アクセルペダル14を踏み込
むことにより、リターンスプリング13の復帰力に抗し
てスロットルレバー11bは回転され、このスロットル
レバー11bの移動(回転)に応じて、制御レバー11
aにはロストモーション用のスプリング11c,11d
の荷重がバランスするような力が作用するので、制御レ
バー11aはスロットルレバー11bに追従して、それ
と同位相での移動(回転)を行い、絞り弁1の開度制御
が得られ、リンプホーム機能を達成することができるの
である。
【0033】図4は、この実施例における制御可能領域
を示したもので、モータ6による絞り弁1の開度制御領
域は、全域にわたっての開閉制御が可能である。また、
リンプホームモード時でも、従来技術と同様で、アクセ
ルペダル操作にそのまま追従した制御になることが判
る。
【0034】従って、この実施例によれば、異常発生時
には、モータ6が絞り弁軸3から切り離されてアクセル
ペダルによる開度制御下に自動的に移行すると共に、絞
り弁1の開度も、自動的にアクセルペダルの操作位置に
対応した状態でアクセルペダルによる開度制御下に置か
れることになり、リンプホーム機能が与えられると共
に、このときには、絞り弁はアクセルペダル操作位置ま
で戻されるので、リンプホーム状態での暴走等の重大事
故発生は確実に抑えられ、完全なフェイルセイフ機能と
高信頼性を達成することができる。
【0035】図5は、この実施例におけるスプリング駆
動力伝達機構11のモータ6による制御時と、アクセル
ペダル14の操作による制御時での動作を示す概略図
で、横軸は絞り弁1の開度TVOを、縦軸はロストモー
ション用スプリング11c,11dの付勢トルクTを示
している。
【0036】図中で、点Oは、中立(初期)状態を表
し、ここはアクセルペダルの操作位置に一致した絞り弁
開度TVOにあるものとする。
【0037】まず、モータ6により、絞り弁1を角度θ
M[deg]だけ、開き方向に制御している状態を考える
と、一方のロストモーション用スプリング11cは巻き
込まれる方向に偏角し、他方のロストモーション用スプ
リング11dは、緩む方向に偏角することになり、従っ
て、この図5に示すO−A″特性がスプリング11cの
付勢トルクT特性を示し、O−B″特性がスプリング1
1dの付勢トルクT特性を示すことになる。そして、こ
こで、A″−B″の絶対値が、モータ6の発生すべき必
要トルクを表すこととなる。
【0038】なお、これは、絞り弁1を開き方向に制御
をしている場合についての説明であるが、閉じ方向に制
御している場合も同様である。
【0039】次に、この図5において、O点からスプリ
ング駆動力伝達機構11によるリンプホーム機構が作動
した場合を考える。
【0040】アクセルペダル14の操作により、スロッ
トルレバー11bが角度θA[deg]だけ開き方向に回動
したとすると、スプリング11c,11dの付勢トルク
Tはそれぞれがバランスする方向に相対移動させられ
る。この結果、制御レバー11aはスロットルレバー11
bの回動に伴って同一方向に追従し、図5上ではO点か
らO′点に移動することになり、絞り弁1は、同じ角度
θA[deg]、開き方向に回動し、この結果、モータ6を
含む駆動系に異常が発生した場合でも、確実にリンプホ
ーム機構が成立することになる。
【0041】通常、この実施例の様にアクセルペダル1
4側にクラッチなどを設けないとモータ6などのアクチ
ュエータにより絞り弁1の制御がなされたとき、アクセ
ルペダル14にキックバック現象が現れる。
【0042】然し乍ら、この実施例では、ロストモーシ
ョン用のスプリングとして、2個のスプリング11c,
11dを用い、これらの付勢トルクが反対になるように
して組み立ててあり、この結果、この実施例によれば、
これらのスプリング11c,11dの絞り弁軸3に対す
る付勢トルク定数を同一にとることにより、各々の合成
トルクをフラット化し、図5の特性O−Cを得ることが
でき、従って、この実施例によれば、キックバック現象
をなくすことができるという効果がある。
【0043】この様な電子スロットル方式の絞り弁制御
装置により、ISC(アイドルスピードコントロー
ル),FIC(ファーストアイドルコントロール)機能
を成立させるには、制御時のエンジン回転数(アイドル
回転数)の安定性を確保するために制御精度(分解能)
を上げることが必須となっている。
【0044】そこで、本発明において、制御精度(分解
能)をあげた実施例を以下説明する。図6は、制御精度
が必要となる絞り弁開度域θR (ISC制御域,FIC
制御域)において、絞り弁1の制御された実開度を検出
するスロットルポジションセンサ16の出力特性変化率
を上げ、増幅することで、アクチュエータによる絞り弁
開度のフィードバック制御精度を向上するようにした実
施例を示している。
【0045】27は、通常のスロットルポジションセン
サ16の出力電圧特性を示しており、横軸スロットル開
度(θ)に対する縦軸出力電圧(V)特性は、電圧定数
k一定なリニア特性となっている。これに対し、28
は、本発明の実施例であるスロットルポジションセンサ
16の出力電圧特性を示しており、制御精度(分解能)
を必要とするISC,FIC制御域のみ電圧定数をn倍
に増幅した特性となっている。
【0046】絞り弁開度をフィードバック制御するとき
の制御精度(分解能)△VT は、出力電圧レンジ(V1
0)VとマイコンのA/D変換処理能力(Bbit)により
決まり、△VT=(V1−V0)/Bとなる。すなわち、フ
ィードバック制御時、△VT以下の精度では、絞り弁1
を制御することができない限界出力値である。通常の出
力電圧特性27のスロットルポジションセンサ16を用
いた場合、制御精度(分解能)△VT 相当のスロットル
開度は(△VT /k)[deg]となり、一方、出力電圧特
性28のスロットルポジションセンサ16を用いた場
合、制御精度(分解能)△VT 相当のスロットル開度は
(△VT /nk)[deg]となる。従って、電圧定数をn
倍に増幅したスロットルポジションセンサを用いること
で、制御精度(分解能)をn倍に向上させることがで
き、制御時のエンジン回転数(アイドル回転数)の安定
性を確保するのに良好な方法である。
【0047】また、図7,図8は本発明における別の実
施例を示したものである。制御精度が必要となる絞り弁
開度域θR に絞り弁1が制御されている時、絞り弁1の
制御された実開度を検出するスロットルポジションセン
サ16の出力電圧25をコントロールユニット4内で増
幅器4cを介しn倍処理することで、アクチュエータに
よる絞り弁開度のフィードバック制御精度を向上するよ
うにした実施例を示している。
【0048】図7は、本発明における概略ブロック図
を、そして、図8は本発明における横軸スロットル開度
(θ)に対する縦軸コントロールユニットに読み込まれ
た出力電圧(V)特性を示したものである。絞り弁開度
域θR においては、スロットルポジションセンサ16の
出力電圧25はn倍増幅器4cを介して読み込まれるの
で、読み込まれた出力電圧(V)特性は28aのよう
に、通常の電圧定数kをn倍した特性となっている。
【0049】また、高開度域においては、スロットルポ
ジションセンサ16の出力電圧25はn倍増幅器4cを
介さずに読み込まれるので、読み込まれた出力電圧
(V)特性は、27aのように、通常の電圧定数kの特
性となっている。絞り弁開度をフィードバック制御する
ときの制御精度(分解能)△VT から、前記同様に制御
精度(分解能)△VT 相当のスロットル開度を求める
と、絞り弁開度域θR においては、(△VT /nk)[de
g]となり、絞り弁高開度域においては(△VT /k)
[deg]となる。
【0050】従って、スロットルポジションセンサ16
の出力電圧25をn倍増幅器4cを介して読み込むこと
で、電圧定数をn倍に増幅しフィードバック制御するこ
とで、制御精度(分解能)をn倍に向上させることがで
き、制御時のエンジン回転数(アイドル回転数)の安定
性を確保するのに良好な方法である。
【0051】
【発明の効果】この様に構成した本発明によれば、従来
の各補助デバイス類を必要とせず、絞り弁自体の制御に
よってアイドルスピードコントロールを達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内燃機関の絞り弁制御装置の実施
例を示す断面展開図である。
【図2】本発明による内燃機関の絞り弁制御装置の実施
例を示す側面図である。
【図3】本発明の実施例の原理を示す構成概念図であ
る。
【図4】本発明による制御可能領域を表す特性図であ
る。
【図5】本発明の実施例におけるスプリング駆動力伝達
機構の特性図である。
【図6】本発明の第1の実施例におけるスロットルポジ
ションセンサ出力電圧を示す特性図である。
【図7】本発明の第2の実施例における制御ブロックを
示す概略図である。
【図8】本発明の第2の実施例におけるスロットルポジ
ションセンサ出力電圧を示す特性図である。
【符号の説明】
1…絞り弁、2…支持体(スロットルボディ)、4…コ
ントロールユニット、4a…低開度制御時の読み込み経
路、4b…高開度制御時の読み込み経路、4c…n倍増
幅器、6…モータ、7…駆動信号、10a,10b…減
速歯車、16…スロットルポジションセンサ、25,2
6…出力電圧、27,27a,28,28a…出力電圧
特性。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 364 F02D 45/00 364G (72)発明者 嶺岸 輝彦 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番 地3 日立オートモティブエンジニアリ ング株式会社内 (72)発明者 吉田 龍也 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社 日立製作所 自動車機器事業部内 (72)発明者 紺井 満 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番 地3 日立オートモティブエンジニアリ ング株式会社内 (72)発明者 磯崎 典弘 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社 日立製作所 自動車機器事業部内 (56)参考文献 特開 昭63−263239(JP,A) 特開 平4−171251(JP,A) 特開 平2−95734(JP,A) 特開 昭50−108866(JP,A) 実開 昭60−82538(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 9/00 F02D 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の吸気通路に設けられた絞り弁、この絞り弁の開度を調整して前記吸気通路を流れる空気
    量を制御する電動アクチュエータ、 前記絞り弁の開度を検出する絞り弁開度センサ、 この絞り弁開度センサの出力を取り込んで前記電動アク
    チュエータを制御する制御装置、 を有するものにおいて、 前記電動アクチュエータは前記機関のアイドル運転状態
    でエンジン回転数が低下すると前記絞り弁を開くように
    構成されており、前記制御装置は前記絞り弁開度センサが検出する絞り弁
    の開度をアイドル開度域において高開度域よりきめ細か
    く認識するよう構成されており、 更に、前記制御装置は前記認識された開度信号に基づい
    て前記絞り弁のアイドル開度域では高開度域より小さい
    最小開度変位量で前記電動アクチュエータの制御信号を
    演算するよう構成されている ことを特徴とする内燃機関
    の電子制御絞り弁装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記制御装置は前記絞
    り弁開度センサが検出する絞り弁の開度をアイドル開度
    域において高開度域より木目細かく認識するよう構成さ
    れていることを特徴とする内燃機関の電子制御絞り弁装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記制御装置は
    前記絞り弁開度センサが検出する絞り弁の開度をアイド
    ル開度域において高開度域より高分解能で認識するよう
    構成されていることを特徴とする内燃機関の電子制御絞
    り弁装置。
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