JP3308574B2 - (メタ)アクリル酸のエステルと分枝鎖カルボン酸のビニルエステルとからの共重合体ラテックス - Google Patents

(メタ)アクリル酸のエステルと分枝鎖カルボン酸のビニルエステルとからの共重合体ラテックス

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    • C08F218/02Esters of monocarboxylic acids
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    • C08F218/10Vinyl esters of monocarboxylic acids containing three or more carbon atoms

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、(メタ)アクリル酸の
エステルと分枝鎖カルボン酸のビニルエステルとの共重
合体(interpolymer)、この種の共重合体
を含有するラテックス、この種の共重合体の製造方法、
この種のラテックスからなる塗料組成物、およびこの種
のラテックスを乾燥して形成される固体の高分子物品、
たとえば再分散しうるラテックス粉末に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】英国特許第967、479号公報は安定
なラテックスの製造方法を実際に開示しており、この方
法は (1)カルボキシル基が第三および/または第四炭素原
子に結合している飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエ
ステルと (2)重合しうるα,β−エチレン系不飽和カルボン酸
のアルキルエステルと、 (3)全モノマーに対し0.5〜5重量%のα,β−エ
チレン系不飽和カルボン酸とを含有するモノマー混合物
を水性エマルジョンとして0〜90℃の温度で遊離基開
始剤を用いて共重合させることからなっている。
【0003】より詳細には実施例I−IXにおいて、
α,β−エチレン系不飽和カルボン酸成分の唯一のアル
キルエステルとしてエチルアクリレートもしくはプロピ
ルアクリレートまたはメチルメタクリレートを含む一
方、特に7〜19個の炭素原子を有する数種のカルボン
酸の混合物を飽和分枝鎖脂肪族モノカルボン酸成分のビ
ニルエステルとして用いたプレミックス組成物を出発物
質として使用する。この特許公報の第3頁およびクレー
ム8には、出発モノマーの好適組合せとして、それぞれ
60〜82部のエチルアクリレートと17〜39部のビ
ニルピバレートと1〜3部のメタクリル酸の比率におけ
るエチルアクリレートおよびビニルピバレートとメタク
リル酸との組合せが挙げられている。
【0004】この方法は不充分な重合収率しか与えず、
したがって得られるラテックスは依然として著量の残留
モノマーを含有することが判明した。ラテックス中の遊
離モノマーの存在は不利であると考えられる。これら遊
離モノマーはラテックスおよび粉末ラテックスの悪臭の
実質的な原因となり、ラテックスの安定性に悪影響を及
ぼすと共に、被覆用途の意味でラテックスの乾燥により
形成されるフィルムの硬さ、屋外耐久性および耐ブロッ
キング性に対し悪影響を示した。さらに、毒性の観点か
らも遊離モノマーを最少化することが望ましい。
【0005】従来、これら重合収率を向上させると共に
たとえば被覆組成物に含まれるラテックスを乾燥させた
後に最終的に形成されるフィルムの諸性質を改善すべく
幾つかの努力がなされた。米国特許第4,397,98
4号公報は、微細な顔料と唯一の結合剤もしくは増粘剤
としての水性分散物の形態における(a)30〜80重
量%のアルキルアクリレートまたはこの種の化合物とジ
(アルキル)マレエート〔ここでアルキル基は4〜8個
の炭素原子を有する〕との混合物、(b)8〜30重量
%のアクリル酸および/またはメタクリル酸、(c)0
〜50重量%のプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレートおよび/またはα
−分枝鎖モノカルボン酸ビニル(カルボン酸残基に10
個の炭素原子を有する)、(d)0〜5重量%のアクリ
ルアミド、メタクリルアミド、ビニルスルホン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および
/またはアクリロニトリル、および(e)0〜3重量%
の架橋用モノマーのエマルジョン共重合体とから実質的
に構成される水性の紙被覆組成物を開示している。
【0006】この場合も、理論上予想される重合収率に
近い許容しうる変換度を得ることができず、上記の魅力
的でない被覆フィルム特性と毒性とをもたらす。しかし
ながら当業者には、アルキルメタクリレートおよび/ま
たはアルキルアクリレートおよび大きい分枝炭素鎖を有
するビニルエステルは、各モノマーの反応性が大きく相
違するため実質的なランダム共重合体まで共重合するの
が極めて困難であるという概念が一般に存在する。した
がって、被覆フィルムの魅力的性質を示す低温度での重
合体ラテックス分散物に対するモノマー対の共重合は、
たとえばVeoVaテクニカル・マニュアルVM2.
1、第7および8頁、テクニカルブレチン、1988年
6月発行(VeoVaは登録商標である)から見られる
ように、かなり困難または不可能でさえあると考えられ
る。
【0007】この概念は、FATIPIC会議ルーバン
・ラ・ヌーボ、ベルギー国、1989年9月11日およ
びNVVT会議、ロッテルダム、オランダ国、1989
年5月23日に行なわれた講演からも得られる。さら
に、理論上予想される収率に到達することができない。
何故なら、いずれかのモノマーが重合せず、上記の魅力
的でない性質を示すからである。より魅力的な性質を有
しかつ/または一層確実かつ効率的な共重合により得ら
れる環境上好ましい水性コーチングに関するニーズが増
大しているため、さらに熱心な研究努力が酢酸ビニルと
1種もしくはそれ以上の第三カルボン酸のビニルエステ
ルとの共重合体を含有するラテックスの開発に向けられ
た。この種の共重合体を含有するラテックスは、被覆用
途に使用するための許容しうる性質を示すことが知られ
ている。この種の公知の共重合体組成物は、たとえばマ
ットおよびシルク仕上エマルジョン塗料の基材としてそ
のまま或いは粉末ラテックスを形成すべく乾燥して使用
され、さらにたとえばヨーロッパ特許出願第315,2
78号および米国特許第3,654,209号から知ら
れるようにコンクリートミックス中に使用される。
【0008】近代的な被覆工業の要求により、この種の
共重合体組成物は、これら共重合体を含有する被覆組成
物を乾燥した後に最終的に得られる被覆フィルムの機械
的性質、薬品耐性および耐水性に関し、さらに改良せね
ばならないと思われる。より詳細には、艶エマルジョン
塗料および腐蝕防止塗料の要求を満たすべく、ラテック
スの諸性質を改善することが強く要望されている。さら
に、経済上魅力的に製造を可能にするよう、この種のラ
テックスを製造するための効率的かつ信頼しうる方法に
つきニーズがある。鋭意研究および実験を重ねた結果、
驚くことに、たとえば高モノマー変換率とラテックスの
解凍安定性とラテックスフィルムの化学安定性、アルカ
リ耐性、光耐性および可撓性、より詳細には紫外線耐性
と耐水性との極めて魅力的な組合せを示す目的とする共
重合体組成物が見出された。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明に
よれば、(a)メチルメタクリレートと (b)ブチルアクリレートと (c)カルボキシル基が第三および/または第四炭素原
子に結合すると共に酸部分が10個の炭素原子を有する
1種もしくはそれ以上の飽和モノカルボン酸のビニルエ
ステル、好ましくはVersatic10酸のビニルエ
ステル(VeoVa10)〔VersaticおよびV
eoVaは登録商標〕と、 (d)アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルス
ルホン酸ナトリウムおよびその混合物(これらのうちア
クリル酸もしくはアクリルアミドが最も好適である)よ
りなる群から選択され、モノマーの全重量に対し0.5
〜5重量%の量の安定化用モノマーとからなり、成分
(a)と(b)と(c)との各重量比率がこれら成分の
量の合計重量に対し計算してそれぞれ三角図表における
等しい性能輪郭線を有する組成を画く次の方程式:
【0010】
【数2】
【0011】〔式中、CONVは%m/mにおけるモノ
マー変換率を示すと共に実質的に例1に示した温度、反
応時間および全出発組成の条件下で少なくとも99%の
数値を有し、Tgは0〜50℃の範囲の数値を有するガ
ラス転移温度を示し、WAは後記のように測定して最高
35%m/mである水吸収値を示し、WSは後記のよう
に少なくとも6である24時間後の水スポット等級を示
し、X1 は成分(a)の重量比率を示し、X2 は成分
(b)の重量比率を示し、X3 は成分(c)の重量比率
を示し、X1 、X2 およびX3 の数値は成分(a)と
(b)と(c)との合計重量に対し計算してそれぞれ
0.5〜99.0重量%の範囲である〕
【0012】を同時に満たす出発コモノマー混合物から
得られたことを特徴とする1群の共重合体(inter
polymer)が提供される。上記方程式における各
係数の正確な数値は、用いる安定化用モノマーおよび表
面活性剤の特定種類に若干依存すると共にそれらの濃度
にも依存することが観察される。本発明の好適具体例に
よれば、成分(a)〜(d)から誘導でき、成分(c)
がVersatic10酸のビニルエステル(VeoV
a10)でありかつ成分(d)がアクリル酸であって
0.5〜2重量%、好ましくは約1重量%の量で使用さ
れる共重合体が提供される。
【0013】上記方程式(I)〜(IV)を満足させる
比率にてモノマー(a)、(b)および(c)を含有す
る出発モノマー組成物は、1重量%のアクリル酸を安定
化用モノマーとして使用する場合には図1の領域1によ
り示されることが、当業者に了解されよう。より好まし
くは成分(a)、(b)および(c)の重量割合が方程
式(I)〜(IV)を同時に満足させ、しかもCONV
が少なくとも99.2%の数値を有し、Tgが10〜5
0℃の範囲の数値を有し、WAが最高25%の数値を有
し、さらにWS(24時間)が少なくとも7の等級を有
するような共重合体がコモノマー混合物から得られる。
上記の一層厳密な方程式を満足させる適する比率でモノ
マー(a)、(b)および(c)を含有する好適なこれ
ら出発コモノマー組成物は、図2の領域2によって示さ
れることが了解されよう。
【0014】本発明による共重合体の最も好適な具体例
は、モノマーの全重量に対し、 (a)15〜65重量%のメチルメタクリレートと、 (b)0.5〜20重量%のブチルアクリレートと、 (c)30〜84重量%の、カルボキシル基が第三及び
/又は第四炭素原子に結合するとともに酸部分が10個
の炭素原子を有する1種もしくはそれ以上の飽和モノカ
ルボン酸のビニルエステルと、 (d)0.5〜2重量%のアクリル酸又はアクリルアミ
ド、からなる出発混合物から誘導しうることを特徴とす
る。さらに、僅か1種のみの共重合しうる安定化用成分
(d)を用いて、許容しうる低遊離モノマー含有量(す
なわち固形分含有量に対し2重量%)と良好な安定性
とを示すラテックスが得られることも判明した。
【0015】さらに、本発明は30〜60重量%の上記
共重合体を高分子成分として含有するラテックス、好ま
しくは高分子成分の量が40〜50重量%であるラテッ
クス、ラテックスと好ましくは少なくとも1種の顔料と
からなる塗料組成物、およびラテックスもしくはコーチ
ングの物理的乾燥により形成される固体の共重合体物
品、並びにラテックスの物理的乾燥により形成される再
分散しうるラテックス粉末およびこの種の粉末から得ら
れる塗料組成物にも関するものである。さらに本発明
は、上記共重合体を含有するラテックスの製造方法にも
関する。
【0016】さらに、これら魅力的な結果は出発反応混
合物の熱開始を行なって達成され、上記範囲における成
分(a)〜(d)の実際の相対比率に殆ど依存しないこ
とも判明した。より好ましくは、反応混合物の熱開始が
用いられる。本発明による共重合体含有のラテックス
は、当業者に公知の条件下で製造することができ、一般
に20〜100℃の温度を含む。特に、製造方法は60
〜100℃、好ましくは75〜85℃の温度範囲で行な
われる。反応混合物には、さらに必要に応じ共重合させ
る安定化剤と1種もしくはそれ以上の重合開始剤と必要
に応じ緩衝剤とを含ませうるが、より好ましくは緩衝剤
を使用しない。
【0017】好適には、安定化剤は全部でラテックスの
約1〜4重量%を占める。ラテックス中に使用する安定
化剤は少なくとも1種の陰イオン型表面活性剤を含み、
これはラテックスの安定性および特に重合工程の際の反
応混合物に有利な作用を及ぼして共重合体が形成される
ミセルの形成を容易化させると思われ、さらに必要に応
じ非イオン型表面活性剤をも含み、これはラテックス安
定性に貢献すると思われ、或いは混成陰イオン/非イオ
ン型の少なくとも1種の表面活性剤を含む。適する陰イ
オン型表面活性剤はアルキルアリールスルホネート、た
とえばアルキルベンゼンスルホネート;スルホコハク酸
エステルの塩;モノカルボン酸のヒドロキシエチルエス
テルのアルキルサルフェート、アルキルスルホネート、
アルキルアリールホスフェート、サルフェート、アルキ
ルフェノキシポリエトキシエタノールのサルフェート、
およびモノカルボン酸のヒドロキシプロピルエステルの
サルフェートおよびスルホネート、並びにモノカルボン
酸のモノグリセリドのサルフェート(これら化合物は1
2〜24個の炭素原子を有する);さらにC9 19モノ
カルボン酸の塩を包含する。好適には、ラテックスの
0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5%が陰
イオン型表面活性剤によって占められる。
【0018】適する非イオン型表面活性剤は、ヒドロキ
シ化合物と酸化アルキレン(たとえば酸化エチレンもし
くは酸化プロピレン)との反応生成物、たとえば一般式
R−C6 4 −O−(CH2 −CH2 −O)n −H〔式
中、RはC6 〜C16、特にC8 〜C9 アルキル基を示
し、nは3〜40の数を示す)の化合物;酸化エチレン
とプロピレングリコールエーテルとの或いは好適には6
〜20個の炭素原子を有するアルコール(たとえばオク
チル、ラウリルもしくはセチルアルコール)との反応生
成物を包含する。好適には、ラテックスの重量の0.5
〜2%を非イオン型表面活性剤で構成することができ
る。混成陰イオン/非イオン型の適する表面活性剤は、
アルキルアリールポリグリコールエーテルに基づくスル
ホネートを包含する。好ましくは、陰イオン型および非
イオン型の両表面活性剤を使用する。特に好ましくは、
アルキルアリールスルホネートを化合物R−C6 4
O−(CH2 −CH2 −O)n−H、たとえばノニルフ
ェニルエトキシレートと共に使用する。
【0019】適する開始剤は、熱的絶縁破壊、レドック
ス反応または光開始のいずれであっても水性乳化重合の
反応条件下で遊離基を形成する化合物である。開始剤は
有機の水溶性ペルオキシド、ヒドロペルオキシドおよび
ペルサルフェートを包含する。その例は過酸化水素およ
び過硫酸ナトリウム、アンモニウム、特にカリウムであ
り、反応混合物の重量に対し0.1〜1%、好ましくは
0.4〜0.7%の開始剤が使用される。必要に応じ、
重合工程に使用するのに適した緩衝剤は、混合物のpH
が約4以下に降下するのを防止しうる水溶性化合物であ
る。好適緩衝剤は硼砂および有機酸(好適には酢酸)ま
たはアルカリ金属炭酸塩もしくは重炭酸塩または酢酸塩
を包含する。
【0020】本発明による方法の好適具体例によれば、
熱開始を用いると共に、反応を不活性雰囲気下で行な
い、好適には窒素を用いて反応の開始前に反応容器をフ
ラッシュする。本発明の方法のさらに好適な具体例によ
れば、エマルジョンプレミックスを脱塩水中で1種もし
くはそれ以上の表面活性剤の1部と1種もしくはそれ以
上のレドックス開始剤の1部とコモノマー(a)、
(b)、(c)および(d)とから作成する。反応器を
窒素でフラッシュした後、ほぼ等量の脱塩水を充填し、
残量の表面活性剤と開始剤とを加える。反応器を特定範
囲の温度(たとえば80℃)まで加熱し、窒素流を止め
てエマルジョンプレミックスの添加を開始する。添加は
一般に2〜5時間にわたって行なわれ、その間初めに調
整された温度を維持する。プレミックスの添加を終了し
た後の1〜3時間の後重合時間を、一般にたとえば80
℃の温度で用いる。この後重合の後、得られたラテック
スを冷却し、必要ならば濾過する。
【0021】一般に得られるラテックスは30〜60重
量%、好ましくは40〜50%の範囲の全固形分含有量
と90〜170nmの範囲の重量平均粒径とを有し、こ
れはエマルジョンプレミックスと初期反応器充填物との
間の表面活性剤の再分配に依存する。さらに本発明は、
上記方法により製造されたラテックスおよびこの種のラ
テックスの物理的乾燥に際し基体上にコーチングを形成
する共重合体もしくはラテックスとして再編成する目的
の粉末またはコンクリートもしくは他のラテックスに基
づく最終製品におけるその使用に関するものである。本
発明によるラテックスはコンクリート、ラッカー、塗
料、木材被覆、腐蝕防止塗料および繊維被覆に用途を有
する。これらは良好なフィルム形成特性、耐水性、高い
顔料結合力、可撓性、フィルム、粘着性の欠如、アルカ
リ耐性および紫外光に対する耐性のためラッカーおよび
塗料を構成するのに特に興味がある。本発明のラテック
スを含有する塗料は顔料を含有し、一般にたとえば充填
剤、助溶剤、増粘剤、分散剤、保存料、腐蝕防止剤、お
よび消泡剤などの成分をさらに含有する。したがって、
本発明によるラテックスからなる被覆組成物およびそれ
から形成された固体の共重合体物品も本発明の1部を構
成することが了解されよう。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、その範囲はこれら特定の実施例に限定されない。実施例1 3lの反応フラスコに中心開口部と4個の周辺ガラス開
口部とを設けて、これらに還流凝縮器と攪拌機と温度計
と窒素導入管とエマルジョンプレミックス導入管とを取
付けた。次の各成分を示した量で混合することにより、
エマルジョンプレミックスを作成した: 脱塩水 575.0g フミフェンSF90(水中10%)+ 5.0g アルコパールN230(水中25%)++ 120.0g 過硫酸カリウム 4.0g メチルメタクリレート 390.0g ブチルアクリレート 100.0g VeoVa10+++ 500.0g アクリル酸 10.0g +:「フミフェンSF90」はアルカリールスルホネー
ト陰イオン型表面活性剤の登録商標である。 ++:「アルコパールN230」は非イオン型表面活性剤
の登録商標である。 +++:「VeoVa10」は10個の炭素原子を有する
第三カルボン酸ビニルエステルの登録商標である。
【0023】反応フラスコを窒素で清掃し、次の成分を
添加した: 脱塩水 480.0g フミフェンSF90(水中10%) 95.0g 過硫酸カリウム 1.0g
【0024】反応フラスコ内の成分を80℃まで加熱し
た。温度が80℃に達した際、窒素流を停止させ、エマ
ルジョンプレミックスの添加を開始した。モノマーのプ
レエマルジョンを3時間にわたり定期的に添加して80
℃の温度を維持した。2時間の温浸時間(同温度)を用
いた。後煮沸の後、ラテックスを冷却させ、必要に応じ
濾過した。一般に、これらラテックスは45%の全固形
分含有量を有し、重量平均粒径は約150nmであっ
た。
【0025】得られたラテックスを水吸収性およびラテ
ックス重合体フィルムの水スポット耐性につき試験する
と共に、モノマー変換率、粘度、最小フィルム形成温
度、ガラス転移温度、引張強さ、収率および表面硬さに
ついても測定した。
【0026】実施例II〜V並びに比較例CおよびD 実施例Iに記載したと同様に、異なる群のコモノマーか
ら共重合体ラテックスを作成した。全出発組成物に対す
る重量%としての用いた構成モノマーの各量および得ら
れたラテックスの各性質を次表に示す。比較例に関し、
これらは全て水スポット耐性を欠如し、さらに「A」は
多過ぎる残留モノマーを有し、「B」は過度に粘性であ
り、「C」は多過ぎる水を吸収し、「D」は高過ぎるT
gを有することが観察された。
【0027】
【表1】 * :組成物A=英国特許第967,479号による組成
物 ** :組成物B=アクロナール290D(登録商標)、
市販の一般的に使用されている被覆組成物。
【0028】ラテックス重合体フィルムの水吸収率(厚
膜試験法)は、下記するように測定した。厚さ2mmの
濡れたフィルムをポリエチレン箔の上に施こす(箔の縁
部に自動封止器を施こしてラテックスを箔上に保つ)。
早過ぎる水の蒸発を防止すると共に、その結果として著
しいマッド亀裂を防止するため、パネルを水蒸気移動材
で覆い、次いでTgより20℃高い温度に1週間貯蔵す
る。透明フィルムが形成された後、カバーを外す。ガラ
スパネルから外した後に2×2cmの3個の片をフィル
ムから切除し、0.1mg程度まで秤量する。これらを
脱塩水中に23℃で貯蔵し、1日、2日、4日、7日お
よび最後に14日の後(濾紙により過剰の水を除去した
後)に再秤量する。水吸収率を測定された重量増加から
計算する。3反復の測定の結果を平均し、一般に浸漬時
間と水吸収率との間の関係をグラフ上にプロットする。
エマルジョン塗料の水吸収率に興味がある場合は、40
%PVC顔料着色を有する塗料フィルムを作成すること
が示唆される。
【0029】ラテックス重合体フィルムの水スポット耐
性は、下記するように測定した。20μmの濡れたラテ
ックスフィルムをガラスパネル上に施こし、Tgより2
0℃高い温度にて1週間にわたり乾燥させる。23℃ま
で冷却した後、1滴の水をフィルム上に加えてパネルを
暗い地下に置く。5、10および60分間の後、並びに
24時間の後、白色化作用を肉眼判定する。尺度10
(フィルムが影響を受けない)と尺度0(フィルムが完
全に白くなる)との間の等級を毎回示す。1時間後、4
つの測定値を加算し、4で割算する(最大測定値4
0)。フィルムの測定値が極めて高ければ、試験をさら
に23時間継続して尺度0と10との間の24時間の等
級を示すのが有利である。水滴の蒸発を防止するには、
時計ガラスで一晩覆うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における方程式(I)〜(IV)を満
たす比率で各モノマーを含有した組成物の三角図表であ
る。
【図2】 図1に同じ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08F 220:14 C08F 220:14 220:12 220:12 220:06 220:06 220:56) 220:56) (72)発明者 ヘンリカス・ポウラス・ヒユーバータ ス・シヨールテン ベルギー国ベー 1348オツテイグニーズ ロウヴアイン−ラ−ノイヴエ、アヴエ ニユー・ジヤン・モネツト 1 (72)発明者 マーテイン・マデライネ・クリスチアー ネ・ピエール・スリンクカクス ベルギー国ベー 1348オツテイグニーズ ロウヴアイン−ラ−ノイヴエ、アヴエ ニユー・ジヤン・モネツト 1 (56)参考文献 特開 昭58−189274(JP,A) 特開 平1−149811(JP,A) 特開 昭58−19302(JP,A) 特開 平3−170514(JP,A) 特公 昭47−30433(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 218/10 C08F 220/06 C08F 220/12 - 220/14 C08F 220/56 C08L 31/02 - 31/04 C09D 131/02 - 131/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマーの全重量に対し、 (a)15〜65重量%のメチルメタクリレートと、 (b)0.5〜20重量%のブチルアクリレートと、 (c)30〜84重量%の、カルボキシル基が第三及び
    /又は第四炭素原子に結合するとともに酸部分が10個
    の炭素原子を有する1種もしくはそれ以上の飽和モノカ
    ルボン酸のビニルエステルと、 (d)0.5〜2重量%のアクリル酸又はアクリルアミ
    ド、 からなる出発混合物から誘導しうることを特徴とするコ
    モノマー混合物を重合させて得られる共重合体。
  2. 【請求項2】 高分子成分として、30〜60重量%の
    請求項1に記載の共重合体を含有するラテックス。
  3. 【請求項3】 高分子成分の量が40〜50重量%であ
    ることを特徴とする請求項2に記載のラテックス。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載のラテックスと少
    なくとも1種の顔料とからなる塗料組成物。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3に記載のラテックスを物
    理的に乾燥して形成される固体の共重合物品。
  6. 【請求項6】 前記コモノマー混合物を20〜100℃
    の範囲の温度にて、1種もしくはそれ以上の重合開始剤
    の存在下及び安定剤として1〜4重量%の量のアルキル
    アリールスルホネートからなる陰イオン型表面活性剤と
    化合物 【化1】 〔式中、Rは、6〜16個の炭素原子を含むアルキル基
    を示し、nは3〜40の数である〕 からなる非イオン型表面活性剤との存在下に重合させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の共重合体を含有する
    ラテックスの製造方法。
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