JP3307779B2 - 高周波フィルタ - Google Patents

高周波フィルタ

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JP3307779B2
JP3307779B2 JP20710794A JP20710794A JP3307779B2 JP 3307779 B2 JP3307779 B2 JP 3307779B2 JP 20710794 A JP20710794 A JP 20710794A JP 20710794 A JP20710794 A JP 20710794A JP 3307779 B2 JP3307779 B2 JP 3307779B2
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守▲やす▼ 宮▲ざき▼
尚史 米田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主としてVHF帯、
UHF帯、及びマイクロ波帯で用いられる高周波フィル
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14は、特公平2−11163号公報
に示された従来の高周波フィルタを示す概略構造図であ
る。図において、1a,1bは誘電体基板、2a〜4a
は誘電体基板1aの一方の面に導体膜を密着して形成さ
れた内導体、5aは誘電体基板1aの他方の面全体に導
体膜を密着して形成された外導体、5bは誘電体基板1
bの片面に導体膜を密着して形成された外導体、6〜8
は誘電体基板1a,1bと内導体2a〜4aと、外導体
5a,5bとからなるトリプレート線路共振器である。
9aは内導体2aと3a,3aと4a間の中央部の誘電
体基板1aを堀込んで設けられた結合量調整用の溝、9
bは内導体2bと3b,3bと4b間の中央部の誘電体
基板1bを堀込んで設けられた結合量調整用の溝、10
と11はそれらの内導体がそれぞれ内導体2aと4aの
側面に直接接続された入出力用線路である。誘電体基板
1aと1bは、溝9aと9bが対向して重なるように重
ね合わされ接着されている。内導体2a〜4aは、それ
ぞれが約1/4波長に設定されており、一端が誘電体基
板1a,1bの側面において5a,5bと接続され短絡
されている。このため、共振器6〜8は、一端短絡の1
/4波長共振器となっている。誘電体基板1aは、内導
体2aの長手方向が誘電体基板1bより長く設定されて
おり、これら誘電体基板1aと1bを共振器6〜8の短
絡端側が揃うように配置することにより、内導体2a〜
4aの開放端側が露出している。
【0003】次に、動作について説明する。共振器6〜
8は、溝9a,9bの効果により隣接するもの相互が磁
界結合されており、その結合量は溝9a,9bの深さや
隣接する内導体間の距離によって調整される。また、入
出力の結合量は、入出力線路10及び11の内導体と内
導体2a及び4aとの接続位置を変化させて調整され
る。
【0004】今、内導体2a〜4aの開放端側の露出部
をトリミングしてこれら内導体の長さを調整すること
で、全ての共振器6〜8が同一の周波数、例えば、f0
で共振しているものとすれば、その周波数f0 では、共
振状態にある共振器6〜8は相互に強く結合しており、
入出力線路10への入射は共振器6へ導かれ、共振器
7,8を通って入出力線路11より出力される。しかし
ながら、f0 以外の周波数では、共振器6〜8相互の結
合は非常に弱く、入出力線路10、或は、11への入射
波はその電力のほとんどが反射される。このように、図
13に示したストリップ線路フィルタは、帯域通過形フ
ィルタとしての機能を有する。
【0005】ストリップ線路の変形として、インピーダ
ンス一定の帯状の線路の替りに、短絡端側の帯幅を狭
く、開放端側の帯幅を広くしてT字状にしたもの、つま
り短絡短側のインピーダンスZ2 を開放端側のインピー
ダンスZ1 よりも大きくした例もある。しかし、この例
でも単なるT字状の平行線路の形状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のストリップ線路
フィルタは、以上のように構成されているので、共振器
6と共振器7及び共振器7と共振器8の間の結合を得る
ために、誘電体基板上に溝9a,9bを機械加工により
設ける必要があるため、加工が複雑になるという解題が
あった。更に、こうした構造は、共振周波数を得るのに
比較的大きな面積が要るという課題があった。
【0007】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、同一周波数に対し小さな面積で
よく、加工が容易で、量産性に優れた高周波フィルタを
得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る高周波フ
ィルタは、同一誘電体上に概略円状の外導体を設け、か
つ該外導体から伸びて同一面上の半径方向外側に、半径
方向の内側より外側で広がった第1と第2の扇状の内導
体を放射状に設け、かつ上記各内導体の扇状先端部分を
互いに相手内導体の円周方向にも入り込んで円周方向に
も対向する面を持つようにした
【0009】
【0010】
【0011】または、同一誘電体上に概略円状の外導体
を設け、かつ該外導体から伸びて同一面上の半径方向外
側に、半径方向の内側より外側で広がった第1と第2の
扇状の内導体を放射状に設け、上記円状の該導体中心に
中空部を設けた
【0012】または、同一誘電体上に概略円状の外導体
を設け、かつ該外導体から伸びて同一面上の半径方向外
側に、半径方向の内側より外側で広がった第1と第2の
扇状の内導体を放射状に設け、上記誘電体の同一円周面
上に、第1と第2の内導体の半径方向の外側で電界結合
する中間面にあって、上記第1と第2の内導体に接する
面が両側の直線で円周方向が底面をなすU字状の第3の
内導体を付加した。
【0013】または、同一誘電体上に概略円状の外導体
を設け、かつ該外導体から伸びて同一面上の半径方向外
側に、半径方向の内側より外側で広がった第1と第2の
扇状の内導体を放射状に設け、上記誘電体を挟んで、
1と第2の内導体を乗せた平面と対向する平面に第3の
内導体を新たに設け、該第3の内導体は、少なくとも上
記第1と第2の内導体と半径方向の外側で上記平面に投
影して重なる部分を持つようにした。
【0014】また更に、第3の内導体は、第1と第2の
内導体の互いに対向する結合面と平面に投影して重なる
帯状部分を持つU字状の形状とした。
【0015】この発明に係る高周波フィルタは、同一誘
電体上に概略円状の外導体を設け、該外導体から伸びて
同一面上の半径方向外側に、半径方向の内側より外側で
広がった第1と第2の扇状の内導体を放射状に設置した
共振器を備え、上記誘電体の上記第1と第2の内導体と
は異なる面に、上記第1と第2の内導体の円周方向にお
ける外側の縁に沿って入出力端子を持つ主線路を設け、
上記共振器と上記主線路は上記誘電体を挟んで共振器の
円周面で所望の結合度を与える構成とした。
【0016】また更に、共振器と主線路との結合度を所
望の値とするため、共振器の第1と第2の内導体の各円
周方向の外側の縁に複数の突起を設け、この複数の突起
の数または長さで結合度を変更するようにした。
【0017】また更に、共振器と主線路との結合度を所
望の値とするため、主線路が第1と第2の内導体の各円
周方向の外側と接する面に複数の突起を設け、この複数
の突起の数または長さで結合度を変更するようにした。
【0018】また帯域阻止フィルタにおいて更に、第1
と第2の内導体の半径方向の内側を接続する外導体は、
内部に中空の中心部を設けた。
【0019】また基本構成において、誘電体は第1の誘
電体とし、第1と第2の内導体の半径方向内側中心にあ
る円状の外導体は、更に内部中心に中空部を設け、かつ
該中空部を持つ外導体を搭載する上記第1の誘電体に対
し、少なくとも上記外導体の中空部は該第1の誘電体の
上記内導体とは反対側にドーナツ状の第2の導体面と、
上記外導体と第2の導体とを接続する円筒状の導体面を
持ち、別の第2の誘電体に設けた接地導体とは、上記中
空部で接する構造とした。
【0020】また更に、第1の誘電体の半径方向の長さ
と、第2の半径方向の長さとを異なる長さにした。
【0021】この発明に係る高周波フィルタは、同一誘
電体上に少なくとも第1と第2の各々半径方向の外側の
部分が内側部分より円周方向に長いT字状で扇状の内導
体を設け、かつ半径方向の内側の面を接地導体と接続す
る外導体と接続し、更に該内導体は互いに円周方向に長
いT字上部分を必要距離してつき合わせて電界結合面
とし、該内導体の半径方向の内側を磁界結合面とする構
造とし、また上記第1と第2の内導体の半径方向の外側
に入出力端子を直接または間接に接続し、更に上記第1
と第2の扇状の内導体を上記誘電体上の同一円周面に所
定の角度離して上記外導体からみて放射状に設置し、各
々の内導体のインピーダンスで決まる通過周波数帯域と
第1と第2の内導体間の電界結合と磁界結合で決まる阻
止周波数を持たせた。
【0022】
【作用】この発明による高周波フィルタは、扇形の共振
器の一方に入力された信号が、電界と磁界結合で他方の
扇形の共振器に誘起されて、高周波フィルタの特性を与
える。扇形の形状のため、小さな形状で電界結合と磁界
結合の結合度が高められる。
【0023】また更に、信号の入出力の特性、つまり周
波数特性は同様であるが、より小さな形状で電界結合が
更に高められる。
【0024】また更に、信号の入出力の特性、つまり周
波数特性は同様であるが、共振器は互いに円周方向にも
結合し、より小さな形状で電界結合が更に高められる。
【0025】また更に、信号の入出力の特性、つまり周
波数特性は同様であるが、共振器の接地面までの距離精
度が高くなる。
【0026】また更に、信号の入出力の特性、つまり周
波数特性は同様であるが、共振器の電界結合度が更に高
められる。
【0027】また更に、信号の入出力の特性、つまり周
波数特性は同様であるが、共振器の電界結合度が更に高
められる。
【0028】また更に、信号の入出力の特性、つまり周
波数特性は同様であるが、共振器の電界結合度が更に高
められる。
【0029】この発明による高周波阻止フィルタは、主
線路に結合して設けられた扇形の共振器の共振周波数が
阻止されて、高周波阻止フィルタの特性を与える。扇形
の形状のため、小さな面積の共振器で所定の特性が得ら
れる。
【0030】また更に、主線路と共振器間の結合度は任
意に調整されて、所望の結合度が得られる。
【0031】また更に、主線路と共振器間の結合度は任
意に調整されて、所望の結合度が得られる。
【0032】また更に、信号の入出力の阻止特性、つま
り周波数特性は同様であるが、共振器の接地面までの距
離精度が高くなる。つまり周波数精度が高くなる。
【0033】この発明による高周波フィルタは、信号の
入出力特性、つまり周波数特性は同様であるが、共振器
の接地面との接続が容易になる。つまり工作容易性が高
くなる。
【0034】また更に、信号の入出力特性つまり周波数
特性は同様であるが、共振器、主線路への接続、及び結
合度の調整が容易になる。つまり工作容易性が高くな
る。
【0035】この発明による高周波フィルタは、扇状の
共振器の一方に入力された信号が、その各々のインピー
ダンスで決まる周波数で共振して通過し、また小さな形
状で大きな結合度が得られて、通過周波数の近傍でその
結合インピーダンスで決まる阻止周波数を持つ特性が現
れる。
【0036】
【実施例】
実施例1.図1は、この発明の実施例1の高周波フィル
タの構成を示す図である。図1(a)は平面図、図1
(b)は斜視図である。図において、21a,21bは
内導体、22は外導体、23a,23bは入出力端子で
ある。内導体21aと外導体22で共振器1 20aを
構成し、内導体21bと外導体22で共振器2 20b
を構成する。共振器1 20aと共振器2 20bは、
共通の外導体22で短絡され、更に、外導体22は、2
5aの上部外導体及び25bの下部外導体と短絡され接
地される。共振器1 20aと共振器2 20bは、2
6bの第2層誘電体の同一平面上に形成される。そし
て、外導体22は、短絡部24により外導体としての接
地面25a及び25bに接続されている。尚、外導体2
5aは第1層の誘電体26a上に形成され、外導体25
bは第3層の誘電体26c上に形成される。これらは後
に述べるように、多層形成されてフィルタを構成する。
信号は、入出力端子23aに入り、入出力端子23bか
ら出力される。内導体21a,21b、外導体22、入
出力端子23a,23b等は、誘電体基板26b上に薄
膜、或は、厚膜で形成され、フォトエッチング等により
成形される。通常の共振器が1/4波長の帯状の線路か
ら構成されるのに対し、本実施例の共振器は扇形の形状
を持ち、その接地面、つまり外導体に近い部分のインピ
ーダンスが高く、順次半径方向に遠くなる方向にインピ
ーダンスが低くなる形状を持つ。このため、その全長
は、1/4波長より短くてよく、小型化が達成できる。
【0037】次に、動作を説明する。上記構成の高周波
フィルタにおいて、共振器1 20aと共振器2 20
bが同一周波数f0 で共振すると、この2つの共振器1
と共振器2は、その扇形の側面の結合を通じて強く結合
し、入力の入出力端子23aに伝えられた信号は、他方
の入出力端子23bに導かれる。しかし、f0 以外の周
波数では、共振器間の結合は弱く、入出力端子での入射
波は、ほとんど反射される。こうして、図1の高周波フ
ィルタは、帯域通過フィルタとして機能する。共振器1
と共振器2間の結合量は、互いの共振器の中心線がなす
角度を変化させることで調整できる。また、共振周波数
は、内導体21a,21bの長さを変化させたり、扇形
の内導体の導体が成す角度を変化させることで容易に変
化させることができる。こうして、従来の帯状の共振器
に比べ、より短い、即ち小さな面積で同一共振周波数を
得ることができる。なお、接地面である外導体25a,
25bは、どちらかを省いて一面のみに外導体を設けた
構成とすることもできる。
【0038】実施例2.図2は、実施例2の高周波フィ
ルタの構成を示す平面図である。詳細には誘電体基板状
に薄膜又は厚膜でフォトエッチングで形成される。図に
おいて、31aは上部内導体、32aは下部内導体、3
4はリング状外導体、33aは入出力端子である。上部
内導体31aと下部内導体32aは、T字状の共振器1
30aを形成する。同様に、31bは上部内導体、3
2bは下部内導体、33bは他の入出力端子である。上
部内導体31bと下部内導体32bは、T字状の共振器
2 30bを形成する。このように、内導体を2つの部
分に分け、上部内導体の円周方向と面積を広くし、イン
ピーダンスを一段と低くした構成においては、同一半径
方向の大きさに対し図1の単純な扇形のものより更に、
共振周波数を低くすることができる。即ち、同一共振周
波数を得るために更に、小型の形状で目的を達すること
ができる。
【0039】図2の構成においては、下部内導体32a
と32b間の結合が主として磁界結合であり、上部内導
体31aと31b間の結合が主として電界結合となる。
この構造は、電界結合を更に強くしたといえる。共振周
波数の調整は、扇形の半径方向の長さ、上部内導体の半
径方向の長さ及び各内導体の導体が成す角度を変化させ
ることで調整できる。また、結合度は、同様に上部内導
体間の距離及び下部内導体間の距離を変化させることで
調整することができる。入出力端子の接続は、図1に示
す円周方向でもよく、図2に示す半径方向の最外部から
でもよく、以下の各実施例の図に示す別の方法であって
もよい。本実施例の動作は実施例1と同様なので、詳細
記述は省略する。
【0040】実施例3.図3は、実施例3の高周波フィ
ルタの構成を示す平面図である。基本的な形状は、T字
状扇形の共振器を用いている。従って、共振周波数につ
いては、実施例2と同様であるが、本実施例では、電界
結合の度合を更に強くしたものである。即ち、図3にお
いて、上部内導体31cと31dは、その電界結合面の
形状として凹凸面を持たせたものである。同様に、図3
(b)は、上部内導体31e及び31fはL形の電界結
合面を持った形状としている。尚、入出力端子は、図3
(a)では誘電体の他面から間接的に誘電体を通して共
振器に入力される形式であり、図3(b)では、誘電体
上同一平面の33e,33fから間接的に共振器に入力
される形式である。本実施例の動作も実施例1,2と同
様なので、その詳細記述は省略する。
【0041】実施例4.図4は、実施例4の高周波フィ
ルタの構成を示す平面図である。既に、実施例2,3の
図2,図3で構造を示したが、本実施例の趣旨は外導体
34として中空部を持つ形式としたことである。中空部
を持つ外導体34を他の素子を利用して接地面に落すこ
とで、容易に外導体34を接地面とすることができる。
【0042】実施例5.図5は、実施例5の高周波フィ
ルタの構成を示す平面図である。図5の高周波フィルタ
は、図1に示す基本構成において、更に41の別の内導
体を付加し、共振器1と共振器2間の電界結合を強くし
たことにある。これにより共振器1に入射した波に対
し、磁界結合を打ち消す向きの電流を他方の共振器2に
誘導する。
【0043】実施例6.図6は、実施例6における高周
波フィルタの構成を示す平面図である。図において、実
施例2の基本構成に更に、42の別の内導体を設けたこ
とが本実施例の特徴である。内導体42は、誘電体基板
に対して内導体31a,31bとは異なる面に設けられ
ている。そして、共振器1と共振器2間の電界結合を誘
電体を通して行っている。本実施例では、入出力端子2
3g及び23hも異なる面にある。
【0044】実施例7.図7は、実施例7における高周
波フィルタの構成を示す平面図である。本実施例におけ
る構成は、実施例5における内導体41が誘電体基板に
対し同一平面上であったのに対し、本実施例では43の
別の内導体を内導体21a,21bに対し、誘電体の反
対の面に設けたことにある。
【0045】実施例8.図8は、実施例8の高周波フィ
ルタの構成を示す図である。図8(a)は、その平面図
を示し、図8(b)は、その斜視図を示す。本実施例に
おいては、44の結合を強くするために設けた別の内導
体は、誘電体基板26b上で内導体31a及び31bと
は、反対の面に設けられている。即ち、図8(b)にお
いて、誘電体基板26bを通して内導体44が描かれて
おり、その底辺をなすU字形導体幅広部44aとU字形
導体線路部44bとで構成されている。この2つのU字
形導体線路部44bを設けることで、磁界結合を打ち消
す方向の電流を更に増加させる。即ち、共振器1に入射
した信号は、短絡端付近で磁界結合を打ち消す向きの電
流を共振器2に誘導し、全体の結合量を弱める。これと
U字形幅広部44aが電界結合を強める働きをする。
【0046】実施例9.図9は、実施例9の高周波阻止
フィルタの構成を示す平面図である。図において、上部
内導体31a、下部内導体32aを持つ共振器1と、上
部内導体31b、下部内導体32bを持つ共振器2は、
51の誘電体26bの別の面に設けた主線路とそれぞれ
52の結合部で誘電体26bを通して結合している。共
振器1と共振器2は、一端短絡、一端開放の1/4波長
共振器となっている。次に、本構成の高周波阻止フィル
タの動作を説明する。上記構成で共振器が周波数f0
共振するとすれば、主線路51に加えられた信号は、そ
の共振周波数では結合部52を通じて共振器1側に吸収
され、主線路の他端にはほとんど出ていかない。しか
し、f0 以外の周波数では、共振器への結合は弱く、従
って、主線路への入射波はほとんどそのまま主線路51
の他端の出力端から出ていく。このように、図9の構成
のフィルタは、高周波阻止フィルタの機能を持つ。共振
周波数は、共振器の半径方向の長さ等で調整されること
は、先の実施例の高周波フィルタと同様である。また、
結合の強さは、結合部52の結合の数及び長さを調整す
ることで、容易に変化させることができる。こうして、
小型にすることに加え、結合部の結合度の強さを容易に
調整できる効果がある。
【0047】実施例10.図10は、実施例10の高周
波フィルタの構成を示す平面図である。図において、主
線路51は誘電体基板26bの、内導体31a,31b
とは反対の面に設けられている。また、主線路51は、
同じ面に53の結合部を持つ。このように、結合部は、
共振器側に設けてもよいし、線路側に設けてもよい。本
実施例の動作は実施例9と同様であるので、詳細記述は
省略する。
【0048】実施例11.図11は、実施例11におけ
る高周波フィルタの構成の断面を示す断面図である。図
において、共振器の一例として、内導体31aは、内導
体32aを経由してリング状の外導体34に接続されて
いる。同様に、他の共振器の内導体31bは、内導体3
2bを経由して外導体34に接続されている。外導体3
4は、短絡部24を有して、誘電体26bの反対側の面
にリング状の外導体面を形成している。上部外導体25
aは、第1層誘電体26aの片面に形成され、短絡面2
4bを持ち、誘電体26aの他の面にリング状に設置面
を形成している。同様に、下部外導体25bは、誘電体
26cの片面に形成され、短絡面24を持ち誘電体26
cの他の面にドーナツ状の設置面を形成している。これ
ら共振器及び入出力端子と上部外導体、下部外導体は、
同じ中空面を持ち54のネジ、55ナットで多層に重ね
られる。56は他の補強用の部材である。こうして、別
々の構成で製作された高周波フィルタと外導体は、容易
に多層に形成して高周波フィルタが得られる。
【0049】実施例12.図12は、実施例12の高周
波フィルタの構成を示す断面図である。図において、新
規な部分は、第1層誘電体基板26aと第2層誘電体基
板26bの大きさを半径方向の長さが異なる大きさとし
たことである。こうすることで、共振器1への入出力端
子への接続が容易になるという効果がある。また、帯域
阻止フィルタにおいては、結合部52又は結合53の結
合の度合を後に調整することができる効果もある。
【0050】実施例13.上記実施例の共振フィルタ
は、各々の共振器が持つ共振周波数を一致させ、その共
振周波数で通過して他の周波数で阻止される特性を持
つ。本発明の高周波フィルタは更に、上記構造から共振
器間の電界及び磁界結合度が高いので、通過帯域の近傍
で阻止帯域を持つ高周波フィルタとなる。図13は、本
実施例の高周波フィルタの入出力の周波数特性を表す特
性図である。図13(a)は磁界結合が強い場合の特性
図であり、図13(b)は電界結合が強い場合の特性図
である。図13(c)は第3の共振器を設けて、例えば
第1と第2の共振器間は電界結合を強くしてfr 1の極
を生成し、第2と第3の共振器間は磁界結合を強くして
r 2の極を生成する例を示している。
【0051】上記実施例では、帯域通過フィルタが同時
に阻止帯域である極を持つ高周波フィルタの例を示した
が、もちろん帯域通過フィルタと独立の帯域阻止フィル
タを組み合わせることもできる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、扇形
の共振器を用いたのでフィルタを小型化できる効果があ
る。
【0053】また、共振器として、T字状の内導体を用
いたので、更に、フィルタを小型化できる効果がある。
【0054】また、更に、電界結合面の形状を円周方向
にも結合する形状としたので、結合度の調整が容易にな
る効果がある。
【0055】更に、また、外導体には中空部を設けたの
で、接地面が容易に得られ加工が容易である効果があ
る。
【0056】更に、また、共振器間に別の結合体を用い
たので、結合度を容易に調整できる効果がある。
【0057】更に、また、共振器間に他の内導体を用い
たので、結合度を容易に調整できる効果がある。
【0058】更に、また、共振器間に他の内導体を用い
たので、結合度を容易に調整できる効果がある。
【0059】更に、主線路と共振器を結合部を設けて結
合する構成としたので、帯域阻止フィルタを小型化でき
る効果がある。
【0060】更に、また、複数の結合部を設けたので、
結合度を容易に調整できる効果がある。
【0061】更に、また、複数の結合部を設けたので、
結合度を容易に調整できる効果がある。
【0062】更に、また、外導体には中空部を設けたの
で、接地面が容易に得られ、加工が容易になる効果があ
る。
【0063】更に、また、共振器の接地面との接続が容
易で、工作容易性が高くなる効果がある。
【0064】更に、また、誘電体の半径方向の大きさを
変えたので、共振器、主線路への接続と結合度の調整が
容易になる効果がある。
【0065】この発明による高周波フィルタは、T字型
扇状の共振器を放射状に突き合わせて設置したので、そ
の各々のインピーダンスで決まる周波数で共振して通過
し、また小さな形状で大きな結合度が得られて、通過周
波数の近傍でその結合インピーダンスで決まる阻止周波
数を持つ特性が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1の高周波フィルタの構成
を示す図である。
【図2】 この発明の実施例2の高周波フィルタの構成
を示す平面図である。
【図3】 この発明の実施例3の高周波フィルタの構成
を示す平面図である。
【図4】 この発明の実施例4の高周波フィルタの構成
を示す平面図である。
【図5】 この発明の実施例5の高周波フィルタの構成
を示す平面図である。
【図6】 この発明の実施例6の高周波フィルタの構成
を示す平面図である。
【図7】 この発明の実施例7の高周波フィルタの構成
を示す平面図である。
【図8】 この発明の実施例8の高周波フィルタの構成
を示す図である。
【図9】 この発明の実施例9の高周波阻止フィルタの
構成を示す平面図である。
【図10】 この発明の実施例10の高周波阻止フィル
タの構成を示す平面図である。
【図11】 この発明の実施例11の高周波フィルタの
断面を示す断面図である。
【図12】 この発明の実施例12の高周波フィルタの
断面を示す断面図である。
【図13】 この発明の実施例13の特性の例を示す図
である。
【図14】 従来のストリップ線路フィルタの構成を示
す図である。
【符号の説明】
20a 共振器1、20b 共振器2、21a,21b
内導体、22 外導体、23a,23b,23c,2
3d,23e,23f,23g,23h 入出力端子、
24 短絡部、25a 上部外導体、25b 下部外導
体、26a,26b,26c 誘電体、30a 共振器
1、30b 共振器2、31a,31b,31c,31
d,31e,31f 上部内導体、32a,32b 下
部内導体、33a,33b,33c,33d,33e,
33f 入出力端子、34 外導体、41,42,4
3,44 内導体、51 主線路、52,53 結合
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅尾 英喜 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株 式会社 電子システム研究所内 (56)参考文献 特開 平5−175701(JP,A) 特開 平5−55810(JP,A) 特開 平4−284003(JP,A) 特開 平5−343902(JP,A) 特開 平6−97702(JP,A) 特開 平5−167313(JP,A) 特公 昭51−30427(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/203 H01P 7/08

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一誘電体上に概略円状の外導体を設
    け、かつ該外導体から伸びて同一面上の半径方向外側
    に、半径方向の内側より外側で広がった第1と第2の扇
    状の内導体を放射状に設け、かつ上記各内導体の扇状先
    端部分を互いに相手内導体の円周方向にも入り込んで円
    周方向にも対向する面を持つようにしたことを特徴とす
    高周波フィルタ。
  2. 【請求項2】 同一誘電体上に概略円状の外導体を設
    け、かつ該外導体から伸びて同一面上の半径方向外側
    に、半径方向の内側より外側で広がった第1と第2の扇
    状の内導体を放射状に設け、上記円状の外導体中心に中
    空部を設けたことを特徴とする高周波フィルタ。
  3. 【請求項3】 同一誘電体上に概略円状の外導体を設
    け、かつ該外導体から伸びて同一面上の半径方向外側
    に、半径方向の内側より外側で広がった第1と第2の扇
    状の内導体を放射状に設け、上記誘電体の同一円周面上
    に、第1と第2の内導体の半径方向の外側で電界結合す
    る中間面にあって、上記第1と第2の内導体に接する面
    が両側の直線で円周方向が底面をなすU字状の第3の内
    導体を付加したことを特徴とする高周波フィルタ。
  4. 【請求項4】 同一誘電体上に概略円状の外導体を設
    け、かつ該外導体から伸びて同一面上の半径方向外側
    に、半径方向の内側より外側で広がった第1と第2の扇
    状の内導体を放射状に設け、上記誘電体を挟んで、第1
    と第2の内導体を乗せた平面と対向する平面に第3の内
    導体を新たに設け、該第3の内導体は、少なくとも上記
    第1と第2の内導体と半径方向の外側で上記平面に投影
    して重なる部分を持つようにしたことを特徴とする高周
    波フィルタ。
  5. 【請求項5】 第3の内導体は、第1と第2の内導体の
    互いに対向する結合面と平面に投影して重なる帯状部分
    を持つU字状の形状としたことを特徴とする請求項4記
    載の高周波フィルタ。
  6. 【請求項6】 同一誘電体上に概略円状の外導体を設
    け、該外導体から伸びて同一面上の半径方向外側に、半
    径方向の内側より外側で広がった第1と第2の扇状の内
    導体を放射状に設置した共振器を備え、上記 誘電体の上記第1と第2の内導体とは異なる面に、
    上記第1と第2の内導体の円周方向における外側の縁に
    沿って入出力端子を持つ主線路を設け、上記共振器と上
    記主線路は上記誘電体を挟んで共振器の円周面で所望の
    結合度を与える構成としたことを特徴とする高周波フィ
    ルタ。
  7. 【請求項7】 共振器と主線路との結合度を所望の値と
    するため、上記共振器の第1と第2の内導体の各円周方
    向の外側の縁に複数の突起を設け、上記複数の突起の数
    または長さで結合度を変更することを特徴とする請求項
    6記載の高周波フィルタ。
  8. 【請求項8】 共振器と主線路との結合度を所望の値と
    するため、上記主線路が第1と第2の内導体の各円周方
    向の外側と接する面に複数の突起を設け、上記複数の突
    起の数または長さで結合度を変更することを特徴とする
    請求項6記載の高周波フィルタ。
  9. 【請求項9】 第1と第2の内導体の半径方向の内側を
    接続する外導体は、更に内部に中空の中心部を設けたこ
    とを特徴とする請求項6記載の高周波フィルタ。
  10. 【請求項10】 誘電体は第1の誘電体とし、第1と第
    2の内導体の半径方向内側中心にある円状の外導体は、
    更に内部中心に中空部を設け、かつ該中空部を持つ外導
    体を搭載する上記第1の誘電体に対し、少なくとも上記
    外導体の中空部は該第1の誘電体の上記内導体とは反対
    側にドーナツ状の第2の導体面と、上記外導体と第2の
    導体とを接続する円筒状の導体面を持ち、 別の第2の誘電体に設けた接地導体とは、上記中空部で
    接する構造としたことを特徴とする請求項1ないし請求
    いずれか記載の高周波フィルタ。
  11. 【請求項11】 第1の誘電体の半径方向の長さと、第
    2の半径方向の長さとを異なる長さにしたことを特徴と
    する請求項10記載の高周波フィルタ。
  12. 【請求項12】 同一誘電体上に少なくとも第1と第2
    の各々半径方向の外側の部分が内側部分より円周方向に
    長いT字状で扇状の内導体を設け、かつ半径方向の内側
    の面を接地導体と接続する外導体と接続し、更に該内導
    体は互いに円周方向に長いT字上部分を必要距離して
    つき合わせて電界結合面とし、該内導体の半径方向の内
    側を磁界結合面とする構造とし、また上記第1と第2の
    内導体の半径方向の外側に入出力端子を直接または間接
    に接続し、更に上記第1と第2の扇状の内導体を上記誘
    電体上の同一円周面に所定の角度離して上記外導体から
    みて放射状に設置し、各々の内導体のインピーダンスで
    決まる通過周波数帯域と第1と第2の内導体間の電界結
    合と磁界結合で決まる阻止周波数を持つ高周波フィル
    タ。
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