JP3306411B2 - チタン電着ドラム - Google Patents

チタン電着ドラム

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JP3306411B2 JP2000189796A JP2000189796A JP3306411B2 JP 3306411 B2 JP3306411 B2 JP 3306411B2 JP 2000189796 A JP2000189796 A JP 2000189796A JP 2000189796 A JP2000189796 A JP 2000189796A JP 3306411 B2 JP3306411 B2 JP 3306411B2
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勝也 河内
満男 木原
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日本ステンレス工材株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅箔を製造する銅
箔製造機におけるチタン電着ドラムに係るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り電着ドラムの表面に均一な平滑面を有する銅箔を同厚
で電着生成するための改良がなされてきたが、現在では
電解液に対する耐食性の秀れたチタン板をインナードラ
ムの表面に被着し、チタン板の外周面に均一平滑面を有
する銅箔を同厚で生成するチタン電着ドラムが多用され
るに至っている。
【0003】一般に、チタン板は軟鋼やステンレス鋼で
形成したインナードラムの外周部に被着され、この外周
部を介して導電されているが、発明者らはインナードラ
ム側の導電性を良好にすれば、チタン板の導電性を良好
にすることを考えなくとも良いこと、及び、チタン板と
インナードラムとの密着性を良好にすれば目的通りの均
一平滑面を有する同厚の銅箔が生成されるのではないか
と着眼してチタン板の内側に銅板等を内張りしたチタン
電着ドラムを試作し、更に通電量を多くして有効な電着
効果を得るためにインナードラムの左右側壁や中間補強
板に銅板等を付設した電着ドラムを試作しテストを繰り
返して本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0005】インナードラムbの外周板1の外周面1a
にチタン板2を張設したチタン電着ドラムaにおいて、
インナードラムbの外周板1の外周面1aとチタン板2
の内周面2aとの間に銅板若しくは銅合金板などの周設
銅系板3aを上下面夫々密着状態に介存せしめ、インナ
ードラムbに設けた中間補強板5に銅板若しくは銅合金
板などの中間銅系板3cを付設し、この中間銅系板3c
と前記周設銅系板3aとを導電状態に近設若しくは連設
したことを特徴とするチタン電着ドラムに係るものであ
る。
【0006】また、請求項1記載のチタン電着ドラムに
おいて、中間銅系板3cと周設銅系板3aとを直接連結
したことを特徴とするチタン電着ドラムに係るものであ
る。
【0007】また、請求項1,2いずれか1項に記載の
チタン電着ドラムにおいて、インナードラムbの左右に
設けた側壁板4・4に銅板若しくは銅合金板などの側設
銅系板3bを付設し、この側設銅系板3bと前記周設銅
系板3aとを電導状態に近設若しくは連設したことを特
徴とするチタン電着ドラムに係るものである。
【0008】
【発明の作用及び効果】線膨張係数の良い銅若しくは銅
合金例えば黄銅などの周設銅系板がチタン板の内周面に
張り付くことになり、チタン板と銅系板の密着性が向上
し、且つ銅系板の方がチタン板より極めて導電性が良い
からチタン板の導電性不足を補い、この相乗効果により
表面腐食層や表面酸化層の皮膜発生による絶縁妨害防止
作用が低下することが補正される。
【0009】また、インナードラムbに設けた中間補強
板5に中間銅系板3cが付設され、この中間補強板5と
周設銅系板3aとが導電状態である為、チタン板2の導
電性が極めて高いこととなる。
【0010】本発明は上述のように構成したから、チタ
ン板への通電量が所望通りに期待できることになる極め
て実用性に秀れたチタン電着ドラムとなる。
【0011】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0012】本実施例は、インナードラムbの外周板1
の外周面1aにチタン板2を張設したチタン電着ドラム
aにおいて、インナードラムbの外周板1の外周面1a
とチタン板2の内周面2aとの間に銅板若しくは銅合金
板などの周設銅系板3aを上下面夫々密着状態に介存せ
しめ、この周設銅系板3aとインナードラムbの左右の
側壁板4・4に付設した銅板若しくは銅合金板などの側
設銅系板3bとを電導状態に近設若しくは連設し、イン
ナードラムbの中間補強板5に付設した銅板若しくは銅
合金板などの中間銅系板3cも前記周設銅系板3aに近
設若しくは連設したチタン電着ドラムである。
【0013】図1は、銅箔製造機Aの説明図であって、
符号6は電導経路、7は電極、8は電源、9は回転軸、
3dは回転軸9の外周に設けた銅筒、10は電導軸受部で
ある。
【0014】図2は、側設銅系板3bを周設銅系板3a
に近設状態に設けた実施例、図3は側設銅系板3bを周
設銅系板3aに直接連結した実施例である。尚、符号13
は溶接部である。
【0015】図4は、中間補強板5に中間銅系板3cを
付設し、この中間銅系板3cの外端部を周設銅系板3a
に導電状態に連設した実施例を示すもので、その拡大図
である図5のように、中間銅系板3cの外縁に水平リン
グ状の鍔部3c'を連設し、この鍔部3c'と周設銅系板
3aとを栓溶接した栓溶接部12を介して直接連結した構
造となっている。
【0016】銅系板はチタン板2よりも熱伝導性が良好
である。
【0017】銅 0.94:チタン 0.037(20℃
・cal/cm・s・℃) 従って、上記のように周設銅系板3a,側設銅系板3
b,中間銅系板3cを設けることは熱伝導も良好となり
局部的ホットゾーンを作ることを防止する作用効果も発
揮し、表面平滑にして等厚の製箔を行い得ることにな
る。
【0018】更に、チタンと銅若しくは黄銅などの銅合
金と鉄の線膨張係数を示すと次の通りである。
【0019】 チタン 8.41×10-6 (20℃) 鉄 11.76×10-6 (20℃) 銅 16.5 ×10-6 (20℃) 黄銅 20〜21×10-6 (20℃) 上記のように銅系板の方がチタンよりも2〜2.5倍も
伸びるから、製箔中の温度上昇により周設銅系板3aは
チタン板2の内周面に張り付くことになり、チタン板2
と周設銅系板3aの密着性が向上する。
【0020】更に、四者の電気抵抗率は次の通りであ
る。
【0021】 チタン 55 (20℃ μΩ・cm) 鉄 9.71 ( 〃 ) 銅 1.67 ( 〃 ) 黄銅 3.6〜3.7( 〃 ) 上記のように、銅系板の方がチタンよりも数十倍も導電
性が良いから、その導電性の良い周設銅系板3aをチタ
ン板2の内側に線膨張係数の良いことを利用して密着状
態に内張りすればチタン板2の導電性不足を補うことが
期待できる。
【0022】この相乗効果により銅箔は全範囲において
均一な平滑面を有する同厚の箔が製造され、且つトラブ
ルの原因となる局部的な電気抵抗熱の発生もなく常に秀
れた品質の銅箔がチタン板2の表面に生成されるチタン
電着ドラムaとなる。
【0023】電着ドラムの大きさの一例を示すと次の通
りである。
【0024】 電着ドラム φ2300mm 径 電着ドラム 1200mm 巾 SUS若しくはSS製のドラム外周板1 22mm 厚 チタン板2 5mm 厚 銅板若しくは銅合金板などの周設銅系板3a 4mm 厚 銅板若しくは銅合金板などの側設銅系板3b 5mm 厚 銅板若しくは銅合金板などの中間銅系板3c 7mm 厚 SUS若しくはSS製の側壁板4 22mm 厚 SUS若しくはSS製の中間補強板5 22mm 厚 回転軸9の外周に設けた銅筒3dの径大部 60mm 厚 側設チタン板11 4mm 厚 本実施例は上述のように構成したから、線膨張係数の良
い銅若しくは銅合金例えば黄銅などの銅系板がチタン板
の内周面に張り付くことになり、チタン板と銅系板の密
着性が向上し、且つ銅系板の方がチタン板より極めて導
電性が良いからチタン板の導電性不足を補い、この相乗
効果により表面腐食層や表面酸化層の皮膜発生による絶
縁妨害防止作用が低下することを補正し、連続的に製造
する銅箔は全範囲において均一な平滑面を有する同厚の
箔が製造され、且つトラブルの原因となる電気抵抗熱の
発生もなく秀れた品質の銅箔がチタン板の表面に生成さ
れることになる。
【0025】また、電着ドラムの左右側壁に付設した側
設銅系板をチタン板の内側に張設した周設銅系板に電導
状態に近設若しくは連設したから、この側設銅系板によ
る周設銅系板への通電量が増大し、請求項1の作用効果
を一層良好にする。
【0026】また、中間補強板に付設した中間銅系板も
周設銅系板に導電状態に近設若しくは連設したから更に
チタン板への通電量が所望通りに期待できることになる
電着ドラムとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】銅箔製造機の説明図である。
【図2】側設銅系板を周設銅系板に近設状態に設けた実
施例の要部の縦断面図である。
【図3】側設銅系板を周設銅系板に直接連結した実施例
の要部の縦断面図である。
【図4】中間に中間銅系板を付設した中間補強板を設け
たタイプの銅系板以外のハッチング線を省略した縦断面
図である。
【図5】図4の栓溶部の断面図である。
【符号の説明】
1 外周板 1a 外周面 2 チタン板 2a 内周面 3a 周設銅系板 3b 側設銅系板 3c 中間銅系板 4 側壁板 5 中間補強板 a チタン電着ドラム b インナードラム

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インナードラムの外周板の外周面にチタ
    ン板を張設したチタン電着ドラムにおいて、インナード
    ラムの外周板の外周面とチタン板の内周面との間に銅板
    若しくは銅合金板などの周設銅系板を上下面夫々密着状
    態に介存せしめ、インナードラムに設けた中間補強板に
    銅板若しくは銅合金板などの中間銅系板を付設し、この
    中間銅系板と前記周設銅系板とを導電状態に近設若しく
    は連設したことを特徴とするチタン電着ドラム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のチタン電着ドラムにおい
    て、中間銅系板と周設銅系板とを直接連結したことを特
    徴とするチタン電着ドラム。
  3. 【請求項3】 請求項1,2いずれか1項に記載のチタ
    ン電着ドラムにおいて、インナードラムの左右に設けた
    側壁板に銅板若しくは銅合金板などの側設銅系板を付設
    し、この側設銅系板と前記周設銅系板とを電導状態に近
    設若しくは連設したことを特徴とするチタン電着ドラ
    ム。
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