JP3306327B2 - 硬質表面用洗浄剤組成物 - Google Patents
硬質表面用洗浄剤組成物Info
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Description
成物に関し、詳しくは硬質表面、特にプラスチック表面
を損傷させることなく、良好な洗浄性能を示す硬質表面
用洗浄剤組成物に関するものである。
台所周り、住居用の硬質表面には、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のプラスチックが多く用いられている。こ
れらの硬質表面の洗浄には各種洗浄剤が用いられている
が、一般にこれらの洗浄剤の溶液を安定化させたり、油
汚れに対する洗浄力を向上させるために、エタノール等
の有機溶剤が配合されている。
ラスチック内部に浸透しやすく、洗浄後に硬質表面の損
傷が少なからず発生するという問題があった。
プラスチック表面を損傷させることなく、良好な洗浄性
能を示す硬質表面用洗浄剤組成物を提供することにあ
る。
結果、特定の界面活性剤を配合し、しかも特定の界面張
力を有する洗浄剤組成物が上記課題を解決できることを
見出し本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、ア
ミンオキサイド系界面活性剤を含有し、有機溶剤を実質
的に含有しない洗浄剤組成物であって、下記式(I)で
表されるγow・cosθの値が0mN/m以下であることを
特徴とする硬質表面用洗浄剤組成物を提供するものであ
る。
油、硬質表面にポリプロピレンを用いた場合、それぞれ
洗浄剤組成物/硬質表面、油/硬質表面、洗浄剤組成物
/油界面の界面張力であり、θは洗浄剤組成物/油界面
と油/硬質表面界面から形成される3相境界での油と硬
質表面の間の接触角である。)
に説明する。
面活性剤としては、アミンオキサイド基を有する界面活
性剤であれば特に限定されないが、下記一般式(II)で
表されるアミド型アミンオキサイドが特に好ましい。
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は水素原
子、炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシアルキル
基を示し、R3及びR4は同一又は異なって、炭素数1〜4
のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、n は2
〜5の数を示す。〕 一般式(II)において、R1は炭素数7〜21の直鎖又は分
岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示すが、好ましく
は炭素数11〜17、特に好ましくは炭素数15の直鎖アルキ
ル基である。R2は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基
又はヒドロキシアルキル基を示すが、水素原子、メチル
基、ヒドロキシエチル基が好ましく、水素原子が特に好
ましい。R3及びR4は同一又は異なって、炭素数1〜4の
アルキル基又はヒドロキシアルキル基を示すが、メチル
基、エチル基、ヒドロキシエチル基が好ましく、特にメ
チル基が好ましい。n は2〜5の数を示すが、2〜3が
好ましく、特に3が好ましい。
キサイドの具体例としては、パルミトイルアミドプロピ
ル−N, N−ジメチルアミンオキサイド、ミリストイル
アミドプロピル−N, N−ジメチルアミンオキサイド、
ラウロイルアミドプロピル−N, N−ジメチルアミンオ
キサイド、ココイルアミドプロピル−N, N−ジメチル
アミンオキサイド、パルミトイルアミドプロピル−N,
N−ジエチルアミンオキサイド、ミリストイルアミドプ
ロピル−N, N−ジエチルアミンオキサイド、ラウロイ
ルアミドプロピル−N, N−ジエチルアミンオキサイ
ド、ココイルアミドプロピル−N, N−ジエチルアミン
オキサイド、パルミトイルアミドプロピル−N, N−ジ
ヒドロキシエチルアミンオキサイド、ミリストイルアミ
ドプロピル−N, N−ジヒドロキシエチルアミンオキサ
イド、ラウロイルアミドプロピル−N, N−ジヒドロキ
シエチルアミンオキサイド、ココイルアミドプロピル−
N,N−ジヒドロキシエチルアミンオキサイド、パルミ
トイルアミドエチル−N, N−ジメチルアミンオキサイ
ド、ミリストイルアミドエチル−N, N−ジメチルアミ
ンオキサイド、ラウロイルアミドエチル−N, N−ジメ
チルアミンオキサイド、ココイルアミドエチル−N, N
−ジメチルアミンオキサイド、ミリストイルアミドプロ
ピル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアミンオキサ
イド等が挙げられ、パルミトイルアミドプロピル−N,
N−ジメチルアミンオキサイドが特に好ましい。
ド系界面活性剤の含有量は0.0005〜10重量%が好まし
く、0.02〜8重量%が特に好ましい。
(I)で表されるγow・cosθの値が0mN/m以下であ
る。このγow・cosθの値について、以下に説明する。
図1に硬質表面(ポリプロピレン)1に付着した油(ナ
タネ油)2が洗浄剤組成物3中に存在する様子を模式的
に示す。油/洗浄剤組成物/硬質表面の三者の接触点に
おいて、三種の界面張力が釣り合っており、下記式(II
I) に示すYoungの式が成立する。
す。) 洗浄剤組成物中で油が図1に示すような形で付着してい
たとして、洗浄剤組成物中の界面活性剤分子は硬質表面
及び油の表面に吸着し、洗浄剤組成物/硬質表面間の界
面張力(γws)、及び洗浄剤組成物/油間の界面張力
(γow)を低下させる。油と硬質表面の間には界面活性
剤分子は浸入できないので、γosは影響を受けない。従
って、油/洗浄剤組成物/硬質表面の三相の接触点はγ
osの相対的に大きな力で油側に引っ張られて、油滴は丸
く(θが大きく)なろうとする。油汚れのこのような変
形過程をローリングアップといい、上記式(I)で表さ
れるγow・cosθの値が0mN/m以下、即ち、γwsが低
下し、γosが相対的に大きくなって、γosがγwsより大
きくなったとき、汚れ除去に要するエネルギーは低減さ
れ、自発的に油汚れが脱離するようになり、油汚れの除
去能が向上するのである。γow・cosθの値が0mN/m
より大きくなると、油汚れの除去能が低下し好ましくな
い。
実質的に含有しない。即ち、従来一般に用いられる洗浄
剤組成物は、溶液の安定性や、油汚れに対する洗浄性を
向上させるために、エタノール、イソプロパノール等の
低級アルコール類、エチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコー
ルモノアルキルエーテル類等が配合されているが、本発
明の洗浄剤組成物は、アミンオキサイド系界面活性剤を
含有し、しかもγow・cosθの値が0mN/m以下である
ことにより、有機溶剤を実質的に含有しなくても十分な
安定性や油汚れに対する洗浄性を有する。
に含有しないために、硬質表面、特にプラスチック製の
硬質表面の損傷を防止することができ、また、引火点が
上昇し、例えば引火点60℃以上とすることができ、安全
性も向上させることができる。本発明の洗浄剤組成物
は、硬質表面、特にポリエチレン、ポリプロピレン等の
プラスチック表面を洗浄するのに好適である。
オキサイド系界面活性剤以外に、アニオン界面活性剤、
ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面
活性剤から選ばれる界面活性剤を配合することができ
る。
オン界面活性剤としては、例えば、炭素数8〜14のアル
キル基を有するポリオキシエチレン(平均付加モル数
(以下pと略記)=0〜6)アルキルエーテル硫酸塩、
炭素数8〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、炭
素数8〜14のα−オレフィンスルホン酸塩、炭素数8〜
18の二級アルカンスルホン酸塩、炭素数8〜14のα−ス
ルホ脂肪酸エステル塩、炭素数7〜15のアルキル基を有
するポリオキシエチレン(p=0〜6)アルキルエーテ
ルカルボン酸塩、炭素数8〜14のアルキル基を有するポ
リオキシエチレン(p=0〜6)モノアルキルエーテル
リン酸塩、炭素数8〜16のN−アシルメチルタウレー
ト、炭素数8〜14のポリオキシエチレン(p=0〜10)
アルキルエーテルとスルホコハク酸とのモノエステル
塩、炭素数8〜16のN−アシルグルタミン酸塩等が挙げ
られる。
界面活性剤としては、カルボベタイン型界面活性剤、ス
ルホベタイン型界面活性剤等が挙げられる。
オン界面活性剤としては、炭素数8〜14のアルキル基を
有するポリオキシエチレン(p=3〜20)アルキルエー
テル、炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキルグリ
コシド、炭素数8〜18の脂肪酸のモノ及びジアルカノー
ルアミド等が挙げられる。
オン界面活性剤としては、下記式 (IV) で表される化合
物が挙げられる。
示し、R6, R7及びR8は同一又は異なって、炭素数1〜3
のアルキル基又はベンジル基を示し、X- はCl-,Bl-, C
H3COO-等の陰イオン基を示す。〕 また、本発明の洗浄剤組成物には、組成物の安定性、洗
浄性能及び起泡性能を損なわない範囲で他の任意成分を
配合することができる。任意成分としては、例えば、エ
チレンジアミンテトラアセテート、ジエチレントリアミ
ンペンタアセテート、酸性ピロリン酸ナトリウム、ピロ
リン酸四ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、エチ
ルヒドロキシジホスホネート、クエン酸、ジピコリン
酸、ピコリン酸、8−ヒドロキシキノリン等のキレート
剤;トルエンスルホン酸やキシレンスルホン酸のナトリ
ウム塩やカリウム塩及び尿素などの可溶化剤;粘土鉱物
や水溶性高分子物質等の粘度調節剤;グリセリン、ソル
ビトール等の保湿剤;カチオン化セルロース等の感触向
上剤;その他酵素、香料、色素、防腐・防カビ剤等を添
加することができる。
ド系界面活性剤、更に必要により任意成分及び水を常法
により混合し、γow・cosθの値を0mN/m以下となる
ように調整して得ることができる。この際、pHを6〜
12に調整することが好ましい。
プラスチック表面を損傷させることなく、良好な洗浄性
能を示す。また、スプレー容器等につめて噴霧した場合
に、液だれがせず、スプレー保持性が良好である。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、例中の%は特記しない限り重量基準である。
値である洗浄剤組成物を調製し、下記方法によりプラス
チック洗浄力、スプレー保持性及び基材損傷性を評価し
た。結果を表1に示す。
油を 110℃、30分間加熱し、この1gをポリプロピレン
製プレート上に塗布する。汚れたポリプロピレン表面に
対し、スプレー容器に充填した各洗浄剤組成物を1ml噴
霧し、紙タオルで10往復これを拭った。この操作の後、
ポリプロピレン面上を下記判定基準に従い評価した。
で認められる ×:肉眼で汚れの残留が認められる。
ンレス面に対し、20cm離れた距離から、スプレー容器に
つめた各洗浄剤組成物を噴霧し、噴霧後の液だれの程度
を評価した。 ・判定基準 ○:ほとんど液だれしない ×:液だれして、洗浄不可能。
に、アクリル樹脂、ABS樹脂及びポリスチレンからな
るテストピース(L70×W25 mm)4に応力を与え、脱脂綿
0.05gに各洗浄剤組成物0.5 mlをしみこませたものをテ
ストピース上に載せて室温で24時間放置し、水洗後に下
記判定基準にて目視評価した。 ・判定基準 ○:テストピース面の外観上変化なし △:テストピース面の一部が白化 ×:テストピース面に亀裂発生
在する様子を模式的に示した図である。
の略示図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 パルミトイルアミドプロピル−N, N−
ジメチルアミンオキサイド、パルミトイルアミドプロピ
ル−N, N−ジエチルアミンオキサイド、ミリストイル
アミドエチル−N, N−ジメチルアミンオキサイド、ミ
リストイルアミドプロピル−N−ヒドロキシエチル−N
−メチルアミンオキサイドから選ばれる少なくとも1種
のアミンオキサイド系界面活性剤を0.02〜8重量%
含有し、有機溶剤を実質的に含有しない洗浄剤組成物で
あって、下記式(I)で表されるγow・cosθの値が0m
N/m以下であることを特徴とする硬質表面用洗浄剤組
成物。 γow・cosθ=γws−γos (I) (式中、γws, γos, γowは、モデル油汚れにナタネ
油、硬質表面にポリプロピレンを用いた場合、それぞれ
洗浄剤組成物/硬質表面、油/硬質表面、洗浄剤組成物
/油界面の界面張力であり、θは洗浄剤組成物/油界面
と油/硬質表面界面から形成される3相境界での油と硬
質表面の間の接触角である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34111596A JP3306327B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 硬質表面用洗浄剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34111596A JP3306327B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 硬質表面用洗浄剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10176185A JPH10176185A (ja) | 1998-06-30 |
JP3306327B2 true JP3306327B2 (ja) | 2002-07-24 |
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ID=18343403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP34111596A Expired - Fee Related JP3306327B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 硬質表面用洗浄剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3306327B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000290699A (ja) * | 1999-04-02 | 2000-10-17 | Dainippon Jochugiku Co Ltd | エアコンフィン用液体洗浄剤組成物 |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP34111596A patent/JP3306327B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10176185A (ja) | 1998-06-30 |
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