JP3306298B2 - ビタビ復号回路 - Google Patents

ビタビ復号回路

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JP3306298B2
JP3306298B2 JP12220396A JP12220396A JP3306298B2 JP 3306298 B2 JP3306298 B2 JP 3306298B2 JP 12220396 A JP12220396 A JP 12220396A JP 12220396 A JP12220396 A JP 12220396A JP 3306298 B2 JP3306298 B2 JP 3306298B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタルVTR
やディジタルビデオディスク等に蓄積されたディジタル
情報を再生するためのビタビ復号回路と復号方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディジタル情報が記録される記録媒体の
高記録密度化に伴い、該記録媒体から読み出される再生
信号に符号間干渉が発生して、再生信号波形が劣化する
という問題が生じている。このため、符号間干渉を低減
するべく、伝送路全体の周波数特性をナイキスト特性に
補正する波形等化処理が行われる。しかし、波形等化処
理では、再生信号中のノイズ成分まで持ち上げてしまう
という問題がある。
【0003】符号間干渉を積極的に利用することで、識
別時刻に於ける信号対雑音比を向上させる方式としてパ
ーシャルレスポンス方式がある。PR(1)と表記され
るナイキスト等価方式では、離散インパルス(0,0,
0,1,0,0,0)の伝送元信号は、そのまま、
(0,0,0,1,0,0,0)として出力される。こ
れに対して、PR(1,1)と表記されるパーシャルレ
スポンス方式では、離散インパルス(0,0,0,1,
0,0,0)の伝送元信号は、(0,0,0,1,1,
0,0)のように変換されて出力される。
【0004】このPR(1,1)と表記されるパーシャ
ルレスポンス方式では、パーシャルレスポンス信号Zk
は3値の信号となる。例えば、便宜的に伝送元信号の
“0”を“−1”で表し、“1”を“1”で表すと、伝
送元信号が“0,0”のように隣接する場合、即ち“−
1,−1”と隣接する場合、パーシャルレスポンス信号
k は“Zk =−2”となる。また、伝送元信号が
“1,1”のように隣接する場合は“Zk =2”とな
り、伝送元信号が“1,0”又は“0,1”のように隣
接する場合は“Zk =0”となる。この状態遷移図を、
図1の(a)に示す。
【0005】ディジタル受信系では、一般に、受信信号
の識別時刻での振幅値と、所定の閾値との大小を比較
し、その比較結果に応じて“0”又は“1”の状態を判
定している。つまり、ビット毎に“0”又は“1”の状
態を識別している。これに対して、最尤復号と呼ばれる
方式では、識別時刻の前後での信号の状態に基づき、統
計的に最も確からしいと考えられる状態を、当該識別時
刻に於ける信号の状態としている。
【0006】最尤復号の一種であるビタビ復号では、図
1の(a)の信号遷移の特徴と、雑音の振幅が既知の分
布に従うという事実を利用して、復号が行われる。即
ち、現在時刻kでの信号のみでは、現在の状態が、状態
0(S0)であるか状態1(S1)であるか不明であ
る。しかし、状態0であると仮定した場合、直前時刻
(k−1)の状態が、状態0又は状態1の何れであった
可能性が高いかを計算することができる。同様に、状態
1であると仮定した場合にも、直前時刻(k−1)の状
態が、状態0又は状態1の何れであった可能性が高いか
を計算することができる。この考え方の詳細を下記に示
す。
【0007】図1の(a)に示すように、状態1(S
1)へ流入するパスとしては、 (1)状態0(S0)から状態1(S1)へ流入するパ
ス. (2)状態1(S1)から状態1(S1)へ流入するパ
ス. という2本のパスがある。また、状態0(S0)へ流入
するパスとしては、 (3)状態0(S0)から状態0(S0)へ流入するパ
ス. (4)状態1(S1)から状態0(S0)へ流入するパ
ス. という2本のパスがある。
【0008】先述のように伝送元信号の“0”を“−
1”で表し、“1”を“1”で表した場合、PR(1,
1)のパーシャルレスポンス信号の理論値Zk は、
(1)のケースでは“Zk =−0”.(2)のケースで
は“Zk =+2”.(3)のケースでは“Zk =−
2”.(4)のケースでは“Zk =+0”.となる。
【0009】また、PR(1,1)のパーシャルレスポ
ンス信号の検出値Yk は、
【数1】“Yk =Zk +N” で与えられる。ここで、Nはノイズである。この式は、
【数2】“N=Yk −Zk ” と変形される。このNが小さい方のパスが、仮定された
現在の状態(状態1又は状態0)へ流入するパスである
可能性が高いと考えられる。この考え方に基づいて、且
つ、この考え方を過去に逆上って適用することにより、
図1の(c)に示すトレリス線図が得られる。なお、
〔数2〕の演算に際しては、現実には、
【数3】“N2 =(Yk −Zk 2 ” が用いられる。
【0010】例えば、現在時刻kの状態として状態1
(S1)を仮定すると、該状態1(S1)へ流入するパ
スとしては、 (1)Lk-1 (S0)+(Yk +0)2 . (2)Lk-1 (S1)+(Yk −2)2 . のうちの小さい方、即ち、
【数4】Lk (S1)=min{Lk-1(S0) +(Yk +0)
2 ,Lk-1(S1) +(Yk -2)2} が正しいパスである可能性が高い。
【0011】また、現在時刻kの状態として状態0(S
0)を仮定すると、該状態0(S0)へ流入するパスと
しては、 (3)Lk-1 (S0)+(Yk +2)2 . (4)Lk-1 (S1)+(Yk −0)2 . のうちの小さい方、即ち
【数5】Lk (S0)=min{Lk-1(S0) +(Yk +2)
2 ,Lk-1(S1) +(Yk -0)2} が正しいパスである可能性が高い。
【0012】上述の説明より分かるように、各メトリッ
ク値Lk (S1),Lk (S0)は、時間とともに累積されて、
最終的には無限大になる。かかる回路は現実には構成で
きないが、パスの決定に実際に必要な値はメトリック値
ではなく、2つのメトリック値の差である。このメトリ
ック値の差をΔLk とすると、
【数6】 ΔLk =Lk (S1)−Lk (S0) =min{Lk-1(S0) +(Yk +0)2 ,Lk-1(S1) +(Yk -2)2} −min{Lk-1(S0) +(Yk +2)2 ,Lk-1(S1) +(Yk -0)2} =min{Lk-1(S0) ,Lk-1(S1) −4Yk +4} −min{Lk-1(S0) +4Yk +4,Lk-1(S1) } となる。即ち、Yk 2 の項は各項で共通のため消去され
る。
【0013】上述の〔数6〕より、図2に示すマージ1
〜マージ4の各条件が導かれる。マージ1〜マージ4
は、現在時刻kの各状態S0とS1へ到る各遷移パスの
組の種類を示す。例えば、現在時刻kの状態S1へ到る
遷移パスとして直前時刻(k−1)の状態S0から発す
る遷移パスが選択され、且つ、現在時刻kの状態S0へ
到る遷移パスとして直前時刻(k−1)の状態S0から
発する遷移パスが選択された場合には、その組の種類は
マージ1であるとされる。マージ2〜マージ4について
も同様であり、図示のようである。
【0014】マージ1は、状態S0から状態S1へ遷移
する前記(1)の場合、及び状態S0から状態S0へ遷
移する前記(3)の場合である。図示のように、マージ
1では、状態S0が遷移パスの流出起点となる。このた
め、マージ1の条件が満たされた場合には、直前の時刻
(k−1)に於いて状態S0へ流入している遷移パス
が、正しい遷移パスとなる。
【数7】ΔLk-1 >Yk +1 が満たされる場合に、マージ1とされる。
【0015】マージ2は、状態S0から状態S1へ遷移
する前記(1)の場合、及び状態S1から状態S0へ遷
移する前記(4)の場合である。図示のように、マージ
2では、遷移パスの流出起点となる状態が2つある。こ
のため、マージ2の条件が満たされた場合には、直前の
時刻(k−1)に於いて何れか一方の状態へ流入してい
る遷移パスを正しい遷移パスとして決定することはでき
ない。
【数8】 ΔLk-1 >Yk −1、且つ、ΔLk-1 ≦Yk +1 が満たされる場合に、マージ2とされる。
【0016】マージ3は、状態S1から状態S1へ遷移
する前記(2)の場合、及び状態S1から状態S0へ遷
移する前記(4)の場合である。図示のように、マージ
3では、状態S1が遷移パスの流出起点となる。このた
め、マージ3の条件が満たされた場合には、直前の時刻
(k−1)に於いて状態S1へ流入している遷移パス
が、正しいパスとなる。
【数9】ΔLk-1 ≦Yk −1 が満たされる場合に、マージ3とされる。
【0017】マージ4は、状態S1から状態S1へ遷移
する前記(2)の場合、及び状態S0から状態S0へ遷
移する前記(4)の場合である。このマージ4の場合の
条件は存在しない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ビタビ復号では、現在
時刻kへ流入する遷移パスの流出起点が1つに絞り込ま
れて直前時刻(k−1)の状態が判明するまで遷移パス
を確定することができない。例えば、選択された遷移パ
スの組がマージ1であるとされて直前の時刻(k−1)
の状態がS0であると判明したときに、初めて、該状態
S0へ流入しているパスが正しい遷移パスとして確定さ
れる。同様に、選択された遷移パスの組がマージ3であ
るとされて直前の時刻(k−1)の状態がS1であると
判明したときに、初めて、該状態S1へ流入しているパ
スが正しい遷移パスとして確定される。このように、直
ちには遷移パスが確定されないため、遷移パスが確定さ
れるまでの間、図1の(c)に示すトレリス線図上の2
種類のパス(一点鎖線と破線で示す各遷移パス)をメモ
リに保存しておく必要がある。
【0019】例えば、図1の(c)では、時刻(k−
1)へ流入する遷移パスの組はマージ2であるため、そ
の直前の時刻(k−2)へ流入する正しい遷移パスを確
定できない。このため、時刻(k−2)〜時刻(k−
1)間のパスとしては、状態S1から状態S0へ到るパ
ス(破線)と、状態S0から状態S1へ到るパス(一点
鎖線)とを、各々メモリに保存しておく必要がある。時
刻(k−3)〜時刻(k−2)間についても同様であ
る。
【0020】図1の(c)では、時刻kへ流入する遷移
パスの組はマージ1である。このため、時刻kに到った
時、初めて、遷移パスの流出起点が1つに絞り込まれて
直前時刻(k−1)の状態がS0であると判明する。即
ち、直前時刻(k−1)に流入する遷移パスとして破線
で示す遷移パスが確定される。また、これにより、時刻
(k−2)の状態がS1であると判明して、時刻(k−
2)に流入する遷移パスとして破線で示す遷移パスが確
定される。時刻(k−4)〜時刻(k−3)間について
も、同様に破線で示す遷移パスが確定される。このよう
にして、現在時刻k以前に状態が確定されている最新の
時刻から、現在時刻kの直前時刻(k−1)までの遷移
パスが確定される。
【0021】かかる処理を行うため、従来のビタビ復号
回路では、図3の(b)に示すように、2種類の遷移パ
スを記憶するためのパスメモリ351 が必要であった。以
下、図3の(b)の回路を説明する。
【0022】ACS(加算比較選択・以下同じ)部へ入
力されるPR(1,1)のパーシャルレスポンス信号Y
k は、まず、メトリック演算回路301 にて、前述の各数
式に基づいて、状態S1のメトリック値LK (S1)
と、状態S0のメトリック値LK (S0)と、両メトリ
ック値の差ΔLk と、マージ判定用のデータである“Y
K +1”“YK −1”を、各々演算される。
【0023】メトリック演算回路301 にて演算された状
態S1のメトリック値LK (S1)と、状態S0のメト
リック値LK (S0)と、パーシャルレスポンス信号Y
k とは、各々ACS回路(1)303 と、ACS回路
(0)302 へ送られる。
【0024】ACS回路(1)303 では、入力されるデ
ータに基づき、状態S1へ流入するパスのうち、正しい
パスである可能性の高いパスが、前記〔数4〕の演算処
理により選択されて、パスメモリ回路351 に送られて記
憶される。同様に、ACS回路(0)302 では、入力さ
れるデータに基づき、状態S0へ流入するパスのうち、
正しいパスである可能性の高いパスが、前記〔数5〕の
演算処理により選択されて、パスメモリ回路351 に送ら
れて記憶される。
【0025】なお、上記ACS回路(1)303 と上記A
CS回路(0)302 での上記処理に代えて、両メトリッ
ク値の差ΔLk と、マージ判定用データ“YK +1”
“YK−1”に基づいて時刻(k−1)〜時刻k間のマ
ージを判別し、その結果を順次パスメモリ回路351 に送
ることにより、同様の機能を実現することもできる。A
CS部に於いて上記の如く判別した各時刻間のマージ情
報は、MLD(最大尤度決定)回路451 へ順に送られ
る。
【0026】MLD回路451 は、ACS部から入力され
るマージ情報を監視して、遷移パスの流出起点が単一の
マージ(マージ1又はマージ3)情報が時刻kに於いて
検出されると、該流出起点の状態を直前時刻(k−1)
の状態として確定するとともに、該状態に流入している
遷移パスと該遷移パスに連なる遷移パスを、先に状態が
確定された最新の時刻から上記直前時刻(k−1)まで
の遷移パスとして確定する。例えば、図1の(c)のよ
うに、時刻(k−4)〜時刻(k−1)間の破線のパス
を遷移パスとして確定する。また、その確定に基づい
て、パスメモリ回路351 に記憶されている遷移パスを読
み出して出力する。このようにしてビタビ復号が行われ
る。
【0027】以上の説明より明らかなように、従来のビ
タビ復号回路では、パスメモリとして、状態数(PR
(1,1)では2)と同数の遷移パスの履歴を逆上って
記憶するメモリが必要であり、回路構成も複雑であっ
た。本発明は、パスメモリの数を低減することを目的と
する。また、回路構成を簡単にすることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は、パーシャルレ
スポンス信号に基づいて伝送元信号の各状態のメトリッ
ク値を各々演算する演算手段と、直前時刻(k−1)の
前記各メトリック値と現在時刻kの前記パーシャルレス
ポンス信号に基づいて、現在時刻kの各状態へ流入し得
る遷移パスの中の1つを現在時刻kの各状態毎に各々選
択する第1選択手段と、前記第1選択手段により現在時
刻kの各状態毎に各々選択した遷移パスの組を示すマー
ジ情報を生成する生成手段と、前記組を構成する遷移パ
スの中の1つを、前記マージ情報に対応する所定の規則
に従って選択して、仮遷移パスとする第2選択手段と、
前記仮遷移パスを1つ記憶する記憶手段と、現在時刻k
に流入する仮遷移パスの直前時刻(k−1)に於ける状
態と、該直前時刻(k−1)に流入する仮遷移パスの該
直前時刻(k−1)に於ける状態とが合致するか否か判
別する判別手段と、前記判別手段により前記2つの状態
が合致しないと判別された場合は、状態が確定済である
最新の時刻から前記直前時刻(k−1)までの間の各仮
遷移パスを各々所定の規則に従って別の遷移パスに切り
換えて、該切り換えた各遷移パスで前記記憶手段内の対
応する各仮遷移パスを各々更新する切換手段と、を有す
るビタビ復号回路である。
【0029】本発明は、2値の伝送元信号のPR(1,
1)変換で得られる3値のパーシャルレスポンス信号Y
k を復号するビタビ復号回路であって、パーシャルレス
ポンス信号Yk に基づいて、伝送元信号の状態S1と状
態S0の各メトリック値の差ΔLk を演算する演算回路
と、直前時刻(k−1)のメトリック値の差ΔLk-1
と、現在時刻kのパーシャルレスポンス信号Yk から得
られる“Yk +1”及び“Yk −1”の大小を各々比較
する比較回路と、前記比較回路での比較結果に応じて、
現在時刻kの状態S1と状態S0へ流入する遷移パスを
各々選択する第1選択手段と、前記第1選択手段により
現在時刻kの状態S1と状態S0について各々選択した
遷移パスで構成される組を示すマージ情報を生成する生
成手段と、前記組を構成する遷移パスの中の1つを、前
記マージ情報に対応する所定の規則に従って選択して、
仮遷移パスとする第2選択手段と、前記仮遷移パスを1
つ記憶する記憶回路と、現在時刻kに流入する仮遷移パ
スの直前時刻(k−1)に於ける状態と、該直前時刻
(k−1)に流入する仮遷移パスの該直前時刻(k−
1)に於ける状態とが合致するか否か判別する判別手段
と、前記判別手段により前記2つの状態が合致しないと
判別された場合は、状態が確定済である最新の時刻から
前記直前時刻(k−1)までの間の各仮遷移パスを各々
反転して、該反転した各遷移パスで前記記憶回路内の対
応する各仮遷移パスを各々更新する反転手段と、を有す
るビタビ復号回路である。
【0030】また、本発明は、上記構成に於いて、記憶
回路がシフトレジスタを用いて構成されている、ビタビ
復号回路である。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【発明の実施の形態】
(1)第1実施例 図3の(a)は、本発明の第1実施例を示す。ACS
(加算比較選択・以下同じ)部へ入力されるPR(1,
1)のパーシャルレスポンス信号Yk は、まず、メトリ
ック演算回路301 にて、前述の各数式に基づいて、状態
S1のメトリック値LK (S1)と、状態S0のメトリ
ック値LK (S0)と、両メトリック値の差ΔLk と、
マージ判定用のデータである“YK +1”“YK −1”
を、各々演算される。
【0036】メトリック演算回路301 にて演算された状
態S1のメトリック値LK (S1)と、状態S0のメト
リック値LK (S0)と、パーシャルレスポンス信号Y
k とは、各々ACS回路(1)303 と、ACS回路
(0)302 へ送られる。
【0037】ACS回路(1)303 では、入力されるデ
ータに基づき、状態S1へ流入するパスのうち、正しい
パスである可能性の高いパスが、前記〔数4〕の演算処
理により選択されて、仮判定回路305 に送られる。同様
に、ACS回路(0)302 では、入力されるデータに基
づき、状態S0へ流入するパスのうち、正しいパスであ
る可能性の高いパスが、前記〔数5〕の演算処理により
選択されて、仮判定回路305 に送られる。即ち、ACS
回路(1)303 とACS回路(0)302 とにより、請求
項の第1選択手段が構成される。
【0038】仮判定回路305 では、ACS回路(1)30
3 とACS回路(0)302 から入力されるデータ(遷移
パスの組)に基づいてマージ情報が生成される。例え
ば、状態S0から状態S1へ到る遷移パスと、状態S0
から状態S0へ到る遷移パスのデータが入力されたので
あれば、マージ1の情報が生成される(図1の(b)参
照)。ACS回路(1)303 とACS回路(0)302 か
ら入力される遷移パスの組に応じて、マージ2やマージ
3についても同様に生成される。
【0039】仮判定回路305 では、また、生成したマー
ジ情報に対応して予め定められている遷移パスが仮遷移
パスとして選択される。例えば、図1の(d)には、マ
ージ1の場合は状態S0から状態S1へ到る遷移パスを
仮遷移パスとして選択し、マージ2の場合は直前に仮に
選択された状態を流出起点とする遷移パスを仮遷移パス
として選択する規則の場合が示されている。これは、同
図中、一点鎖線で示される遷移パスである。なお、図1
の(d)には、マージ3の場合の選択規則は示されてい
ないが、例えば、状態S1から状態S0に到る遷移パス
を仮遷移パスとして選択するように規則を定めることが
できる。当然ながら、図1の(d)とは逆の仮遷移パス
を選択するように規則を定めることもできる。このよう
に、仮判定回路305 によって、請求項の生成手段と第2
選択手段とが構成される。
【0040】仮判定回路305 により仮選択された各時刻
の状態を示すデータは、順にシフトレジスタ401 に送ら
れて記憶される。つまり、シフトレジスタ401 によっ
て、請求項の記憶回路(記憶手段)が構成される。な
お、シフトレジスタ401 のデータは、記憶された順に出
力される。
【0041】また、仮判定回路305 により仮選択された
仮遷移パス、即ち、現在時刻kに流入する遷移パスの両
端(=流出起点である直前時刻(k−1)と、流入終点
である現在時刻k)の状態は、仮判定値審査回路304 に
送られる。仮判定値審査回路304 では、現在時刻kに流
入する仮遷移パスの直前時刻(k−1)に於ける状態
と、該直前時刻(k−1)に流入する仮遷移パスの該直
前時刻(k−1)に於ける状態とが、合致するか否か判
別される。
【0042】その結果、両者が合致しないと判別された
場合、即ち、仮遷移パスが時刻(k−1)に於いて不連
続になった場合は、シフトレジスタ401 に対して、状態
が確定済である最新の時刻から前記直前時刻(k−1)
までの間の状態を反転させるデータが送られる。これに
より、シフトレジスタ401 では、当該期間のデータが反
転される。つまり、仮判定値審査回路304 により、請求
項の判別手段と切換手段(反転手段)が構成される。こ
のようにして、図1の(d)に示す機能が実現される。
【0043】なお、前記ACS回路(1)303 と前記A
CS回路(0)302 での前記処理に代えて、両メトリッ
ク値の差ΔLk と、マージ判定用データ“Yk +1”
“Yk−1”に基づいて時刻(k−1)〜時刻k間のマ
ージを判別し、その結果を仮判定回路305 に送るように
構成してもよい。その場合は、ACS回路(1)303 と
ACS回路(0)302 は、請求項の生成手段の機能をも
奏することになり、仮判定回路305 は請求項の第2選択
手段としての機能のみ奏することになる。
【0044】(2)第2実施例 図4は本発明の第2実施例を示す回路ブロック図であ
り、図5は図4の回路中に示す各点での状態を示すタイ
ムチャートである。
【0045】まず、図4の復号回路に入力されるPR
(1,1)のパーシャルレスポンス信号YK は、加算回
路11,12 にて、“1”又は“−1”を加算されて、マー
ジ判定用のデータ“Yk +1”と“Yk −1”とされ
る。
【0046】加算回路11,12 から出力されるマージ判定
用のデータ“Yk +1”と“Yk −1”は、次に、各々
対応する比較回路13,14 のA入力端子に入力されて、直
前時刻(k−1)のメトリック値の差ΔLk-1 と比較さ
れる。なお、メトリック値の差ΔLk-1 は、フリップフ
ロップ17から比較回路13,14 のB入力端子に入力されて
おり、これは、図示の如くセレクタ15の出力を符号反転
して得られている。
【0047】比較回路13での比較の結果、A<Bの場
合、即ち、“Yk +1<ΔLk-1 ”でマージ1の場合
は、比較回路13の出力がアクティブになる。比較回路14
での比較の結果、A>Bの場合、即ち、“Yk −1>Δ
k-1 ”でマージ3の場合は、比較回路14の出力がアク
ティブになる。したがって、比較回路13,14 の出力が共
にアクティブでない場合は、マージ2の場合である。
【0048】比較回路13,14 の出力は、NORゲート21
に入力される。比較回路13の出力は、ORゲート23の一
方の入力端子に入力される。ORゲート23の出力D0
は、フリップフロップ24に入力され、該フリップフロッ
プ24の反転出力が、NORゲート21の出力を一方の入力
端子に入力されているANDゲート22の他方の端子に入
力され、該ANDゲート22の出力が、前記ORゲート23
の他方の入力端子に入力される。
【0049】また、前記フリップフロップ24の出力は、
一方の入力端子にNORゲート21の出力を入力されてい
るANDゲート25の他方の入力端子に入力され、該AN
Dゲート25の出力が、一方の入力端子に比較回路14の出
力を入力されているORゲート26の他方の入力端子に入
力される。このORゲート26の出力D1 が、仮選択され
た直前時刻(k−1)の状態を示すデータとして、シフ
トレジスタ401 に入力される。
【0050】前記ORゲート26の出力D1 は、一方の入
力端子に前記フリップフロップ24の出力を入力されてい
るEXORゲート31の他方の入力端子に入力される。該
EXORゲート31の出力は、前記ORゲート26の出力
1 である直前の仮遷移パスの終点状態として仮選択さ
れた直前時刻(k−1)の状態と、前記フリップフロッ
プ24の出力である現在時刻kの仮遷移パスの起点状態と
して仮選択された直前時刻(k−1)の状態とが合致し
ない場合に、アクティブになる。
【0051】前記EXORゲート31の出力は、一方の
入力端子に前記NORゲート21の反転出力を入力されて
いるANDゲート32の他方の入力端子に入力される。こ
のため、該ANDゲート32の出力は、直前の仮遷移パ
スの終点状態として仮選択された直前時刻(k−1)の
状態と現在時刻kの仮遷移パスの起点状態として仮選択
された直前時刻(k−1)の状態とが合致しない場合で
あって、且つ、現在時刻kに流入する遷移パスの組がマ
ージ2でない場合にアクティブになり、シフトレジスタ
401 のデータを反転させるべく、シフトレジスタ401 制
御用のANDゲート群の一方の入力端子に入力される。
【0052】前記ANDゲート32の出力に応じてシフ
トレジスタ401 に於いてデータを反転される範囲は、最
過去のマージ2の流出起点から前記直前時刻(k−1)
までの範囲である。この範囲は、NORゲート21の出力
をIC451 のA入力端子に入力してマージ2が継続して
いる期間中QA ・QB ・QC と順にアクティブにすると
ともに、IC451 のMR端子に入力されるORゲート33
の出力が非マージ2となった時にアクティブになるよ
うにすることで指定されている。このようにして、第2
実施例の回路に於いても、図1の(d)に示す機能が実
現されている。
【0053】
【発明の効果】本発明によると、各時刻の状態が2値で
あるトレリス線図中の各時刻間で各々一方の遷移パスが
仮遷移パスとして選択され、仮遷移パスが不連続になる
と、状態が確定済である最新の時刻から該不連続時刻ま
での仮遷移パスが他方の遷移パスに反転されて確定遷移
パスとされるため、トレリス線図中の各遷移パスを記憶
するパスメモリが不要となり、回路構成も簡略化され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はPR(1,1)方式のパーシャルレス
ポンス信号の状態遷移図、(b)はマージの説明図、
(c)は従来のビタビ復号でのトレリス線図、(d)は
本発明のビタビ復号でのトレリス線図。
【図2】(a)は本発明の第1実施例のビタビ復号回路
を示すブロック図、(b)は従来のビタビ復号回路を示
すブロック図。
【図3】マージを判別する条件を示す説明図。
【図4】本発明の第1実施例のビタビ復号回路を示す回
路図。
【図5】図4の回路中の各点の状態を示すタイムチャー
ト。
【符号の説明】
11 加算回路 12 加算回路 13 比較回路 14 比較回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−116275(JP,A) 特開 平8−167248(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 13/00 G11B 20/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーシャルレスポンス信号に基づいて伝
    送元信号の各状態のメトリック値を各々演算する演算手
    段と、 直前時刻(k−1)の前記各メトリック値と現在時刻k
    の前記パーシャルレスポンス信号に基づいて、現在時刻
    kの各状態へ流入し得る遷移パスの中の1つを現在時刻
    kの各状態毎に各々選択する第1選択手段と、 前記第1選択手段により現在時刻kの各状態毎に各々選
    択した遷移パスの組を示すマージ情報を生成する生成手
    段と、 前記組を構成する遷移パスの中の1つを、前記マージ情
    報に対応する所定の規則に従って選択して、仮遷移パス
    とする第2選択手段と、 前記仮遷移パスを1つ記憶する記憶手段と、 現在時刻kに流入する仮遷移パスの直前時刻(k−1)
    に於ける状態と、該直前時刻(k−1)に流入する仮遷
    移パスの該直前時刻(k−1)に於ける状態とが合致す
    るか否か判別する判別手段と、 前記判別手段により前記2つの状態が合致しないと判別
    された場合は、状態が確定済である最新の時刻から前記
    直前時刻(k−1)までの間の各仮遷移パスを各々所定
    の規則に従って別の遷移パスに切り換えて、該切り換え
    た各遷移パスで前記記憶手段内の対応する各仮遷移パス
    を各々更新する切換手段と、 を有するビタビ復号回路。
  2. 【請求項2】 2値の伝送元信号のPR(1,1)変換
    で得られる3値のパーシャルレスポンス信号Yk を復号
    するビタビ復号回路であって、 パーシャルレスポンス信号Yk に基づいて、伝送元信号
    の状態S1と状態S0の各メトリック値の差ΔLk を演
    算する演算回路と、 直前時刻(k−1)のメトリック値の差ΔLk-1 と、現
    在時刻kのパーシャルレスポンス信号Yk から得られる
    “Yk +1”及び“Yk −1”の大小を各々比較する比
    較回路と、 前記比較回路での比較結果に応じて、現在時刻kの状態
    S1と状態S0へ流入する遷移パスを各々選択する第1
    選択手段と、 前記第1選択手段により現在時刻kの状態S1と状態S
    0について各々選択した遷移パスで構成される組を示す
    マージ情報を生成する生成手段と、 前記組を構成する遷移パスの中の1つを、前記マージ情
    報に対応する所定の規則に従って選択して、仮遷移パス
    とする第2選択手段と、 前記仮遷移パスを1つ記憶する記憶回路と、 現在時刻kに流入する仮遷移パスの直前時刻(k−1)
    に於ける状態と、該直前時刻(k−1)に流入する仮遷
    移パスの該直前時刻(k−1)に於ける状態とが合致す
    るか否か判別する判別手段と、 前記判別手段により前記2つの状態が合致しないと判別
    された場合は、状態が確定済である最新の時刻から前記
    直前時刻(k−1)までの間の各仮遷移パスを各々反転
    して、該反転した各遷移パスで前記記憶回路内の対応す
    る各仮遷移パスを各々更新する反転手段と、 を有するビタビ復号回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に於いて、 前記記憶回路はシフトレジスタを用いて構成されてい
    る、 ビタビ復号回路。
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