JP3306293B2 - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体素子の製造方法

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JP3306293B2
JP3306293B2 JP10253496A JP10253496A JP3306293B2 JP 3306293 B2 JP3306293 B2 JP 3306293B2 JP 10253496 A JP10253496 A JP 10253496A JP 10253496 A JP10253496 A JP 10253496A JP 3306293 B2 JP3306293 B2 JP 3306293B2
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直哉 曽谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の製造
方法に関し、例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid C
rystal Display)に搭載され、絶縁性基板上に半導体層
を形成して薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Tran
sistor)を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LCDは小型、薄型、低消費電力などの
利点があり、OA機器、AV機器などの分野で実用化が
進んでいる。特に、スイッチング素子として、TFTを
用いたアクティブマトリクス型は、原理的にデューティ
比100%のスタティック駆動をマルチプレクス的に行
うことができ、大画面、高精細な動画ディスプレイに使
用されている。
【0003】アクティブマトリクスLCDは、マトリク
ス状に配置された表示電極にTFTを接続形成した基板
(TFF基板)と共通電極を有する基板(対向基板)
が、液晶を挟んで貼り合わされて構成されている。表示
電極と共通電極の対向部分は液晶を誘電層とした画素容
量となっており、TFTにより順次に選択され、電圧が
印加される。画素容量に印加された電圧はTFTのOF
F抵抗により1フィールド期間保持させる。液晶は電気
光学的に異方性を有しており、画素容量により形成され
た電界の強度に応じて透過光量が微調整される。このよ
うに透過率が画素毎に制御された明暗の分布が所望の表
示画像として視認される。
【0004】近年、TFTの能動層として多結晶(ポ
リ)シリコン(p−Si)を用いることによって、マト
リクス画素部と周辺駆動回路部を同一基板上に形成した
駆動回路一体型のLCDが開発されている。一般に、p
−Siは非晶質シリコン(a−Si)に比べて移動度が
高い。このため、TFTが小型化され、高精細化が実現
される。また、ゲートセルフアライン構造による微細
化、寄生容量の縮小による高速化が達成されるため、n
−chTFTとp−chTFTの電気的相補結線構造即
ちCMOSを形成することにより、高速駆動回路を構成
することができる。このように、駆動回路部を同一基板
上にマトリクス画素部と一体形成することにより、製造
コストの削減、LCDモジュールの小型化が実現され
る。
【0005】図21にこのような駆動回路一体型LCD
の構成を示す。中央部の点線で囲まれた部分はマトリス
ク画素部であり、TFTのON/OFFを制御するゲー
トライン(G1,G2,・・・,Gm)と画素信号用のド
レインライン(D1,D2・・・Dn)が交差して配置さ
れている。各交点にはTFTとこれに接続する表示電極
(いずれも不図示)が形成されている。画素部の左また
は/および右にはゲ−トライン(G1,G2,・・・,G
m)を走査選択するゲートドライバー(GD)が配置さ
れ、画素部の上または/および下には、映像信号をサン
プリングして、ゲートドライバ(GD)の走査に同期し
て各ドレインライン(D1,D2,・・・,Dn)に画素
信号電圧を印加するドレインドライバ−(DD)が配置
されている。ドレインドライバー(DD)は、主として
シフトレジスタ回路とサンプリング回路、更に場合によ
ってはホールド用キャパシターからなり、ゲートドライ
バー(GD)は主にシフトレジスタからなる。
【0006】図22は、このようなp−SiTFTの断
面構造である。ここではn−chTFTを挙げている。
ガラスなどの透明絶縁性基板(100)上に、ガラスの
不純物イオンの半導体素子への拡散を防止するためにS
iO2あるいはSi3N4からなるバッファ層(101)
が形成されている。この上には、島状にパタ−ニングさ
れたp−Si(102)が形成され、p−Si(10
2)上にはSiO2などのゲート絶縁膜(103)を挟
んでゲート電極(104,105)が対向配置されてい
る。ゲート電極は例えばド−プトpoly−Si(10
4)とシリサイド(105)の積層体であるポリサイド
層により形成されている。
【0007】また、p−Si(102)は、ゲート電極
(104,105)の直下にノンド−プあるいはp型に
ドーピングされたチャンネル領域(CH)、チャンネル
領域(CH)の両側にn型に低濃度にドーピングされた
LD領域(LD)、LD領域(LD)の更に外側にはn
型に高濃度にドーピングされたドレイン及びソース領域
(D,S)が有り、ゲ−ト電極(104,105)に対
するセルフアライン構造をもって形成されている。
【0008】ゲート電極(104,105)は画素部に
あっては、走査線であるゲートラインと一体で形成さ
れ、駆動回路部にあっては、相補構造の結線に接続され
る。ゲート電極(104,105)上には工程中のカウ
ンタードープを防ぐための注入ストッパー(106)、
ゲート電極(104,105)と注入ストッパー(10
6)の側壁にはセルフアライン形成において不純物の横
方向拡散に対するマージンを設けるためのサイドウォー
ル(107)が形成されている。これらp−Si(10
2)及びゲート電極(104,105)とそのラインを
覆う全面にはSiO2などの第1の層間絶縁膜(10
8)が被覆され、第1の層間絶縁膜(108)上には、
Ti/AlSiなどの高融点金属からなるドレイン電極
(109)及びソース電極(110)が設けられ、ゲー
ト絶縁膜(103)及び第1の層間絶縁膜(108)中
に開口されたコンタクトホールを介して各々ドレインお
よびソース領域(D,S)に接続されている。画素部に
あっては、ドレイン電極(109)は、信号線であるド
レインラインと一体であり、駆動回路部にあっては、ド
レイン電極(109)及びソース電極(110)は相補
構造の結線に延長されている。これらドレイン電極(1
09)及びソ−ス電極(110)を覆う全面には、SO
G(Spin On Glass)、BPSG(Boro-Phospho Silica
te Glass)、TEOS(Tetraethyl orthosilicate)、
アクリル樹脂膜等、の平坦化作用のある第2の層間絶縁
膜(111)が形成されている。
【0009】画素部では、第2の層間絶縁膜(111)
上にITO(indium tin oxide)からなる表示電極が形
成され、ソース電極(110)上に開口されたコンタク
トホールを介してソース電極(110)に接続される。
このような構造のTFT基板は、共通電極を有した別の
基板と貼り合わせられ、内部に液晶が封入されて、LC
Dパネルとして組み立てられる。
【0010】ここに示したような、ドレイン領域(D)
とチャンネル領域(CH)の間、及び、ソース領域
(S)とチャンネル領域(CH)との間に低濃度のLD
領域(L)を介在させた構造は、一般にLDD(lightl
y doped drain)と呼ばれ、チャンネル領域(CH)端
における強電界が緩和されるので、キャリアの加速が抑
えられ、耐圧が高い。LD領域はまた抵抗として介在さ
れるため、相互コンダクタンスの低下をもたらすが、L
DD構造のTFTを画素部に採用することでOFF電流
を抑え、電圧保持率を高めることができる。一方、p−
SiTFTでは元来、十分に高いON電流値が得られる
ため、LDD構造とすることにより、結果的に、ON/
OFF比を向上することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような、駆動回路
部一体型LCDにおいて、近年、特に、製造の全工程の
温度を600℃以下とすることによって、基板(10
0)として耐熱性の低い安価な無アルカリガラス基板等
を採用する、いわゆる低温プロセスが開発され、低コス
ト化、量産化が進められている。低温プロセスにおいて
特に重要な課題は、p−Si膜の結晶欠陥を少なくし
て、十分な低抵抗化を図ることと、各絶縁膜の膜質を向
上する点にある。p−Siは従来高温熱処理により再結
晶化が行われていたが、エキシマレーザーなどを用いた
レーザーアニールにより、a−Si膜あるいは結晶粒の
小さなp−Si膜を、600℃以下の処理温度で溶融再
結晶化し、十分に大きな結晶粒からなる、結晶欠陥の少
ない高品質のp−Si膜を得る方法が開発されている。
【0012】一方、一般にCVD膜、特に、300〜4
00℃の比較的低温で生成されたSiO2膜は、依然と
して、膜質、特に、p−Si/SiO2界面整合性の向
上が課題となっている。即ち、ガラス基板が変形する限
界温度以下での処理が要求されるため、デンシファイが
十分に行われず、SiO結合が不完全で、機械的強度、
電気的特性、耐薬品性の点で劣った、疎な膜となってい
た。特に、ゲート絶縁膜(103)を構成するSiO2
は、p−Si/SiO2の界面付近において、SiO2の
構造欠陥によって多数生じる固定電荷は、キャリアの授
受を行わない正極性電荷であるが、フラットバンド電圧
に影響を及ぼし、閾値の変動をもたらし、図23に示す
ように、ゲート電圧Vg−ソース電流Isの特性曲線をゲ
ート電圧軸方向に平行移動させてしまう。このような特
性の変化は、ゲート電圧無印加時に、ソース電流I0が
流れるといった問題を招く。このため駆動回路部におい
て、TFTのON/OFF制御性が低下し、論理演算の
誤動作につながったり、消費電流の増大、信頼性の低下
などをもたらしていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するために成され、基板上に、半導体層、絶縁膜、及
び、前記絶縁膜を挟んで前記半導体層に対向配置された
電極とが形成されてなる半導体素子の製造方法におい
て、前記半導体層の島状化工程の前にアニールを行い、
前記絶縁膜を改質する構成である。
【0014】また、前記半導体層、絶縁膜及び前記電極
は、前記絶縁性基板の表面に形成された絶縁性の下地層
上に形成され、前記半導体層の島状化前にアニールを行
い、前記下地層を改質する構成である。半導体層の島状
化工程の前の段階においては、基板が多少歪んでも、そ
の後に正確なパターン形成を行うことで、電極配線の形
状が変形することが無く、基板歪みの影響を消去するこ
とができる。
【0015】特に、前記アニール温度は、絶縁性基板の
収縮点温度よりも高く、湾曲点温度よりも低くした構成
である。半導体層の島状化工程の前の段階においては、
基板が湾曲する限界点以下の温度であれば、基板の平面
方向に収縮したとしても、その後のパターニングで、基
板の収縮によるパターンの変形等が起こることが防がれ
る。従って、あらかじめ、基板が平面方向に縮む収縮点
温度と、基板が反り返る湾曲点温度とを調べておき、半
導体層の島状化工程以前に、基板の収縮点以上で、か
つ、基板の湾曲点以下の比較的高い温度でのアニールを
行えば、絶縁膜あるいは下地層の緻密化、及び、半導体
層の改質が行える。
【0016】また特に、前記アニール温度は650℃以
上700℃以下である構成である。通常のガラス基板で
は、収縮点温度が600℃程度であり、湾曲点温度が7
00℃程度であるので、この範囲内で、できるだけアニ
ール温度を高くすることで、電極配線の変形を招くこと
無く、絶縁膜あるいは下地層の緻密化、半導体層の改質
が良好に行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】続いて、本発明の実施形態であ
る、液晶表示装置の製造方法を説明する。図1から図1
3は、第1の実施形態にかかる各工程断面図である。ま
ず図1に示す如く、普通の無アルカリガラス基板、例え
ば、コーニング社製#1737の基板(10)上に、3
50℃のCVDにより、SiO2を3000〜5000
Åの厚さに成膜し、基板(10)中の不純物イオンの半
導体素子へ拡散して素子特性を悪化させることを防ぐた
めのバッファ層(11)を形成する。
【0018】次に図2に示すように、アニールを、70
0℃、3時間行い、バッファ層(11)のデンシファ
イ、即ち、SiO2を緻密化して、バッファ層(11)
中の固定電荷を低減する。コーニング社製#1737
は、それが平面方向に縮む収縮点温度は、450〜60
0℃であるが、それが、湾曲する限界温度は700℃程
度である。つまり、アニールにより基板(10)は熱膨
張を起こし、その後の冷却により収縮するが、アニール
温度が収縮点以上の時は、冷却後に冷却前よりも結晶性
が改善されて収縮する。更にアニール温度が湾曲点温度
を越えると、冷却後も、その変形が残ってしまうことに
なる。
【0019】このため、本工程のアニール温度は、70
0℃に設定することで、基板(10)は、平面方向に1
0〜3000ppm程度の収縮があるが、反り返り等が
起こることはなく、LCDパネルとして組み立てる際の
不都合が生じることはない。また、より高温でのアニー
ルが可能となるので、素子特性を向上することができ
る。
【0020】続いて、図3に示すように、モノシランS
iH4、あるいは、ジシランSi2H4を材料ガスとし
た、450℃の減圧CVD、あるいはプラズマCVDに
より、前記材料を分解して堆積することでアモルファス
シリコン(a−Si)(12a)を500〜600Åの
厚さに積層する。そして、図4に示すように、SPC即
ち固相成長を600℃、15時間で行って、a−Si
(12a)の結晶化してp−Si(12)とし、引き続
き、アニールを700℃、10時間で行い、バッファ層
(11)のデンシファイ、及び、p−Si(12)を活
性化する。この時、基板(10)は、図2で述べたと同
様、平面方向に10〜3000ppm程度の収縮がある
が、反り返り等が起こることはない。このアニール工程
は、図2で説明したアニールと同様の目的、かつ、同様
の条件で行われるものであり、全プロセスにおいて、図
2の工程と図4の工程は、両方存在していても良く、ま
た、いずれか一方のみでも良い。また、本工程を省略す
るか、あるいは、本工程がある場合でも、p−Si(1
2)の膜質をより向上させるために、エキシマレーザー
などを用いたレーザーアニールを併用してもよい。
【0021】続く図5の工程では、反応性イオンエッチ
ング即ちRIE(reactive ionetching)により、p−
Si(12)をTFTに必要な島状にパターニングした
後、400℃の減圧CVDによりゲート絶縁膜(13)
となるLTO(lowtemperature oxide)膜を1000Å
の厚さに形成し、引き続き、ゲート電極となるポリサイ
ドを積層する。即ち、ドープトa−Si(14a)を4
50℃の減圧CVD等により2000Åの厚さに積層
し、続いて、タングステンシリサイドWSixを(1
5)をスパッタリングにより1000Åの厚さに積層す
る。ここで、a−Si(14a)は後に結晶化アニール
が施されれて、ドープトp−Si(14)となり、WS
i(15)との積層体により、ゲート電極及びその配線
となるポリサイドを形成するものであり、n型不純物
が、成膜時、あるいは、成膜後にドーピングされる。
【0022】また、このp−Si(12)のエッチング
において、図2及び図4で述べたような、基板(10)
の収縮の影響は無効になっている。即ち、基板(10)
の収縮が、p−Si(12)島層の位置や、形状を変形
することはない。WSix(15)上には、更に、注入
ストッパー(16)となるSiO2を430℃のCVD
により形成している。
【0023】次の図6で、注入ストッパー(16)、W
Six(15)及びa−Si(14)を、RIEにより
同一形状にパターニングすることで、ゲート電極とその
配線、及び、この上に注入ストッパー(16)を形成す
る。図7で、SiO2を430℃のCVDにより成膜し
た後、RIE等の異方性エッチングにより、全面エッチ
バックすることで、ゲート電極(14,15)及び注入
ストッパー(16)の側壁にサイドウォール(17)を
被着形成する。
【0024】図8で、ゲート電極(14,15)及びサ
イドウォール(17)をマスクに、p−Si(12)
へ、n型不純物である燐のイオン注入を、低ドーズ量、
1×10E12〜5×10E13/平方センチメートル
(ここで、Eはべき乗を表す)、例えば、3×10E1
3/平方センチメートルで行うことにより、ゲート電極
(14,15)直下領域の両側に低濃度にドーピングさ
れたLD領域(LD)を形成する。サイドウォール(1
7)は、後の活性化アニールにおいて燐イオンが横方向
に拡散するため、ゲート電極(14,15)に対するセ
ルフアライン関係を維持するためのものである。また、
ゲート電極(14,15)直下領域はノンドープのチャ
ンネル領域(CH)となる。
【0025】図9で、ゲート電極(14,15)及びサ
イドウォール(16)を覆うレジスト(R)を形成し、
このレジスト(R)をマスクに、p−Si(12)への
燐のイオンドーピングを、高ドーズ量、3×10E14
〜5×10E15/平方センチメートル、例えば、1×
10E15/平方センチメートルで行い、高濃度にドー
ピングされたドレイン及びソース領域(D,S)を形成
する。この時、レジスト(R)の直下領域は、低濃度の
LD領域(LD)が残り、ここに、チャンネル領域(C
H)の両側に低濃度のLD領域(LD)、更にその外側
に高濃度のドレイン及びソース領域(D,S)が形成さ
れ、LDD構造が完成される。
【0026】そして、レジスト(R)の剥離後、全面
に、発熱源である線状ランプを近接し高速走査するRT
A(rapid thermal annealing)法、あるいは、ELA
法により、不純物の活性化アニールを行う。同時に、ゲ
ート電極の下層であるa−Si(14a)が多結晶化さ
れ、p−Si(14)となって低抵抗化され、WSi
(15)との積層構造によりポリサイドゲートが形成さ
れる。また、この時、p−Si(12)にドーピングさ
れた燐イオンの横方向拡散が生じるが、前述の如く、サ
イドウォール(17)により、あらかじめ、LD領域
(LD)端がゲート電極(14,15)から離されて形
成されており、この横方向拡散により、LD領域(L
D)端がゲート電極(14,15)エッジ部にまで広げ
られるようにされている。
【0027】続く図10で、全面に、430℃の常圧C
VDによりSiO2を積層し、600℃のアニールの
後、400℃のプラズマCVDによりSiO2を積層す
ることで、第1の層間絶縁膜(18)を形成している。
そして、450℃の水素アニールにより、p−Si(1
2)中のダングリングボンドのターミネートを行った
後、RIEにより、ドレイン及びソース領域(D,S)
上の第1の層間絶縁膜(18)及びゲート絶縁膜(1
3)にコンタクトホール(CT)を形成する。
【0028】図11で、Ti/AlSiをスパッタリン
グにより、7000Åの厚さに積層し、これをRIEに
よりパターニングすることにより、コンタクトホール
(CT)を介して各々ドレイン領域(D)及びソース領
域(S)に接続するドレイン電極(19)及びソース電
極(20)を形成する。ここで、画素部においては、ド
レイン電極(19)は信号線であるドレインラインと一
体に形成されるとともに、駆動回路部においては、ドレ
イン電極(19)とソース電極(20)は、CMOSの
結線と一体に形成される。
【0029】図12で、再び、p−Si中のダングリン
グボンドのターミネートのために、水素プラズマ処理を
300℃で行った後、全面に、410℃のCVDによ
り、SiO2を2000Åの厚さに、SOG膜、即ち、
スピン塗布及び350℃の焼成により平坦化作用のある
SiO2膜を6000Åの厚さに形成し、更に、410
℃のCVDにより、SiO2を1000Åの厚さに積層
することにより平坦化された第2の層間絶縁膜(21)
を形成する。そして、RIEにより画素部のソース電極
(20)上の第2の層間絶縁膜(21)中にコンタクト
ホール(CT)を形成する。
【0030】そして図13で、画素部において、スパッ
タリングによりITOを1400Åの厚さに成膜し、こ
れをRIEによりパターニングして表示電極(22)を
形成し、コンタクトホール(CT)を介してソース電極
(21)に接続することで、TFTのアレイ基板が完成
される。本実施形態では、図2あるいは図4の工程にお
いて、従来の低温プロセスにおける温度の上限である6
00℃を越える700℃での処理を行っている。このた
め、バッファ層(11)のデンシファイが良好になさ
れ、固定電荷が低減されている。p−Si(12)の下
層に接するバッファ層(11)に固定電荷が多数存在し
ていると、ゲート電圧に無関係にp−Si(12)へ電
界がかけられた状態になり、フラットバンド電圧が低下
し、ゲート電圧−ソース電流の特性曲線が全体に左へシ
フトすることになり、閾値の変動、更には、ゲート電圧
無印加時にソース電流が流れるといった問題を招き、駆
動回路部において、CMOS論理ゲート部のON/OF
F制御性が低下し、表示不能となったり、消費電流が増
大するなどの問題を招いていた。しかし、本発明では、
低温プロセスにおいても、より高温でのアニールが可能
となっており、バッファ層(11)のデンシファイが十
分に行われ、良好な特性が得られている。
【0031】一方、図14から図25には、本発明の第
2の実施形態にかかる工程断面図を示している。図14
の工程は、第1の実施形態の図3あるいは図4の工程の
いずれかから引き続くものである。即ち、基板(10)
上にバッファ層(11)及びa−Si(12a)を形成
した直後に位置する。ただし、図2と図4のアニール工
程は、いずれも行うか、いずれか一方のみを行うかの場
合の他、両方とも行わない場合もあり、3通りのプロセ
スが可能である。即ち、バッファ層(11)のデンシフ
ァイとa−Si多結晶化は行われている場合も行われて
いない場合もある。本工程において、a−Siあるいは
p−Si(12)上に、更に、図5と同じ条件でゲート
絶縁膜(13)となるLTO膜を600Åの厚さに形成
している。
【0032】続く、図15において、アニールを700
℃、10時間で行い、バッファ層(11)及びゲート絶
縁膜(13)のデンシファイ、即ち、SiO2を緻密化
して、バッファ層(11)及びゲート絶縁膜(13)中
の固定電荷を低減し、SiO2/p−Si界面の整合性
を高める。同時に、p−Si(12)中の格子欠陥の低
減がなされる。図2及び図4でも述べたように、普通の
ガラス基板、例えば、コーニング社製#1737は、そ
れが平面方向に縮む収縮点温度は、450〜600℃で
あるが、それが、湾曲する限界温度は700℃程度であ
るので、本工程のアニール温度は、700℃に設定して
おり、この時、基板(10)は、平面方向に10〜30
00ppm程度縮むが、反り返り等が起こることはな
い。また、図4と同様、a−Si(12a)の多結晶
化、あるいは、既に図4の工程で多結晶化が行われてい
る場合は、p−Si(12)の改質が行われる。また、
図4で説明したように、SPCあるいはエキシマレーザ
ーアニールを併用することでp−Si(12)の膜質を
より向上することができる。
【0033】このように本工程において、アニール温度
を、700℃に設定することで、基板(10)は、平面
方向の収縮があるが、反り返り等が起こることはなく、
LCDパネルとして組み立てる際の不都合が生じること
はない。また、より高温でのアニールが可能となるの
で、素子特性を向上することができる。次の図16で、
RIE等により、ゲート絶縁膜(13)及びp−Si
(12)の島状化を行い、TFTに必要なパターンに形
成する。このp−Si(12)のエッチングにおいて、
図15のアニール工程で生じた基板(10)の収縮は無
効になり、正確なパターン形成がなされる。
【0034】これ以降の工程は、第1の実施形態におけ
る図5以降の工程と同じである。即ち、図17におい
て、図5と同じ条件で、再びLTO膜(13)を成膜し
た後、a−Si(14a)、WSix(15)、及び、
注入ストッパー(16)となるSiO2を順次積層し、
図18に示すように、このSiO2/WSix/a−Si
を同一の形状にエッチングすることによりゲート電極と
その配線を形成している。ここで、LTO膜は、図16
において、p−Si(12)と同一形状で形成されたゲ
ート絶縁膜(13)とともに、2層ゲート絶縁膜(1
3)を構成し、p−Si(12)の側壁が露出すること
を防いでいる。即ち、下層のゲート絶縁膜(13)は、
図15で説明した如く、高温でのアニールがなされてお
り、TFTの特性に重要なp−Si(12)との界面の
整合性を向上するとともに、上層のゲート絶縁膜(1
3)は、p−Si(12)とゲート電極(14)との接
触を防いでいる。
【0035】この後の工程は、図7から図13と同じで
あるので説明は割愛するが、最終的には図19に示す構
造となる。本実施形態では、図15の工程において、従
来の低温プロセスにおける温度の上限である600℃を
越える700℃での処理を行っている。このため、バッ
ファ層(11)及びゲート絶縁膜(13)のデンシファ
イが良好になされ、固定電荷が低減されている。ゲート
絶縁膜(13)に固定電荷が多量に存在していると、ゲ
ート電圧に無関係にp−Si(12)へ電界がかけられ
た状態になり、フラットバンド電圧が低下し、ゲート電
圧−ソース電流の特性曲線が全体に左へシフトすること
になり、閾値の変動、更には、ゲート電圧無印加時にソ
ース電流が流れるといった問題を招き、画素部において
は、階調の上または下が飽和し、コントラスト比が低下
したり、また、駆動回路部においては、CMOS論理ゲ
ート部のON/OFF制御性が低下し、表示不能とな
る。しかし、本発明では、低温プロセスにおいても、よ
り高温でのアニールが可能となっており、ゲート絶縁膜
(13)のデンシファイが十分に行われ、良好な特性が
得られている。
【0036】以上の説明で明らかな如く、本発明によ
り、低温プロセスにおける、より高温でのアニールが可
能となったので、p−Si(12)へ電界の影響を及ぼ
す各種絶縁膜のデンシファイが十分になされ、固定電荷
によるフラットバンド電圧の変動が防がれ、図20に示
すような、良好なゲート電圧Vg−ソース電流Is特性が
得られ、ゲート電圧無印加時にソース電流が流れるとい
った問題が無くされた。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
より、絶縁基板上に半導体層を形成してなる半導体素子
の製造方法において、半導体層の島状化前に、高温アニ
ールを行うことで、絶縁基板の収縮によっても電極配線
の形状に変形をもたらすことが無くなる。即ち、基板が
湾曲する温度以下で、基板が収縮する温度以上にアニー
ル温度を上げることで、各種絶縁膜のデンシファイ及び
半導体層の改質が行われる。このため、素子特性の変動
を招くことが防がれ、良好な表示が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を示
す工程断面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図13】本発明の第1の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図14】本発明の第2の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図16】本発明の第2の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図17】本発明の第2の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図18】本発明の第2の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図19】本発明の第2の実施形態にかかる製造方法を
示す工程断面図である。
【図20】本発明の作用効果を示すゲート電圧−ソース
電流特性図である。
【図21】液晶表示装置の構成図である。
【図22】TFTの断面構造図である。
【図23】従来の問題点を示すゲート電圧−ソース電流
特性図である。
【符号の説明】
10 基板 11 バッファ層 12 p−Si 13 ゲート絶縁膜 14 ドープトpoly−Si 15 WSix 16 注入ストッパー 17 サイドウォール 18 第1の層間絶縁膜 19 ドレイン電極 20 ソース電極 21 第2の層間絶縁膜 22 表示電極 CH チャンネル領域 LD 低濃度領域 D ドレイン領域 S ソース領域 CT コンタクトホール R レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/336 H01L 21/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無アルカリガラスからなる絶縁性基板上
    に、半導体層、絶縁膜、及び、前記絶縁膜を挟んで前記
    半導体層に対向配置された電極とが形成されてなる半導
    体素子の製造方法において、 前記半導体層の島状化前にアニールを行い、前記絶縁膜
    を改質する工程を有し、前記アニールを行う工程におけ
    るアニール温度は、前記絶縁性基板の収縮点温度よりも
    高く、湾曲点温度よりも低いことを特徴とする半導体素
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体層、絶縁膜及び前記電極は、
    前記絶縁性基板の表面に形成された絶縁性の下地層上に
    形成され、前記アニールを行う工程により、前記下地層
    を改質することを特徴とする請求項1記載の半導体素子
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記アニール温度は、650℃以上70
    0℃以下であることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の半導体素子の製造方法。
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