JP3303769B2 - 可変利得増幅装置 - Google Patents

可変利得増幅装置

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    • H03G1/00Details of arrangements for controlling amplification
    • H03G1/0005Circuits characterised by the type of controlling devices operated by a controlling current or voltage signal
    • H03G1/0088Circuits characterised by the type of controlling devices operated by a controlling current or voltage signal using discontinuously variable devices, e.g. switch-operated
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F2203/00Indexing scheme relating to amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements covered by H03F3/00
    • H03F2203/72Indexing scheme relating to gated amplifiers, i.e. amplifiers which are rendered operative or inoperative by means of a control signal
    • H03F2203/7239Indexing scheme relating to gated amplifiers, i.e. amplifiers which are rendered operative or inoperative by means of a control signal the gated amplifier being switched on or off by putting into parallel or not, by choosing between amplifiers and shunting lines by one or more switch(es)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可変利得増幅装置に
関し、特にそれぞれの利得を変化させることが可能な可
変利得増幅器を有する可変利得増幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、出力された信号を様々な用途に用
いるために、種々の可変利得増幅装置が提案されてい
る。
【0003】例えば、従来の可変利得増幅装置の構成に
ついて図15を参照して説明する。図15に、従来の可
変利得増幅装置の一例の構成の回路図を示す。図15に
示されるように、入力端子1と出力端子2との間におい
て、n段から構成される可変利得増幅器11〜14が制
御回路3と利得制御信号ライン41〜44で接続されて
いる。制御回路3は利得制御信号ライン41〜44を介
して可変利得増幅器11〜14の利得を増幅器毎に設定
できるようになっている。可変利得増幅器11〜14
は、通常1段当たりの最大利得は約15〜20dB程度
であり、最小利得は約−10dB〜−30dB程度であ
る。
【0004】従って、入力端子1から入力した信号は、
出力端子2から、所望の利得を持って出力されることと
なる。
【0005】ここで、上記従来の可変利得増幅装置にお
いては、負の利得も実現可能のように見えるが、利得を
増幅させる場合は、多くの場合歪みが問題となるため、
利得設定範囲は約0dB〜最大利得に設定されることが
多い。
【0006】また、利得の制御方法としては、最大利得
設定時を出発点として、この点から除々に利得を下げて
いき所望の利得を得る降下型の制御方法が用いられる場
合が多い。
【0007】さらに、利得を下げる方法としては、初段
の可変利得増幅器から先に利得を下げる制御方法、最終
段の可変利得増幅器から先に利得を下げる制御方法、2
段目の可変利得増幅器から利得を下げる制御方法、全段
の可変利得増幅器の利得を同時に下げていく制御方法な
どがある。これらの制御方法の選択は、利得可変増幅装
置が使用される装置全体のシステムの要求性能により適
切な制御方法が選ばれる。
【0008】また、本願発明に類似の従来技術として、
特開昭56−90612号公報に開示された「光信号観
測装置における利得制御方式」がある。
【0009】この発明は、光信号を観測する際におい
て、広帯域で周波数特性を損なわずに幅広い利得の切り
替えを可能とするものである。
【0010】そのためにこの発明は、当該公報に記載さ
れた図面の第2図にも示されているように、利得切換装
置300に具備される固定利得増幅器(広帯域増幅器)
303Aや固定利得増幅器303Bをバイパスさせるこ
とにより、利得切換装置300で1、10、100倍の
利得切り換えを実行可能にしている。
【0011】また、本願発明に類似の従来技術として、
特開平8−18348号公報に開示された「可変利得増
幅器」がある。
【0012】この発明は、消費電力の低減を図ることが
可能な可変利得増幅器を提供することを目的とするもの
である。
【0013】そのためにこの発明は、当該公報に記載さ
れた図面の図1にも示されているように、第1固定利得
増幅器20、第2固定利得増幅器24、及び第3固定利
得増幅器28の入出力を、利得切換えスイッチ18、2
2、26により切り換えると共に、電源スイッチ19、
23、27をタイミング良く切り換えることにより、消
費電力の軽減を図るものである。
【0014】さらに、本願発明に類似の従来技術とし
て、特開平9−148852号公報に開示された「送信
出力可変装置」がある。
【0015】この発明は、消費電力の低減を図ると共
に、C/N歪みの改善を図ることが可能な可変利得増幅
器を提供することを目的とするものである。
【0016】そのためにこの発明は、当該公報に記載さ
れた図面の図1にも示されているように、固定利得増幅
器としての電力増幅器15をバイパス線路17によりバ
イパス可能にし、さらに、利得の変化自体は可変利得増
幅器13により実行している。このようにすることによ
り、電力増幅器を通さないことによる制御特性の改善、
及び雑音、歪特性の改善を可能とし、送信系の消費電力
の主要部分を占めていた電力増幅器による消費電力を大
幅に節減することができるとしている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術は、次のような問題点があった。第1の問題点
は、例えば、図15に示されるような可変利得増幅器1
1〜14は、利得を下げると雑音指数(noise f
igure:以下、単にNFと記す。)が劣化するの
で、個々の可変利得増幅器が低利得に設定されている場
合には可変利得増幅装置全体としてもNFが悪くなるこ
とである。特に可変利得増幅装置の利得を最小利得に設
定した場合に、NFが最悪値となることが確認されてい
る。ここで、このNFの値の変動について、図16を参
照して説明する。
【0018】図16に、従来の可変利得増幅装置におけ
るNFと利得との関係のグラフを示す。ただし、ここで
想定している可変利得増幅装置は、可変利得増幅器が3
段構成である場合の可変利得増幅装置である。一方、図
16に示されるグラフの特性を有する従来の可変利得増
幅装置は、可変利得増幅器が3段であること以外は、図
15に示される可変利得増幅装置の構成と変わる所はな
いので、以下の説明においては、便宜上、従来の可変利
得増幅装置を示す図15を参照して説明する。
【0019】また、図16に示される結果は、可変利得
増幅器の1段当たりの可変利得範囲を0dB〜20dB
とし、利得とNFとの関係は図6に示す特性を有するも
のとしてシミュレーションを実行して得られた結果であ
る。ここで、図6に、本願発明、及び従来の可変利得増
幅装置に使用される可変利得増幅器の1段当たりの利得
とNFとの関係のグラフを示す。
【0020】さらに、利得制御方法としては、始めに最
大利得まで上昇させておき、その後、初段の可変利得増
幅器から先に利得を下げる制御方法、最終段の可変利得
増幅器から先に利得を下げる制御方法、2段目の可変利
得増幅器から利得を下げる制御方法、及び全段の可変利
得増幅器の利得を同時に下げていく制御方法の4方式に
ついて行った。
【0021】図16に示されるグラフを見ると制御方法
により中間利得時のNFの値に違いはあるが、いずれも
最小利得時に最悪値をとり、この場合、NFが約30d
Bにもなってしまう。
【0022】従って、このような可変利得増幅装置を例
えば通信装置の受信器に使用した場合、この可変利得増
幅器のNFが受信器全体のNFを劣化させてしまい、受
信器の性能を劣化させてしまうことになる。
【0023】次に、第2の問題点は、図15に示される
可変利得増幅器11〜14は、一般に利得を下げると飽
和出力電力が低下するので、低利得に設定されている場
合には歪み特性が悪くなることである。特に最小利得に
設定した場合に最悪値となる。可変利得増幅器が3段構
成の従来の可変利得増幅装置の場合の3次歪み(以下、
単にIM3と記す。)と利得の関係を図17を参照して
説明する。図17に、従来の3段構成の可変利得増幅装
置の場合のIM3と利得との関係のグラフを示す。
【0024】ここで、図17に示されるグラフは、可変
利得増幅器11〜14の1段当たりの可変利得範囲を0
dB〜20dBとし、利得とインターセプトポイント
(以下、ICPと記す。)との関係は図7に示す特性を
有するものとしている。図7には、本願発明、及び従来
の可変利得増幅装置に使用される可変利得増幅器の利得
とICPとの関係のグラフを示す。また、図15に示さ
れる入力端子1の入力電力レベルに対して、出力端子2
における出力電力レベルが−20dBmになるようにし
てシミュレーションを実行した結果である。
【0025】また、利得制御方法は、始めに最大利得ま
で上昇させておき、その後に、初段の可変利得増幅器か
ら先に利得を下げる制御方法、及び最終段の可変利得増
幅器から先に利得を下げる制御方法、2段目の可変利得
増幅器から利得を下げる制御方法、全段の可変利得増幅
器の利得を同時に下げていく制御方法の4方式について
行った。
【0026】図17を見ると制御方法により中間利得時
のIM3の値に違いはあるが、いずれも最小利得時に最
悪値をとり、この場合その最悪値は約10dBcになっ
てしまう。通信装置に使用された場合、この可変利得増
幅装置のIM3が通信装置全体のIM3を劣化させてし
まい、通信装置の性能を劣化させてしまう。
【0027】一方、特開昭56−90612号公報に開
示された発明では、利得増幅器としては、固定利得増幅
器を利用しており、これらの接続を変えることにより、
利得を可変にしているのみであり、精度の良い利得の変
化をさせることが不可能である。
【0028】また、特開平8−18348号公報に開示
された発明では、上記特開昭56−90612号公報に
開示された発明と同様に、利得増幅器としては、固定利
得増幅器を利用しており、これらの接続を変えることに
より、利得を可変にしているのみであり、精度の良い利
得の変化をさせることが不可能であると共に、当該公報
に記載された図1を参照すると明らかなように、固定利
得増幅器をバイパスする場合は、その経路が格段の増幅
器入力部から最終段の出力部となっているため、利得を
変化させる場合は、必ず前段の固定利得増幅器20から
順に増幅器をONさせねばならないため、後述するよう
に、利得の制御方法として、任意の段の増幅器の利得を
変化させて全体の利得を設定するという方法を選択する
ことが不可能である。
【0029】また、特開平9−148852号公報に開
示された発明では、上記特開昭56−90612号公
報、及び特開平8−18348号公報に開示された発明
と同様に、バイパスする利得増幅器としては、1段のみ
の固定利得増幅器を想定しており、利得を変化させる増
幅器として可変利得増幅器を利用しているため、幅広い
範囲にわたっての利得の変化を行うことができない。
【0030】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、幅広い利得の範囲にわたって、雑音指数と3次歪み
との改善を図ることが可能な可変利得増幅装置を提供す
ることを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の可変利得増幅装
置は、直列接続され利得制御信号に基づき利得が制御さ
れる複数の可変利得増幅器と、前記可変利得増幅器のそ
れぞれと並列に接続されたスルーラインと、入力した信
号を、制御信号に基づき、前記可変利得増幅器及びスル
ーラインのいずれか一方に切り替えて出力する、前記可
変利得増幅器のそれぞれの入力側に設けられた入力段ス
イッチと、前記可変利得増幅器及びスルーラインのいず
れか一方から出力された信号を、前記制御信号に基づき
切り替えて出力する、前記可変利得増幅器のそれぞれの
出力側に設けられた出力段スイッチと、前記制御信号を
出力する制御回路とを有する可変利得増幅装置であっ
て、前記制御回路が前記制御信号を組み合わせて出力し
て前記複数の可変利得増幅器の利得の値を組み合わせる
ことにより、前記可変利得増幅装置全体の雑音指数およ
び3次歪みの値を制御することを特徴としている。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】以下に、本発明に係る可変利得増幅装置の
作用について説明する。本発明による可変利得増幅装置
は、各増幅段の利得が0dB以下になった際にその前後
に設けられたスイッチが増幅器からスルーラインやバッ
ファアンプに切り替わることにより、特に低利得時の雑
音指数と3次歪みの改善を図るものである。
【0036】ここで、図1を参照して、本発明に係る可
変利得増幅装置の作用について詳細に説明する。図1
に、本発明に係る可変利得増幅装置の第1の実施形態の
構成の回路図を示す。
【0037】図1において、n段から構成される可変利
得増幅器11〜14の前後に入出力切り替えスイッチ2
1〜28を設け、入出力切り替えスイッチ21〜28の
他端にスルーライン31〜34を、各段の可変利得増幅
器と並列になるように接続している。
【0038】可変利得増幅器11〜14及び入出力切り
替えスイッチ21〜28は、制御回路3とそれぞれ利得
制御信号ライン41〜44と、スイッチ切り替え信号ラ
イン51〜54とで接続されている。
【0039】制御回路3は、利得制御信号ライン41〜
44を介して可変利得増幅器11〜14の利得を設定で
き、可変利得増幅器11〜14の利得がそれぞれ0dB
より上に設定されている場合には入出力切り替えスイッ
チ21〜28を可変利得増幅器11〜14側に接続し、
各段の利得がそれぞれ0dB以下になった場合にはその
段の前後の入出力切り替えスイッチをスルーライン31
〜34側に接続することにより、その段の増幅器が切り
離す。
【0040】従って、それぞれの可変利得増幅器の利得
が0dB以下となった場合は、この0dB以下となった
可変利得増幅器が装置から切り離されることとなり、低
利得時のNFとIM3との改善を図ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る可変利得増幅
装置の実施形態について、図面を参照して以下に詳細に
説明する。
【0042】図1に、本発明に係る可変利得増幅装置の
第1の実施形態の構成の回路図を示す。ただし、図1に
おいて、図15に示される従来の可変利得増幅装置と同
様の部材には、同じ番号を付す。
【0043】図1に示されるように、この第1の実施形
態に係る可変利得増幅装置は、入力端子1から出力端子
2までの間に、n段の可変利得増幅器11〜14を具備
し、これら可変利得増幅器11〜14のそれぞれに並列
にスルーライン31〜34を具備し、さらに、それぞれ
の可変利得増幅器11〜14の入力側と出力側には、入
力切り替えスイッチとしての入出力切り替えスイッチ2
1、23、25、・・・、27と、出力切り替えスイッ
チとしての入出力切り替えスイッチ22、24、26、
・・・、28とが具備されている。
【0044】また、それぞれの可変利得増幅器11〜1
4は、利得制御信号ライン41〜44を介して制御回路
3により制御され、それぞれの入出力切り替えスイッチ
21〜28は、スイッチ切り替え信号ライン51〜54
を介して制御回路3により制御される。
【0045】このように、第1の実施形態に係る可変利
得増幅装置の構成としては、図1を参照すると明らかな
ように、n段から構成される可変利得増幅器11〜14
のそれぞれの入出力部に入出力切り替えスイッチ21〜
28を設け、この入出力切り替えスイッチ21〜28の
他端にスルーライン31〜34を可変利得増幅器の各段
と並列になるように接続してなるものである。
【0046】可変利得増幅器11〜14及び入出力切り
替えスイッチ21〜28は、前述のように制御回路3
と、それぞれ利得制御信号ライン41〜44及びスイッ
チ切り替え信号ライン51〜54で接続されている。
【0047】制御回路3は利得制御信号ライン41〜4
4を介して可変利得増幅器11〜14の利得を増幅器毎
に設定でき、可変利得増幅器11〜14の利得が0dB
より上に設定されている場合には、その段の入出力切り
替えスイッチ21〜28を可変利得増幅器11〜14側
に接続し、各段の利得の設定値が0dB以下になった場
合に、制御回路3はその段の前後のスイッチを同時にス
イッチ切り替え信号ライン51〜54を介してスルーラ
イン31〜34側に切り替え、その利得が0dB以下と
なった段の可変利得増幅器が切り離されるようにする。
【0048】次に、図1に示される入出力切り替えスイ
ッチ21〜28の詳細な構成について図2を参照して説
明する。図2に、図1に示される入出力切り替えスイッ
チ21〜28の構成の一例を示し、図2の(A)に、そ
の一例の概略構成のブロック図を示し、図2の(B)に
その一例の回路図を示す。
【0049】図2の(A)は、本発明に係る可変利得増
幅装置の第1の実施形態が具備する入出力切り替えスイ
ッチ21〜28のブロック図である。ただし、可変利得
増幅器11〜14の入力部に使用されるスイッチは1入
力2出力スイッチであり、可変利得増幅器11〜14の
出力部に使用されるスイッチは2入力1出力スイッチで
ある。
【0050】いずれも、Single Pole Du
al Through(以下、SPDTと記す。)スイ
ッチであり、電界効果トランジスタ(以下、FETと記
す。)を使用して実現されることが多い。
【0051】次に、上記入出力切り替えスイッチの一般
的な回路例を図2の(B)に示す。1入力2出力スイッ
チでも2入力1出力スイッチでも構成は同じなので、図
1に示される1入力2出力スイッチとしての入出力切り
替えスイッチ21を例に説明する。
【0052】図2の(A)に示されるように、入出力切
り替えスイッチ21には、スイッチ入力端子61と、第
1のスイッチ出力端子62と、第2のスイッチ出力端子
63と、スイッチ切り替え信号入力端子64とがあり、
スイッチ切り替え信号入力端子64に切り替え信号が入
力されることにより、第1のスイッチ出力端子62と第
2のスイッチ出力端子63との接続を切り替えることが
できる。
【0053】図2の(B)を参照してこの入出力切り替
えスイッチ21について詳細に説明する。スイッチ入力
端子61と第1のスイッチ出力端子62との間にはFE
T72が挿入され、スイッチ入力端子61と第2のスイ
ッチ出力端子63との間にはFET73が挿入され、第
1のスイッチ出力端子62と接地との間にはFET71
が挿入され、第2のスイッチ出力端子62と接地との間
にはFET74が挿入されて構成されている。
【0054】例えば、スイッチ切り替え信号入力端子6
4AにLowlevel、スイッチ切り替え信号入力端
子64BにHighlevelの信号を与えると、FE
T72、FET74はONし、FET71、FET73
はOFFするのでスイッチ入力端子61と第1のスイッ
チ出力端子62は電気的に接続され、スイッチ入力端子
61と第2のスイッチ出力端子63とは電気的に遮断さ
れる。
【0055】逆にスイッチ切り替え信号入力端子64A
にHighlevel、スイッチ切り替え信号入力端子
64BにLowlevelの信号を与えると、FET7
2、FET74はOFFし、FET71、FET73は
ONするのでスイッチ入力端子61と第1のスイッチ出
力端子62は電気的に遮断され、スイッチ入力端子61
と第2のスイッチ出力端子63は電気的に接続されるの
で、2つの出力端子を切り替えるスイッチとして動作す
る。
【0056】この際、スイッチ入力端子61と第1のス
イッチ出力端子62、あるいはスイッチ入力端子61と
第2のスイッチ出力端子63とは、3GHz程度の高い
周波数の信号まで低損失で接続することが可能であり、
第1のスイッチ出力端子62と第2のスイッチ出力端子
63の間は十分に分離される。
【0057】次に図1に示される本発明に係る可変利得
増幅装置の第1の実施形態の動作について、図面を参照
して説明する。n個の可変利得増幅器11〜14は制御
回路3から利得制御信号ライン41〜44を介して送ら
れてくる利得設定信号(あるいは利得設定電圧)により
利得が設定されるような増幅器である。通常1段当たり
の最大利得は約15〜20dB程度であり、最小利得は
約−10dB〜−30dB程度である。
【0058】しかし、多くの場合歪みが問題となるた
め、利得設定範囲は約0dB〜最大利得に設定されるこ
とが多い。以下の説明においては説明を簡単にするた
め、本発明に係る可変利得増幅装置が可変利得増幅器を
3段有する3段構成の可変利得増幅装置である場合の動
作について説明する。ただし、図1においては、可変利
得増幅器が4つ以上であるとして記載されているが、こ
の可変利得増幅器の個数、及び可変利得増幅器に関連す
る部材の個数を3であるとみなして以下に説明を行う。
【0059】可変利得増幅器の1段当たりの利得設定範
囲を0dB〜20dBとし、各段の可変利得増幅器の入
出力部に挿入損失約0.5dBの入出力切り替えスイッ
チ21〜28が接続され、スイッチの他端に通過損失約
0.2dBのスルーライン31〜34を可変利得増幅器
11〜14の各段と並列になるように接続して構成して
いる場合を考える。
【0060】この場合、図1に示されるスルーライン3
1〜34としては、通信機などで使用される50Ωや7
5Ω付近の特性インピーダンスをもつものが良い。この
3段の可変利得増幅装置は全体として−3.6dB〜5
7dBの利得可変範囲の可変利得増幅装置となる。
【0061】そして、この場合の利得の制御方法として
は、例えば、最大利得設定時を出発点とし、その後、利
得を降下させていく制御方法をとる。
【0062】利得を降下させる方法は、初段の可変利得
増幅器から利得を下げていき初段の可変利得増幅器の利
得が0dBになったら次段(2段目)の可変利得増幅器
の利得を下げていき、その可変利得増幅器の利得が0d
Bになったら更にその次の段(3段目)の可変利得増幅
器の利得を下げていくように制御する初段から先に利得
を下げる制御方法、逆に最終段(ここでは3段目)の可
変利得増幅器から利得を下げていき最終段の可変利得増
幅器の利得が0dBになったらその前段(ここでは2段
目)の可変利得増幅器の利得を下げていき、その可変利
得増幅器の利得が0dBになったら更にその前の段(こ
こでは初段)の可変利得増幅器の利得を下げていくよう
に制御する最終段から先に利得を下げる制御方法、2段
目の可変利得増幅器から利得を下げていき2段目の可変
利得増幅器の利得が0dBになったらその次段(3段
目)の可変利得増幅器の利得を下げていき、その可変利
得増幅器の利得が0dBになったら更にその次の段の可
変利得増幅器の利得を下げていき、最終段の可変利得増
幅器の利得が0dBになったら初段の可変利得増幅器の
利得を下げていくように制御する2段目から利得を下げ
る制御方法、あるいは全段の可変利得増幅器の利得を同
時に下げていく制御方法などが考えられる。
【0063】利得を、始めに最小利得に設定し、除々に
利得を上昇させていく場合には、上述の過程の逆の手順
となる。これらの制御方法の選択は、可変利得増幅装置
が使用される装置全体のシステムの要求性能により適切
な制御方法が選ばれる。
【0064】例えば歪みの要求が厳しいシステムでは初
段から先に利得を下げる制御方法が選ばれ、雑音の要求
が厳しいシステムでは最終段から先に利得を下げる制御
方法が選択され、歪みと雑音の両方をうまく満足させる
ために2段目から利得を下げる制御方法や全段同時に下
げる制御方法がよく選ばれる。
【0065】図1に示される、本発明に係る可変利得増
幅装置の第1の実施形態では、前述のいずれの制御方法
においても、制御回路3により、利得制御信号ライン4
1〜44を介してある段の可変利得増幅器の利得が0d
B以下に設定された場合、同時にスイッチ切り替え信号
ライン51〜54を介してその段の前後に設けた入出力
切り替えスイッチ21〜28に対して可変利得増幅器1
1〜14側からスルーライン31〜34側に切り替わる
ように制御回路3からスイッチ切り替え信号が送られ、
利得が0dB以下になった可変利得増幅器11〜14を
切り離し、スルーライン31〜34を接続する。
【0066】逆に制御回路3により、制御信号ライン4
1〜44を介してある段の利得が0dBから利得が増加
するように設定された場合は、同時にスイッチ切り替え
信号ライン51〜54を介してその段の前後に設けた入
出力切り替えスイッチ21〜28に対してスルーライン
31〜34側から可変利得増幅器11〜14側に切り替
わるように制御回路3からスイッチ切り替え信号が送ら
れ、スルーライン31〜34を切り離し、可変利得増幅
器11〜14を接続する。
【0067】従って、図1に示される本発明に係る可変
利得増幅装置の第1の実施形態によれば、可変利得増幅
器の利得が0dB以下になった場合は、その可変利得増
幅器を装置から切り離しているため、低利得時の雑音指
数と3次歪みの改善を図ることが可能である。
【0068】ここで、図面を参照して、この第1の実施
形態の効果についてさらに詳細に説明する。まず、第1
の効果は、低利得に設定されている場合のNFを改善で
きることである。このNFと利得との関係を、第1の実
施形態の可変利得増幅装置が3段構成の場合について図
8に示す。
【0069】ここで、図8に示されるグラフは、可変利
得増幅器11〜14の1段当たりの可変利得範囲を0d
B〜20dBとし、利得とNFとの関係は図6に示す特
性を有するものとしてシミュレーションを実行した結果
である。
【0070】利得制御方法は、初段の可変利得増幅器か
ら先に利得を下げる制御方法、最終段の可変利得増幅器
から先に利得を下げる制御方法、2段目の可変利得増幅
器から利得を下げる制御方法、及び全段の可変利得増幅
器の利得を同時に下げていく制御方法の4方式について
行った。
【0071】図8を見ると制御方法によりNFの値に違
いはあるが、初段の可変利得増幅器から先に利得を下げ
る制御方法の場合のNFの最悪値は約25dB、最終段
の可変利得増幅器から先に利得を下げる制御方法の場合
のNFの最悪値は約21dB、2段目の可変利得増幅器
から利得を下げる制御方法の場合のNFの最悪値は約2
1dB、全段の可変利得増幅器の利得を同時に下げてい
く制御方法の場合のNFの最悪値は約29dBである。
同様の条件にて従来の3段構成可変利得増幅器のNFの
シミュレーションした結果を図16に示す。
【0072】従来の3段構成可変利得増幅器のNFの最
悪値はいずれの制御方法でも約30dBであるので、N
Fの最悪値は約1〜9dB改善されていることが分か
る。比較し易いように図9に従来例と本発明に係る可変
利得増幅装置の第1の実施形態である、3段構成の可変
利得増幅装置の初段から先に利得を下げる制御方法の場
合のNFと利得の関係を示す。
【0073】第2の効果は、低利得に設定されている場
合のIM3を改善できることである。この改善について
図10を参照して説明する。図10に、本発明に係る可
変利得増幅装置の第1の実施形態が3段構成の可変利得
増幅装置である場合の可変利得増幅装置のIM3と利得
との関係のグラフを示す。
【0074】ここで、図10に示される結果は、可変利
得増幅器11〜14の1段当たりの可変利得範囲を0d
B〜20dBとし、格段の可変利得増幅器の利得とIC
Pとの関係は図7に示す特性を有するものとし、入力端
子1の入力電力レベルに対して出力端子2における出力
電力レベルが、−20dBmになるようにしてシミュレ
ーションを実行した結果である。
【0075】利得制御方法は、初段の可変利得増幅器か
ら先に利得を下げる制御方法、最終段の可変利得増幅器
から先に利得を下げる制御方法、2段目の可変利得増幅
器から利得を下げる制御方法、及び全段の可変利得増幅
器の利得を同時に下げていく制御方法の4方式について
行った。
【0076】図10を見ると制御方法によりIM3の値
に違いはあるが、初段の可変利得増幅器から先に利得を
下げる制御方法の場合のIM3の最悪値は約29dB
c、最終段の可変利得増幅器から先に利得を下げる制御
方法の場合のIM3の最悪値は約24dBc、2段目の
可変利得増幅器から利得を下げる制御方法の場合のIM
3の最悪値は約24dBc、全段の可変利得増幅器の利
得を同時に下げていく制御方法の場合のNFの最悪値は
約14dBcである。
【0077】同様の条件にて、図17に、従来の3段構
成の可変利得増幅装置のIM3のシミュレーション結果
を示す。従来の3段構成可変利得増幅装置のIM3の最
悪値はいずれの方法でも約11dBcであるので、IM
3の最悪値は約3〜18dBc改善されていることが分
かる。これらの結果を比較し易いように、図11に、従
来例と本発明に係る可変利得増幅装置の第1の実施形態
の3段構成可変利得増幅器の最終段から先に利得を下げ
る制御方法の場合のIM3と利得の関係を示す。
【0078】次に、本発明に係る可変利得増幅装置の第
2の実施形態について、図3を参照して説明する。図3
に、本発明に係る可変利得増幅装置の第2の実施形態の
構成の回路図を示す。ただし、前述の図1に示される本
発明に係る可変利得増幅装置の第1の実施形態における
部材と同様な部材には、同じ番号を付す。
【0079】図3に示される、本発明に係る可変利得増
幅装置の第2の実施形態の構成が、前述の本発明に係る
可変利得増幅装置の第1の実施形態の構成と異なる点
は、図3を参照すると明らかなように、図1に示される
スルーライン31〜34をバッファアンプ35〜38に
置き換えた点である。その他の点は同様である。
【0080】バッファアンプとしては、バイポーラトラ
ンジスタのエミッタフォロワ回路やFETのソースフォ
ロワ回路あるいはオペアンプを使用したボルテージフォ
ロワ回路などが考えられる。この第2の実施形態は、前
述の第1の実施形態において、低利得時における出力端
子2と入力端子1との間の遮蔽(アイソレーション)効
果が低下してしまうことを改善する効果がある。
【0081】低利得時のNF及びIM3の改善は、各可
変利得増幅器11〜14の利得が0dB以下になった場
合に、制御回路3の制御により、各入出力切り替えスイ
ッチ21〜28の接続が、可変利得増幅器からバッファ
アンプに切り替わることにより、それぞれの可変利得増
幅器を切り離すという動作を実行するため、前述の第1
の実施形態とほぼ同等の特性が得られる。前述の第1の
実施形態と同様に、この第2の実施形態に係る可変利得
増幅装置が3段構成である場合における、利得とNFと
のシミュレーション結果を図12に示し、利得とIM3
とのシミュレーション結果を図13に示す。
【0082】これら図12に示される結果、及び図13
に示される結果と、図16に示される従来の可変利得増
幅装置のNFと利得との関係を示すグラフ、及び図17
に示される従来の可変利得増幅装置のIM3と利得との
関係を示すグラフとを参照すると明らかなように、上述
の本発明に係る可変利得増幅装置の第2の実施形態にお
いては、NF、及びIM3共に、大幅な改善、特に、低
い利得における改善がみられるという前述の本発明に係
る可変利得増幅装置の第1の実施形態と同様の効果を有
すると共に、低利得時における出力端子2と入力端子1
間の遮蔽(アイソレーション)効果が低下してしまうこ
とを改善することができる。
【0083】次に、本発明に係る可変利得増幅装置の第
3の実施形態について、図4を参照して説明する。図4
に、本発明に係る可変利得増幅装置の第3の実施形態の
構成の回路図を示す。ただし、前述の図1に示される部
材と同様な部材には同じ番号を付す。
【0084】図4を参照すると、この第3の実施形態の
構成が、前述の図1に示される第1の実施形態の構成と
異なる点は、第1の実施形態の可変利得増幅器11〜1
4の電源と電源端子4との間に、可変利得増幅器用電源
ON/OFFスイッチ91〜94を挿入し、制御回路3
により可変利得増幅器用電源ON/OFFライン81〜
84を介して可変利得増幅器用電源ON/OFFスイッ
チ91〜94を制御できる構成とした点である。その他
の点は同様である。
【0085】この第3の実施形態の動作は、前述の第1
の実施形態の動作と同様に、制御回路3により利得制御
信号ライン41〜44を介してある段の利得が0dB以
下に設定された時、同時にスイッチ切り替え信号ライン
51〜54を介してその段の前後に設けた入出力切り替
えスイッチ21〜28に対して、可変利得増幅器11〜
14側からスルーライン31〜34側に切り替わるよう
に制御回路3からスイッチ切り替え信号が送られ、可変
利得増幅器11〜14を切り離してスルーライン31〜
34を接続すると共に、前述の第1の実施形態には無か
った動作として、制御回路3により可変利得増幅器用電
源ON/OFFライン81〜84を介して、その段の可
変利得増幅器用電源ON/OFFスイッチをOFFし、
その切り離された可変利得増幅器の電源をOFFする。
【0086】従って、この第3の実施形態は、前述の第
1の実施形態と同様な効果が得られると共に、切り離さ
れた可変利得増幅器の電源をOFFしているため、低利
得時において消費電力を削減する効果がある。低利得時
のNF及びIM3の改善は前述の第1の実施形態と同様
に、図8、及び図10に示される特性が得られる。
【0087】次に、本発明に係る可変利得増幅装置の第
4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図5に、本発明に係る可変利得増幅装置の第4の実施形
態の構成の回路図を示す。ただし、図3に示される本発
明に係る可変利得増幅装置の第2の実施形態と同様な部
材には同じ番号を付す。
【0088】図5に示される第4の実施形態が、前述の
図3に示される第2の実施形態の構成と異なる点は、第
2の実施形態の可変利得増幅器11〜14の電源と電源
端子4との間に可変利得増幅器用ON/OFFスイッチ
91〜94を挿入し、バッファアンプ71〜74の電源
と電源端子4との間に、バッファアンプ用電源ON/O
FFスイッチ95〜98を挿入している点である。その
他の点は同様である。
【0089】従って、この第4の実施形態に係る可変利
得増幅装置は、前述の第2の実施形態と同様に、利得が
0dB以下になった可変利得増幅器を切り離してバッフ
ァアンプに接続すると共に、制御回路3により可変利得
増幅器用電源ON/OFF信号ライン81〜84を介し
て可変利得増幅器用電源ON/OFFスイッチ91〜9
4を制御でき、バッファアンプ35〜38の電源と電源
端子4との間にバッファアンプ用電源ON/OFFスイ
ッチ95〜98を挿入し、制御回路3によりバッファア
ンプ用電源ON/OFF信号ライン85〜88を介して
バッファアンプ用電源ON/OFFスイッチ95〜98
を制御できる構成をしている。
【0090】従って、動作としては、制御回路3により
利得制御信号ライン41〜44を介してある段の可変利
得増幅器の利得が0dB以下に設定された場合は、同時
にスイッチ切り替え信号ライン51〜54を介してその
段の入出力切り替えスイッチ21〜28に対して可変利
得増幅器11〜14側からバッファアンプ35〜38側
に切り替わるように制御回路3からスイッチ切り替え信
号が送られ、可変利得増幅器11〜14を切り離してバ
ッファアンプ35〜38を接続すると同時に、制御回路
3により可変利得増幅器用電源ON/OFF信号ライン
81〜84を介してその段の可変利得増幅器用電源ON
/OFFスイッチ91〜94をOFFすることにより、
可変利得増幅器用の電源をOFFし、制御回路3により
バッファアンプ用電源ON/OFF信号ライン85〜8
8を介してその段のバッファアンプ用電源ON/OFF
スイッチをONすることによりバッファアンプの電源を
ONしている。
【0091】従って、バッファアンプにバイパスしてい
ない場合には、バッファアンプの電源がOFFとなって
いるため、その消費電力を低減させることができる。
【0092】以上から、この第4の実施形態に係る可変
利得増幅装置は、低利得時において消費電力を削減する
効果があると共に、前述の第2の実施形態と同様に、図
12、及び図13に示されるように、低利得時のNFお
よびIM3の改善を図ることができるという効果を得る
ことができる。
【0093】ここで、上述の第1の実施形態、第2の実
施形態、第3の実施形態、及び第4の実施形態において
は、始めに最大利得まで上昇させておき、その後に、初
段から先に利得を下げる制御方法、及び最終段から先に
利得を下げる制御方法、2段目から利得を下げる制御方
法、全段同時に利得を下げていく制御方法の4方式につ
いて行った場合を例に説明したが、本発明はこのような
利得の制御方法に限定されずに、さらに本発明に係る可
変利得増幅装置が利用される装置やシステムの適性に併
せて、その利得を変化させて設定することが可能であ
る。
【0094】例えば、本発明において使用される可変利
得増幅器は、それぞれ単独で利得を変化させることがで
きるため、可変利得増幅装置としてある利得を設定する
場合は、それぞれの可変利得増幅器の利得を組み合わせ
て利得の設定を実行することが可能である。
【0095】ここで、本発明に係る可変利得増幅装置の
利得を変化させる場合に、可変利得増幅装置が具備する
可変利得増幅器の利得をそれぞれ変化させて組み合わせ
た場合のNF、及びIM3との関係について、図14を
参照して説明する。図14に、前述の本発明に係る可変
利得増幅装置の第1の実施形態が具備する可変利得増幅
器の利得をそれぞれ変化させて組み合わせた場合のN
F、及びIM3との関係の一例の表を示す。
【0096】ただし、図14に示される関係は、本発明
に係る可変利得増幅装置の第1の実施形態が3段構成の
可変利得増幅装置であり、設定すべき利得として、38
dBの場合を例に示している。勿論、以下に述べる説明
は本発明において、このような3段構成の可変利得増幅
装置であり、設定すべき利得として、38dBの場合に
限定されるものではなく、任意の段数、任意の利得、及
び前述の他の実施形態において同様に成り立つものであ
る。
【0097】図14に示されるように、可変利得増幅装
置の利得を例えば38dBに設定した場合は、3段ある
可変利得増幅器のうち、例えば、初段を20dB、2段
を18dB、及び終段を0dBに設定する場合や、初段
を18dB、2段を18dB、及び終段を2dBに設定
する場合や、初段を20dB、2段を0dB、及び終段
を18dBに設定する場合や、初段を18dB、2段を
2dB、及び終段を18dBに設定する場合等のその他
の無数の組合わせが考えられる。
【0098】そして、このような利得の組合わせによ
り、NF、及びIM3は図14に示されるようにそれぞ
れ異なった値となる。
【0099】従って、例えば利得=38dBの場合に、
可変利得増幅器の利得の種々の組合わせにより得られる
NF、及びIM3の組の値をそれぞれ制御回路にインプ
ットしておけば、制御回路は利得を設定する際に、イン
プットされた可変利得増幅器の利得の組合わせと、これ
に対応するNF、及びIM3の組の値を参照して、望ま
しいNF、及びIM3の組の値を得ることができる。
【0100】このようにすることにより、可変利得増幅
装置におけるどのような利得に設定した場合であって
も、制御回路がNF、及びIM3を最適値になるように
可変利得増幅器の利得の組合わせを実行するので、全て
の範囲で最適なNF、及びIM3を選択することが可能
な可変利得増幅装置を提供することができる。
【0101】このような効果は、本発明のように、可変
利得増幅装置が具備する可変利得増幅器がそれぞれ個別
に利得を変化させることが可能な増幅器であるからこそ
実現できたものである。
【0102】
【発明の効果】 以上の説明から明らかなように、本発
明によれば、直列接続された複数の可変利得増幅器から
構成される可変利得増幅装置において、利得が0dB以
下になった可変利得増幅器を切り離して、スルーライン
若しくはバッファアンプに接続するためのスイッチを具
備しているため、NFとIM3とを、特に低利得時に、
大幅に改善することが可能な可変利得増幅装置を提供す
ることができる。
【0103】また、可変利得増幅器の利得が0dB以下
となった場合に、信号をバイパスさせる経路にバッファ
アンプを設けたことにより、低利得時における出力端子
と入力端子間の遮蔽(アイソレーション)効果が低下し
てしまうことを改善することが可能な可変利得増幅装置
を提供することができる。
【0104】また、入力段スイッチ、及び前記出力段ス
イッチの少なくともいずれか一方が、Single P
ole Dual Throughスイッチであるた
め、このスイッチの切り換えを正確、かつ迅速に実行す
ることが可能な可変利得増幅装置を提供することができ
る。
【0105】また、可変利得増幅装置から切り離された
可変利得増幅器の電源をOFFするためのスイッチを具
備し、可変利得増幅器の利得が0dB以上であるか否か
によりこのスイッチを切り換えているため、その消費電
力を軽減することが可能な可変利得増幅装置を提供する
ことができる。
【0106】また、信号が入力していないバッファアン
プの電源をOFFすることが可能なバッファアンプ用ス
イッチを具備し、バッファアンプに信号がバイパスして
いるか否かによりこのバッファアンプ用スイッチを切り
換えているため、その消費電力をさらに軽減することが
可能な可変利得増幅装置を提供することができる。
【0107】また、可変利得増幅装置の利得を設定する
制御方法としては、まず、可変利得増幅装置の最大利得
にまで利得を上げておき、その後、利得を下げていき、
この利得を下げる方法としては、初段の可変利得増幅器
から先に利得を下げる第1の制御方法、最終段の可変利
得増幅器から先に利得を下げる第2の制御方法、2段目
の可変利得増幅器から利得を下げる第3の制御方法、全
段の可変利得増幅器の利得を同時に下げていく第4の制
御方法を実行することができるので、利得可変増幅装置
が使用される装置やシステムの要求性能により適切な制
御方法を選択することが可能な可変利得増幅装置を提供
することができる。
【0108】さらに、制御回路から出力される制御信号
により実行される可変利得増幅装置の利得の制御が、可
変利得増幅装置の雑音指数、及び3次歪みの値が、可変
利得増幅装置が使用される装置やシステムにおける最適
値になるように、複数の可変利得増幅器の利得の値のそ
れぞれを組み合わせることにより実行されるため、可変
利得増幅装置全体の利得が同一の利得であっても、可変
利得増幅器の利得の組合わせによりNF、及びIM3の
値に幅を持たせることができ、可変利得増幅装置が使用
される装置やシステムの様々な要求に容易に対応するこ
とが可能な可変利得増幅装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変利得増幅装置の第1の実施形
態の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示されるスイッチの構成を示す回路図で
ある。
【図3】本発明に係る可変利得増幅装置の第2の実施形
態の構成を示す回路図である。
【図4】本発明に係る可変利得増幅装置の第3の実施形
態の構成を示す回路図である。
【図5】本発明に係る可変利得増幅装置の第4の実施形
態の構成を示す回路図である。
【図6】本発明及び従来の可変利得増幅器における利得
とNFとの間の特性を示すグラフである。
【図7】本発明及び従来の可変利得増幅器における利得
とICPとの間の特性を示すグラフである。
【図8】図1に示される可変利得増幅装置の利得とNF
との間の関係を示すグラフである。
【図9】図1に示される可変利得増幅装置の利得とN
F、及び従来の可変利得増幅装置の利得とNFとの間の
関係を示すグラフである。
【図10】図1に示される可変利得増幅装置の利得とI
M3との間の関係を示すグラフである。
【図11】図1に示される可変利得増幅装置の利得とI
M3、及び従来の可変利得増幅装置の利得とIM3との
間の関係を示すグラフである。
【図12】図3に示される可変利得増幅装置の利得とN
Fとの間の関係を示すグラフである。
【図13】図3に示される可変利得増幅装置の利得とI
M3との間の関係を示すグラフである。
【図14】本発明に係る可変利得増幅装置が具備する可
変利得増幅器の利得をそれぞれ変化させて組み合わせた
場合のNF、及びIM3の関係の一例を示す表である。
【図15】従来の可変利得増幅装置の構成を示す回路図
である。
【図16】従来の可変利得増幅装置の利得とNFとの間
の関係を示すグラフである。
【図17】従来の可変利得増幅装置の利得とIM3との
間の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 入力端子 2 出力端子 3 制御回路 4 電源端子 11,12,13,14 可変利得増幅器 21,22,23,24,25,26,27,28 入
出力切り替えスイッチ 31,32,33,34 スルーライン 35,36,37,38 バッファアンプ 41,42,43,44 利得制御信号ライン 51,52,53,54 スイッチ切り替え信号ライン 61 スイッチ入力端子 62 第1のスイッチ出力端子 63 第2のスイッチ出力端子 64,64A,64B スイッチ切り替え信号入力端子 71,72,73,74 電界効果トランジスタ 75,76,77,78 抵抗 81,82,83,84 可変利得増幅器用電源ON/
OFFライン 85,86,87,88 バッファアンプ用電源ON/
OFFライン 91,92,93,94 可変利得増幅器用電源ON/
OFFスイッチ 95,96,97,98 バッファアンプ用電源ON/
OFFスイッチ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03G 1/00 - 3/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列接続され利得制御信号に基づき利得
    が制御される複数の可変利得増幅器と、 前記可変利得増幅器のそれぞれと並列に接続されたスル
    ーラインと、 入力した信号を、制御信号に基づき、前記可変利得増幅
    器及びスルーラインのいずれか一方に切り替えて出力す
    る、前記可変利得増幅器のそれぞれの入力側に設けられ
    た入力段スイッチと、 前記可変利得増幅器及びスルーラインのいずれか一方か
    ら出力された信号を、前記制御信号に基づき切り替えて
    出力する、前記可変利得増幅器のそれぞれの出力側に設
    けられた出力段スイッチと、 前記制御信号を出力する制御回路とを有する可変利得増
    幅装置であって前記制御回路が前記制御信号を組み合わせて出力して前
    記複数の可変利得増幅器の利得の値を組み合わせること
    により、前記可変利得増幅装置全体の雑音指数および3
    次歪みの値を制御する ことを特徴とする可変利得増幅装
    置。
  2. 【請求項2】 前記スルーラインに換えてバッファアン
    プを設けることを特徴とする請求項1に記載の可変利得
    増幅装置。
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