JP3303720B2 - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JP3303720B2
JP3303720B2 JP08405397A JP8405397A JP3303720B2 JP 3303720 B2 JP3303720 B2 JP 3303720B2 JP 08405397 A JP08405397 A JP 08405397A JP 8405397 A JP8405397 A JP 8405397A JP 3303720 B2 JP3303720 B2 JP 3303720B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
車両の振動を緩衝するのに最適な油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に自動車に用いられる油圧緩衝器
(ショックアブソーバー)では、シリンダーの上部にブ
ロック形状のロッドガイドを取り付け、このロッドガイ
ドによってピストンロッドを軸方向に案内している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ロッドガイドは機械加工によって成形しなければならな
い。特に、ツインチューブ式の油圧緩衝器の場合には、
ピストンロッドの移動によってピストンロッドとロッド
ガイドの間を通って漏れ出したオイルをシリンダの外側
に設けられたリザーバ室を介してシリンダ内へ戻すため
にロッドガイドには貫通孔を形成しなければならず、加
工が煩雑で高コストの原因となっている。
【0004】ここで、このような問題を解消するために
板材をプレス成形してロッドガイドを形成し、これによ
り加工コストを低減を図った油圧緩衝器が考案されてい
る(このような油圧緩衝器の一例としては、実開平3−
81436号参照)。
【0005】しかしながら、単に板材をプレス加工して
ロッドガイドを形成した場合には、それまでのブロック
状のロッドガイドと比べて強度が弱い。このため、ピス
トンロッドが伸び側のストロークエンドに達してピスト
ンロッドに設けられたリバウンドストッパがロッドガイ
ドへ当接した際の当接荷重に耐えうる強度を確保するた
めに、補強部材を別に設けなければならない。したがっ
て、充分に加工コストを低減することができなかった。
【0006】本発明は、上記事実を考慮して、板材をプ
レス加工して形成しても充分なリバウンドストッパの当
接荷重に対する充分な強度を有するロッドガイドを備え
た油圧緩衝器を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の油圧緩衝
器は、内部にオイルが充填されたシリンダを有する緩衝
器本体へ同軸的に配置されるピストンロッドを軸方向へ
案内すると共に、前記ピストンロッドの伸び側のストロ
ークエンドにおいて前記ピストンロッドに設けられたリ
バウンドストッパの当接用とされるロッドガイドを備え
る油圧緩衝器において、前記ロッドガイドの一部を構成
し、前記ピストンロッドの外周部に対応した内筒部と、
前記内筒部の端部から半径方向へ一体的に延長され前記
リバウンドストッパの当接用とされる平板部と、前記平
板部へ一体的に連結されると共に前記内筒部と略平行な
状態で前記シリンダの内側へ配置され、前記リバウンド
ストッパによる当接荷重を前記緩衝器本体へ伝える外筒
部と、前記平板部と外筒部との連結部で前記平板部の軸
周りの一部が前記リバウンドストッパとは反対側へ屈曲
された屈曲部と、を有することを特徴としている。
【0008】上記構成の油圧緩衝器では、ロッドガイド
の内筒部に案内されてピストンロッドが伸び側のストロ
ークエンドに達するまで移動すると、ピストンロッドの
リバウンドストッパがロッドガイドの平板部に当接し、
これにより、ピストンロッドの伸び側への移動が制限さ
れる。
【0009】また、ピストンロッドのリバウンドストッ
パがロッドガイドの平板部に当接した際の当接荷重は、
平板部へ一体的に連結された外筒部を介して緩衝器本体
へ伝えられ、リバウンドストッパが支持される。
【0010】さらに、この平板部と外筒部の連結部に
は、平板部の軸周りの一部にリバウンドストッパとは反
対側へ向けて屈曲された屈曲部が形成されており、この
屈曲部ではリバウンドストッパによる荷重が作用する断
面内での面積(すなわち、ピストンロッドの軸方向に対
して平行に切断した場合の断面積)が屈曲部以外の平板
部の断面積よりも部分的に広くなる。したがって、屈曲
部を形成せずに全体を平板部とした場合と比べて、リバ
ウンドストッパがロッドガイドへ当接した際の当接荷重
に対する強度が向上される。しかも、平板部の外筒部側
に屈曲部を形成することにより、当接荷重による曲げモ
ーメントが大きくなる平板部の外筒部側の強度が向上さ
れる。
【0011】請求項2記載の油圧緩衝器は、内部にオイ
ルが充填されたシリンダを有する緩衝器本体へ同軸的に
配置されるピストンロッドを軸方向へ案内すると共に、
前記ピストンロッドの伸び側のストロークエンドにおい
て前記ピストンロッドに設けられたリバウンドストッパ
の当接用とされるロッドガイドを備える油圧緩衝器にお
いて、前記ロッドガイドの一部を構成し、前記ピストン
ロッドの外周部に対応した内筒部と、前記内筒部の端部
から半径方向へ一体的に延長され前記リバウンドストッ
パの当接用とされる平板部と、前記平板部へ一体的に連
結されると共に前記内筒部と略平行な状態で前記シリン
ダの内側へ配置され、前記リバウンドストッパによる当
接荷重を前記緩衝器本体へ伝える外筒部と、前記平板部
と外筒部との連結部で前記平板部の一部が前記リバウン
ドストッパとは反対側へ屈曲された屈曲部と、を有し、
前記屈曲部は、前記ピストンロッドの軸周りに等間隔で
断続的に配置されることを特徴としている。
【0012】上記構成の油圧緩衝器では、ロッドガイド
の内筒部に案内されてピストンロッドが伸び側のストロ
ークエンドに達するまで移動すると、ピストンロッドの
リバウンドストッパがロッドガイドの平板部に当接し、
これにより、ピストンロッドの伸び側への移動が制限さ
れる。 また、ピストンロッドのリバウンドストッパがロ
ッドガイドの平板部に当接した際の当接荷重は、平板部
へ一体的に連結された外筒部を介して緩衝器本体へ伝え
られ、リバウンドストッパが支持される。 さらに、この
平板部と外筒部の連結部には、平板部の一部にリバウン
ドストッパとは反対側へ向けて屈曲された屈曲部が形成
されており、この屈曲部ではリバウンドストッパによる
荷重が作用する断面内での面積(すなわち、ピストンロ
ッドの軸方向に対して平行に切断した場合の断面積)が
屈曲部以外の平板部の断面積よりも部分的に広くなる。
したがって、屈曲部を形成せずに全体を平板部とした場
合と比べて、リバウンドストッパがロッドガイドへ当接
した際の当接荷重に対する強度が向上される。しかも、
平板部の外筒部側に屈曲部を形成することにより、当接
荷重による曲げモーメントが大きくなる平板部の外筒部
側の強度が向上される。 しかも、屈曲部をピストンロッ
ドの軸周りに等間隔で断続的に配置することにより、平
板部の平面部分を平均的に残しつつ、しかも、ピストン
ロッドの軸周りに平均的に強度が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
(全体構成)図1には、本発明の実施例が適用された油
圧緩衝器10が示されている。図1において矢印UPは
上方を、矢印DWは下方を示し、この油圧緩衝器10が
軸芯を縦方向に配置されて図示しない車体や車輪へ取り
付けられている。
【0014】本油圧緩衝器10は、緩衝器本体を構成す
る軸芯が真っ直ぐな筒状のシリンダ12を備えており、
シリンダ12の下端部には、ベースケース14が取り付
けられてシリンダ12の下端を閉止している。また、シ
リンダ12の内部にはオイルが充填されており、シリン
ダ12の内部へ同軸的に設けられたピストン16よりも
上方が上液室18Aとされ、下方が下液室18Bとされ
ている。
【0015】このピストン16には、棒状のピストンロ
ッド22の下端部が固着されており、上端部はシリンダ
12の上方へ突出して図示しない車体へと取り付けられ
る。また、ピストン16にはオリフィス24が形成さ
れ、ピストン16がシリンダ12の内部で上下動した場
合には、シリンダ12内のオイルがオリフィス24を通
過する際の流動抵抗によって振動が減衰される。
【0016】また、このピストンロッド22のピストン
16よりも上端側には、ゴム材や軟質の合成樹脂材によ
って円柱形状に形成されたリバウンドストッパ58が同
軸的に設けられている。
【0017】(ロッドガイド26の構成)図2に詳細に
示されるように、シリンダ12の上端部には、プレス加
工等により金属の板材を屈曲することによって形成され
たロッドガイド26が設けられている。このロッドガイ
ド26には、円筒状の内筒部26Aが形成されており、
上述したピストンロッド16が貫通し、ピストンロッド
16が上下動する際には、ピストンロッド16をその軸
方向へ案内している。また、内筒部26Aの内周部(す
なわち、ピストンロッド16の外周部と対向する部分)
にはシール材28が取り付けられており、このシール部
材28がピストンロッド16の外周部へ接触し、ピスト
ンロッド16が上下動する際の摩擦抵抗を軽減してい
る。
【0018】また、このロッドガイド26には、内筒部
26Aよりも大径で且つ同軸的な外筒部26Bが形成さ
れている。この外筒部26Bはシリンダ12の内周へ圧
入されている。また、この外筒部26Bの上端部付近は
下端部付近よりも若干量外径の大きい大径部26Dとさ
れシリンダ12の内周へと圧入される場合の圧入力を調
整している。さらに、外筒部26Bの上端部には半径方
向に屈曲された平板部26Eが連続し、シリンダ12の
上端部へ当接し、ロッドガイド26の下方への移動を阻
止している。平板部26Eの外周端部からは軸寸法の短
い小筒部26Fが連続し、この小筒部26Fの上端部は
平板部26Eと略平行に配置された平板部26Gに連続
している。この平板部26Gの外周部は、シリンダ12
の外側へ同軸的に配置され、シリンダ12と共に緩衝器
本体を構成するアウタシェル32の内周部へ当接してお
り、これによってアウタシェル32とシリンダ12とが
同軸的に配置されている。アウタシェル32とシリンダ
12との間はリザーバ室34とされており、不活性ガス
である低圧窒素ガスが封入されている。
【0019】図1に示されるように、アウタシェル32
の下端部にはベースケース14の下方に固着されるロア
キャップ36が内側へ嵌め込まれており、これによって
アウタシェル32の下部においてもシリンダ12の下部
と同軸的配置が確保されている。ロアキャップ36には
図示しないリング形状の取り付け部材が固着され、図示
しない車輪の支持用となっている。また、リザーバ室3
4の下部は、図示しない連通路を介して下液室18Bと
連通されている。
【0020】一方、図2に示されるように、外筒部26
Bの下端部と内筒部26Aの下端部の間には平板部26
Cが形成されており、この平板部26Cによって外筒部
26Bと内筒部26Aが一体的に連結されている。この
平板部26Cの下面は、ピストンロッド16の軸方向に
対して略垂直な平面とされており、ピストンロッド22
が上方へ所定ストローク移動した場合には、図1に示さ
れるリバウンドストッパ58が平板部26Cの下面へ当
接してピストンロッド22のそれ以上の上動を制限する
ようになっている(すなわち、リバウンドストッパ58
が平板部26Cの下面へ当接した状態がピストンロッド
22の伸び方向のストロークエンドとなる)。
【0021】また、この平板部26Cの外筒部26B側
(すなわち、平板部26Cの半径方向外側端部の近傍)
には、平板部26Cの一部が外筒部26Bと内筒部26
Aとの間に入り込むように上端側へ屈曲された屈曲部2
6Hが形成されている。このため、屈曲部26Hが形成
された部分では、リバウンドストッパ58がロッドガイ
ド26へ当接した際の当接荷重の作用する断面内での面
積(すなわち、平板部26Cから屈曲部26Hが上方へ
向けて屈曲し始めた部分で、ロッドガイド26を軸方向
に対して平行に切断した場合での断面積)が屈曲部26
H以外の平板部26Cの断面積よりも部分的に広くな
り、当接荷重に対する補強構造となっている。
【0022】また、図3に示されるように、屈曲部26
Hはロッドガイド26の軸周りに90°毎に合計4か所
形成されている。また、本実施の形態では、屈曲部26
Hを含めた平板部26Cの下面全体に対して屈曲部26
Hが占める割合が約20%とされている。したがって、
ピストンロッド22の伸び方向のストロークエンドに達
した場合には、屈曲部26H以外の80%の平面部分が
リバウンドストッパ58へ当接するようになっている。
【0023】(オイルシール42の構成)ロッドガイド
26の上部にはオイルシール42が配置されている。図
5に詳細に示されるように、このオイルシール42は円
板形状のシール本体44が硬質合成樹脂又は金属によっ
て製作され、このシール本体44の内周及び上下面に柔
軟合成樹脂のシール部材46が取り付けられている。シ
ール本体44の外周部付近の下面はロッドガイド26の
平板部26Gへ当たって下方への移動が阻止されてい
る。このシール本体44の外周部には軸寸法の短い筒部
44Aが一体的に連続して立ち上がっている。この筒部
44Aの頂部は、アウタシェル32の上端部に半径方向
内側へ屈曲されたかしめ変形部32Aが当たっており、
これによってシール本体44の上方への移動が阻止され
ている。
【0024】シール本体44の内周部はピストンロッド
22の外周との間に間隔が設けられており、シール部材
46の内周部が二股状に分岐された分岐アーム46B、
46Cが設けられている。これらの分岐アーム46B、
46Cの先端部付近がピストンロッド22の外周部へ弾
性的に密着している。また、一方の分岐アーム46Cの
下端外周には、リング形状のバネ部材48が取り付けら
れており、この部分のシール部材46がピストンロッド
22の外周へ密着してオイルをシールしている。またシ
ール部材46の一部は下方へ延長されてロッドガイド2
6の平板部26Cの頂面へと当たっており、チェック弁
46Aとされている。
【0025】すなわち、ロッドガイド26とオイルシー
ル42との間は上室52を形成し、上液室18Aからピ
ストンロッド22とシール材28との間の隙間を通って
上昇したオイルが入り込む様になっており、この上室5
2内のオイルの圧力が高くなるとチェック弁46Aを弾
性変形させて上室52内のオイルを通過可能としてい
る。
【0026】(オイル戻り流路の構成)ここに、図4及
び図5に示される如くオイルシール42の下面には、シ
ール本体44の外周部付近へ軸周りに所定間隔で略半円
状の凹部54が複数個形成されている。図2に示される
如く、これらの凹部54は、ロッドガイド26の平板部
26Gとの間に隙間を形成し、上室52からチェック弁
46Aを変形させて流れ出たオイルを通過させる様にな
っている。またロッドガイド26の平板部26Gには図
3に示される如く外周部に複数個の切欠56が形成され
ており、凹部54を通って流れ出たオイルをリザーバ室
34へと戻す役目を有している。
【0027】ここで、凹部54と切欠56とが形成され
る軸周りの間隔は互いに異なる間隔とされている。すな
わち、本実施の形態においては、図4に示される如く凹
部54は角度60°間隔で合計6個(凹部54A〜54
F)が、切欠56は図3に示される如く角度72°間隔
で合計5個(切欠56A〜56E)が形成されている。
このように形成角度が互いに異なる角度とされていると
共に、各凹部54の幅寸法L1と各切欠56の幅寸法L
2とは、ロッドガイド26とオイルシール42とを同軸
的に回転させてどのような相対回転位置にしても、何れ
かの凹部54と何れかの切欠56とが互いに重なって連
通するようになっている。
【0028】すなわち、図3及び図4に示される状態の
凹部54と切欠56とは、個数が1個違いなので、図示
状態で同軸的に重ね合わせれば、凹部54Aと切欠56
Aとがオーバーラップし、この状態から図3のロッドガ
イド26の図4のオイルシール42に対して次第に反時
計周り方向へ回転させると、凹部54Aと切欠56Aと
のオーバーラップ部が少なくなり、やがては凹部54A
が切欠56Aからずれてオーバーラップ部が無くなる。
しかし、この時点では、既に凹部54Bが切欠56B
重なり始めてオーバーラップ部が形成される。さらに、
ロッドガイド26が反時計周り方向へ回転して凹部54
Bが切欠56Bからずれてオーバーラップ部が無くなる
と、凹部54Cが切欠56C重なり始めてオーバーラ
ップ部が形成される。
【0029】このように、どのような相対回転位置にお
いても、凹部54A〜54Fと切欠56A〜56Eの何
れかが常に重なって連通しているので、ロッドガイド2
6とオイルシール42とを軸周りに任意の角度で組み付
けた場合にも必ず凹部54と切欠56がチェック弁46
Aを介して上室52から流れるオイルをリザーバ室34
へ常に戻すことができる。
【0030】(パンチかしめ部62の構成)図2に示さ
れるように、アウタシェル32の上部には、平板部26
Gの上側に対応して半径方向内側(すなわち、図2の矢
印F方向)へ向けて図示しないパンチ治具で押圧力を加
えられることにより内側へ突出した突出部としてのパン
チかしめ部62が形成されている。このパンチかしめ部
62は、ピストンロッド22の伸び側のストロークエン
ドに達してリバウンドストッパ58がロッドガイド26
の平板部26Cに当接した場合に、ロッドガイド26へ
加わる荷重をアウタシェル32へ確実に支持させる。
【0031】本実施の形態においてパンチかしめ部62
は、軸周りに45°の間隔で4箇所形成されており、こ
れにより、パンチかしめ部62の間隔と切欠56(72
°間隔で5個)との間隔も互いに異なる間隔とされてお
り、パンチかしめ部62が全ての凹部54を塞ぐことは
ない配置となっている。
【0032】すなわち、パンチかしめ部62が45°間
隔で4個設けられたアウタシェル32と図3に示される
ロッドガイド26との軸周りの相対回転してロッドガイ
ド26がアウタシェル32に対してどのような回転位置
にあっても、切欠56A〜56Eはパンチかしめ部62
によって最大でも1箇所が塞がれるのみで、他のパンチ
かしめ部62によって確実に荷重支持できる。
【0033】(本実施の形態の作用)車両の走行によっ
て振動が生ずると車体と車輪とが相対的に上下動するの
で、ピストンロッド22はシリンダ12に対して上下移
動する。この場合のピストン16の上下移動によって上
液室18A、下液室18B内のオイルはオリフィス24
を通過する場合の流動抵抗で振動が吸収される。
【0034】ピストンロッド22の上下動によって、又
はピストンロッド22が大きく上方移動する場合に上液
室18A内のオイル圧力が高くなると、このオイルは一
部がピストンロッド22とロッドガイド26との間を通
って上室52へと至る。この上室52へのオイル流動量
が多くなると、上室52内の圧力が上昇して上室52内
のオイルはチェック弁46Aを弾性変形させて凹部5
4、切欠56を通りリザーバ室34へと至る。リザーバ
室34内のオイルは低圧窒素ガスの圧力によりシリンダ
12の下方に設けられた図示しない貫通孔を通って再び
シリンダ12内へと至る。
【0035】また、ピストンロッド22の所定ストロー
ク上動すると、リバウンドストッパ58がロッドガイド
26の平板部26Cへ当接する。リバウンドストッパ5
8がロッドガイド26の平板部26Cへ当接した際に生
じる当接荷重は、ロッドガイド26の外筒部26B、大
径部26D、及び平板部26Eを介してアウタシェル3
2へ伝えられる。ここで、平板部26Cの半径方向外側
端部近傍には、屈曲部26Hが設けられて補強されてい
るため、屈曲部26Hを設けない場合と比べると、平板
部26Cの強度が増し、リバウンドストッパ58が平板
部26Cへ当接した際の当接荷重に耐えることができ
る。
【0036】また、平板部26C全体に対して屈曲部2
6Hが占める割合は20%であり、残りの80%の平面
部分でリバウンドストッパ58へ当接するため、リバウ
ンドストッパ58が当接した際に、リバウンドストッパ
58の極一部に荷重が集中することはない。したがっ
て、リバウンドストッパ58の耐久性を維持できる。
【0037】さらに、リバウンドストッパ58が平板部
26Cへ当接した際の曲げモーメントは、ロッドガイド
26の内筒部26側よりも外筒部26B側で大きくなる
が、この曲げモーメントが大きくなる外筒部26B側に
屈曲部26Hを形成しているため、効果的にロッドガイ
ド26の強度を向上させることができる。
【0038】また、屈曲部26Hはロッドガイド26の
軸周りに90°毎に形成しているため、平面部26Cの
強度分布が平均的になり、ロッドガイド26の耐久性が
向上する。
【0039】さらに、屈曲部26Hは、平面部26C
(ロッドガイド26)の一部を屈曲して形成しているた
め、プレス成形等によるロッドガイド26の成形工程に
おいて形成される。したがって、部品点数を増加させる
ことなく、容易に強度を向上させることができ、コスト
の大幅な削減を図ることができる。
【0040】なお、本実施の形態では、屈曲部26Hは
ロッドガイド26の軸周りに90°毎に形成したが、4
5°間隔、60°間隔、120°間隔等、90°以外の
角度毎に形成してもよいし、また、リバウンドストッパ
58の形状や本油圧緩衝器10を適用する車両の振動特
性等の諸条件に応じて、一定間隔毎に屈曲部26Hを形
成せずに、平面部26Cの一部に屈曲部26Hを集中さ
せてもよい。
【0041】また、本実施の形態に係る油圧緩衝器10
は、シリンダ12の外側にアウタシェル32が設けられ
た所謂ツインチューブタイプの油圧緩衝器を構成してい
たが、アウタシェル32を有しない所謂モノチューブタ
イプの油圧緩衝器に本発明を適用しても構わない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ロッ
ドガイドの平板部を屈曲して補強用の屈曲部を形成した
ため、部品点数を増やすことなく、強度を向上させるこ
とがでいる。しかも、ロッドガイドの成形工程中で容易
に屈曲部を形成できるため、この意味でもコストの削減
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る油圧緩衝器を示す
軸方向に沿って切断した全体断面図である。
【図2】図1の上端部付近を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る油圧緩衝器のロッ
ドガイドの底面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る油圧緩衝器のオイ
ルシールの底面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る油圧緩衝器のオイ
ルシールを軸方向に沿って切断した断面図である。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器 12 シリンダ(緩衝器本体) 22 ピストンロッド 26 ロッドガイド 26A 内筒部 26B 外筒部 26C 平板部 26H 屈曲部 32 アウタシェル(緩衝器本体) 58 リバウンドストッパ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にオイルが充填されたシリンダを有
    する緩衝器本体へ同軸的に配置されるピストンロッドを
    軸方向へ案内すると共に、前記ピストンロッドの伸び側
    のストロークエンドにおいて前記ピストンロッドに設け
    られたリバウンドストッパの当接用とされるロッドガイ
    ドを備える油圧緩衝器において、 前記ロッドガイドの一部を構成し、前記ピストンロッド
    の外周部に対応した内筒部と、 前記内筒部の端部から半径方向へ一体的に延長され前記
    リバウンドストッパの当接用とされる平板部と、 前記平板部へ一体的に連結されると共に前記内筒部と略
    平行な状態で前記シリンダの内側へ配置され、前記リバ
    ウンドストッパによる当接荷重を前記緩衝器本体へ伝え
    る外筒部と、 前記平板部と外筒部との連結部で前記平板部の軸周り
    一部が前記リバウンドストッパとは反対側へ屈曲された
    屈曲部と、 を有することを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 内部にオイルが充填されたシリンダを有
    する緩衝器本体へ同軸的に配置されるピストンロッドを
    軸方向へ案内すると共に、前記ピストンロッドの伸び側
    のストロークエンドにおいて前記ピストンロッドに設け
    られたリバウンドストッパの当接用とされるロッドガイ
    ドを備える油圧緩衝器において、 前記ロッドガイドの一部を構成し、前記ピストンロッド
    の外周部に対応した内筒部と、 前記内筒部の端部から半径方向へ一体的に延長され前記
    リバウンドストッパの当接用とされる平板部と、 前記平板部へ一体的に連結されると共に前記内筒部と略
    平行な状態で前記シリンダの内側へ配置され、前記リバ
    ウンドストッパによる当接荷重を前記緩衝器本体へ伝え
    る外筒部と、 前記平板部と外筒部との連結部で前記平板部の一部が前
    記リバウンドストッパとは反対側へ屈曲された屈曲部
    と、 を有し、 前記屈曲部は、前記ピストンロッドの軸周りに
    等間隔で断続的に配置されることを特徴とする油圧緩衝
    器。
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