JP3303063B2 - 加速度センサ及び加速度センサ装置 - Google Patents

加速度センサ及び加速度センサ装置

Info

Publication number
JP3303063B2
JP3303063B2 JP21532194A JP21532194A JP3303063B2 JP 3303063 B2 JP3303063 B2 JP 3303063B2 JP 21532194 A JP21532194 A JP 21532194A JP 21532194 A JP21532194 A JP 21532194A JP 3303063 B2 JP3303063 B2 JP 3303063B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
acceleration sensor
mounting
substrate
mass portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21532194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07225242A (ja
Inventor
圭輔 宇野
敬資 澤野
寛二 高木
正利 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp filed Critical Omron Corp
Priority to JP21532194A priority Critical patent/JP3303063B2/ja
Publication of JPH07225242A publication Critical patent/JPH07225242A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3303063B2 publication Critical patent/JP3303063B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加速度センサ及び加速度
センサ装置に関する。具体的には、加速度センサや加速
度センサ装置の目的とする加速度検出方向以外の加速度
に対する感度を最小にするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造プロセスを用いた半導
体加速度センサとして、弾性を有するビーム(弾性変形
部)によりマス部をフレーム(支持部材)に片持ち状に
支持させ、このフレームの少なくとも一方の面にカバー
を貼り合わせたものがある。図1(a)は従来の加速度
センサ1aの斜視図、図1(b)はその断面図であっ
て、2はフレーム、3は複数本のビーム、4はマス部で
ある。フレーム2やビーム3、マス部4はシリコンウエ
ハ(シリコン基板)8に電気化学エッチング手法を施し
て一体に作製されていて、マス部4全体が導電性を有し
ており、マス部4の下面は可動電極5となっている。フ
レーム2の下面には陽極接合法によりガラス製のカバー
6が貼り合わされていて、カバー6の内面には可動電極
5と微小なギャップを隔てて固定電極7が形成されてい
る。この加速度センサ1aでは、図1(b)に示すよう
に加速度センサ1aの取り付け面9やシリコンウエハ8
の主面8aと垂直な方向に加速度検出軸方向Xが設定な
いし設計されており、この加速度検出軸方向Xを、計測
しようとする目的の加速度検出方向に一致させて配置
し、使用するようになっていた。つまり、従来の加速度
センサ1aでは、その下面に定められた取り付け面9と
垂直な方向を目的とする加速度検出方向に一致させて用
いるようになっていた。
【0003】また、図2の加速度センサ装置A内に用い
られているように、ビーム3によりマス部4を支持して
いるフレーム2の上面にもガラス製のカバー6を接合
し、マス部4上面の可動電極5と微小なギャップを隔て
て上側のカバー6の内面にも固定電極7を設けた加速度
センサ1bがある。この加速度センサ1bでも、図1の
加速度センサ1aと同様、下側のカバー6の下面の取り
付け面9やシリコンウエハ8の主面8aと垂直な方向に
加速度検出軸方向Xが設定ないし設計されており、当該
加速度検出軸方向Xを目的とする加速度検出方向に一致
させて配置し、使用するようになっていた。
【0004】これらの加速度センサ1a、1bは、図2
に示す加速度センサ1bのように、取り付け面9を実装
基板21上に載せて水平に実装されたのち、実装基板2
1を水平にして衝撃吸収用支持部材22に支持され、例
えば金属製のケース本体23内に納められる。ケース本
体23にはカバー24が被せられており、ケース本体2
3及びカバー24はさらに樹脂ケース25に納められ、
樹脂カバー26によりカバーされている。このようにし
て構成された加速度センサ装置Aは、例えば鉛直方向の
加速度を検出する場合には、真っ直ぐな姿勢を保つよう
に(すなわち、加速度センサ1の取り付け面9を水平に
保つ姿勢とすることによって加速度検出軸方向Xを鉛直
方向に向けて)、取り付け部材27によって自動車等の
車両の車両本体などに取り付けられている。なお、図中
28は貫通コンデンサであって、加速度センサ装置Aか
ら外部へ及ぼす電波障害や外部から加速度センサ装置A
に発生させられる電波障害を防止するためのものであ
る。
【0005】また、図3に示すものは別な従来例による
加速度センサ装置Bであって、具体的には加速度センサ
内蔵型車両用電子制御ユニットの断面図である。加速度
センサ1b(または、加速度センサ1a)は実装基板2
1に実装されたのち衝撃吸収用支持部材22に支持され
てケース本体23内に納められ、カバー24が被せられ
る。実装基板21上には加速度センサ1からのセンサ信
号や車両に取り付けた車速センサや舵角センサなどのセ
ンサ信号から車両懸架装置を制御する電子制御回路(図
示せず)が設けられている。この加速度センサ装置B
も、例えば鉛直方向の加速度を検出する場合には、加速
度センサ1の加速度検出軸方向Xが鉛直方向を向くよう
に真っ直ぐな姿勢で、取り付け部材27によって車両本
体などに取り付けられている。
【0006】しかして、自動車等の車両に搭載された加
速度センサ1a,1bに加速度が加わると、マス部4が
ビーム3の弾性変形により変位し、マス部4の変位量に
応じて可動電極5と固定電極7との間のギャップ量が変
わる。ギャップ量が変わると可動電極5と固定電極7の
間の静電容量が変わり、したがって、この静電容量の変
化を電気信号として出力することにより加速度の変化を
検知することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように単結晶シリ
コン基板等の半導体基板に半導体製造技術を適用してビ
ーム3やマス部4を作製される加速度センサ(半導体加
速度センサ)では、ビーム3やマス部4を効率よく製作
するために電気化学エッチング手法が用いられている。
すなわち、電気化学エッチング手法によれば、半導体基
板を上下両面から化学エッチングすると共に時間制御に
よって上下両面のエッチング深さを等しくする方法に比
較して、生産性を向上させることができる。しかし、電
気化学エッチング手法では、半導体基板を両面から等し
くエッチングすることができず、片面からしかエッチン
グすることができない。
【0008】このため、これらの従来の加速度センサ1
a,1bにあっては、図1(b)に示すように、マス部
4の重心Gが、マス部4の重心Gの揺動中心(瞬時回転
中心)Mを通りシリコンウエハ8の主面8aやビーム3
(厳密には、ビーム3の、材料力学でいうところの中立
面)と平行な平面L´上に位置しておらず、目的とする
加速度検出方向(つまり、加速度検出軸方向X)以外の
方向の加速度に対する感度の影響が大きくなるという問
題点があった。すなわち、マス部4の重心Gが、マス部
4の重心Gを通りビーム3と平行な平面L´上に位置し
ていないため、図1(b)に示す他軸方向(加速度の検
出を目的として用いない方向)Yつまり加速度検出軸方
向Xと直交する方向Yの加速度がマス部4に働くと、ビ
ーム3に曲げモーメントが発生してマス部4が揺動中心
Mの回りで加速度検出軸方向Xに変位する。このように
他軸方向Yの加速度によってマス部4が変位するので、
他軸方向Yの加速度が加速度検出軸方向Xの加速度とし
て検出されることになり(つまり、他軸方向Yに感度を
有することになり)、目的とする検出方向の加速度の測
定値に誤差を生じていた。
【0009】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、目的とする
検出方向以外の加速度の検出感度を最小にすることによ
り、目的とする検出方向の加速度の測定誤差を少なくす
ることにある。
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の加速
度センサは、基板を加工することによって支持部材と弾
性変形部とマス部とが形成され、弾性変形部によりマス
部が支持部材に揺動自在に支持され、マス部の重心と当
該重心の揺動中心とを結ぶ方向が前記基板の主面と平行
なく、マス部に形成された可動電極と対向させて固定
電極を設け、可動電極及び固定電極間の静電容量変化を
加速度変化として検出するようにした静電容量式の加速
度センサであって、加速度検出軸方向と直交する方向の
加速度に起因する出力を最小とするために、前記マス部
を有する基板を所望の傾斜角度で実装できるよう、前記
固定電極が設けられている基板に前記マス部を有する基
板を傾斜させる構造を設けたものである。なお、マス部
を有する基板と固定電極が設けられている基板とは、同
一基板でもよく、別な基板でもよい。
【0013】また、本発明に係る第2の加速度センサ
は、基板を加工することによって支持部材と弾性変形部
とマス部とが形成され、弾性変形部によりマス部が支持
部材に揺動自在に支持され、弾性変形部の長さ方向が前
記基板の主面と平行でなく、マス部に形成された可動電
極と対向させて固定電極を設け、可動電極及び固定電極
間の静電容量変化を加速度変化として検出するようにし
た静電容量式の加速度センサであって、加速度検出軸方
向と直交する方向の加速度に起因する出力を最小とする
ために、前記マス部を有する基板を所望の傾斜角度で実
装できるよう、前記固定電極が設けられている基板に前
記マス部を有する基板を傾斜させる構造を設けたもので
ある。なお、マス部を有する基板と固定電極が設けられ
ている基板とは、同一基板でもよく、別な基板でもよ
い。
【0014】これらの加速度センサにおいては、加速度
に起因する出力が最小となる方向が、取り付けのための
面と平行な面内にあることが好ましい。また、加速度に
起因する出力が最小となる方向が、取り付けのための面
に対して垂直な方向を向いていることも好ましい。
【0015】本発明に係る加速度センサ装置は、上記加
速度センサを備えた加速度センサ装置であって、目的と
する加速度検出方向と直交する方向の加速度検出感度を
最小にする姿勢で前記加速度センサを配設したことを特
徴としている。
【0016】このためには、実装基板やパッケージ等の
実装部材に対して所定の傾斜角度を持たせて、前記加速
度センサを当該実装部材に実装すればよい。あるいは、
ケースに対して所定の傾斜角度を持たせて前記加速度セ
ンサをケース内に納めてもよい。あるいは、前記加速度
センサを、所定の傾斜角度を持たせて設置されたケース
内に納めてもよい。あるいは、これらの手法を組み合わ
せてもよい。すなわち、前記加速度センサを、傾斜角度
を持たせて実装基板やパッケージ等の実装部材に実装す
る手法と、傾斜角度を持たせてケース内に納める手法
と、傾斜角度を持たせて設置されたケース内に納める手
法のうち、少なくとも2以上の手法を組合せることによ
り、前記加速度センサを所定の姿勢で配設してもよい。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【作用】本発明の加速度センサによれば、加速度検出軸
方向と直交する方向の加速度に起因する出力を最小とす
るために、前記マス部を有する基板を所望の傾斜角度で
実装できるよう、前記固定電極が設けられている基板に
前記マス部を有する基板を傾斜させる構造を設けている
ので、設定されている加速度検出軸方向を目的とする加
速度検出方向と一致させて配設すれば、目的とする検出
方向以外の加速度の影響を受けることなく、目的とする
検出方向のみの加速度を検出することができる。このた
め、マス部の重心がマス部の揺動中心を通りビームや基
板の主面等と平行な面上にない加速度センサの場合であ
っても、目的とする検出方向の加速度の測定誤差を少な
くすることができる。つまり、目的とする検出方向の加
速度の検出精度を向上させることができる。
【0025】また、これらの加速度センサにおいて、加
速度に起因する出力が最小となる方向を、取り付けのた
めの面と平行な面内に向けたり、取り付けのための面に
対して垂直な方向に向けたりしておけば、加速度に起因
する出力が最小となる方向の設置方向もコントロールす
ることができ、最も検出感度を小さくしたい方向に当該
方向を一致させて用いることにより、より他軸感度を小
さくすることができる。
【0026】また、本発明の加速度センサ装置によれ
ば、目的とする加速度検出方向と直交する方向の加速度
検出感度を最小にした姿勢で配設しているので、目的と
する検出方向以外の加速度の影響を受けることなく、目
的とする検出方向のみの加速度を検出することができ
る。このため、マス部の重心がマス部の揺動中心を通り
ビームや基板の主面等と平行な面上にない加速度センサ
装置の場合であっても、目的とする検出方向の加速度の
測定誤差を少なくすることができる。従って、本発明の
加速度センサ装置によれば、目的とする検出方向の加速
度の検出精度を向上させることができる。
【0027】この加速度センサ装置の場合、加速度セン
サを実装部材に対して所定の傾斜角度を持たせて実装部
材に実装することにより、目的とする加速度検出方向と
直交する方向の加速度検出感度が最小となるように加速
度センサを配設するにすることができる。つまり、例え
ば実装部材が目的とする加速度検出方向と垂直になるよ
うに、実装部材を基準として加速度センサ装置を設置す
ることにより、容易に目的とする加速度検出方向と直交
する方向の加速度検出感度が最小となるようにできる。
また、ケースに対して所定の傾斜角度を持たせて加速度
センサをケース内に納めることにより、目的とする加速
度検出方向と直交する方向の加速度検出感度が最小とな
るように加速度センサを配設するにすることができる。
例えばケースが目的とする加速度検出方向に対して真っ
直ぐになるように、ケースを基準として加速度センサ装
置を設置することにより、容易に目的とする加速度検出
方向と直交する方向の加速度検出感度が最小となるよう
にできる。あるいは、所定の傾斜角度を持たせて設置さ
れたケース内に加速度センサを納め、ケースが所定の傾
斜角度で設置されたときに、目的とする加速度検出方向
と直交する方向の加速度検出感度が最小となるようにし
てもよい。もちろん、これらの方法を組み合せることに
より、目的とする加速度検出方向と直交する方向の加速
度検出感度が最小となるようにしてもよい。
【0028】この加速度センサ装置を車両に用いる場合
には、車両の上下方向を目的とする加速度検出方向とす
れば、車両の左右方向や前後方向の運動や振動等に影響
されることなく、例えば路面の凹凸等による車両の上下
方向の振動だけを精度よく検出することができる。特
に、この場合、車両は左右方向よりも前後方向で運動や
振動が大きいので、加速度検出感度が最小の方向(好ま
しくは、加速度検出感度が零の方向)を車両の前後方向
に向ければ、検出方向以外の方向の振動等による影響を
小さくできる。同様に、車両の前後方向を目的とする加
速度検出方向とすれば、車両の左右方向や上下方向の運
動や振動等に影響されることなく、車両の前後方向の振
動や運動だけを精度よく検出することができる。特に、
車両は左右方向よりも上下方向で振動等が大きいので、
加速度検出感度が最小の方向を車両の上下方向に向けれ
ば、検出方向以外の方向の振動等による影響を小さくで
きる。同様に、車両の左右方向を目的とする加速度検出
方向とすれば、車両の前後方向や上下方向の運動や振動
等に影響されることなく、車両の左右方向の振動や運動
だけを精度よく検出することができる。特に、車両は前
後方向よりも上下方向で振動等が大きいので、加速度検
出感度が最小の方向を車両の上下方向に向ければ、検出
方向以外の方向の振動等による影響を小さくできる。従
って、車両の上下、左右、前後の各方向に向けて加速度
センサ装置を設けることにより、これらの各方向の振動
や運動をそれぞれ高い分解能で正確に検出することがで
きる。従って、車速の自動制御や振動制御を確実に行な
うことができ、快適な運転制御に必要な正確な情報を得
ることができる。
【0029】
【0030】さらに本発明の加速度センサ装置を用いた
振動検出装置、地震検出装置や万歩計にあっては、それ
ぞれの目的とする方向の正確な振動や加速度だけを測定
することができるので、振動の異常を検出したり、地震
を正確に判断することができ、また、正確な歩数を測定
することができる。
【0031】
【実施例】図4は本発明の一実施例による加速度センサ
10を示す断面図である。加速度センサ10は、角枠状
をしたフレーム(支持部材)2の開口部分の中央にマス
部4が配設されており、マス部4は弾性を有する複数本
(図では2本)のビーム3によって片持ち状にフレーム
2に支持され、マス部4はビーム3の弾性変形によって
その揺動中心Mの回りに揺動し、マス部4の厚さ方向に
自由に微小変位できるようになっている。フレーム2や
ビーム3、マス部4は単結晶シリコンウエハ8から半導
体製造プロセスによって一体として形成されていて、マ
ス部4全体が導電性を有し、マス部4の下面は可動電極
5としての機能を有している。また、このビーム3やマ
ス部4は電気化学エッチング手法によって下面側からエ
ッチングして形成されているため、マス部4はビーム3
の下側に位置しており、複数本のビーム3はシリコンウ
エハ8の主面(ウエハ表面)8aと平行に延びており、
マス部4の重心Gはその揺動中心Mを通りビーム3(又
は、主面8a)と平行な平面L´から下面側へ外れてい
る。
【0032】フレーム2の下面(シリコンウエハ8の下
側主面8a)には均一な厚みのガラス製カバー6が重ね
られ、カバー6の周辺部は陽極接合法によりフレーム2
に接合されている。カバー6の内面にはマス部4の可動
電極5と微小なギャップを隔てて固定電極7が形成され
ている。また、カバー6の下面は実装基板に実装する際
や、各種機器に直接取り付ける際の取り付け面9となっ
ている。
【0033】この加速度センサ10にあっては、マス部
4の重心Gの揺動中心Mとマス部の重心Gを含む平面L
(加速度センサ10の幅方向と平行な平面でもあって、
図4の紙面に垂直な平面)と垂直な方向に加速度検出軸
方向Xが設定ないし設計されている。従って、この実施
例では加速度検出軸方向Xは取り付け面9と垂直でも平
行でもないが、加速度センサ10を使用する場合には、
この加速度検出軸方向Xを目的とする加速度検出方向に
一致させた姿勢で実装ないし搭載して用いられる。
【0034】こうして加速度センサ10の加速度検出軸
方向Xが目的とする加速度検出方向に一致させられてい
ると、加速度センサ10に加速度検出軸方向Xの加速度
が加わった場合、ビーム3の弾性変形によりマス部4が
変位し、マス部4の変位量に応じて可動電極5と固定電
極7とのギャップ量が変位し、可動電極5と固定電極7
の間の静電容量の変化から加速度検出軸方向Xの加速度
変化が検出される。これに対し、加速度センサ10に他
軸方向Y(加速度検出軸方向X及び幅方向に直交する方
向)の加速度が働くと、この他軸方向Yの加速度によっ
てマス部4の重心Gに働く慣性力は上記平面L上にあっ
てマス部4の揺動中心Mを通るため、従来例のようにビ
ーム3に曲げモーメントが発生せず、マス部4は変位し
ない。このため、他軸方向Yの加速度に対する加速度検
出感度はほぼ0となっている。また、他軸方向の一つで
ある幅方向を考えると、マス部4は幅方向に並んだ複数
本のビーム3によって支持されているので、マス部4は
幅方向には変位できず、幅方向の加速度に対する加速度
検出感度は0となっている。したがって、このような加
速度センサ10にあっては、加速度検出軸方向Xの加速
度のみを検出できるようになっており、これ以外の他軸
方向の加速度の影響を受けることがなく、加速度検出軸
方向Xの加速度を正確かつ高分解能で測定することがで
きる。
【0035】しかし、加速度検出軸方向Xは図4の加速
度センサ10のままでは目的とする加速度検出方向に一
致させて取り付けたりするのに手間が掛かる。以下の各
実施例では目的とする加速度検出方向に一致させて実装
ないし搭載等するのを簡単にしている。
【0036】図5(a)(b)に示すものは本発明の別
な実施例による加速度センサ11であって、図5(a)
は加速度センサ11の斜視図、図4(b)はその断面図
である。この加速度センサ11は、図4に示した加速度
センサ10と同様な構造を有しているが、異なる点は、
カバー6の下面に傾斜面31が設けられている点であ
る。この傾斜面31は、マス部4の重心Gの揺動中心M
とマス部の重心Gを含む平面Lと平行、すなわち加速度
検出軸Xと垂直となっている。そして、この傾斜面31
が加速度センサ11の取り付け面9となっている。従っ
て、この加速度センサ11にあっては、この取り付け面
9(傾斜面31)を基準として加速度検出軸方向Xを目
的とする加速度検出方向に一致させることができ、加速
度センサ11を用いる場合には、この傾斜面31を目的
とする加速度検出方向と垂直な面に合わせて取り付けれ
ば、容易に加速度検出軸方向Xと目的とする加速度検出
方向を一致させることができる。尚、傾斜面31はカバ
ー6の素材である例えばガラス基板にダイシングを施す
ことによって設けることができ、傾斜面31の傾斜角は
マス部4の大きさ等により計算によって求められる。
【0037】しかして、この加速度センサ11は図5
(a)に示すような傾斜姿勢で、傾斜面31を実装基板
21やセンサ取り付け面等の実装部材に接触させるよう
にして実装され、傾斜面31(従って、平面L)が実装
基板21やセンサ取り付け面等の実装部材と平行となる
ように実装される。このとき、加速度センサ11に加速
度検出軸方向Xの加速度が加わるとビーム3の弾性変形
によりマス部4が変位し、マス部4の変位量に応じて可
動電極5と固定電極7とのギャップ量が変位し、可動電
極5と固定電極7の間の静電容量の変化から加速度検出
軸方向Xの加速度の変化が検出される。これに対し、傾
斜面31(取り付け面9)と平行な方向の加速度に対し
ては、検出感度を持たない。
【0038】図6本発明のさらに別な実施例による加
速度センサ12を示す断面図である。この加速度センサ
12にあっては、ビーム3上面にピエゾ抵抗素子や歪み
ゲージなどの歪み検出素子32が形成されている。この
ように、ビーム3上に歪み検出素子32を設けた加速度
センサ12にあっても、カバー6に加速度検出軸方向X
と垂直な傾斜面31を形成すれば、容易に所定の傾斜姿
勢で実装することができ、目的とする加速度検出方向以
外の加速度方向に対する検出感度が最小となる姿勢で用
いることができ、目的とする加速度検出方向の加速度だ
けを検出することができる。
【0039】図7(a)(b)に示すものは、本発明の
さらに別な実施例による加速度センサ13であって、図
6(a)は加速度センサ13の斜視図、図6(b)はそ
の断面図である。加速度センサ13のカバー6の下面に
は、カバー6の全幅にわたって段差33が設けられてい
る。この段差33によって加速度センサ13を傾斜姿勢
で実装でき、カバー6の下面の接平面Hがマス部4の重
心Gの揺動中心Mとマス部4の重心Gとを含む平面Lと
平行(従って、加速度検出軸方向Xと垂直)になるよう
に段差33を形成してある。この段差33は、例えばガ
ラス基板にエッチングを施すことにより作製することが
でき、段差33の大きさはマス部4の大きさなどにより
計算によって決めることができる。また、図6(b)の
想像線(二点鎖線)で示した段差33のように、段差3
3を複数段にすることもできる。このように段差33を
設け、その接平面H(あるいは、接平面Hと接している
カバー6と段差33の端部)を加速度センサ13の取り
付け面9とすれば、この接平面Hを目的とする加速度検
出方向と垂直な面に合わせて加速度センサ13を傾斜姿
勢で実装することにより、簡単に加速度検出軸方向Xを
目的とする加速度検出方向に一致させることができる。
また、この実施例では、段差33の底面や角部を削れば
よいので、傾斜面31を設ける場合に比べて傾斜角の微
調整が容易になる。
【0040】図8(a)(b)は加速度センサ13を実
装基板21に実装した状態(加速度センサ装置)を示す
ものであって、図8(a)はその外観図、図8(b)は
その断面図である。加速度センサ13は実装基板21に
カバー6の端部6aと段差33の端部33aとを接触さ
せて配置されている。このように加速度センサ13にあ
っては、マス部4の重心の揺動中心Mとマス部4の重心
Gとを含む平面Lと垂直な方向を向いている加速度検出
軸方向Xと垂直な接平面Hを持つように段差33が形成
されているので、実装基板21上にカバー6の端部6a
と段差33の端部33aとで載置した状態では、加速度
センサ13の加速度検出軸方向Xは実装基板21と垂直
な方向を向いている。従って、実装基板21が目的とす
る加速度検出方向と垂直となるように実装することによ
り、他軸感度が最小となるようにできる。例えば、水平
な実装基板21に実装していると、水平方向の加速度を
検出することなく、鉛直方向の加速度だけを精度良く検
出することができる。なお、図4のような構造の加速度
センサ10と実装基板21との間に傾斜した台座を設け
ることにより実装基板21と加速度検出軸方向Xとが垂
直になるようにしてもよいが、実際には加速度センサ1
0が小型化されるにつれ台座の作製が困難となり、また
加速度センサ10の取り付け精度も不十分なものとな
る。これに対し、この実施例の加速度センサ13によれ
ば台座の作製も不要で実装も簡単に行なえるので、加速
度センサ13を小型化した場合でもかかる不都合を生じ
ない。
【0041】図9(a)は本発明のさらに別な実施例に
よる加速度センサ14を示す斜視図、図9(b)はその
断面図である。この実施例では、カバー6の下面にカバ
ー6の全幅にわたって脚部34が設けられている。脚部
34は、例えば段差33と同様にカバー6の素材である
ガラス基板をエッチングすることによって形成すること
ができる。また、この脚部34はカバー6の全幅にわた
って設ける必要はなく、マス部4の重心Gの揺動中心M
とマス部4の重心Gとを含む平面Lが接平面Hと平行と
なるよう、柱状の脚部34をカバー6の両側端に設けて
もよい。これらの脚部34の大きさや脚部34を設ける
位置はマス部4の大きさ等により計算によって決めるこ
とができる。また、図9(b)に二点鎖線で示す脚部3
4のように、同一接平面Hに接するように、脚部34を
2箇所以上に設けてもよい。このように脚部34を設け
る場合にも、傾斜面31を設ける場合に比べて傾斜角の
微調整が容易になる。そして、この実施例でも平面Lと
平行な接平面H(あるいは、接平面Hと接しているカバ
ー6と脚部34の端部)が加速度センサ14の取り付け
面9として実装基板等に実装される。
【0042】図10(a)は本発明のさらに別な実施例
による加速度センサ15を示す斜視図、図10(b)は
その断面図である。加速度センサ15は、複数本のビー
ム3によりマス部4を片持ち状に支持させたフレーム2
の下面に、マス部4の重心Gの揺動中心Mとマス部4の
重心Gを含む平面Lと平行(つまり、加速度検出軸方向
Xと垂直)となるように傾斜面31が設けられたカバー
6が接合され、フレーム2の上面にはシリコンウエハ8
に関して下面のカバー6と面対称な形状をした別なカバ
ー35が接合されている。このようにフレーム2の上下
に面対称な形状をしたカバー6、35を接合すれば、ガ
ラスとシリコンの熱膨張率の違いによる接合面での歪み
を最小にすることができる。したがって、加速度センサ
15の温度特性を向上させることができ、広い温度範囲
において精度良く加速度の検出を行える。
【0043】尚、加速度センサ10,13、14、15
にあっても、加速度センサ12のようにビーム3上にピ
エゾ抵抗素子や歪みゲージなどの歪み検出素子32を形
成してもよい。
【0044】図11(a)(b)は本発明のさらに別な
実施例による加速度センサ16を示す断面図及び外観斜
視図である。この加速度センサ16にあっては、下側の
カバー6の内面に傾斜面31aを形成してあり、この傾
斜面31aの上に複数本のビーム3によりマス部4を揺
動自在に支持したフレーム2が接合されている。また、
フレーム2の上面には下側のカバー6とほぼ同形のカバ
ー35が180度反転させた状態で載置され、フレーム
2の上面とカバー35内面の傾斜面31aとが接合され
ている。この加速度センサ16は外形が表裏対称な形状
をしており、上下のカバー6,35の外面がいずれも取
り付け面9となっており、表裏の区別なくいずれを上に
しても取り付けられるようにしている。また、上記カバ
ー6及び35の各傾斜面31aは、マス部4の重心Gの
揺動中心Mとマス部4の重心Gを含む平面Lと両取り付
け面9とが平行(つまり、加速度検出軸方向Xと垂直)
となるように形成されている。従って、いずれの取り付
け面9で実装基板等に取り付けても、加速度検出軸方向
Xが実装基板等と垂直になるように取り付けられる。
【0045】従って、この加速度センサ16は、図11
(b)に示すように取り付け面9と垂直な方向が加速度
検出軸方向Xとなっており、2つの最小感度方向Y、Z
が取り付け面9と平行となっていてそれぞれ幅方向及び
長さ方向と平行な方向を向いている。尚、この加速度セ
ンサ16以外の加速度センサ11,12,13,14,
15でも、取り付け面9を基準とすれば、加速度検出軸
方向Xが取り付け面9と垂直な方向を向き、2つの最小
感度方向Y、Zが取り付け面9と平行でそれぞれ幅方向
及び長さ方向を向いている点は、図11(b)と同じで
ある。
【0046】図12は本発明のさらに別な実施例による
加速度センサ17であって、図12(a)は中間のシリ
コンウエハ8の部分を示す平面図、図12(b)は外観
斜視図である。この加速度センサ17は、シリコンウエ
ハ8の上下両面にガラス製のカバー6,6を陽極接合し
たものであって、外形は直方体状をしている。フレーム
2、ビーム3及びマス部4は絶縁性のシリコンウエハ8
にエッチングを施すことによって形成されており、周囲
を貫通させるようにエッチングしてマス部4とビーム3
が形成されている。マス部4の重心Gの揺動中心Mとマ
ス部4の重心Gとを含む平面Lは加速度センサ17の側
面17aと平行になっており、加速度検出軸方向Xは平
面Lと垂直な方向に設定されている。従って、この加速
度センサ17では、加速度検出軸方向Xは加速度センサ
17の側面17aと垂直な方向を向いている。加速度セ
ンサ17の一方のカバー6の表面は実装等のための取り
付け面9となっており、他方のカバー6の表面には、図
12(b)に示すように、この加速度検出軸方向Xを示
すマーク17cを施してもよい。また、加速度センサ1
7の別な側面17bと垂直な他軸方向Yの加速度によっ
てはマス部4は変位せず、この方向は最小感度方向とな
っている。また、ビーム3は厚みに比べて幅(Z方向)
を大きくすることにより、この方向での他軸感度が最小
となるようにしている。従って、この加速度センサ17
では、加速度検出軸方向Xは取り付け面9と平行とな
り、感度最小の他軸方向Zは取り付け面9と垂直な方向
を向き、別な感度最小の他軸方向Yは取り付け面9と平
行で加速度検出軸方向Xと垂直な方向を向いている。
【0047】尚、この加速度センサ17以外の加速度セ
ンサ11,12,13,14,15,16でも取り付け
面9を変更し、例えば各加速度センサの側面等に取り付
け面9を定めれば、図12(b)のように加速度検出軸
方向Xが取り付け面9と平行になり、取り付け面9と垂
直な方向が感度最小の他軸方向となるようにすることが
できる。
【0048】図13及び図14は本発明のさらに別な実
施例による加速度センサ18,19を示す断面図であ
る。この加速度センサ18,19では、シリコンウエハ
8を電気化学エッチングしてビーム3とマス部4を製作
する際、厚みの大きなビーム部分を形成しておき、この
厚みの大きなビーム部分の上面及び下面をそれぞれ適当
なエッチング方法でV溝状にエッチングすることにより
V溝3a,3bを形成し、これにより、厚みが薄く、斜
め方向に傾斜したビーム3を形成したものである。
【0049】このうち図13に示した加速度センサ18
は、マス部4の重心Gの揺動中心Mとマス部の重心Gを
含む平面Lがシリコンウエハ8(フレーム2)の主面8
aと平行となるようにビーム3を形成したものであり、
加速度検出軸方向Xは主面8aと垂直な方向となる。こ
の方法によれば、カバー6に傾斜面を形成したりするこ
となく、カバー6下面の取り付け面9と加速度検出軸方
向Xとを垂直にすることができる。
【0050】また、図14に示した加速度センサ19で
は、マス部4の重心Gの揺動中心Mとマス部4の重心G
を含む平面Lとビーム3の中立面とが一致するようにビ
ーム3を形成している。この実施例では、マス部4の重
心Gに加わる他軸方向Yの加速度がビーム3を通るの
で、ビーム3の座屈強度が向上する。
【0051】つぎに、図4に示した加速度センサ10の
ように、加速度センサ自体が設定されている加速度検出
軸方向Xを示す外部的形態を持たない場合に、加速度セ
ンサの加速度検出軸方向Xを目的とする加速度方向に一
致させて実装する方法を説明する。
【0052】図15に示すものは本発明の一実施例によ
る加速度センサ装置Cを示す斜視図であって、加速度セ
ンサ装置Cは図4の加速度センサ10と実装調整部36
を備えた実装基板21とにより構成されている。この加
速度センサ装置Cにあっては、傾斜を持った凸状をした
実装調整部36が実装基板21と一体に形成されてお
り、実装調整部36の上に加速度センサ10の取り付け
面9が実装されている。この結果、実装調整部36の傾
斜により、加速度検出軸方向Xが、実装基板21と垂直
な方向を向くように実装されている。しかして、目的と
する加速度検出方向が実装基板21と垂直な方向を向く
ようにして用いると、目的とする検出方向の加速度が加
速度センサ装置Cに加わったとき、加わった加速度によ
りマス部4が変位し、目的とする検出方向の加速度が検
出される。これに対し、他軸方向の加速度は加速度検出
感度が最小となっているので、目的とする検出方向と直
交する方向の加速度、つまり実装基板21と平行な方向
の加速度は検出されない。従って、他の方向の加速度に
影響されることなく、目的とする検出方向の加速度だけ
を正確に検出することができる。
【0053】図16に示すものは本発明のさらに別な実
施例による加速度センサ装置Dを示す斜視図であって、
樹脂パッケージ37には多数のリードフレーム38が設
けられていて、樹脂パッケージ37の実装面には実装調
整部36が成形されている。このようなリードフレーム
38が設けられた樹脂パッケージ37に加速度センサ1
0を実装し、加速度センサ10に構成されたセンサ信号
用の引き出しパッド(図示せず)とリードフレーム38
とをボンディングワイヤ等で結線しておくと、センサ信
号処理回路との接続やセンサ信号処理回路が備った回路
基板等への装着を容易にすることができる。
【0054】図17は本発明のさらに別な実施例による
加速度センサ装置Eの断面図を示す。加速度センサ10
は実装基板21上に実装されたのち、衝撃吸収用支持部
材22に支持されて、金属ケースや樹脂ケースなどのケ
ース本体23内に納められている。ケース本体23には
カバー24が被せられており、ケース本体23及びカバ
ー24はさらに樹脂ケース25に納められ、樹脂カバー
26によりカバーされている。衝撃吸収用支持部材22
は、ゴムや軟質樹脂など衝撃を吸収できる弾性材料から
形成されており、実装基板21は四隅部分を衝撃吸収用
部材22の切り欠き部分22aにはめ込まれ、ケース本
体23から離れた状態で支持されており、落下衝撃など
の衝撃を吸収できるようになっている。
【0055】加速度センサ10は、目的とする加速度検
出軸に対して他軸の加速度検出感度を最小にする角度で
実装基板21に実装されており、具体的にはマス部4の
重心Gの揺動中心Mとマス部4の重心Gを含む平面Lが
実装基板21と平行になるように、すなわち加速度検出
軸方向Xが実装基板21と垂直となるように実装されて
いる。このためには、加速度センサ装置Cのように実装
調整部36が一体として形成された実装基板21を用い
たり、リードフレーム38が設けられた樹脂パッケージ
37を用いることととすればよい。
【0056】なお、図示はしないが、傾斜面31や段差
33などが形成されたカバー6を接合された本発明実施
例の加速度センサ11などを用いて図12のようにケー
ス本体内に実装することもできる。
【0057】図18に示すものは本発明のさらに別な実
施例による加速度センサ装置Fの断面図である。加速度
センサ装置Fにおいては、加速度センサ10を実装基板
21上に水平に実装した後(従って、加速度センサ10
の加速度検出軸方向Xは実装基板21と垂直になってい
ない)、マス部4の重心Gの揺動中心Mとマス部4の重
心Gを含む平面Lと垂直な方向に設定された加速度検出
軸方向Xが、ケース本体23の上下方向を向くよう、実
装基板21を所定の傾斜角度θ(加速度センサ10の上
下方向と加速度検出軸方向Xのなす角度に等しい)だけ
傾斜させて衝撃吸収用支持部材22に保持させ、ケース
本体23内に納めている。また、加速度センサ装置Fに
設けられている取り付け部材27は加速度センサ装置F
の上下方向と平行な向きに設けられている。この加速度
センサ装置Fにおいては、加速度センサ10の加速度検
出軸方向Xは加速度センサ装置Fの上下方向を向いてお
り、他軸方向Yは加速度センサ装置Fの水平方向を向い
ているので、取り付け部材27を目的とする加速度検出
方向と平行な部位に取り付けると、加速度検出軸方向X
を目的とする加速度検出方向に一致させることができ、
目的とする加速度検出方向と直交する方向には感度を有
さず、目的とする検出方向の加速度だけを正確に検出す
ることができる。
【0058】なお、このとき図19に示すようにあらか
じめ加速度センサ10を小型の金属パッケージ39など
にパッケージし、加速度センサ10のセンサ信号を接続
端子40から引き出すようにしておけば、実装基板21
上の検知回路などに簡単に接続することができる。又、
図20に示すように小さな固定基板42上に固定したの
ち小型の絶縁性のプラスチックケース41などでパッケ
ージしてもよい。このように加速度センサ10を金属パ
ッケージ39やプラスチックケース41などでパッケー
ジ部品としておくことにより、実装基板21への実装を
容易にすることができる。
【0059】図21に示すものは本発明のさらに別な実
施例による加速度センサ装置Iを示す断面図であって、
加速度センサ10は実装基板21の上に水平に実装され
ており、実装基板21をケース本体23内に水平に納め
ている。従って、この状態では加速度センサ10の加速
度検出軸方向Xはケース本体23の上下方向からθだけ
傾いている。この加速度センサ装置Iでは、ケース本体
23に設けられている取り付け部材27は、ケース本体
23の上下方向と平行でなく、θだけ傾いており、加速
度センサ10の加速度検出軸方向Xは取り付け部材27
と平行になっている。従って、この取り付け部材27を
目的とする加速度検出方向と平行な部位に固定すると、
加速度センサ10の加速度検出軸方向Xを目的とする加
速度検出方向に一致させることができる。従って、目的
とする検出方向と直交する方向の加速度に対する検出感
度を最小にし、目的とする検出方向の加速度のみを正確
に検出することができる。
【0060】図22に示すものは本発明のさらに別な実
施例による加速度センサ装置Jを示す断面図であって、
加速度センサ10は実装基板21の上に水平に実装され
ており、実装基板21をケース本体23内に水平に納め
ている。さらに、ケース本体23に設けられている取り
付け部材27は、ケース本体23の上下方向と平行とな
っている。従って、この加速度センサ装置Jでは、加速
度センサ10の加速度検出軸方向Xはケース本体23の
上下方向にも取り付け部材27にも平行となっておら
ず、取り付け部材27に対してθだけ傾いた方向を向い
ている。しかし、この加速度センサ装置Jの場合でも、
取り付け部材27を取り付けるための部位46をθだけ
傾かせておけば、加速度センサ10の加速度検出軸方向
Xが目的とする加速度検出方向と平行な方向を向くよう
に、加速度センサ装置Jを車両等の適宜取り付け部位4
6に搭載することができる。従って、この加速度センサ
装置Jの場合も、目的とする検出方向と直交する方向の
加速度に対する検出感度を最小にし、目的とする検出方
向の加速度のみを正確に検出することができる。
【0061】さらに図示はしないが、本発明の方法を2
つ以上組合せて、例えば実装調整部36を設けた実装基
板21上に加速度センサ10を実装した加速度センサ装
置Eを、取り付け部材27のアーム27aに適当な角度
を持たせることにより、加速度検出軸方向Xが加速度セ
ンサ装置内で所望の方向を向くようにもできる。このよ
うに実装基板21上に加速度センサ10を実装した加速
度センサ装置Eを傾けて車両等に搭載すれば、取り付け
位置に制約があった場合などにも容易に適用できる。ま
た、加速度センサ10の実装角度の異なる加速度センサ
装置Eを多数作製しておき、設置時に取り付け部材27
のアーム27aの傾斜角を調整したり、車両本体等の取
り付け部位46の傾斜角を調整することで簡単に装着す
ることができる。もちろん、取り付け部材27のアーム
部27aに角度を持たせた加速度センサ装置Iを適当な
角度に傾斜させた車両本体の取り付け部46に取り付け
ることとしてもよい。
【0062】次に、本発明の実装方法により加速度セン
サが実装された応用例、特に加速度センサ装置を利用し
た応用例について説明する。以下にあっては主として図
4の加速度センサ10を用いて説明するが、傾斜面31
や段差32などが形成された本発明の加速度センサ11
や加速度センサ13等も同様に用いることができる。ま
ず、図23は3つの加速度センサ装置51a、51b、
51cが装着された自動車Kの概略構成図である。52
は車両本体、53はタイヤ、54はタイヤ53の振動な
どが車両本体52に伝わるのを防止するショックアブソ
ーバである。3つの加速度センサ装置51a、51b、
51cはそれぞれ、取り付け部材27によって前輪左右
と左右後輪の中央付近の3箇所にある取り付け部位46
に装着されており、検出された加速度信号は制御ライン
55によって電子制御ユニット56に出力されている。
加速度センサ装置51a、51b、51cはそれぞれ割
当てられた加速度検出方向と直交する方向の加速度感度
が最小になるように装着されており、具体的にいうと加
速度センサ装置51aは、図24に示すように加速度セ
ンサ10の加速度検出軸方向Xを自動車Kの上下方向に
一致させるとともに、加速度センサ10の幅方向が自動
車Kの前後方向(前進後退方向)に一致するように設置
され、別な加速度センサ装置51bは加速度センサ10
の加速度検出軸方向Xを自動車Kの前後方向(前進後退
方向)に一致させるとともに、加速度センサ10の幅方
向が自動車Kの上下方向に一致するように設置され、残
る加速度センサ装置51cは加速度センサ10の加速度
検出軸方向Xを自動車Kの左右方向と一致させるととも
に加速度センサ10の幅方向を自動車Kの上下方向と一
致するように設置されている。また、ハンドルシャフト
57には舵角センサ58が取り付けられ、ハンドル59
の操作角度が検出されており、検出された舵角信号は車
速センサ60からの車速信号とともに電子制御ユニット
56に出力されている。
【0063】これら3つの加速度センサ装置51a、5
1b、51cはそれぞれ自動車Kの上下方向の加速度、
前後方向の加速度、左右方向の加速度を他軸方向の加速
度に影響されることなく測定することができ、加速度検
出方向の分解能が高い。また、加速度センサ10等にあ
っては、マス部4が複数本のビーム3で支持されている
ので、幅方向の加速度によってはマス部4は変位しにく
く、他軸方向のうちでも最も感度が悪く、感度はほとん
ど零となっている。したがって、加速度検出軸方向Xを
自動車Kの上下方向と一致させた加速度センサ装置51
aにおいては、加速度センサ10の幅方向を、左右方向
より大きな加速度の発生する前後方向に一致させておけ
ば、より効果的に他軸感度を抑制できる。また、加速度
センサ10のビーム3の耐久性も向上する。また、加速
度検出軸方向Xを自動車Kの前後方向と一致させた加速
度センサ装置51bにおいては、加速度センサ10の幅
方向を、左右方向よりも大きな加速度の発生する上下方
向に一致させておけば、より効果的に他軸感度を抑制で
き、ビーム3の耐久性も向上する。また、加速度検出軸
方向Xを自動車Kの左右方向と一致させた加速度センサ
装置51cにおいては、加速度センサ10の幅方向を、
前後方向よりも大きな加速度の発生する上下方向に一致
させておけば、より効果的に他軸感度を抑制でき、ビー
ム3の耐久性も向上する。
【0064】電子制御ユニット56は、3つの加速度セ
ンサ装置51a、51b、51cから入力された加速度
信号や舵角信号及び車速信号を解析、信号処理を行な
い、ショックアブソーバ54内のアクチュエータ61な
どの車両懸架装置を制御し、自動車Kの振動を自動的に
コントロールして快適な乗り心地を提供することができ
る。
【0065】また、図25に示すものは加速度センサ装
置51が備えられた別な自動車Uの概略構成図であっ
て、加速度センサ10は電子制御ユニット56内に実装
されている。加速度センサ10は、定められた加速度検
出方向と直交する方向の加速度検出感度が最小になるよ
うに実装されており、そのための構造としては、例え
ば、図26に示す電子制御ユニットNのように実装調整
部36が設けられた実装基板21上に加速度センサ10
を実装したり、図27に示す電子制御ユニットOのよう
に車両本体52に装着される取り付け部材27と電子制
御ユニット56を支持するユニット支持部27bの間に
所定の角度θを持たせたりすることができる。また、図
28に示すように電子制御ユニットPに真っ直ぐに設け
た取り付け部材27を、所定の角度θだけ傾斜させて設
けた車両本体52の取り付け部位46に装着することと
してもよい。このとき、例えば図29に示すように、加
速度センサ10の加速度検出軸方向Xを自動車Uの上下
方向に一致させ、加速度センサ10の幅方向を大きな加
速度の発生する自動車Uの前後方向に一致させると、前
後方向及び幅方向の加速度の影響を受けることなく、上
下方向の加速度だけを測定することができる。
【0066】図30に示すものは自動車等の現在位置を
ディスプレイに表示された地図上に示すいわゆるナビゲ
ーションシステムと言われる現在位置表示システムQの
構成図である。現在位置表示システムQは、地球上空の
所定位置にある人工衛生から送信されるGPS信号を受
信するアンテナ72、受信したGPS信号や加速度セン
サ71からの加速度信号及びジャイロスコープ73から
のジャイロ信号を解析して自動車の現在位置情報を算出
する位置検出手段74、道路地図情報などが記憶された
CD−ROMや半導体ROMなどの地図記憶手段75や
位置検出手段74によって算出された現在位置情報と地
図記憶手段74に記憶された道路地図情報とに基づい
て、CRTや液晶ディスプレイなどの表示手段78に出
力信号を出力する出力手段76とから構成されている。
加速度センサ71はジャイロスコープ73、位置検出手
段74や出力手段76などとともにGPSコントローラ
79内に納められている。この現在位置表示システムQ
は、GPS信号を受信している場合にはGPS信号に基
づいて自動車等の現在位置をブラウン管や液晶パネルな
どの表示手段78に表示された地図上に示すことができ
る。しかし、トンネルを通過している場合のようにGP
S信号を受信できないような場合には現在位置を表示で
きない。このため、位置検出手段74は加速度センサ7
1からの加速度信号に基づいて加速度を求め、求められ
た加速度を1回積分若しくは2回積分することにより速
度や移動距離を算出するとともに、ジャイロスコープ7
3からのジャイロ信号により移動方向を求め現在位置情
報を算出するようにしている。
【0067】この現在位置表示システムQに備えられた
加速度センサ71は、自動車の加速度特に前後方向の加
速度を正確に求めることが可能であるので、たとえGP
S信号が受信できないような場合であっても、誤差なく
表示手段78に表示された地図上に現在位置を示すこと
ができる。また、GPS信号を受信している場合であっ
ても、加速度センサ71からの加速度信号やジャイロス
コープ73からのジャイロ信号から現在位置の補正をす
ることにより、より正確に現在位置を地図上に示すこと
もできる。
【0068】また、現在位置表示システムQは本実施例
に限られるものではなく、いろいろな実施例が考えられ
る。例えば、ジャイロスコープ73を設けることなく、
自動車の車両本体の前後にそれぞれ加速度センサ71を
設け、2つの加速度センサ71から求められた加速度の
差から自動車の移動方向を算出するようにしてもよく、
GPS信号に頼ることなく加速度センサ71からの加速
度信号とジャイロスコープ73からのジャイロ信号によ
り現在位置情報を算出するようにしてもよい。
【0069】図31に示すものは本発明による振動検出
装置Rを示すブロック図であって、振動検出装置Rはモ
ータ駆動機器を駆動しているモータの軸回りの異常を診
断するためのものである。モータ駆動機械81は、モー
タ82とその回転軸84に結合されたギア列83などか
ら構成されており、例えば図32に示すように加速度セ
ンサ(又は、加速度センサ装置)85が取り付け冶具9
3を介してモータ82の上部に取り付けられている。そ
して、モータ駆動機械81側から振動検出部86側へ、
加速度センサ85によって検出したモータ82の振動を
示す信号、すなわち時系列振動信号が出力されている。
振動検出部86は、増幅器87と、周波数フィルタ88
と、フーリエ変換部(FFT)89と、2つの特徴抽出
部90、91と、分類診断部92とから構成されてい
る。加速度センサ85から送信された時系列振動信号は
増幅器87で増幅された後、周波数フィルタ88で必要
な周波数領域の信号、すわなちモータ駆動機械81の、
モータ回転数及び異常振動の周波数領域の信号だけを通
過させられる、ついで、周波数フィルタ88通過後の信
号は、一方ではそのまま特徴抽出部91へ入力され、他
方ではフーリエ変換部89で周波数空間における信号に
高速フーリエ変換された後、特徴抽出部90へ入力され
る。
【0070】特徴抽出部91では、時系列振動信号に表
われている多数の信号を解析することによりモータ82
の回転数と同じ回転数の基本振動信号やギヤの傷や軸受
け内輪、軸受け外輪などの傷による異常振動信号の特徴
抽出を行なう。また、特徴抽出部90ではフーリエ変換
信号に表われている多数の信号を解析することにより基
本振動信号や異常振動信号の特徴抽出を行なう。特徴抽
出が行なわれると、分類診断部92では、傷や異物混入
などといった異常の発生位置やその種別を分類して診断
結果(診断出力)を出力する。
【0071】このような振動検出装置Rにあって、加速
度センサ85は目的とする加速度検出方向以外の加速度
の影響を受けにくいため、モータ82から発生される振
動を正確に捉えることができ、モータ駆動機械81の異
常を的確に判断することができる。特に、モータ駆動機
械81が移動させられながら駆動される場合には、移動
に伴って発生する加速度成分が取り除かれた状態で時系
列振動信号が出力されるので、その後の信号の解析を簡
単にすることができる。
【0072】図33は本発明の地震検出装置Sのブロッ
ク図であって、検知した振動が地震であるかどうかを判
断して警報等を発するものである。地震検出装置Sは、
3つの加速度センサ103a、103b、103cが設
置された振動検知部101から、振動判別部102へ3
つのセンサ信号が出力されている。振動検知部101の
3つの加速度センサ103a、103b、103cはそ
れぞれ、図34に示すように、各加速度検出軸方向Xを
U軸、V軸、W軸のうちいずれか一軸に一致させ、他軸
方向の加速度検出感度を最小にするようにして実装基板
110上に実装されている。例えば、加速度センサ10
3aは実装基板110上に一体として形成された実装調
整部111上に固定基板109を介して実装されてお
り、他軸方向となるV軸方向やW軸方向の加速度には影
響されず、加速度検出軸方向Xと一致するU軸方向の加
速度のみを測定することができる。また、加速度センサ
103bは加速度検出軸方向XがV軸方向に一致し、加
速度の検出感度が最小となる方向がU軸方向及びW軸方
向と一致するようにして固定基板109をUW面に対し
て一定角度傾斜させた姿勢で実装基板110上に立てて
実装されており、V軸方向の加速度のみを測定できる。
さらに、加速度センサ103cは加速度検出軸方向Xが
W軸方向に一致し、加速度の検出感度が最小となる方向
がU軸方向及びV軸方向と一致するようにして固定基板
109をUV面に対して一定角度傾斜させた姿勢で実装
基板110上に立てて実装されており、W軸方向の加速
度のみを測定できる。
【0073】振動判別部102は、3つの増幅器104
と、A/D変換回路105と、特徴量演算部106と、
判定部107と、出力部108とから構成されている。
3つの加速度センサ103a、103b、103cから
出力されたセンサ信号は、それぞれ増幅器104で増幅
された後、A/D変換回路105によってパルス状の波
形信号に変換され、特徴量演算部106へ入力される。
特徴量演算部106では、入力された波形信号を解析す
ることにより、振動加速度や振動周期、所定時間内に検
出レベルを越えた総エネルギー量(具体的には加速度波
形の面積から換算して求めることができる。)や所定時
間内の総エネルギー量などの特徴量が求められる。判定
部107では、求められた特徴量から地震検出装置Sに
加わった振動が地震であるかどうかを判定し、地震であ
ると判定した場合には出力部108から警報等を発す
る。この地震検知装置Sにあっても、各加速度センサ1
03a、103b、103cは、U軸、V軸、W軸に一
致させられている各々の加速度検出軸方向X以外の加速
度の影響が最小になるように実装されているため地震検
知精度が高く、誤報等を少なくすることができる。
【0074】図35に示すものは本発明による万歩計T
を一部破断した概略斜視図であって、図36にそのブロ
ック図を示す。万歩計Tは、加速度センサ(又は、加速
度センサ装置)122とその加速度センサ122からの
センサ信号を解析・処理を行なう信号処理装置123と
信号処理装置123の解析・処理結果を表示する表示器
124などから構成されており、万歩計Tは人の腰など
に取り付けられ人が歩いたり走ったりした時に発生する
加速度を検出することによって、歩いた歩数や走った距
離などを表示器124に表示することができる。信号処
置装置123は、増幅器125と、フィルタ回路126
と、レベル比較回路127と、カウンタ129と、演算
回路130などとから構成されている。加速度センサ1
22からは歩くことにより生じた加速度を示すセンサ信
号が信号処置装置123へと出力されており、出力され
たセンサ信号は増幅器125で増幅された後、フィルタ
回路126で所定の周波数の信号のみが通過させられ
る。通過された信号はレベル比較回路127において電
圧に変換された後基準電圧128と比較され、基準電圧
128よりも高い信号のみをカウンタ129で計数さ
せ、その後演算回路130はカウンタ129での計数値
をそのまま表示器124に表示させたり、計数値を距離
などに換算したのち表示器124に表示させたりするこ
とができる。この万歩計Tは、上下方向の振動により歩
数が計測されることを防ぎ、正確に歩数を計測すること
ができる。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、加速度センサにおい
て、加速度検出軸方向と直交する方向の加速度に起因す
る出力が最小となるよう、マス部を有する基板を所望の
傾斜角度で実装できるよう、固定電極が設けられている
基板にマス部を有する基板を傾斜させる構造を設けた
り、加速度センサ装置において、目的とする加速度検出
方向と直交する方向の加速度検出感度を最小にする姿勢
で加速度センサを配設したりしているので、目的として
いる検出方向以外の方向の加速度の影響を受けることな
く、目的とする検出方向の加速度のみを精度よく検出す
ることができ、加速度センサ装置の測定誤差を少なくす
ることができる。
【0076】このため、本発明の加速度センサ装置を実
装した車両や機器にあっては、それぞれの方向におい
て、精度よく加速度や振動を測定することができるの
で、高性能な車両や機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は従来例の加速度センサの斜視図、
(b)はその断面図である。
【図2】従来例である加速度センサ装置の断面図であ
る。
【図3】別な従来例である加速度センサ装置の断面図で
ある。
【図4】本発明の一実施例による加速度センサを示す断
面図である。
【図5】(a)は本発明の別な実施例による加速度セン
サの斜視図、(b)はその断面図である。
【図6】本発明のさらに別な実施例による加速度センサ
の断面図である。
【図7】(a)は本発明のさらに別な実施例による加速
度センサの斜視図、(b)はその断面図である。
【図8】(a)は同上の加速度センサを実装基板に実装
した状態を示す斜視図、(b)はその断面図である。
【図9】(a)は本発明のさらに別な実施例による加速
度センサの斜視図、(b)はその断面図である。
【図10】(a)は本発明のさらに別な実施例による加
速度センサの斜視図、(b)はその断面図である。
【図11】(a)は本発明のさらに別な実施例による加
速度センサの断面図、(b)はその外観斜視図である。
【図12】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サであって、(a)はそのシリコンウエハの部分を示す
平面図、(b)はその加速度センサの外観斜視図であ
る。
【図13】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サを示す断面図である。
【図14】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サを示す断面図である。
【図15】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サ装置の斜視図である。
【図16】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サ装置の斜視図である。
【図17】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サ装置を示す断面図である。
【図18】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サ装置の断面図である。
【図19】同上の加速度センサ装置に使用される金属パ
ッケージに充填された加速度センサを示す断面図であ
る。
【図20】同上の加速度センサ装置に使用されるプラス
チックケースに充填された加速度センサを示す断面図で
ある。
【図21】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サ装置の断面図である。
【図22】本発明のさらに別な実施例による加速度セン
サ装置の断面図である。
【図23】本発明に係る車両の概略構成図である。
【図24】同上の車両に装着された加速度センサ装置の
一部破断した平面図である。
【図25】本発明に係る別な車両の概略構成図である。
【図26】同上の車両に装着された加速度センサ装置の
断面図である。
【図27】同上の車両に装着された別な加速度センサ装
置の断面図である。
【図28】同上の車両に装着されたさらに別な加速度セ
ンサ装置の断面図である。
【図29】同上の車両に装着された加速度センサ装置の
一部破断した平面図である。
【図30】本発明に係る現在位置表示システムの構成を
示すブロック図である。
【図31】本発明に係る振動検出装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図32】同上の振動検出装置の一部を示す斜視図であ
る。
【図33】本発明に係る地震検出装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図34】同上の地震検出装置の振動検知部を示す概略
斜視図である。
【図35】本発明に係る万歩計を示す一部破断した概略
斜視図である。
【図36】同上の万歩計の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 従来の加速度センサ 10、11、12、13、14、15 本発明の加速度
センサ 3 ビーム 4 マス部 6 カバー 22 衝撃吸収用支持部材 23 ケース本体 25 樹脂ケース 27 取り付け部材 31 傾斜面 32 段差 33 脚部 36 実装調整部 38 リードフレーム 46 車両等の取り付け部位 56 電子制御ユニット 61 アクチュエータ G マス部の重心 M マス部の重心の揺動中心 X 加速度検出軸方向 L マス部の重心とその揺動中心を含む平面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大場 正利 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オムロン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−97572(JP,A) 実開 昭61−72677(JP,U) 特表 平3−501530(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 15/12 G01P 15/02 G01P 21/00 B60R 21/32

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を加工することによって支持部材と
    弾性変形部とマス部とが形成され、弾性変形部によりマ
    ス部が支持部材に揺動自在に支持され、マス部の重心と
    当該重心の揺動中心とを結ぶ方向が前記基板の主面と平
    行でなく、マス部に形成された可動電極と対向させて固
    定電極を設け、可動電極及び固定電極間の静電容量変化
    を加速度変化として検出するようにした静電容量式の
    速度センサであって、 加速度検出軸方向と直交する方向の加速度に起因する出
    を最小とするために、前記マス部を有する基板を所望
    の傾斜角度で実装できるよう、前記固定電極が設けられ
    ている基板に前記マス部を有する基板を傾斜させる構造
    を設けたことを特徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】 基板を加工することによって支持部材と
    弾性変形部とマス部とが形成され、弾性変形部によりマ
    ス部が支持部材に揺動自在に支持され、弾性変形部の長
    さ方向が前記基板の主面と平行でなく、マス部に形成さ
    れた可動電極と対向させて固定電極を設け、可動電極及
    び固定電極間の静電容量変化を加速度変化として検出す
    るようにした静電容量式の加速度センサであって、 加速度検出軸方向と直交する方向の加速度に起因する出
    を最小とするために、前記マス部を有する基板を所望
    の傾斜角度で実装できるよう、前記固定電極が設けられ
    ている基板に前記マス部を有する基板を傾斜させる構造
    を設けたことを特徴とする加速度センサ。
  3. 【請求項3】 加速度に起因する出力が最小となる方向
    が、取り付けのための面と平行な面内にあることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の加速度センサ。
  4. 【請求項4】 加速度に起因する出力が最小となる方向
    が、取り付けのための面に対して垂直な方向を向いてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の加速度セン
    サ。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の加速度
    センサを備えた加速度センサ装置において、 目的とする加速度検出方向と直交する方向の加速度検出
    感度を最小にする姿勢で前記加速度センサを配設したこ
    とを特徴とする加速度センサ装置。
  6. 【請求項6】 実装基板やパッケージ等の実装部材に対
    して所定の傾斜角度を持たせて前記加速度センサを当該
    実装部品に実装したことを特徴とする請求項に記載の
    加速度センサ装置。
  7. 【請求項7】 前記加速度センサを、傾斜角度を持たせ
    て実装基板やパッケージ等の実装部品に実装する手法
    と、傾斜角度を持たせてケース内に納める手法と、傾斜
    角度を持たせて設置されたケース内に納める手法のう
    ち、少なくとも2以上の手法を組合せることにより、前
    記加速度センサを所定の姿勢で配設したことを特徴とす
    る請求項に記載の加速度センサ装置。
JP21532194A 1993-12-13 1994-08-16 加速度センサ及び加速度センサ装置 Expired - Fee Related JP3303063B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21532194A JP3303063B2 (ja) 1993-12-13 1994-08-16 加速度センサ及び加速度センサ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34259393 1993-12-13
JP5-342593 1993-12-13
JP21532194A JP3303063B2 (ja) 1993-12-13 1994-08-16 加速度センサ及び加速度センサ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07225242A JPH07225242A (ja) 1995-08-22
JP3303063B2 true JP3303063B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=26520811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21532194A Expired - Fee Related JP3303063B2 (ja) 1993-12-13 1994-08-16 加速度センサ及び加速度センサ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3303063B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9972724B2 (en) 2015-01-21 2018-05-15 Denso Corporation Acceleration sensor and mounting structure of acceleration sensor

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003050248A (ja) * 2001-08-08 2003-02-21 Akashi Corp 検出装置
JP2003227844A (ja) 2002-02-04 2003-08-15 Pioneer Electronic Corp センサ装置及び移動体用電子機器
TWI306297B (en) 2005-02-18 2009-02-11 Yamaha Corp Lead frame, sensor including lead frame and method of forming sensor including lead frame
KR100740358B1 (ko) 2005-02-25 2007-07-16 야마하 가부시키가이샤 센서 및 센서 형성 방법
JP4586740B2 (ja) * 2006-02-15 2010-11-24 オムロンヘルスケア株式会社 体動検出装置
JP2007248328A (ja) 2006-03-17 2007-09-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 複合センサ
JP5912510B2 (ja) * 2011-01-17 2016-04-27 日本電波工業株式会社 外力検出方法及び外力検出装置
JP5776184B2 (ja) * 2011-01-19 2015-09-09 株式会社村田製作所 センサ装置
CN107533151B (zh) * 2015-02-26 2020-02-11 布鲁尔及凯尔声音及振动测量公司 通过一个或多个空间定向特征检测变换器的空间定向的方法
JP7020489B2 (ja) * 2017-09-19 2022-02-16 住友電気工業株式会社 センサモジュールおよびセンサモジュールユニット
CN109596141A (zh) * 2019-01-22 2019-04-09 广州极飞科技有限公司 传感器组件、惯性测量组件和移动设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9972724B2 (en) 2015-01-21 2018-05-15 Denso Corporation Acceleration sensor and mounting structure of acceleration sensor

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07225242A (ja) 1995-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3303063B2 (ja) 加速度センサ及び加速度センサ装置
US6742390B2 (en) Angular velocity sensor
US5723790A (en) Monocrystalline accelerometer and angular rate sensor and methods for making and using same
JP4577671B2 (ja) 角速度測定のための構成
US8117914B2 (en) Inertia force sensor and composite sensor for detecting inertia force
KR20060044859A (ko) 다축 센서를 갖는 힘 센서 장치에서의 응력 검출 방법 및이 방법을 이용하는 힘 센서 장치
JP2003227844A (ja) センサ装置及び移動体用電子機器
US9766259B2 (en) Compact device for detecting at least one acceleration and one speed of rotation
US11754594B2 (en) Physical quantity sensor, composite sensor, inertial measurement unit, portable electronic apparatus, electronic apparatus, and vehicle
US11448506B2 (en) Inertial sensor, method for manufacturing inertial sensor, inertial measurement unit, portable electronic apparatus, electronic apparatus, and vehicle
US7104128B2 (en) Multiaxial micromachined differential accelerometer
US11852652B2 (en) Angular velocity sensor, electronic apparatus, and vehicle
US20020178816A1 (en) Counterbalanced silicon tuned multiple accelerometer-gyro
US20060096378A1 (en) Vibrating beam accelerometer
EP0706030B1 (en) Bearing sensor and bearing-distance sensor
JPH0821732A (ja) 姿勢方位位置計測装置
US6907782B2 (en) Micromechanical inertial sensor
EP0405152B1 (en) Method for adjusting a spinning piezoelectric beam of a dual-axis angular rate sensor
US8601873B2 (en) Angular velocity sensor
JP2010271327A (ja) 角速度検出装置及び角速度検出方法
JP3230109B2 (ja) 加速度センサユニット
JP3331865B2 (ja) ナビゲーション装置
JP3783061B1 (ja) 傾斜角と並進加速度の検出方法および検出装置
JPH0875442A (ja) 簡易型測長機
JPH11337328A (ja) 路面測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090510

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100510

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees