JP3303051B2 - ジハロゲノ化合物及びその製造方法 - Google Patents

ジハロゲノ化合物及びその製造方法

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利紘 鎌田
宣英 和佐田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なジハロゲノ
化合物及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ナフタレン環のペリ位(1,8
位)が2個のハロゲノメチル基に置換されたナフタレン
のペリ置換化合物は知られている。しかしながら、ナフ
タレン環の二つのペリ位(1,8及び4,5位)が2個
のハロゲノメチル基と2個のメチル基により置換された
ナフタレンのビスペリ置換体は応用面での幅広い用途が
期待されているにもかかわらず、現在に至るまで文献未
載の未知の化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新しい骨格
の化合物の製造原料として使用される他、ポリエステ
ル,ポリエ−テル、ポリスルフドやポリチオエステル
製造のためのモノマー用原料として用いることができ、
更には分子認識などの新しいホスト化合物としての製造
原料として有用な新規ジハロゲノ化合物及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明者らは、ナフタレンのビ
スペリ置換体である、テトラメチルナフタレン誘導体の
ハロゲン置換反応について鋭意検討した結果、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明によれば、下記一
般式(I)で表されるシハロゲノ化合物が提供される。
【化4】(I) ( 式中、Xはハロゲン原子を、Rは水素原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、スルホニル基、ニトロ基
又はカルボキシル基示す。) また、本発明によれば、下記一般式(II)で示されるテ
トラメチルナフタレン誘導体を、ハロゲン化剤と反応さ
せることを特徴とする下記一般式(I)で表されるジハ
ロゲノ化合物の製造方法が提供される。
【化5】(II) ( 式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリーロ
キシ基、スルホニル基、ニトロ基又はカルボキシル基示
す。)
【化6】(I) ( 式中、Xはハロゲン原子を、Rは水素原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、スルホニル基、ニトロ基
又はカルボキシル基示す。)
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係る新規化合物である一
般式(I)で示されるジハロゲノ化合物は、ナフタレン
の1,5位がハロゲノメチル基に、そして4,8位がメ
チル基により置換された特異なビスピリ置換体構造を有
する。
【0006】一般式(I)において、Xはハロゲン原子
を示し、具体的にはBr、Cl、I等である。また、R
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ス
ルホニル基、ニトロ基又はカルボキシル基を示す。アル
キル基としては、炭素数1〜10の直鎖状あるいは分枝
状のものが挙げられ、具体的には、メチル基、エチル
基、n−又はi−プロピル基、n−又はi−ブチル基、
n−又はi−ペンチル基又はネオペンチル基等を挙げる
ことができる。シクロアルキル基としては、炭素数3〜
10のものが挙げられ、具体的には、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチル基等を挙げることができる。アリール基とし
ては、単環又は縮合環の芳香族炭化水素基が挙げられ、
これらはアルキル基やハロゲン原子などで置換されてい
て差し支えない。具体的には、フエニル基、トリル基、
キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフニル基、
ナフチル基等を挙げることができるヘテロ環基をとして
は、環を構成する異原子として窒素、硫黄、酸素などを
含む環状化合物からなる基が挙げられ、具体的には、ピ
ロリル基、ピロリニル基、ピロリジニル基、ピリジル
基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラゾリル基、
ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、イミダゾリル基、
キナゾリニル基、キノリル基、アクリジニル基、トリア
ジニル基、カルバゾリル基、インドリル基、チエニル
基、フリル基、ピラニル基等を挙げることができる。ア
ルコキシ基としては、具体的には、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、
へキシルオキシ基等を挙げることができる。アリーロキ
シ基としては、具体的には、フノキシ基、ナフチルオ
キシ基等を挙げることができる。
【0007】本発明に係る前記一般式(I)で示される
化合物は、例えば、前記一般式(II)で示されるテトラ
メチルナフタレン誘導体(鎌田、和左田;特許第199
5921号)とハロゲン化剤とを好ましくは有機溶媒中
で反応させることにより合成することができる。
【0008】この場合、ハロゲン化剤としては、N−ハ
ロゲノコハク酸イミド、N−ハロゲノフタルイミド、N
−ハロゲノカプロラクタム等が挙げられるが、基質に対
する反応性の良さなどから、N−ハロゲノコハク酸イミ
ドの使用が好ましい。N−ハロゲノコハク酸イミドの具
体例としては、N−ブロモコハク酸イミド、N−ヨード
コハク酸イミド等が挙げられる。
【0009】有機溶媒としては、クロロホルム、四塩化
炭素などのハロゲン化炭化水素、ペンタン、ヘキサン、
シクロヘキサンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素などを用いることが出来る。
【0010】反応温度、反応時間は適宜選定されるが、
通常25〜90℃好ましくは50〜80℃であり、反応
時間は2〜7時間程度とすればよい。 また、反応液は
攪拌しておくことが望ましい。
【0011】本発明のハロゲン化反応の進行に伴い、原
料のテトラメチルナフタレン誘導体(II)の結晶が消
失し生成物である淡黄色の微懸濁液が生じるので、反応
終了後、反応液から不溶物質を濾過し濾液を常法により
洗浄処理すれば、原料のテトラメチル誘導体のペリ位に
結合した4個のメチル基のうち、1位と5位のメチル基
の水素が選択的にハロゲンに置換された前記一般式
(I)で示されるジハロゲノ化合物が得られる。
【0012】なお、かかる反応においては、1位と5位
にジハロゲノメチル基を有する1,5−ジハロゲノメチ
ル置換体の他に、1位と4位のメチル基の水素がハロゲ
ンで置換された、1,4−ジハロゲノメチル置換体、1
位と8位のメチル基の水素がハロゲンで置換された、
1,8−ジハロゲノメチル置換体の生成も理論的には可
能であるが、本発明のように、前記一般式(II)で表さ
れる化合物をハロゲン化した場合には、1,5−ジハロ
ゲノメチル置換体のみが生成し、その幾何異性体である
1,4−ジハロゲノメチル置換体および1,8−ジハロ
ゲノメチル置換体は副生しない。
【0013】この理由は現時点では明らかではないが、
恐らく嵩高いハロゲン原子による立体障害のため上記ハ
ロゲン化反応において幾何異性体間で分子の安定性に大
きな差異が生じていることが主な理由と思われる。
【0014】また、本発明に係る前記一般式(I)で表
されるジハロゲノ化合物において、そのハロゲン種が異
なる化合物を得るには、従来公知のハロゲン交換剤によ
るハロゲン交換反応を利用すればよい。たとえば、前記
一般式(I)において、XがBrである化合物にLiC
lなどのハロゲン交換剤を作用させれば、一般式(I)
においてXがBrからClに交換された化合物(X=C
l)が得られ、またXがBrである化合物にNaIなど
のハロゲン交換剤を作用させれば、一般式(I)におい
てXがBrからIに交換された化合物(X=I)が得ら
れる。
【0015】
【発明の効果】本発明に係るジハロゲノ化合物は、文献
未載の新規化合物であり、新しい骨格の化合物の製造原
料として使用される他、ポリエステル,ポリエ−テル、
ポリスルフドやポリチオエステル製造のためのモノマ
ー用原料として用いることが出来、更にはその特異的な
ビスペリ置換構造を有することから分子認識などの新し
いホスト化合物としての製造原料として期待される。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、より詳しく本
発明の内容を説明する。しかしながら、この実施例によ
り本発明の内容が限定されるものではない。 実施例1 テトラメチルナフタレン(II;R=H)1.380
g、N−ブロモコハク酸イミド2.67g、過酸化ベン
ゾイル0.069g及四塩化炭素180mlの混合物を
4時間攪拌しながら還流した。反応後、不溶物質を濾去
し、濾液から溶媒を留去して得られた残留物をクロマト
グラフィ−で分離精製し、ついで再結晶により精製する
ことにより殆ど無色の結晶物(II;R=H、X=B
r)を収率85%で得た。 得られた結晶物の物性を以
下に示す。 MP:189℃ Rf(SiO/C):0.60 M(m/z):340(C1414Br79Br79)、342(C1414Br79B r81)、342(C1414Br81 Br81) IR(Nujol):1198(CHBr)、688、527(C−Br) cm-1 H−NMR(CDCl): δ=3.08s(6H、CH) 5.12s(4H、CHBr) 7.29d(2H、J=7.57Hz、ArH) 7.45d(2H、J=7.57Hz、ArH) C−NMR(CDCl): δ=25.56(CH) 37.62(CHBr) 136.71、133.80、133.61、131.70、 130.44(Ar)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 22/04 C07C 17/14 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表されるシハロゲノ化
    合物。 【化1】(I) ( 式中、Xはハロゲン原子を、Rは水素原子、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ア
    ルコキシ基、アリーロキシ基、スルホニル基、ニトロ基
    又はカルボキシル基示す。)
  2. 【請求項2】下記一般式(II)で示されるテトラメチル
    ナフタレン誘導体を、ハロゲン化剤と反応させることを
    特徴とする下記一般式(I)で表されるジハロゲノ化合
    物の製造方法。 【化2】(II) ( 式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリーロ
    キシ基、スルホニル基、ニトロ基又はカルボキシル基示
    す。) 【化3】(I) ( 式中、Xはハロゲン原子を、Rは水素原子、アルキ
    ル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ア
    ルコキシ基、アリーロキシ基、スルホニル基、ニトロ基
    又はカルボキシル基示す。)
  3. 【請求項3】ハロゲン化剤がN−ハロゲノコハク酸イミ
    ドであることを特徴とする請求項2のジハロゲノ化合物
    の製造方法。
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