JP3302153B2 - 脂乗りの良い食感を呈する低カロリー生鮮肉加工食品 - Google Patents

脂乗りの良い食感を呈する低カロリー生鮮肉加工食品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生食用のミンチ状生鮮
肉加工食品に関し、ミンチ状生鮮肉に脂乗りの良い
食感を付与し、なおかつカロリーが低く健康的な食品に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりマグロ、カツオ、ハマチ、サケ
などの生鮮魚肉は、脂質含量が高いものが脂のりが良い
と称し多くの人に愛好されてきた。しかし、魚肉中の脂
質含量は、魚種、漁獲地域、漁獲時期、魚体内の部位に
より大きく異なり、全体の魚肉中に占める割合は非常に
低いため、特にマグロの脂のりが良い部分などは流通量
が少なく非常に高い価格で取引されているため、なかな
か口にできないのが現実である。このような脂質含量の
高い魚肉は、通常そのままの形態で刺身として食される
か、あるいはミンチ状にして食される。このようなミン
チ状のマグロ肉はネギトロと称し、そのままあるいは海
苔巻きの具などに用いられている。
【0003】また一方、日本人の食生活の洋風化に伴い
日本人のカロリー摂取過多が危惧されるようになってき
た。カロリー摂取過多は、肥満、糖尿病などの原因とな
ることは周知のことである。食品中のカロリーの計算方
法は、食品成分のうち、蛋白質を4kcal/1g、糖
質を4kcal/1g、脂質を9kcal/1gとして
算出されるため、脂質含量が食品のカロリー値を大きく
左右している。本来水産物は、畜肉などに比べ脂質が少
ないためカロリー値が低く健康的な食品と考えられてお
り、例えばマグロの場合、赤身では脂質含量は1〜10
%、また100gあたりのカロリーは100〜200k
calであり、多量に摂取してもカロリー過多になる心
配はない。
【0004】しかし、脂身の部分の脂質含量は10〜3
0%と高く、100g当たりのカロリーも200〜35
0kcalである。これは、100g摂取したとすると
1日の平均適性摂取カロリーの10〜17.5%を満た
す値であり、多量に摂取した場合にはやはりカロリー摂
取過多が懸念される。現在までに、脂質含量が少ない生
鮮魚肉に食品成分を添加混合することにより、脂乗りの
良い食感を得る方法が報告されてきた(特開昭62−2
82568、特開昭63−181979、特開昭63−
209566、特開昭64−2556、特開平1−95
747)。これらの報告は、もともと脂質含量の少ない
魚肉に油脂を添加したものであり、結果的には食品中の
脂質含量を増加させるものであった。
【0005】例えば、特開昭62−282568に見ら
れる方法では、マグロの赤身部分100部に食用油脂2
0部を加えるのが好ましいとある。この場合マグロの赤
身リーを100gあたり133kcal(四訂食品成分
表1990より)とすると油脂添加後には261kca
lとなり多量に摂取した場合にはカロリー摂取過多が懸
念されるものである。このように、従来の方法では、い
ずれも生鮮魚肉中の脂質含量を増し、脂身に近い食感を
得るものであり、摂食者の健康については考慮されてい
なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、脂質含量が
少ないミンチ状生鮮肉に、脂乗りの良い食感を付与
し、なおかつカロリーが低い生食用ミンチ状生鮮肉加
工品を安価に提供することを目的とする。特に、カロリ
ーを押さえた状態でトロ様の脂乗りの良い食感を付与し
た脂質含量が少ないミンチ状生鮮魚肉を安価に提供する
ことを目的とする。同様に、霜ふり様の脂乗りの良い食
感を付与した脂質含量が少ないミンチ状生鮮肉を安価
に提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、我々は上述の問
題を解決し、健康的な食品と考えられている水産物の特
質を失わないでむしろその特質を活かした健康的な魚肉
肉加工品を提供することを目的として研究した結果、生
鮮魚肉に脂乗りの良い食感を付与することのできる低カ
ロリーの脂肪代替添加物を見いだし、本発明を完成する
に至った。
【0008】本発明の生食用ミンチ状生鮮魚肉加工食品
は、ミンチ状生鮮肉に、実質的なカロリーは脂質に比べ
てかなり低いが油脂様のテクスチャーを付与する機能を
有する食品素材を、脂肪代替添加物として含有させたも
のである
【0009】新規な脂肪代替添加物をミンチ状生鮮
に添加し混合することによって、生鮮魚肉に脂乗りの良
い食感を付与し、なおかつカロリーが低い生食用ミンチ
生鮮魚肉加工品とすることができる。
【0010】本発明が使用するミンチ状生鮮肉とは生
食する赤身肉などの脂質含量が少ない生鮮肉であれば
何でもよく、マグロ、カツオ、ハマチ、サケなどをさす
がこれに制限されるものではない。ミンチ状生鮮魚肉は
好ましくは、赤身肉が使用される。最も好ましくはマグ
ロ赤身肉が使用される。
【0011】本発明が脂肪代替添加物として使用するも
のは、実質的なカロリーは脂質に比べてかなり低いが油
脂様のテクスチャーを付与する機能を有する食品素材の
ことであり、具体的には、デキストリン、マルトデキス
トリン、化工澱粉、セルロース、ポリデキストロース、
ペクチン、カラギーナン、キサンタンガム、イヌリン、
ゼラチン、ショ糖脂肪酸ポリエステル、微粒子蛋白質な
どの低カロリー食品素材(参考文献 月刊フードケミカ
ル1992年5月号、食品と開発1992年7月号)を
主成分とする。
【0012】脂肪代替添加物は融点の低い脂質が有する
口溶け感を付与する機能をもとことが大切であるから、
本発明は脂肪代替添加物としての食品素材として好まし
くは少なくともゼラチンを含有するものが使用される。
上記の例示された食品素材は、糖質、蛋白質、繊維、合
成脂質などに大きく分けられるが、糖質、蛋白質は4k
cal/gであるものの実際には5〜50%の懸濁液と
して用いられるため、実質的なカロリーは脂質に比べか
なり低いものである。また、繊維、合成脂質は体内で吸
収されないため実質的なカロリーは0である。
【0013】従来、これらの脂肪代替添加物はドレッシ
ング、バター、マーガリン、マヨネーズ、ベーカリー、
チーズ、スプレッド、冷菓、肉製品などに使用される脂
肪代替添加物として周知のものであるが、生鮮魚肉に利
用することはこれまでまったく考えられていない。脂肪
代替添加物を生鮮魚肉に加える際の添加物の状態は添加
物の種類により異なるが、通常は水に対し5〜50%の
比率で溶解もしくは懸濁した状態で用いられる。合成脂
肪に関しては直接あるいは乳化させた状態で用いること
ができる。
【0014】本発明の脂肪代替品添加生鮮魚肉は、例え
ぱ脂肪分の少ない魚肉をミンチ状にし脂肪代替添加物
と混合することにより得られる。また、魚肉と脂肪代替
添加物を合わせてからミンチ状に加工してもよい。この
際の添加量は、添加物の種類により異なり、おおむね5
〜20%が好ましいが、添加量が少ない場合にはその効
果は少なく、多すぎる場合にはべとつき感、異臭が強く
なり不適なものとなるため添加量については個別に検討
する必要がある。
【0015】なお、使用する脂肪代替添加物は単独で
も、場合によっては2種以上を用いてもよい。脂肪代替
添加物とミンチ状生鮮魚肉を混合した後に、風味、味等
の改良をすることもできる。この場合には、工程の適時
に調味料等を添加してもよい。さらに、場合によっては
添加量の50%程度を油脂に置き換えてもよい。
【0016】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を詳細に説明す
る。本発明はこれらの実施例によって何ら制限されな
い。
【0017】実施例1〜8 クロマグロ赤身肉を包丁で5mm角に細切りし、それぞ
れ表1に示すように脂肪代替添加物3種、セルロース澱
粉混合物(旭化成製 セキセルDP)15%懸濁液、化
工澱粉(ナショナルスターチアンドケミカル社製 Nラ
イトL)20%懸濁液、デキストリン(A.E.ステー
リ社製 ステラー)25%懸濁液の水懸濁液を加え、ケ
ンウッドミキサーにて1分間攪拌混合した。その後の食
感を官能的に評価し表1に表した。
【0018】実施例9 粉末卵白5.0gを水100mlに溶解させた。次い
で、化工澱粉(ナショナルスターチアンドケミカル社製
NライトL)7.5gを添加し100℃で10分間加熱
した。さらに60℃にた牛骨アルカリ処理ゼラチン(3
00Bloon)3.0gを溶解させた。次いで氷水に
て冷却しながら家庭用泡立て機にて撹拌しオーバーラン
させ、クリーム状の組成物を得た。次に、クロマグロ生
鮮赤身肉100gを包丁で5mm角に細切し、クリーム
状組成物10gを加えケンウッドミキサーにて5℃の温
度下で1分間撹拌混合し、マグロ加工品を得、その食感
を表1に表した。
【0019】実施例10 化工澱粉(ナショナルスターチアンドケミカル社製Nラ
イトL)10gと牛骨酸処理ゼラチン(315Bloo
n)8gを水70mlに懸濁し、100℃10分間加熱
した。40℃に冷却後、液体卵白30gを加え氷水にて
冷却しながら家庭用泡立て機にて撹拌しオーバーランさ
せ、クリーム状の組成物を得た。次に、クロマグロ生鮮
赤身肉100gを包丁で5mm角に細切し、クリーム状
組成物8gを加えケンウッドミキサーにて5℃の温度下
で1分間撹拌混合し、マグロ加工品を得、その食感を表
1に表した。
【0020】比較例1〜2 クロマグロ赤身肉を包丁で5mm角に細切りし、それぞ
れ表1に示すように、ショートニング、サラダ油をそれ
ぞれ添加し、ケンウッドミキサーにて1分間撹拌混合し
た。その後の食感を官能的に評価し表1に表した。また
インドマグロ赤身肉単独を5mm角に細切りし同様にミ
キサーで撹拌した結果も表した。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】脂質含量が少ないミンチ状生鮮肉に、
脂乗りの良い食感を付与し、なおかつカロリーが低い
食用ミンチ状生鮮肉加工品を安価に提供することができ
る。特に、カロリーを押さえた状態でトロ様の脂乗りの
良い食感を付与した健康的なミンチ状生鮮魚肉、同様
に、霜ふり様の脂乗りの良い食感を付与した健康的な
ンチ状生鮮魚肉を安価に提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−67167(JP,A) 特開 平3−80063(JP,A) 特開 昭61−231967(JP,A) 特開 平5−276898(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/307 - 1/328

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミンチ状生鮮魚肉が、実質的なカロリー
    は脂質に比べてかなり低いが油脂様のテクスチャーを付
    与する機能を有する食品素材を、脂肪代替添加物として
    含有するものであることを特徴とする生食用ミンチ状
    鮮魚肉加工食品。
  2. 【請求項2】 魚肉が赤身肉である請求項1記載の生食
    ミンチ状生鮮魚肉加工食品。
  3. 【請求項3】 魚肉赤身肉が、マグロ赤身肉である請求
    項2記載の生食用ミンチ状生鮮魚肉加工食品。
  4. 【請求項4】 生鮮魚肉加工食品が霜ふり様のものであ
    る請求項1、請求項2または請求項3記載の生食用ミン
    チ状生鮮魚肉加工食品。
  5. 【請求項5】 実質的なカロリーは脂質に比べてかなり
    低いが油脂様のテクスチャーを付与する機能を有する食
    品素材が、少なくともゼラチンを含有するものである請
    求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の生食
    ミンチ状生鮮魚肉加工食品。
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